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第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2013.05.18 (Sat)

【その他の試合】5/18李相佰盃レポート(GAME2)

日本選抜が競り合いに持ち込むが
最終盤に抜け出した韓国選抜が勝利し優勝を決める


130518IKARUGA.jpg 李相佰盃は2戦目を迎えた。2勝した方が優勝となるこの大会、初戦で敗戦を喫し負けられない状況の日本選抜は、韓国選抜とクロスゲームを演じる。しかし、終盤の勝負どころで韓国選抜が本領を発揮。シュート率を上げ、ブレイクでの得点を重ねていき、21点差で快勝。韓国選抜は前日に続いての2連勝で、今年の李相佰盃の優勝を確定。2007年から続く連覇を「7」に伸ばした。

 初戦は序盤で躓いた日本選抜はこの日、#14ベンドラメ(東海大2年・G)が腰を痛めて欠場。9人で戦うことになったが、立ち上がりは集中して試合に入った。#11野本(青山学院大3年・F)が内外で得点していき、前日無得点に終わった#7藤井(拓殖大4年・G)や#15鵤(青山学院大2年・G)も早々にミドルシュートを沈め、堅さは見られない。韓国選抜は#13李垈憲(東國大2年・C)のインサイドや、#9文星坤(高麗大2年・F)のバスケットカウントが出てリードはするが、アウトサイドの確率が悪く突き放せない。日本選抜は「勝ちの方向に気持ちを出して戦っていきたい」と前日に語っていた#6宇都(専修大4年・G)も宣言通りに奮起して得点し、1Qは1点ビハインドとほぼイーブン。2Q序盤には韓国選抜の連続3Pを浴びて離されかけるが、#6宇都の得点に続き交代出場の#9藤高(関西大4年・F)がバスケットカウントをダンクで決めて観衆をどよめかせる。また前日同様ドライブを仕掛けてファウルを誘い、相手にチームファウルをかさませてフリースローを得ていく。また、確率は今ひとつながらオフェンスリバウンドを抑えるなどして、セカンドチャンスの回数を増やした。韓国選抜は依然リードはするものの、得点源の#12鄭效根(漢陽大2年・F)がファウルトラブルでベンチへ下がり点差を拡大できず。前半は37—33で韓国選抜リードながら、日本選抜にとっては充分後半に期待できる内容となった。

130518KOREA.jpg 迎えた3Q、日本選抜は#15鵤の3Pで1点差。互いに単発気味なオフェンスとなり、膠着状況が続くが#6宇都のレイアップで遂に日本選抜が同点に。韓国選抜はすかさず#9文星坤(高麗大2年・F)で返すが、#11野本のゴール下、それに#13坂東(筑波大3年・G)の3Pが続いて決まり逆転。日本選抜がこの試合初めてリードを奪い、流れを掴んだかに見えた。しかし、これで韓国選抜のオフェンスにスイッチが入った。#8裵秀龍(慶熙大3年・F)がシュートのこぼれ球をねじ込んですぐに同点に戻し、#9文星坤の3Pで再逆転。#14姜相才(高麗大1年・C)も得点を重ねて引き離しにかかる。苦しくなった日本選抜は#6宇都が果敢にバスケットへアタック。ファウルを誘い、時にはバスケットカウントを獲得するが、フリースロー率が上がらずもどかしい表情を見せる。6点のリードを得て4Qを迎えた韓国選抜は、ここから更にオフェンスが加速。#9文星坤のアウトサイドで引き離しにかかる。2桁の点差をつけられた日本選抜は#13坂東の連続3Pで詰め寄るが、韓国選抜も#8裵秀龍、#11全星鉉(中央大4年・F)が3Pを立て続けに決めて元のリードへ戻す。ここから苦しくなった日本のオフェンスを潰して速攻を連発。鮮やかなパッシングから小気味よく外のシュートを決めていき勝負を決めた。結局最終的には88—67とした韓国選抜が前日に続いて2連勝し、今年の大会も制した。

 前半は内容面ではほぼ互角の戦いを演じた日本選抜。前日頻発したターンオーバーを抑え、リバウンド面も修正をした。だが韓国選抜が勝負どころで強さを発揮し、一気に突き放された。長谷川コーチ(青山学院大監督)は試合途中の判定に不満を見せた一方、韓国選抜相手には「しんどい時間に頑張れなかった。韓国の試合巧者ぶりにやられた」と舌を巻いた。試合はもう1試合残っている。「勝って終わりたい。昨日も今日も10分程度集中できていない時間帯があった。一試合通してフルに集中して頑張りたい」(長谷川コーチ)という言葉を実現させ、福岡の観衆を喜ばせたいところだ。

写真上:初戦は固さの見えた鵤だが、この日は鋭いドライブやアウトサイドのシュートで存在感を見せた。
写真下:決定的な3Pを沈めて笑顔を見せる韓国選抜・全星鉉を、チームメイトの裵秀龍がたたえる。

※日本選抜・藤高選手(関西大)、坂東選手のインタビュー、その他の写真は「続きを読む」へ。


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【INTERVIEW】

「冷静に、なおかつがむしゃらにやっていきたい」
多彩なプレーを随所に発揮し、会場を驚かせる

◆#9藤高宗一郎(日本選抜・関西大4年・F)
130518FUJITAKA.jpg関東の大学に在籍する選手がメンバーのほとんどを占める中、唯一関西のチームからメンバーに入った。関西大ではチーム事情からインサイドプレーを担うことが多いが、アウトサイドのプレーもこなせ、その一方で滞空時間の長いダンクもできる、身体能力の高いオールラウンダーだ。今年関西リーグで2部を戦うチーム所属とあって、学生として大舞台でプレーできる機会は他の選手に比べて多くはない。7月のユニバーシアード、そして関西大にとっては1部復帰をかけた秋の関西リーグに向けて、まずは残り1試合となった李相佰盃で更なる輝きを発揮させられるか。


—関西のチーム所属の選手としては唯一のメンバー入りです。ユニバに向けてのチームがスタートして数ヶ月が経過し、連携面はいかがでしょうか。
「まだフィットできていない部分はあるんですけど、自分のできるところはリバウンドとかそういうところなので、そこを精一杯頑張ろうと思っています。毎日の練習やこういう試合を重ねながら、徐々にフィット感を高めていこうと思います」

—関西大ではインサイドプレーが中心ですが、シュートレンジも広く様々なプレーがこなせると聞いています。長谷川コーチもそういった部分を買って藤高選手を起用しているのではないでしょうか。
「まだちょっと遠慮というか、そういった部分が自分でも分かるくらい自分の中にあるので、そういう意味では開き直ってもうちょっとガツガツやっていきたいなと思います」

—代表では関東の選手とプレーしていますが、関西との差は感じますか?
「そうですね。関東とのレベル差はありますね。関西は身長もそんなに高くないし、フィジカルもそんなに強くないので、関東に比べると攻めやすいし、点も取りやすいです」

—長谷川コーチが関西トーナメントを挟んだためか、トルコ遠征で感じられた藤高選手本来の力がまだ出ていないと感じているようでした。
「そうですね。それはあります」

—ただ今日は昨日の試合よりもプレータイムも増え、プレーの質も向上したのではないでしょうか。
「いや、まだまだディフェンスも全然ダメですし、もっとシュートも狙えるところはありました。判断ミスをしてしまったところもあったので、もっと冷静に落ち着いていつも通りプレーできるようにしたいと思っています」

—2Qに藤高選手が見せたバスケットカウントのダンクは、一気に流れを呼び込めるチャンスだったと思います。
「そうですね。あそこのフリースローもしっかり決めてたかったですけど、決めきれず終わってしまいました。フリースローのミスは後半響いてくるので大事にしていきたいなと思います」

—フリースローはチーム全体で良くないですよね。
「そうですね。練習では問題ないんですが、確かに課題ですね」

—関西から唯一の選出で、関西の選手を代表している気持ちはあると思います。
「このメンバーの中にいると引いてしまっている部分はあると感じているので、とりあえず一生懸命、冷静に、なおかつがむしゃらにやっていきたいと思います」

—関西大は、今年は2部リーグでインカレには出場できません。個人としては、こういった機会に活躍をしていきたいところですよね。
「そうですね。ただ、こういう舞台には初めて立つので、緊張感があります。でも7月のユニバがこのチームの目標なので、しっかり練習していって、徐々に仕上げていこうと思っています」

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「空いたら積極的に打っていきたい」
得意の外角シュートで日本選抜を勢いづかせる

◆#13坂東 拓(日本選抜・筑波大3年・G)
130518BANDO.jpg日本選抜で唯一と言っていい3Pシューターは、一時逆転となる3Pを沈めて会場を盛り上げた。トーナメントの3位決定戦後に「ユニバ合宿のトルコ遠征では相手は『最終的にブロックできればいい』というディフェンスだったが、韓国相手にはそう簡単にいかないと思う」と、相手ディフェンスを警戒していたが、フリーになればとにかく積極的に打つ姿勢が実を結んだ形となった。「シュートの調子は良い。ただボールを貰う前の動きが全然できていない」と課題を口にするが、どんな選手でも一気にプレーの質を向上させるのは簡単ではない。と話す。この2戦で得た好感覚と課題を、最終試合でいかに数字に反映させられるか。

—まずはこの2試合を通じての感想を教えて下さい。
「1戦目からリバウンドからセカンドシュートをやられたりだとか、ターンオーバーといった点の課題が見つかったんですが、それが今日の2戦目は克服できていなくて。今日のミーティングでもそういうところはしっかりやろうという話になったんですけど、結局は勝負どころでリバウンドを取られて、ターンオーバーをして自滅してしまって、そのことがこの2戦を通じて感じたことですね」

—終盤必死に3Pを狙っていましたが、ブロックされてしまった場面もありましたね。
「動き方の問題や、スペーシングが5人で噛み合っていなくて、苦し紛れで打ったシュートをブロックされた感じだったので、もうちょっとオフェンスのところでコミュニケーションを取りたいです。即席のチームなのでミスは生じてしまう部分はありますが、そういう時に『なんでミスをしたのか、なんでブロックされたのか』と考えて、合わせの部分や動きの部分をしっかりコミュニケーションを取って、明日の3戦目に挑みたいなと思います」

—4Qに韓国選抜やられたバスケットは、逆に日本選抜がやりたいバスケットでしたよね。
「そうですね。このチームに3Pシューターは僕しかいないので、僕がインサイドでペネトレイトしてきた時に合わせるだとか。宇都さん(#6)がペネトレイトしてくれるので、そこでの合わせのところで4Qの韓国のようなバスケをやりたいですね」

—ベンドラメ選手に体調不良が発生したとのことで、今日は不在でした。そういったことから雰囲気が悪かった面はないですか。
「試合前から9人で戦うことは分かっていたんですけど、雰囲気とかそういうところで落ち込んではいけないし、そういうモチベーションで試合に臨んだんですけど、そういったことを理由に、『きつそうな感じ』でのプレーが終盤見られました。あと人数が少ない分声の部分もベンチからは少ないですし、モチベーションの部分は自分たちで高めていかないと仕方ないと思います。そういった部分を上げきれなかったのは課題ですね」

—長谷川コーチが判定に不満を示していたのですが、プレーをしていていかがでしたか。
「国際試合はトルコでも経験して、日本の審判だからもうちょっと(ディフェンスで)寄ってもいいかなとも思うんですけど、でも仕方ない。長谷川さんもハーフタイムに言っていたんですが、プレーで逃げている部分があって、そういうところは本来ファウルであっても笛が鳴りづらいと言っていました。そういう意味で、しっかり当たって勝負して、ファウルを誘っていくことも大事だと思います」

—ファウルを貰うようなプレーを心がけていたと思いますが、上手くいっていない部分はありましたか。
「今日はどちらかというとオフェンスが単調だった気がするんですよ。繋ぎの部分で、アウトサイドでボールを持っていてドライブをしてみて相手を抜けきれなかったら一回パスを返すとき、インサイドの繋ぎというか、その中継地点がなくて、そこで結局一対一をやって単発な感じだったので。そういう面ではオフェンスが単調だったかなと思います」

—インサイドという意味では、駒不足な部分がありましたよね。
「そうですね。ビッグマンが抜けて身長が一回りも二回りも小さくなって、リバウンドでもビッグマンがティップしたボールを僕らが取ることを意識しようとミーティングでも話していたんですけど、そこが実践しきれていなかったです。そういったところも課題ですね」

—ご自身のこの2戦の3Pの出来はいかがでしょうか。
「シュートの調子としては全然良いんですけど、ドンピシャのところでパスが欲しいときにパスがなかったり、スクリーンをかけてもらって僕がノーマークになったりという動きがないです。ボールを貰う前の動きが全然できていないと思います」

—そういったことは、すぐに改善できるものではないですよね。
「そうですね。やっぱり試合の中でスクリーンをかけてもらうのではなくて、僕が単純に利用するのも一つの方法ですよね。要はスクリーンプレーではなくて、スウィングをしてスタックっぽくなってボールを貰って、打てるなら打っていいし。今日も何度かあったんですが、ピックからの3Pだとか、空いたら積極的に打っていきたいなと思いますね」

—そうなった状況で、更に確率を上げたいのでは。
「はい。シュートセレクションが良くないかなと思います。でも悪くても決めきらないと勝てないと思いますね。悪くなってしまうのは普段やっているチームとは違うので仕方ないんですけど、もう少し状況を見極めながら落ち着いて打っていきたいと思います」

—宇都選手が、このチームの仲の良さについて言及していました。1つ下の学年の選手としても、遠慮することなくチームに溶け込めていますか。
「例えばホテルとかでもコミュニケーションはしっかり取れているし、会話も色んな会話ができるので、そういう意味では本当に良いチームだなと思います」

—宇都選手と藤井選手がかなり喋っていそうですが。
「オフの時間はその二人が延々と喋っている感じです(笑)。色んな話をしますね。面白い話とか、他愛のない話だとか(笑)」

—まだ残り1試合ありますね。
「優勝はなくなりましたが、一試合ずつ大事なので明日もチャレンジャー精神を持って頑張っていきたいなと思います」


【PHOTO】
130518FUJII.jpg
両チームの中で最も身長の低い藤井(拓殖大)。ミスマッチを前に、なかなかフィニッシュまで持っていけない場面が目立つが、その分ゲームコントロールとディフェンスで奮闘している。


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オフェンスリバウンドをもぎとる晴山(東海大)。日本選抜は、リバウンド面では前半はほぼイーブンの戦いだった。


130518NOMOTO.jpg
野本(青山学院大)の外のシュートは後半に確率が落ちた。一試合を通じてコンスタントに決めていくことが求められるだろう。


130518FUJITAKA2.jpg
バスケットカウントをダンクで獲得した藤高(関西大)。スタンディングで決め、これには会場がどよめいた。

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日本選抜で最も光る働きを見せている宇都(専修大)。残り2分半でファウルアウトとなったが、試合終了までベンチから声をかけ続けていた。

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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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