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第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2013.05.17 (Fri)

【その他の試合】5/17李相佰盃レポート(GAME1)

毎年日本と韓国で交互に開催される学生代表戦
“李相佰盃”が福岡で開幕


130517NOMOTO.jpg トーナメント閉幕から一週間を待たずして、日本と韓国の学生代表が戦う「李相佰盃日韓バスケットボール競技大会」が今年は日本開催で開幕した。36回目となる今年の大会は、初の福岡開催。バスケットの盛んな九州最大の都市、なおかつ日本における「アジアの玄関口」とも評される場所でもあり、初日であるこの日は平日ながら、会場となった福岡市民体育館には地元のバスケットファンや関係者、加えて韓国からも観衆が駆けつけた。

 日本選抜チームを指揮するのは長谷川健志ヘッドコーチ(青山学院大監督)。7月にカザン(ロシア)で開催されるユニバーシアードの日本代表ヘッドコーチも務めることとなっており、この李相佰盃に臨むメンバーは、そのユニバ代表チームを構成する予定の面々で占められた。ただし、今年の大学界を代表するスコアラー・田中(東海大)、大学界きってのビッグマン・橋本(東海大)が、それぞれ今大会と同時に韓国で開催されている東アジア選手権のA代表チームに召集されているため不在。加えて永吉(青山学院大)も東アジア選手権に追加召集され、ユニバ代表チームで主将を担う張本(青山学院大)は先日のトーナメント決勝で負傷したため、帯同せず。このため当初12名が召集されていた日本選抜は中心選手を欠いて10名のみのメンバー構成となってしまい、格上の韓国選抜相手に当初から苦戦が予想されていた。

 初戦は93―85で、韓国に軍配。日本は立ち上がりにシュートミスやターンオーバーが頻発して出遅れ、何度か点差を詰めるもその都度韓国に跳ね返された。

写真:経験豊富なインサイド陣が不在となり、野本(青山学院大)はその真価が問われる。

※詳しいゲームレポートと日本選抜・宇都選手(専修大)、晴山選手(東海大)のインタビュー、その他の写真は「続きを読む」へ。


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【GAME REPORT】
130517BANDO.jpg 日本選抜は、まず#11野本(青山学院大3年・F)の得点で先制。しかしすぐに韓国選抜#8裵秀龍(慶熙大3年・F)のミドルシュート、#5林晙洙(成均館大4年・G)にはゴール下を許して追いかける展開に変わる。追撃したい日本選抜は堅さが見られ、ターンオーバーが頻発。184センチの#15鵤(青山学院大2年・G)を3番ポジションに据える苦しい台所事情のためサイズ面で劣り、リバウンドでも劣勢を強いられて状況は好転せず。また、イージーシュートをこぼす場面も出てスコアを伸ばせない。#10晴山(東海大3年・F)がひとり気を吐き、リバウンドシュートや3Pを沈めて日本選抜のオフェンスを引っ張る。1Qは#8裵秀龍のアウトサイド、#12鄭效根(漢陽大2年・F)のインサイドでバランス良くスコアを伸ばした韓国選抜が7点リード。

 2Q、日本選抜は#10晴山がゴール下で連続得点を決めて追撃態勢を整えたかに見えたが、韓国選抜は#12鄭效根が外に出て3Pを決めれば、果敢に中に入り込みレイアップを決めるなどして応戦し、リードを保つ。日本選抜は、このQ中盤から積極的にドライブを仕掛けて韓国選抜のファウルを誘う作戦に打って出る。これが一時奏功し、#10晴山の3P後に得たフリースローを#6宇都(専修大4年・G)が2投揃えて1点差に迫る。しかし韓国選抜はまたも#12鄭效根が得点して悪循環を断ち切ると、#4李在度(漢陽大4年・G)がスティールから速攻を決めて再度リードを拡大。日本選抜は中へ仕掛けてファウルを誘う作戦は当たるが、肝心のフリースローの確率が今ひとつ。この間に韓国選抜は#9文星坤(高麗大2年・F)が得点を重ねてリードを拡大。最後は#11野本や#6宇都の得点が出るが、前半は45—37で、韓国選抜リードで終わる。

130517JEONG.jpg 後半も日本選抜が追い上げ、その都度韓国選抜が押し返す展開が続く。#10晴山のバスケットカウントや#11野本のジャンパー、#6宇都のドライブなどで試合序盤に見られた停滞は脱するが、韓国選抜も#13李垈憲(東國大2年・C)のポストプレー、#12鄭效根のアウトサイドが決まって5〜10点のリードを維持し続ける。#11全星鉉(中央大4年・F)の2本の3Pで点数が離れかけるが、日本選抜も#13坂東(筑波大3年・G)と#11野本のアウトサイド、#10晴山もこの試合3本目の3Pで切れない。しかし4Qも韓国選抜のリードは継続。日本選抜は#11全星鉉、#12鄭效根の得点を抑えられない。終盤にフルコートのプレスを仕掛け、日本選抜は#13坂東の3Pなどですがるが、韓国選抜は余裕を持ってこれに対処。結局93—85で、初戦は韓国選抜がものにした。

 日本選抜は試合序盤にミスが続き、出遅れたのがまず痛かった。試合途中に何度か僅かな差まで追い上げたが、トータルのリバウンドは韓国選抜の半分(日本27本、韓国54本)しかなかった。一方で「韓国はドライブを仕掛けてもあまりヘルプに来ない」(長谷川コーチ)点につけ込み、中盤からは仕掛けからファウルを誘って幾度となくフリースローを得ていった点は収穫だった。宇都も晴山も、ミスをなくすことが勝利に繋がることだと話す。1試合をこなしたことで、堅さはほぐれているはず。2戦目の勝利で、2006年以来の優勝へ望みを繋ぎたい。

写真上:坂東は韓国選抜の高さを前に、なかなか得意の3Pを打つことができず。それでも得点は2桁に乗せた。
写真下:韓国選抜で最多の20得点をマークした鄭效根。199センチで3Pは2/2とシュートバリエーションの豊富さを示した。


【INTERVIEW】
「勝ちの方向に気持ちを出したい」
持ち前のスピードで日本のオフェンスをリード

◆#6宇都直輝(日本選抜・専修大4年・G)
130517UTO.jpgリングへ向かうアグレッシブなプレーは日の丸のユニフォームを身に着けても変わらない。ブレイクで先頭を走るプレースタイルは、日本選抜のチームでも長谷川コーチの志向するトランジションバスケットにもマッチしている。この日はその速さで福岡の観衆を沸かせた。試合開始直後のつまずきが響き、日本選抜としては悔しい敗戦となったが、日程はまだ2日間残っている。「明日は勝ちの方向に気持ちを出して戦っていきたい」と話すように、次戦のプレーに期待したい。


—序盤、チームが全体的に堅い印象でした。
「そうですね。実はみんなたまたま個別に昨日のA代表の韓国戦の映像を見ていたんですが、結構こてんぱんにやられていて。『自分たちもこうなるんではないか』と思ってしまって出だしはむしろ気合いを入れていたので、逆にそれが空回りした部分はあると思います」

—リバウンドとシュートミスが響きましたね。
「そうですね。やっぱりリバウンドとイージーなシュートミス。僕も外してしまったので……。相手はインサイドが大きい分、もうちょっとブロックに飛んでくるかなと思っていたんですが、むしろその辺を意識し過ぎたところはありますね。でも案外攻め込んでみたらファウルも貰えるし、案外ブロックも来ないし、気になるほどではなかったです。そう考えると慎重になり過ぎたかな、と」

—宇都選手も試合途中から切り替えて積極的にドライブを仕掛けていきましたね。
「そうですね。最初の段階でディフェンスがついてこられないで結構通用することは分かったので、まずは僕が崩した方がみんな外のシュートが打ち易いかなと、結構意識して中に突っ込みました」

—ユニバーシアードを見据えたチームとしてスタートして、現段階で連携はいかがでしょうか。
「ここまで主だって出ていた選手が結構今回は抜けていて、最初にスタートしたチームのスタメンでは僕と祐眞(#7藤井)しか残っていなくて。でも、それを単純に考えずに、結構このチームは仲が良くて、上下関係もそんなになくて、移動のバスもみんなでしゃべっていたり、食事中もみんなでしゃべっていたりで、コミュニケーションは取り易いので、連携面も試合中に結構修正できたりします。連携は良いとは思います。元々仲の良いやつらが多くて、コミュニケーションは取り易いです」

—長谷川コーチの志向するブレイクを出すバスケットに、宇都選手のプレーはうまくマッチしているのではないでしょうか。
「そうですね。僕は基本このスタイルでやっているんで、長谷川さんの求めることにもあまり違和感はないです。結構すんなり入り込めた感じはしますね」

—このチームで3月にトルコ遠征がありましたが、そういった経験は所属の専修大にも還元できていますか。
「長谷川さんにも言われたんですが、ドライブは仕掛けられるんですが、相手が大きいので、しっかり止まること。今日も何回か止まれる場面はあって、普通のレイアップの形じゃなくて、ジャンプストップした形でいくことをトルコでは言われていました。それで、そういうことをチーム(専修大)に戻って意識して練習でやっていたら、他の大学とやる時に結構すんなりやれました。勝負できるな、と。あまりタフショットにもならず、しっかりしたシュートが体のバランスもよく打てるので、結構そっちの方がやりやすいとは思っています」

—宇都選手自身の意識が、専修大での試合を見ていてもかなり変わってきている印象があります。リーダーシップがしっかり取れている場面が多いですよね。
「そうですかね……? ただ勝ちたいだけです。今いる選手の顔ぶれで戦わなきゃいけなくて、でも一応こういうところにも来ているので、そういう経験を通じて後輩たちに伝えなきゃいけないこともあるし、僕は入れ替え戦も経験しているので、あそこにはいきたくないというのもあります。最後の年なので、最後までしっかりやりたいというのもある。やっぱり4年生になってから、ちょっとは変わったかもしれないです」

—明日はやり返したいですね。
「今日の僕、スマートにプレーしてませんでしたか?今日は勝ちの気持ちが全面に出ていなかったので、明日は勝ちの方向に気持ちを出して戦っていきたいですね」

—試合の入りが重要ですね。
「そうですね。今日は出だしで自分たちのミスで相手に決められた場面が多かったので、そういうところをしっかりなくしていけば全然勝負できる、むしろ勝てると思うんで、明日頑張ります」

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「自分が出た時に100パーセントの力を出すだけ」
23得点をマーク、確かな成長を感じさせる活躍

◆#10晴山ケビン(日本選抜・東海大3年・F)
130517HAREYAMA.jpgこの日の23得点は野本に次ぐ数字だった。昨年まではゴール下やペリメーターでのジャンプシュートが主なプレーだったが、この日は3本もの3Pを浴びせた。「シュートは元々良いし、思い切り良くやっている。リバウンドにも絡んでくれている。天傑(張本)の代わりになりうる存在」と長谷川コーチも評価する。バスケットのキャリアは浅いが、取り組む姿勢は貪欲で、吸収力は高い。好調ぶりを、大会期間を通じて継続させたい。


—1戦目が終わりました。率直に思うことは。
「勝てる試合だったと思いますね。自分たちのミスから相手に得点されたので。とても勿体ない試合だったなと思ってます」

—晴山選手を除いて、選手たちに堅さがあるのを感じましたが。
「いや、自分も堅かったと思いますよ。僕はみんなと同じように緊張していたと思いますし。でも、自分は高校のときにも海外の選手相手にはプレーをやっていたんですが、他のメンバーは海外の相手とやる経験の多い選手が少なかったと思うので、そういう面では自分は有利だったのかと思いますね」

—晴山選手のシュートはリリースのポイントが他の選手より高いような印象があります。相手が止めづらそうでした。
「国内の選手相手だったら上から打つことができます。こういった試合でもセットシュートよりもジャンプシュートは打っているんですけど、今日は通用したので、それは武器にしていきたいなと思います」

—実戦で先発は久々ですよね。その点の心配はありませんでしたか。
「いや、そういうところは考えないで。自分が東海ではスタートじゃなくて、こっちではスタートでも、自分が出た時に100パーセント、120パーセントの力を出して、会場の皆さんに『日本はこれだけやれるぞ』という面を見せられたらいいと思います」

—試合にどう入っていくかは関係なしに、出たら全力を出す意識で?
「ベンチにいても、試合に出た時に自分の仕事をしっかりやれば問題ないと思います」

—去年よりかなりシュートレンジが広がった印象があります。今日は3Pが3本でした。
「去年のままだったら成長できないし、意味もないです。自分で言うのもなんですが、オフは相当シューティングはやったし、3Pも積極的に打つようにして、それからシュート後のリバウンドもランニングリバウンドを取れるようにして。それが良い結果として出たのかなと思います」

—やはりユニバ代表に呼ばれて経験できていることは大きいですよね。
「もちろんそういったことも大きいし、そういう経験を活かしてチーム(東海大)に帰ってきた時に学んだことをみんなに伝えて。チームのためにプレーできることが本当に一番大事なので、あくまでも代表に呼ばれたら代表のチームとしてやって、東海に帰ったら東海のためにやるだけです」

—長谷川コーチが「明日勝ってタイに戻さないといけない」とおっしゃっていました。明日に向けて。
「絶対に勝たないと相手が優勝になるので、そこは本当に死ぬ気で勝ちにいきます」


【PHOTO】
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開会式で選手宣誓を行う藤井。張本の代わりに今大会は主将を務める。


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福岡開催ということもあって、試合前に地元出身のベンドラメ(延岡学園出身)と鵤(福岡第一出身)に花束が送られた。


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関西のチームから唯一メンバー入りした藤高(関西大学)は幅広いプレーバリエーションと高い身体能力を併せ持つ。5分間起用に終わったが、その中で4得点を挙げた。


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韓国選抜はタイムアウトの度に12人全員でハドルを組んでいた。同時開催中に東アジア選手権のA代表チームに大学生8人が招集されていたが、それでもシュートのうまさはさすがだった。


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ラストプレーでレイアップを決めた宇都。「ミスをなくせば勝てる」と意気込む。巻き返しなるか。

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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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