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2013.05.12 (Sun)
【2013トーナメント】5/12 専修大VS白鴎大(7位決定戦)
4Qに劇的逆転!白鴎大が20点差を跳ね返して7位に
専修大は良さを見せるも最終盤の停滞が響く
金曜日の準々決勝、土曜日の順位決定戦と、いずれも敗れた専修大と白鴎大による7位決定戦。モチベーションの維持が難しいとされる順位決定戦は、3Qまでは完全に専修大ペースで進んだ。2m留学生#36パプロブヒナス(4年・C)擁する白鴎大相手にもリバウンドで優位に立ち、#11宇都(4年・G)を中心に#14藤岡(4年・F)や#6渡辺(1年・F・福岡第一)も得点を重ね、2Q後半には20点差をつける。白鴎大は必死のディフェンスで宇都を止めにいき専修大の勢いを削ぐが、その代わり自分たちのシュートも入らず相手の尻尾を捕まえられない。3Q終了時点で、点差はまだ14。互いにディフェンスを固めるロースコアの展開では、これで勝負あったかに見えた。
しかし、4Qからゲームが大きく動く。#81中村(3年・CF)のジャンプシュートに続き、この日当たりのこなかった白鴎大#5柳川(4年・F)の3Pが炸裂し、まずは一桁点差とする。専修大は交代出場した白鴎大#23ジャニ(1年・C・八王子)がそびえるインサイドに進入できず、ターンオーバーも頻発して6分間で僅か2得点と完全にオフェンスが止まる。どうにかディフェンスを固めてタフショットを打たせるが、その中でも白鴎大は#1大釜(3年・G)の3Pで迫り、長すぎたかに見えた#5柳川の3Pも、バンクで決まり盛り上がる。なおも我慢のディフェンスでしのごうとするも、#1大釜のタフショットにこの日無得点だった#15白濱(4年・F)が速攻で続いて得点し、残り4分で53―52と、とうとう白鴎大が逆転に成功した。ここからの攻防は一進一退に。専修大が#0大澤(4年・G)のシュートで久々に得点すれば、白鴎大#23ジャニが速攻でダンクを見舞う。ここから#11宇都がフリースローを1投決め、55―55。互いにチームファウルが4つを超え、一つの笛が勝負を分けうる展開の中、専修大#6渡辺が痛恨のファウル。フリースローを得た#15白濱が1投決めて白鴎大が1点勝ち越し。しかし専修大も#11宇都が仕掛けてファウルを貰い、こちらも1投のみ決めて再び同点。そして残り8.1秒、専修大は#24田代(2年・F)が痛恨の笛を吹かれる。両チームともフリースローの確率が上がらない中、#5柳川は2投揃えて白鴎大が2点を勝ち越す。専修大は最後のオフェンスを#11宇都に託すがタフショットはリングに弾かれ、#47藤田(3年・C)が狙ったタップも決まらずここでブザー。白鴎大が58―56で、劇的な逆転勝利を果たした。
白鴎大は20点ものビハインドを抱えたが、ジャニのインサイドで専修大・宇都のアタックを封印。最終盤にエース柳川が爆発力を示して劇的な逆転勝ちを決めた。今年の秋は初の1部リーグを戦うが、この大会では1部所属のチームと4試合を戦い2勝2敗とまずまずの結果。準々決勝では大学チャンピオンの東海大相手にも善戦した。齋藤監督も手応えを感じた様子。故障によりほとんどコートに立つことがなかった主将の#10田中(4年・G)が戦列に戻り、ポイントで良い働きを見せた#28川邉(1年・F・高岡工芸)がオフェンス力を発揮すれば、1部リーグで台風の目となる可能性を十分に持っている。
勝てる試合を逸してしまった専修大。しかし今大会はエース宇都の存在感が際立った。チームメイトを励まし、ミスに叱責もすれば次にはフォローもする。コートに倒れた選手は進んで助け起こし、プレーについては自らも指示・確認を怠らないなど、プレーとコミュニケーション両面で抜群のリーダーシップを発揮。この最終戦でも高い集中力を見せて、3Qまでは白鴎大に付け入る隙を与えなかった。課題は3年連続リーグ得点王の宇都が抑えられた時に、いかに他のメンバーが得点を決めていくかである。4Qにまさかの逆転を許したのは、宇都がうまく中に入れず、他の選手も得点を決められなかった点に尽きる。「自分のせいで負けたと書いてください」と、潔く一言だけ残した宇都だが、激しいマークにあいながらもひるまず立ち向かい続けた闘争心は、これまで以上に光った。それを助けられるように周囲の選手がどう働くかが秋に向けての最大の課題である。
写真上:速攻から豪快なダンクを沈める白鴎大・ジャニ。まだまだ荒削りな部分はあるが、リーグ戦では十分期待できる。
写真下:13得点を挙げた藤岡。コンスタントにスコアを量産する宇都に加え、彼と田代(#24)が安定して得点できれば、専修大は秋以降の上位進出も狙える存在だ。
※白鴎大・大釜選手のインタビューは「続きを読む」へ。
「慢心しないでこれからも頑張っていく」
得られた貴重な経験を活かし、初の1部リーグへチャレンジ
◆#1大釜賢治(白鴎大・3年・G)
昨シーズンのメインガードだった横塚が卒業。更に田中(#10)が怪我のため欠場する状況で、今大会は星野(#14)とともに白鴎大の攻撃起点を構築する。モチベーションの維持が難しいとされるこの7位決定戦では、冷静なコントロールで大逆転勝利を演出してみせた。チームの支柱である柳川が「今年はチャレンジャー」話すように、今季の白鴎大は全てにおいて挑戦者の立場になる。しかし、挑んでいく立場だからこそ失うものは何もない。白鴎大のバスケットをのびのびと展開し、大学バスケのトップレベルに新たな風を吹き込めるか。
—3Qまでは完全に専修大のペースでしたね。
「自分たちも相手のペースに合わせてやってしまった部分もあって、でもディフェンスで我慢してブレイクを出そうと思って。自分も交代した時はとにかく流れを変えようと思って出ていきました」
—リバウンドで劣勢だったのが痛かったですね。
「リバウンドは、確かに今日は相手に取られていて。そこをみんなで我慢してみんなで取ろうとは声をかけていました」
—オフェンスもパプロブヒナス選手(#36)中心になっていて、本来取るべき柳川選手(#5)になかなか当たりが来ませんでしたね。
「そこはとにかく我慢して。ディフェンスからブレイクを出そうということは徹底してやってきたので、それが最後にちょっとは出せたかなと思います」
—4Qに逆転できたのは宇都選手を抑えられたことが大きいですね。
「そうですね。監督からも宇都選手のところを押さえろと言われていたので。宇都選手にボールが入ったらガードが寄って守るように言われて、そこで少しは押さえられたかなと思います」
—ディフェンスからの速攻もしっかり出せていたのでは。
「はい。自分たちのプレースタイルが出たかな、と思いますね」
—中にジャニ選手を据えて一気によくなったと思います。
「イッサ(ジャニ)もよく繋いでくれました。最初はファウルをしてしまったんですが、リバウンドとかを頑張ってくれたので。そこからもブレイクも出たので、本当によく繋いでくれました」
—今大会、大釜選手は星野選手の控えという形でしたが、ベンチスタートでも違和感なくプレーできていたのでは。
「そうですね。自分が出た時はいつも流れを変えようと思ってやっているんで。今日もいつもと変わりはなかったですね」
—大会を振り返っていかがでしたか。
「とりあえず自分たちはチャレンジャーなので、それを意識してやってきました。それで東海にもいいゲームができたかな、と。4年ぶりのベスト8のシードも取れたので良かったです。けど、まだまだ慢心しないでこれからも頑張っていきます」
—横塚選手やアビブ選手(12年度卒)が抜けてしまった穴は感じますか。
「去年まではアビブがリバウンドを取ってくれたので。今年はリバウンドの部分がまだ力不足かなと思います。でもそこは5人で取れば大丈夫な部分だと感じています」
—今回の7位という成績についてはどう感じていますか。
「もうちょっと上にいけたかな、と(苦笑)。東海にも競ることができたし、早稲田にも勝てた試合だったので。経験不足もあります。でも今回最終日まで残れたのは大きいですよね。いい経験ができたと思います」
—リーグ戦は初めて1部です。
「リーグでは早稲田や東海を倒して、勝ち進んでいきたいですね」
専修大は良さを見せるも最終盤の停滞が響く

しかし、4Qからゲームが大きく動く。#81中村(3年・CF)のジャンプシュートに続き、この日当たりのこなかった白鴎大#5柳川(4年・F)の3Pが炸裂し、まずは一桁点差とする。専修大は交代出場した白鴎大#23ジャニ(1年・C・八王子)がそびえるインサイドに進入できず、ターンオーバーも頻発して6分間で僅か2得点と完全にオフェンスが止まる。どうにかディフェンスを固めてタフショットを打たせるが、その中でも白鴎大は#1大釜(3年・G)の3Pで迫り、長すぎたかに見えた#5柳川の3Pも、バンクで決まり盛り上がる。なおも我慢のディフェンスでしのごうとするも、#1大釜のタフショットにこの日無得点だった#15白濱(4年・F)が速攻で続いて得点し、残り4分で53―52と、とうとう白鴎大が逆転に成功した。ここからの攻防は一進一退に。専修大が#0大澤(4年・G)のシュートで久々に得点すれば、白鴎大#23ジャニが速攻でダンクを見舞う。ここから#11宇都がフリースローを1投決め、55―55。互いにチームファウルが4つを超え、一つの笛が勝負を分けうる展開の中、専修大#6渡辺が痛恨のファウル。フリースローを得た#15白濱が1投決めて白鴎大が1点勝ち越し。しかし専修大も#11宇都が仕掛けてファウルを貰い、こちらも1投のみ決めて再び同点。そして残り8.1秒、専修大は#24田代(2年・F)が痛恨の笛を吹かれる。両チームともフリースローの確率が上がらない中、#5柳川は2投揃えて白鴎大が2点を勝ち越す。専修大は最後のオフェンスを#11宇都に託すがタフショットはリングに弾かれ、#47藤田(3年・C)が狙ったタップも決まらずここでブザー。白鴎大が58―56で、劇的な逆転勝利を果たした。

勝てる試合を逸してしまった専修大。しかし今大会はエース宇都の存在感が際立った。チームメイトを励まし、ミスに叱責もすれば次にはフォローもする。コートに倒れた選手は進んで助け起こし、プレーについては自らも指示・確認を怠らないなど、プレーとコミュニケーション両面で抜群のリーダーシップを発揮。この最終戦でも高い集中力を見せて、3Qまでは白鴎大に付け入る隙を与えなかった。課題は3年連続リーグ得点王の宇都が抑えられた時に、いかに他のメンバーが得点を決めていくかである。4Qにまさかの逆転を許したのは、宇都がうまく中に入れず、他の選手も得点を決められなかった点に尽きる。「自分のせいで負けたと書いてください」と、潔く一言だけ残した宇都だが、激しいマークにあいながらもひるまず立ち向かい続けた闘争心は、これまで以上に光った。それを助けられるように周囲の選手がどう働くかが秋に向けての最大の課題である。
写真上:速攻から豪快なダンクを沈める白鴎大・ジャニ。まだまだ荒削りな部分はあるが、リーグ戦では十分期待できる。
写真下:13得点を挙げた藤岡。コンスタントにスコアを量産する宇都に加え、彼と田代(#24)が安定して得点できれば、専修大は秋以降の上位進出も狙える存在だ。
※白鴎大・大釜選手のインタビューは「続きを読む」へ。
[続きを読む]
【INTERVIEW】「慢心しないでこれからも頑張っていく」
得られた貴重な経験を活かし、初の1部リーグへチャレンジ
◆#1大釜賢治(白鴎大・3年・G)

—3Qまでは完全に専修大のペースでしたね。
「自分たちも相手のペースに合わせてやってしまった部分もあって、でもディフェンスで我慢してブレイクを出そうと思って。自分も交代した時はとにかく流れを変えようと思って出ていきました」
—リバウンドで劣勢だったのが痛かったですね。
「リバウンドは、確かに今日は相手に取られていて。そこをみんなで我慢してみんなで取ろうとは声をかけていました」
—オフェンスもパプロブヒナス選手(#36)中心になっていて、本来取るべき柳川選手(#5)になかなか当たりが来ませんでしたね。
「そこはとにかく我慢して。ディフェンスからブレイクを出そうということは徹底してやってきたので、それが最後にちょっとは出せたかなと思います」
—4Qに逆転できたのは宇都選手を抑えられたことが大きいですね。
「そうですね。監督からも宇都選手のところを押さえろと言われていたので。宇都選手にボールが入ったらガードが寄って守るように言われて、そこで少しは押さえられたかなと思います」
—ディフェンスからの速攻もしっかり出せていたのでは。
「はい。自分たちのプレースタイルが出たかな、と思いますね」
—中にジャニ選手を据えて一気によくなったと思います。
「イッサ(ジャニ)もよく繋いでくれました。最初はファウルをしてしまったんですが、リバウンドとかを頑張ってくれたので。そこからもブレイクも出たので、本当によく繋いでくれました」
—今大会、大釜選手は星野選手の控えという形でしたが、ベンチスタートでも違和感なくプレーできていたのでは。
「そうですね。自分が出た時はいつも流れを変えようと思ってやっているんで。今日もいつもと変わりはなかったですね」
—大会を振り返っていかがでしたか。
「とりあえず自分たちはチャレンジャーなので、それを意識してやってきました。それで東海にもいいゲームができたかな、と。4年ぶりのベスト8のシードも取れたので良かったです。けど、まだまだ慢心しないでこれからも頑張っていきます」
—横塚選手やアビブ選手(12年度卒)が抜けてしまった穴は感じますか。
「去年まではアビブがリバウンドを取ってくれたので。今年はリバウンドの部分がまだ力不足かなと思います。でもそこは5人で取れば大丈夫な部分だと感じています」
—今回の7位という成績についてはどう感じていますか。
「もうちょっと上にいけたかな、と(苦笑)。東海にも競ることができたし、早稲田にも勝てた試合だったので。経験不足もあります。でも今回最終日まで残れたのは大きいですよね。いい経験ができたと思います」
—リーグ戦は初めて1部です。
「リーグでは早稲田や東海を倒して、勝ち進んでいきたいですね」
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