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2013.05.11 (Sat)

【2013トーナメント】5/11レポート

決勝は昨年と同じ顔合わせ
4連覇のかかる青山学院大VS初制覇を狙う東海大!


 春のトーナメントも大詰め、準決勝は実力を発揮した青山学院大と東海大が勝利し、決勝へと進んだ。ともに日本代表を抱え、学生界をリードする2強だ。昨年は競り合いの中から青山学院大が抜けだしたが、今年はどうなるか。学生チャンピオンの東海大が初めてのトーナメントのタイトルを手にするのか、それとも青山学院大が王者の地位を守って4連覇を達成するか、ライバル校による決勝に注目が集まる。

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【リバウンド優位の明治大が専修大を寄せ付けず】
130511uto.jpg 代々木での5~8位決定戦、最初に登場したのは専修大明治大。試合は序盤から明治大がペースを掌握。#16安藤(3年・PG)が前日の準々決勝・青学大戦同様に積極的な1on1で得点を重ね、#22西川(4年・SF)の豪快なワンハンドダンクや#10清水(4年・G)のジャンパーが続き早々に10点をリードする。専修大は絶対的エースの#11宇都(4年・G)が積極性を見せて奮闘するが、他の選手の得点が伸びない。明治大は途中からディフェンスをゾーンにして宇都のドライブを封じる。その中でも宇都はタフショットを決めていくが、他の選手の得点が伸び悩み明治大を捕まえられない。前半はリバウンドで優勢の明治大がセカンドチャンスを活かすなどの良さを見せ、8点リードで終了。

 3Q、専修大は#11宇都のタフショットにスターターに抜擢されている#6渡辺(1年・F・福岡第一)のリバウンドシュートが続き、ディフェンスでは明治大の24秒オーバーを誘って差を詰める。だが、リバウンド力で勝る明治大はここから速い展開が増え、逆に点差が拡大。速攻では#22西川が走り、セットでは#16安藤の1on1で易々とシュートが決まる。4Q序盤には#22西川、#51皆川(3年・C)が続けて豪快なダンクを専修大に見舞う。この日は序盤確率の悪かった#2目(4年・SG)の3Pも効果的に決まり、一方的な明治大の展開となる。専修大は#11宇都ががむしゃらさを見せて猛追するものの及ばず、74-68で勝利を収めた。

 専修大は明治大のディフェンスの前にターンオーバーが続いた。ただ、それでもあきらめない宇都のアグレッシブな精神は全員が見習うべきところだ。明治大は主力が3年生となり、1年生時から続けてきた強化が身になってきているのも見えてきている。まずは順位決定戦を勝ちきり、秋以降に上位の牙城を崩したいところだろう。

写真:31得点の専修大・宇都。積極的なランプレーは今年も健在。

※明治大・西川選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【ディフェンスで流れを作った早稲田大が白鴎大に勝利】
130511yamamoto.jpg 早稲田大白鴎大による順位決定戦第二試合は、ディフェンスで流れを掴んだ早稲田大が後半にリードを得る展開となった。

 立ち上がりはともにロースコア。前日の試合で東海大相手に素晴らしい試合を披露した白鴎大だが、この日はそうした理想的な立ち上がりとまではいかなかった。出足こそ#5柳川(4年・F)の3P、#81川邉(1年・SF・高岡工芸)のミドルシュート、#36パプロブヒナス(4年・C)のゴール下などでリード得た白鴎大。しかし早稲田大ディフェンスに#14星野(3年・SF)のドライブなどを止められ1Q中盤に攻撃が停滞。早稲田大は#11河合(1年・G・洛南)の速攻からのバスケットカウントや3P、#34池田(2年・G)のシュートも決まって逆転する。しかしそれ以降は得点が伸びずに13-13で1Qを終了。2Q、序盤はクロスゲームとなるが、#8玉井(4年・G)の2本の3Pやルーズボールもあって早稲田大が10点のリードに成功。白鴎大はファウルが続いて苦しくなるが、#81中村(3年・CF)の3Pが決まってやや持ち直し、最後は#5柳川のシュートで29-24と5点差に押し戻して前半終了。

 追いつきたい白鴎大だが、3Qの立ち上がりは早稲田大が制した。#8玉井、#38宮脇(1年・C・洛南)、#34池田らの得点で一気にリードを10点以上に。白鴎大は攻撃がうまく機能せず、このQ9点にとどまり54-33と大きく引き離されて3Q終了。4Qも早稲田大がリードを続けるが、白鴎大も#15白濱(4年・F)の速攻や#28川邉の3P、#36パプロブヒナスのゴール下で粘って追い上げる。しかし追いつくまでには至らず、65-58で終了。早稲田大が勝利した。

 白鴎大は前日東海大相手に見せたような思い切りのいいオフェンスが出なかった。ターンオーバーは早稲田大9に対し、17と倍近く出たのも痛い。

 早稲田大は今大会あまり調子の良くない河上を2Q以降はほぼ下げて、玉井以外は下級生のみという構成で戦った。「春から調子がいい」と言う玉井がチームハイの21点、ディフェンスでも果敢にルーズボールにも絡み、チームを鼓舞した。立ち上がりの悪さは残るが、宮脇、河合といった1年生がこの日は落ち着いてプレーしたのも頼もしかった。

写真:インサイドだけではなく、3Pでも貢献した早稲田大・山本。

※早稲田大・玉井選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【本領発揮の東海大が筑波大を一蹴】
130511tanakadaiki.jpg 昨年のインカレを制した東海大が登場した準決勝第1試合。ここまで内容は良くないながらも勝ち進んできた中で迎えた筑波大との試合だったが、遂に学生日本一の本領を発揮した試合となる。開始早々に#10バランスキー(3年・PF)のインサイドで得点すると、ここから4連続得点となって2分強でいきなり8-0。筑波大はターンオーバーが頻発して得点が伸びない。ようやく#32武藤(4年・C)のレイアップで得点を挙げるが、ディフェンスの固い東海大インサイド陣相手では得意のステップワークも出せない。筑波大が落ち着かないのをよそに、東海大は#24田中(4年・SF)や#21橋本(2年・C)の3P、#10バランスキーの中での得点が順調に決まって1Qで16点ものリードを得る。筑波大は#35池田(4年・SF)が高確率のシュートでリングを射抜くが、#32武藤や#14坂東(2年・SG)といった本来の得点源の選手が良い形でボールを持てない。東海大は筑波大のゾーンを前にやや失速するも、#51須田(4年・SG)がスクープショットやドライブでじわじわリードを広げる。最後は#24田中がワンマン速攻からダンクを沈めて前半だけで41-21と大量リードを得た。

 3Q以降も東海大の牙城は揺るがない。#10バランスキーがペイント内で得点し、#24田中や#0ベンドラメ(2年・G)といった面々のシュートで点数を稼ぐ。筑波大は#35池田を中心に点差を戻す場面もあるが、その都度ターンオーバーが出るなどして続かない。残り5分で#32武藤の3Pが出てわずかに希望が見えたものの、東海大は交替出場の#12梅林(4年・C)が3本のシュートを決めて筑波大に引導を渡した。最終スコアは76-55となり、東海大が今大会最高の内容で勝利。決勝へ駒を進めた。

130511obara.jpg 前日までは競り合う展開から終盤に抜け出して勝利を拾い、準決勝まで進出してきた東海大。だが、この日は序盤からオフェンスが爆発し筑波大を寄せ付けなかった。バランスキーのインサイドは安定感を増しており、その中で田中や橋本のミドルや3Pも良く決まった。ただ、何といっても大きいのはディフェンスでの奮闘だ。この日は筑波大に良い形でのシュートを許さず、何度もターンオーバーを誘発。これを勝利に結びつけた。昨年同様決勝まで進んだが、東海大としてはトーナメントでの優勝はまだ経験がない。相手は宿敵・青学大だが、昨年のインカレで得意のディフェンシブゲームに持ち込んで快勝したのは記憶に新しい。東海大の新たなタイトルを、三冠へのスタートとできるか。

 筑波大は、立ち上がりから全く良さが出せずに3位決定戦にまわることとなった。この日は#21笹山(3年・PG)の7本をはじめ、チーム全体でターンオーバーが21本とらしくないミスが続いてしまったのが響いた。池田は20得点と仕事を果したが、武藤は10得点、坂東は5得点と本来点を取るべき選手のブレーキも痛手となった。一方で、2Q以降はディフェンスで良さを発揮。得点だけを見れば6点差と、結果論ではあるが決して悲観するべき内容ではなかった。3位決定戦の相手・拓殖大は昨年のインカレで及ばなかった近畿大同様にセネガル人留学生を擁する。今年は小原(#81)という待望のビッグマンも加わり、バランスも良化した。「今年は『優勝』を狙う」という主将の西村の言葉を秋以降に実現するには、越えなければならない壁である。

写真上:前半終了間際、ダンクにいく東海大・田中。この日は頼もしい活躍だった。
写真下:苦しい体勢からのシュートを一本決めた筑波大のルーキー・小原。198センチという体格を活かし、希望の星となるか。


【インサイド陣の力強い攻撃で青山学院大が拓殖大を撃破】
130511ikaruga.jpg 4月末の京王電鉄杯では、青山学院大相手にアグレッシブなバスケットで好勝負を見せた拓殖大。同じような展開を出せるかどうか、注目の一戦だった。

 拓殖大の#23バンバ(1年・C・延岡学園)をどう押さえるか見ものとなったが、マッチアップは青山学院大#25永吉(4年・C)。1Qは外を簡単に打たせてしまい、このQだけで11点を献上。青山学院大はペイント内の#23バンバを気にしてか、外からの攻撃が多くなるが#8張本(4年・SF)のミドルシュートや#13鵤(2年・G)のタップ、#32畠山(4年・PG)が2本の3Pを入れて1Qは22-19とリードした。2Q、青山学院大は#13鵤の3Pやゴール下にうまくボールが通って#32畠山のレイアップなどが決まり、#8張本もゴール下でバスケットカウントを獲得。拓殖大は#33バンバ、#14大垣(3年・F)、#40藤井(4年・G)らが得点を重ねるが、#40藤井が2ファウルとなってベンチへ下がるとターンオーバーが続き、前半は44-28と引き離されて終了となった。

 3Q、青山学院大は#8張本がミドルシュート、3Pを沈め、#7野本(3年・CF)から#25永吉へのアシストも出るなどリードを保つ。拓殖大は#40藤井、#33バンバらが得点してこのQは52-42の10点差。4Qに入り、青山学院大のリードは変わらないが拓殖大は#39成田(1年・G藤枝明誠)の3Pやドライブ、#23バンバのダンクも出て追い上げ体制。#40藤井が持ち前の集中力で諦めずにオフェンスを仕掛け、最後は3Pを沈めて79-71。必死の追い上げを見せるが、青山学院大が逃げ切って決勝進出を決めた。

 拓殖大のバンバは32点と、相変わらず大きな影響力を見せた。主力の3名以外がどう点を取っていくかも大事だろう。サイズのない分、足を使ったバスケットを出すのが信条だが、この試合ではそう簡単には走らせてもらえなかった。

 青山学院大は張本がダブル・ダブルの活躍。インサイドでの勝負やフェイダウェイのミドルシュートなど、この日はバランスよく得点が決まった。永吉はバンバ相手に外の守りもあって難しいところだったが、リバウンドで貢献。この日は1Qで畠山の3Pが2本決まり、落ち着いて試合を進められた。決勝でも内外バランス良く得点できるかが鍵になるだろう。

写真:鵤も2年目。代表にも入り頼もしさが増してきた。

※青山学院大・永吉選手のインタビューは「続きを読む」へ。


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【INTERVIEW】

「今年は行くと決めたら行く」
迷いを振りきり、思い切りの良いプレーで好転

◆#22西川貴之(明治大・4年・SF)
130511nisikawa.jpgこの日、安藤に次ぐ17得点で存在感を発揮。速攻では豪快なダンクも決めて会場を沸かせた。昨年のリーグ戦から目とともに好調を持続させ、明治大には欠かせないピースとなっている。最終学年の今年、4年生の意地を見せてくれるだろうか。


―昨日の敗戦から上手く切り替えられましたね。
「昨日青学に負けて。でも負けたからといって下に落ち込むことはしないで、春は試合をやった分だけレベルを上げられるチャンスなので、今日の試合も自分たちのやるべきことを切り替えてしっかりやるだけでした」

―昨日見えた課題は。
「前半はうちがリードできて、後半にリバウンドが取れなくなったことと、フィジカル面の問題もあるかと思います。指示が出ていたのですが、それに僕らが対応できずに青学にやられてしまったので、その辺がまだまだ甘かったです」

―具体的にはどのような指示だったんでしょうか。
「ゾーンをやるところで、それが失敗してしまいましたね」

―昨日張本選手にペネトレイトされたところを、今日は宇都選手相手には対応が上手くできていましたね。
「彼はすごくドライブが上手いので。それに宇都君が専修の得点源なので、そこを抑えた分こっちが有利です。だから宇都君を止めるように指示が出ていて、みんなでカバーし合って頑張れましたね」

―専修大とは昨年のインカレの準々決勝以来ですが、その時も宇都選手への対応が成功していました。明治大自体が専修大へのやり易さを感じているのではないでしょうか。
「去年から宇都君を止める対策はできていました。今日はそれをやるだけでしたね」

―今季の明治大は選手個々人の攻め気を感じますが。
「去年は誓哉(#16安藤)と泰斗(#12中東)中心で攻めるしかなくて、それで60点くらいしか取れない状況でしたが、今年は全員にパスが回って健人(#2目)も3Pが入って、僕は走って点を取るのが持ち味なので。一人ひとりのやることが明確になってきて、あと誓哉が指示を出すだけじゃなくて『自分でどうやりたいかをアピールしてほしい』と言っていて、自分から言うようにも心がけています。去年から同じメンバーでやってきて、話し合いもするので。その中でどうしようか考えながらやっています。去年とは違いますね」

―目選手の3Pの確率が悪いところを、西川選手と安藤選手でカバーできていましたね。
「健人に若干ズレのようなものがあって、健人は3Pを打つのが仕事ですが焦ってしまうこともあるので、それで確率が落ちたと思います。今日はその分誓哉が取りにいってくれていたので、それでチームとして点も入ったし、徹(皆川)も走ってくれて補えたのかなと思います」

―西川選手と目選手が昨年の秋から調子を上げている印象がありますが。
「去年の最初の方は迷いじゃないですが、『ここで攻めてもいいのか』と思うことが正直なところあって、そこでためらってのミスがありましたが、今年はいくと決めたらいく、打つと決めたら打つという考えなので、そこがいい結果になっているのかと思いますね」

―だいぶ開き直っている、と。雰囲気も良さそうですが。
「今までは負けたら下に落ち込んでいたんですが、負けた後のリカバリーを早くするというのは大切だと思ってやっています」

―明日に向けて。しっかり勝って締めたいですね。
「明日勝てば5位になれます。春先ベスト8以上いけない中で5位は貴重なので、なるべく良い順位が取れるように頑張りたいです」

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「もっとバスケにしっかり取り組みたい」
心機一転、高いモチベーションを好プレーにつなげる

◆#8玉井勇気(早稲田大・4年・G)
131011tamai.jpgここまでムラがあったが、この春はチームを牽引する活躍をしている。4年生となり、バスケットに対するモチベーションがようやく充実してきたと言う。シュートが持ち味だが、激しいルーズボールや速攻で先頭を走る走力など、今の早稲田大にとっては貴重なオフェンス力。このままチームを引っ張り、結果を出せるか。年間を通してその取り組みに注目したい選手である。


ー試合を振り返っていかがですか。
「勝てたのが一番うれしいのと、今日はディフェンスが良かったのでそこが勝因かなと。久しぶりにいい試合ができたと思います」

ーただ、立ち上がりはいつも悪いですね。
「なんか変に気合が入っているというか、空回りしているというか、アップも悪くないし体は動いていると思うんですが、うまく噛み合わないですね」

ーノッてくると動けるという感じですか。
「そうですね(苦笑)」

ー河上選手が調子が出ない中、玉井選手がかなりオフェンスは引っ張っていますね。
「攻める人が少ないので、自分が積極的にいかないとというのは心がけています」

ー今大会はシュートも入っている印象があります。
「最近ずっと調子が良くて、でもトーナメントの最初の1、2試合目はすごく調子が悪くて、昨日と今日は良かったですね。練習中も入っているし、全体的に調子はいいです」

ーガードが池田選手に変わりましたが、昨年の主将だった大塚選手とは違うタイプですよね。
「でも慶次郎もいいガードだと思うし、大塚さんと違うのは大塚さんはゲームコントロールがすごくて上の先輩だったので全部任せられました。慶次郎はまだ2年生で少しテンパるところもあるってだけで、あとは気にならないですね」

ー2人で速攻なども出ているのはいいですね。
「慶次郎と僕は試合中も結構話すので、いい感じでできています」

ー玉井選手は4年生になりましたが、どうですか。
「いや、めちゃめちゃモチベーションは高いです。やはり大学に入ってからずっと押さえ込んでいたものが爆発したというか。何か分からないけど。モチベーション的に4年生になってもっとバスケに取り組んだ方がいいと思い始めてから、やる気が出て来ました。今までも真面目に取り組んでいたつもりなんですけどね。ただ去年まではモチベーションがすごく低くて。今年は練習もちゃんとやっています」

ームラがあるのでしょうか?気持ちをコントロールできないとか。
「そうですね。調子が悪いときは本当に悪いし」

ーあと1試合ありますが、河上選手がこのままだと上級生が玉井選手だけという時間帯が多そうですね。
「河上の調子が悪いときに僕が引っ張っていけるように、明日は今日みたいな試合をしたいですね」

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「スタメンでもベンチスタートでもやることは一緒」
起用が変わっても柔軟に対応、「春初優勝」へ死角なし

◆#0ベンドラメ礼生(東海大・2年・G)
130511bendorame.jpgこの日からスタメンに名を連ねた。シュートの確率は良くなかったが、代わりにディフェンスで筑波大のガード陣をシャットアウトした。本人は「まだまだ課題がある」と話すものの、1番ポジションでのプレーにもどこか余裕が感じられるようになってきた。次は決勝戦、相手はライバルの青学大である。ここを三冠への出発点としたい。


―ディフェンスが大成功でしたね。
「昨日結構ディフェンスが成功していたので、今日は筑波のオフェンスの中心である笹山さん(#21)にボールを持たせないように頑張りました」

―筑波大は1番ポジションから崩れていった印象があります。
「こっちは序盤から相手にプレッシャーをかけて。それで相手はオフェンスのリズムが悪かったので、入りが悪くて点差が離れてそのまま勝てたと思います」

―今日が今大会初のスタメンでしたが、問題なさそうでしたね。
「スタメンでもベンチスタートでもやることは一緒だと思ってるんで、東海は誰がスタートでも遜色なくプレーできるようにしているつもりです。スタメンだからといって、特に変わったことはなかったです」

―去年の春の決勝から1番ポジションとしての出場を始めて、かなり板についてきた印象です。
「いや、まだまだ課題はあるし、1番としては未熟です」

―ユニバ代表や李相佰でも1番ポジションですよね。
「まだまだレベルが違うし、通用していない部分が多いですね」

―レベルアップのために必要なことはなんでしょうか。
「やっぱり上手い人のプレーを見たり、自分のプレーを見返したりして。あとは消極的にならないようにすることですね」

―積極性という意味ではシュートには積極的ですよね。まだ自分のイメージと噛み合っていないと?
「シュートを打つのはいいんですけど、今日はシュートセレクションが良くなかったし、今日も外は一本も入っていないので、そこはガードとして流れの中でしっかり考えて打っていけるようにしたいですね」

―まだまだこれから改善の必要あり、と。
「はい、そうですね」

―優勝まであと1勝です。ここから三冠を目指すことになると思いますが。
「去年の決勝は負けているし、春は東海はまだ優勝したことがないので、とにかく勝ちたいです」

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「出られない分、声で補いたい」
積極的な声かけでチームを盛り上げる

◆#6西村直久(筑波大・4年・主将・PG)
130511nishimura.jpg新シーズン最初の公式戦である日筑戦で快勝。このトーナメントも順調に勝ち進んできたが、東海大に完敗を喫した。現在故障も抱え、笹山の存在もあってベンチに控えることが多く、その点は本人には葛藤になっているようだが、このような状況のときこそ試されるのが主将の器である。3位決定戦の相手は留学生センターを擁する拓殖大だ。ベンチからチームを盛り立て、大会を笑顔で終えたい。


―やりたいことができなかった内容の試合でした。ベンチで見ていていかがでしたか。
「出だしでガツンとやられて。それで心が折れたまではいかないですけど、認めたくはないですが力の差が出たように感じます。自分、今怪我をしていて、それで3年生に任せすぎているというか。最上級生でもない彼らに頼り過ぎてしまってプレータイムも長くなりすぎて、疲労のせいで少しかわいそうな状態になっていて。色んなことを背負わせてしまっていますね」

―ターンオーバーがかなり多かったですよね。
「はい。相手もまずはガードを抑えにくるので『どうしたらいいかな』と思ってミスをしてしまうのと、自分たちのバスケットは速い展開だと思うので、リバウンドが取れないとそれができないですね。そこから崩れていったのかなと思います」

―最初は東海大のシュート率が高くて、リバウンドも発生しないシチュエーションが多かったですね。
「武藤も体を張っているんですけど身長が小さくて、2人や3人で寄られると厳しい部分がありますね。そこにもっと、全員でリバウンドを取りにいけないと勝てないのかな、と思いました」

―坂東選手が守られて良いシュートが打てていませんでしたよね。
「もっとフェイスガードをされた時の練習をしなきゃいけないのかな、と。彼自身にも『フェイスガードをされるとどうしていいのか分からない』という部分があって、『そこで無理やり打って入らないと相手の思うつぼなんじゃないか』とも思っているようで、そこをどうにかさせていかなくちゃいけないんですけど」

―坂東選手はユニバや李相佰の練習もあって、チーム練習ができていない部分もあるのではないでしょうか。
「彼自身もその状況で『どうしていいのか分からない』と言っていて。でも彼なりに頑張っています。自分もどう言っていいかというのがありますが」

―西村選手とはポジションの違いもありますからね。
「はい、しかも自分の場合は試合にも出られていませんから。3年生に負担が大きいのかなと思います。あとは層が薄い部分もあって、みんなそれなりに準備もしているんですけど、ここぞという時に吉田先生が使ってくれるまでに至っていません」

―西村選手はそういった計算をされている選手ですよね。
「うーん……。自分は笹山と違って上手さはないので、声出しとか、4年生として引っ張るべき部分があると思います。池田や武藤や他の4年生も色々言ってくれて、『こうしよう』と提案するとすごく乗ってくれるんで、そこで少しでも流れを変えようと頑張っています。でも、なんだか上手くいかないですね(苦笑)」

―そうは言っても、2Q以降のスコア上は競り合いではありましたね。
「今日は本気で勝ちにいこうと気合を入れていて。でも追いつける流れのところで点差が縮まらないので、もっと最初から自分たちのバスケットをやり通せる力を練習からつきつめていきたいですね。今まで考えが甘かったというか、1位を目指すからには上のチームの2倍も3倍も練習しなきゃいけないと思うので、もう一回練習からやっていきたいです」

―池田選手がこのところ好調で、小原選手というビッグマンも加わり、バランスがかなり良くなりましたよね。
「目標はインカレ優勝なので、ここで落ち込まずに負けたことをプラスにできるように。課題も見つかったし、しっかり練習しなくちゃいけないと誰もが思ったと感じるのでそういう面ではプラスになったのかなと思いますね」

―3位決定戦にまわることになりました。
「優勝はしたかったですが、ここで勝つか負けるかでリーグ戦にも響いてきますし、もう一回切り替えて。チーム一丸となって戦おうと思います」

―拓殖大にはセネガルの留学生もいて、過去のインカレでの敗戦の意識をしてしまいそうですが。
「そうですね、やっぱり外国人には変に意識してしまうところはあるんですけど、自分もケガであまり出られないので、声で補っていきたいですね」

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「すべての試合で全力でやりたい」
最後のシーズンを悔いなく終えるために

◆#25永吉佑也(青山学院大・4年・C)
130511nagayoshi.jpg最初にバンバにやらせてしまったのは反省点と言う永吉。5番ポジションだけにそうそう守りで外に出にくいのは確かだ。しかし後半は持ち前のフィジカルでディフェンス面で貢献した。代表活動もあるが、今年はやはり最終学年、学生として悔いは残したくないだろう。これぞ、というプレーを発揮して青山学院大を勝利に導けるかが見どころだ。


ー今日の試合はバンバ選手のマッチアップでしたが、外からも打つ選手ですし守りは難しかったのでは?
「外が入るのは知っていたんですが、今日は調子が良かったのかな。一発目のシュートを簡単に打たせてそれが入ったから、今日の彼のタッチの良さを確認できた試合だと思うし、そこで外をやられてしまったのは反省かな。ある程度はと思ったけど、あんなに入るとはびっくりしました」

ー張本選手ではなく、永吉選手がマッチアップするということだったんですね。
「僕が守りつつ、天傑にヘルプしてもらうのが理想で、あとはスイッチを多用してできるだけスクリーンでボールを簡単に持たせないようにはしていました」

ーただ、最初は簡単にやらせてしまったと。
「そうですね。チェックに行っているつもりだったんですけど、結果的に入ってしまいました」

ーバンバ選手のシュートって打つぞ、という感じでもなくふっと打ってきますよね。そこも判断しづらいのかなと思いました。
「あのタイプは結構特殊ですよね。こういうタイプもいるんだな、というのは今日勉強になったし、拓殖大は3Pを多く使ってくるチームというのを改めて認識しましたね」

ー青学も今日は1Qから畠山選手の3Pが入って、少し落ち着いてゲームできたのでは?
「最初にリードできたという点は、やっぱりゲームをコントロールする面で、精神的には落ち着けましたね」

ー今後のキャリアを考えると今日のはいい経験になるのでは?
「でも僕はいつも天傑と練習しているので。彼はフィジカルもあって強力で手強いし、その練習の成果を出したかったんですが、今日はバンバのタッチが良かったですね」

ー昨年の今頃、「インサイドを極めたい」と言っていましたが、代表から帰ってきたときは「プレーを広げなきゃ」という気持ちに変わっていましたね。最近少し外から打つ場面も増えてきたのではないですか?
「そうですかね?あまり意志はしてないですけど。空いていたら打つくらいで。最近ずっとシュートタッチは良かったんですが、今日はぜんぜん入らなくて、なんだこれ、って思いました(苦笑)。最後の1本はすごく落ち着いて打てたし、タッチも良くて絶対入ると思ったのに入らなくて。ダメだなと」

ーでも外のシュートは今後重要になりますよね。
「そこは意識しています。シューティングも意識してやっているし」

ー今年は最終学年、どんなシーズンにしたいですか?
「もう最後なので本当に。悔いは残したくないですから、すべての試合で全力で、最高の形で終われるようにしたいです」

ー昨年負けて終わったという意味で悔しさはあると思いますが。意識が変わった部分はありますか?
「みんな意識が変わりましたね。例えば練習中から、という部分で変わりましたね。みんながやりあっています。普段は仲良しだけど、練習では。チームとしては理想の形だと思うし、トーナメントに向けての練習もちゃんとやれてきました。いい形で大会に入ったと思います。でもシーズンを通して考えればどうしてもリーグ戦で中だるみをする時期があるじゃないですか。そういう時期にいかに僕達4年生がチームを引き締められるかが鍵になると思うので、今年は4年生なのですべてをうまくいかせたいと思ってます」

ー今年は副将なんですよね?チームのまとめなどもあると思いますが。
「一応ナンバー2の地位にはいさせてもらってます(笑)。うまく俊樹(#4畠山)の女房役になれれば良かったんですけど、いやいやもう赤ちゃんみたいなもんで。みんなに茶化されまくっています(苦笑)。頑張ります(笑)」

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