2016年12月 / 11月≪ 12345678910111213141516171819202122232425262728293031≫01月


第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2013.05.10 (Fri)

【2013トーナメント】5/10レポート

青山学院大、東海大がビハインドを背負う展開から逆転勝利
筑波大、拓殖大もあわせ、昨年4強のチームがベスト4に


 代々木第二体育館では準々決勝の4試合が行われた。この日は優勝候補の青山学院大と東海大が追い込まれる展開となり、会場のボルテージも上がった。最後にはしっかり勝ち切ったものの、優勝候補といえど油断は禁物であることを考えさせられる2試合となった。ベスト4の顔ぶれは昨年と同じ。強いと言われる東海大、青山学院大にもつけいる隙があると分かった今日、次の戦いがどうなるかが見ものだ。

 順位決定戦は千代田スポーツセンターで行われ、今大会、チームの芯が見え始めてきた神奈川大と慶應義塾大が勝ちあがり、9位決定戦に進んだ。また、日本大は3戦続けて僅差の敗戦となるなど、下位も注目の結果となった。

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【徐々に調子を上げた拓殖大が専修大を下す】
130510uto.jpg 準々決勝第一試合は、今シーズンともに顔ぶれが大きく変わった専修大拓殖大の対戦となった。先手を取ったのは専修大。#6渡辺(1年・F・福岡第一)が積極的に攻め、#47藤田(3年・C)とともにオフェンスリバウンドを掌握してリズムを作った。一方の拓殖大は#40藤井(4年・G)が徹底マークにあい、#23バンバ(1年・C・延岡学園)が3P、ミドルシュートを決めるも単発に終わって動きが固い。タイムアウト後も#11宇都(4年・G)にバスケットカウントを2回許すなど流れは変わらず。しかし1Q終盤、高いパスが放られ#23バンバがインサイドで連続得点。結局#23バンバがこのQだけで13得点奪い、19-15と4点差で1Qを終えると、2Q開始早々#40藤井を起点に#99赤石(2年・C)らが加点して同点にした。そこから交互に点を取り合う展開になったが、専修大はここで連続でターンオーバーを犯し崩れる。その間も拓殖大は#39成田(1年・G・藤枝明誠)や#14大垣(3年・F)のきれいなシュートで攻撃の手を緩めず。専修大は#24田代(2年・F)の3Pなどでなんとか食らいついたが、拓殖大は#14大垣のバスケットカウントや#40藤井、#23バンバの3PでこのQ31得点を重ね、7点差をつけて前半を終えた。

 後半に入ると、拓殖大もイージーショットがこぼれるミスもあったが、好守で専修大に気持ちよくオフェンスさせず、10点前後のリードを保ち続けた。53-63で4Qに入ると、#23バンバへの裏パスが効き、開始2分で16点差に。#11宇都とマッチアップする#40藤井が4ファウルに追い込まれたが、オフェンスリバウンドから加点して流れを切らさず、#23バンバのバスケットカウントで残り4分半19点差をつけた。専修大も終盤に速い攻撃から連続得点で点差を縮めたが、追いつくまでには至らず。83−93で拓殖大が準決勝へと駒を進めた。

 専修大は途中まで拓殖大を勢いに乗せなかったが、ターンオーバーから流れを渡してしまった。エースの#40藤井を7得点に抑えたものの、アシストを出されて#40バンバに47得点を献上したことも手痛かった。拓殖大は#40藤井と#23バンバのホットラインが強力で、1、2戦目は重かったが小気味よいバスケットがようやく出てきた。動きの固い時間帯もあったものの、噛み合った時には内外で全く得点が止まらず、その爆発力はまだまだ未知数だ。続く対戦も楽しみにしたい。

写真:34得点の宇都。今年はまわりによく声をかけている。タイムアウト時には「逃げんな!」と仲間を叱咤する姿も。

※拓殖大・バンバ選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【筑波大が優位を保ってベスト4進出】
130510IKEDAR.jpg 筑波大早稲田大の準々決勝は、終始早稲田大が劣勢を強いられる展開となった。立ち上がりはともにシュートが入らないが、筑波大は#14坂東(3年・SG)の3Pが決まると落ち着き始め、#32武藤(4年・C)がインサイドで攻めてリードを奪った。早稲田大はエース#21河上(4年・F)がしっかり抑えられて得点できず、#34池田慶次郎(2年・G)と#16山本(2年・F)の3Pでなんとか持ちこたえる状態。1Qは21-12と筑波大がリードする形となった。2Qになると筑波大は#14坂東の当たりが連続で来る。早稲田大は苦しい状態で#8玉井(4年・G)が打っていくが前半は点が伸びず36-23の筑波大リードで終了。

 3Q、早稲田大の攻撃の中心は#8玉井。ディフェンスではガードの#34池田慶次郎がプレッシャーをかけ、ターンオーバーを奪う場面もあってじわじわ点差を縮める。筑波大は速攻やミドルシュートも確実に決めて追いつかせることはないが、早稲田大もファウル4でベンチに下がった#16山本に代わり#15木村(3年・F)が連続でフリースローを獲得。49-42と7点差にまで詰め寄って3Qを終えた。4Q、立ち上がりでもたつく早稲田大に対し、筑波大は#35池田龍之介の速攻、#92村越(2年・PF)のゴール下などで着実に得点。不調の#21河上を下げた早稲田大は攻め手に欠き、筑波大が74-56で試合終了となった。

 早稲田大は河上を完全に止められてしまった。下級生が多く試合に出ている状態でどうしても河上に負担がかかるが、ひとりで突破させてくれるほど筑波大のディフェンスは甘くない。周囲の連携も重要になるだろう。

 筑波大は坂東の当たりが出て楽になった。この前の試合では武藤の得点が目立ったが、内外ともに機能しなければこの先の戦いは簡単にはいかない。池田龍之介が安定したプレーをしてくれているのは大きな助けになっている。

写真:日筑戦でも好調だった池田龍之介。内外のプレーでチームに貢献している。

※筑波大・武藤選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【白鴎大が肉薄するも東海大が逃げ切り準決勝進出】
130510baranski.jpg 学生日本一の東海大と、今年創部以来初の1部リーグを戦う白鴎大の顔合わせとなったこの日の第3試合。試合前は東海大優位と見られた試合だったが、予想に反して最終盤まで分からない接戦となった。先制パンチに成功したのは白鴎大。互いに確率良くシュートを決め合うが、東海大のシュートが落ち始めるのを尻目に#81中村(3年・CF)の2本の3Pで抜け出す。だが東海大はベンチスタートとなった#0ベンドラメ(2年・G)らの投入を皮切りに好ディフェンスを発揮。白鴎大のオフェンスが単発になる間に徐々に追い上げ、2Q序盤に#24田中(4年・SF)の得点で追いつく。白鴎大も#36パプロブヒナス(4年・C)のバスケットカウントなどで返すが、#21橋本(2年・C)が好確率でミドルシュートを決めていき逆転。最後は#24田中のダンクも飛び出した東海大が5点リードで後半へ。

 しかし白鴎大は引き下がらない。#15白濱(4年・F)のレイアップと3Pですぐに追いつく。東海大は#7晴山(3年・PF)のブロックからボールを奪い#10バランスキー(3年・PF)のバスケットカウントを獲得し流れを掴んだかに見えたが、白鴎大もルーキー#28川邉(1年・F・高岡工芸)と#14星野(3年・PG)の活躍でついていく。48—48の同点で迎えた4Q、白鴎大は#5柳川がミドルシュートに続いて3Pを決めて逆転に成功。だが東海大も#24田中の3P、#21橋本のゴール下で点差を戻し、せめぎ合いが続く。ここから勝負を決めたのは、経験豊富な東海大だった。#10バランスキーがペイント内で得点を重ね、#24田中が好確率でジャンパーを決めて一気にリードを拡大。#0ベンドラメがフリースローの2本目を落とすもオフェンスリバウンドを繋ぎ24秒ぎりぎりで#21橋本が決めて勝負あった。白鴎大が接戦に持ち込むも、結局東海大が69—58で勝利。準決勝へ駒を進めた。

130510YANAGAWA.jpg 敗れた白鴎大にとってはあと一歩の惜しい試合だった。東海大が志向するディフェンシブな試合で、「ブレイクを出せないとリズムを掴めない」と星野は悔しさを滲ませた。だが、それでも東海大相手に競り合いを演じられたのは大きな自信に繋がったはずだ。

 代表合宿のおかげでチーム練習としてはまだまだ足りていない東海大。外のシュートは前の試合から少し不調だが、陸川監督「昨年の狩野のような外をどんどん入れるタイプのシューターはいない。悪い時もディフェンスで地道にやっていくしかない」と言う。もちろんシュートのうまい選手はたくさんいるが、チームとして乗ってくるまで少し時間が要りそうだ。主将の田中「ちょっと受けた印象はある。今日はベンチから入ったアキ(#8藤永)やレオ(#0ベンドラメ)がプレッシャーをかけて流れを奪ったので、スタメンも同じように最初からディフェンスしなければいけない。オフェンスに関してはまだうまくいかないことも多くて、少し時間がかかると思う。その中でコミュニケーションを取りながらもっといいシュートを打っていきたい」と、ここからの上昇を誓う。まだまだここから完成度を上げていけるチームだが、残り2試合でどこまでできるかが注目となりそうだ。

写真上:トリプルダブルの活躍で東海大の屋台骨を支えるバランスキー。フリースローを獲得し、応援席からの歓声にクールに応じる。
写真下:白鴎大のエース柳川は3P、ドライブと奮闘しチームハイの18得点。

※白鴎大学・星野選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【明治大が前半流れを掴むも、青学大が逆転勝ち】
130510funyu.jpg 青山学院大明治大が相まみえた第四試合は、昨年のインカレ準決勝の再戦となった。その時は青学大が実力を遺憾なく発揮して快勝したが、今回は明治大が長く主導権を握る試合展開となった。

 1Qは明治大の3P攻勢が火を吹いた。先制点こそ青学大#25永吉(4年・C)が奪ってその後も#0船生(2年・F)が積極的にリングにアタックするが、明治大はまず#16安藤(3年・G)が2本の3Pを決め、#2目(4年・F)、#22西川(4年・PF)がこれに続いてさらには#16安藤が3本目を決めた。計5本の3Pで、残り3分12−17と明治大リード。青学大はオフェンスが停滞し、16−21で2Qへ。
 
 2Qも明治大ペース。明治大の中を固めたディフェンスに青学大は外のシュートを打たされるが、なかなか決めることができずに開始5分間で2得点しか奪えない。その間に#12中東(3年・SG)のリバウンドシュートや#16安藤のドライブが決まり、明治大が二桁のリードを奪った。青学大は#8張本(4年・SF)が奮起しドライブからバスケットカウントを獲得して6点差まで縮めるが、明治大も#10清水(4年・PG)がリバウンドをタップでねじ込み8点差に戻して前半を締める。

 3Q、ここから青学大の反撃が始まった。激しいディフェンスで明治大をタフショットに追い込み、攻めてはブレイクを出して点差を縮める。#13鵤(2年・PG)のドライブから鮮やかなアシストが#25永吉に通り、#0船生の3Pも出て開始3分37−38とあっという間に1点差に。明治大もここから#16安藤が巧みな1on1で点を稼ぐが、青学大は#32畠山(4年・PG)の3Pで流れを渡さず、#8張本が強気な一対一を仕掛けて残り3分逆転に成功した。明治大は#51皆川(3年・PF)が#25永吉相手に中まで攻めこめず、明治大のタイムアウトあけも#32畠山のスティールから#7野本(3年・CF)の速攻が決まって50—45と青学大が5点リードに。それでも明治大は終盤、#51皆川が豪快なダンクでバスケットカウントを獲得して味方を盛り上げ、5点差のまま最終Qに入った。
 
 ラスト10分間、リズムに乗ったのは青学大だった。明治大は前半のようなディフェンスができず、間を割られて#0船生や#13鵤にバスケットカウントを許してしまう。オフェンスリバウンドに奮闘するもののシュートを決めきれず、そのまま青学大が怒濤の猛攻を見せて79—65と最後に突き放して試合終了となった。

130510ando.jpg 「前半は自分たちのやりたいことができた。だからこそ、後半ディフェンスを切られて崩壊してしまったのが悔しい」と明治大#16安藤。それでも「今日の前半で、みんなやれるんだと確信したと思う」と手応えも掴んだ様子。自分自身も今日は最初の3本の3Pで流れを作ったが、「インカレの時は自分が一歩引いてまわりを見るようにプレーして、結局それが逆効果になってしまった。だから今日の1Qは、逆に何も考えずにシュートを打ち切ることをしっかりやった」と、良い意味でコントロールから離れ、持ち味を発揮した。順位決定戦にまわり、次は京王電鉄杯で敗戦を喫した専修大とぶつかる。どんな戦いを繰り広げるか注目したい。

 青学大はやや危ない展開だったが、後半は実力を発揮。それでもまだまだ課題も見え、「ずっと試合に慣れていない感じがある。この試合の後半からやっと試合らしい試合の雰囲気になった」(#8張本)と、メンタルの部分でなかなか高められないでいたことも追い込まれた一因のようだ。次の試合で今日の後半のような本来の力を発揮できるか、早めの修正を図りたい。

写真上:今シーズン、スタメン起用の#0船生。積極的に攻めた。
写真下:28得点の安藤は、強気なシュートで流れを作った。

※青山学院大・畠山選手、張本選手のインタビューは「続きを読む」へ。

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【INTERVIEW】

「拓大のバスケットは面白い」
大学1部界に新たな風を巻き起こす大型ルーキー

◆#23ジョフ チェイカ アハマド バンバ(拓殖大・1年・C・延岡学園)
130510banba.jpg
47得点21リバウンドと圧巻の活躍を見せたバンバ。ダンクを2本、3Pも3本決め、内外とわずコートで大暴れしている。相手チームにとっても厄介な存在だろう。また、かつてはガードやフォワードポジションだった経験が拓殖大のスタイルとうまくマッチしており、本人ものびのびプレーしている様子。まだ線は細いが、トレーニングも「頑張るしかない」と決意する。ここからどのような活躍を見せるか必見だ。


―試合を振り返っていかがでしたか?
「最初はちょっと固くて苦戦したけど、1・2Qをやってどんどん良くなって、点数を決められるようになりました」

―リズムが良くなって、足も動き始めましたね。
「はい、そうですね。ディフェンスもコミュニケーションがとれるようになって、中のプレーも自分にボールがめっちゃ入るようになって良くなりました」

―藤井選手とのコンビプレーも強力ですね。
「やりやすいです。拓殖大学のオフェンスのセットプレーという感じだし。自分はちょっと背が高い。そんな高くはないけど人よりちょっと背が高いので、『バンバが中に入って、裏パスで入れてみろ』とも池内監督からも言われています。それは何回もやったけど何度もカットされてダメだった。でも最後の方は良くなったなと思います」

―今日は中でのプレーだけでなく3Pも3本決めましたね。
「はい。拓殖大学のバスケットって、一番はシュートです。練習が終わった後に、みんな自主練でシューティングみたいなことをいっぱいしています。だからみんなシュートが入るところが良いと思います」

―拓殖大のバスケットは、入学してみてどうですか?
「やっぱり面白いです。みんな走るし、コミュニケーションも多いし、みんな仲良し。それが良かったです」

―シュートも自由に打っていいよ、という感じですか?
「そうです。打っていいよって。拓大は、なんか3Pチームみたいな感じで、みんな打ちます。だから、センターも3Pが打てたらそれもプラスになるって」

―バンバ選手は外のプレーも上手いですが、それは小さい頃からやっていたんですか?
「はい。自分はジュニアハイスクールのとき、センターポジションじゃなくて2番や3番ポジションでした。背が小さくて、ジュニアハイスクールの最後3年生のときに背が伸びただけだから。でも日本に来て、日本で1番や2番はやるチャンスはなくて、センターしかなかったし、それは仕方ないと。だから自分は2番ポジションのプレーもやりたい気持ちがあります。外に出てドライブするとか」

―日本に来てポジションを変えざるを得ない状況だったんですね。
「そうです。めっちゃ大変でした」

―自分の役割、仕事はなんだと思いますか?
「リバウンドです。リバウンドと、点数もできたら決める。でも無理だったらちゃんと外に戻す。そういうところです。一番の仕事はリバウンドなので、それはしっかり頑張ってオフェンスのチャンスを作って、点数もできたら決めていきたいです」

―大学と高校では体の当たりも違うと思いますが、それは感じますか?
「大学と高校は全然違いますね。力も強いし、中のセンター陣もめっちゃすごい。自分よりゴッツい人もたくさんいてちょっと大変です。でも頑張ります。毎日ウエイトとかはキツいけど、しょうがない。頑張るしかないです」

―宮崎県の延岡学園から東京に来て、環境も変わったと思いますがいかがですか?
「最初はびっくりしました。東京と宮崎は全然違うんです。人も多いし。延岡はそんなことなくて、あまり人は見ないです。そのへんが一番びっくりしました」

―拓大には延岡学園の先輩もいて、それは心強いのでは?
「はい。それも良かったです。大輝(#29岩田)と飛竜(#0岡本)たちは延学のときも仲良しだったので、拓大に来てまた一緒にずっとやれるのは嬉しいです」

―今シーズンへの意気込みを。
「すごくレベルが高いけど、青山と東海って2チームが強いので、そことも戦えるようになって3位以内に入りたいです」

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「去年と同様によくコミュニケーションは取れている」
昨年の経験を生かして4年として励むチーム作り

◆#32武藤修平(筑波大・4年・C)
130510muto.jpg自身では「まだまだミスも多くて貢献できていない」と言うが、チームの得点源としての働きは大きい。機動力あるプレーで自分よりも大きなセンターをかわしていく姿からは頼もしさも感じられ、今や立派な大黒柱だ。
今季の筑波大は昨年から出番を積んだ主力も多く、連携やコミュニケーションの部分は引き続き良好の様子。2年前の新人戦では3位、昨年は2位と結果を残してきたメンバーたちであり、これからどんなチームを見せてくれるか楽しみにしたい。


―早稲田相手にどういうところに気をつけていましたか?
「特に河上(#21)のところは気をつけていました。シュートは龍之介(#35池田)とかがディフェンスを頑張って簡単に打たせないようにして、ドライブを全員でカバーしようという話で。流れが悪い時はそれができなくてスクリーンとかでズレを作られてしまいましたね。玉井とかにも簡単にミドルを打たれて。あと流れが悪い時に、どうしても自分を含めてインサイド陣がゴール下を決めきれなかったというのが、ちょっと。そこは修正していきたいですね」

―流れが良い時は、速攻にも勢いがありましたね。
「そうですね。最近の練習でも、ちゃんとオーソドックスに3レーンを作って、だめでも4番目5番目という形をよくやっていて。そういう意識がスタートで出るメンバーにもベンチメンバーにもあってお互い分かっているので、やりやすいし、やっていく中で新しい発想が生まれて良いと思います。去年まではどうしてもブレイクが苦手というか、アウトナンバーでも攻めきれないことがあったんですけど、それが良くなってきたかなと」

―出していきたいスタイルというと、ディフェンスからブレイクですか?
「そうですね。もしハーフコートがだめでも、ディフェンスを頑張って走ればいいし。でも筑波ってやっぱり吉田先生のセットオフェンスで崩してズレを作ってフリーで打つ、というのもあるので、そこをもう少しポイント、ポイント全員で掴めたらなと思います。それがちゃんとできれば、走りつつ、停滞したらちゃんとセットプレーで攻めるような頭を使ったプレーができると思うので」

―これまでの試合を含めて、オフェンスで武藤選手に頼る部分があるかなと思ったんですが。
「いやー、それはないです。僕はごっつぁんゴールだけなので。笹山とかも良いアシストくれるし、“笹山あざす!”みたいな(笑)。だからもうちょっと一対一が上手くならないとだめですね」

―自分個人の調子はどうですか?
「まだまだミスも多くて。点数やリバウンドを見ればチームの中で取っている方かも知れないですけど、確率だったりミスだったりという部分を見ると、どうしてもまだまだチームの中で貢献できてないなと思います。もう少しそこは直していかないといけないですね」

―チームとしての調子はどうですか?
「ここまで3試合やってきて、ダメな時間帯はあっても、結構試合中に修正して改善できているのかなと思います。でもやっぱり僕自身を含めインサイドの詰めが甘いと思うし、簡単なシュートを落としてしまっていますね」

―国士館大戦なども相手にガチャガチャやられて流れを奪われる場面もありましたね。
「そうですね。やっぱり国士舘って元気のあるチームじゃないですか。そこに対して、うちも最初は良かったんですけどバッと来られた時にどうしても受けに回ってしまって。そのときに僕とか龍之介がベンチからコートに戻って踏ん張れたんですけど、コートに出ているメンバーで修正できなかったのは課題ですね。控えが出たときに、本当は控えとスタートで差がない方がいいじゃないですか。ベンチメンバーもフレッシュな感じでワーっと思いきりやってくれればいいんですけど、どうしても見て入っちゃう、落ち着いて入っちゃうのはチームの直していかないといけない部分かもしれませんね」

―でも主力は去年とあまりメンバーも変わりませんし、連係プレーなどは息が合っていますね。
「そうですね。去年、星野さん(12年度卒)たちが良い基盤を作ってくれて、そこに自分たちが乗っかっている感じです。去年の4年生たちを見てきて、今年は星野さんたちがやってきたことを今度は自分たちでやろうと。チームの中心になって、しっかりまとめようという感じでやっています。4年生がだめでも笹山(#21)だったり坂東(#14)だったりが声をかけてくれるし、去年と同様によくコミュニケーションは取れていると思います」

―4年生になって、何か変化はありましたか?
「去年までは“楽しくやれればいいや”というか、本当に先輩たちにおんぶに抱っこの状況でした。でも今年はもう自分が最上級生なので、気付いたところをどんどん言うだけじゃなくて、そこで励ましたり鼓舞したりもしなきゃなって思います。去年はああして下さいこうして下さいと言うだけだったんですけど、今年はそれプラスアルファでなにか声かけできればなと。そこはまだまだできてないですね。でもそういう部分は西村だったり坂口だったりが上手いので」

―武藤選手はプレーで引っ張る形ですね。
「そうですね。正直4年生になって最初のうちは下に合わせていくのがいいのか自分に合わさせるのがいいのか悩んだんですけど、やっぱり性格上合わせてあげるというのは苦手で。そこは下級生についてきてもらう形、プレーで引っ張る形の方がいいと思って、今は結構好き勝手にやらせてもらっています。それで、村越(#92)だったり石亀(#15)だったり小原(#81)だったりがついてきてくれたらいいなと」

―2年前、今の4年生たちが2年生だったときの新人戦チームはすごく良いチームでしたよね。
「そうですね。あの時、楽しかったですね。東海にもまさかの勝利だし。あの時は山田が活躍して。あいつも今年、魅せてくれると思いますよ」

―準決勝は東海大と白鴎大の勝者と対戦ですが。(※インタビューは第3試合終了前)
「そうですね。東海だったらザックだったりケビンだったり橋本だったりみんなでかいし、代表に絡んでいるメンバーもいて、白鴎もマンタスとかいて上の選手も勢いがあるチームで。まぁどちらにせよインサイドが強いチームだと思うので、そこで僕らインサイド陣が踏ん張って走って、ガードとかフォワードをサポートしていくことが鍵なんじゃないかなと思います。受けに回らず最初から元気を出していつも通り戦いたいです」

―ラストシーズン、どんな一年にしたいですか?
「とりあえず、やらないで後悔したくないかなって。ちゃんとやることやって、ダメなら仕方ないし、なるようにしかならないと思うので。結果的に“やりきったー!”ってなるような一年にしたいです」

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「自信にも繋がり、課題も見えた」
主将不在の穴を埋め、学生王者を苦しめる

◆#14星野和希(白鴎大・3年・PG)
130510hoshino.jpg学生王者・東海大を相手に物怖じせず、冷静に試合をコントロールした。惜しくも敗れたが、善戦から得た収穫と課題は、その言葉通り今は何ものにも代え難いだろう。順位決定戦にまわるものの、どの相手も1部での経験豊富な試合巧者である。気持ちを切らさず、ひとつでも良い順位で大会を締めたい。


—あと一歩でしたね。
「自分たちは今年初めての1部で挑戦者の立場で、『どれだけできるか』というチャレンジャー精神で、みんなで挑んでいって。本当に勝負が分かれたのが最後の残り2分、ターンオーバー3つから相手の田中選手にシュートを3本決められたところが今日の試合を分けたところだと思います。それだけ1部のチームに勝つことが難しいということを、今日一番知ったと思うし、自分たちもそこでターンオーバーをせずに決められるシュートを全部決めていれば、今日は勝てた試合だと思いました。なので本当に悔しいです」

—勝負どころでそういったミスが出てしまったのは、やはり経験の差が大きいのでしょうか。
「そうですね。みんながそこで弱気になっていたわけじゃないんですけど、そういった部分が1部の壁というか、1部の上位を破る難しさであったり相手のフィジカルであったり、そういうところが相手の方が上回っていたのかなと思います」

—フィジカル面という意味では、東海大相手にもリバウンドが取れていた印象でしたが。
「去年はアビブがいてくれたので、リバウンドは何も問題なく自分たちのブレイクが出せていたんですけど、今年は身長もリバウンド力も一気に下がった状態だったので、5人全員でリバウンドにいこうとチームで決めて、それを春から徹底してやってきたので、その徹底した部分が出せたのかなと思います」

—リバウンド後のブレイクはあまり出せませんでしたね。
「そうですね。僕自身も相手の強さを意識してちょっと弱気になった部分もあったし、白鴎の持ち味であるブレイクを出せないとリズムが出てこないんで。リバウンドからのブレイクが今後のリーグ戦の課題になってくると思うし、今年の白鴎のカラーになってくる部分なので、今後はリバウンドからブレイクの出し方というのをもっと練習してやっていきたいと思います」

—ただ、競ることができたのは自信に繋がりますよね。
「そうですね。廣瀬さん(今期より青山学院大コーチ)が抜けてから、嘉郎さん(落合コーチ・元JBL2 TGI D-RISE HC)が来てセット中心のオフェンスになりかけの状態なんですが、そのセットが今日通用したということは今後自分たちの自信にも繋がるだろうし、東海や青学に勝つにはどこを強くしなければいけないか、といった部分が今日見えてきて、自信にも繋がったし、また新たな課題が見えてきた良いゲームだったかなと思いますね」

—田中選手(#10)が欠場で、今は星野選手がメインガードの役割ですよね。去年まではあまり出番がなかった中で、どういった気持ちで試合に臨めていますか。
「今は自分と大釜君(#1)が中心ですね。優二さん(田中)が怪我をしてから齋藤さん(監督)が自分や賢治(#1大釜)を使ってくれるようになって、『優二さんがいない分、自分たちがやらないと』という責任感を持って練習試合もやってきたので、そういう部分では経験を積んできたことが良かったのかなと思います」

—責任感を持つことで、それを良い方向に結びつけられている状態ですね。
「そうですね。優二さんがいない分、ガードが穴だと思われてそこから攻められるのは嫌だったので、『自分たちがやらないといけない』と思った部分が自分も賢治もあったと思います。自分たちは思い切りやって、あとはオフェンスをコントロールして、柳川さん(#5)や白濱さん(#15)に点を取らせるようにするのが今回の役割だったので、そういう意味では明日以降も自分の役割を発揮していけたらと思います」

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「自分たちはチャレンジャー、まだ何も成し遂げていない」
昨年の悔しさをバネにさらなる高みを目指す

◆#32畠山俊樹(青山学院大・4年・主将・PG)
130510hatakeyama_20130511115025.jpg精神面でチームを引っ張る青山学院大の主将。後半には好ディフェンスを見せ、チームの雰囲気を盛り上げた。日本代表を抱え、技術的には強力なチームである青山学院大だが、それ以外にハートの熱さが必要なことを最もよく理解している選手でもある。「去年よりいいチームになってきた」と言う主将がどうチームを導くか、ここからも注目だ。

ー前半の反省点は。
「リバウンドが取れなかったのが一番大きいのかなと。意識が足りなかったですね」

ー張本選手もまだ精神的に準備できてないと言っていましたが、ここまでの2試合があっさり勝てたのも影響していますか?
「でも2試合とも自分たちのバスケットができたのはリバウンドが取れていたからで、今日はリバウンドが取れなかったというのが課題になりました。出だしで浮いてしまったような部分はありますね」

ー昨年のインカレ決勝でも最初に先手を取られてしまう、ちょっとふわっとした入りでしたね。どこがいけないと思いますか?
「気持ちの部分、持ちようですね。自分たちはビッグマンが2人いてどこかしらリバウンドは取れるという気持ちがあったのかもしれないし。トーナメントなので毎試合毎試合いい状態という訳にはいかない。だから自分たちの仕事をちゃんとすることが大事だし、それができなかったのが今日の反省で、これを明日につなげなければいけないです」

ーハーフタイムではガードへの指示はありましたか?
「いや、特にはないです。やはりリバウンドですね」

ー安藤選手もかなり攻めてきていましたが。
「ピック&ロールの守り方がまだはっきりしていないというのがあったので、そこはもう少しはっきりさせておいた方がいいなと思いました」

ー後半流れが代わって、畠山選手のディフェンスでもチームに流れを持ってこられたかなと思うのですが。
「自分は自分の仕事をしていただけです」

ー今年は主将ですが、どういうチームにしたいですか?
「去年のような絶対的なエースはいません。でもこのチームにはエースになれる人がいっぱいいます。そういう面々をどうまとめるかが自分の仕事。そしてその中でどう得点に絡んでいくかも課題です。そういう部分をしっかりやっていく1年にしたいです」

ーさきほど「去年よりいいチームになってきた」とお聞きしましたが、どういう部分でですか?
「意識が違います。比江島さんがいないんだという危機感もあると思いますが、練習での意識もかなり変わりました。でも一番はインカレで負けたということがあると思います。我々はまだチャレンジャーであって、何も成し遂げていません。そういう気持ちがあると思います」

ーじゃあこれからもっとチームとして良くなるということですね。あと2戦ありますが。
「1戦1戦決勝のつもりでやっていこうとみんなで言ったので、しっかり戦っていきたいです」

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「自分がやらなきゃいけない、率先して攻めた」
数字を超える影響力を発揮し逆転勝利を呼び込む

◆#8張本天傑(青山学院大・4年・F)
130510harimoto.jpg絶対的な存在だった比江島が卒業し、今年の青学の核となるべき選手である。スタッツは25得点だったが、それ以上に稼いだ印象もある。前半に劣勢を強いられ、相当な焦りもあったようだが、「『誰かがやらなきゃいけない』状態だったから自分が率先した」と話すように、後半のバスケットへのアタックはその分だけアグレッシブだった。「春4連覇」へ、気持ちを今一度引き締めて、残すはあと2試合だ。


—前半に明治大のアウトサイドに苦しめられましたね。
「そうですね。リバウンドを取られていて、ハーフミーティングで確認したら結構差があったので、リバウンドからのセカンドチャンスとか、そういった部分が点差に繋がったのかなと思いますね。こっちの立ち上がりが重い感じでした。後半はしっかり修正できたので、大丈夫だったのかなと」

—後半に張本選手がかなり攻め気を出していましたね。
「そうですね、みんなあんな感じになってしまって、誰かがやらなきゃ始まらない感じだったので、自分が率先してやりました。あとは、前半は全然ブレイクがなくて青学らしいバスケットができていなかったので、後半はディフェンスを厳しくしてブレイクも結構出せたので、良い流れを作れたかなと思いますね」

—明治大は元々リバウンドが強いですよね。分かっているはずなのに対応しきれていない印象でしたが。
「みんな人任せにしてしまう癖があるので(笑)、そこが弱点になってしまっていると思います」

—今年は張本選手が重要な得点源になりますよね。
「誰かがやらなくちゃいけなくて、その日によって活躍する選手は、例えば永吉(#25)とかに代わってくるとは思いますが、今日はたまたま自分のマークマンのファウルが込んでいて、その分だけ攻めなきゃいけないと思う部分がありました」

—ドライブで攻め込んでいましたが、ディフェンスを絞られてターンオーバーが出てしまう場面もありました。そこで外に出すパターンなどはないのでしょうか。
「(自分が)行く気しかなかったです。そんなに外のシュートが入るわけではないし、中に行ってファウルを貰った方が良いかなと思っていました」

—チームでは、3Qの終盤から外のシュートも入り始めてバランスが良くなった感じでしたね。
「ずっと(試合に)慣れていない感じがあって……(笑)。この試合の後半からやっと試合らしい試合の雰囲気になりました。これまでの2試合は、自分の中でどこか普通の試合と違うような感じでプレーしていて」

—メンタルの部分で大会に入りきれていなかった?
「そうですね。インカレの時も準々決勝で大東とやった時に悪くて、準決勝の明治には大差で勝てましたが、決勝でどこか気を抜いてやられてしまったので、明日も気をつけて臨みたいです」

—ビハインドから追い上げる展開をここ数年の青学大はあまりしていないと思います。焦りはありませんでしたか。
「もう、ハーフで相当ビビってましたよ(笑)!……やばいっすよ、もう10日後の李相佰のこととかを考えてました。『これで負けちゃったら本当に頑張らなきゃいけないなぁ』とか、色んなことが頭によぎって(笑)」

—そういう意味では、そういう状況を経て勝てたのは良かったですね。
「はい。『やらなきゃいけないな』という気持ちになりました」

—昨年の一時期、精神的に迷いが生じていると話していましたが、もう問題ないですか。
「そうですね、もうしっかりと切り替えてチームの仲間とも相談して、そこはしっかり修正できたので、大丈夫です」

—明日は拓殖大が相手です。電鉄杯では勝っていますが、内容良く勝ちたいですよね。
「キーはバンバ(拓殖大#23)のところになると思うので、そこをなんとかファウルトラブルにさせて中を中心に攻めていきたいなと思います」

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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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