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第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2013.05.08 (Wed)

【2013トーナメント】5/8レポート(代々木第二体育館)

青山学院大・東海大・筑波大・拓殖大の
昨年の1〜4位がベスト8へ進出


 ベスト8が決まるこの日、代々木第二体育館では4試合が行われた。青山学院大が中央大に大差をつけた他は、どの試合も互いに見せ場を作る場面があり、見応えのある試合が続いた。

 青山学院大中央大と対戦。序盤からリードを奪った青山学院大は中央大に攻撃の機会を作らせず、1Qから着実に得点を重ねて103-43で勝利した。青山学院大はここまで2戦とも本領を発揮するまでもなく余裕で戦っている。中央大は大きく代替わりし、今年はチームを再構成する年。順位決定戦に回るが、ここからの修正が重要だ。

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【最後の勝負どころで抜けだした拓殖大が勝利】
130508yoshinaga.jpg 拓殖大神奈川大と対戦したが、終盤まで接戦の続く分からない戦いとなった。1Qは13-20で拓殖大がリード。神奈川大はインサイドで攻めあぐね、アウトサイドに頼りがちになる。拓殖大はスティールやリバウンドからの速攻など、足を生かした攻撃でリードする。しかし2Qになると神奈川大の外が当たった。#20早川(4年・G)、#24吉永(3年・G)、#7古橋(4年・F)による4本の3Pが決まり、逆転。拓殖大は外が入らず、インサイドの#23バンバ(1年・C・延岡学園)にもボールが入らない。前半は33-32の神奈川大1点リードで終えた。

 3Qも互いに譲らぬ展開となった。神奈川大は外を中心にしながら時には#20早川が中に切れ込む場面を見せ、拓殖大は#14大垣(3年・F)のミドルシュートや#40藤井(4年・G)の3P、#23バンバがスティールから豪快なダンクを見せてチームを乗せる。残り2分で互いに失速し得点が止まるが、49-51と拓殖大が2点リードして4Qに入ると、#14大垣が3連続得点で6点のリードに成功。しかし神奈川大も#24吉永が勝負強くシュートを決め、ミドルシュート、3Pを続けて沈めて点差を再び1とする。勝負が動いたのは残り4分。拓殖大は#23バンバの高さを生かして連続得点すると、さらに#23バンバがスティールから2本目のダンクの雨を降らせて点差は7。神奈川大はここから拙速となりエース#7古橋が打っていくが決めるこができない。流れを制した拓殖大が逃げ切り、63-72で勝利し、ベスト8へ進出した。

 神奈川大は#29田村(4年・F)、#33曽根(4年・F)が#23バンバによくついて簡単にインサイドでやられる回数は抑え、得点源の3人も踏ん張ったが、勝負どころで破れた。

130508fujii.jpg 拓殖大は重めの展開ながら、ここぞという場面で大垣、藤井、バンバといった面々がしっかり得点した。機動力の片鱗も見えている。ここからまだレベルを上げていきたいところか。司令塔の藤井「固くて足も止まっている。試合経験があるメンバーが自分と慎之介(#14大垣)、バンバくらいなのもあると思う」と、シーズン序盤の春ならではの課題を口にする。「噛み合ってない部分を合わせたり、トランジションで走ろうとする時に止まっているような部分はこれから改善していくべきところ」と、経験を積んでレベルアップしていくべき部分も認識している。藤井にとっては今年は勝負の年。「個人的にはガードで1番だから、周りに自由に楽にやってもらうようにプレーしたい。それにバンバや慎之介は自分で勝負できるんだから、自由にやってもらえればいいかな」と、能力ある選手たちにはそれぞれに期待をかける。次戦の相手は専修大。ベスト4はさらに気が抜けない戦いになるだろう。

写真上:神奈川大の吉永は3P4本を含む20得点。幸嶋監督も「いま一番入る」と太鼓判。
写真下:拓殖大の支柱である藤井。チームを頂点へ導けるか、ここからに注目。

※神奈川大・田村選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【国士舘大がプレスで粘るも筑波大が逃げ切る】
130508mutou.jpg 昨年3位の筑波大国士舘大と対戦した。1Qは筑波大ペース。#32武藤(4年・C)が積極的にゴール下へ割って入り、22-12。2Qも筑波大は#32武藤の得点がメイン。国士舘大はようやくシュートの調子が出てくるが、フリースローが悪く4投続けて落とすなど流れを掴めない。2Q後半から得意のプレスを仕掛け、#22原(2年・F)の2本の3Pもあって持ち直したが、1Qの差が響き40-29と筑波大が前半大きくリードした。

 3Q、国士舘大は後半に入ると終始プレスディフェンスで前からプレッシャーをかけ、筑波大に当たっていく。しかし筑波大も崩れることなくこのQは25-18とリードし、合計得点で65-47と差を広げ18点差に。だが、これで勝負あったかと思いきや4Qで国士舘が粘った。トップポジションの#4松島(4年・G)を筆頭に#10大河原(3年・F)ら手足の長い選手がボールをひっかけ、何度も筑波大からターンオーバーを奪う。それでも筑波大がゴール下まで持ち込んだシュートを確実に決め、88-76で追撃を振り切った。

 国士舘大はオフェンスで苦労したが、プレスの効果は大きかった。ボール運びが不得手ではないはずの筑波大もやや苦心した形だ。ターンオーバーは国士舘大13に対し、筑波大は21。国士舘大は3名の退場者を出しながらよく粘ったと言えるだろう。ディフェンスについては昨年から定評がある。新規加入した2名の中国人インサイドを育て、原を始め得点力ある選手が生きるオフェンス力をつけたいところだ。

 筑波大は武藤が34点と気を吐いたがこの日は坂東が4点と振るわず。次の戦いで修正できるかどうか。ベスト4がけでは早稲田大学と対戦する。

写真:武藤は34点。力強いドライブは国士舘大も止めきれなかった。


【東海大が貫禄を見せて慶應義塾大を下す】
130508tanaka.jpg 優勝候補・東海大慶應義塾大の戦いは、引き離される慶應大が何度も粘りを見せるが最後はディフェンスを締めた東海大が勝利した。

「シュートが落ちたところのリバウンドが取れた」と慶應大#4蛯名(4年・G)が言うように、こぼれ球に集中力を発揮したのは慶應大。東海大はややシュートが安定せず、拮抗した立ち上がり。慶應大は#15大元(2年・G)のシュートも入り、1Qは16-17の東海大1点リード。2Q頭も慶應大は#10矢嶋(4年・SG)の3Pに大元のシュートが続き、逆転。東海大はここで3名をチェンジ。すると#0ベンドラメ(2年・G)のシュートや#21橋本(2年・C)のオフェンスリバウンドで持ち直した。慶應大は激しいディフェンスから再三ターンオーバーを奪うが、フィニッシュでミスも。東海大は逆転からじわじわと点差を広げて前半は27-37と10点差をつけて終えた。

 3Q、立ち上がりで得点が止まった慶應大を東海大は#51須田(4年・SG)や#10バランスキー(3年・PF)、#24田中のシュートで一気に21点差まで引き離す。しかしここから慶應大のオフェンスが好転。#15大元が果敢に攻め込み、#11権田(3年・F)の速攻からバスケットカウントも出て8点差まで押し戻して47-55で3Qを終了する。追い上げられた東海大だが、4Qはディフェンスをきっちり締めた。慶應大は早い展開も出して10点差程度でついていこうとするが、ミスからターンオーバーが出て、要所で#24田中や#21橋本が確実に決め、最後は63-80で試合終了。ベスト4を確定した。

 東海はフィールドゴールの確率が悪く、こぼれ球を随分慶應大に拾われた。しかし決めるべきところできっちり決め、ディフェンスも発揮して勝利。代表組はまだ余裕が見える。ここからチャージするか。

 慶應大はここまでの春シーズンでは見どころある試合となった。まだ課題も多いが、やるべきことは見据えている様子。順位決定戦でどこまで実現できるかだろう。
 
写真:東海大・田中は20得点。ノーマークは確実に決める。

※東海大・須田選手、慶應義塾大・蛯名選手のインタビューは「続きを読む」へ。


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【INTERVIEW】

「4年生がチームのお手本となるように」
ゴール下で体を張る泥臭いプレーでチームを鼓舞

◆#29田村 亮(神奈川大・4年・主将・F)
130508TAMURA.jpgエース古橋を始め、早川、曽根ら今年の神奈川大は4年生がチームの主力となってしっかり働いている。その中でも主将の田村はチームの信頼も篤く、幸嶋監督も「インサイド陣が本当に泥臭くやってくれているので」と、その働きぶりを評価している。
高さこそさしてある訳ではないが、田村がいるだけでコート上に安心感が漂うのは確かだ。有名高校からのエリートが多数集う訳ではないが、真面目で努力を惜しまないチームカラーが魅力の神奈川大。そうした姿勢が結果に現れてくることを期待したい。


ー惜しい試合でしたね。
「惜しかったです。ここ数年ベスト8で惜しい試合をしていたので今年こそは勝ちたいとみんなで話していました。今日も本当に勝とうということで4Qの残り少しまで競っていたんですけど、最後自分たちが慌ててしまって自分たちのミスで負けてしまった感じです」

ーバンバ選手のところはゴール下では思ったより得点させませんでしたね。
「とりあえずバンバのところを一番に考えて、外は打たせてもいいけど中はしっかり守ろうとしていました。あとは藤井祐眞くんのところですね。今日はディフェンスをテーマにしていたので、そこは機能していたのかなと思いますがオフェンスが重くなってしまってそこは反省点です。まだ試合は続くので修正して頑張っていきたいです」

ー田村選手は4Qに4つ目のファウルを吹かれたのも残念でしたね。ちょっと不運なファウルでした。
「本当にあそこは悔しいですね。なるべくファウルしないように気をつけていたんですが、最後の最後で自分がちょっとやってしまってそこは反省するところです」

ーでもディフェンスは良かったと思います。
「そうですね。思い描いていたようなところまでいっていたので、あとはオフェンスですね。そこを修正してうちのエースの古橋くんに気持ちよく打たせたいと思います」

ー今年主将としてどのようなチームを作ろうとしていますか?
「今年は本当に環境づくりというか、バスケット以外のところで挨拶や私生活からしっかりしようとみんなでやってきました。4年生が今年は主力になっているので、4年が中心になってやっていこうとしているし、4年生がしっかり引っ張れるチームにしたいですね」

ー昨年は4年生が少なかったですしね。
「そうですね。去年は増子さんが引っ張ってくれていましたが、今年は4年が多いので。4年生がチームのお手本になるようにやっていきたいです。でも今日は4年生が下級生に助けられた部分もあるので、そういうところはまだまだですね」

ーでも昨年から田村選手の代がチームの主力でしたし、そういう意味では最終学年になって昨年からより良くできるのでは、という気もしているのですが。
「今年は幸嶋さんもそうですが、チームのみんながやろうという気持ちが強いです。今日もそういう気持ちが出たと思います。でもとりあえず結果を残さないといけないので、明日からの試合も頑張って結果を残したいです」

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「大学に入って初めてのスターター」
試合を決定づける出だしのプレーを大事に

◆#51須田 侑太郎(東海大・4年・SG)
130508suda.jpgA代表やU-24などの代表を抱え、春は合宿でそうした選手たちが不在にすることも多かった東海大。その間チームの支えとなって今大会ではスターターを務める。持ち味はシュートであり、この試合でも最初から得意のシュートを決めていった。とはいえ、東海大として重要視するディフェンスの大切さはもちろん理解している。今後、攻守でどのような活躍をするか、最終学年を迎えた今年、注視しておきたい。


ー今日の試合を振り返って。慶應大に競られてしまいましたね。
「そうですね。20点差までつけたのにまた追い上げられてしまって。ミスというか、自滅してオフェンスリバウンドも取られてしまいました。ディフェンスは良かったんですが。オフェンスリバウンドを取られてつなげられてしまったりとか、そこを突き詰めれば良かったかな」

ー田中選手が代表合宿などに行っている選手が多くて、合わないこともあるかもしれないと言っていましたが、そういうことは頭に入れつつですか?
「そこはもうやりながらですよね。合わせていくしかないです」

ー須田選手はそんな中でスタメン出場でプレーしていますが。
「大学に入って初めてスタートになって、出だしを意識してやっています。試合の出だしで試合って決まりますし、うちはディフェンスチームなので最初から本当に集中するように入りを大事にしています」

ー今日は最初のシュートも須田選手でしたし、オフェンスも積極的でした。
「そこは自分の持ち味なので。でもまずはディフェンスで、空いたら打ちます」

ーただ、全体的にはシュートが不調でした。
「シュートは入るときもあれば入らないときもあるので。ただ、ディフェンスだけは崩しちゃいけないと思っているので、そこは集中して次もやっていきます」

ー田中選手が自分がいない間もほかの4年がまとめてくれると言っていました。須田選手や佐藤選手(#23)が中心になるのでは。
「まとめるというか、チームの一人ひとりがやることを分かっているし、チームの方向性も理解しているので特別まとめている意識はないです。でもここ一本のディフェンスだったり、そういう声掛けは4年生が中心になってやっています」

ー昨年、原田Aコーチが「須田と佐藤はしっかりしているので」と言っていましたよ。
「(笑)。どうですかね。マサ(佐藤)はしっかりしてますよ(笑)」

ー主将の田中選手がいない時期が長くありますが、どうでしょうか。
「逆にそこはチャンスだと思ってやっていきます」

ー今年はインカレのチャンピオンチームとして戦っていく訳ですが、そういう自覚みたいなものはあるのでしょうか?
「今年の目標は最終的に2連覇とオールジャパン優勝ということでやっています。でも今回の大会に関して言うと、関東トーナメントはまだ優勝したことがないので、チャレンジャーという気持ちで臨んでいます」

ー明日は中日ですね。8チーム平等に中日があるのはこれまでにない日程ですが。
「でも休みがあった方が楽だと思います。またいい準備をしてきたいと思います」

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「手応えは感じている。そこをどうつなげるか」
勝負の年、待ったなしのチーム作りが続く

◆#4蛯名 涼(慶應義塾大・4年・主将・G)
130508ebina.jpg昨年、主力の上級生が相次いで離脱してしまい、年間を通して下級生中心で戦わざるを得なかった慶應大。1、2年が試合経験を積んだといえば聞こえはいいが、チームが苦境に立ったのも確かであり、上から下へ伝えるべきことが浸透しているかといえばまだまだだと言うしかない。蛯名、矢嶋が相次いで復帰した今年こそは4年生がチームの核となりたいところ。考えていることは数多くあるようだが、それをいかに理解させ、体現するか4年生の真価が問われる。


ー良い部分も見えた試合でしたが、届きませんでした。
「詰めの甘さというか集中力ですね。シュートまでのスクリーンだったり、最後の田中大貴(#24)の45度のシュートだったり。権田(#11)と連携が取れれば止められたという部分もあったので、そういうところですね。あとは最後のケビン(#7)のオフェンスリバウンド。最後の最後にああいうところを止め切れない詰めの甘さがあります」

ー慶関戦は勝っていますが、六大学リーグと京王電鉄杯ではあまり内容の良くない負けが続いていますね。何が原因と考えますか?
「今日は出だしで橋本(#21)のシュートが落ちたあとのリバウンドが取れました。あれが取れるのと取れないのとで違ってくるかなと思います。今日は本当に出だしだと言っていてたんですが。シュートが入らなければディフェンスで守れれば点差をそこまで離される訳じゃないので、そこを意識して鼓舞していました。それがうまくいきました。京王電鉄杯の青学戦とかではどうしても張本(#8)のドライブやスリー、野本(#7)のスリーなんかでやられて、内外からやってくるタイプのチームはちょっと難しい。東海は各選手のポジションがはっきりしている面では少しやりやすいかなと思っていました。でも早慶戦を視野に入れると、河上(#21)をどう押さえるかと晃大(#15木村)とか、ドライブのうまい選手を止められるか、出だしで勝負が決まってしまうのでどうにかしないといけないと思います」

ー集中力が持続できないのがちょっと気になりますが。
「ミスが出ると厳しいですね。オフェンスで攻めが単調になるというのがどうしてもあって。福元(#21)と本橋(#7)のピックになってしまって逆サイドにつなげないというのがあります。僕がもらいに行ってディナイされるとハイポストが空くので、そこを黒木(#23)や権田が気づいてくれればという話を今日も言ったんですが、そこでダウンスクリーンから権田がハイポストに上がるとか、そういう動きがないと難しい。次の試合もそうなると思うので、そこを意識した試合にしたいです」

ー今年ようやく試合に本格復帰ですが、チームづくりという点ではどれぐらい進んでいると感じますか?
「正直あまりできていないです。去年は行き当たりばったりでやってしまったし。オフェンスは完璧を求めてもそうなるとは思いますが、感覚として5割もいってない感じですね」

ー良くない負け方が続いているのがマイナスにならなければいいなと思いますが。
「今日はみんなある程度手応えは感じられたと思います。ただ負けたことはしっかり受け止めないといけない。でもみんな悔しがっていたので、そこをどうつなげるかというと、僕や矢嶋(#10)が点を取って貢献していかなければならない。点を取ります。頑張ります」

ー今年はどのようなチームを目指しているのでしょう。
「強かった時代は外から打っても入ったし、リバウンドも取れた。もちろんそうしたいですが、確実性が問題ですよね。今は矢嶋や大元(#15)が打って入っている時間帯はいいんですが、そうじゃないときに僕や福元がどこまで崩せるか。今日は黒木にゴール下で渡せたり、福元も本橋に2Qの最後にパスを出せました。ああいうことを矢嶋も大元もできるようになればいいなと思っています。やはり打っているだけでは速攻を食らうリスクもあるので。崩すことですよね。打てているということはシュートモーションから抜けると思うので、そういうことを心がけさせたいのと、僕と福元がもっとシュートが入るようにしたいですね」

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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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