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2013.05.07 (Tue)

【2013トーナメント】5/7レポート(代々木第二体育館)

第一シード青山学院大、第二シード東海大が初戦突破
拓殖大は重い立ち上がりながら日本体育大を下す


130507harimoto.jpg 代々木には遂に1部リーグ所属校が登場。この日大田区総合体育館で行われた8試合と合わせ、ベスト16の顔ぶれが決まった。この16チームが優勝、そして16位までの順位をかけて戦うことになる。

 1部校はそれぞれ実力を発揮し、青山学院大埼玉大を、東海大玉川大を、筑波大順天堂大を、中央大関東学園大を大差で下し、それぞれ難なく初戦を突破した。

 この日注目の対決となったのは1部・拓殖大と2部・日本体育大の対戦。日体大は昨年ベスト32で大会を終えたため、だいたいの2部校が登場するベスト16決めよりひとつ下からの戦いになっており、これが2戦目。2部降格したといえ、昨年は拓殖大と同じ1部リーグに所属して戦っていただけに気になる対戦となった。

 立ち上がりは互いにアウトサイドのシュートが決まらず苦戦する形となった。インサイドには#12周率(3年・C)の日体大に対し、今期の注目ルーキー#23バンバ(1年・C・延岡学園)を擁す拓殖大。高さでは見応えがあり、ゴール下の攻防は熾烈。勝負は立ち上がりから速攻など互いに脚を生かす部分は出るが、外がなかなか決まってこなかった。1Qは15-17と拓殖大の2点リードと分からない出足となるが、拓殖大は#39成田(1年・G・藤枝明誠)が1Qの途中から出場し、2Q頭に2本目の3Pを決めると、#23バンバのミドルシュートも続いてじわじわ波に乗り始めた。日体大は#9出羽(3年・SF)のシュートや#11北川(4年・SG)からの#12周へのアシストも出て、#88万(2年・C)もフリースローを1本決め、これについて行く。拓殖大はファウルコールが続いてもどかしい時間も出るが、これをやり過ごし#40藤井(4年・G)のバスケットカウント、#47伊藤(3年・F)が3Pを2本沈め、前半は30-39と9点リードで終えた。

130507banba.jpg 追い上げたい日体大だが、3Qにブレーキがかかる。内外のシュートが決まらず、このQわずか4点。拓殖大は流れを掴み一気にリードを広げると、その後も優位に試合を運び、49-79で試合終了。

 アウトサイドの差が勝負を分けた。日体大はシュートを打ち続けるも3Pがまったく決まらず、一方の拓殖大は交代で入った成田が2本の3Pでチームの固さを和らげ、次第に全体的な動きも良くなった。注目のバンバも豪快なバックダンクや柔らかいアウトサイドシュートを見せ、期待のルーキーの実力を発揮。拓殖大はこれでベスト16。この次に神奈川大と対戦する。

 日体大はここで春シーズン終了となった。熊谷(12年度主将・リンク栃木ブレックス)が卒業したが、昨年ケガにより相次いで戦線離脱した出羽や濱田といった面々も戻ってきた。秋に向けてここからじっくりと立て直したい。

写真上:昨年優勝の青山学院大は埼玉大を寄せ付けず、張本も豪快なプレーを連発した。比江島という大エースが抜け、今期は張本を始め4年生の勝負どころになる。
写真下:拓殖大・バンバはアウトサイドの確率こそまずまずだったが、豪快なバックダンクを見せて会場を沸かせた。

※拓殖大・長田選手、日本体育大・北川選手のインタビューは「続きを読む」へ。


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【INTERVIEW】

「僕らはチャレンジャーだから前を向くだけ」
下級生を支え、実りある1年にするために

◆#13長田 幸志郎(拓殖大・4年・主将・G)
130507osada.jpgよく声を出しムードメーカーとしてチームをもり立てる長田。今年はコートでリーダーシップを取る藤井とともにチームを牽引する存在だ。
京王電鉄杯では青学大を追い込む見事なプレーを見せたが、大会に入るまでは良い状態ではなかったと言う。下級生が多い今年はそういう面で不安定かもしれないが、下級生の成長がそのままレベルアップにつながる成長の年でもある。今年はそういう意味で一戦一戦が見逃せないチームとなりそうだ。


ーまずは初戦突破ですが、相手が日体大ということで意識していましたか?
「いや、どこが相手でもトーナメントの初戦なので競るだろうなとは思っていました。それに初戦から強い相手の方が実戦として今後の試合にも生きるだろうし、拓大のバスケットをやるだけなので、そこは変わらずチームみんなで意識は統一していました」

ー出足はちょっと重かったですね。
「そうですね。やはりみんな緊張していましたね。固かったし、下級生が多いので慣れていないというのがあると思います。でも祐眞(#40藤井)中心にまとまってやってくれているし、そこは問題ないんじゃないかと思います」

ー4月末の京王電鉄杯では機動力を生かした拓殖大らしいバスケットで、青山学院大相手にもかなりいい勝負をしました。今日はそういう足を使った動きがなかなか出なかったと思いますが。
「目指しているのはそういう機動力のあるバスケです。小さいのでそういうバスケをしなければ勝てないし。今日は本当に固かったから動きもあまり良くなかったんだと思います」

ー岩田選手(#29)が京王電鉄杯でケガをしてしまって欠場ですが、そのあたりの不安は?
「やはりあいつは泥臭いプレーを一生懸命してくれるので痛いですね。でもそういうプレーって気持ち次第でいくらでもできると思うし、ベンチプレイヤーも試合経験のない奴ばかりだけど、ぜんぜん問題なくやれると思います。だからみんなで一丸となってやるだけです」

ー昨年は期待されつつ、あまり良い結果を出せませんでした。長谷川選手(12年度主将)やほかの4年生から何がいけないのかミーティングでも話し合ったし、どうにかしようとしたけど、改善できなかったという話を聞きました。それを踏まえて今年はどうしようというのはありますか?
「去年は京王電鉄杯で優勝したんですよね。そこで勘違いしてしまったと言うか。それに夏を終わってチームがあまり伸びていなかったんです。他のチームはみんなレベルアップしているのに、拓大が伸びていなかった。戦術的なことどうこうではなかったと思います。去年は外のシュートが入れば強かったけど、落ちたらどうにもならなかった。今年はバンバ(#23)がいるからシュートが落ちてもゴール下で点を取れるし、バリエーションがあります。あとは本当に上を向くことです。上には青学や東海がいるので、そこを目指してやるだけ。それしかありません」

ー4年生として意識して今年はここを変えようというのはありますか?
「下級生が多いので、上級生の僕らが試合に出ていなくても引っ張っていかなくてはならないし、チャンピオンではないので、上を見てやるしかない、それだけです。去年こうだから今年はこうしよう、というのは特にないですね」

ー京王電鉄杯の3日間を見る限りでは、だいぶ動きも良くなったし、アグレッシブさも出ていたし、かなり良くなった印象はあったんですが。
「でも京王電鉄杯が始まるまではひどかったんです。国士舘にも練習試合で負けたし。ただ、なんだかんだ大会が始まるとチームがまとまってきて、試合を重ねるごとにレベルアップしてきているのは感じました。だからここから積み重ねていくだけだと思います」

ー藤井選手が主将かと漠然と思っていましたが、今期は長田選手が主将を努めますね。
「祐眞はプレーで引っ張ってくれるし、あいつに何個も重荷を乗せたらいけないからだと思いますが。でもチームの中心はあいつだし、それはみんなも分かっていることなので。僕はキャプテンとしてみんなに声をかけてあげることが重要だと思います」

ーバンバ選手はどうですか?
「明るいし、バスケに貪欲だし、練習も一生懸命頑張るし、すごくいいですね。僕自身はセネガル人と一緒にやるのは初めてですが、とても楽しいし拓大に合っていると思います」

ー下級生に関してはインサイドで赤石選手(#99)や伊藤選手(#47)、兼子選手(#88)なんかも頑張っていますね。
「あいつらの貢献は大きいと思うし、拓大のインサイドはどうしても手薄なのであいつらの頑張りでレベルが上がっていくと思います。ガードはどこと比べても負けていないと思うので、インサイド陣の成長が大事です。拓大が優勝できるかどうかはそこじゃないでしょうか」

ー3Pを決めた成田選手(#39)も今日は良かったですね。
「そうですね。初戦なので緊張するかと思ったけど。いい意味で図太いんだと思います。性格も結構生意気なところがあるので(笑)」

ー今年はどのような1年にしたいですか。
「もちろん優勝を目指してやるし、僕らはチャレンジャーだから前を向くだけです。できると思っています。池内さんを胴上げしたいですね。お世話になったので恩返ししたいです。そこに向けて全力で。あとは拓大らしく楽しくいい雰囲気でバスケをやるだけですね」

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「今はあの時期も大事だったと思えるようになった」
怪我を乗り越え、ラストシーズンに挑む

◆#11北川 弘(日本体育大学・4年・G)
130507kitagawa.jpg1年生の頃から日体大の走るバスケットの先陣を切ってきた北川も、最終学年を迎えた。昨年はポイントガードにコンバートして活躍が期待されたが、怪我で離脱を強いられ悔しさも経験している。それでも自身は前向きに昨年を振り返り、最後の一年にかける想いを誓った。チームとしてまだ課題は多いが、夏の苦しい練習を乗り越え、リーグ戦でさらに成長した部分を見せてほしい。


―試合を終えて。
「点差ほどの実力差はなかったと思います。やっぱりオフェンスリバウンドの勢いに圧倒されて、自分らのリズムが掴めなかったことが大きいかなと。うちはブレイクのチームだから、相手も同じようなタイプで負けたらあかん相手だったと思うんですけど、この悔しさを忘れずにリーグで絶対インカレへの切符を手に入れてもう一回倒すつもりで。明日からまた切り替えてやっていきたいと思います」

―前半まで良い勝負をしていましたが、途中で自分たちから崩れてしまったかなと感じました。
「なかなか修正が効なかったですね。バスケットは流れとリズムが大事だと重いますが、そういうリズムを失ってからの修正力というのはまだまだ足りなかった部分で…。それは前々からの課題として分かっていたことですが、この試合であらためて感じました。修正してやっていかないとなと思います」

―チームとしてアウトサイドのシュートがなかなか決まりませんでしたね。シュート力の差というのは、日筑戦でも清水選手が言っていましたが。
「そうですね。オープンシュートはみんな狙うようにしているんですけど、ディフェンスにあおられて打っていいのか悪いのかの判断ができなくてタフショットになったり。それにシュートが入らなくなると打ちたくなくなる心理に駆られて、それがまた悪循環になってしまうんですよね。悪い流れになると誰もブレーキをかけられない状況で、そこがまずいかなと思います。シュートの確率が落ちるのも、リズムが取れていないことが大きいかなと」

―北川選手は、去年ポイントガードも経験して、以前よりコートを見るようになったように感じます。そういう変化はありましたか?
「そうですね。去年ガードをやらせてもらったことは自分の中でも結構大きくて。あまり1番というポジションはしたことがなかったので、それまであまり考えずにがむしゃらに走り回るような感じだったと思います。でも去年一年、最後ああいう結果にはなってしまいましたが、やらせてもらってバリエーションが広がったかなと思うし、今後バスケットを続けていく上でも大事な一年だったんじゃないかなと。怪我をしたことも含めて、良かったんじゃないかなと今は思えるようになりました」

―バリエーションが増えた、というのは、パスを意識して出すようになったとか?
「うーん…まぁパスはもともと好きで結構やっていたので、あとは空いているスペースを見れるかどうか。ガードをやって相手のディフェンスがどう動くのか徐々に見えてきた感覚があるので、その死角を突くじゃないですけど、その空いた空間にパスを放る。自分がリードパスを出してあげた方がリズムも良くなるというのも分かったし、ドライブして引きつけてパスを出せたら楽しいです。そういう楽しさは見えましたね」

―先ほど怪我の話も出ましたが、北川選手は昨年リーグ戦の序盤で怪我して長く試合から離れていましたよね。怪我をして何か学んだ部分はありますか?
「学んだわけじゃないですけど、自分のバスケに対する想いとかは変わったかなと思います。怪我なくやっている時は、きつい練習の中でやっぱりオフが欲しいとか遊びに行きたいとか思うこともあったけど、バスケットから離れて自分にとってバスケットボールってなんだろうって考えて、大切さに気付いたというか…。自分はずっと、手術する時は辞める時だって思っていたんですけどね」

―それはどうして?
「自分はプレースタイル的に走れなかったら駄目だし、体を切っているわけだから、絶対前のようなスピードが出せなくなることもあるじゃないですか。でも案外手術したあともリハビリしたらそれまでと変わらずプレーできているし、そういう怪我に対する見方も変わりましたね。あとはコートの外から見ていて、試合とか練習の雰囲気を感じるというか空気が重いとか重くないとかすごく分かるようになりました。結果論ですけど、怪我した時は終わったと思いましたが、今はあの時期も大事だったんじゃないかなと思います」

―学生最後のシーズン、どんな一年間にしたいですか?
「今年の日筑も含めて負けは嫌ほど体験しているので、ここから全部勝っていきたいです。学生ラストを楽しみながら、バスケも頑張っていきたいと思います」

 
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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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