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第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2012.11.25 (Sun)

【2012インカレ】明治大vs近畿大(3位決定戦)

【4Qで突き放した明治大が2010年以来の3位獲得】

121125simizu.jpg 3位決定戦の顔合わせは関西1位でここまで残った近畿大と、関東3位を倒して名乗りをあげた明治大の対戦となった。互いに準決勝では相手に大差をつけられた後とあり、どのような戦いになるか未知数の状態での試合となった。

 1Qは点が入らなかった。近畿大は#22ソウ(1年・C・沼津中央)、#77木田(4年・SG)のミドルシュートが入った後は伸び悩む。明治大は#51皆川(2年・PF)が#22ソウに対し、3分半で3つのファウルを犯して#22西川(3年・SF)と交代。攻撃が外からになりがちで、これが当たらず最初の得点が入ったのは残り3分の#22西川からのアシストによる#10清水(3年・PG)のシュート。近畿大は#22ソウのバスケットカウント以降は高さのある明治大のゴールを割れず、ソウ以外の4人を総入れ替えに。明治大はこのあと#22西川が#22ソウをかいくぐり、4点を獲得。互いに伸び悩んだ1Qは6-9と非常にロースコアな立ち上がりとなった。

 2Qになってようやく試合が動き出した。開始早々明治大は#2目(3年・SG)が3Pを決め、近畿大は#22ソウのブロック、#6保花(2年・SG)のスティールから速攻も出る。近畿大はリードしているものの、パスが通らずターンオーバーから明治大に得点を奪われる場面も目立つ。しかし点数的には競り合いが続き、近畿大は#33藤田(1年・SF・西海学園)のミドルシュートや#22ソウがアリウープパスからシュートを決めて近畿大が残り2分でややリード。しかしここから明治大も#2目が2連続の3Pを沈めて25-23と逆転し、明治大リードで前半を終了した。

121125noro.jpg 3Qも明治大がリードのまま進む。明治大は#51皆川がファウル4となるが、近畿大も#22ソウが3つ目を犯し、苦しい展開に。近畿大は一時8点差まで開かれてしまうが、#10清水のアンスポーツマンライクファウルでフリースローを獲得し、最後は#16橋本(2年・SG)がルーズボールを取ってシュートに持ち込むなどしてやや差を詰め、37-32と明治大5点リードで3Q終了。しかし4Qに入るとゲームが動いた。開始早々#22ソウが4つ目のファウル。ベンチへは下げないが、これで積極的なディフェンスには行きづらくなった。明治大は#2目のバスケットカウントに続き、#12中東が3連続得点。そこに#16安藤も続いて10点差をつけた。近畿大は#22ソウを始め、#33藤田、#7野呂(3年・SG)などで返すがその差は埋まらず。明治大は速攻なども出して引き離していく。近畿大は#22ソウが4ファウルの中ブロック、ダンクと魅せるが追いつくことはできず64-48で試合終了。明治大がロースコアゲームを制して3位入賞を果たした。

 明治大の塚本HC「選手が成長してくれたことが一番うれしい。ディフェンスを強化してきてそれが出た。中でも清水がよくプレッシャーをかけてくれた」と、点数が入らない中でもディフェンスが安定していた分、心配はなかったと記者会見でコメント。2年生がメインとなったチームにとって、成長の階段を一段登った重要な大会になった。近畿大は「ディフェンスは始めできていたが、その中でリバウンドを取りそこねた」(木田)「1対1で攻めることができなかった」(ソウ)と、攻守で決め手を欠いたことを敗因に述べた。それでもファウル4となっても積極的にブロックを狙い合計8ブロックを記録したソウ。安易なオフェンスは通用しないという部分も示した。明治大、近畿大とも今後まだ伸びていくチーム。このインカレの結果を来季以降に活かしてさらに上を狙いたい。

写真上:ガードとしてよくプレッシャーをかけていった明治大・清水。
写真下:木田とともに得点源として活躍した野呂。

※明治大・西川選手、近畿大・木田選手、ソウ選手のインタビューは「続きを読む」へ。


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【INTERVIEW】

「コートに出た時には自分の仕事をするだけ」
高さある相手に真っ向勝負を挑み、突破口を開く活躍

◆#22西川貴之(明治大・3年・SF)
121125NISHIKAWA.jpgマッチアップは相手の大黒柱であるソウ。高さを恐れ外に出てプレーする選手も多いが、真っ向勝負を挑んで10得点6リバウンドというスタッツを記録した。皆川のファウルトラブルに伴っての出場だったが、それを補って余りある活躍。2年前にも3位を経験しているが、当時から大幅にプレータイムを増やしての成績だけに、喜びも大きいだろう。明治大は3年生以下が主体のチーム。来年は、もう一つ上の舞台、決勝で戦うことを目指す。


—ベンチスタートでしたが、違和感なくコートに立てていた印象です。
「そうですね。スタートでも、ベンチからでも、コートに出た時には自分の仕事をするだけだといつも考えているので、その辺については大丈夫でした」

—心理的にも、緊張などは無かったと?
「緊張してミスをしてしまうことはたまにあるんですけど、今日は踏ん切りよく攻めることが出来たので、入りは良かったと思います」

—ソウ選手とのマッチアップも、逃げずに向かっていきましたね。
「ソウ君は高さがあって、ドライブをしてズレを作っていけばファウルを貰えると塚さんからも言われていたので、それをやろうとしていました。練習中も『逃げてシュートを打つとブロックされる』、普段からも一番のベストはダンクまで持っていくことだとも言われていたので、ああいうプレーが出来たんだと思います」

—このインカレ3位という結果について、どのように受け止めていますか。
「リーグ戦は7位であまり思うような結果が残せませんでした。インカレは僕が1年生の時も3位という結果だったんですけど、それは先輩方が作ってくれたものだったので、今回2、3年生中心に若いチームで3位になれたことは、その時とは大きく違うと思います」

—まだ、今シーズンはオールジャパンが残っています。
「そうですね。オールジャパンは、JBLという日本最高のレベルの人たちと当たるチャンスがあるので、JBLのチームと戦えるようにはまずは勝ち上がって試合をして、自分たちで得るものがあるように頑張りたいです」

—来年は、もう一つ上の舞台に行きたいですよね。
「はい、決勝に行きたいです」

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「追われる立場の中で一つひとつ目標をクリアしてきた」
コツコツとハードルをクリアして獲得したベスト4

◆#77木田晶久(近畿大・4年・SG)
121125kida.jpg近畿大スコアラーの一人としてチームの中心となる活躍だった木田。プレイングタイムを分けあいながらも、エースにふさわしい存在感を大会を通じて残した。ソウの加入により追うものから追われるものへと変化を遂げた1年。インカレ4位、シード権の確保という結果は、追われるプレッシャーの中でも一つひとつ積み上げたものが形になった証拠だ。


ー4位という結果でインカレを終えましたが、どういうインカレだったでしょう。
「初めてのインカレで、自分にとっては学生として最後の年でもあるし、すごくいい終わり方をしたなと思います」

ー関西1位でインカレに来ましたが、自信と挑戦、どちらの方が大きかったですか?
「挑戦の方が大きかったですね。インカレはとにかく初めての経験ですし。去年の天理が取ったシードがあって、そこに関西1位で入って、それを守り切らなけれはならなかったし。すべてがチャレンジでしたね」

ー特に近畿大は全員の一生懸命さというのが光ったように思いました。
「そうですね、それが出たから勝利につながったと思います」

ー今年はソウ選手が入るということで注目を浴びたかと思いますが、チームとしてはどういう状態でしたか?
「ソウが来たことによって、自分たちは追われる立場でしたね。春はぜんぜん結果が残せなかったんですが、その後はこれまで勝ててなかったチームにも常に追われる状態になりました。でもその中でリーグ優勝できたので、自分たちの中で大きかったと思います」

ーソウ選手の他はいろんな選手が交代しつつ戦うというスタイルはいつからですか?
「2つ上のチームもそうした戦い方でした。それはチームの層が厚いからできると思います。それぞれが意識を高く持っている状態であることが重要ですね」

ーその中でも木田選手はスタメンの役割でしたが。シュートは積極的に打っていましたね。
「スタートは出だしを掴めるか掴めないかで勝負が左右されてくるので、そこを意識してスタートという立場でやっています」

ー近畿大というとシューターの岡田優選手(現bj京都)がいた時代なども強かったですが。その後はなかなかインカレ出場が叶いませんでしたね。特に岡田選手はシューターという立場でしたが、先輩を意識することはありましたか?
「岡田さんたちとは年代が離れているので特に意識はないですね。自分は自分のシュートを打とうと思ってやっていました。自分たちは入学した時に2部で、去年も1部の8位で2部との入れ替え戦までいっています。始めはインカレ出場ぐらいが目標だったんです。でも今年になってソウが来て、状況も変わってリーグ優勝できて、目標が高くなりました。そこで目標をひとつ高くしてインカレでベスト4に入ることを目指して、ここまで来たという感じです。少しずつ目標を上げてここまで来ました」

ー1部の下の方まで行った原因はどういうところにあったんですか?
「詰めが甘かったり、そういうことですね。ロースコアに持っていけるけど得点力が足りなかったり。そこがソウが来たことでリバウンドが取れるようになったし、それぞれのプレーの幅が広がって積極的にやれるようになったのが大きいですね」

ー関西は近畿大の他も群雄割拠のような時代に入ってきましたね。天理大も外国人選手がいますし。
「そうですね。そのほかにも大阪学院、関西学院大学も一回戦は関東に競り合いをしているので、あと少しのところで関東とやっていけるんじゃないかなとも思います」

ー近畿大には4年生も多いですね。どういう仲間でしたか?
「4年生は個性豊かですね。その中でも監督の指示に従わなければ使ってもらえないので、みんな一生懸命チームのためにやってきましたね」

ーまだオールジャパンがありますが、こちらも初めてですね。
「初めてです。あと1カ月練習するというのは、ちょっと複雑な気持ちでいっぱいですね。でもやるからには勝たなければと思うし、中途半端にやるのは一番自分も嫌なので、最後までやりきろうと思います」

ーそれが終われば引退になりますが、大学で4年間バスケットボールをやってきて感じたことはどんなことですか?
「支えてくれた人の存在が一番自分の中で大きかったなということですね。チームがいい雰囲気であろうとそうでなかろうと、応援の声を絶やさず出してくれたりしたことに感謝しています。それを糧に自分も頑張ろうと思えたことが多かったです。そういう部分は自分がどんな立場になっても頑張っていこうと思いましたね」

ーでは残り1カ月、ここからも頑張ってください。
「はい、最後まで頑張ります」

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「関東のチームと戦えたのは良い経験になった」
全国に見せつけたルーキーセンセーション

◆#22ソウ・シェリフ(近畿大・1年・C・沼津中央)
121125sow_i.jpg今大会で優秀選手賞・得点王・リバウンド王・ディフェンス王と個人賞を次々受賞し、関西に続いてこのインカレの大舞台でも圧倒的なインパクトを発揮した。東海大との対戦では、高校のインターハイでやられたベンドラメのダブルクラッチを覚えていてブロックする心憎い場面も。試合後、本人にその件で笑顔で話しかけていた。
昨年下との入替戦にまで回ってしまったチームを今年一気にリーグ優勝まで引き上げる立役者となったが、末恐ろしいのはまだ1年生だということ。「外から打ったり、ハイポストから一対一したりも身に付けたい」とプレーの幅を広げることにも貪欲で、課題も明確にしている。もともとの身体能力の高さにこうした技術の向上が重なれば、そう簡単には止められない選手となるだろう。また、性格も明るく日本語も達者。最初は苦労したというが、上級生の働きかけもあってチームに上手く馴染んだことも上昇の要因となった。高校バスケ界にも旋風をもたらした選手だが、大学界でもどこまで存在感を発揮するかは未知数。今後の活躍に注目したい。


―試合を振り返っていかがでしたか?
「今まで関西のチームとばかり戦っていたので、関東のチームと戦えたのは良い経験になったと思います。今日の明治戦も、筑波戦や東海戦とほとんど一緒で、ディフェンスがすごかったです。簡単にボールが入らなかったり、すぐにダブルチームが来たりします。自分は高さがありますが、向こうはそれをやらせないように40分間ずーっと頑張っていました。でも僕たちも簡単にはやられないように、少し成功したと思います。高いパスをもらってシュートにいくとか、オフェンスリバウンドを取ってシュートを決めるとか。特にオフェンスリバウンドからのシュートはあまりダブルチームに来られないので、そこをずっと意識していました。パスをもらうというよりは、リバウンドでボールを取る。こういう関東のチームのディフェンスは、簡単にはやらせてくれないですけど、リバウンドならそのままシュートに行けます。関東のチームと戦う時は、リバウンドが中心になりますね」

―関東と関西とで、違いを感じたんですね。
「全く違いますね。当たりも違いますし、個人個人のレベルも違うかなと思いました。僕は高校生の時からインターハイ前とかに関東のチームとよく試合をさせていただいたんですが、一対一の能力とかが全く違うなと思っていました。関東は、簡単にはプレーさせてもらえないです」

―インカレを通して、何か課題は見つかりましたか?
「自分的には、シュート力と、筋力がまだ足りていないと思いました。トレーニングもしていますが、僕は筋肉がつきづらい。それはもっともっとこれから頑張っていきたいです。それに僕は、例えば世界のバスケットにいったら、普通のセンターではなく3番や4番ポジションができなければならないと先生から言われました。外から打ったり、ハイポストから一対一したりも身に付けようと思っています。そうすれば、他のセネガルからの留学生と戦う時に、もし体が負けていても外でボールをもらって一対一で戦える。そこができないと、たぶん点が取れないだろうと思います」

―逆に通用した点は?
「通用したのは、リバウンドは取れましたね。あとはディフェンスも、ブロックショットがたくさんできました。その二つはできたと思います」

―この1年で大きくチームは躍進しましたね。苦労もあったのでは?
「練習が大変だったわけではなくて、近大のバスケットに慣れるのが大変でした。近大は僕が入学する前センターがいなくて、自分たちだけで速い展開やフォーメーションで戦っていたんです。そこに僕が入って、最初はフォーメーションを覚えるのが大変でした。本当に、最初は大変だったんですよ。1年生でいきなり試合に出る人ってあまりいないですけど、僕はずっと出ることになるのでフォーメーションもすぐに全部覚えなきゃいけなくて。でも先輩たちが、練習とか何もない時でも、暇さえあれば作戦板を持って教えてくれて、それをずーっとやってきました。そうやってみんなでここまで頑張ってこられて良かったです」

―先輩たちに助けられた部分が多いんですね。
「そうですね。助けてもらいました。それに近大はみんなシュートが入るんです。今日はダメだったかも知れないですけど、筑波戦なんかはめっちゃシュートが入っていて助けられました。僕がベンチに下がった時も、高さがなくても点が取れていたし。それは良かったです。先生にも、無理して失敗するよりも、外の人を信頼してパスを出せば決めてくれるからと言われています」

―今年、春の大会では勝てていませんが、それでもリーグ戦で1位になりましたね。
「最初入学した時は、チームの目標は全然分からなかったんですが、先生が、全関西(関西学生選手権大会)と西日本(西日本学生選手権大会)とリーグ戦で全部優勝すると言っていたんです。でも全関西も5位で負けてしまったし、西日本もベスト8がけで負けてしまいました。だから正直僕は、これはリーグ戦でも優勝できないと思っていたんです。でもみんなで練習を頑張って、優勝することができました。だからこのチームは、めっちゃ強いわけではないけど、弱くはない。それはちょっと自信になりました。それでこのインカレも、頑張れば上までいけると思っていました」

―春に負けたことが、逆に危機感を生み出したのでは?
「そうですね。西日本で負けても、切り替えて頑張ってきました。あとはリーグ戦の特に、関西学院との試合で、最初は勝ったんですけど、2次リーグで負けてしまったんですよ。それで次の最終日の試合が決勝という感じになって、優勝するためには大阪学院大に勝たなきゃいけなかった。その試合はホームゲームだったんですけど、そこで最後まで一生懸命頑張って勝つことができました。みんなが言っているのは、その前の試合の負けは、正解だったと。あそこで負けたから、絶対勝つしかないということでチームがひとつになりました。僕自身も、最終日は静岡から先生や後輩たちが見に来ていたので、負けられないと思ってずーっと頑張ることができて、良い結果がでましたね」

―ここでインカレは終わりですが、また来年に向けてここから1年間が始まりますね。今後に向けて意気込みを。
「まず僕は来週から、新人戦が始まりますね。それでオールジャパンが終わったら先輩たちが引退して新チームになります。今年のインカレは、先生がベスト4が最低目標と言っていたんです。来年は、またリーグ戦の優勝を狙って、今年と同じシードをもらって、インカレでも強い関東のチームをどんどん破って優勝したいと思います」


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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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