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第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2012.11.24 (Sat)

【2012インカレ】11/24レポート(準決勝)

決勝は青山学院大対東海大の2年連続の対決
関東の2強がふたたび決勝で相まみえることに


 女子の決勝の熱気冷めやらぬあと、代々木第二体育館で行われた男子の準決勝は青山学院大東海大がそれぞれ相手を一蹴。東海大は27点差、青山学院大は49点差をつけて相手をまったく寄せ付けずに自分たちのゲームをしっかり見せ、決勝進出を果たした。両者の対決は昨年の決勝戦に続き2年連続となる。

 近畿大明治大は3位決定戦へ。この日の試合では自分たちの良いところをほとんど出させてもらえなかったが、どちらにとっても3位は大きな結果。好ゲームを期待したい。

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【“らしさ”を発揮した東海大が決勝進出】
121124KARINO.jpg 日本大を圧倒してベスト4に名乗りを上げた東海大と、前年天理大が残した関西へのインカレ枠を守って『最低目標』を達成していた近畿大が、準決勝第一試合で対戦した。東海大は前日30得点の#7晴山がこの日も好調。ファーストシュートを沈めると、速攻に走ってバスケットカウントを獲得。ワンスローも決めて試合開始1分を待たずにチームに5点のリードをもたらす。インサイドの攻防が注目されたが、近畿大は#22ソウ(1年・C・沼津中央)が#10バランスキー(2年・F)の好守に阻まれ良い形でのシュートを狙うことが出来ない。#7野呂(3年・SG)のドライブや#77木田(4年・SG)の3Pはあるものの東海大のチームディフェンスを前に、全て単発な得点に終始。逆に東海大は#33狩野(4年・SG)のミドルシュート、中に入り込んだ#24田中(3年・SF)の得点などで順調に得点を重ねていく。近畿大は途中からゾーンディフェンスで対抗するが、既にビハインドは大きな状況に。33−15と大きく水を明けられ前半を終了した。

 後半に入っても、東海大は#33狩野や#24田中で得点していくのに対して、近畿大は#22ソウが苦しみアウトサイドにも当たりが来ない。東海大は4Qに入ると、ベンチメンバーを送り出す余裕を見せながら、最後までペースを掌握し続けた。結局73−46とした東海大が危なげなく勝利を収め、昨年に続けての決勝進出を決めた。

121124SOW-1.jpg 共にディフェンスを信条とするが、高さを誇るソウを相手にしても東海大の守りが数段上手だった。オフェンスでは、狩野や田中をはじめ、大会に入って晴山も好調。リーグ戦の時よりも確実なレベルアップが見られ、決勝に向けて死角は無い。主将の狩野「最後に笑って学生生活を終えられるよう、自分たちがやってきたことを40分間出すだけ」と語って会見を締めた。大学バスケ界でしのぎを削る相手・青学大を下し、悲願を成就させたい。

 近畿大は、支柱であるソウがバランスキーのマークを前に良い形でシュートを狙えず。それでも16得点を決めたものの、他の選手は全てフィールドゴールを3本以内に抑え込まれた。3位決定戦に回るが、主将の嘉陽「3位と4位では、メダルを貰えるか貰えないかで大きく違う。後輩たちのためにもメダルを取って帰りたい」と意気込みを話す。2年続けて「関西勢3位」を果たせるかどうか、注目が集まる。

写真上:安定してシュートを決め続けた狩野。この試合のフィールドゴールは50%を超えた。
写真下:バランスキーの徹底マークを前に、近畿大はソウを活かしきれず。

※東海大・晴山選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【明治大を圧倒した青山学院大が3連覇まであと一勝】
121124hiejima2.jpg 準々決勝では大東文化大につけこまれた青山学院大。それを認識して反省し、準決勝では明治大に対し一試合を通して目の覚めるようなバスケットを展開。高さ・強さ・速さを遺憾なく発揮し、“王者”の名に相応しい力を見せつけた。

 青学大は試合開始早々、#56比江島(4年・SF)がミドルシュートを沈め、幸先の良い出足。そこに#13鵤(1年・PG・福岡第一)の速攻が出るなど流れも良い。明治大は青学大の高さと激しいプレッシャーディフェンスに#16安藤(2年・PG)がなんとか返していくが、他で得点ができない。#51皆川(2年・PF)が#8張本をブロックする場面もあるものの、青学大は勢いが途切れない。#8張本のシュート、#3小林(3年・G)のミドルシュートに続き、#56比江島のアシストから#3小林のシュートが決まる。続いて#56比江島はダンクにも行くが、これは失敗。しかしそれを後ろから来ていた#3小林がカバーし、一気に16-6。明治大はこの怒涛の攻撃を止めることができず、5分以上得点が止まったまま。最後になんとか#51皆川がタップでシュートを押し込むが青学大が1Qで32-9。

 いつもの青学大ならここでゆるんだプレーもしてしまいがちな展開だが、この日は違った。スタメンからベンチメンバーへと徐々にシフトさせていくが、交代した選手もまったく集中を切らすことなく、ゴールへと向かう。明治大はそれを止めきれず次々にファウルに。中で攻められない分、アウトサイドの得意な#92水口(2年・SF)を投入するなど打開を図るが、得点はならず。この日なかなか得点に絡めない#12中東もようやく2Q終盤に#1大峰(4年・SG)のゆるいパスを取って得点を入れ、最後には#2目(3年・SG)の3Pも決まった。しかし得点は57-18。前半でトリプルスコアの差となってしまった。

 後半も青学大は手を緩めることなく攻めつづけ、トランジション主体だった時期のような速攻も連発。ベンチメンバーを全員出場させて88-39で試合終了。これぞ青学、という力強い試合を見せて決勝に駒を進めた。

121124ando.jpg 記者会見で小林「昨日の試合を終えていろいろなことを指摘されて、自分は一生懸命やっているつもりだった。でもビデオを見たらそうではなく、直せる部分があった」と、チーム全体が自分たちの状態をこそ、しっかり見えていなかったことを明かす。それを試合前のミーティングで確認したというチームは、本来のやるべきことをはっきり自覚した様子。この日の目の覚めるような戦いぶりはそうした気づきで発揮されたものだった。比江島はライバルとして取り上げられ、常に聞かれる東海大・田中の存在に関して「自分がそこでやられたら負ける」とはっきり。昨年のリーグ戦では先に足にきてしまった一戦目を落としており、昨インカレ決勝では田中がファウルトラブルに追い込まれた。得点だけではなく、マッチアップするすべての面においてどちらが優位に立つかが勝負を分けるだろう。記者会見では“比江島タイム”が出るかどうかという言葉も飛び出し、緊迫した場面における比江島の勝負強さもひとつの見所だ。また、長谷川監督「東海大は春に比べて伸び盛りの2年生が成長しており、春とは違うチームと考えている」と言い、自チームとは「五分」の評価。そこからどう青学大として優位を保つか、見落とせない注目の戦いになる。

 明治大・塚本Hコーチはまず青学が最高の(実力を発揮した)ゲームをやってくれたことに感謝した。1、2年生がほとんどの今のチームにとって、ベスト4に入ったことは予想していたところより上だった。「あれだけのプレッシャーのすごいディフェンスをやられることはなかなかない」と、自分たちのチームにとって大きな経験だったことを語った。安藤「向こうの方が上だった。来年この悔しさを持ってトーナメント、リーグ戦でリベンジできたら」と言う。「次のリーグ戦まであと9カ月」と早くも先の話をして報道陣を笑わせた塚本HCは長いスパンでチーム強化を考えている。彼らが4年、さらにはその後もバスケットを続けていくことを考えながらの強化であり、試合。次の3位決定戦は「貴重」と言う。前回3位になった2008年はセネガル人のパプがいた関東学院大が相手だった。今度は近畿大のソウ。「近畿大とどれぐらいのゲームができるかわからないが、相手は関西1位。チャンピオンをうやまいつつ戦いたい」と意気込みを語った。

写真上:試合の序盤で流れを作った青学大・比江島。エースの活躍がチームをもり立てた。
写真下:明治大・安藤は果敢に攻めたがなかなか青学大ディフェンスを突破できなかった。この試合で得たものを糧にして欲しい。

※青山学院大・張本選手のインタビューは「続きを読む」へ。


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【INTERVIEW】

「明日はただがむしゃらにやるだけ」
東海大に欠かせない存在になった急成長株

◆#7晴山ケビン(東海大・2年・PF)
121124HAREYAMA.jpg他の主力選手とは異なり、昨年の決勝戦は応援席から見つめた。そこから一年。公式戦初出場である春のトーナメントから、確実な、なおかつ加速度的なレベルアップが見られる。このインカレではシュートが好調で、準々決勝の日本大戦に続いてこの日もチームに好スタートをもたらすなど、既に東海大には重要な得点源。決勝の相手は、今季一度も勝つことが出来ていない宿敵・青学大。好調を持続させ、チームを6年ぶりの大学チャンピオンに導けるか。


—シュートが今大会好調ですね。
「今までも練習の時からずっとしっかり打ってきていて、コーチにも『自分を信じて空いたら打っていけ』と言われていて、その結果入っているだけであって、今までやってきていることが現れているんだと思います」

—立ち上がりに数本決めたことで、チームが相当に楽になったように思います。
「自分の仕事はミドルシュートであって、一人ひとり役割があるので、その仕事をしっかりこなせば立ち上がりから楽に試合に入れると思うので。とにかく自分の仕事をしっかりしていくだけです」

—相手のソウ選手はバランスキー選手がマークしていましたが、局面ではダブルチームということだったんですよね。
「コーチからも『ソウはインサイドプレーが無いが、外のシュートタッチは良いのでタフショットにしろ』と言われていて。ドライブしてきたら寄って、外での一対一はザックが良く守ってくれて、リバウンドもザックがしっかり抑えてくれるから、自分たちに落ちてきたものについては良く取れました。本当にザックのおかげで今日の試合も勝てたと思います」

—晴山選手のシュートがチームに欠かせない武器になっていると思いますが。
「春は大貴さん(#24田中)や狩野さん(#33)に任せきりだったんですけど、コーチからも『お前も攻めて、一つひとつ学んで色んな武器を磨いていけ』と言われていいます。その結果自分はミドルシュートを磨いてきて、今ここの舞台に立てているので、本当に最高です」

—リーグからインカレにかけて東海大自体がレベルアップした印象があります。
「正直自分では成長出来たかどうか分からないんですけど、周りの人から良くなったと言われると、自分でも成長しているのかな、と気づいたりしているので、もっともっと成長出来るように頑張りたいです」

—去年の決勝は応援席からの観戦でした。他の選手とは気持ちの入り方が違うと思いますが。
「バスケット自体、自分は高校から始めて『他の人と比べて経験が少ない。無理だ』と言われてきて、でも自分は負けるのは本当に嫌なので。去年は4年生が多くて、センター陣も多い関係で入れなかったんですけど、陸さんから『今年は積極的にお前を使っていきたい』と言われて、チャンスだと思って、そのチャンスを掴めた感じですね」

—今年は青学大には一度も勝てていませんが。
「陸さんが良くおっしゃるんですが、『リディーム(redeem)』、つまり自己回復をしっかりして、絶対に優勝をする気持ちしかありません。今までの試合は負けてきたかもしれないですけど、ここで勝てば日本一という目標を達成出来るので、それに向かって明日はただがむしゃらにやるだけです」

—『リディーム』というフレーズ、記者会見でも陸川監督が仰っていましたね。いつ頃から合い言葉になっているのでしょうか。
「トーナメントの決勝で負けた辺りからですかね。そこからずっと言ってきました。トーナメントで負けて新人戦は勝って、その後リーグが始まったんですがまた二つ負けて。その中でずっと使ってきていますね」

—是非果たしたいですよね。
「今年はそれを目標にずっとバスケをやってきたので。自分たちのバスケットをして、ディフェンスとリバウンドをすれば勝てると思うので。相手に集中して、ボール一つに集中して、がむしゃらに頑張りたいです」

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「センターで負ける要素はどこにもない」
東海大との決勝に向けて自分の仕事を果たすだけ

◆#8張本天傑(青山学院大・3年・F)
121124harimoto.jpg12点11リバウンドのダブル・ダブル。サイズのみならず機動力もあり、明治大のインサイドを割っての得点は、張本の本領発揮と言える部分だ。秋は考えることも多く、代表組がチームに戻ってからは影が薄くなりがちだったが、インカレでは本来の能力を発揮できている。3連覇まであとひとつ。これまでやってきたことには充分自信があるはず。それを決勝の舞台で発揮するだけだ。


ー今日は本当に最初から気持ちの入ったプレーで相手を圧倒しました。記者会見でも言っていましたが、昨日の準々決勝を反省したんですね。
「そうですね。午前中にミーティングをして、昨日の自分たちのプレーを見て本当に気持ちが入っていないし、動きもダラダラしていて。ミーティング後に監督にも言われたんですが、チームで声を出せるのはスタメンでは自分と永吉(#25)くらいだと。比江島(#56)さんもそんなに声を出せるキャラじゃないし、小林(#3)もそう、誠司(#13鵤)もまだ1年生だしそれをさせるのは申し訳ないので、やるとしたら自分たちはセンターだし下からどんどん声を出していこうと。結果としていい流れができて、自分もこんなに1Qから飛ばした試合は初めてなので、自分たちもこんなにうまくいくとはびっくりしました。でも良かったと思います」

ー確かに今日は張本選手の声がよく聞こえました。リーグ戦の最後にはリーグ終盤からモチベーションが上がらなくて、自分でもなかなか改善できなくて困っている様子でしたね。インカレに入ってどうですか?
「リーグ戦を終わって個人的にもリフレッシュして、いろんなことをやって、いろんな人に相談して、気持ちを切り替えることができました。いい形で入れたかなという感じです」

ー今は本当に強いスタメンが揃うチームですが、そうした切り替えの結果、自分がどういう部分で役割を果たせばいいというところに落ち着いたのでしょうか。
「なんというか、何も考えずにやるのが一番いいと思いました。秋はあの2人がいなかったら自分がやらなきゃいけないという責任感がありました。でも2人が帰ってきたらそういう責任感がなくなって自分を失ったみたいな感じだったんですが、今は自分の仕事をしっかりやればチームに貢献できるし、そういう気持ちでやっています」

ーリーグ戦の最終戦は東海大にリバウンドで負けているという話が記者会見でありましたね。確かにゴール下では少し印象が薄かったです。反省点ですね。
「はい。東海大の2人は外国人なので(※片方はハーフ)、ガッツもあるしがっつくし。でも自分たちもサイズも負けてないし、能力も負けてないし、体も負けてないので。センターで負ける要素はどこにもないので、明日は自分の仕事をしっかりやって比江島さんのサポートもして、しっかり“比江島タイム”を出せるようにしたいと思います」


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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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