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第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2012.11.08 (Thu)

【2012リーグ】11/8入替戦 順天堂大vs江戸川大 第2戦

【江戸川大が順天堂大を寄せ付けず2部昇格】
121108oositanai.jpg 順天堂大江戸川大の対戦は、1勝1敗で星を分け合い入替戦の最終日にもつれ込んだ。第1戦では接戦の末に江戸川大が逆転勝利を収め、第2戦では順天堂大が途中大幅なリードを奪って逃げ切っている。緊迫感の増す第3戦、両チームの応援合戦が会場の熱を上げる中、試合の幕は切って落とされた。

 スタートダッシュを切ったのは順天堂大だった。#23泉(3年・F)のシュートで先制すると、速攻や#33喜久山(2年・F)のバスケットカウント獲得で開始3分経たずに9-2と先行する。出遅れた江戸川大は、ゴール下がこぼれてリズムに乗れない。だがこの悪い流れを#88内田(3年・F)がドライブ、タップシュートでのバスケットカウントで打開すると、#1粂川(4年・G)のロングパスから#89陶山(3年・C)のブレイクがきれいに決まり逆転に成功する。#7臼井(4年・F)が完璧にコースに入って順天堂大の速攻を止めたシーンでは、審判と同時にベンチメンバーもみな拳を突きだしチャージングのポーズ。にぎやかな応援の後押しもあって加速した江戸川大が、15-26とリードして1Qを終えた。

 2Q、順天堂大は#99小川(3年・F)が3Pを決めるが、好調の#88内田とのマッチアップでファウルがかさみベンチへ。江戸川大も#1粂川らがファウルトラブルに悩まされるものの、#44田中(3年・G)が巧みな1on1を披露し、リードを保って試合をつないだ。33-43で入った3Qも江戸川大が二桁リードを保持して試合は進む。順天堂大は#0大下内(4年・F)のゴール下、#23泉の一対一で残り3分9点差にするが、終盤江戸川大は時間を使いながら#1粂川がアイソレーション気味にリングにアタック。3連続得点で15点にリードを広げて3Qを終えると、応援席からはチームお決まりの『流れは、うち!』という掛け声が巻き起こった。

121108edogawa2.jpg 4Q、どちらのチームにとっても、今シーズンを締めくくる最後の10分間に突入した。順天堂大は#0大下内が奮起。合わせに飛び込みバックシュートと得意の形が出ると、その後もリバウンドに粘って仲間を鼓舞する。対する江戸川大は6分間で4得点とオフェンスが停滞するも、ディフェンスは手を緩めずそう簡単には追い上げさせない。順天堂大は3Pが再三リングに弾かれ、残り時間は刻々と減っていく。

 すると残り3分半、江戸川大#3王(1年・C・柏日体)がリバウンドシュートでバスケットカウントを獲得し、順天堂大#23泉が5ファウルで退場。これで江戸川大に流れが傾き、順天堂大は残り3分17点差をつけられ苦しくなった。#33喜久山も意地で3Pを決めるが、追いつく糸口にはならず、江戸川大が勢いを保ったまま59-84で試合終了の時を迎えた。ブザーと同時に、主将の#7臼井はガッツポーズでベンチの仲間のもとに駆け寄り、#1粂川はその場にしゃがみ込んでユニフォームで涙を拭った。この2人をはじめとした4年生たちは、2部昇格という最後の大仕事を成し遂げ、4年間を終えた。

 江戸川大は、3年連続の挑戦で初の2部昇格。2年前の入替戦、第3戦にもつれ接戦の末に敗れた時の相手も順天堂大であり、あの時の雪辱を2年越しで晴らす形となった。今年はかつての日本代表でもある古田 悟アシスタントコーチを迎え、「高さと強さ」という安定感ある強みを押し出すことでチームを強化。初の3部優勝を果たし3部でも際立った存在だった。#7臼井や#1粂川ら下級生の頃から試合に絡んできた4年生はこれで引退を迎えたが、3年生以下も第1戦では#89陶山が、第3戦では#88内田がスコアリーダーとなり、ガードの#44田中や大型ルーキー#1王も素晴らしい活躍を見せていた。来季、創部以来初めてとなる2部の舞台でどのような戦いぶりを見せるか注目だ。

 順天堂大は、第2戦で発揮した自分たちの持ち味を第3戦では封じられてしまい、悔しい3部降格となった。今年のリーグ戦は主将の#0大下内が序盤に怪我で離脱するなど、なかなか白星を挙げられず2部最下位に落ち込み、苦しい2カ月だった。今年は5人をフルで交代する2プラトンが出すなど戦い方は多様化し、試合に絡む選手は増えた。上級生の自覚の芽生えと共に、早くもチームの中核となりつつある2年生の成長も著しい。選手たちが語る「順天堂大を変えたい」という強い想いを持ち続け、ここから這い上がることができるか。この敗戦が、新たなスタート地点となるだろう。

写真上:リーグ戦はほぼ出場ならず、入れ替え戦で復帰を果たした順天堂大主将・大下内。奮闘が光ったがチームの2部残留はならなかった。
写真下:終盤、コートに4年生4人が揃った江戸川大。すでに涙の浮かぶ#1粂川に、まわりの選手が笑いかけていた。

※江戸川大・臼井選手、粂川選手のインタビューは「続きを読む」へ。
 

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【INTERVIEW】

「日々、いかに100%を出せるか心掛けてきた」
背中で示した全力でバスケットに取り組む姿勢

◆#1粂川岳勤(江戸川大・4年・G)
121108kumekawatakenori.jpgシュートを決めれば満面の笑顔で大きなガッツポーズを作り、ミスをすれば悔しがって頭を抱える。実に生き生きと、楽しそうにプレーしている選手だ。表舞台での活躍だけでなく、その裏でシューティングなど日々努力し続けてきたことも伝わってきた。まわりに対する感謝の気持ちも忘れず、「恩返しするためにも2部に上がりたい」とリーグ戦で豊富を語っていたよう、そうした姿勢や強い気持ちは、後輩たちのお手本となるような選手だった。
また、宇都宮工業高出身で、白鴎大の#3横塚蛍や日本体育大の#22水沼孝広とは元チームメイト。2部や1部で共にプレーすることは叶わなかったものの、こうして同じ舞台に立てたことには喜びいっぱいだった。最後に様々な夢を叶え、バスケットに本気で取り組んできた4年間を終えた。


―1部昇格おめでとうございます。今のお気持ちは?
「素直に嬉しい、その一言ですね!」

―3試合を振り返っていかがでしたか?
「まず監督から、初戦は絶対に勝たなくちゃだめだと言われていました。入替戦は去年も一昨年も初戦を落としていて、2戦目は勝っているんですが3戦目で負けているんです。だから今年も1戦目で負けたらそのパターンになって厳しいぞと。それで1戦目勝てたのは本当に良かったです。昨日は負けてしまったんですけど、それでまたチームが引き締まったので、昨日の負けがプラスになって今日の勝利に結びついたと思います」

―敗戦からすぐに切り替えられたんですね。
「そうですね。昨日はやられているところも自分たちのディフェンスの問題だったので、そこはもう切り替えようと。負けてロッカールームに戻ってからも、落ちることなく逆に騒いでました(笑)」

―自身のプレーを振り返ると、粂川選手はやや不調気味のようでしたね。
「はい…ファウルがかさんじゃいましたね。笛にアジャストできなくて。でも田中(#44)がつないでくれたし、田中を含め後輩たち全員が頑張ってくれたので、自分が試合に出てない時も不安になることはなかったです」

―この1年間はどんなシーズンでしたか?
「やっぱり最後の年なので想いも違いましたね。でもシーズンが始まってから2部昇格というのが目標だったとは言え、新シーズンが2月に始まって、入替戦は11月じゃないですか。だから最初はそんな先のこと、いくら『2部昇格』と口で言っても実際みんな実感が沸かないし、自分だって2月から11月までずーっと切らさずモチベーションが続いたかといえば正直切れてしまう時もありました。でもそこで、一日の練習と一日のトレーニングで、いかに100%を出せるかというのを心掛けるようにしたんです。それをずっと1年間やってきて、ここまでやってこれたと思います」

―そういう風にモチベーションを保ち続けていたんですね。
「そうですね。やっぱりこの日のために、ずっとシューティングしてきて…。でもまぁ、最後まで入らなかったですけどね(苦笑)。シュートも入らなくてファウルもしちゃって、試合中イライラしちゃう時もありました。けど、結果勝てたので!良しとします!」

―これで引退となりますが、4年間を振り返ってどうでしたか?
「1、2年生の時は練習がきつくて、毎日辞めたいと思っていました。きつい練習をしているのに勝てない時期が続いて、心が揺らいだ部分もあって…。でも上級生になってから、意識も変わったし取り組む姿勢も変わったんです。自分で江戸川大学を選んだんだから、このチームで勝ちたいという思いが強くなって。それで4年生になって、毎日頑張ってきて、最後にこうして2部昇格という目標が達成できて良かったですね。本当に4年間は早かったです」

―後輩たちは来年2部でプレーできますね。
「羨ましいですよ!自分も2部でやりたかったです。来年、このままだと2部で勝てるところは少ないと思います。だから一人ひとりが、今より一段階も二段階もレベルアップしないと。(2部に)上がって落ちることは簡単なので、そうならないで欲しい。今年以上に練習を頑張って欲しいですね」

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「プレーと声と気持ちの面で引っ張ろうと思っていた」
精神的にも成長を遂げ、チームのリーダーへ

◆#7臼井拓也(江戸川大・4年・主将・F)
121108usuitakuya.jpg1年生から3部Bで新人王になるなど主力として試合に出続けてきた。ダンクもできる190cmの高さがありながら、リーグ屈指の3Pシューターでもある。マッチアップする選手とミスマッチになることが多いのは、チームの強みとしてとても大きかっただろう。またプレー面での貢献も然ることながら、4年目の今年は「そんなキャラでは全くなかった」というキャプテンにも就任。試合での活躍だけでなく、声を出してチームを引っ張るリーダーシップも印象的だった。
春のトーナメントで「リーグ戦は自分たちが今まで練習でやってきたことを出すのが目標。練習の成果を出して優勝することが一番価値のある優勝だと思う」と語ったが、入替戦を終えて「今年一番の良いディフェンスができた」と振り返るなど、まさにあの時の言葉を実現した形となった。主将としてチームを価値ある2部昇格に導いたことは、かけがえのない経験になっただろう。


―嬉しい2部昇格ですね。
「三度目の正直になりましたね。ずっと今年1年、ここで勝つためにやってきたので、ある意味一つの夢が叶った感じです」

―2戦目は順天堂大のペースに持ち込まれてしまいましたね。でもこの第3戦は会心の試合運びでした。
「初戦を取ってから『2連勝で終わらせよう』とみんなで話していたんですけど、順天も強くてそんなすんなりとは勝たせてもらえませんでした。それで昨日試合が終わってから、2戦目の反省をどう3戦目に生かすかを念入りにミーティングして。悪いところが明確だったので、それを今日も試合前のミーティングで確認してから試合に臨みました。今日の試合はその話したことができたから勝てたんだと思います」

―修正した悪いところというのは?
「ディフェンスですね。今日のこの3戦目は、今年一番の良いディフェンスができたんじゃないかなと思います。ディフェンスから流れを作ってオフェンスも自分たちの良い形に持っていけたので、今日の勝ちは本当にディフェンスが大きかったと思います」

―臼井選手はシューターとして相手チームからのマークも厳しかったですね。
「そうですね。正直3部のリーグ戦の時から毎試合フェイスガードされて簡単には打たせてもらえなかったんですけど、順天のフェイスガードは3部のレベルとは比にならないくらい厳しくて、3試合とも自分の思うようにシュートが打てなかったですね。昨日の試合は後半どうにか空いて打てたんですけど、今日の試合も打つことにすごく苦しみました。でもみんながディフェンスを崩してくれてボールをもらって打つだけという場面もたくさんあって、そのチャンスを活かせたのかなと思います」

―そういう場面もありましたが、ディフェンスがすぐ目の前にいても、堂々と3Pを打っているように思いました。
「マッチアップの相手が少し小さくてミスマッチだったので、前にいても思いきり打とうと思っていました。それが何本か決まったのは大きかったかも知れないですね」

―主将を務めた今シーズンはどんな1年間でしたか?
「去年まで自分はキャプテンやるようなキャラでは全くなかったんですけど、福留さん(11年度主将)から勧められて、自分がやると立候補して。でもキャプテンといってもやったことなかったし、他の4年生にすごく支えられました。それで自分なりに色々考えて、チームを、プレーと声と気持ちの面で引っ張ろうと。まぁ正直、自主練とかも粂川(#1)や他の後輩の方がしていたので、そういう姿を見せられたかは分からないですけど、練習中は誰よりも声を出して頑張ろうという気持ちがありました。少しでも引っ張れていたならいいなと思います」

―キャプテンは初めてですか?
「一応ミニバスでやりましたけど、それはあんまりキャプテンに入らないじゃないですか。本格的にこんな大人数をまとめたのは初めてでしたね。良い経験になりました」

―これで引退となりましたが、振り返ってどんな4年間でしたか?
「入部したのが、ついこの間のように思えるくらいあっという間でした。4年間辛いこともたくさんありましたけど、こういう結果で終われて本当に良かったです。一昨年も去年も入替戦を経験させてもらえて、今年は絶対に一昨年と去年の先輩の分まで勝たなきゃいけないと思ったし、監督と後輩たちを2部に連れて行きたいという気持ちも強くて。2部昇格という目標に向かって4年間やってきて、特に今年1年間は4年生を中心に練習を頑張ってきて、それが結果として報われたことが嬉しいです」

―後輩たちに向けて一言お願いします。
「ここはある意味ゴール地点ですけど、ここが新たなスタート地点でもあると思います。後輩たちには2部でできるという喜びをしっかり噛みしめて、より厳しく、これからも向上心を持って練習していって欲しいですね。今のままでは絶対2部に残るのも厳しいと思うので、2部に残るためにどうすればいいのか、2部で勝つためにどうすればいいのかをよく考えて、一つの目標に向かって頑張って欲しいです」

 
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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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