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2012.11.08 (Thu)
【2012リーグ】11/7入替戦レポート(3日目)
白鴎大、国士舘大、順天堂大がリベンジし第3戦へ
慶應義塾大は2戦目を勝ちきり、2部残留
入れ替え戦3日目、3部の成城大は4部の帝京大の挑戦を退け、3部残留を決めた。また、3部以上は2連勝で2部残留を決めた慶應義塾大以外は全て1戦目と反対のチームが勝利し、3戦目へともつれ込むこととなった。
入れ替え戦で3戦制が始まったのは1ー2部間が2005年、2−3部間は2010年からになる。1試合目を勝利することが有利とされているが、3戦目に入った場合はどちらが有利と言える大きな傾向はない。リーグ戦で学んできたことを発揮し、表現できたものが勝ち、できなければ敗れる。頑張りが報われないこともある。決して平等ではあり得ない勝負の世界だ。最後の勝負に注目が集まる。
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【江戸川大の終盤の追い上げから、順天堂大が逃げ切る】
第1戦では接戦の末に江戸川大が勝利しており、順天堂大にとってはもう後が無い背水の陣。その負けられないという思いが渾身のプレーに結びつき、途中大差をつけるとそのまま逃げ切り第3戦にもつれ込ませる大きな一勝を挙げた。
立ち上がり、#3王(1年・C・柏日体)が次々インサイドで加点する江戸川大に対し、順天堂大は#23泉(3年・F)が高確率でミドルシュートを決めていき、対照的なバスケットで互角に争う。だが開始5分で#37千葉(2年・G)が#1粂川(4年・G)を2つ目のファウルに追いやるバスケットカウントを獲得すると、順天堂大がやや優勢に立った。1Q残り20秒で電光掲示板が故障し一時試合が中断するトラブルもあったが、再開後に#99小川(3年・F)が#37千葉のアシストからゴール下で得点して1Qを締め、24-19で2Qに入る。
2Q、順天堂大の中を固めたディフェンスに、江戸川大は簡単にはインサイドで得点できず、3Pも当たりが来ない。その間#0大下内(4年・F)らの速攻で畳み掛けるように加点した順天堂大が、点差を二桁に広げた。江戸川大は#7臼井(4年・F)のジャンプシュートでのバスケットカウントを皮切りに#44田中(3年・G)の高速ドライブなどで得点を伸ばすが、一方の順天堂大も#33喜久山(2年・F)のアシストが冴え、まわりもシュートをほぼ落とさずに点の取り合いに真っ向から対抗。10点前後のリードを保ったまま前半を終えると、3Qにはさらに点差を突き放した。江戸川大はタイムアウトを取ってもトラベリングやチャージングで悪い流れを絶ち切れず、ディフェンスも相手の連携プレーに翻弄されて締まらない。3Q残り2分には最大22点差をつけられてしまった。
だがここから、江戸川大が巻き返しを図った。3Q終盤、#7臼井がバンクシュート、3Pと連続で決めて好調を確かめると、速攻から迷いなく3Pを放って決める度胸満点のプレーで一気に連続8得点を稼ぐ。14点差で入った4Qも、#19菅野(4年・F)が先制点を奪い江戸川大が流れを渡さず、#7臼井のジャンプシュートが効果的に決まって残り6分9点差に。#1粂川も好守を見せ、カットしたルーズボールに決死に飛び込み#7臼井がそのボールを掴んでマイボールにするなどチームを沸かせる。順天堂大は時間を使いながら攻めるもやや焦りが見え、残り3分には#1粂川の3Pで江戸川大が4点差に詰め寄り射程圏内に入れた。
しかしラスト3分間の攻防で、主導権を握ったのは順天堂大だった。ショットクロック残り2秒のスローインで#33喜久山がミドルシュートをしっかり決め、大きなガッツポーズを見せて6点差をつけると、#37千葉の3Pが決まって残り2分9点リードと優位に立つ。江戸川大も#7臼井の3Pや#1粂川のスクープショットが決まるが、残り時間はあとわずか。そのまま順天堂大が集中を切らさずに逃げ切り、91-82で第1戦の借りを返した。
順天堂大はガード陣を起点とした連係プレーが上手く噛み合い、チームのアシスト数は合計22本。合わせの上手い#0大下内も24得点と調子を上げ、#23泉や#99小川のシュートも高確率に決まるなど自分たちの良さを存分に出せた試合だった。一方の江戸川大はリバウンドを掌握して流れを作ったが、順天堂大の好調のオフェンスを止められなかった。#7臼井のシュートをきっかけにした終盤の追い上げは光ったものの、追いつくまでにはあと一歩及ばず。これで勝負の全ては第3戦に持ち越された。どちらが自分たちのスタイルを出すことができるのか、勝負の行方を見守りたい。
写真上:大事なところでシュートを決めガッツポーズの順天堂大#33喜久山。順天堂大は後がない状況で各々渾身のプレーを見せ、リーグ戦を含めて久しぶりとなる勝利を手にした。
写真下:26得点と気を吐いた江戸川大の臼井。第3戦で巻き返せるか。
【失点を40点に抑えた白鴎大が日本大に快勝】
大きな武器である変則的なディフェンスが機能した白鴎大が、40-66で日本大から第1戦の借りを返す1勝を挙げた。
開始30秒、オフェンスリバウンドから#21国本(2年・C)のバスケットカウントが決まり、先手を取ったのは日本大だった。その後も#15栗原(1年・G・前橋育英)、#11飛田(4年・G)のシュートで開始2分8-0とリードを奪う。対する白鴎大はもう後が無い試合に固さも見え、#30アビブ(4年・C)へのパスも噛み合わずに次々カットされてしまった。それでもディフェンスを変えて、失点は段々と抑えられるようになる。さらに途中交代の#10田中(3年・G)が3P、ジャンプシュートと連続得点でチームを勢いづかせ14-11と追い上げて2Qに入ると、#5柳川(3年・F)が2連続でドライブを決めて逆転に成功。全く3Pに当たりが来ない日本大を尻目に、2Q残り3分には白鴎大#10田中がこの日3本目となる3Pを決め、#30アビブのダンクシュートも続いてリードを二桁に広げた。アウトサイドで得点のない日本大は白鴎大のゾーンを崩せず、このQ5得点と失速。19-31で後半に入る。
3Q、日本大は足を使ったマンツーマンディフェンスで、#3横塚(4年・G)や#5柳川の得点を止めていく。白鴎大は柱となる#30アビブも日本大の2m級の高さに苦戦し、決めきれない場面が目立った。しかし日本大は得点が気持ちよく奪えず、なんとかフリースローでコツコツ加点していくものの、このQは11-13と互いにロースコア。14点差と依然として優位に立ったまま4Qに突入した白鴎大は、#10田中、#1大釜(2年・G)がのびのびとプレーし、最後に一気に点差を突き放して26点差をつけ快勝した。
日本大の3Pは4/22と不調。その分、白鴎大のディフェンスが効果を発揮した試合だった。日本大は終了間際のシュートでなんとか40点台に乗せたほどの苦しいオフェンスに。明日の第3戦に向け、立て直しが急がれる。白鴎大は序盤こそつまずいたが、途中で立て直し、明日につなげる大きな1勝を挙げた。全てが決まる第3戦、どちらが主導権を握るか。
写真:高確率でシュートを決め、シックスマンとして起爆剤の役割を果たした白鴎大#10田中。
【国士舘大が攻守で早稲田大を圧倒し、2戦目を奪取】
早稲田大の先勝で迎えた第2戦。第1戦とは打って変わって、国士舘大の勢いが早稲田大を圧倒した。立ち上がりでは国士舘大のターンオーバーが続き、早稲田大は#21河上(3年・F)の2本の3Pもあって点数としては互角。しかし早稲田大が決め切れないところをターンオーバーで持っていかれ、国士舘大が次々に得点。#11平田(4年・G)がアシスト、スティールからの速攻など、わずか2分半の間にひとりで8得点。1Q終盤には3Pも決めて攻撃が冴え渡った。早稲田大は#21河上のターンシュートや#2池田(1年・G・京北)の3Pも出るが、#15松島(3年・G)のスティールに対して#21河上がアンスポーツマンライクファウルを取られてフリースローになるなど、18-25の国士舘リード。
2Qも国士舘大の勢いは切れない。出だしに#15松島のスティール、#11平田の速攻に#13曹(4年・C)のゴール下が決まり18-31と早稲田大を置き去りに。早稲田大はなかなか流れが取り戻せない状態で#15木村(2年・F)がなんとか得点。国士舘大も途中で失速気味になるが#11平田の2本目の3Pもあって26-39でリードして前半を終了した。
3Qの立ち上がり、またしても国士舘大に主導権を握られた早稲田大。ここで耐え切れずに温存していた#6大塚(4年・G)を投入する。大塚が入ることで目に見えてボールがよく回り始めるが、フィニッシュのシュートが思うようには入らない。一方の国士舘大は#15松島の3P、や#22原(1年・F・習志野)のミドルシュート、#14高橋(3年・G)が難しい体勢からドライブをねじ込み、応援団は大歓声。この調子で流れは切れず42-66で3Qを終えると、4Qも危なげなく逃げ切り58-82で勝利。大差で2戦目をもぎ取った。
乗せたら怖い国士舘大の本領発揮だった。エースの平田が快調に得点を重ね、それに松島や曹も続いた。こうなると国士舘大の独壇場になると言っていい。相乗効果でディフェンスにも勢いが出て、早稲田に思うような攻撃をさせなかった。この流れを第3戦も持続させられるかどうかが見所だ。
国士舘大のスティールは10。何度も速攻を出されてしまった早稲田大は為す術もない状態だった。途中からシュートも落ち始め、リバウンドを確保できなかったのが痛い。大塚不在ではどうしても苦しい。3戦目にどのような布陣で臨むか、修正が効くかどうか見逃せない戦いになりそうだ。
写真:19得点6アシスト3スティールと縦横無尽な活躍を見せた国士舘大・平田。調子がいい時はまったく止められない選手だ。
慶應義塾大は2戦目を勝ちきり、2部残留
入れ替え戦3日目、3部の成城大は4部の帝京大の挑戦を退け、3部残留を決めた。また、3部以上は2連勝で2部残留を決めた慶應義塾大以外は全て1戦目と反対のチームが勝利し、3戦目へともつれ込むこととなった。
入れ替え戦で3戦制が始まったのは1ー2部間が2005年、2−3部間は2010年からになる。1試合目を勝利することが有利とされているが、3戦目に入った場合はどちらが有利と言える大きな傾向はない。リーグ戦で学んできたことを発揮し、表現できたものが勝ち、できなければ敗れる。頑張りが報われないこともある。決して平等ではあり得ない勝負の世界だ。最後の勝負に注目が集まる。
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【江戸川大の終盤の追い上げから、順天堂大が逃げ切る】

立ち上がり、#3王(1年・C・柏日体)が次々インサイドで加点する江戸川大に対し、順天堂大は#23泉(3年・F)が高確率でミドルシュートを決めていき、対照的なバスケットで互角に争う。だが開始5分で#37千葉(2年・G)が#1粂川(4年・G)を2つ目のファウルに追いやるバスケットカウントを獲得すると、順天堂大がやや優勢に立った。1Q残り20秒で電光掲示板が故障し一時試合が中断するトラブルもあったが、再開後に#99小川(3年・F)が#37千葉のアシストからゴール下で得点して1Qを締め、24-19で2Qに入る。
2Q、順天堂大の中を固めたディフェンスに、江戸川大は簡単にはインサイドで得点できず、3Pも当たりが来ない。その間#0大下内(4年・F)らの速攻で畳み掛けるように加点した順天堂大が、点差を二桁に広げた。江戸川大は#7臼井(4年・F)のジャンプシュートでのバスケットカウントを皮切りに#44田中(3年・G)の高速ドライブなどで得点を伸ばすが、一方の順天堂大も#33喜久山(2年・F)のアシストが冴え、まわりもシュートをほぼ落とさずに点の取り合いに真っ向から対抗。10点前後のリードを保ったまま前半を終えると、3Qにはさらに点差を突き放した。江戸川大はタイムアウトを取ってもトラベリングやチャージングで悪い流れを絶ち切れず、ディフェンスも相手の連携プレーに翻弄されて締まらない。3Q残り2分には最大22点差をつけられてしまった。

しかしラスト3分間の攻防で、主導権を握ったのは順天堂大だった。ショットクロック残り2秒のスローインで#33喜久山がミドルシュートをしっかり決め、大きなガッツポーズを見せて6点差をつけると、#37千葉の3Pが決まって残り2分9点リードと優位に立つ。江戸川大も#7臼井の3Pや#1粂川のスクープショットが決まるが、残り時間はあとわずか。そのまま順天堂大が集中を切らさずに逃げ切り、91-82で第1戦の借りを返した。
順天堂大はガード陣を起点とした連係プレーが上手く噛み合い、チームのアシスト数は合計22本。合わせの上手い#0大下内も24得点と調子を上げ、#23泉や#99小川のシュートも高確率に決まるなど自分たちの良さを存分に出せた試合だった。一方の江戸川大はリバウンドを掌握して流れを作ったが、順天堂大の好調のオフェンスを止められなかった。#7臼井のシュートをきっかけにした終盤の追い上げは光ったものの、追いつくまでにはあと一歩及ばず。これで勝負の全ては第3戦に持ち越された。どちらが自分たちのスタイルを出すことができるのか、勝負の行方を見守りたい。
写真上:大事なところでシュートを決めガッツポーズの順天堂大#33喜久山。順天堂大は後がない状況で各々渾身のプレーを見せ、リーグ戦を含めて久しぶりとなる勝利を手にした。
写真下:26得点と気を吐いた江戸川大の臼井。第3戦で巻き返せるか。
【失点を40点に抑えた白鴎大が日本大に快勝】

開始30秒、オフェンスリバウンドから#21国本(2年・C)のバスケットカウントが決まり、先手を取ったのは日本大だった。その後も#15栗原(1年・G・前橋育英)、#11飛田(4年・G)のシュートで開始2分8-0とリードを奪う。対する白鴎大はもう後が無い試合に固さも見え、#30アビブ(4年・C)へのパスも噛み合わずに次々カットされてしまった。それでもディフェンスを変えて、失点は段々と抑えられるようになる。さらに途中交代の#10田中(3年・G)が3P、ジャンプシュートと連続得点でチームを勢いづかせ14-11と追い上げて2Qに入ると、#5柳川(3年・F)が2連続でドライブを決めて逆転に成功。全く3Pに当たりが来ない日本大を尻目に、2Q残り3分には白鴎大#10田中がこの日3本目となる3Pを決め、#30アビブのダンクシュートも続いてリードを二桁に広げた。アウトサイドで得点のない日本大は白鴎大のゾーンを崩せず、このQ5得点と失速。19-31で後半に入る。
3Q、日本大は足を使ったマンツーマンディフェンスで、#3横塚(4年・G)や#5柳川の得点を止めていく。白鴎大は柱となる#30アビブも日本大の2m級の高さに苦戦し、決めきれない場面が目立った。しかし日本大は得点が気持ちよく奪えず、なんとかフリースローでコツコツ加点していくものの、このQは11-13と互いにロースコア。14点差と依然として優位に立ったまま4Qに突入した白鴎大は、#10田中、#1大釜(2年・G)がのびのびとプレーし、最後に一気に点差を突き放して26点差をつけ快勝した。
日本大の3Pは4/22と不調。その分、白鴎大のディフェンスが効果を発揮した試合だった。日本大は終了間際のシュートでなんとか40点台に乗せたほどの苦しいオフェンスに。明日の第3戦に向け、立て直しが急がれる。白鴎大は序盤こそつまずいたが、途中で立て直し、明日につなげる大きな1勝を挙げた。全てが決まる第3戦、どちらが主導権を握るか。
写真:高確率でシュートを決め、シックスマンとして起爆剤の役割を果たした白鴎大#10田中。
【国士舘大が攻守で早稲田大を圧倒し、2戦目を奪取】

2Qも国士舘大の勢いは切れない。出だしに#15松島のスティール、#11平田の速攻に#13曹(4年・C)のゴール下が決まり18-31と早稲田大を置き去りに。早稲田大はなかなか流れが取り戻せない状態で#15木村(2年・F)がなんとか得点。国士舘大も途中で失速気味になるが#11平田の2本目の3Pもあって26-39でリードして前半を終了した。
3Qの立ち上がり、またしても国士舘大に主導権を握られた早稲田大。ここで耐え切れずに温存していた#6大塚(4年・G)を投入する。大塚が入ることで目に見えてボールがよく回り始めるが、フィニッシュのシュートが思うようには入らない。一方の国士舘大は#15松島の3P、や#22原(1年・F・習志野)のミドルシュート、#14高橋(3年・G)が難しい体勢からドライブをねじ込み、応援団は大歓声。この調子で流れは切れず42-66で3Qを終えると、4Qも危なげなく逃げ切り58-82で勝利。大差で2戦目をもぎ取った。
乗せたら怖い国士舘大の本領発揮だった。エースの平田が快調に得点を重ね、それに松島や曹も続いた。こうなると国士舘大の独壇場になると言っていい。相乗効果でディフェンスにも勢いが出て、早稲田に思うような攻撃をさせなかった。この流れを第3戦も持続させられるかどうかが見所だ。
国士舘大のスティールは10。何度も速攻を出されてしまった早稲田大は為す術もない状態だった。途中からシュートも落ち始め、リバウンドを確保できなかったのが痛い。大塚不在ではどうしても苦しい。3戦目にどのような布陣で臨むか、修正が効くかどうか見逃せない戦いになりそうだ。
写真:19得点6アシスト3スティールと縦横無尽な活躍を見せた国士舘大・平田。調子がいい時はまったく止められない選手だ。
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