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第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2012.10.19 (Fri)

【2012リーグ1部】10/14レポート

勝敗の一つひとつが順位変動につながる終盤
3位争いと入れ替え戦ラインはまだまだ混戦


 リーグ戦も終盤戦。首位の青山学院大、2位の東海大の上位2チームに大きな変動はなく、最下位の日本大は入れ替え戦行きが決まっているが、それ以外のチームはまだ一試合一試合で浮沈する状況が続いている。もちろん順位だけではなくチームとしての完成度、ゲームの展開力など、それぞれが重視しているポイントを把握し、この2ヶ月で克服できているかも重要だ。順位争いとともにそうしたゲームの中味も見落としてはならない。

 前日の日本大戦で辛勝の首位・青山学院大は、この日は早稲田大を2Qに圧倒。このQで得た17点リードを最後まで維持して勝利し、全勝を守った。これにより青学大は次節にも優勝が決まる状況となった。早稲田大はインサイドのミスマッチに苦しみ勝率5割復帰はならず。残り4戦を残し7位につける。


【再三のビハインドを覆し明治大が日本大を下す】
121014SAKATA.jpg 前日に首位・青山学院大に善戦した日本大。入れ替え戦は確定したが、この日も明治大相手に競り合いに持ち込んだ。序盤は明治大ペース。#51皆川(2年・C)の強力なインサイドプレーで得点すれば、#2目(3年・SG)も好調に3Pを決めて日本大を一気に引き離す。しかし、前日の試合内容で自信を深めた様子の日本大も応戦。単発だったオフェンスが#15栗原(1年・G・前橋育英)の3Pで好転。最後に#11飛田(3年・G)の3Pが出て1Qを3点リードで終える。2Qも、互いに競り合う内容が続く。明治大は#2目が次々と3Pを決めるが、日本大は#1坂田(3年・F)や#11飛田の得点で返していき、#7古牧(1年・G・市立船橋)の3Pで再び勝ち越し。#9杉本(2年・G)も終了間際にレイアップを決めて、4点リードで後半を迎える。

 3Qも日本大の流れ。明治大がミスを犯してしまうのに対し、#72佐野(1年・G・東山)の3Pや#15栗原のバスケットカウントで得点する。明治大は#12中東(2年・SG)がペイントエリアで得点し引っ張るが、6分過ぎに#16安藤(2年・PG)にオフェンスファウルが出ると日本大が一方的に攻める。#72佐野の3P、#15栗原のドライブ、#21国本(2年・C)のリバウンドシュートが続いてリードを8点とし、リーグ戦初の勝利が見えそうに。だが、この流れを断ち切ったのは明治大#22西川(3年・PF)。フックシュートに続き、連続バスケットカウントを獲得する活躍で60−60の同点に戻して3Qを終える。それでも4Qの日本大は集中を切らさず好ディフェンスで明治大を単発なオフェンスに追い込むと、#21国本や#15栗原が再びシュートを決めて意地を見せる。だが、ここで再び明治大が流れを掌握。タイムアウトを挟んで#16安藤がジャンパーやレイアップを決めてまたも試合をひっくり返す。日本大はファウルが増えてなかなかマイボールの時間を得られず、明治大の好ディフェンスを前に24秒のミスが出るなど得点が完全にストップ。明治大はなおも#16安藤が攻め立て、#22西川のミドルシュートで突き放すなど、77−71で明治大が勝利し、5勝目を挙げた。

 明治大は追いかける時間も多かったが、勝負どころを好ディフェンスでしのぎ切った。入れ替え戦圏内だが、まだ4試合残っており、7位以上に浮上出来る余地は充分にある。日本大は前日以上に惜しい敗戦となった。内容は着実に上昇している。浜田の復帰も間もなくで、ひとつでも勝利という目に見える結果が得られれば、自信を持って入れ替え戦に臨めるはずだ。

明治大:5勝9敗
日本大:0勝14敗

写真:決してサイズが大きくない中、インサイドで得点していった日本大・坂田。下級生主体のチームを引っ張る。

※明治大・目選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【主力の奮闘で専修大が勝利を呼び込む】
121014UTO.jpg 7勝同士の同率対決となった大東文化大専修大の対決は、序盤から接戦となり最後までわからない状態だったが、専修大が抜け出して勝負を制した。

 1Qは16-19と点数的には互角だったが、専修大は#11宇都(3年・G)のランニングプレーと#22樋口(4年・F)のオフェンスリバウンドが強く、両名で19点すべてを稼いだ。一方の大東大は序盤にミスが続き、#8戸ケ崎(3年・F)が負傷退場するなど重めの立ち上がりで、#14岸本(4年・PG)も簡単には打たせてもらえず。2Qになり大東大は#41小山(4年・G)の3Pが決まり、#99山崎(1年・G・弘前実業)の速攻なども出て五分の勝負となるが、ゴール下で#22樋口のバスケットカウントや#4高橋(4年・G)のスティールなども出た専修大が再び優位を得て一気にリード。33-43と専修大10点リードの前半となった。

 3Q、大東大が息を吹き返す。前半は3P1本だった#14岸本が攻めに転じて13得点。#43鎌田(4年・C)もそれに呼応してゴール下で存在感を増す。専修大はゾーンを攻略できず開始3分無得点となって10点差を同点に戻されてしまう。#33館山(4年・G)のテクニカルなども出て雰囲気が悪くなりかけるが、その館山がQ終盤に連続得点で61-63と専修大がリードを保って4Qへ。その最終Q、専修大は#77松井(4年・G)が立ち上がりに3Pを決めて流れを作る。1点を争う均衡を破ったのは#11宇都。大東大のシュートが外れたところを速攻で返すなど連続得点で4点リードとすると、最後は#33館山が3Pでダメ押しをして72-80。専修大が勝利を収めた。

 両チームとも笛に振り回されがちなフラストレーションのたまる試合だった。その中でも、この日は交代無しの専修大・宇都が最初から最後まで豊富な運動量で得点を牽引。館山も5本の3Pで後押しした。大東大は追いついた後の決め手となるオフェンスが出なかった。専修大は3位浮上。大東大も5割をキープし、上位進出を伺う位置にとどまっている。

専修大:8勝6敗
大東文化大:7勝7敗

写真:33得点の専修大・宇都。この日はフル出場でランニングプレーを連発した。


【先行逃げ切りに成功した拓殖大が勝率5割復帰】
121014OGAKI.jpg 拓殖大日本体育大の戦いは、拓殖大が得意の先行逃げ切りの展開で勝利を収め、勝率を5割に戻した。

 日体大は開始早々に#19中野(3年・SF)の3Pで先制する。だが、開始7分間でのフィールドゴールは僅かにこの1本だけ。拓殖大は#11佐々木(4年・C)の活躍で早々に逆転し、#40藤井(3年・SG)も果敢にシュートを決めてリードを開く。日体大は#16横山の3Pなどで繋ぐが、ターンオーバーも多く一方的に離される。拓殖大は#11佐々木を筆頭に、#29岩田(1年・SG)や#94長谷川(4年・SF)の3Pが決まって、前半で13点のリードを得る形で終えた。

 だが、後半に入ると日体大も修正。#12周(2年・C)のゴール下や#22水沼(4年・SG)の合わせのプレーで得点していき、#21熊谷(4年・F)も得意のダンクを披露。拓殖大は#11佐々木のシュートが前半とは打って変わって当たらず、24秒オーバーもなどらしくないミスも出る。ただ、この日は#14大垣(2年・SF)が好調。ミドルシュートを沈めるとレイアップを狙って相手のゴールテンディングのミスを誘う。4Qには効果的な2本の3Pを決めて点差を維持。71−62とした拓殖大が白星を拾った。

 やや爆発力が鳴りを潜めた印象のある拓殖大。池内監督「相手チームもリーグを通じて伸びてきていて、プレスに引っかからないこともある。プレスをかけるディフェンスでは逆に相手にスコアを伸ばされるリスクもある。ラインを下げて、スリークォーターやハーフコートにディフェンスに切り替えている段階」と、ここに来てディフェンス志向を高めている意図を明かす。自然、組み合うセットオフェンスが増えることとなるが、「二対二のスクリーンプレーが出来るようになればもう少し良くなるのかなと思う。どんなプレーをすれば良いのかを、試合と練習で高めていきたい。今日は出だしが良くて、声も出ていた」と、リーグ終盤戦とインカレに向けて徐々に手応えを掴んでいる様子。果たして再構築が、吉と出るか、凶と出るか。

 日本体育大の藤田HC「前半の佐々木選手に18点取られてしまった。あとはサイズで勝っているのにリバウンドで負けているのが敗因。ボールが来なかったというより取りに行かなかった」。相手エースの長谷川の3Pを1本に抑えたものの、前半でタフショットを打たされてから相手に走られ、オープンに打たれた展開が敗因と分析する。リーグ序盤のガードの2選手、北川、本間の離脱が大きな不安要素だったが代わりに司令塔となった「水沼が思った以上に早く良くなった」と明るい材料もある。「怪我人も含めていろんなものと戦っている」状態だが、上位チームと渡り合える展開の試合もあり、下位にいようとそれを深く考えすぎてはいないようだ。4年生は2部からスタートした状態で初めての1部。今シーズンを経験の1年と捉えて多くを学んでいる状態であり、上向きになっている部分を後半でもうまく出せればまだまだ化けそうなチームでもあるだけに、残り4試合に期待したい。

拓殖大:7勝7敗
日体大:4勝10敗

写真:終盤に効果的なシュートを決めていった拓殖大・大垣。徐々にフィニッシュの精度を上げてきている。


【東海大が競り勝ち優勝戦線に踏みとどまる】
121013KARINO.jpg 1巡目は全勝同士での対戦となった東海大筑波大のカード。前回は2桁得点差を東海大が跳ね返しての勝利だったが、今回も東海大が競り合いから抜け出して筑波大を退けた。

 先手は東海大。#10バランスキー(2年・PF)のシュートが小気味良くリングを射抜き#24田中(3年・SF)も速攻に走って得点を重ねる。筑波大も#14坂東(2年・SG)のミドルシュートや#32武藤(3年・C)の3Pで応戦。相手のリズムになりかけた部分も#47砂川(4年・PF)の3Pが決まって点差を離されない。筑波大は2Q途中に#6西村(3年・PG)が3ファウルとなって苦しくなるが、#42坂口(3年・PG)が危なげなく繋ぐ。このまま前半は接戦で推移し、筑波大1点リードでほぼ互角の展開となった。

 だが、後半に入ると東海大の流れに。相手のターンオーバーに乗じて速攻が決まってリードを広げにかかる。筑波大は#47砂川がアンスポーツマンライクファウルを犯してしまい、#0ベンドラメ(1年・SG・延岡学園)に2スローを揃えられて苦しさが増す。#14坂東の3Pや#32武藤の奮闘でスコアを動かすものの、東海大は#33狩野(4年・SG)がバスケットカウントを獲得するなど勢いに乗る。筑波大は#6西村がこのプレーで4つ目のファウルとなり、#16小松(1年・SG・福岡第一)を1番ポジションで起用する布陣で追い縋る。#50梅津(4年・C)が3Q終わりに3Pをブザービーターで決めるなど、1桁点差でついていくが、24秒オーバーが出てしまうなどで続かない。東海大もオフェンスで何度もチャージングの判定を受けて苦しいが、#24田中の3Pで点差を維持する。筑波大は残り4分半に#14坂東の3Pが出て4点差にまで詰め寄るが、反撃もここまで。東海大は筑波大の反撃に冷静に対処し、70−62で勝利を手中にした。

 3敗の東海大は、結果次第はこの週にも青学大に優勝を決められる可能性があったが競られつつもきっちり勝利。上位進出を狙う専修大、筑波大という難敵を連破して2位の座は守った。リーグ優勝は客観的に見て厳しいが、#0ベンドラメは「何があるか分からない」と諦めない姿勢を覗かせる。次週ホームゲーム。地元の応援団を前にし、必ず勝ちたいところだ。

 筑波大は笹山欠場後の4戦で1勝と失速気味。昨年もリーグ終盤からインカレにかけて失速しただけに、ここが一つの正念場となりそうだ。

東海大:11勝3敗
筑波大:8勝6敗

写真:ここ数試合はベンチスタートとなっている狩野。しかし要所でのアウトサイドはやはりエースの風格。主将のシュートでチームも落ち着きを見せるだけに、存在感は大きい。

※東海大・ベンドラメ選手のインタビューは「続きを読む」へ。


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【INTERVIEW】

「入れ替え戦回避の気持ちを意思統一してやっていきたい」
昨年の経験をバネに、最低目標実現を誓う

◆#2目 健人(明治大・3年・SG)
121014SAKKA.jpg前半に日本大ディフェンスの穴を突いて積極的に3Pを決めていった。得点を決め合う展開は明治大の意図する内容ではないが、この日は目の思い切りの良いアウトサイドが効いた。明治大としては昨年経験した入れ替え戦は是が非でも回避したいところ。この日見せた強気のプレーで、若いチームを牽引したい。


—前半のアウトサイドが絶好調でしたね。
「昨日まで4連敗してチームも落ち込んでいました。でもここまで来たら『逆にやるしかない』と開き直れて、そこで思い切った感じで試合に入ったら結構シュートが入って」

—抜け出すポイントだったと思います。
「ただ前半は向こうのキャッチアップミスとかでノーマークになる確率が多かったと思います。自分は一応シューターとして出されていて、きっちり決めていきたいという思いはあったので、そこは本当に入って良かったです」

—後半はあまり良い形でボールを持てませんでしたね。
「前半が終わった時に塚本さんに『シュートが入っているのは良いけどディフェンスが出来てない』と言われて。自分がこんなに多く打っていくパターンは少ないし、そこをもうちょっと考えればやれたので、どんどん狙うよりもチームのことを考えました」

—相手の布陣が分かりづらかった面はないでしょうか。
「そうですね、飛田さん(#11)が出てる時はそこを集中してケアして守れるんですけど、他の1、2年生は分からない選手たちが多かったので、それに対して自分が対応出来なかったのと、本来やるべきことが出来ていませんでした。そこをこれからあと2週間で直していきたいと思います」

—やるべきことというと?
「まず最初にディフェンスで相手に楽にボールを回させないというのと、うちはそんなに得点能力のあるチームじゃないので、相手を60点台に抑えたい。昨日も前半はある程度抑えられたんですけど、後半に40から50点くらい取られちゃっているので、後半の部分をもうちょっとしっかり直していきたいです」

—ということは、今日のような試合はあまりやりたくない、と?
「勝ったは勝ったけど、内容の良くない試合でしたね」

—まだ入れ替え戦圏内です。残り4試合はどう戦っていきたいですか。
「去年は自分も初めて入れ替え戦を経験して、中央大と3戦目までもつれてしまって、ぎりぎり勝ったような試合でした。もうああいう思いはしたくないですし、入れ替え戦に行かずに1部に残りたいです。まだあと4試合を全て勝てば分からない順位にいるし、入れ替え戦に行きたくないのはみんな同じ気持ちです。もう一回そこを意思統一してやっていきたいと思います」

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「残り4試合は良い形で全勝したい」
僅かに望みの残る逆転優勝を狙う

◆#0ベンドラメ礼生(東海大・1年・SG・延岡学園)
121013BENDRAME.jpgルーキーながら1番ポジションでスタメン出場の日もあり、既に東海大には欠かせない存在になっている。ゲームメイクにはまだ課題が見えるが、気持ちを切らさずに与えられた役割をこなしている。また、間隙を狙うしつこいディフェンスは相手にとっては脅威だ。1年目のリーグ戦は残り4戦。逆転優勝には厳しい星勘定だが「何があるか分からない」と諦める様子は見せていない。


—今週は難しい2試合だったと思います。
「2戦とも入りが悪くて、徐々に自分たちのペースに持ってきてリードを得られたというのは良かったことだし、苦しい展開になると大貴さんに頼ってしまうところがあるので、そういうところは他の人もしっかり動いてボールが貰えるようにしないといけないかなと思います」

—ビハインドでも冷静でした。
「入りが相手のペースだったので、一つひとつ返していけば大丈夫だと思っていたので、焦りは無かったですね」

—相手に序盤にペースを握られるのはどういったことが要因だと考えていますか。
「最初は合わせているというか、相手に持っていかれていてついていけていない部分があって。相手の早いトランジションに自分たちが落ち着いて攻めていけなかったり、トランジションに対してトランジションで返したりというのがありました。トランジションをされたら一本ゆっくり作ってというのをしないといけないかなと思います」

—1番ポジションと2番ポジションをこなしながらの出場で、難しさもあると思います。
「少しずつ慣れてはきましたけど、1番ポジションをやるというのはまだ全然勉強が足りないなと思います。2番は高校の時からやってきたので、積極的に攻めることだけ考えていました」

—1番ポジションをこなす上で心がけていることは何でしょうか。
「冷静な判断もそうですし、ゲームメイクをしっかりしていかないといけないかな、と思います。今日も最後に冷静な判断が出来なくてターンオーバーがあったので、そこは修正するところですね」

—2番ポジションとしては、春先からアウトサイドで調子の波がありますね。今日はあまり良くありませんでした。
「打たないと入らないので、リバウンドを信じてどんどん打っていくだけですね。今日は入らなかったので切り替えて、しっかり練習して次に入れられるようにしたいです」

—青学大を逆転するには厳しい状況ですが、残り4試合をどう戦いたいですか。
「いや、何があるか分からないので。青学がどこかでこけるかもしれないし、そういうことがあるかもしれないので、残り4試合は良い形で全勝したいですね」

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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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