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2012.06.11 (Mon)
【2012新人戦】6/11レポート
本戦初日、法政大が専修大を撃破
ほかは上位校が順当に勝ち進む
新人戦は予選からの勝ち上がりを加え、1部2部校が登場する本戦がスタート。とどろきアリーナ、代々木第二で1回戦、2回戦合わせて15試合が行われた。
1、2年生のみで戦う新人戦は、まだ大学での試合経験の少ない選手たちが公式戦に登場する貴重な機会。彼らが主力となる2年後のシーズンを占う大会でもあり、本戦初日は法政大が専修大を破るなど、全体チームでの力がそのまま作用する訳でもない。今年は左ブロックに第一シードの青山学院大をはじめ、下級生が既にチームの主力でもある明治大、慶應義塾大、1・2年生がトーナメント準優勝に貢献した東海大などがひしめく厳しい山。また、右ブロックはどこが勝ち上がってきても分からない可能性に満ちており、まさに一戦一戦が見逃せない戦いになる。
【玉川大の粘りに順天堂大が落ち着いて対応】
2部順天堂大と3部玉川大の対戦は、両チーム共に実力あるガード陣を擁し、走り合いや鋭いドライブなど見応えのある戦いとなった。中盤に順天堂大が一歩抜け出すと、その後もリードを守り続けて玉川大の追撃をかわし、94-79で勝利した。
順天堂大が意思疎通のとれた連携プレーで得点を奪っていくのに対し、玉川大は#13冨永(2年・PG)の調子が上がらないところを#75中野(2年・PG)が3Pやバスケットカウント獲得でつなぎ、1Qは18-16と互角の立ち上がりとなった。だが2Qに入り、順天堂大は#3小薗井(2年・G)のドライブ、#37千葉(2年・PG)のバスケットカウントが立て続けに決まり、その後もこの二人を起点に怒涛の得点ラッシュ。守ってはゾーンディフェンスが功を奏し、点差はあっという間に2桁に広がった。玉川大はオフェンスリバウンドに粘ってじわじわと追い上げ、#13冨永の連続得点で前半残り1分35秒には2点差に詰め寄るも、ここでインサイドの柱#8小林(2年・C)が3ファウルでベンチに下がるなど勢いが持続しない。最後に#55最上(2年・F)のリバウンドタップがブザービーターで決まり、42-34と順天堂大がリードを8点に開いて前半終了となった。
試合のポイントとなったのが3Q。順天堂大は好調の#33喜久山(2年・F)が2連続で3Pを決めると、その後も攻撃の手を緩めず、#3小薗井が3Pに、速攻にと躍動。後半開始4分で56-40とその差は16点に開いた。ここで開いた点差が後々に響き、玉川大は3P攻勢でその差を10点前後には縮めるが、追いつくまでには至らない。順天堂大のシュートがこぼれ玉川大に流れが転じるものの、4Q残り7分に5点差とするのが精一杯だった。次の1本がつながらずに終盤再び順天堂大が点差を引き離し、94-79でタイムアップとなった。
「変に構えてしまった」と#13冨永が言うよう、どこか硬さもあった玉川大。何度も追い上げる粘りは見せたが、途中一気に引き離された時間帯が痛かった。対する順天堂大は、素早いパス回しで中外バランスよく得点。ゾーンディフェンスも上手く相手にハマって快勝で初戦を突破した。
写真:喜久山の要所でのアウトサイドが玉川大の反撃の芽を摘んだ。
※玉川大・冨永選手のインタビューは「続きを読む」へ。
【早稲田大が好ディフェンスから大量得点で勝利】
前週の早慶戦で見事な勝利を収めた早稲田大は1週間のインターバルで新人戦に臨み、江戸川大と対戦した。試合開始こそ江戸川大が連続得点したが、早稲田大が激しいディフェンスで江戸川大から次々ターンオーバーを奪い、猛攻。#16山本(1年・F・福岡第一)が1Qで3ファウルでベンチへ下がるが、あまり影響を感じさせない攻撃が続いた。江戸川大は#28平岩(2年・F)がミドルシュートで点を稼ぐが、2Qでは得点がストップ。チームで4点しか稼ぐことができず前半終了時に56-25とダブルスコアの大差が開いた。
3Qになるとアウトサイドや江戸川らしいトランジションが出始める。ディフェンスをゾーンに切り替えると早稲田大の得点が停滞。一時は30点ほどあった点差を縮め、3Q終了時には79-62と17点差とした。しかしそれ以上は点差を詰めることができず、107-70で早稲田大が勝利した。
写真:試合序盤にスティールを見せ、リードに一役買った早稲田大・武津。シュートも好調だった。
【慶應義塾大が東京成徳大を振り切り勝利】
早稲田大と同じく、昨週の早慶戦から短い時間での切り替えを迫られる慶應義塾大の新人戦。東京成徳大との対戦は、立ち上がりでシュートの入れあいとなるが、後半に慶應大が突き放した。
1Qは東京成徳大は#35根本(2年・PF)のシュートを皮切りに、#6真田(2年・F)のアウトサイドが連続し、好調な立ち上がり。慶應大は怪我から本格復帰した#6権田(2年・F)が好調。3連続でシュートを決め、競り合う形となる。思い切りよくシュートを打ってくる東京成徳大はゾーンを使いながら慶應大の点数を止めにかかるが、#20真木(1年・G・國學院久我山)、#13大元(1年・G・洛南)の3Pも決まって1Qは18-27と慶應大リード。2Qも東京成徳大のシュートは好調。#6真田を中心にゴールネットを揺らす。慶應大はディフェンスからの速攻、アウトサイドとこちらも譲らず一時は20点のリードを奪った。しかし終盤は3分間得点が止まり、その間に東京成徳大が#17小山(2年・SF)のゴール下、#6真田のシュート等で再び10点差に戻し40-50で前半を終えた。後半、10点のリードを得た慶應大の優位は揺るがず最後は100点ゲーム。東京成徳大は#6真田を始めシュートは好調なものの、攻撃が単調で大きく詰め寄るまではいかず116-81で試合終了となった。
慶應大は全体チームでもスタメンの#4伊藤(2年・G)、#7黒木(1年・PF・延岡学園)を始め、早慶戦で魅せた#20真木、センス抜群の#19福元(1年・G・福大大濠)、#6権田と高さはないが期待の選手は多い。次の相手は東海大。こちらはトーナメントでも下級生が力を発揮した強敵との対戦になる。見どころの多い両チームの対戦は必見になるだろう。
写真:権田は得点、リバウンドでも貢献した。伊藤とともにチームを引っ張る2年生としての活躍に期待だ。
【國學院大が長く主導権を握るも中央大の牙城は崩れず】
2部中央大に3部國學院大が挑んだ。気迫で勝る國學院大が先行するものの3Qで中央大が追いつき、その後はさすがの試合巧者ぶりを発揮して76-87で中央大が勝利した。
開始3分で10-9と、1Qの入りは息もつかせぬ点の取り合いになった。中央大がターンオーバーを連続で犯したところで國學院大が#94山本(2年・F)のバスケットカウント獲得などもあり、一歩抜け出す。中央大は足が止まって速攻が思うように出せず、ディフェンスでも#7丸山(2年・GF)らの1on1を守りきれない。25-13と、國學院大にとっては大きなリードを奪う上出来の立ち上がりだった。2Qに入り、ようやく國學院大のシュートが落ち始めるも、中央大は相手の素早いカバーディフェンスに得点が伸びず、ルーズボールも國學院大が掌握する。國學院大はシュートがこぼれるも#14鎌田(2年・F)の二連続リバウンドシュートで得点をつなぎ、残り3分半には#18松村(2年・G)が倒れながらバスケットカウントを獲得して39-25とし、中央大にタイムアウトを取らせた。
だがここで試合が動く。タイムアウト明けに中央大#5谷口(2年・F)が起死回生の3Pを決めると、それを合図に#67鈴木(1年・CF・実践学園)や#18國政(1年・SF・洛南)らルーキーが次々積極的にリングに向かった。國學院大がゾーンの攻略に苦戦する間に44-40と一気にその差を縮めて後半に入ると、#67鈴木らの活躍もあって後半開始すぐに逆転に成功し、ここから3Qは点差の離れない拮抗した展開が続いた。
58-61で4Qに入ると、中央大は今度はゆっくり攻めながらチャンスを窺い#5谷口らが一瞬の隙を逃さずリングにアタック。守りも激しさを増して國學院大に簡単に得点を許さず、じわじわと点差を広げていった。國學院大は終盤までリバウンドに飛び込み続けるが、3Pが決まらず追い上げのきっかけを掴めなかった。そのまま76-87と、中央大が逆転で國學院大を下した。
國學院大は善戦するも、最後は中央大との地力の差が出た。勝利が見えていたからこそ、試合終了後は悔しさを滲ませるメンバーたち。だがわずかメンバー6人で臨んだ新人戦で一人ひとり明確な役割を持って仕事を果たし、強い気持ちで中央大を苦しめたことは、今後の明るい兆しでもあるはず。全体チームでも出番を得る2年生も多い。この経験をチームに還元したい。
中央大は入りからやや精彩を欠いたが、「切り替えられたのが良かった」と#5谷口が言うよう中盤から好転し、1年生を含めベンチメンバーら活躍が光った。課題も残る試合だったが、2回戦では修正し全力で臨みたい。
写真:國學院大・丸山の得点能力は全体チームに戻ってからも勝敗の鍵を握る。
※中央大・谷口選手、國學院大・松村選手のインタビューは「続きを読む」へ。
「チャレンジャー精神が足りなかった」
満を持して望むも悔しい敗戦
◆#13冨永昇平(玉川大・2年・PG)
3・4年生を含めた全体チームでもスタメンガードを担う冨永。攻撃型のスタイルでディフェンスを引きつけ、得点を取りながらまわりを活かすことのできる司令塔だ。新人戦チームでは特にエースとしての活躍が期待され、序盤は硬さも見られたが徐々に調子を上げて存在感を示した。しかし自身も不甲斐ない部分と今大会で得た収穫を同時に感じている。もう一回り成長した姿を秋のリーグ戦で見たい。
試合はトーナメントと同じく、善戦しながらも逆転はできないという展開になってしまった。ただここ半年はトレーニングを重視したためにバスケットに割ける時間が少なかった。今後バスケットの質を上げることで、さらなるチーム力向上も見込めるだろう。悔しさを胸に、熾烈な3部リーグでの奮闘を誓う。
―序盤はほぼ互角でしたが、相手に10点ほどの差をずっとキープされてしまいましたね。
「そうですね…。あそこであと1本が出なかったのは悔しいです。新人戦に向けてこの一ヶ月間、すごく練習を重ねてきて、中央大や立教大と練習試合をしても結構点差を離して勝てていたんです。でも逆にそれで内心、みんなの中で今日勝てるんじゃないかという気持ちが生まれてしまったのかなと…。変に構えてしまったのは良くなかったですね。自分たちは3部なのに、2部の相手に対してチャレンジャー精神や挑戦する気持ちが足りなかったなと思いました」
―冨永選手個人としては、出だしでなかなか調子が上がらないように見受けられましたが。
「そうですね。前半に結構ミスをしてしまって、自分の中でも反省が残ります。3Q、4Qくらいにやっとエンジンが掛かった感じで、仲間に迷惑を掛けてしまいましたね」
―新人戦前の準備はどうでしたか?
「すごく練習はしてきたんですけど、本番の雰囲気で毎日練習できたかと言えば、悔いが残る部分もあったかなと思います。やっぱり練習の環境から、試合に向けた準備が整っていなかったかなというのは反省です」
―1・2年の新人戦チームはどんなチームでしたか?
「すごくみんな個性が強くて、一人ひとり意見があって自分の意志を持っているチームでした。自分がゲームキャプテンなんですけど、そういう面ではまとまる苦労もあって。でもその分、練習試合などで一つにまとまった時にすごく強い力を発揮していたし、全体チームに負けないくらい良いチームだったと思います」
―全体チームでプレーする時と違いは感じましたか?
「そうですね。やっぱり攻め方とか、プレーのバリエーションも全然違います。全体チームだと基本的に自分は3・4年生と一緒に試合に出る形になるので、こうして2年生とプレーできたのは大きな経験になりましたね。1ヶ月間でコミュニケーションもすごく取れるようになったし、1・2年生がそれぞれどういうプレーをしたい選手なのかということが分かったので、ガードとしても収穫がある大会でした。これから2年後、自分たちが4年生になった時にも、良いチームを作れるんじゃないかなという自信がつきましたね」
―全体チームについてお伺いします。トーナメントでは大東文化大に善戦しましたし、1部・2部校とも競ることができるんだという手応えもあるのでは?
「そうですね。去年入替戦で法政に負けてから、全然オフを挟まずにすぐ新チームが始動して、ここ半年くらいはトレーニング重視の練習を続けてきました。バスケットというよりは走ってトレーニングしての繰り返しだったので、半年でみんな体格もだいぶ変わってフィジカル負けしないようになってきたし、速攻の形も試合終盤まで出せるようになりましたね。プレーの幅も広がったかなと思うし、今度のリーグ戦がすごく楽しみです」
―冨永選手は、昨年は控えで流れを変える立場でしたが、2年目の今年は正ポイントガードとして出番を得るようになりましたね。下級生ながら堂々とプレーされていますが。
「いや、自分なんてまだまだです(苦笑)。課題はいっぱいあります。この新人戦もチームから『お前がエースだぞ』と言われていたんですが、こうやって勝ちに導けなかったし実力不足はすごく感じましたね」
―試合で何か心がけていることはありますか?
「今回ゲームキャプテンになったということもあって、“仲間がどういうことを考えているのか”ということは意識するようになりました。自分が得点を取ることも大事なんですけど、仲間をどうのびのびとプレーさせるか、というのも自分の役割だと思ってるんです。そういうことは意識しますね」
―ではリーグ戦への意気込みを。
「今年の玉川は、去年の玉川とはガラリと変わったチームだと思いますが、今年は全勝で優勝して、2部のどこが来ても入替戦で勝てるように準備していきたいと思います」
「大事なところで点を取らなくちゃいけない」
自覚と責任感を胸にチームの窮地を救う活躍
◆#5谷口光貴(中央大・2年・F)
2Q中盤までどこかピリッとしない部分も見られ、相手にリードを許した中央大。だがその苦しい展開の中で、大事なシュートやスティールを決め流れを作り出したのが谷口だ。きれいなアウトサイドシュートを持ち、今日は速攻でダンクを決めるシーンも見せた。昨年から出番を得て要所で活躍を見せており、経験も積んできた。だが新人戦チームでは、これまでのように上級生に頼ることはできず、自分たちで切り開かなくてはならない。今大会で精神的にも成長し、秋のリーグ戦につなげたい。
―やや危ない勝利でしたね。
「そうですね。出だしが悪くて…。初戦で硬くなってた部分があったと思います。國學院もしっかりしたチームなので、自分たちが気を抜いてたところを突かれてしまいましたね」
―試合前のチームの雰囲気はどうでしたか?
「やっぱりちょっと雰囲気自体、公式戦というより練習試合と同じような感じになってしまって、それは良くなかったです。次の試合からは切り替えて臨みたいと思います」
―相手にリードを奪われましたが、逆転できたのは何が要因だと思いますか?
「途中でちゃんと切り替えられたのが、まだ良かったと思います。監督からも怒られて喝を入れられて、2Q後半くらいから気持ちが入ったかなと。気持ちが入れば実力は自分たちの方が上だと思っていたし、ああやって追い上げて逆転できたのは良かったです」
―チーム内でここを気を付けよう、と意識していたことはありますか?
「自分たちはサイズが小さくはないですがそこまで大きくもないチームなので、ディフェンスとリバウンドをしっかり徹底しようと言っていました。でも今日はそれができなかったから、こういう展開になったのかなと思います」
―頻繁に選手交代があって、1年生を含め多くの選手に出番がありましたね。
「そうですね。層が厚くて、誰が試合に出てもほとんど同じなのはうちの強みだと思います」
―その中でも特に谷口選手はチームを引っ張る活躍でしたが自分がやらなきゃ、という意識はありましたか?
「そうですね。4年生がいない中で、やっぱり今まで試合に出させてもらっていた僕らが中心になってくると思って。大事なところで点を取らなくちゃという意識はありました」
―全体チームと新人戦チームで違いは感じましたか?
「4年生たちと一緒に出ると合わせの部分や連携もやりやすいんですけど、この新人戦のチームではまだ“ここはこう動いて欲しい”という意思疎通が取れていなくて…。でも逆に言えば、それを合わせられたらもっと強くなれるということなので、それはこの新人戦の中で成長していきたいと思います。できる1年生が入ったし、どんどん勝ち上がりたいですね」
―ほかに今何か課題はありますか?
「合わせのパスがつながらなかったり、そういうイージーミスが多いことですね。そのミスを減らせれば、もっと乗っていけると思うしチームの雰囲気も良くなると思います。いらないイージーミスは減らそうと意識していますね」
―新人戦、リーグ戦への意気込みを。
「やっぱり今年の目標は何がなんでも2部で勝って1部昇格を果たすこと。その前段階として、この新人戦でも勝ち上がって優勝を狙いたいです。経験して今後につなげられればと思います。今日はあまり良くなかったので、明日1日あく間に修正したいです」
「声を出して一生懸命やろうと思っていた」
相手を苦しめたチームの結束力と気迫あるプレー
◆#18松村寿春(國學院大・2年・G)
気持ちのこもったプレーで中央大をあと一歩のところまで追い詰めた國學院大。選手登録は6人。その中で5人が40分間フル出場とあって終盤に力尽きたのは惜しいが、積極的な1on1や飛び込みリバウンドなど、気迫のこもったプレーは一時中央大を圧倒。インパクトを残す戦いぶりを披露した。2年前にチームが一新し、今の2年生は3年生とともに去年から人数の少ないチームで奮闘してきたメンバー。その甲斐あって連携プレーは完成度が高く、キャプテンの松村もガードとして相手の意表をついたパスで得点チャンスを演出した。コミュニケーションもよく取れており、全員が声を出していたのも印象的だ。
昨年は3部リーグ4位と惜しくも入替戦へ切符は掴めなかった國學院だが、下級生主体のメンバーで全員が今年も残っている。3部の厳しいリーグ戦を勝ち上がることができるか。
―惜しい試合でした。振り返っていかがでしたか?
「前半は自分たちのやりたいことができたと思います。高さの面では負けているのでゴール下で少しやられたのはありましたが、それ以外は優勢に進められたイメージでした。でも後半に入ってプレッシャーがかかってきた時に慌ただしくなってミスが増えてしまった。それにやっぱり中央は選手の層も厚くて、きちんと基礎ができているなと感じました」
―試合の入りから集中していましたね。気持ちが入っているのが伝わってきました。
「そうですね。相手は格上のチームなので、当たって砕けろくらいの気持ちで挑んでいこうと6人で団結して決めていたんです。入りからそれができたのは良かったと思います」
―5人が40分間フル出場となり、苦しい場面もあったかと思いますが。
「まぁ6人しかいないのは分かっていたことなので、みんなで考えながらプレーしようとは言っていました。でも中央はメンバーを替え替えやってきて、あとから入ってくるフレッシュな選手に結構やられてしまいましたね」
―メンバーが少なくファウルもできない状況でした。自分たちのディフェンスはどうでしたか?
「ファウルアウトはしちゃいけないので、カバーし合って守れた部分もあったと思います。とにかく、身長で負けてる分リバウンドを取られないようにしようと意識していたので、ゴール下にドライブで来られるところはカバーし合って対応して、アウトをしてリバウンドを抑えることを徹底しました。でもそういうディフェンスも後半は相手に対応されてしまって、上手くいかなかったですね」
―#14鎌田選手ら、リバウンドの意識は徹底していましたね。
「そうですね。得点できない分、彼はリバウンドとか泥臭い部分を頑張ろうという風に練習中から言っていたので、それが発揮できたのはリーグ戦につながる自信になったと思います」
―オフェンスは、非常に息の合った連携プレーが見られましたね。去年から全体チームとしても経験を積んだことが現れたのでは?
「そうですね。自分たちは少ない人数でやってきたこともあって、常に全員とコミュニケーションを取れる環境が整っていました。それで結構連携プレーも意思疎通が取れていたのかなと。『声をだそう』とは試合中みんな言っていましたね。うちはそこだけがとりえなので(笑)。声を出して一生懸命やろうと思っていました」
―昨年から今の2年生・3年生が主力となってきて、チームの完成度も年々上がっている印象を受けますが。
「そうですね。それに、このバスケットを始めたのはちょうど一ヶ月くらい前なんです。それまでうちは結構自由な感じでオフェンスしてて、トーナメントの拓大戦なんかもあまり洗練されたバスケットができませんでした。でもここ一ヶ月は決め事もきっちり作って、どんな状況になっても色んなバリエーションで対応できるようにとは意識していて。こうやって競れた一つの要因はそれだと思います。一ヶ月でここまでチームも良くなったので、多少手応えもありましたね」
―今日の試合はあと一歩及ばず、という試合でした。そのあと一歩、何が今は足りないと思いますか?
「第一に体力。それは大きな課題だと思います。全体チームとしても人数は少ないので。あとはシュート力ですね。フリースロー含め、ここぞというところでシュートを落として得点が伸びませんでした。決め所で決めきれなかったのが、追いつけなかった理由だと思います。シュート力は中央との差を感じました」
―ではリーグ戦への意気込みを。
「先のことを考えずに、一戦一戦戦っていきたいと思います。やるべきことをしっかりやることに意味があるのであって、ただ負けた勝ったではないと思うので。そうやって一つひとつ積み上げていって、最終的には入替戦に行って2部に上がりたいです」
ほかは上位校が順当に勝ち進む
新人戦は予選からの勝ち上がりを加え、1部2部校が登場する本戦がスタート。とどろきアリーナ、代々木第二で1回戦、2回戦合わせて15試合が行われた。
1、2年生のみで戦う新人戦は、まだ大学での試合経験の少ない選手たちが公式戦に登場する貴重な機会。彼らが主力となる2年後のシーズンを占う大会でもあり、本戦初日は法政大が専修大を破るなど、全体チームでの力がそのまま作用する訳でもない。今年は左ブロックに第一シードの青山学院大をはじめ、下級生が既にチームの主力でもある明治大、慶應義塾大、1・2年生がトーナメント準優勝に貢献した東海大などがひしめく厳しい山。また、右ブロックはどこが勝ち上がってきても分からない可能性に満ちており、まさに一戦一戦が見逃せない戦いになる。
【玉川大の粘りに順天堂大が落ち着いて対応】

順天堂大が意思疎通のとれた連携プレーで得点を奪っていくのに対し、玉川大は#13冨永(2年・PG)の調子が上がらないところを#75中野(2年・PG)が3Pやバスケットカウント獲得でつなぎ、1Qは18-16と互角の立ち上がりとなった。だが2Qに入り、順天堂大は#3小薗井(2年・G)のドライブ、#37千葉(2年・PG)のバスケットカウントが立て続けに決まり、その後もこの二人を起点に怒涛の得点ラッシュ。守ってはゾーンディフェンスが功を奏し、点差はあっという間に2桁に広がった。玉川大はオフェンスリバウンドに粘ってじわじわと追い上げ、#13冨永の連続得点で前半残り1分35秒には2点差に詰め寄るも、ここでインサイドの柱#8小林(2年・C)が3ファウルでベンチに下がるなど勢いが持続しない。最後に#55最上(2年・F)のリバウンドタップがブザービーターで決まり、42-34と順天堂大がリードを8点に開いて前半終了となった。
試合のポイントとなったのが3Q。順天堂大は好調の#33喜久山(2年・F)が2連続で3Pを決めると、その後も攻撃の手を緩めず、#3小薗井が3Pに、速攻にと躍動。後半開始4分で56-40とその差は16点に開いた。ここで開いた点差が後々に響き、玉川大は3P攻勢でその差を10点前後には縮めるが、追いつくまでには至らない。順天堂大のシュートがこぼれ玉川大に流れが転じるものの、4Q残り7分に5点差とするのが精一杯だった。次の1本がつながらずに終盤再び順天堂大が点差を引き離し、94-79でタイムアップとなった。
「変に構えてしまった」と#13冨永が言うよう、どこか硬さもあった玉川大。何度も追い上げる粘りは見せたが、途中一気に引き離された時間帯が痛かった。対する順天堂大は、素早いパス回しで中外バランスよく得点。ゾーンディフェンスも上手く相手にハマって快勝で初戦を突破した。
写真:喜久山の要所でのアウトサイドが玉川大の反撃の芽を摘んだ。
※玉川大・冨永選手のインタビューは「続きを読む」へ。
【早稲田大が好ディフェンスから大量得点で勝利】

3Qになるとアウトサイドや江戸川らしいトランジションが出始める。ディフェンスをゾーンに切り替えると早稲田大の得点が停滞。一時は30点ほどあった点差を縮め、3Q終了時には79-62と17点差とした。しかしそれ以上は点差を詰めることができず、107-70で早稲田大が勝利した。
写真:試合序盤にスティールを見せ、リードに一役買った早稲田大・武津。シュートも好調だった。
【慶應義塾大が東京成徳大を振り切り勝利】

1Qは東京成徳大は#35根本(2年・PF)のシュートを皮切りに、#6真田(2年・F)のアウトサイドが連続し、好調な立ち上がり。慶應大は怪我から本格復帰した#6権田(2年・F)が好調。3連続でシュートを決め、競り合う形となる。思い切りよくシュートを打ってくる東京成徳大はゾーンを使いながら慶應大の点数を止めにかかるが、#20真木(1年・G・國學院久我山)、#13大元(1年・G・洛南)の3Pも決まって1Qは18-27と慶應大リード。2Qも東京成徳大のシュートは好調。#6真田を中心にゴールネットを揺らす。慶應大はディフェンスからの速攻、アウトサイドとこちらも譲らず一時は20点のリードを奪った。しかし終盤は3分間得点が止まり、その間に東京成徳大が#17小山(2年・SF)のゴール下、#6真田のシュート等で再び10点差に戻し40-50で前半を終えた。後半、10点のリードを得た慶應大の優位は揺るがず最後は100点ゲーム。東京成徳大は#6真田を始めシュートは好調なものの、攻撃が単調で大きく詰め寄るまではいかず116-81で試合終了となった。
慶應大は全体チームでもスタメンの#4伊藤(2年・G)、#7黒木(1年・PF・延岡学園)を始め、早慶戦で魅せた#20真木、センス抜群の#19福元(1年・G・福大大濠)、#6権田と高さはないが期待の選手は多い。次の相手は東海大。こちらはトーナメントでも下級生が力を発揮した強敵との対戦になる。見どころの多い両チームの対戦は必見になるだろう。
写真:権田は得点、リバウンドでも貢献した。伊藤とともにチームを引っ張る2年生としての活躍に期待だ。
【國學院大が長く主導権を握るも中央大の牙城は崩れず】

開始3分で10-9と、1Qの入りは息もつかせぬ点の取り合いになった。中央大がターンオーバーを連続で犯したところで國學院大が#94山本(2年・F)のバスケットカウント獲得などもあり、一歩抜け出す。中央大は足が止まって速攻が思うように出せず、ディフェンスでも#7丸山(2年・GF)らの1on1を守りきれない。25-13と、國學院大にとっては大きなリードを奪う上出来の立ち上がりだった。2Qに入り、ようやく國學院大のシュートが落ち始めるも、中央大は相手の素早いカバーディフェンスに得点が伸びず、ルーズボールも國學院大が掌握する。國學院大はシュートがこぼれるも#14鎌田(2年・F)の二連続リバウンドシュートで得点をつなぎ、残り3分半には#18松村(2年・G)が倒れながらバスケットカウントを獲得して39-25とし、中央大にタイムアウトを取らせた。
だがここで試合が動く。タイムアウト明けに中央大#5谷口(2年・F)が起死回生の3Pを決めると、それを合図に#67鈴木(1年・CF・実践学園)や#18國政(1年・SF・洛南)らルーキーが次々積極的にリングに向かった。國學院大がゾーンの攻略に苦戦する間に44-40と一気にその差を縮めて後半に入ると、#67鈴木らの活躍もあって後半開始すぐに逆転に成功し、ここから3Qは点差の離れない拮抗した展開が続いた。
58-61で4Qに入ると、中央大は今度はゆっくり攻めながらチャンスを窺い#5谷口らが一瞬の隙を逃さずリングにアタック。守りも激しさを増して國學院大に簡単に得点を許さず、じわじわと点差を広げていった。國學院大は終盤までリバウンドに飛び込み続けるが、3Pが決まらず追い上げのきっかけを掴めなかった。そのまま76-87と、中央大が逆転で國學院大を下した。
國學院大は善戦するも、最後は中央大との地力の差が出た。勝利が見えていたからこそ、試合終了後は悔しさを滲ませるメンバーたち。だがわずかメンバー6人で臨んだ新人戦で一人ひとり明確な役割を持って仕事を果たし、強い気持ちで中央大を苦しめたことは、今後の明るい兆しでもあるはず。全体チームでも出番を得る2年生も多い。この経験をチームに還元したい。
中央大は入りからやや精彩を欠いたが、「切り替えられたのが良かった」と#5谷口が言うよう中盤から好転し、1年生を含めベンチメンバーら活躍が光った。課題も残る試合だったが、2回戦では修正し全力で臨みたい。
写真:國學院大・丸山の得点能力は全体チームに戻ってからも勝敗の鍵を握る。
※中央大・谷口選手、國學院大・松村選手のインタビューは「続きを読む」へ。
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【INTERVIEW】「チャレンジャー精神が足りなかった」
満を持して望むも悔しい敗戦
◆#13冨永昇平(玉川大・2年・PG)

試合はトーナメントと同じく、善戦しながらも逆転はできないという展開になってしまった。ただここ半年はトレーニングを重視したためにバスケットに割ける時間が少なかった。今後バスケットの質を上げることで、さらなるチーム力向上も見込めるだろう。悔しさを胸に、熾烈な3部リーグでの奮闘を誓う。
―序盤はほぼ互角でしたが、相手に10点ほどの差をずっとキープされてしまいましたね。
「そうですね…。あそこであと1本が出なかったのは悔しいです。新人戦に向けてこの一ヶ月間、すごく練習を重ねてきて、中央大や立教大と練習試合をしても結構点差を離して勝てていたんです。でも逆にそれで内心、みんなの中で今日勝てるんじゃないかという気持ちが生まれてしまったのかなと…。変に構えてしまったのは良くなかったですね。自分たちは3部なのに、2部の相手に対してチャレンジャー精神や挑戦する気持ちが足りなかったなと思いました」
―冨永選手個人としては、出だしでなかなか調子が上がらないように見受けられましたが。
「そうですね。前半に結構ミスをしてしまって、自分の中でも反省が残ります。3Q、4Qくらいにやっとエンジンが掛かった感じで、仲間に迷惑を掛けてしまいましたね」
―新人戦前の準備はどうでしたか?
「すごく練習はしてきたんですけど、本番の雰囲気で毎日練習できたかと言えば、悔いが残る部分もあったかなと思います。やっぱり練習の環境から、試合に向けた準備が整っていなかったかなというのは反省です」
―1・2年の新人戦チームはどんなチームでしたか?
「すごくみんな個性が強くて、一人ひとり意見があって自分の意志を持っているチームでした。自分がゲームキャプテンなんですけど、そういう面ではまとまる苦労もあって。でもその分、練習試合などで一つにまとまった時にすごく強い力を発揮していたし、全体チームに負けないくらい良いチームだったと思います」
―全体チームでプレーする時と違いは感じましたか?
「そうですね。やっぱり攻め方とか、プレーのバリエーションも全然違います。全体チームだと基本的に自分は3・4年生と一緒に試合に出る形になるので、こうして2年生とプレーできたのは大きな経験になりましたね。1ヶ月間でコミュニケーションもすごく取れるようになったし、1・2年生がそれぞれどういうプレーをしたい選手なのかということが分かったので、ガードとしても収穫がある大会でした。これから2年後、自分たちが4年生になった時にも、良いチームを作れるんじゃないかなという自信がつきましたね」
―全体チームについてお伺いします。トーナメントでは大東文化大に善戦しましたし、1部・2部校とも競ることができるんだという手応えもあるのでは?
「そうですね。去年入替戦で法政に負けてから、全然オフを挟まずにすぐ新チームが始動して、ここ半年くらいはトレーニング重視の練習を続けてきました。バスケットというよりは走ってトレーニングしての繰り返しだったので、半年でみんな体格もだいぶ変わってフィジカル負けしないようになってきたし、速攻の形も試合終盤まで出せるようになりましたね。プレーの幅も広がったかなと思うし、今度のリーグ戦がすごく楽しみです」
―冨永選手は、昨年は控えで流れを変える立場でしたが、2年目の今年は正ポイントガードとして出番を得るようになりましたね。下級生ながら堂々とプレーされていますが。
「いや、自分なんてまだまだです(苦笑)。課題はいっぱいあります。この新人戦もチームから『お前がエースだぞ』と言われていたんですが、こうやって勝ちに導けなかったし実力不足はすごく感じましたね」
―試合で何か心がけていることはありますか?
「今回ゲームキャプテンになったということもあって、“仲間がどういうことを考えているのか”ということは意識するようになりました。自分が得点を取ることも大事なんですけど、仲間をどうのびのびとプレーさせるか、というのも自分の役割だと思ってるんです。そういうことは意識しますね」
―ではリーグ戦への意気込みを。
「今年の玉川は、去年の玉川とはガラリと変わったチームだと思いますが、今年は全勝で優勝して、2部のどこが来ても入替戦で勝てるように準備していきたいと思います」
「大事なところで点を取らなくちゃいけない」
自覚と責任感を胸にチームの窮地を救う活躍
◆#5谷口光貴(中央大・2年・F)

―やや危ない勝利でしたね。
「そうですね。出だしが悪くて…。初戦で硬くなってた部分があったと思います。國學院もしっかりしたチームなので、自分たちが気を抜いてたところを突かれてしまいましたね」
―試合前のチームの雰囲気はどうでしたか?
「やっぱりちょっと雰囲気自体、公式戦というより練習試合と同じような感じになってしまって、それは良くなかったです。次の試合からは切り替えて臨みたいと思います」
―相手にリードを奪われましたが、逆転できたのは何が要因だと思いますか?
「途中でちゃんと切り替えられたのが、まだ良かったと思います。監督からも怒られて喝を入れられて、2Q後半くらいから気持ちが入ったかなと。気持ちが入れば実力は自分たちの方が上だと思っていたし、ああやって追い上げて逆転できたのは良かったです」
―チーム内でここを気を付けよう、と意識していたことはありますか?
「自分たちはサイズが小さくはないですがそこまで大きくもないチームなので、ディフェンスとリバウンドをしっかり徹底しようと言っていました。でも今日はそれができなかったから、こういう展開になったのかなと思います」
―頻繁に選手交代があって、1年生を含め多くの選手に出番がありましたね。
「そうですね。層が厚くて、誰が試合に出てもほとんど同じなのはうちの強みだと思います」
―その中でも特に谷口選手はチームを引っ張る活躍でしたが自分がやらなきゃ、という意識はありましたか?
「そうですね。4年生がいない中で、やっぱり今まで試合に出させてもらっていた僕らが中心になってくると思って。大事なところで点を取らなくちゃという意識はありました」
―全体チームと新人戦チームで違いは感じましたか?
「4年生たちと一緒に出ると合わせの部分や連携もやりやすいんですけど、この新人戦のチームではまだ“ここはこう動いて欲しい”という意思疎通が取れていなくて…。でも逆に言えば、それを合わせられたらもっと強くなれるということなので、それはこの新人戦の中で成長していきたいと思います。できる1年生が入ったし、どんどん勝ち上がりたいですね」
―ほかに今何か課題はありますか?
「合わせのパスがつながらなかったり、そういうイージーミスが多いことですね。そのミスを減らせれば、もっと乗っていけると思うしチームの雰囲気も良くなると思います。いらないイージーミスは減らそうと意識していますね」
―新人戦、リーグ戦への意気込みを。
「やっぱり今年の目標は何がなんでも2部で勝って1部昇格を果たすこと。その前段階として、この新人戦でも勝ち上がって優勝を狙いたいです。経験して今後につなげられればと思います。今日はあまり良くなかったので、明日1日あく間に修正したいです」
「声を出して一生懸命やろうと思っていた」
相手を苦しめたチームの結束力と気迫あるプレー
◆#18松村寿春(國學院大・2年・G)

昨年は3部リーグ4位と惜しくも入替戦へ切符は掴めなかった國學院だが、下級生主体のメンバーで全員が今年も残っている。3部の厳しいリーグ戦を勝ち上がることができるか。
―惜しい試合でした。振り返っていかがでしたか?
「前半は自分たちのやりたいことができたと思います。高さの面では負けているのでゴール下で少しやられたのはありましたが、それ以外は優勢に進められたイメージでした。でも後半に入ってプレッシャーがかかってきた時に慌ただしくなってミスが増えてしまった。それにやっぱり中央は選手の層も厚くて、きちんと基礎ができているなと感じました」
―試合の入りから集中していましたね。気持ちが入っているのが伝わってきました。
「そうですね。相手は格上のチームなので、当たって砕けろくらいの気持ちで挑んでいこうと6人で団結して決めていたんです。入りからそれができたのは良かったと思います」
―5人が40分間フル出場となり、苦しい場面もあったかと思いますが。
「まぁ6人しかいないのは分かっていたことなので、みんなで考えながらプレーしようとは言っていました。でも中央はメンバーを替え替えやってきて、あとから入ってくるフレッシュな選手に結構やられてしまいましたね」
―メンバーが少なくファウルもできない状況でした。自分たちのディフェンスはどうでしたか?
「ファウルアウトはしちゃいけないので、カバーし合って守れた部分もあったと思います。とにかく、身長で負けてる分リバウンドを取られないようにしようと意識していたので、ゴール下にドライブで来られるところはカバーし合って対応して、アウトをしてリバウンドを抑えることを徹底しました。でもそういうディフェンスも後半は相手に対応されてしまって、上手くいかなかったですね」
―#14鎌田選手ら、リバウンドの意識は徹底していましたね。
「そうですね。得点できない分、彼はリバウンドとか泥臭い部分を頑張ろうという風に練習中から言っていたので、それが発揮できたのはリーグ戦につながる自信になったと思います」
―オフェンスは、非常に息の合った連携プレーが見られましたね。去年から全体チームとしても経験を積んだことが現れたのでは?
「そうですね。自分たちは少ない人数でやってきたこともあって、常に全員とコミュニケーションを取れる環境が整っていました。それで結構連携プレーも意思疎通が取れていたのかなと。『声をだそう』とは試合中みんな言っていましたね。うちはそこだけがとりえなので(笑)。声を出して一生懸命やろうと思っていました」
―昨年から今の2年生・3年生が主力となってきて、チームの完成度も年々上がっている印象を受けますが。
「そうですね。それに、このバスケットを始めたのはちょうど一ヶ月くらい前なんです。それまでうちは結構自由な感じでオフェンスしてて、トーナメントの拓大戦なんかもあまり洗練されたバスケットができませんでした。でもここ一ヶ月は決め事もきっちり作って、どんな状況になっても色んなバリエーションで対応できるようにとは意識していて。こうやって競れた一つの要因はそれだと思います。一ヶ月でここまでチームも良くなったので、多少手応えもありましたね」
―今日の試合はあと一歩及ばず、という試合でした。そのあと一歩、何が今は足りないと思いますか?
「第一に体力。それは大きな課題だと思います。全体チームとしても人数は少ないので。あとはシュート力ですね。フリースロー含め、ここぞというところでシュートを落として得点が伸びませんでした。決め所で決めきれなかったのが、追いつけなかった理由だと思います。シュート力は中央との差を感じました」
―ではリーグ戦への意気込みを。
「先のことを考えずに、一戦一戦戦っていきたいと思います。やるべきことをしっかりやることに意味があるのであって、ただ負けた勝ったではないと思うので。そうやって一つひとつ積み上げていって、最終的には入替戦に行って2部に上がりたいです」
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