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2007.09.09 (Sun)
9/9 関東大学1部リーグ第1週 慶應義塾大VS法政大
慶應義塾大69(17-17,10-22,27-9,15-18)66法政大
過去3年間リーグ開幕連敗スタートの法政大にとって、是が非でも勝利をものにしたい一戦。また、慶應大も2004年の昇格以来開幕2連勝はなく、この日の勝利はチーム目標ともなっている。
爆発的なオフェンス力を武器に速いトランジションゲームを好む法政大。対するは1戦目で攻守に桁外れの活躍をした#7岩下(1年・C)をインサイドに据え、泥臭いディフェンスに#17小林(2年・GF)、#9香川(4年・F)とスウィングマンのスコアラー2人を擁する慶應大。お互いに波が激しいところも見られたが、持ち味が随所に垣間見えた好ゲームは最後まで勝負がもつれ込む。しかし最後の局面で法政大が痛恨のターンノーバー。慶應大が逃げ切った。結果、慶應大が目標を達成、青学大とともに2勝を守った。
写真:岩下のダンクに沸く慶應応援団。この日は04主将の志村(東芝)、06主将の酒井(日立)など多数のOBが観戦に訪れ、声援を送っていた。
詳しいゲームレポートと慶應大・岩下選手のインタビューは「続きを読む」へ。
序盤から速いトランジションでオープンになれば打つという法政大のスタイルが先手を取る。法政大は開始5分で#13深尾(4年・PG)、#39梅津(3年・C)の速攻に、#11長谷川(4年・F)、#27福田侑介(3年・F)の3Pで15点と好スタートを切る。一方この法政大の目まぐるしい展開に慶應大は#9香川(4年・F)と#7岩下(1年・C)の連続得点で着実に追い上げると、#9香川と#17小林(2年・G/F)の3Pなどで同点に追いつく。終盤、昨日攻守に大活躍した慶應大#7岩下をタイトにディフェンスしていた#39梅津が2ファウルとなり先行き不安な法政大。しかし17-17の同点で1Qを終える。
2Q、慶應大#17小林の不注意なターンノーバーから法政大はブレイクを決めると、#91落合(2年・C)のミドルシュート、#5神津(2年・PF)の連続3Pで一気に8点のリードに。その間に慶應大は#7岩下のシュートを最後に点が止まる。法政大は畳み掛けるように相手のターンノーバーから#13深尾の2本のブレイクに、代わって入ってきた#9高橋(4年・G)の3Pで13点差をつけ突き放しにかかる。残り3分、慶應大は#13鈴木(3年・F)と#6小松(4年・G)が立て続けに3Pを入れるが、単発に終わる。結局オフェンスが最後まで噛み合わなかった慶應大は10点しか入れられず、法政大が12点のリードを奪い前半を折り返す。
3Q、追う側となった慶應大は#7岩下にボールを集め猛反撃を始める。#7岩下はオフェンスリバウンドからシュートを決めると、さらに205cmの#7岩下にしか取れないパスを#17小林から受けゴール下を決める。さらにベンチからの#21酒井(1年・F)のゴール下に、#17小林の3Pで開始3分で3点差まで追い上げる。尻尾を掴まれた法政大は前半の好調さが嘘のようにシュートが決まらない。慶應大は#21酒井の基本に忠実なパスアンドランからのレイアップに、#17小林の連続3Pでついに逆転。さらに#6小松が泥臭いプレイでフリースローを獲得し勢いをもたらす。攻め手を欠いた法政大はまだ怪我から完治していない#23信平(2年・F)を投入するが、直後に慶應大#7岩下が#39梅津のレイアップを豪快にブロック。さらに慶應大#4加藤(4年・PG)が3Pを沈めリードを広げると、またしても#7岩下がブロックで法政大の追撃を阻む。アンストッパブルな状態となった#7岩下は斧を振り落とすかのような強烈なダンクを決め、会場のボルテージを上昇させる。27-9と両者前半とは対照的な内容で最終Qへ。
4Q、今度は慶應大のオフェンスが停滞する。6点をリードしていた慶應大であったが、開始5分でわずか4点しか決められない。その間に法政大は着実に得点を重ね、とうとう1点差とする。さらに慶應大は焦りからか#9香川の強引なプレイがオフェンスファウルの判定となり5ファウルで退場に。残り3分、ここから激しい一進一退の攻防となる。慶應大#7岩下が#17小林からアシストを受けゴール下を決めれば、法政大#91落合がミドルシュートを決め譲ろうとしない。それでも#7岩下はポストアップからロールしてバックシュートを決める。しかし“役者”のいる法政大も食い下がる。残り58秒で3点ビハインドという緊迫感が漂う場面で#7山田が放った3Pは見事に決まり土壇場でゲームを振り出しに戻す。だが勝負を決めたのは慶應大の#17小林。#17小林は鋭いドライブで一瞬にして法政大を抜き去るとそのままレイアップを決め、勝ち越しに成功する。再び逆境に立たされた法政大はタイムアウトを請求するが、最後のオフェンスで#91落合が痛恨のパスミスで勝機を逸してしまう。69-66で慶應大が接戦をものにし2004年に1部に昇格して以来、初の開幕2連勝とした(※)。
※2004年は専修大相手に1勝1敗、2005年は青学大に2敗、2006年は東海大に1勝1敗。
◆#7岩下達郎(慶應大・1年・C)
このリーグで1年生の岩下がどこまでやれるかというのがファンも注目していたところ。しかし2日連続でダブルダブルの活躍は、期待に応えたといっていい。豪快なブロックとダンクは観客を熱狂させるのに十分。しかし課題は今後。初のリーグ戦に最後まで対処できるかどうかに注目だ。
-まず2勝というスタートになりました。
「緒戦の入りでまず2勝できたのが、リーグ戦にとって大きいと思います。この2連勝はかなり価値のある2勝だと思います」
-ただ、途中はリバウンドを取りきれない面も見受けられました。
「前半かなり気持ちの面で作れていなくてチームに迷惑をかけたのは反省するべき点だと思います。リバウンドという任された仕事をしっかりとこなせずに、昨日今日と数字で見ても違うと思うんですが、心の乱れというのをこれからなくしていかなければならないと思います。あと残り6週間自分の仕事をしっかりやっていかなければ」
-なぜそういう乱れが?
「やはり昨日の疲れがありました。膝の調子がちょっと気になってそれで前半集中しきれなかった部分もあります。後半、佐々木先生に渇を入れられて、それでふっきれた部分はあるんですが。やっぱりそういった面で試合だけに集中してしっかりやるということがこれからの課題です」
-春は苦労して、早慶戦で勝って、ここで2連勝。岩下選手自身も勝ち方というのが分かってきた部分があるのでは?
「それは少しあります。でも今回は法政でしたが、もっと他のチームが強いかもしれない。今年は混戦が予想されるので勝敗の読めないカードが多い。それを一つひとつ経験していってということになりますね」
-今日は疲れていたと思うんですが、最後はよく粘りましたね。
「最後はチームが上り調子になったのでアドレナリンが出るというか(笑)、だいぶふっきれて乗り切れたと思います」
-岩下選手がこれぐらいの活躍ができると、慶應の未来も明るいと思います。
「これをスタンダードにして持続させていきたいと思います(笑)」
-来週に向けて
「来週は危なっかしい試合ではなく、前半からリードを保ってきっちりとしたバスケットをしていきたいと思います」

爆発的なオフェンス力を武器に速いトランジションゲームを好む法政大。対するは1戦目で攻守に桁外れの活躍をした#7岩下(1年・C)をインサイドに据え、泥臭いディフェンスに#17小林(2年・GF)、#9香川(4年・F)とスウィングマンのスコアラー2人を擁する慶應大。お互いに波が激しいところも見られたが、持ち味が随所に垣間見えた好ゲームは最後まで勝負がもつれ込む。しかし最後の局面で法政大が痛恨のターンノーバー。慶應大が逃げ切った。結果、慶應大が目標を達成、青学大とともに2勝を守った。
写真:岩下のダンクに沸く慶應応援団。この日は04主将の志村(東芝)、06主将の酒井(日立)など多数のOBが観戦に訪れ、声援を送っていた。
詳しいゲームレポートと慶應大・岩下選手のインタビューは「続きを読む」へ。
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■GAME REPORT■
2Q、慶應大#17小林の不注意なターンノーバーから法政大はブレイクを決めると、#91落合(2年・C)のミドルシュート、#5神津(2年・PF)の連続3Pで一気に8点のリードに。その間に慶應大は#7岩下のシュートを最後に点が止まる。法政大は畳み掛けるように相手のターンノーバーから#13深尾の2本のブレイクに、代わって入ってきた#9高橋(4年・G)の3Pで13点差をつけ突き放しにかかる。残り3分、慶應大は#13鈴木(3年・F)と#6小松(4年・G)が立て続けに3Pを入れるが、単発に終わる。結局オフェンスが最後まで噛み合わなかった慶應大は10点しか入れられず、法政大が12点のリードを奪い前半を折り返す。
3Q、追う側となった慶應大は#7岩下にボールを集め猛反撃を始める。#7岩下はオフェンスリバウンドからシュートを決めると、さらに205cmの#7岩下にしか取れないパスを#17小林から受けゴール下を決める。さらにベンチからの#21酒井(1年・F)のゴール下に、#17小林の3Pで開始3分で3点差まで追い上げる。尻尾を掴まれた法政大は前半の好調さが嘘のようにシュートが決まらない。慶應大は#21酒井の基本に忠実なパスアンドランからのレイアップに、#17小林の連続3Pでついに逆転。さらに#6小松が泥臭いプレイでフリースローを獲得し勢いをもたらす。攻め手を欠いた法政大はまだ怪我から完治していない#23信平(2年・F)を投入するが、直後に慶應大#7岩下が#39梅津のレイアップを豪快にブロック。さらに慶應大#4加藤(4年・PG)が3Pを沈めリードを広げると、またしても#7岩下がブロックで法政大の追撃を阻む。アンストッパブルな状態となった#7岩下は斧を振り落とすかのような強烈なダンクを決め、会場のボルテージを上昇させる。27-9と両者前半とは対照的な内容で最終Qへ。

※2004年は専修大相手に1勝1敗、2005年は青学大に2敗、2006年は東海大に1勝1敗。
◆#7岩下達郎(慶應大・1年・C)

-まず2勝というスタートになりました。
「緒戦の入りでまず2勝できたのが、リーグ戦にとって大きいと思います。この2連勝はかなり価値のある2勝だと思います」
-ただ、途中はリバウンドを取りきれない面も見受けられました。
「前半かなり気持ちの面で作れていなくてチームに迷惑をかけたのは反省するべき点だと思います。リバウンドという任された仕事をしっかりとこなせずに、昨日今日と数字で見ても違うと思うんですが、心の乱れというのをこれからなくしていかなければならないと思います。あと残り6週間自分の仕事をしっかりやっていかなければ」
-なぜそういう乱れが?
「やはり昨日の疲れがありました。膝の調子がちょっと気になってそれで前半集中しきれなかった部分もあります。後半、佐々木先生に渇を入れられて、それでふっきれた部分はあるんですが。やっぱりそういった面で試合だけに集中してしっかりやるということがこれからの課題です」
-春は苦労して、早慶戦で勝って、ここで2連勝。岩下選手自身も勝ち方というのが分かってきた部分があるのでは?
「それは少しあります。でも今回は法政でしたが、もっと他のチームが強いかもしれない。今年は混戦が予想されるので勝敗の読めないカードが多い。それを一つひとつ経験していってということになりますね」
-今日は疲れていたと思うんですが、最後はよく粘りましたね。
「最後はチームが上り調子になったのでアドレナリンが出るというか(笑)、だいぶふっきれて乗り切れたと思います」
-岩下選手がこれぐらいの活躍ができると、慶應の未来も明るいと思います。
「これをスタンダードにして持続させていきたいと思います(笑)」
-来週に向けて
「来週は危なっかしい試合ではなく、前半からリードを保ってきっちりとしたバスケットをしていきたいと思います」
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