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第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2011.11.25 (Fri)

【2011インカレ】11/25 天理大VS大東文化大

【息詰まるエース対決を#25平尾が制し天理大がベスト4】
111125hirao.jpg 第4シードの大東文化大は関西2位の天理大とベスト4をかけて対戦。最後まで全く分からない戦いになったが、63-62のわずか1点差で天理大が制し、初のベスト4へと進出した。

 強いインサイドとアウトサイドシューター、個人技に優れたガードという布陣は互いに同じ。それだけにどのような展開になるか分からなかったが、1Q序盤、大東文化大は#34鎌田(3年・C)が202cmの天理大#23劉(3年・C)に対して攻めあぐね、#15遠藤(4年・PG)も早い段階で2ファウル。天理大は#23劉がフリースローを確実に決める形でリードを得る。大東大は鎌田に代わった#7今井(4年・C)が連続得点するが19-15で1Qを終えた。

 2Q、天理大にミスが続き#14岸本(3年・G)が3P2本を含む3連続得点で逆転。また、岸本を警戒する天理大の虚をついて#37草野(4年・F)が3P1本を含む3連続得点で天理大を一気に引き離す。天理大はオフェンスが形にならず、フリースローはなんとか得るものの、重苦しい展開に。しかしそのフリースローでじわじわ追い上げ、#25平尾(4年・PG)と#2大谷(4年・SG)の3Pが出て追い上げ、#5清水(4年・SF)のドライブで逆転。天理大は一時9点離されたが2Qを終了して33-32と1点リードして折り返した。

 3Qの序盤、天理大は連続でファウルを犯すも、#2大谷のミドルシュートと#0河原(2年・C)が得点。さらに#25平尾が果敢に得点を続けてチームを牽引する。大東大はオフェンスが停滞してしまうが、#43鎌田がふんばり、得点を引っ張る。天理大は#23劉、#25平尾が3ファウルとなるがこのQは50-45と5点リードして最終Qを迎えた。

111125kisimoto.jpg 4Q、大東文化大は#13小原(4年・G)が奮闘。一方の天理大は#23劉がインサイドで攻めていく。大東大#14岸本の3Pが開始4分に決まり逆転。そこからは激しい主導権争いが続くが1点を争う展開のままゲームは終盤に入った。残り2分半、#13小原がドライブから切れ込みフリースローを獲得。天理大がうまくオフェンスできない中、さらには残り1分、#14岸本のドライブで57-60の3点リード。しかしここからは互いのエース級選手の熾烈な戦いになった。天理大は#25平尾が支配した。まずドライブからバスケットカウントを獲得し、ボーナススローは外すものの、天理大がリバウンドを確保。ボールを持った#5清水は焦ってシュートを打たず平尾に回すと、これを平尾が決めて61-60と逆転。残り20秒、大東大はこれも#14岸本が鮮やかなドライブで61-62と再度リードを奪い返す。だが、天理大は再び平尾が返し、残り6.9秒で63-62。大東大はここでタイムアウト。そして天理大は#3濱田(4年・PG)を投入した。天理大のチームファウルはここまでわずか1つ。ハーフからのスローインで#3濱田が#14岸本に入ったボールを的確に続けてファウル。残り時間を減らしていく。残り4秒、再々度のスローインでボールを持った#14岸本はドライブに行くがボールはリングからこぼれ落ち、#13小原がリバウンドを抑えるもタイムアップ。63-62で天理大が激闘を制し、初のベスト4へと進出した。

 平尾23点、岸本25点とリーディングスコアラーの対決はほぼ互角。勝負のポイントでそれぞれが見事な活躍をした。大きな力の差があったとは言えないが、岸本「向こうの方が気持ちが強かった」と記者会見で述べた。大東大は遠藤が本来の活躍ができず小原がこれをカバーする奮闘を見せたが、わずかに届かなかった。西尾監督は平尾の気持ちに屈したことと、「インカレの枠を一つ取られ、申し訳ない気持ち」と(ベスト4に入った地区にインカレシードが1枠与えられる)開口一番に述べ、この試合で負っていたものの重さも感じさせた。

111125tenri2.jpg 天理大は平尾の活躍が光ったが、そこに至る過程をチームがきちんと踏んできたことが第一の勝因と言える。サンバ(10年度卒・現JBL東芝)の入学で関西でまずまずだったチームは一躍トップに踊りでたが、昨年は同じセネガル人留学生を擁する関東学院大に一回戦で負け、またサンバという大黒柱が抜けた後、その穴をどう埋めて雪辱を果たすかをチームで考え続けた様子が伺える。主将の濱田「どうしたら勝てるのか、何をやれば勝てるのか、それをチーム全員でぶつかり合い、先生とも話し合い、追求してきた」と言う。スタイルを少し変え、当初はなかなか結果が出せずリーグでも昨年度からメンバーが変わらず安定していた京都産業大に1位を譲った。しかし練習中から話し合い、少しずつ取り組んできたことを表現できるようになり、今ようやく成果として出たと言う。「(ここまで到達するには)遅かったけれど、今ようやくいい雰囲気になってきた」(#3濱田)。エースの「絶対勝ちたい」という強い意志、そしてチーム全体の改革が実ってのベスト4はまったく見事だった。

写真上:常に強い気持ちで攻め続けた平尾。
写真中:岸本も素晴らしかったが、あと1点足りず。
写真下:勝利し、泣き顔を見せる平尾や清水。2日連続の嬉し涙。

※大東文化大・田中選手、小原選手のインタビュー、試合の写真は「続きを読む」へ。

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【INTERVIEW】
「チームのことをまず第一に考えてきた」
個性豊かなメンバーを団結させた主将

◆#11田中将道(大東文化大・4年・主将・PG)
111125tanakamasamiti.jpg安定感のあるゲームコントロールでメインガードを務めてきた田中だが、今シーズンは怪我で出番が減ってしまった。それでも主将としての役目を重んじ「自分の事ばかり悩んでいられない」と弱いところを見せずにチームを引っ張っていた。個人としてのプレーが満足のいく出来とはならなくても、個性豊かでにぎやかなチームをまとめられたという事に関しては満足げ。田中を慕い、いつも練習後に一対一をやっていたという#14岸本も今シーズンは見事な活躍を見せ、田中も「下級生が頑張ってくれたおかげ」と後輩たちの活躍を労った。誰よりも努力家でチームの土台を築いてきた田中の頑張りは、チームの躍進に大きく貢献していたと言えるだろう。


―これで学生としての大会は終了となりました。今の心境はいかがですか?
「インカレではチームで優勝目指して頑張ってきて、個人的にも自分はリーグ戦中試合に出られない時期があったので本当に最終日まで残りたかったんですけど…。こういう風な結果になってしまって正直悔しいですね」

―今シーズンは怪我もあり、主将も務めて大変な1年だったと思いますが。
「今年は楽しかった1年でもあるし自分としては悩んだ1年でもありました。でもリーグ4位とかインカレベスト8とか、ここまで結果を残せたのは下級生が今年すごく頑張ってくれたおかげでもあり、4年生が4年生らしく戦ってくれたおかげでもあると思います。みんながいたからここまでやってこれたと思うので、その事に関しては満足してます」

―悩んだというのは具体的には?
「リーグ戦が始まる前も去年動けてたレベルの身体にならなくて。どうすれば動けるようになるのかなとか悩んで、やりすぎても結局動けなくなるしトレーナーさんとも話しながらやってきました。でもやっぱり今年はキャプテンなのでそんな自分の事ばかり悩んでてもダメだと思って、チームの事をまず第一に考えて、自分のできる事をやろうと考えて1年間やってきました」

―出られない時は何を意識していましたか?
「とにかく声を出して盛り上げようと意識していました。ベンチにもう一人4年生で門間(#22)ってやつがいるので、そいつと一緒にベンチから声を出すようにしていましたね」

―今シーズン、キャプテンとしてどんなチームを作れたと思いますか?
「チームワークがすごくあるチームだし、個性豊かでその一人ひとりの長所を上手く出しながらまとまることができたと思います。だからこそ1部でも結果が出せたんだと思いますね」

―4年間を振り返っていかがですか?
「1・2年生の時は苦しい時期が続きましたね。自分たちの代は1年生の頃から試合に出させてもらっていたので、先輩たちの為にも自分たちの代で結果を残したいというのはずっと意識していました。それで今年リーグ戦でも目標のベスト4に入れて、インカレも今まではずっと1回戦負けだったのに今年はベスト8に入れて、来年にもつながる1年間だったかなと思います」

―負け続けた下級生の時から比べて、4年間でどのような部分が成長したと思いますか?
「去年小山キャプテン(10年度主将)のおかげで、すごくチームとして頑張るという事ができるようになりました。あとはコミュニケーションを取れるようになって、みんなで色々話すようになったこともチームの伸びにつながったんじゃないかと思います」

―4年間で自主練をする人が増えていったとお聞きしました。
「そうですね。確かに自分が1年の時は正直体育館に残って自主練する人も少なくて、自分とか小原とか小山さんくらいだったんですけど、そこから比べると2年生くらいからすごい増えてきました。みんな意識が高くなったのかなと思います」

―なぜそのような変化があったんだと思いますか?
「やっぱり成績じゃないですかね。負け続けてても面白くないし、自分の好きな事やってるんだから勝って楽しみたいという気持ちが強くなったんだと思います」

―自分がチームに残せたものは何だと思いますか?
「自分は能力のある選手じゃないので、人より努力しないとやっていけないとは高校生の頃からずっと思ってました。4年間で努力をすることは意識してやってきたので、そういうところをみんな見ててくれてたらいいなと思います」

―最後にオールジャパンがありますね。
「もう本当にこのメンバーでバスケできるのもあと1ヶ月だけなので、最後は楽しんで、JBLとか相手にできたら思い切って戦いたいです」


「無名選手でも使ってもらえた」
成長できた大東文化大に感謝の4年間

◆#13小原公良(大東文化大・4年・G)
111125ohara.jpg高知出身で天理大の平尾とは同じく高知の高校ライバルとしてやりあった仲。それだけに負けた悔しさはあるだろう。しかしこの試合では岸本に次ぐ14点。4年生が引っ張れなかったと言うが、出場していた4年生の中で最も奮闘していたのは小原だった。
1年の時からスタートとして試合に出場し、相手の隙をつくようなうまいシュートで存在感を発揮してきた。ケガもあり、伸び悩んだ時期もあったが、同じ4年生と切磋琢磨して成長し、最後の年には1部で4位という結果も残した。無名選手であってもエリート相手に全くひるむことはないとその存在が示していくれている。今後もバスケットを続けるために、ここまでの努力と結果を大事に進んでいって欲しい。


―最後の試合、気迫がこもっていたと思いますが。
「いや、最悪ですよ今日は。もう悔しいですね。最後に4年がゲームを締めくくれなかったのが本当に悔しいです。そこが4年生の弱さだったかなと思います。4年生としてチームを引っ張れずに、悔いが残ります」

―これで学生としての大会は終わりました。今の心境はいかがですか?
「大東でバスケットができた事が幸せだったなというのがまず第一の感想ですね。僕高知県出身なんですが、田舎から出て来た無名選手でも結果が残せれば1年生から使ってくれるコーチがいたので。4年間で色々成長させてもらったし、本当に大東文化に感謝ですね」

―1年生の頃から試合に出ていましたが、最初の方はどうでしたか?
「とにかく僕が出ていいのかなってずっと感じてました(苦笑)。1部で有名選手がいっぱいいる中で、自分は高校の時本当に無名だったので。すごい葛藤があったし大変でした」

―2年生で怪我もあり、苦しいこともあったと思いますが。
「2年は怪我があって試合に出られなくて苦しい時でしたし、3年生も3年生で1部に上がれたので良かったですけどリーグの最初は苦しかったし、4年生になった今年もリーグ戦はボロボロだったので…毎年毎年苦しかったですね。それも良い経験だとは思いますが」

―今の4年生は下級生の頃から試合に絡んできましたが、4年間での成長はどう感じますか?
「成長した部分はありますけど、4年間出ているならもっともっと成長すべきだったという想いはあります。でもそれも含めて実力だったのかなと感じてます」

―これまで4年間で自分がチームに残せたものは何だと思いますか?
「大学の1部とか2部では結果を出すことが大事ですし、結果を出せれば無名選手でも僕みたいに使ってもらえるんですよね。でも結果を残す為にはやっぱり努力しなきゃいけないと思うんです。自主練とか練習態度とか、そういう結果を残す前の段階が大事なんだよというのはAチーム、Bチームのみんなに示せたかなと思います」

―“自主練”という点では、遠藤選手が『小原と将道が自主練してるから自分もやろうと思った』と以前話していました。
「確かに…最初はあいつも練習終わったら普通に帰る感じで。でも3年生くらいになって練習終わってずっと一緒にシューティングするようになりましたね。大東はみんな仲が良いので、みんなも一緒に自主練するようになって。それは良かったですね」

―最後にオールジャパンが残ってますね。
「正月にバスケするのは初めてなので楽しみですね。最後は大東らしく、すごく楽しく、笑いながら終わろうかなと思います」


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#2大谷と#25平尾が互いにねぎらうように肩を組む。


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最後の場面で仕事を果たした濱田が清水に飛びついた。


111125shimizu.jpg
アウトサイドは苦しんでいるが、勝負どころのドライブは見事だった清水。


111125otani.jpg
激しいマークに遭っている大谷。小原がよくついていたが、それでもチームに力を与える3Pで貢献。


111125kamata.jpg
鎌田は奮闘したが激しいマークにも遭った。


111125kisimoto2.jpg
最後の得点となった岸本のドライブ。簡単に止めることはできない。
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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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