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2011.11.24 (Thu)
【2011インカレ】11/24 拓殖大VS日本体育大
【4Qを制した拓殖大が日本体育大を下す】
関東3位の拓殖大と関東11位の日本体育大の対戦は、最終Qまで接戦になったが、最後に突き放した拓殖大が94-86で勝利した。
1Q、#94長谷川智伸(3年・SF)の3Pで幸先の良い立ち上がりを見せた拓殖大。だが日本体育大も#11北川(2年・G)が走ってアンスポーツマンライクファウルをもらうなど、反撃を図って追い上げる。24-19で2Qに入ると、日本体育大は激しいディフェンスで勢いに乗りブレイクを出して連続得点。拓殖大はゾーンに対し攻あぐねるが、#15八木(4年・C)がリバウンドに粘って持ち直し、42-39とややリードして試合を折り返すと、続く3Qも拓殖大はゾーンディフェンスを攻めあぐねながら#11佐々木(3年・C)の活躍でつないだ。日本体育大も#21熊谷(3年・F)が攻め、結局61-61と同点のまま3Qを終える。
4Q、拓殖大は#94長谷川が開始早々3Pでバスケットカウントを獲得。これで#11北川をファウル4つに追い込んで勢いに乗り、その後も#8長南(4年・SF)が高確率でシュートを決めて差を開く。日本体育大は果敢に攻め込みフリースローで点を取るが、差を縮めることが出来ない。オフェンスリバウンドもことごとく奪われ反撃の芽をつぶされた。残り1分を切り、日本体育大はベンチの4年生をコートへ。#27近藤(4年・F)や#35村瀬(4年・C)がシュートを決めると、下班も含めチームも大きく沸く形に。日本体育大最後のオフェンスはキャプテン#23横江(4年・G)に託され、切れ込んで見せ場を作った。そのまま94-86でタイムアップ。拓殖大が日本体育大を下し、ベスト8へと進んだ。
拓殖大は攻めあぐんだ場面もあるが、大事な場面で持ち味のアウトサイドが決まった。勝利のスタイルは確立している。これを続けて頂点を狙うだけだろう。日本体育大は早い展開やゾーンディフェンスで持ち味を出したが、終盤のオフェンスはドライブやゴール下で決められない場面が目立ち、やや力強さを欠いた。しかし、今年は収穫の大きかったシーズン、来期の充実に向けてまた取り組んでもらいたい。
写真:21点の長谷川智伸。クラッチシューターとしてこの先どんなシュートを決めるか楽しみだ。
※日本体育大・横江選手のインタビュー、写真は「続きを読む」へ。
「最高に楽しい1年だった」
充実のラストシーズンに幕
◆#23横江 豊(日本体育大・4年・主将・G)
拓殖大に最後は引き離され、今シーズンを終えた日本体育大。だが『大事なのは優勝した回数ではなく、何回困難を乗り越えて立ち上がったか』だと藤田HCも言い、試合後もそれぞれこの悔しさを受け止めて切り替えた様子だった。何よりこの1年を振り返れば、混戦の2部で優勝を果たし悲願の1部昇格も成し遂げた。チームとしても昨年から大きく前進したシーズンだったと言えるだろう。
チーム一丸となり、雰囲気良く戦ってきた今年の日体大。その輪の中心にいたのが主将の横江だった。プレー面、メンタル面共に大きく成長し、4年間の集大成を見せてくれた。バスケを続けるという横江。次のステージでも更なるレベルアップを期待したい。
―最後の試合を振り返ってどうでしたか?
「個人的には入れ替え戦の頃から調子が落ちる一方で、全然調子が上がってこなかったんです。悩んで悩んで、でもどれだけ練習してもシュートが入らなくて。自分はすごく不安定だったんですけど、でもチーム全体としてはすごく上がってきてるなという実感がありました。今日の試合も一人ひとりの持ち味が全員出せてて、出せてないやつがいないくらい全員が本当に頑張ってくれました。それ見てこっちも嬉しくなってきましたね。だからこそ、もう少し自分が良ければチームもまた違ってたのかなとか、今日の試合も勝てたんじゃないかなとか思って。勝たせてあげられなくて残念な気持ちですね。でもみんながやってくれたし、他の4年生もああやって最後に決めてくれたので、悔いはないです」
―キャプテンを務めてきた今シーズンはいかがでしたか?
「まだ終わったという実感も全然ないですね。色々きつい事もあって、でもそういうことがあったからこそインカレという舞台に立てたんだと思うし2部優勝も1部復帰もできたんだと思います。最高に楽しい1年でした」
―3年間の苦労が4年目にして報われた感じですね。
「そうですね。全て良いようにポンポンポンと行ってくれたので自分でも驚いてるくらいです。まぁ最後の試合はそんなに上手くはいきませんでしたが、『人生こんなもんや』ってさっき藤田さんからも言われましたし。自分の力は今はこんなものなので、まだまだこれからですね。自分はバスケを続けるし、もっとパワーアップして上手くなって、またみんなの前で試合がしたいです」
―以前『藤田さんのお蔭で性格も考え方も変わった』と仰っていましたが、具体的に自分自身どういう部分が変わったと思いますか?
「切り替えることができるようになったかなと思います。昔は審判に対して自分が違うと思って文句言ってしまって、それを1試合通して引きずったりしたんです。今も文句は言っちゃいますけど、今は一回言ってもすぐ引くことが出来るようになりましたね。切り替えという部分で大人になったかなと思います。他にも色々成長したと思うんですけど、言葉では上手く表現できないですね。言葉に表せないくらい色んなことを教わってきました」
―プレー面ではどんなことを教わりましたか?
「どういう風に動くかとか、動くからどこが空くとか…すごくバスケが楽にプレーできるようになったなと思いますね。今ふと思い出したんですけど、最初の頃に藤田さんから『相手をもっと簡単に、楽に手のひらで転がせるような選手にしてやる』みたいなことを言われたんですよ。今思うとそうだなって思いますね。プレーひとつにしてもたまたま偶然できたプレーじゃなくて、必然的にできたプレーが今までより全然多くなったし、そういうプレーの仕方ですね」
―プレー以外の部分では?
「私生活がバスケに関わってるということですね。例えば体育館にごみが一つ落ちていたとして、そういう一つのごみを見過ごすのか、拾って捨てるのか、その差がバスケにもつながるって言われたんです。最初は『え?』って思ってたんですけど、考えてみれば一つのごみがルーズボールだとして、見て見ぬふりして過ごしている人と、見つけて拾って捨てる人とではルーズボールに対する意識も違うのかなって思って。私生活の態度がプレーに出るということを教わって、ほんとそうやなって納得しました。あんまり分からないやつもいると思うんですけど、そんなことないやろって思いながらも一歩引いて考えてみると、言ってることが間違ってないなって。奥が深いことをいつも言ってくれるので、聞き流すんじゃなくて一言言われたことに対して深く考えてみれば、それだけで藤田さんの言葉は味が出てくると思います」
―春に『メリハリのあるチームを作りたい』と言っていましたが、今シーズンキャプテンとしてどんなチームを作れたと思いますか?
「練習中も試合中もやる時はみんなやるし、明るいところは明るいし、だめな時は上級生がしっかり注意するということはリーグを通して完成形に近づいたと思います。それは定着して気にもしないくらいになりましたね。それが定着するまでまわりの4年生が頑張ってくれたおかげだなと思うし、それを早く分かってくれた後輩のおかげでもあるし。全員が分かったんですよね。たるんできても下級生同士で注意し合うというか、2年生が1年生を集合させて注意する場面も何度もありましたし、そういうのを見てると自分たちの伝えたかったことが下級生にも伝わってるなって思いました。もう言わなくてもみんなが分かってくれてる感じはしましたね」
―来年は後輩たちも1部でプレーできますね。
「羨ましいですね。自分も1部でやりたかったので。練習でやってきたことしか試合に出ないと思うので、どれだけ練習を頑張れるかだと思います。またシーズンの最初の時期は辛いと思うんですけどそれを乗り越えて、来年また違う次の4年生が作った良いチームにしてほしいですね。優勝を目指して頑張って欲しいです」

藤井は19点で長谷川智伸に次ぐ得点で貢献。

前半の苦しい場面、八木のインサイドでのシュートは大きかった。

北川はまだ2年生。来期にさらなる成長を期待。

熊谷は抜群の能力があるがまだ線は細い。まだ伸びしろは感じさせるだけにここからもう一段階レベルアップした選手になって欲しい。

観客席が少なく、入場規制も出た墨田区総合体育館。日体大応援団はベンチ後ろにずらりと並んだ。

試合後には4年の村瀬が胴上げされた。出番は少ないが、チームの中で欠かせない存在だったことがわかる。
関東3位の拓殖大と関東11位の日本体育大の対戦は、最終Qまで接戦になったが、最後に突き放した拓殖大が94-86で勝利した。

4Q、拓殖大は#94長谷川が開始早々3Pでバスケットカウントを獲得。これで#11北川をファウル4つに追い込んで勢いに乗り、その後も#8長南(4年・SF)が高確率でシュートを決めて差を開く。日本体育大は果敢に攻め込みフリースローで点を取るが、差を縮めることが出来ない。オフェンスリバウンドもことごとく奪われ反撃の芽をつぶされた。残り1分を切り、日本体育大はベンチの4年生をコートへ。#27近藤(4年・F)や#35村瀬(4年・C)がシュートを決めると、下班も含めチームも大きく沸く形に。日本体育大最後のオフェンスはキャプテン#23横江(4年・G)に託され、切れ込んで見せ場を作った。そのまま94-86でタイムアップ。拓殖大が日本体育大を下し、ベスト8へと進んだ。
拓殖大は攻めあぐんだ場面もあるが、大事な場面で持ち味のアウトサイドが決まった。勝利のスタイルは確立している。これを続けて頂点を狙うだけだろう。日本体育大は早い展開やゾーンディフェンスで持ち味を出したが、終盤のオフェンスはドライブやゴール下で決められない場面が目立ち、やや力強さを欠いた。しかし、今年は収穫の大きかったシーズン、来期の充実に向けてまた取り組んでもらいたい。
写真:21点の長谷川智伸。クラッチシューターとしてこの先どんなシュートを決めるか楽しみだ。
※日本体育大・横江選手のインタビュー、写真は「続きを読む」へ。
[続きを読む]
【INTERVIEW】「最高に楽しい1年だった」
充実のラストシーズンに幕
◆#23横江 豊(日本体育大・4年・主将・G)

チーム一丸となり、雰囲気良く戦ってきた今年の日体大。その輪の中心にいたのが主将の横江だった。プレー面、メンタル面共に大きく成長し、4年間の集大成を見せてくれた。バスケを続けるという横江。次のステージでも更なるレベルアップを期待したい。
―最後の試合を振り返ってどうでしたか?
「個人的には入れ替え戦の頃から調子が落ちる一方で、全然調子が上がってこなかったんです。悩んで悩んで、でもどれだけ練習してもシュートが入らなくて。自分はすごく不安定だったんですけど、でもチーム全体としてはすごく上がってきてるなという実感がありました。今日の試合も一人ひとりの持ち味が全員出せてて、出せてないやつがいないくらい全員が本当に頑張ってくれました。それ見てこっちも嬉しくなってきましたね。だからこそ、もう少し自分が良ければチームもまた違ってたのかなとか、今日の試合も勝てたんじゃないかなとか思って。勝たせてあげられなくて残念な気持ちですね。でもみんながやってくれたし、他の4年生もああやって最後に決めてくれたので、悔いはないです」
―キャプテンを務めてきた今シーズンはいかがでしたか?
「まだ終わったという実感も全然ないですね。色々きつい事もあって、でもそういうことがあったからこそインカレという舞台に立てたんだと思うし2部優勝も1部復帰もできたんだと思います。最高に楽しい1年でした」
―3年間の苦労が4年目にして報われた感じですね。
「そうですね。全て良いようにポンポンポンと行ってくれたので自分でも驚いてるくらいです。まぁ最後の試合はそんなに上手くはいきませんでしたが、『人生こんなもんや』ってさっき藤田さんからも言われましたし。自分の力は今はこんなものなので、まだまだこれからですね。自分はバスケを続けるし、もっとパワーアップして上手くなって、またみんなの前で試合がしたいです」
―以前『藤田さんのお蔭で性格も考え方も変わった』と仰っていましたが、具体的に自分自身どういう部分が変わったと思いますか?
「切り替えることができるようになったかなと思います。昔は審判に対して自分が違うと思って文句言ってしまって、それを1試合通して引きずったりしたんです。今も文句は言っちゃいますけど、今は一回言ってもすぐ引くことが出来るようになりましたね。切り替えという部分で大人になったかなと思います。他にも色々成長したと思うんですけど、言葉では上手く表現できないですね。言葉に表せないくらい色んなことを教わってきました」
―プレー面ではどんなことを教わりましたか?
「どういう風に動くかとか、動くからどこが空くとか…すごくバスケが楽にプレーできるようになったなと思いますね。今ふと思い出したんですけど、最初の頃に藤田さんから『相手をもっと簡単に、楽に手のひらで転がせるような選手にしてやる』みたいなことを言われたんですよ。今思うとそうだなって思いますね。プレーひとつにしてもたまたま偶然できたプレーじゃなくて、必然的にできたプレーが今までより全然多くなったし、そういうプレーの仕方ですね」
―プレー以外の部分では?
「私生活がバスケに関わってるということですね。例えば体育館にごみが一つ落ちていたとして、そういう一つのごみを見過ごすのか、拾って捨てるのか、その差がバスケにもつながるって言われたんです。最初は『え?』って思ってたんですけど、考えてみれば一つのごみがルーズボールだとして、見て見ぬふりして過ごしている人と、見つけて拾って捨てる人とではルーズボールに対する意識も違うのかなって思って。私生活の態度がプレーに出るということを教わって、ほんとそうやなって納得しました。あんまり分からないやつもいると思うんですけど、そんなことないやろって思いながらも一歩引いて考えてみると、言ってることが間違ってないなって。奥が深いことをいつも言ってくれるので、聞き流すんじゃなくて一言言われたことに対して深く考えてみれば、それだけで藤田さんの言葉は味が出てくると思います」
―春に『メリハリのあるチームを作りたい』と言っていましたが、今シーズンキャプテンとしてどんなチームを作れたと思いますか?
「練習中も試合中もやる時はみんなやるし、明るいところは明るいし、だめな時は上級生がしっかり注意するということはリーグを通して完成形に近づいたと思います。それは定着して気にもしないくらいになりましたね。それが定着するまでまわりの4年生が頑張ってくれたおかげだなと思うし、それを早く分かってくれた後輩のおかげでもあるし。全員が分かったんですよね。たるんできても下級生同士で注意し合うというか、2年生が1年生を集合させて注意する場面も何度もありましたし、そういうのを見てると自分たちの伝えたかったことが下級生にも伝わってるなって思いました。もう言わなくてもみんなが分かってくれてる感じはしましたね」
―来年は後輩たちも1部でプレーできますね。
「羨ましいですね。自分も1部でやりたかったので。練習でやってきたことしか試合に出ないと思うので、どれだけ練習を頑張れるかだと思います。またシーズンの最初の時期は辛いと思うんですけどそれを乗り越えて、来年また違う次の4年生が作った良いチームにしてほしいですね。優勝を目指して頑張って欲しいです」

藤井は19点で長谷川智伸に次ぐ得点で貢献。

前半の苦しい場面、八木のインサイドでのシュートは大きかった。

北川はまだ2年生。来期にさらなる成長を期待。

熊谷は抜群の能力があるがまだ線は細い。まだ伸びしろは感じさせるだけにここからもう一段階レベルアップした選手になって欲しい。

観客席が少なく、入場規制も出た墨田区総合体育館。日体大応援団はベンチ後ろにずらりと並んだ。

試合後には4年の村瀬が胴上げされた。出番は少ないが、チームの中で欠かせない存在だったことがわかる。
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