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2011.11.24 (Thu)

【2011インカレ】11/24 東海大VS明治大

【オーバータイムの末、ブザービーターで東海大が勝利!】
111124sakamoto.jpg 昨年のインカレでも延長戦となった東海大明治大。注目の対決とあって会場には多くの観客が集まったが、試合はその期待を裏切らない白熱した好ゲームとなった。

 序盤から点差の離れない互角の戦いが続いた。東海大は2点リードで2Qに入ると、インサイドにボールを集めて#16坂本(4年・C)が連続得点。だが明治大もタイムアウトを挟んでアジャストし、#16坂本のところを良く守ってミスを誘った。東海大はオフェンスリバウンドを得るも明治大の高さに阻まれシュートを決めきれない。結局26-26と同点で試合を折り返した。

 東海大は3Qからディフェンスがさらに激しくなるも、明治大#6佐藤(4年・PG)が難しい体勢でも3本の3Pを決める集中を見せる。一方の東海大も#33狩野(3年・SG)の3P、#16坂本の二度のバスケットカウント獲得で譲らない。#17田村(4年・SG)や#1岸本(4年・PG)の1on1で明治大が一歩抜け出して8点リードするも、#0満原(4年・C)、#24田中(2年・SF)が奮起した東海大が4点差に詰め寄って45-49で3Qを終えた。

 勝負の4Qに入り、#0満原、#16坂本がゴール下で粘って東海大が逆転。#24田中もオフェンスリバウンドでカバーし残り3分半には6点差がついた。だが明治大も粘って残り2分には#16安藤(1年・G・明成)のドライブで同点に。これに#33狩野が3Pで返すも、#17田村が速攻を決めて切らさない。すると残り13.1秒、#4森田(4年・PG)がフリースローを2本決めて67-64と東海大の3点リード。タイムアウト明けの明治大の最後のオフェンス、ボールが#16安藤に渡ると東海大はダブルチームを仕掛けようと安藤にディフェンスが2人寄る。これで#17田村が空き、パスが渡ってほぼノーマークでこれを打つ形になった。これがきれいに決まって67-67。東海大の最後のオフェンスは#4森田が無理に打つ形となり、試合はオーバータイムへと突入した。
 
111124tokai.jpg チームファウルが4Qの継続となる延長戦、明治大は無駄なファウルがかさんで#16坂本にフリースローを二度与えてしまうが、これを坂本が全て落としてしまう。それでも#0満原のフリースロー、#24田中がリバウンドをタップでねじ込み東海大が4点のリードを奪うが、これに#17田村が鮮やかなドライブで返し勝負はまだ分からない。シーソーゲームが続いて残り40.4秒、#16安藤のドライブで73-75と明治大リード。しかし34.4秒ディフェンスの穴をついて#0満原がゴール下を決め、東海大が再び同点に。続けて明治大は24秒を使って攻めるが決めきれず、残り時間は10秒を切る。最後のオフェンス、#0満原からここでボールが回ったのは主将の#36三浦だった。左45度から体制を崩しながらジャンプシュートを放つと、これがブザーと同時に見事リングを通過し77-75。劇的なラストで東海大が明治大を下して歓喜に沸いた。

 互いの気迫がぶつかり、最初から最後まで一瞬の気も抜けない白熱した試合だった。勝利した東海大はもちろん、敗れた明治大も試合終了後は清々しい表情。最後の大会に懸ける選手たちの頑張りに、見ている者を感動させるような試合だった。これで東海大は大きな勝ち星を手にしてベスト8進出。この試合で勢いに乗り、一気に駆け上がることが出来るか。

写真上:インサイドで奮闘した坂本。
写真下:ブザービーターを決め、満原が三浦を抱きしめる。

※明治大・佐藤選手、田村選手のインタビュー、試合の写真は「続きを読む」へ。

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【INTERVIEW】

「本当に楽しかった」
激闘で締めくくったラストシーズン

◆#6佐藤卓哉(明治大・4年・主将・PG)
111124satotakuya1.jpg今シーズン、一戦一戦成長を遂げてきた明治大。下級生主体とあって勝ち星はそう挙げられなかったものの、全員で一生懸命に戦う姿が印象的だった。気迫のぶつかり合いを制した入れ替え戦もさることながら、シーズンラストゲームとなった東海戦も好ゲームを繰り広げた。そんなチームを今期主将として引っ張った佐藤は、ポイントガードというポジションに悩んだ年もあったが、最後の年は集大成として非常に頼もしい姿を見せてくれた。これで学生バスケットを引退するが、晴れ晴れとした表情でシーズンを振り返った。
リーグ戦9位、インカレではベスト16と、今期残したのは目立った数字ではない。しかし「育成の年」と塚本HCは言い、4年生もそれを理解して我慢強く下級生たちに声を掛け続けた結果、シーズン終盤には見事な試合を見せた。下級生は佐藤ら今年の4年生の為にも今期の経験を自信にし、来年以降の活躍につなげてほしい。


―今の心境はいかがですか?
「もう何といえばいいか…(苦笑)。でも良い試合だったと思うので、自分はスッキリしてます」

―白熱した試合でしたが、試合中はどんなことを思っていましたか?
「4Qに入る時も4点差で勝ってたし、延長戦でも1分切って2点リードしてたんですよね。だから勝てるかなと思ってたんですけど…結局逆転負けという感じで。終わった瞬間、何がなんだか分からなかったですよ!『え、ちょ、何が起きた?え、負けたの?』みたいな感じで(苦笑)。でもしょうがないですよね。実力は互角だったと思うし、最後は本当に運だったと思います。最後にこういう風に良い試合ができて良かったですし、悔いはないですね」

―佐藤選手自身、3Qでは苦しい体勢からも3Pを決めていましたね。
「まぐれです(笑)。前半が本当にひどくて、みんなに『大丈夫!後半入るから!』ってフォローされてて、本当に申し訳ないなと思ってたんですよ。でも今日は本当に悔いを残したくなかったから、入らなくても後半打ち続けようと思ってて。そしたら後半入るようになって、みんなから『ほら入る!』って言われました(笑)。でも今日は本当にマークが厳しかったです。森田(東海大#4)にぴったりつかれて、全然打てなかったですよ。やっぱり東海はディフェンスのチームでしたね」

―それでも明治大は東海大と相性的には悪くない印象を受けますが。
「そうですね。やりやすいというのはおかしいですけど、なぜかいつも東海相手だと熱い試合ができるんですよ。ライバルというか…向こうはそんなこと思ってないかも知れませんけど(苦笑)。自分の中で東海との試合がやっていて一番面白いですね。白熱して自分たちも楽しいし、見ているお客さんもきっと楽しいんだろうなって試合中の歓声とかで伝わってくるんです。ほんとに楽しかったですね。今日もさっき試合終わった後に、4年生みんな『いやー、今日楽しかったー!』って言ってました」

―昨年のインカレでの激闘が再来したように思いました。
「本当にそうですよね。今年は去年と逆の展開でやられちゃいましたけど(苦笑)。延長に入って、下級生が連続でファウルしたじゃないですか。みんな緊張してるんだろうなと思って、『去年もこんな感じだったから大丈夫!』とか言ってました(笑)。緊張をほぐすためにも試合中ふざけてそういう風に言ってたんですけど…、結果だめでしたね(苦笑)」

―今シーズン、1年生はすごく1年間で成長しましたね。
「そうですね。もし自分が1年生の時にこんな舞台に立たされてたら絶対無理ですよ。試合に出るからってことで今まで自分たちは後輩にキツく言ってきましたけど、本当に成長してくれたと思うし、4年生の力だけじゃ絶対こういう戦いはできなかったと思います。本当に感謝してますね。今年1年で本当に色々経験できたと思うんです。実際、今年は結果的にはいい成績を残せませんでしたが、来年以降につなげてくれれば自分もそれはそれでいいかなと思います」

―いい成績を残せなかったと言っても、入れ替え戦に勝って1部残留を果たしたことは大きかったと思いますが。
「そこですよね。入れ替え戦も負けて今日も負けてたら、自分たちは本当に何も残せないところでした。あそこで勝てたからこそ、今日負けてもスッキリ引退できるのかなと思いますね。あれは本当に大きかったです」

―同じガードとして、1年生の#16安藤選手にはどんな言葉をかけていたんですか?
「誓哉のいいところって、シュートが入ったり一対一が行けるところだと思うんです。それを無くさないで周りを活かすというのは難しいと思うんですけど、自分や行央(#1岸本)と一緒に出る時はどんどん攻めて行けとは伝えてありました。おそらく来年は『まわりのことも考えながらプレーしなきゃいけない』って思いが絶対あいつは出てくると思います。だから今年のうちは、実際1年生なんだし思いっきり攻め気を持ってやってもらいたいなと思ってて。そういうことを伝えてきましたね」

―#51皆川選手も積極的に攻めるようになったし、成長しましたね。
「そうですね。でもまだムラがあるので、今日みたいに良い日もあれば悪い日もあると思うんです。それはチームに迷惑を掛けてしまうから、直さなきゃいけないところで。でも本人もそれに気付いてると思います。だからこれからもっともっと変わってくれると思いますね」

―キャプテンを務めた今シーズンはいかがでしたか?
「本当に辛かったですね。『今年の明治は弱い』と色んな人から言われたし、キャプテンとしての苦労もたくさんあって。でも入れ替え戦にも勝てたし、今日もあんなに良い試合ができたし…振り返ってみれば本当に良かったなと思います。結果を見ればベスト16ですけど、この先東海が優勝してくれればいいと思っていますし。東海が上位に行ってくれれば、自分の中でだけですけど『自分たちはあそこと競ったんだぞ』って言えるじゃないですか(笑)。今日も試合が終わって『東海頑張れよ』とは声を掛けました。決勝は応援に行くし、頑張ってもらいたいですね。東海のおかげで良い終わり方ができて良かったです」

―4年間を振り返っていかがでしたか? 昨年はすごく悩んでいる様子もありましたが。
「そうですね(苦笑)。とにかくキツかったです。でも同期の仲間がいてくれたおかげで、ここまでやってこれたというのは本当にありますね。キャプテンという役割も自分だけでは絶対に無理だったと思うし。今日も5人4年生がベンチ入りして、あと2人応援してくれて。本当にその7人が、支え合いながら、助け合いながらやってこられたという感じはしますね。感謝したいです」


「中途半端な気持ちでやりたくなかった」
悔いの残らないプレーでチームに貢献

◆#17田村 晋(明治大・4年・SG)
111124tamura_i.jpg最後の試合、3P3本を含む24得点の活躍を見せた田村。4Qの最後の3Pなど勝負所でのアウトサイドや、東海大のディフェンスをかわして決める華麗な1on1には満員の会場もどよめいた。昨年から大きく開花してプレー的にも活躍が目立つが、今年は最上級生として後輩たちに頻繁に声を掛ける姿が多々見られた。時には厳しい声を掛け、後輩たちの奮起を促したことがチームをまたひとつ強くさせたと言えるだろう。攻守の要となった田村の存在から下級生たちも学んだ事は多いはず。チームに受け継いでくれることを願いたい。


―最後は三浦選手に決められましたが、タイムアップの瞬間はどんなお気持ちでしたか?
「その前の攻撃で自分シュート打ったんですよ。それを決められたら良かったんですけど決められなかったので、とりあえずここ絶対抑えようと思ってて。自分はゴール下にいて田中大貴が切れてきて、それで三浦が来て、誰かディフェンスついてたんですよね。で、あれも結構難しいシュートだと思ったので入らないだろうなと思ってゴール下から見上げてたんです。そしたら入っちゃって…うわぁーってなりました(苦笑)。去年のインカレの自分たちみたいですよね。去年を少し思い出しました」

―4Qの終わりなど大事な場面でシュートを決めましたね。どんなことを考えてプレーしていましたか?
「ボールを持ったらとりあえず攻めようと思ってました。スリーも打てるところがあったら打とうって。それが自分の求められてることだと思ったし、中途半端な気持ちでやりたくなかったので。悔いの残らないように自分のできる事をしっかりやろうと思った結果が、今日みたいなプレーに結びついたんだと思います」

―去年よりもスコアラーとして頼もしくなりましたね。
「去年は金丸さん(10年度主将・現JBLパナソニック)がいたので自分がどのタイミングで行けばいいのか難しかったし任せちゃう部分もあって、その中でもっと攻めろとも塚さんに言われるし、どうしたらいいのか分からない部分もありました。でもあの時に色々経験できたし、あの経験を活かして成長出来たところも大きくて。今年は自分がエースと言われていたし、点数を取ることに関しては頑張ろうと思いました」

―4年生になって苦労もあったと思いますが。
「そうですね。上級生として新しいチームになって、下級生が多いチームだったので今までのチームよりチーム作りという点で今年は苦労したと思います。色々悩んで、実際下級生のせいにしたりしてしまったこともあって…本当にそれは良くなかったんですけど。そこから色々考えて、でも最終的には本当に良いチームが作れて良かったと思います」

―4年間を振り返っていかがですか?
「1年から4年まで、本当に各学年によって求められることも違って大変でした。でもだからこそ4年間通して色々できるようになったと思います。高校生の時はまわりがすごい人ばっかりだったので自分は点数取る人でもないし、ドライブに合わせたりリバウンドとか声を出すこととか、そういう地味な事しかやってなかったんです。点数も取れるようになった し、高校生の時と比べて自分も成長できたなって思います」

―後輩へのメッセージを。
「オールジャパンにも残してあげられなかったし、インカレもベスト8に入れさせてあげられなかったのは申し訳ないけど、結構それなりに良い経験もさせてあげられたと思います。1部に残すことができたので、その中で来年もきついとは思うんですけど頑張って欲しいですね。最後こういう風に良いチームになって良い形で終わることができて、下級生に良いところも見せられたかなと思うから、4年生のプレーを何か見て学んでくれてたらいいかなと思います」


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ブザービーターを決めた三浦を、ベンチからかけ出した東海大の面々が押しつぶすように囲んだ。


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勝負どころの終盤、大事なところはやはり満原が決めた。


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終盤、スティールを決めた田中。


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田村へうまくパスをさばいた安藤。延長戦へのきっかけとなった。


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4年生、岸本の活躍も目立った。


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ブザービーターを決めた田村を、佐藤が歓喜の様子で抱きしめる。


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4Q終盤、選手に指示を出す塚本監督。
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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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