2016年12月 / 11月≪ 12345678910111213141516171819202122232425262728293031≫01月


第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2011.11.22 (Tue)

【2011インカレ】11/22レポート(1回戦)

愛知学泉大、鹿屋体育大、新潟経営大はあとわずか
見応えある接戦が続いた2日目


 2日目は関東の大学に迫る地方校による接戦が続いた。愛知学泉大(東海1位)、鹿屋体育大(九州1位)、新潟経営大(北信越2位)はいずれも終盤まで白鴎大(関東13位)、日本体育大(関東11位)、明治大(関東9位)をリードする展開となった。初戦は関東のチームもどちらかといえば余裕を持って臨みがちになり、地方校にとってはそこは付けこめる最大のチャンスでもある。いずれも10点以上のリードを奪う展開となったが、最後の最後に逆転されるというパターンが続き、勝負どころの重要さを感じさせる内容となった。

111122uesugi.jpg 拓殖大(関東3位)対東海大札幌(北海道2位)の試合は、2度目の出場となる東海大札幌が粘りのバスケットを見せた。ゲームで出足では拓殖大をイライラさせ、立ち上がりはロースコアに。次第に拓殖大が本来の力を発揮して1Qは30-17となったが、東海大札幌も#5畠(4年・G)が連続3Pで魅せた。高さ、速さで勝る拓殖大はベンチメンバーも出場させながら優位に試合を進める。東海大札幌はアウトサイドに頼る形となるが、最後まで打っていき、#4松本(4年・F)も20点。昨年までこのチームを指揮していた東海大の原田アシスタントコーチも東海大メンバーと一緒に応援に加わりながら「落ち着いてゲームをできていて、昨年の経験が生きている」と教え子の成長を褒めた。拓殖大は#99長谷川 技を除く全員出場で115-70で初戦を難なく突破。エースの不在は痛いが、優勝を目指しスタートを切った。

111122tanaka.jpg 昨年法政大を倒して一躍名を知らしめる形となった富士大(東北2位)は東海大(関東2位)に挑んだ。しかし、エース#2田口(4年・F)は東海大の堅いディフェンスの前に思うようにプレーできず、東海大は#4森田(4年・G)や#33狩野(3年・SG)の3Pも続き、1Qは22-8。2Q以降は#2田口のシュートも入り始めるが、それでも大きく差はついた。しかし富士大は#2田口、#7佐藤(4年・C)とチームの核である2人がファウルトラブルに見舞われ、#7佐藤は4Qで無念の退場。最後は96-51で試合終了、東海大が2回戦に駒を進めた。

 春は震災の影響でほとんど練習ができなかったという東北のチーム。富士大も例外ではなく、田口「練習が中断した後、チームづくりを一からやり直さなければならなかったのは大変だった」と言う。それでも自分たちにできるのはひたむきにプレーすることだけとの思いから、このシーズンを戦ってきた。今期に限らず、そうした姿勢で今後も戦うチームとなっていって欲しい。

写真上:高さの優位もあり、拓殖大・上杉は20点。
写真下:ワンマン速攻でダンクを見せた東海大・田中。

※東海大札幌・松本選手、富士大・田口選手のインタビューは「続きを読む」へ。
※白鴎大対愛知学泉大、日本体育大対鹿屋体育大、明治大対日本経済大は別途掲載します。


[続きを読む]

【INTERVIEW】
「代々木に来るのが夢で、それを果たせた」
ひたむきな頑張りで4年間を昇華

◆#4松本章平(東海大札幌・4年・F)
111122matumoto.jpgサイズも小さく、有名校の選手が多いわけでもないが、ひたむきなスタイルを追求してインカレ出場は2度目。これも今年から東海大の湘南の方に移った原田コーチが残し、貫いてきたものがチームの核になっている証だ。こうしたスタイルや芯のあるチームは崩れにくい。自らは代々木に立つという目標を達成し、20点の活躍。関東との差はまだ大きいが、今後もこうしたチームの魂を下級生が継いでいってくれることを期待しつつ、大学バスケ最後の舞台を終えた。


―試合を終えて。
「今日は自分たちのプレイスタイルを出すということをみんなと話し合ってやって、プレイスタイル自体はひたむきに頑張るというのはできたと思います。ただ、結果がついてこなかったというのは残念です」

―試合の入りは拓殖大に簡単には得点もさせませんでしたし、落ち着いているように見えました。上で昨年コーチをしていた東海大の原田コーチも「去年の経験が大きいのでは」とおっしゃっていましが。
「チーム全体はわかりませんが、僕自身は去年も経験していて、インカレがどのようなものか分かっていたので自分自身は緊張もせずにできました。その通りだと思います。1年生は分からない部分もあったかと思うんですが、今日の経験を来年、再来年と活かしていって欲しいですね」

―原田コーチがいなくなってもチームのカラーは変わっていないように見えますね。
「それは変わらずですね。自分たちでひたむきなバスケットを追求してやってきました。今の監督は自分が1年生の時の4年生だった方なんですが、原田さんとはまた違った良さもありますし」

―去年からここを頑張ってきたという部分はありますか?
「ディフェンスチームを目指してきて、ディフェンス、リバウンド、ルーズをがんばろうとしてきたんですが、やはり体格の差が出てしまって厳しい試合でした」

―ただ、足元なんかで狙っている部分は頑張りが見えましたね。
「そこは身長差を活かしていけましたね(笑)」

―拓殖大は強いチームですが、違いを感じたのはやはり体格ですか?
「それ以外にもトランジションが早くて、それに付いて行けていない部分が何分間かありました。単に走るというのは我々もやっていますが、走るタイミングがうまいですね」

―これで大学バスケを終えることになりますが、どんな4年間でしたか?
「最初は北海道の2部から始まって、1部に上がってインカレに来ることができました。今までやってきたことが間違いじゃなかったと思うし、自分のいいところを出すことができて良かったと思います。実はインカレ前に風邪をひいて調整が遅れていたんですが、今日はその割にはいい部分を出せました。今年はキャプテンで、自分はこれまでやったことがなかったんです。最初は何をすればいいのか分からなかったですが、とりあえず声をかけることを意識してやってきて、みんながついてきてくれたことも良かったです。」

―4年間で印象に残っていることは?
「やっぱり代々木に来られたということですね。高校時代まで全国大会には出たことがなくて、全国大会を目標にこの大学に入ったんです。それを達成できて本当に良かったと思います」

―後輩に伝えたいことは?
「僕らのスタイルであるひたむきさをなくしてはダメだと思うので、それを忘れないで最後までやっていって欲しいと思います」


「技術云々よりも気持ちが大事」
“根性論”で体現した粘りのバスケット

◆#2田口成浩(富士大・4年・F・主将)
111127tagutii.jpg昨年のインカレ、法政大を接戦で破るアップセットを果たしたことが記憶に新しい富士大。その試合で30得点だったエース田口は、この東海大戦でも奇しくも同じ30得点を挙げた。だがそれでも、優勝候補の一角・東海大の壁は厚かった。序盤で大きく差をつけられると、そのまま51-95で敗戦。昨年の逆転劇が再び繰り返されることはなかったが、大差をつけられながらも、田口は最後の瞬間までシュートを放ち続けた。エースとして、キャプテンとして、最後の瞬間まで強い気持ちを見せてくれた。


―試合を振り返っていかがでしたか?
「やっぱり強いですね。でもリバウンドもルーズも頑張ったし、オフェンスもシュートは入ってないかも知れませんが良い形でシュートまで行けている時もありました。そういう面では自分たちのバスケットができた部分もあったかなと思います。もう思い切りやるしかないという話をしていたので、それで気持ちが引かなかったのは良かったと思います」

―東海大はかなりディフェンシブなチームですが対戦してみてどうでしたか?
「すごかったですね。簡単に一対一もできない、シュートも打てないって。やっていて楽しかったですけど、キツい部分も多かったです。簡単には中まで入っていけなかったし、行けても向こうはデカいんですよね。そこで合わせてジャンプシュートって作戦を立ててたんですけど、やっぱりローテーションも速くて。強いとしか言いようがないです。でもやってて楽しかったので、悔いはないです」

―それでも田口選手は30得点の活躍で、さすがだと思いますが。
「いや、もうディフェンスが強くて最初の方とか全然何もできなくて…。でも最後の方は吹っ切れて、思い切りやった結果シュートが入ってくれました。ただそれだけですね。まぐれと言った方がいいです(笑)。でも運も実力のうちということで」

―#7佐藤選手と共にファウルが込んだのが痛かったですね。
「そうですね。そこから少しずつ崩れてしまった部分もあります。ファウルを避けるためにゾーンを敷いても、向こうはゾーンの攻め方も上手いですし。一幸(#7佐藤)とは試合前に、『最初はファウル我慢しなきゃだめだぞ』って2人で言い合ってたんですよ。なのにお互い仲良く4ファウルになってしまって(苦笑)。でも4つになってもベンチからは『ファウルになってもいいから思い切りやってこい』と言われていたので、恐れず思い切りプレーすることを心掛けてました。一幸の退場も、思い切りやったからこそだと思います。あいつも東海の強いインサイドを抑えてたところもあったし、良いところもいっぱいあったと思いますね」

―今シーズンを振り返っていかがでしたか?
「去年インカレで初勝利して、まわりからも今年はいいぞって言われていましたし自分たちの代になってプレッシャーも当然ありました。でも東北もレベルが上がってきていますし、自分たちは対策もされてその中で勝っていくのがすごく大変で。それでリーグ戦で2位になってしまったのは本当に悔しかったですね。こうしてインカレに来られたことは良かったと思いますが、本音を言えば1位で出たかったです。この1年を振り返ったら、やっぱり東北で1位になれなかったことが一番悔しいですね。1位になれていたら東海なんかにいきなり当たらなかったわけだし…(苦笑)。でも最後こういう風に強いチームとやれて楽しかったです」

―キャプテンとして何か心掛けていた事はありますか?
「去年はエースとして点を取るだけで、チームをまとめるというよりはプレーで盛り上げればいいという感じでした。でも今年はやっぱり自分が喋って言葉でもまとめなきゃいけなくなったし、もちろんプレーでも引っ張らなきゃいけない。だから去年よりも大変でしたね。その中で自分が特に意識していたのが“雰囲気”なんです。練習の雰囲気とか試合の雰囲気とかを気に掛けて、部員が30人くらいいるんですけどその一人ひとりのモチベーションを上げようと心掛けていました。そうすればやっぱり試合に出ている方も気持ち良いだろうし、応援している方も自然と声を出して応援するようになると思ったので。勝ちたいという気持ちを持って声を出して行こうとは常にミーティングの時から言ってきたと思います。一番はそれですね。良い雰囲気を作って、モチベーションを上げさせることを心掛けてきました」

―今日の試合でも応援席から“粘り”コールなどが沸いてましたし、そうやってみんなで声を出して良い雰囲気は作れていましたね。
「そうですね。去年の先輩たちも来てくれて一緒に応援してくれました。やってて『もうダメだ』と思っても、応援されるともうひと頑張りできますし、そういうコート外の助けがチームで勝つことにつながるのかなと思います」

―今年は地震の影響もあったと思いますが。
「それはキツかったですね。春にモチベーションを上げてガッツリ1ヶ月走り込んで、いざバスケットするぞって時に地震が来たので…。1ヶ月被災して、自分は地元に帰っていました。そこからまたチームを作り直すのがきつかったし、大会もいくつか中止になって色々不安だらけでしたね。本当に大変でした。でも精神的に強くなったと思います。やっぱり東北のチームが頑張ることで、元気とか感動とかを見てる人に伝えたいという想いは強くて。『頑張ろう東北』ってTシャツも、東北の全チームに配られたんですよ。あれを着て、頑張る姿を見てもらいたいとは思ってました」

―これで学生バスケットは引退となりました。4年間を振り返っていかがでしたか?
「そうですよね、終わりなんですよね…。4年間は本当にあっという間でした。バスケットの技術はもちろん、心も体もすごく成長したと自分の中で感じていますし、つらい時もありましたが仲間と一緒に頑張ることができて悔いの残らない終わり方ができました。それに、人生はここで終わった訳じゃないじゃないですか。4年間で学んできたり経験してきたりしたことを無駄にしないで、卒業してからの人生にもつなげていきたいです」

―4年間を共にした4年生は田口選手にとってどんな存在ですか?
「1年生の時は寮で、同期とはご飯も風呂も何をするにも常にずっと一緒でした。とにかく仲が良いし、性格もみんなお互い分かり合っていて。だめな時もありましたけど(笑)、正直自分の代のやつらがいてくれたからそれを支えにここまで頑張ってこれたんだと思います。自分が一人で突っ走っちゃう時に『だめだよ』って言ってくれたのも4年生の人たちだったし、そういうところは本当にありがたかったですね。あいつらが富士大にいてくれて、一緒の年でやってこれて良かったです。『ありがとう』って言いたいですね」

―自分がチームに残せたもの、示せたものは何だと思いますか?
「自分は基本的に“根性論”なので、技術云々よりも気持ちが上だと思っているんです。つらい時でも試合中点差が開いた時でも、『あ、やばい』って思うんじゃなくて、そこでみんなで『まだだ、まだだ』って言い合うことが大事だと思ってて。諦めない心とか、そういう気持ちの面は伝えられたかなと思います。技術も勿論教えてきましたけど、どちらかというと気持ちの面を重視してチームには伝えてきたと思います」

―では後輩へのメッセージを。
「3年生が少ないので主力は今の1・2年生になると思いますが、いい選手もいっぱいます。僕らが今まで伝えてきた気持ちの面や技術の面を忘れないで徹底してくれたら、富士大の伝統をしっかり受け継いでくれると思いますね。あとは自分たちでこれがダメだとかこれはいいから進めていこうだとか話し合って、僕らが教えてきたことに加えてチームを良くしていけばインカレにも絶対また来られると思います。まぁ正直、まだまだ頼りないですけどね(苦笑)。でも自分も昔そうだったように、見たり経験したりしてこれから変わってくると思うんです。東北も段々レベルが上がっているので勝ち抜くのは大変だと思いますけど、頑張って欲しいですね。応援してます」


【拓殖大vs東海大札幌】
111122yagi.jpg
八木は21点。リーグ戦から出番が増えており、今後にも期待がかかる。


111122tyonan.jpg
長谷川 技が出場できない中、長南やほかの4年生の奮闘にも注目だ。


111122hata.jpg
1Q、3Pを4本決めた畠。


111122saporo.jpg
最後まで声を掛け合いながらプレーしていた東海大札幌。


111122sasaki.jpg
小柄な佐々木は拓殖大の足元へのディフェンスでも踏ん張りを見せた。


111122masuko.jpg
豪快にリバウンドを取る増子。


111122tokai.jpg
昨年同様、本家の東海大のメンバーが東海大札幌の試合の応援をしていた。


【富士大vs東海大】
111122fuji.jpg
「がんばろう東北」のTシャツを着て試合に挑んだ富士大。


111122sakamoto.jpg
東海大・坂本はゴール下で活躍し、18点。


111122taguti.jpg
田口は田中、三浦といった面々に厳しいディフェンスに遭った。


111122watanabe.jpg
4年生の渡邉も司令塔として最後まで奮闘。


111122fuji1.jpg
終盤、田口と佐藤が確認しあうように手にタッチしていた。
関連記事

テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

EDIT  |  23:30  |  2011インカレ  |  Top↑
 | BLOGTOP |