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2011.11.09 (Wed)
【2011リーグ】11/9 入れ替え戦 関東学院大VS江戸川大 第3戦
【前半で勝負をつけた関東学院大が2部残留】
3戦目までもつれた関東学院大対江戸川大のゲームは、前半で差をつけた関東学院大が104-73で勝利し、2部残留を決めた。
ややスロースタート傾向のある関東学院大だが、この試合では1Qから#32前田(4年・SF)や#33前川(1年・SG・京北)のアウトサイド、#1プィ(1年・C・延岡学園)のバスケットカウントカウントなど、オフェンスが好調。江戸川大も#71黒澤(4年・G)のシュートや#8村田(4年・C)も高さのハンデを感じさせずインサイドで得点。27-23とまずまずの立ち上がりとなった。
しかし2Qになると関東学院大の勢いが増し、残り5分を切ってから4本の3Pなどアウトサイドが続いて江戸川大を大きく引き離した。高さのない江戸川大にとってはシュートの確率が大事になるが、これが苦しいシュートを強いられ、前半を終えて57-39と18点の差となった。後半、このまま20点程度の差を保ち、関東学院大がゲームを優位に進めた。江戸川大は#7臼井(3年・F)の3Pなども出るが、点差を詰めるには至らない。関東学院大は最後はベンチの4年生も出場させ、104-73でタイムアップ。3戦目は関東学院大が持てる力を十分発揮して2部の地位を保持した。
関東学院大はセンターがまだ1年生であることや、リーグ戦中に怪我人もいたことで厳しい戦いを強いられた。しかしゲームのどこかでは力を発揮する集中力はあり、2部のポジションを守りぬいた。#30村田(2年・PF)や#33前川など、若く得点力のある選手はまだまだこれから。#32前田が抜けることになるが、伸びしろはある。来期に期待したい。
江戸川大は2年連続で入替戦で阻まれた。確固としたスタイルを持ち、早いトランジションでアウトサイドシュートを勝負強く決めていったが、関東学院大のバランスの良い布陣の前に3戦目は苦戦した。上の部への昇格には辛抱強さもいる。来期もまた入れ替え戦に来られるようなチームとなって欲しい。
写真上:プィとティモニンはゴール下で豪快はプレーを連発した。
写真下:最後はベンチの4年生も出場させ、笑顔の関東学院大。
※関東学院大・河野選手、前田選手、細谷選手、江戸川大・福留選手のインタビューは「続きを読む」へ。
「みんなで一つになって頑張ることができた」
経験を活かし快勝で決めた2部残留
◆#28河野誠司(関東学院大・4年・PG・主将)
大舞台でも決して物怖じせず、堂々としたゲームメイクが出来る気持ちの強い選手。メインガードとして、また今シーズンは主将としてチームを引っ張ってきた。怪我人も多くリーグ戦は連敗が続いたが、終盤になるにつれ徐々にチームとしてまとまり、役割を分散させた“全員バスケット”で「昨年とは違うスタイル」をまさに有言実行。大事な入れ替え戦第3戦も100点ゲームの快勝で勝ち越しを決めた。「持っている力以上の力が出せている」とリーグ終盤口にしていたが、最後の1年間を通して本当に4年生としての意地を見せてくれた選手だった。
―今の心境はいかがですか?
「最高に嬉しいです。自分は試合前から絶対最後に4年生を出せるようにしようと思っていたので、それが実現出来て良かったです」
―関東学院大はいつもスロースタートな印象を受けるのですが、今日は1Qから良かったですね。
「みんな気持ちが入ってましたね。やっている自分たちも気持ちが一つになったと感じたし、見ている人にもそれは伝わったんじゃないかと思います。出だしから良い流れで最後までいけたので、もう言う事なしの試合でしたね。最高です」
―第2戦では相手の良さを出させてしまいましたね。
「流れが悪い時にどう自分たちのペースに持って行くか、ガードとしても勉強になった試合でした。ディフェンスなど昨日の悪かったところを今日修正して、それが上手くいって良かったと思います」
―入れ替え戦は独特の雰囲気があると思います。去年もそれは味わったと思いますが、今年はいかがでしたか?
「試合前めちゃくちゃ緊張しました。でも絶対落とせないってプレッシャーはあっても、試合している時は本当に楽しかったですね。プレッシャーに打ち勝つことが出来たのは良かったと思います。ホッとしました」
―今シーズンを振り返っていかがでしたか?
「最初は上の入れ替え戦に行こうという目標でやってたんですけど、思い通りにいかずに下との入れ替え戦に行くことになって、チームで沈んでしまった時期もありました。でも4年生で話し合って、絶対3部に行くことだけはやめようと気持ちを切り替えて。2部残留の為にみんなで一つになって頑張ることができたと思います。色々ありましたが、みんなで乗り越えられたなと思いますね」
―キャプテンを務めた1年間はどんな経験になりましたか?
「すごく勉強になりましたね。上手くいかない時もあったけど、周りの4年生が協力してくれて色々助けてもらえました。シーズンを通して成長できたし、1年間キャプテンをやってきて良かったです」
―これで学生バスケットは引退になりました。4年間はいかがでしたか?
「正直しんどかったです(苦笑)。何度も辞めたいと思ったし、苦しい事もいっぱいありましたね。でも色んな経験をして、やってて良かったなって今は心から思います」
―去年はインカレでベスト4も経験しましたね。
「3年生の時は本当に色々経験できたし、その経験を今年に繋げないといけないなと思っていました。あの舞台を経験して、メンタル的にも大分違ったなと自分でも思います」
―自分がチームに残せたもの、示せたものは何だと思いますか?
「やっぱり“気持ち”でチームは変わるんだってことですかね。気持ちで負けないって部分を伝えられたかな。まぁ自分では分からないですけど(笑)。でも一番残せたものは、2部残留という結果ですね。それが一番大きいと思います」
―では最後に、下級生へのメッセージを。
「あいつらなら出来ます!1部に行って輝いて欲しいですね。信じてます」
「仲間に支えられてここまでやってこれた」
4年間を終え溢れ出る感謝の気持ち
◆#32前田陽介(関東学院大・4年・SF)
下級生の頃から出番を得て、エースとして活躍してきた前田。特に勝負所でのシュートは光るものがあり、リーグ戦中も“前田タイム”とも呼べるような時間帯を幾度も見せてくれた。常々「自分は適当なやつだから」と笑っていたが、最後のインタビューからは4年生としてチームや仲間を思いやる気持ちがしっかりと伝わってくる。4年間で経験した苦しさや悔しさも「トータル的には良い事の方が多かった」と前向きに振り返り、清々しい笑顔で学生バスケットを終えた。
―今の心境はいかがですか?
「最高の終わり方ができて嬉しいですね。昨日負けてすごくプレッシャーがかかって、昨日の夜もなかなか眠れなかったし、今日の試合前のアップも緊張しまくってたんですよ。昨日の試合までは全然緊張してなかったんですけど、この試合は今年一番の緊張でしたね。でも今日は出だしからシュートが入って本当に良かったです。それに最後に4年生5人で出て、みんな得点できたので最高ですよね。やっぱりアイツら持ってるなって思いました。外しても最後の最後で決めてきて、やり方が上手いなって(笑)。完全に持ってかれましたね」
―今年は4年生の活躍が顕著でしたね。
「自分らの代は1年生の頃は全部で17人いたんですけど、みんなどんどん辞めちゃって。でも最後に残った皆がすごく頑張ってくれたし、就職活動とかで辞めたやつらも『俺らの分まで頑張れよ』って励ましてくれました。自分は宮崎弁で“てけてけ”っていうか、すごく適当なやつなので何もしてないんですけど、自分以外の4年生が本当にしっかりしててチームをまとめてくれましたね。そのお蔭で最後こうやって終われたんだろうなって。やっぱりアイツら最高ですね。みんなのお蔭で自分は自由にやらせてもらえたので、すごい感謝してます」
―今シーズンを振り返っていかがでしたか?
「シーズンの最初は怪我であまり出てなくて、スタメンじゃなかったし“やばいなやばいな”って焦ってたんです。もう相当落ち込んじゃってましたね。でも周りのみんなが『陽介出なかったら誰が出るんだよ』って励ましてくれて、みんながそう思ってくれてるんだから頑張らなきゃと思ってトレーニングもずっと続けてきました。それでやっとトーナメントの前くらいにちゃんと復帰できて。でもそのトーナメントは不発のまま終わってしまって、負けた後このままじゃやばいなと思ったんです。だから今年の夏は結構追い込みましたね。ウェイトしまくって練習も最後まで残って、今までで一番追い込んだ夏でした。それでリーグ戦に入ったんですが、リーグは呪われてるんじゃないかってくらい怪我人とか体調不良とか多くて、負けが込んで…。でも2巡目の順天戦(10/2)で負けた後に、日馬先生(監督)と4年生でご飯食べに行ったんですよ。そこで『4年生には期待してる』って言われて、やるしかないなって意識になりました。次の練習から雰囲気も良くなったし、チームもどんどん良い方向に変わっていきましたね。怪我人が多くても周りが頑張って穴を埋めてくれたし、リーグの終わりになるにつれてチームの調子も上がっていって、結局入れ替え戦には進みましたが最後もこうやって勝てたので全体として見れば良いリーグ戦だったなと思いますね。それに普通より3試合も長くこのチームでやれたし、代々木で引退できたからまぁいいかなって自分は思います(笑)」
―これで学生バスケットは引退になりました。4年間を振り返っていかがですか?
「あっという間でした。きつい事もありましたが、トータル的には良い事の方が多かった気がしますね。1・2・3年生の時はパプ(10年度主将・現bj横浜)とずっと一緒で、3年の時はインカレもオールジャパンも出られてすごく良い経験が出来ました。パプとは一緒に住んでた時もあったし、すごく尊敬してるので存在は大きかったですね。それで今年はパプが抜けて、自分がやらなきゃいけないと思ってすごく成長できた年でした。4年間のうち今年の前半が一番苦労したと思います。でも周りの仲間の励ましにも支えられて、ここまでやってこれて良かったですね」
―後輩たちは来年も2部でプレーすることが出来ますね。最後に後輩へのメッセージを。
「やっぱり4年生になるとすごく考えることも増えてバスケ辞めたいなとか思う時も来るかもしれないけど、でもそういう時には絶対まわりの友達がケアしてくれるから、その事を忘れないで欲しいですね。それに引退して卒業しても自分ら先輩たちもいる訳だから、相談してくれればいいし。今の3年生はあんまり試合に出てる人がいないから来年も苦労すると思うし、ガードも抜けるので大変だと思うんですけど、とりあえず…残留して欲しいです(苦笑)。でも怪我なく下級生も成長出来れば絶対上にもいけると思うので、頑張って欲しいですね」
「やっぱり努力は裏切らない」
チームに示した挫けない意志
◆#51細谷将司(関東学院大・4年・PG)
勢いある速攻でバスケットカウントを獲得したかと思えば、きれいな3Pも次々決めてみせる。そして何より、コートで誰よりも生き生きと戦う姿が印象的だった。常に全力で強気な姿勢を貫く細谷の活躍には、ベンチや応援席も一層沸いた。その理由の一つが、彼が4年目で見事チャンスを掴んだ選手だからだ。諦めない努力が実を結びこれまでよりも長くプレータイムを得た今年を、細谷は「本当に楽しかった」と感慨深げに振り返った。彼の不屈の精神が、後輩たちに受け継がれることを願いたい。
―今の心境はいかがですか?
「2部に残れて嬉しい反面、インカレや上の入れ替え戦にいけなくて悔しい想いもありますね。でも最後に勝てて良かったし、スッキリした気持ちですね」
―試合を振り返っていかがでしたか?
「絶対に降格は避けたかったので、試合前もみんなすごく気合いが入っていました。誰一人として気を抜いてるやつがいなくて、これなら大丈夫だなって試合前から思ってましたね。そういう意地が出た試合だったと思います。それに昨日の敗戦を活かして試合前にミーティングして、今日はプレスが来る前に切り替えを早くできたし、しっかり対策出来たのも良かったですね。みんなが同じ方向を向いていたから、ああいう結果になったのかなと思います」
―終盤に#4高橋選手、#38中川原選手といったベンチの4年生も出せましたね。
「あれは感無量でしたね。決めてくれて、最高の終わり方ができました。本当に嬉しかったです」
―今シーズンを振り返っていかがでしたか?
「色々あったし怪我人も多くて今シーズンは苦労もたくさんあったんですけど、そういう問題を乗り越えることでチーム内の繋がりとか人間関係もすごく強くなりました。そうやって絆を強めて最終的に一つになれたのは本当に良かったですね。今シーズンで、大事なのは“気持ち”だなって分かりました。やっぱり気持ち次第だなって。色々成長出来たシーズンでしたね」
―個人的には今年が一番プレータイムを得た年でしたね。
「そうですね。やっぱり努力は裏切らないなと思いました。本当に楽しかったです。諦めずに努力してきて良かったなって、本当に思います」
―4年間を振り返っていかがですか?
「試合に出られなくて苦しい時期もあったんですけど、家族とか友人とかチームメイトとかスタッフとか、そういう周りの人たちに支えられていたから、色んな壁を乗り越えることが出来ました。本当に感謝ですね。そういう人たちの存在があったから今の自分があるんだと思います。もう感謝しかないです」
―4年間で自分がチームに残せたものや示せたものはなんだと思いますか?
「今Bチームにいる人とかベンチにいる人とかには、努力すれば花が咲くというか、最後に絶対報われる時が来るんだということは見せられたかなと思います。あとは、やっぱり『気持ち』の部分ですかね。自分はいつも気持ちを表に出してプレーしていたと思うので。気持ちを表に出していけば必ずいい結果が生まれるんだというのは示せたんじゃないかなと思います」
―最後に後輩へのメッセージをお願いします。
「後輩たちはすごい能力も高いと思うし、選手たちの努力次第で上の入れ替え戦、インカレにも行けると思います。一日一日を無駄にすることなく毎日全力で、充実した日々を送って欲しいですね。そうすれば絶対1部にも行けると思うので、期待してます」
「言葉に責任を持たなきゃと思った」
主将として続けてきた地道な努力
◆#2福留貴明(江戸川大・4年・G・主将)
シーズンを振り返る福留の表情は、終始“苦笑い”だった。4年生になって意識を改革し、1年間努力してきた達成感は勿論ある。それでもやはり、最後に結果が出なかった悔しさには言葉が詰まった。それもまた彼の正直な気持ちであり、一つの引退の形。「『やり切った』と言いたいけど言えない」という言葉からは、努力してきたからこそ何よりも結果が欲しかったのだという葛藤がうかがえた。
だが「自分がチームに示せたものは?」という質問には、近くを通りかかった後輩が代わりに「早朝練習です!」と答えた。ひたむきに自主練に励み、毎日努力する背中は後輩たちの目にしっかりと焼き付いていたようだ。結果では測れない部分で4年生が残したものの価値は、誰よりもチームメイトが分かっているだろう。
―今の心境はいかがですか?
「思ってた終わり方と違いますね。今頃『2部に上がったー!』って喜んでるはずだったんですけど…。厳しい世界ですね。なんだかもう…言葉が出ないです。後輩たちに来年2部で戦わせたいと思って今年1年キャプテンをやってきたんですけど、こういう風になってしまって申し訳ないですね」
―思い切りのいいシュートなどチームの持ち味を出せた時間帯も多々あったと思います。振り返っていかがですか?
「初戦を落としたのは大分痛かったんですけど、昨日は立て直すことができました。うちはシューター軍団なので、変に何か別の事をやろうとしても多分上手くいかないと思うんです。だからいくら周りから打ち過ぎだと言われても、打ち続けるしかないと思ってそこはブレずにやってきましたね。今日も試合前に『勝ち負け気にせず自分たちのバスケットをしよう』とみんなで話して。でも結果的にこういう風に2部昇格も果たせなかったので残念ですね。入れ替え戦は去年も経験している分、この雰囲気とか独特の空気も分かってたんですけど…。でも関東学院のプライドが上回ってたのかなと思います」
―江戸川大は相手チームのスカウティングはほとんどせずに、自分たちのバスケットで戦うということを徹底しているとお聞きしました。
「そうですね。あまりスカウティングするとそれに囚われておかしくなってしまうので、ディフェンスを頑張ってチャンスがあれば打つ、という様にシンプルな形を貫いてきました。自分たちは能力もないですし、地道に自分たちのスタイルを徹底させるしかないですからね」
―リーグ戦でお話を伺った時に、今年は4年生がしっかりしていると仰っていましたね。
「そうですね。今日も最後に4年生が出て、シュートも決めてくれてすごく嬉しかったです。大学スポーツって、やっぱり4年生じゃないですか。技術とかじゃないと思うんです。試合に出て活躍することも大事ですけど、練習への取り組み方とか普段の姿勢とか…大事なのはそういう部分だと思うので。そういう意味では今年の4年生はみんな本当に頑張ってくれたなと思います」
―キャプテンを務めた1年間はいかがでしたか?
「本当にたくさんの人に支えられてきた1年間でした。色々あって春先はチームがバラバラになってしまいそうだったんですが、相川さん(コーチ)や女子の監督の守屋さん(ヘッドコーチ)が支えてくれたし、Bチームのみんなも支えてくれました。それでも最終的にこういう結果になったのは、僕の、キャプテンとしての力不足ですね」
―北原監督がチームを見られない時期もあって、苦労もあったと思いますが。
「やっぱり監督がいると、自然と練習の雰囲気もピリッとするじゃないですか。でも今年は締まらない感じの時もあって、そこは苦労しましたね。下級生とかはどうしても甘えが出ちゃうというか、“こんなもんでいいや”みたいな雰囲気が出て。だから監督がいない分自分が言って引き締めなきゃと思ってたし、それと同時に、言うだけのことはしなくちゃと思いましたね。それは1年間ずっと思ってきたことで、毎日自主練も続けてきました。後輩たちにはいっぱい怒ってきたんですけど、言うんだったらその言葉に責任持たなきゃと思って。それでみんなもついて来てくれたかなと思います」
―これで学生バスケットは引退となりました。4年間を振り返っていかがですか?
「個人的に2・3年生の時は本当にバカで荒れてて、みんなに迷惑かけてしまいました(苦笑)。でも4年生になってやらなきゃなと思って、少しは変われたかなと思います。でも正直、悔いが残りますよね。いやもちろん『やり切りました』って言いたいですけど、結果が出なかったので…悔いがないって言ったら嘘になります。でも最後の相手が、河野(#28)とかエリマン(#1)とか(前田)陽介(#32)とかで良かったですね。陽介は中学の選抜で一緒になって、そこからの仲なので。最後の試合があいつらで良かったなって思います」
―自分がチームに残せたものや示せたものはなんだと思いますか?
「なんだろう、何か残せたのかな。やることはやるというか、努力する姿勢…まぁ自主練ですかね。3年の粂川(#1)と、この一年間ずっと一緒に自主練してきたんですよ。学校ある日は練習の2時間前に来て1時間くらいシューティングして、学校なくて2部練の時は練習が9時半からだから朝8時からシューティングして。それをほぼ毎日1年間、練習がある日はずっとやってきました。そうやって努力する姿は見せれたかなと思います」
―最後に、後輩へのメッセージをお願いします。
「まず、ごめんなさいってこと。あとは、監督も戻って来年から色んなことが大きく変わると思うし、大変な事もあるかも知れないけど…なんだろうなぁ、“来年2部目指して下さい”って言うとありきたりになっちゃうな(苦笑)。来年の4年生に期待してますってことですかね。頑張ってもらいたいです」

ややスロースタート傾向のある関東学院大だが、この試合では1Qから#32前田(4年・SF)や#33前川(1年・SG・京北)のアウトサイド、#1プィ(1年・C・延岡学園)のバスケットカウントカウントなど、オフェンスが好調。江戸川大も#71黒澤(4年・G)のシュートや#8村田(4年・C)も高さのハンデを感じさせずインサイドで得点。27-23とまずまずの立ち上がりとなった。
しかし2Qになると関東学院大の勢いが増し、残り5分を切ってから4本の3Pなどアウトサイドが続いて江戸川大を大きく引き離した。高さのない江戸川大にとってはシュートの確率が大事になるが、これが苦しいシュートを強いられ、前半を終えて57-39と18点の差となった。後半、このまま20点程度の差を保ち、関東学院大がゲームを優位に進めた。江戸川大は#7臼井(3年・F)の3Pなども出るが、点差を詰めるには至らない。関東学院大は最後はベンチの4年生も出場させ、104-73でタイムアップ。3戦目は関東学院大が持てる力を十分発揮して2部の地位を保持した。

江戸川大は2年連続で入替戦で阻まれた。確固としたスタイルを持ち、早いトランジションでアウトサイドシュートを勝負強く決めていったが、関東学院大のバランスの良い布陣の前に3戦目は苦戦した。上の部への昇格には辛抱強さもいる。来期もまた入れ替え戦に来られるようなチームとなって欲しい。
写真上:プィとティモニンはゴール下で豪快はプレーを連発した。
写真下:最後はベンチの4年生も出場させ、笑顔の関東学院大。
※関東学院大・河野選手、前田選手、細谷選手、江戸川大・福留選手のインタビューは「続きを読む」へ。
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【INTERVIEW】「みんなで一つになって頑張ることができた」
経験を活かし快勝で決めた2部残留
◆#28河野誠司(関東学院大・4年・PG・主将)

―今の心境はいかがですか?
「最高に嬉しいです。自分は試合前から絶対最後に4年生を出せるようにしようと思っていたので、それが実現出来て良かったです」
―関東学院大はいつもスロースタートな印象を受けるのですが、今日は1Qから良かったですね。
「みんな気持ちが入ってましたね。やっている自分たちも気持ちが一つになったと感じたし、見ている人にもそれは伝わったんじゃないかと思います。出だしから良い流れで最後までいけたので、もう言う事なしの試合でしたね。最高です」
―第2戦では相手の良さを出させてしまいましたね。
「流れが悪い時にどう自分たちのペースに持って行くか、ガードとしても勉強になった試合でした。ディフェンスなど昨日の悪かったところを今日修正して、それが上手くいって良かったと思います」
―入れ替え戦は独特の雰囲気があると思います。去年もそれは味わったと思いますが、今年はいかがでしたか?
「試合前めちゃくちゃ緊張しました。でも絶対落とせないってプレッシャーはあっても、試合している時は本当に楽しかったですね。プレッシャーに打ち勝つことが出来たのは良かったと思います。ホッとしました」
―今シーズンを振り返っていかがでしたか?
「最初は上の入れ替え戦に行こうという目標でやってたんですけど、思い通りにいかずに下との入れ替え戦に行くことになって、チームで沈んでしまった時期もありました。でも4年生で話し合って、絶対3部に行くことだけはやめようと気持ちを切り替えて。2部残留の為にみんなで一つになって頑張ることができたと思います。色々ありましたが、みんなで乗り越えられたなと思いますね」
―キャプテンを務めた1年間はどんな経験になりましたか?
「すごく勉強になりましたね。上手くいかない時もあったけど、周りの4年生が協力してくれて色々助けてもらえました。シーズンを通して成長できたし、1年間キャプテンをやってきて良かったです」
―これで学生バスケットは引退になりました。4年間はいかがでしたか?
「正直しんどかったです(苦笑)。何度も辞めたいと思ったし、苦しい事もいっぱいありましたね。でも色んな経験をして、やってて良かったなって今は心から思います」
―去年はインカレでベスト4も経験しましたね。
「3年生の時は本当に色々経験できたし、その経験を今年に繋げないといけないなと思っていました。あの舞台を経験して、メンタル的にも大分違ったなと自分でも思います」
―自分がチームに残せたもの、示せたものは何だと思いますか?
「やっぱり“気持ち”でチームは変わるんだってことですかね。気持ちで負けないって部分を伝えられたかな。まぁ自分では分からないですけど(笑)。でも一番残せたものは、2部残留という結果ですね。それが一番大きいと思います」
―では最後に、下級生へのメッセージを。
「あいつらなら出来ます!1部に行って輝いて欲しいですね。信じてます」
「仲間に支えられてここまでやってこれた」
4年間を終え溢れ出る感謝の気持ち
◆#32前田陽介(関東学院大・4年・SF)

―今の心境はいかがですか?
「最高の終わり方ができて嬉しいですね。昨日負けてすごくプレッシャーがかかって、昨日の夜もなかなか眠れなかったし、今日の試合前のアップも緊張しまくってたんですよ。昨日の試合までは全然緊張してなかったんですけど、この試合は今年一番の緊張でしたね。でも今日は出だしからシュートが入って本当に良かったです。それに最後に4年生5人で出て、みんな得点できたので最高ですよね。やっぱりアイツら持ってるなって思いました。外しても最後の最後で決めてきて、やり方が上手いなって(笑)。完全に持ってかれましたね」
―今年は4年生の活躍が顕著でしたね。
「自分らの代は1年生の頃は全部で17人いたんですけど、みんなどんどん辞めちゃって。でも最後に残った皆がすごく頑張ってくれたし、就職活動とかで辞めたやつらも『俺らの分まで頑張れよ』って励ましてくれました。自分は宮崎弁で“てけてけ”っていうか、すごく適当なやつなので何もしてないんですけど、自分以外の4年生が本当にしっかりしててチームをまとめてくれましたね。そのお蔭で最後こうやって終われたんだろうなって。やっぱりアイツら最高ですね。みんなのお蔭で自分は自由にやらせてもらえたので、すごい感謝してます」
―今シーズンを振り返っていかがでしたか?
「シーズンの最初は怪我であまり出てなくて、スタメンじゃなかったし“やばいなやばいな”って焦ってたんです。もう相当落ち込んじゃってましたね。でも周りのみんなが『陽介出なかったら誰が出るんだよ』って励ましてくれて、みんながそう思ってくれてるんだから頑張らなきゃと思ってトレーニングもずっと続けてきました。それでやっとトーナメントの前くらいにちゃんと復帰できて。でもそのトーナメントは不発のまま終わってしまって、負けた後このままじゃやばいなと思ったんです。だから今年の夏は結構追い込みましたね。ウェイトしまくって練習も最後まで残って、今までで一番追い込んだ夏でした。それでリーグ戦に入ったんですが、リーグは呪われてるんじゃないかってくらい怪我人とか体調不良とか多くて、負けが込んで…。でも2巡目の順天戦(10/2)で負けた後に、日馬先生(監督)と4年生でご飯食べに行ったんですよ。そこで『4年生には期待してる』って言われて、やるしかないなって意識になりました。次の練習から雰囲気も良くなったし、チームもどんどん良い方向に変わっていきましたね。怪我人が多くても周りが頑張って穴を埋めてくれたし、リーグの終わりになるにつれてチームの調子も上がっていって、結局入れ替え戦には進みましたが最後もこうやって勝てたので全体として見れば良いリーグ戦だったなと思いますね。それに普通より3試合も長くこのチームでやれたし、代々木で引退できたからまぁいいかなって自分は思います(笑)」
―これで学生バスケットは引退になりました。4年間を振り返っていかがですか?
「あっという間でした。きつい事もありましたが、トータル的には良い事の方が多かった気がしますね。1・2・3年生の時はパプ(10年度主将・現bj横浜)とずっと一緒で、3年の時はインカレもオールジャパンも出られてすごく良い経験が出来ました。パプとは一緒に住んでた時もあったし、すごく尊敬してるので存在は大きかったですね。それで今年はパプが抜けて、自分がやらなきゃいけないと思ってすごく成長できた年でした。4年間のうち今年の前半が一番苦労したと思います。でも周りの仲間の励ましにも支えられて、ここまでやってこれて良かったですね」
―後輩たちは来年も2部でプレーすることが出来ますね。最後に後輩へのメッセージを。
「やっぱり4年生になるとすごく考えることも増えてバスケ辞めたいなとか思う時も来るかもしれないけど、でもそういう時には絶対まわりの友達がケアしてくれるから、その事を忘れないで欲しいですね。それに引退して卒業しても自分ら先輩たちもいる訳だから、相談してくれればいいし。今の3年生はあんまり試合に出てる人がいないから来年も苦労すると思うし、ガードも抜けるので大変だと思うんですけど、とりあえず…残留して欲しいです(苦笑)。でも怪我なく下級生も成長出来れば絶対上にもいけると思うので、頑張って欲しいですね」
「やっぱり努力は裏切らない」
チームに示した挫けない意志
◆#51細谷将司(関東学院大・4年・PG)

―今の心境はいかがですか?
「2部に残れて嬉しい反面、インカレや上の入れ替え戦にいけなくて悔しい想いもありますね。でも最後に勝てて良かったし、スッキリした気持ちですね」
―試合を振り返っていかがでしたか?
「絶対に降格は避けたかったので、試合前もみんなすごく気合いが入っていました。誰一人として気を抜いてるやつがいなくて、これなら大丈夫だなって試合前から思ってましたね。そういう意地が出た試合だったと思います。それに昨日の敗戦を活かして試合前にミーティングして、今日はプレスが来る前に切り替えを早くできたし、しっかり対策出来たのも良かったですね。みんなが同じ方向を向いていたから、ああいう結果になったのかなと思います」
―終盤に#4高橋選手、#38中川原選手といったベンチの4年生も出せましたね。
「あれは感無量でしたね。決めてくれて、最高の終わり方ができました。本当に嬉しかったです」
―今シーズンを振り返っていかがでしたか?
「色々あったし怪我人も多くて今シーズンは苦労もたくさんあったんですけど、そういう問題を乗り越えることでチーム内の繋がりとか人間関係もすごく強くなりました。そうやって絆を強めて最終的に一つになれたのは本当に良かったですね。今シーズンで、大事なのは“気持ち”だなって分かりました。やっぱり気持ち次第だなって。色々成長出来たシーズンでしたね」
―個人的には今年が一番プレータイムを得た年でしたね。
「そうですね。やっぱり努力は裏切らないなと思いました。本当に楽しかったです。諦めずに努力してきて良かったなって、本当に思います」
―4年間を振り返っていかがですか?
「試合に出られなくて苦しい時期もあったんですけど、家族とか友人とかチームメイトとかスタッフとか、そういう周りの人たちに支えられていたから、色んな壁を乗り越えることが出来ました。本当に感謝ですね。そういう人たちの存在があったから今の自分があるんだと思います。もう感謝しかないです」
―4年間で自分がチームに残せたものや示せたものはなんだと思いますか?
「今Bチームにいる人とかベンチにいる人とかには、努力すれば花が咲くというか、最後に絶対報われる時が来るんだということは見せられたかなと思います。あとは、やっぱり『気持ち』の部分ですかね。自分はいつも気持ちを表に出してプレーしていたと思うので。気持ちを表に出していけば必ずいい結果が生まれるんだというのは示せたんじゃないかなと思います」
―最後に後輩へのメッセージをお願いします。
「後輩たちはすごい能力も高いと思うし、選手たちの努力次第で上の入れ替え戦、インカレにも行けると思います。一日一日を無駄にすることなく毎日全力で、充実した日々を送って欲しいですね。そうすれば絶対1部にも行けると思うので、期待してます」
「言葉に責任を持たなきゃと思った」
主将として続けてきた地道な努力
◆#2福留貴明(江戸川大・4年・G・主将)

だが「自分がチームに示せたものは?」という質問には、近くを通りかかった後輩が代わりに「早朝練習です!」と答えた。ひたむきに自主練に励み、毎日努力する背中は後輩たちの目にしっかりと焼き付いていたようだ。結果では測れない部分で4年生が残したものの価値は、誰よりもチームメイトが分かっているだろう。
―今の心境はいかがですか?
「思ってた終わり方と違いますね。今頃『2部に上がったー!』って喜んでるはずだったんですけど…。厳しい世界ですね。なんだかもう…言葉が出ないです。後輩たちに来年2部で戦わせたいと思って今年1年キャプテンをやってきたんですけど、こういう風になってしまって申し訳ないですね」
―思い切りのいいシュートなどチームの持ち味を出せた時間帯も多々あったと思います。振り返っていかがですか?
「初戦を落としたのは大分痛かったんですけど、昨日は立て直すことができました。うちはシューター軍団なので、変に何か別の事をやろうとしても多分上手くいかないと思うんです。だからいくら周りから打ち過ぎだと言われても、打ち続けるしかないと思ってそこはブレずにやってきましたね。今日も試合前に『勝ち負け気にせず自分たちのバスケットをしよう』とみんなで話して。でも結果的にこういう風に2部昇格も果たせなかったので残念ですね。入れ替え戦は去年も経験している分、この雰囲気とか独特の空気も分かってたんですけど…。でも関東学院のプライドが上回ってたのかなと思います」
―江戸川大は相手チームのスカウティングはほとんどせずに、自分たちのバスケットで戦うということを徹底しているとお聞きしました。
「そうですね。あまりスカウティングするとそれに囚われておかしくなってしまうので、ディフェンスを頑張ってチャンスがあれば打つ、という様にシンプルな形を貫いてきました。自分たちは能力もないですし、地道に自分たちのスタイルを徹底させるしかないですからね」
―リーグ戦でお話を伺った時に、今年は4年生がしっかりしていると仰っていましたね。
「そうですね。今日も最後に4年生が出て、シュートも決めてくれてすごく嬉しかったです。大学スポーツって、やっぱり4年生じゃないですか。技術とかじゃないと思うんです。試合に出て活躍することも大事ですけど、練習への取り組み方とか普段の姿勢とか…大事なのはそういう部分だと思うので。そういう意味では今年の4年生はみんな本当に頑張ってくれたなと思います」
―キャプテンを務めた1年間はいかがでしたか?
「本当にたくさんの人に支えられてきた1年間でした。色々あって春先はチームがバラバラになってしまいそうだったんですが、相川さん(コーチ)や女子の監督の守屋さん(ヘッドコーチ)が支えてくれたし、Bチームのみんなも支えてくれました。それでも最終的にこういう結果になったのは、僕の、キャプテンとしての力不足ですね」
―北原監督がチームを見られない時期もあって、苦労もあったと思いますが。
「やっぱり監督がいると、自然と練習の雰囲気もピリッとするじゃないですか。でも今年は締まらない感じの時もあって、そこは苦労しましたね。下級生とかはどうしても甘えが出ちゃうというか、“こんなもんでいいや”みたいな雰囲気が出て。だから監督がいない分自分が言って引き締めなきゃと思ってたし、それと同時に、言うだけのことはしなくちゃと思いましたね。それは1年間ずっと思ってきたことで、毎日自主練も続けてきました。後輩たちにはいっぱい怒ってきたんですけど、言うんだったらその言葉に責任持たなきゃと思って。それでみんなもついて来てくれたかなと思います」
―これで学生バスケットは引退となりました。4年間を振り返っていかがですか?
「個人的に2・3年生の時は本当にバカで荒れてて、みんなに迷惑かけてしまいました(苦笑)。でも4年生になってやらなきゃなと思って、少しは変われたかなと思います。でも正直、悔いが残りますよね。いやもちろん『やり切りました』って言いたいですけど、結果が出なかったので…悔いがないって言ったら嘘になります。でも最後の相手が、河野(#28)とかエリマン(#1)とか(前田)陽介(#32)とかで良かったですね。陽介は中学の選抜で一緒になって、そこからの仲なので。最後の試合があいつらで良かったなって思います」
―自分がチームに残せたものや示せたものはなんだと思いますか?
「なんだろう、何か残せたのかな。やることはやるというか、努力する姿勢…まぁ自主練ですかね。3年の粂川(#1)と、この一年間ずっと一緒に自主練してきたんですよ。学校ある日は練習の2時間前に来て1時間くらいシューティングして、学校なくて2部練の時は練習が9時半からだから朝8時からシューティングして。それをほぼ毎日1年間、練習がある日はずっとやってきました。そうやって努力する姿は見せれたかなと思います」
―最後に、後輩へのメッセージをお願いします。
「まず、ごめんなさいってこと。あとは、監督も戻って来年から色んなことが大きく変わると思うし、大変な事もあるかも知れないけど…なんだろうなぁ、“来年2部目指して下さい”って言うとありきたりになっちゃうな(苦笑)。来年の4年生に期待してますってことですかね。頑張ってもらいたいです」
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