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第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2011.11.09 (Wed)

【2011リーグ】11/9 入れ替え戦 東京成徳大VS東洋大 第3戦

【4Qで東洋大が引き離し悲願の2部昇格】
111109bk.jpg 2部9位の東京成徳大と3部2位の東洋大は、1戦目も2戦目も接戦となって実力はほぼ互角。全てが決まるこの第3戦も4Qまでどちらが勝つか分からない熾烈な戦いとなったが、最後に引き離した東洋大が勝利し見事2部昇格を決めた。

 まずリードを奪ったのは東洋大。インサイドの#4金賢(4年・C)は簡単には攻めさせてもらえないが、その分#41前田(3年・F)が攻守共に活躍し、#6村上(1年・PG・西武文理)、#7筑波(1年・SF・松商学園)も思い切りの良さが光る。2Q序盤には#32池田(4年・G)のシュートで点差を2桁まで広げた。一方、これまでの試合と同様追う展開になった東京成徳大も、2Q後半からディフェンスの足が動くようになる。東洋大の得点を停滞させることに成功し、#77田中(4年・F)や#37松本(4年・PF)の活躍もあって残り2分半には2点差まで詰め寄った。しかし東洋大もここから3連続得点と踏ん張って逆転は許さず、28-38と点差を押し戻して前半を終える。

 続く3Q、#7筑波が積極的にドライブを仕掛ける東洋大に対し、東京成徳大も#11斉藤(4年・SG)の3Pで食らい付く。すると東京成徳大は#4金賢を囲んで仕事をさせず、速い展開を作って流れを掴んだ。東洋大は得点が停滞し、3Q残り5分間で決められたのは4得点のみ。その間東京成徳大は#39木野(3年・SF)の3Pでのバスケットカウント獲得もあり、遂に52-52と東洋大を捉えて最終Qへ向かう。

111109toyo.jpg そこから互いに譲らず一進一退が続いた。試合が動いたのは残り6分、それまで#4金賢を体を張って抑えていた東京成徳大の大黒柱#51ビャンバナラン(3年・C)が痛恨のファウルアウト。このフリースローで逆転を許すと、そこから#4金賢が二度のバスケットカウント獲得と気を吐いてインサイドで強さを発揮。一気に東京成徳大を置き去りにした。東京成徳大は#16西田(4年・PG)が3Pを決め、#32高橋(3年・F)もリバウンドに奮闘して3点差まで詰め寄るものの、追いつくまでには至らず。終盤再び差を広げられ、65-74でタイムアップとなった。

 勝敗を分けたのは些細な差だったが、その中でもインサイドが鍵になった。東洋大は我慢して相手のファウルを誘った#4金賢が終盤に爆発。勝負所で執念を見せ、悲願の2部昇格を果たして喜びに沸いた。3年生以下にも能力の高い選手は多く、来シーズンの戦いぶりも楽しみだ。

 東京成徳大は1年で3部に舞い戻ることとなった。主将の田中「大切なものを失ってしまった感覚」と試合後は悔しさに放心状態。だが今年2部での経験は下級生にとって決して小さなものではないはず。3年生以下は来期再度2部に向けての挑戦が始まる。

写真上:ビャンバナランと金がインサイドで見応えのある勝負を見せた。
写真下:勝利に喜ぶ東洋大の面々。

※東京成徳大・田中選手、東洋大・池田選手のインタビューは「続きを読む」へ。

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【INTERVIEW】

「辛かった分、喜びが本当に大きい」
苦労を乗り越え最後に飾った有終の美

◆#32池田 祥(東洋大・4年・G・主将)
111109ikeda.jpgシックスマンとして要所で活躍してきた主将の池田。第3戦でも無得点が続いた苦しい時間帯で交代直後にシュートを決めるなど、責任を果たして頼もしさを見せた。今年の東洋大はスタメンに二人の1年生が加わり下級生も目立つが、それでも勝利には4年生の活躍が欠かせなかった。下級生の頃から大黒柱として出番を得てきた#4金賢も、4年間の集大成を見せて奮闘。「最後の最後でチームを勝利に導くのは4年生の力」と池田はリーグ戦中に口にしていたが、4年生はまさにその言葉を体現して見せてくれた。見事に2部昇格を成し遂げ、喜びいっぱいで4年間を締めくくった。


―2部昇格おめでとうございます。タイムアップの瞬間はどのようなお気持ちでしたか?
「やっぱりホッとしたっていうのが一番ですね。感無量です。本当に良かったですね」

―主将も務めましたし、プレッシャーもあったと思いますが。
「そうですね。シーズンが始まって『今年は強い』って周りからも言われてたんですけど、自分たちも実際強いのかどうか分かりませんでしたから。でもそういうプレッシャーがあったからこそ、辛い練習も耐えられたんだと思います。2部昇格という目標でずっとやってきたので、達成できて本当に良かったです」

―第3戦までもつれ込みましたが、今日はどのような意気込みで試合に臨みましたか?
「一戦目負けて二戦目で勝って、どっちも接戦だったし力の差は全く無いと思っていました。三戦目は本当の勝負ですし、気持ちで負けないことだけを考えてましたね」

―今日は終盤の#4金賢選手の活躍が勝利の鍵になりましたね。
「やっぱり良くも悪くもうちは賢のチームなので、賢を軸にしたバスケットを4年間ずっとやってきました。最後も賢で勝てて嬉しいですね」

―今シーズンを振り返っていかがですか?
「本当にキツかったですね。色々あったし練習もキツかったし、これで最後に報われなかったら今まで何の為に頑張ってきたか分からなくなるところでした。本当に最後に報われて良かったですね。それに今年は目さん(監督)が例年より頻繁に練習に来て下さったので、身の入った練習がたくさんできました。これで勝てなかったら来てくれた意味もなくなってしまうと思ったし、こうやって結果を出して目さんに恩返しできたのは良かったです」

―目監督が教えているとあって、ゾーンディフェンスなども上手いですね。
「そうですね。目さん自身が全日本を経験しているし、戦い方などを知っている人なので自分たちはそれについて行くだけって感じでしたね」

―今年は1年生の#6村上選手、#7筑波選手が大活躍でしたね。
「それは本当に今年チームが更に強くなった要因ですよね。本当に助かりました」

―池田選手自身はガードポジションとして#39荒生選手や#6村上選手と出番を分け合っていましたが、その中で自分の役割は何だと思いますか?
「やっぱり自分はシュートを買われて試合に出させてもらっているので、いつ出ても1本目から決めることをずっと意識していました。今日も1本目を決められたので良かったなと思います。あとうちは若いチームなので、カーッとなって周りが見えなくなることがあるんですけど、そこは4年生でキャプテンでもある自分が率先して冷静にさせようというのは心掛けていました」

―若いチームとは言え、4年生の活躍がチームの勝利には欠かせなかったと思います。池田選手から見て同期はどんな学年ですか?
「同期は色んな個性があって、バカをできるやつらもいたので辛い練習も盛り上げてくれました。賢も前は練習であまり走れなかったんですけど、他のみんなが賢を押したりして。そうやってお互いカバーし合って補い合うことを本当に4年が率先してやってくれたので、みんなにはすごく助けられました。最後こうやって有終の美を飾れて良かったです」

―これで引退となりますが、4年間を振り返っていかがですか?、
「キツかったです! もうキツかったことしか頭にないです(苦笑)。1年生の時は何も分からないままリーグ戦が始まっていきなり3部Bから上がれたんですけど、2年生の時は3部Aで全敗して、それでテンションもみんなガタ落ちで…。でも3年生になってその時のキャプテンが本当に頑張る人で、そんなキャプテンになりたいなと思って今シーズンやってきました。自分があんなキャプテンになれたかは分からないですけど、こうやっていい形で終われたので良かったです。キツかった分、こうやって勝った時の喜びは本当に大きいですね。もーここまで本当に長かったです!」

―これで後輩たちは来年2部でプレー出来ますね。
「ほんとずるいですよね(苦笑)。去年2部に上がった駒澤大が今年あれだけいい勝負できてるので、なおさら去年上がれなかったことが悔しいです。だから後輩たちには来年2部でいい勝負してほしいですね。練習はさらにキツくなると思うんですけど、頑張ってもらいたいです」

―では最後に後輩へのメッセージを。
「自分たちが舞台を整えてあげたんだから、変な試合しないように(笑)。怯むことなく思い切ってやってもらいたいです。2部は3部より全然レベルも高いと思うし、簡単に勝てる相手なんて一つも無いだろうけど、今日の3戦目みたいに気持ちで戦って、今度は1部の昇格争いに絡んでまた代々木に戻ってきてもらいたいですね」


「最後の仕事を果たせなかった事が本当に悔しい」
喜びも悔しさも味わったラストシーズン

◆#77田中大地(東京成徳大・4年・F・主将)
111109tanaka.jpg3部降格で引退という結末になった田中。だが最後の瞬間まで泥臭く、学生らしく戦う姿は一貫していた。コートで常に声を絶やさず、どんな時でも相手チームに敬意を払うことを忘れない。プレー面だけでなく、バスケットに対する姿勢も手本となるような選手だった。
今シーズン、飽くなき向上心で常に諦めない姿勢を見せた東京成徳大。勝ち星は少なかったが、この経験は3年生以下にとっても今後の糧になったはずだ。この悔しさを、来シーズン晴らしてほしい。  


―今の心境を聞かせて下さい。
「悔しいのと、申し訳ないのと…もうそれくらいしか言葉が出ないですね。“無”というか…大切なものを失ってしまった感覚です」

―2年連続で入れ替え戦を経験して、嬉しい昇格と悔しい降格をどちらも味わう事になりましたね。
「去年の入れ替え戦はチャレンジャーだったので、負けても3部残留で失うものは何もないし、ただ勝ちに行くだけだという感じで臨めたんですが…今年は負けられないって、考え方がどうしてもネガティブになってしまいました。迎え撃つというか、変に受けて立ってしまって、やり辛かったですね。1年前と今年で、天国と地獄を味わったような気持ちです」

―本当に接戦で、勝敗がどちらに転んでもおかしくない試合でした。勝負の分かれ目はどこにあったと思いますか?
「うーん…今何で負けたのか思い出せないくらい、試合中テンパってしまって余裕がなかったですね。周りが見えなくなってたのかなって。もっと冷静でいられれば勝てたかもしれない。“たられば”ですけど、後悔しかないですね。でも自分たちが弱いとは思わないし、それ以上に相手チームが一生懸命に頑張っていたことが、ほんの少しの差に出たのかなと思います」

―ビャンバナラン選手が終盤ファウルアウトとなってしまったのは痛かったと思いますが。
「周りに点を取られるよりもインサイドで攻められる方が嫌だったので、あそこでうちのインサイドの要がいなくなったのは大きいなと思いました。でも代わりに出てきたやつも一生懸命やってくれたし、相手の気持ちいいようにはプレーさせなかったと思います。サイズ的に一対一で守ることが厳しいのはチームでも分かっていたし、どれだけチームで守るかというのは意識してて、そこは来年も課題なのかなと思いますね」

―個人のできとしてはいかがでしたか? この3試合は押し込んで中で点を取りに行くプレーが多かったですね。
「そうですね。ミスマッチを突いてガンガン攻めようと思っていました。そこから外にさばいたりして。でも流れが悪い時に、みんな足が止まってしまったと思います。自分も思うように行けなかったので、そこも敗因の一つですね」

―それでも、第1戦では特にですが、追う展開になっても焦らずみんな落ち着いていたように思いました。
「そうですね。うちはリーグ戦中もいつもリードされて追う展開だったので、そういう意味では逆にいつも通りの展開で戦えたのかなと思います」

―#16西田選手も積極的にオフェンスリバウンドに飛び込んだりシュートを決めたり、気合いが入ってましたね。
「あいつは多分ギアみたいなのがあるんですよ。リーグ戦中とはまた別人でしたよね。周りは気付いてないかも知れないですけど、アイツかなりやばい選手なんです。あんまり普段そういうのを見せないので、他のチームからも『あいつやる気ないの?』って言われたりするんですけど(苦笑)。ギアが入った時の力は本当に未知数だし、味方ながら怖いくらいですね」

―これで今シーズンも終わりました。昨年の入れ替え戦で『3年間ずっと2部でプレーすることが目標だった』と仰っていましたね。実際に2部でプレーしてみてどうでしたか?
「周りがすごく上手い選手ばっかりで、思うようなプレーがほぼできないような試合が続きました。でもそういう経験を今までしたことがなかったので、めちゃくちゃ楽しかったですね。負ける試合が多かったし勝った方が絶対面白いとは思うんですけど、上手いやつと一緒にプレーできたり間近でそういうプレーが見られたのは、すごく嬉しかったです。リーグ戦はすごく楽しかったですね」

―田中選手はいつも最終試合まで残って試合を観戦していましたね。
「そうですね。やっぱり自分は3部から上がってきた人間なので、上手い人たちのプレーを間近で見れることが嬉しくて。それに盗めるところは盗もうと思って、自分の為にも試合は見てましたね」

―負けが込んだとはいえ、これまで接戦の試合も多かったですね。そこで収穫もあったのでは?
「そうですね。今まで自分たちは一回離されたらドカンとそのまま引き離されて終わっていたんですが、離されても追いつく力が段々ついてきました。2部で経験を積んだこともあるし、今年トレーナーがついて走り込んできたこともあって、そういう試合ができるようになったのかなと思います」

―今年はキャプテンを務めましたが、いかがでしたか?
「キャプテンとして何ができたかと言ったら、自分では何もできなかったと思うんです。だから最後に唯一自分ができることは、チームを勝たせてまた2部でやらせてあげる事だと思ってたんですけど…。それが達成できなくて、最後の仕事を果たせなかった事が本当に悔しいですね」

―それでも、いつも人一倍声を出してチームを鼓舞する姿は見られましたが。
「点が取れなくても、声を出したりディフェンスで足を動かしたりは一生懸命やらなきゃと思っていました。でも自分が引っ張っていたように見えたかもしれませんが、周りもみんな声を出して一生懸命やってくれたし、応援席の方からも声を掛けてくれたので、実際自分はいつもみんなに助けられてばかりでしたね」

―東京成徳大はいつも応援席がにぎやかですね。それも力になっていたと思いますが。
「正直大学バスケの応援って、野次みたいなのも多いじゃないですか。でも入れ替え戦は、みんなそういうの無しで自分のチームだけを一生懸命応援してくれて。そういう部分でもみんな成長してるし、良いチームだなって改めて思いましたね」

―これで学生バスケットは引退になりました。4年間を振り返っていかがでしたか?
「下級生の時は、先輩たちが思い切りやっていいよって言ってくれて、好き勝手やりたいようにやっていたと思います。でも2年生、3年生になるにつれて、今度は下級生に好きにやらせて、自分がバランスを取るようにしなきゃと思うようになりました。頭も使うようになったし、振り返ればそういう面では自分も成長したのかなと思いますね。年齢が上がるにつれて、リバウンドとかルーズボールとか、自分がチームから求められている仕事をしっかり果たしたいと強く思うようになって。4年間で、本当に精神的にも成長させてもらったと思います」

―では最後に、後輩たちに何を伝えたいですか?
「後輩は泣いてるやつがたくさんいて、みんな相当悔しかったと思います。自分たちの代は最後に2部でやれたんですが、後輩たち、特に3年生は来年、最後の年を3部でプレーすることになって…自分よりも、あいつらの方が絶対悔しいと思うんです。だから自分も泣きたかったけど、後輩の悔しさを思ったら泣けないなと思って、めっちゃ我慢してましたね。家帰ったらひっそり泣きます(苦笑)。3年生以下には本当に申し訳ないです。でも今年2部でやってきた分色々経験を積めたと思うので、それを来年にも繋げていって欲しいですね。2部で4勝出来たからって3部で勝てる程甘くない世界だと思うし、気を引き締めて、一日一日を大事にして戦っていって欲しいです」

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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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