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第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2011.11.08 (Tue)

【2011リーグ】11/8入れ替え戦 慶應義塾大学VS日本体育大 第2戦

【チームの一体感が勝利の鍵となり日本体育大が1部復帰】

111108kitagawa.jpg 慶應義塾大日本体育大による注目の第2戦は互いの持ち味が出た試合となったが、序盤にリードを奪った日体大が慶應大の追撃を振りきって83-91で2連勝。1部昇格を手にした。

 1Qはほぼ互角の20-23の日体大リード。1戦目は堅さのあった日体大だが、2戦目は#12周率(1年・C・大分明豊)の高さが活き、#16横山(3年・F)のバスケットカウントなどで乗ると、#21熊谷(3年・F)のアウトサイドも1戦目とは異なり、1Qから入った。慶應大は#14蛯名(2年・G)が2ファウルとなり、ややミスも出るが1Qは3点差で後を追う。しかし2Qになり、大きな差が出た。序盤こそ慶應大が速攻を出す場面もあったが、日体大は#21熊谷の3Pが3連続で入り、慶應大を圧倒。34-51と日体大が17点のリードを奪って前半を終了した。

 3Q、大差を追う慶應大が追い上げを開始。#18中島(2年・PF)の連続3Pや#23本橋(2年・C)、#4家治(4年・F)のバスケットカウント、#20伊藤(1年・G・洛南)の3Pも続き、日体大に迫った。日体大はQの最後に#21熊谷がアリウープダンクに行くが、これは惜しくもノータイム。このQは慶應大が点数で上回ったが、日体大が8点リードで4Qへ。

111108nakajima.jpg 4Q、3Qの勢いのまま慶應大のオフェンスが続き、うまくパスを通してのシュートやドライブによる中央突破など全員の頑張りもあって開始1分半でついに慶應大が17点差を跳ね返し68-68と同点にする。しかし、ここで日体大も切れなかった。#21熊谷の3Pで場を締めると、ここから#23横江(4年・G)が得点に絡み、再び慶應大に10点の差をつける。慶應大は最後まで粘り、残り30秒で4点差にまで詰めるが最後はファウルゲームで届かず、タイムアップ。日体大が2008年以来の1部復帰を決めた。

 日体大の藤田HCは選手の変化を讃えた。「彼らが自分から学ぼうとした。試合を重ねて経験を積んで、どんどんチームで行うバスケットが上手くなった。また、彼らの目つきが違った。毎日熱くて煙が出るくらい、逆に熱くなりすぎるのを抑えるのが大変で、練習を切り上げさせなければならないほどだった」と、全員の気持ちが前を向いていたことを評価。その根底には主将の#23横江の気迫が違っていたことを特に強調する。2008年、入替戦で負けた時の日体大はプレーもメンタルもいい状態とは言えなかったし、藤田HCが就任した当初も復帰には時間がかかるとも言い、腰を据えて立て直すという姿勢で臨んだ。過去2年は勝てないシーズンが続いたが、3年で帰ってきたことは大きく評価したい。

 一方の慶應大は2007年以来の2部降格。春からHCが課題にしてきたスコアラーの不在が最後まで響いた。佐々木HCはスタメンのうち4人が1、2年生ということは関係ないとし、「追いつめられてからようやく力を発揮するのでは遅い。チームとしてそれぞれがまだいろんな方向へ向いていてまとまっていない」と課題を口にする。しかしその一方で目指すチームが形になれば、所属する部は二の次とも言う。「私は2部からスタートしたし、こうあるべきという姿が形になればそれは1部であろうと2部であろうと関係ない」。就任から10年、慶應大とは、このチームでプレーする選手はこうあるべし、という形を2度のインカレ優勝で確立させた指揮官は再びの2部から上に挑む格好となった。その思いに選手が応えてくれることを期待したい。

写真上:北川はスピードある攻撃で慶應大を翻弄。
写真下:後半、チームを勢いづける3Pを決めた中島。

※日本体育大・横江選手、横山選手、熊谷選手のインタビューは「続きを読む」へ。

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【INTERVIEW】
「自分たちのやってきたことは間違いじゃなかった」
苦労が報われ4年目で手にした悲願の昇格

◆#23横江 豊(日本体育大・4年・G・主将)
111108yokoe.jpg1年生の時、悔しい逆転劇で2部降格を経験した横江。だがそれから3年後、あの日と同じ代々木体育館には、笑顔で高々と胴上げされる横江の姿があった。最後の年にしてやっと手にした結果に、「今までで一番嬉しい」と感無量の面持ちだった。
昨年から藤田ヘッドコーチの下新たなスタートを切った日体大は、チームも、そして横江自身も大きな変革を遂げた。技術とメンタルを鍛え直したチームは、見事2部リーグ優勝、そして悲願の1部昇格を成し遂げた。これで一つの結果は残した。だが横江は「少しでも長く今のチームでバスケがしたい」と言う。それはもちろん、4年生を慕う後輩たちも同じ気持ちだろう。強い気持ちを持って、インカレでも戦って欲しい。


―1部昇格おめでとうございます。最後に胴上げもありましたね。
「本当に嬉しいですね。代々木でまさか胴上げされるとは思っていなかったので、今までで一番嬉しかったです。勝ったんだなって、その時に実感しました」

―1年生の時に味わった2部降格も、この代々木体育館でした。
「あの時は1年生の頃で何もかもが分からなくて、何も覚えてないくらい緊張していました。それでそのまま、あっという間に降格してしまって。でも今日はこの代々木という会場を、思いきり楽しむことができたと思います。今日その時の4年生も応援に来て下さっていましたし、先輩たちから『お前らの代で1部に上がってくれ』と言われていたので、先輩たちの前で1部復帰することが出来て嬉しいです」

―この試合を振り返って、いかがでしたか?
「1戦目はアウトサイドばっかりになってしまったので、今日はインサイドで攻めようという話をしていました。それが上手く機能したから勝てた試合だと思います」

―4Qで同点にされた場面もありましたが、焦りはありませんでしたか?
「点数を取るのが難しい試合ではないと思ったので、1本守れば絶対に大丈夫だと思っていました。そういう自信があったので、不安や焦りはなかったですね」

―昨日の第1戦の話になりますが、終盤5ファウルで退場となりました。それでも後輩たちが見事に活躍してくれましたね。
「去年までの自分だったら、あそこで多分ふてくされてその後の試合もあまり見なかったと思います(苦笑)。でも今年はやっぱり出ている5人も頑張っているし、応援してる人も含めて全員一つの方向に集中しているので、その中で自分だけ外を向くのはキャプテンとしても絶対したら駄目だと思ってそういう気持ちを抑えることが出来ました。もうあとは仲間を信じるだけだなと思って。みんなならやってくれると思っていましたし、それで最後に高紳(#19中野)が良いところでスリー決めてくれて、ベンチに下がってからも楽しかったですね」

―これで長いリーグ戦も終わりました。振り返っていかがですか?
「本当に長かったですね。前も言いましたが(10/8インタビュー)、コンディションや集中力を保ち続けることが本当に難しいなと4年目にして初めて思ったリーグ戦でした。勝ちたいという気持ちが強ければ強いほどチームも上に上がっていけると思ったので、来年のチームにも強い気持ちを全面に出して1部で頑張って欲しいです」

―リーグ戦を通して、1年生から3年生も成長がすごく感じられたと思います。キャプテンとしてそういう後輩たちを見てきていかがでしたか?
「そうですね。こんなに春から一人ひとり成長したってハッキリ分かるのも、珍しいことなんじゃないかと思います。でも来年は1部でやるので、今以上に選手たちには強くなってもらいたいですね。これからさらに練習がきつくなるとも言われたので、辛い練習を頑張って次は1部でもう一回リーグ優勝の喜びを味わってほしいです」

―昨年までは2部でもなかなか勝てずに、苦しい年が続きましたね。
「そうですね。これまではチーム状態がそんなに良くなかったと思います。去年はそういうのを見てて、来年はこういう風にしたら駄目だなと勉強させてもらった1年でもあるので、悪いなりに得たものもあったシーズンでした。今年は、今までの悪い部分を改善しようと4年生で話し合って、それがこういう形になって良かったです」

―なぜ今年、こうして結果を残せたんだと思いますか?
「やっぱり“気持ち”ですね。強い気持ちを持って、全員が一つの方向に向かっていることが一番大きいです。そこって言いきれるくらいそこだと思いますね。一昨年も去年も、誰かしら違う方向を向いてて、バラバラで…多分そこに自分も入ってたと思うんですが。でも一人ひとり全員が、一つの方向に向くように変わりました。その変化が1部昇格の要因ですね」

―先ほど藤田ヘッドコーチが、選手たちが毎日やる気に満ち溢れているあまり、逆にこっちがなだめて早くコートを引き揚げさせるくらいだという話をしていました。
「そうですね。練習自体が成長や自信に繋がるということを、全員が理解したんだと思います。藤田さんが来てくれて1年目の時は、どういう監督なのかも分からないしみんな手探りな感じでした。でも段々信頼できるようになって春の日筑戦でも結果がついて来たりして、みんな藤田さんの言う事を信じて頑張れば結果がついてくるんだと分かったと思います。自分たちのやってきたことは間違いじゃなかったんだって全員で感じられました。これからも藤田さんについて行けば間違いないと思いますね。自分ももう少し早く藤田さんに出会いたかったです」

―藤田ヘッドコーチも、『横江と出来るだけ長く一緒にやりたい。オールジャパンまでつなげたい』と言っていましたよ。
「自分も、もう少し長く藤田さんとやりたいです。恩返しという形でインカレは結果を残して、オールジャパンに出たいと思います。今のチームで少しでも長くバスケがしたいですね。自分たちの目標は日本一なので、初戦から全力で、チーム一丸となって今までやってきたことをやるだけです。優勝を目指します」


「自分に出来る事をやって勢いを与えたい」
チームを沸かせた泥臭い全力のプレー

◆#16横山拓巳(日本体育大・3年・F)
111108yokoyama.jpg高さは無くとも常に全力でリバウンドに挑み、身を投げ出してルーズボールに飛び込む。まさに“一生懸命”という言葉が似合う選手だ。この第2戦でも、#12周率と同じチームハイのリバウンド数でチームに貢献。オフェンスリバウンドからバスケットカウントなどの見せ場もあり、チームを大いに盛り上げた。
1年生の時は2軍にいたが、ひたむきな頑張りで今年はスタメンに定着。そして最終学年となる来年は、念願の1部でのプレーが叶う。これからも、気持ちでチームを引っ張り仲間を勇気づけて欲しい。


―接戦になりましたが、嬉しい1部昇格ですね。
「本当に嬉しいです。慶應さんにとっても負けられない戦いだったと思いますし、相手もすごく気持ちを込めて戦っていて、そこで点数を離せない部分があったと思います。でも自分たちも引いたりせず強い気持ちで戦えて、こういう結果になって良かったです」

―序盤からリバウンドやルーズボールなどで、横山選手の気迫はすごく感じられました。
「今日は4年生の為にも絶対に1部に行くぞという強い気持ちがありました。横江さん(#23)や他の4年生のおかげでこうして1部に上がることができたんですが、他の皆もやるべきことをやろうって。自分はいつも通り、リバウンドとルーズボールを追うことは絶対自分がやってやろうという気持ちで頑張っていました」

―横山選手は2軍から上がってきた選手でもありますし、活躍に応援席もすごく沸いていましたね。
「それは嬉しかったですね。試合前のあのすごい応援も、入れ替え戦のためにみんな何週間も前から毎日集まって練習してくれていたんです。だからそういう人たちの為にも頑張らなきゃいけないと思ったし、みんなのおかげでこういう風に厳しい戦いでも勝てたんだと思います」

―4Qで追い付かれた場面で、焦りはありませんでしたか?
「少しは焦ってたんですけど、自分たちのバスケットを貫いて走ったり泥臭い部分を頑張ったりして、気持ちの面で強くいられれば絶対に勝てると信じてました」

―これで長いリーグ戦も終わりましたが、振り返っていかがですか?
「本当に長かったなと思いますね、この2ヶ月ちょっとは。その間に練習とかもだらけそうになる時があったんですが、そこは4年生の力でみんなを引っ張ってくれました。本当に4年生のおかげですね。リーグ戦は、一個一個の勝利に自分たちは本当に喜んで、ずっと勝つ喜びで生きてましたね。その喜びを味わうために、練習や試合も頑張ることができました」

―リーグを終えてもすぐにインカレが始まりますね。
「今まで入れ替え戦に向けてやってきたので、今日の時点ではまだ切り替えられてないんですけど(苦笑)、やっぱりインカレでも自分は自分の出来る事をやろうかなと思います。リバウンドも抑えられるかもしれないけど、気持ちでそれを上回って、チームに勢いを与えたいです」

―来年は1部でプレーすることが出来ますね。心境としてはいかがですか?
「楽しみですけど、緊張もありますね。やっぱり1部は2部よりもっともっと上手い選手がいっぱいいると思うので、その中で自分がやっていけるのかなって不安もあります。でもそれはここからの1年間に懸かってますよね。ラストイヤーですし、これから1年間かけて技術や体力に磨きをかけて、1部の選手と対等に戦って勝てるように頑張りたいです」


「とにかくがむしゃらにやることしか考えてなかった」
集中して実力を発揮し、大車輪の活躍

◆#21熊谷尚也(日本体育大・3年・F)
111108kumagae.jpg惜しくもブザー後ではあったがアリウープダンクを決めるシーンを見せ、会場を大きくどよめかせた熊谷。3連続で3Pを決める場面もあり、オールラウンダーぶりを発揮して見ている者に大きなインパクトを残した。
今シーズン「今年はコンディションも抜群」と自信を覗かせていた熊谷は、その言葉通り見事に開花。3年生になり、チームを引っ張る欠かせない存在に成長した。藤田ヘッドコーチも「これまでとは見違える程のメンタリティを持って、前を向く選手になった。彼はもっともっと伸び代がある」と太鼓判を押す選手であり、その可能性はまだまだ未知数。今後さらなる成長に期待したい。


―嬉しい勝利ですね。
「1部に昇格することができて本当に嬉しいです。4年生の為に、絶対今日で決めてやろうという気持ちで戦いました。相手のペースに合わせないで自分たちのバスケをやろうと心掛けていて、それができてこういう風に勝てて良かったです」

―今日は連続3Pもあり、大活躍だったと思いますが。
「もうあの時は何も考えてないです。とりあえず集中して打ったらたまたま入った感じです(笑)」

―第1戦も第2戦も接戦になりましたが、やっていていかがでしたか?
「追い付かれたときは少し焦りましたけど、今日もその前までは点差を離せていたのでその時のバスケを思い出せば少しずつ離すことができると思っていました。とにかくがむしゃらにやることしか考えてなかったですね。それが良い結果に結びついたんだと思います」

―焦りがあったと言いますが、見ていた方としては落ち着いてプレーしているように感じました。
「結構、内心はドキドキしてましたよ(苦笑)。でも焦ったらいけないって心の中で言い聞かせて、とにかく守って点を取りに行こうって、それだけを考えていました」

―接戦にはなっても、第3戦までもつれ込まず連勝できたというのはチームにとっても大きなことでは?
「そうですね。やっぱり3連戦になると体もキツくなりますし、入れ替え戦というのは精神的にも疲れる環境なので、絶対に今日で決めようという気持ちはありました。それを果たすことができて本当に良かったです」

―リーグ戦が終わって入れ替え戦までの1週間、モチベーションの持って行き方はどのような感じでしたか?
「リーグ戦で優勝してから、そのあとの練習で気が抜けている部分があって、4年生に怒られたりもしたんです。でもそのお蔭で、モチベーションを維持してこの入れ替え戦までやってくることができました。本当に4年生のお蔭だと思うし、すごく感謝してます」

―これで来年、自身にとって最後の年は1部でプレーすることが出来ますね。
「初めての環境なので、少し気負いというか緊張はありますけど、今日みたいにがむしゃらにやるだけかなと思います。今年4年生に1部に上げてもらったので、それ以上に頑張って、1部でも上を目指して頑張りたいと思います」

―熊谷選手から見て、1部というのはどんな世界だと思いますか?
「2部と違って体も強いと思うし、能力の高い人もいっぱいいると思います。だからそれに負けないように、ここからの練習をしっかりやっていきたいです」

―次はインカレですね。
「もちろん日本一を目指します。それは藤田さんが来た時からの目標ですし、ずっと変わらないです。日本一を目指して、バスケットを楽しんで一戦一戦戦っていこうと思います」

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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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