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2011.10.01 (Sat)
【2011リーグ1部】9/25レポート
東海大が逆転で青山学院大を下す大きな勝利
白熱の上位争いに会場も熱狂
この日、最も注目を集めた全勝の青山学院大対1敗の東海大の戦いは、東海大が逆転で勝利を手にし、首位争いをタイに戻した。東海大が青山学院大に勝利したのは、3冠大会では2009年に1勝1敗の結果となったリーグ戦以来のこととなる。尚、2008年にやはり1勝1敗になっており、このどちらも先勝したのは東海大。2巡目がますます見逃せない戦いになるだろう。
【筑波大が粘るも最後は拓殖大の勝負強さが際立つ】
5勝2敗と上位争いを演じながら、競る展開のゲームが多い拓殖大は、この日も筑波大相手に苦しんだ。筑波大はこの日#21笹山(1年・PG・洛南)をスタメンに器用。笹山はいきなり2アシストを決め、開始2分足らずで6-0とリード。拓殖大はタイムアウトを挟んで立て直し、#26上杉(4年・PF)や#40藤井(2年・SG)らの得点でついていくが、前半はターンオーバーによってシュートまで持っていくことが出来ない場面もあり、なかなか追い越すことが出来ない。逆に筑波大は1Qに#21笹山が2本の3Pを沈めて波に乗る。この1Qこそ拓殖大と同じ15点しか稼げなかったが、2Qに入ると#14坂東(1年・SG・北陸)のジャンパーや#32武藤(2年・C)のゴール下が決まるなど、前半の筑波大は下級生の活躍が顕著だった。対する拓殖大はインサイドで#15八木(4年・C)が得点を重ねるが、他の選手の得点が伸びず最後に#21笹山のダブルクラッチが決まった筑波大が、35-33と僅かながらリードして前半を終えた。
後半に入っても筑波大リードが続く。要所で#34田渡(4年・PG)、#21笹山、#76星野(3年・SF)の3Pが決まり、前半掴んだ流れを離さない。拓殖大は3Qに入り、ようやく#94長谷川智伸(3年・SG)と#99長谷川技(4年・SF)のミドルシュートがネットを揺らし始めるが、その都度筑波大にシュートを決められ追う展開を変えることが出来ない。
ようやく拓殖大がペースを握ったのは、4Qに入ってから。#94長谷川智伸の速攻に続いて#99長谷川技の3Pで57-56と逆転に成功。さらに#40藤井の3点プレー、#26上杉のセルフリバウンドからのゴール下シュートも決まる。筑波大は#21笹山が速攻を決めるも、足が吊り交代。勝負所でオフェンスのポイントの一つを失った筑波大は、#32武藤と#99加納(4年・PF)の連続ファールでたまらずタイムアウトを請求。立て直しを図るものの、拓殖大はここまで無得点だった#1鈴木(3年・PG)が魅せた。落ち着いてジャンプシュートを沈めると、3Pも決まり、ゴール下に切れ込んだ#40藤井へのアシストパスも成功。筑波大は残り1分半からファールゲームに持ち込むが、81-75で拓殖大がもつれた試合を制した。
これで6勝目となった拓殖大。慶應大に19点差で勝利した試合以外は、勝っても負けても全て一桁点差の接戦だが、勝負所での集中力はさすがだ。絶対的な高さは無いが、チーム全体でリバウンドやルーズボールを狙って速攻に繋げるスタイルは完成度が高い。また、ファーストブレイクに失敗しても、#40藤井がしつこくランニングリバウンドを拾い、幾度となくセカンドチャンスを作っている。40分間のどこかで得点が止まる場面があるが、ここを修正していけば逆転優勝は充分に狙えるはずだ。
一方、4敗目を喫した筑波大は勝率5割に逆戻りとなった。それでも#21笹山ら下級生たちも十分な戦力となっており、このままチームバランスや雰囲気を高めていけば、現在の上位陣にとっては厄介な相手となりそうだ。
写真:1年生ながら#21笹山とともにプレータイムを得ている#14坂東。筑波大の起爆剤になれるか。
拓殖大:6勝2敗
筑波大:4勝4敗
※拓殖大・藤井選手、筑波大・笹山選手のインタビューは「続きを読む」へ。
【15点差をひっくり返し、東海大が逆転勝利】
青山学院大対東海大の試合は、前半は青山学院大のペースだった。このチームの柱である#14辻(4年・SG)と#56比江島(3年・SF)が試合開始から全開とも言える活躍を見せた。比江島は#24田中(2年・SF)のマークも感じさせず3P、ミドルシュート、アシストを量産。1Qこそ15-13とロースコアとなったが、2Qでは#13中川(4年・CF)の交代も当たり、43-28と点差をつけた。東海大は#0満原(4年・C)が序盤にミドルシュートをよく決めたが、ほかは#24田中が2本の3Pを決めた以外は目立った得点がなかった。
後半、15点を追う東海大はディフェンスの動きが良くなった。青山学院大は#88張本(2年・PF)にミスが続いて点数が伸びず、反対に東海大は#16坂本(4年・C)がチームをのせる3連続のゴールを決めると、#33狩野(3年・SG)がアウトサイドでそれを援護。#24田中、#0満原の3Pもあって3Qだけで25点を取ると55-53と2点差に詰めることに成功、4Qの最初には#24田中の3Pで遂に逆転に成功した。青山学院大は4Qに#56比江島の足がつり、一時ベンチへ。この間に東海大は点差を広げることに成功する。青山学院大は開始8分台に#14辻がバスケットカウントを取って以降、残り2分になるまで無得点。東海大ディフェンスの前にタフショットを打つ場面が目立つ。東海大は残り2分で5点のリード。焦りが見える青山学院大は#14辻、#56比江島が3Pシュートを打っていくがいずれも決めることができず67-70で試合終了。東海大がライバル青山学院大から大きな一勝をもぎ取った。
東海大は逆転勝利。青山学院大のようなチームに対し大きなビハインドを負った場合、それをひっくり返すのは至難の業だ。しかし、拓殖大戦でも大差をひっくり返したように、今年の東海大には例年以上にリカバリ力がある。ポジションのバランスが取れており、内外確実に点を取れる選手が揃っているのがその特徴の一つにある。そこに持ち味のディフェンスが掛け合わされたことで理想の試合展開がよりはっきりと打ち出せるようになっている。前半の早稲田大に対する1敗が惜しまれるが、2006年以来の優勝に向けて、一つの手応えを掴んだのは確かだろう。
遂に1敗となった青山学院大は拓殖大戦と同じく、前半余裕のリードを奪いながらも後半に追いつかれるという展開だった。拓殖大戦では後半拓殖大の猛追があったが、この東海大戦は相手の追い上げと同時に、東海大の好ディフェンスの前に得点が止まってしまった。前半いい働きをした#13中川も「後半はうまく(ゲームに)入れなかった」と悔しい顔。昨年のような強さを期待されるチームで、今年は4年生の働きも問われる。後半わずか24得点は青山学院大らしからぬ数字だ。比江島が途中交代する場面があり、そこで辻だけにオフェンスの負担がかかってしまった。張本が機能しなかった分、前半は中川が奮闘を見せたが、後半に持続できなかった。追い込まれた2戦で見えた課題をどう克服するか、今後の修正が見どころだ。
写真:まるで優勝したかのような歓喜に包まれた東海大。満原(下)も大きく両手を挙げた。
東海大:7勝1敗
青山学院大:7勝1敗
※東海大・坂本選手、田中選手のインタビューは「続きを読む」へ。
専修大対大東文化大の対戦は、1Qこそ点の取り合いとなり、互いに譲らない展開となったが、専修大がゾーンで守る間に大東文化大が失速。専修大は#11宇都(2年・G)が30点、#22樋口(3年・F)が26得点を稼ぐ活躍で88-56と勝利した。
専修大:4勝4敗/大東文化大:2勝6敗
※専修大・樋口選手のインタビューは「続きを読む」へ。
2勝同士、負けられない戦いだった慶應義塾大と日本大の対戦は、立ち上がりこそ慶應大が悪くない出足となったが、日本大のシュートを止めることができず111-76と大差で日本大が勝利した。日本大は#19浜田(3年・F)、#11飛田(3年・SG)のシュートはもちろん、#24熊吉(4年・C)の積極的なオフェンスで内外からの攻め得点の的を絞らせなかったことで、慶應大ディフェンスを振り切った大勝となった。
日本大:3勝5敗/慶應義塾大:2勝6敗
早稲田大対明治大はロースコアな展開となるが、3Qで10点のリードを奪った早稲田大が明治大を振りきって59-73で勝利した。
早稲田大:4勝4敗/明治大:1勝7敗
「宇都や館山を活かすために」
ゴール下を支える縁の下の力持ち
◆#22樋口大倫(専修大・3年・F)
1年時からスタートで出場、3年目となり今や専修大には欠かせない選手だ。
この日は前半ほぼシュートを落とさず、勝利のきっかけとなった。
1年生時には下級生メインで勝利できず苦労したこともある。しかし上級生となって頼もしさは増し、チームを支える自覚も見える。同様に1年時から戦ってきた高橋、館山も3年目、充実の時に向けてまだ向上が期待できる。
―前半はとても調子がよさそうでした。
「たまたまです。たまたま調子が良かったし、いつもは真司さん(#91太田)相手にやっているので高さも気にならなかったですね」
―3年目になってチームでも大きな役割を果たしていますが、自分の気持ちも変わってきましたか?
「そうですね。変わってきた部分はありますね。最近はディフェンスを意識してやっているので、ブロックなんかも意識していますね。それに宇都以外にも得点源になっていかなければいけないと思っています」
―専修大はずっとディフェンスの練習をしているという話をしていますが。
「コミュニケーションやボールの受け渡しなど、練習では意識していますね。それに今年は粘って勝つのが目標で、ディフェンスで相手を押さえて50~60点台で勝てる試合を目指しています。昔と違って練習でも言い合ったり、変わってきました。チーム的に盛り上がっていますね」
―昔と比べて練習なども違いますか?
「1年の時もディフェンスもやっていたけれど、内容は今ほど濃くなかったですね。オフェンスの練習はあまりしてないですが、宇都や館山のフォーメーションがあるぐらいで、あとは合わせやカバーをしていければという感じです」
―樋口選手がうまく合わせている感じですが、そこはやはり意識しているんですか。
「宇都たちがドライブに行ってディフェンスを引きつけるので、そこであわせていく感じですね」
―昨年は5割という感じでリーグ戦も進みましたが、現状は負けが混んでいる状況が先行してしまいましたね。
「全部競ったゲームを落としているので、後半戦はそこを勝てるようにしたいですね。最後の一戦も拓殖戦なので粘って勝ちたいです」
―自分の見て欲しいところをアピールしてください。
「オフェンスリバウンドとブロックを頑張っているので見て欲しいですね」
「残り試合は全勝でいきたい」
したたかに逆転優勝を狙う
◆#40藤井祐眞(拓殖大学・2年・SG)
この日記録した出場38分46秒、24得点、オフェンスリバウンド6本、5スティール、1ブロックは、いずれもチーム最多だった。2年生ながら、コートでは上級生に劣らぬ存在感を見せている。この日敗れた青山学院大との差が縮まり自力優勝の可能性が復活。しかし入れ替え戦の回避を目指す下位チームとの戦いもタフなものになるはず。接戦を取りこぼさないためにも、藤井の力は今の拓殖大に必要不可欠だ。
―立ち上がりが不安定な試合が多いですが。
「そうですね。チームではスタートのメンバーで『出だしは大胆にいこう』とか言っているんですけど、どうしても正確にちゃんとしようとし過ぎて相手のペースから始まってしまう。ディフェンスはしっかり出来るんですけど、オフェンスで走れてない部分があるのかなぁ、と思いますね」
―今年のチームは走ることがテーマですよね。
「他大学に比べて身長も高いわけじゃないし、そういう面では自分たちのトランジションバスケで、走ってパスランでいくしかないと思います」
―セットオフェンスになるとオフェンスが滞りますね。
「自分たちはセットとかになるとフォーメーションがあまり無いし、あるにはありますけど、ちゃんとしたセットの時にしか使わないし、それで今はシューターが伸さん(#94長谷川智伸)一人で、長南(#8)さんがケガをしてしまったので、そういう意味で言うとセットオフェンスになると若干厳しい面はありますね」
―ただ、セットオフェンスの場面で藤井選手が積極的にゴール下に攻めていく場面が、今日の試合は多かった印象があります。
「カットサイドで攻めて、それで逆サイドの人がカットインしたりして、そういうのを自分たちは結構狙ってるんで。逆サイドとかスペースを考えながらプレーしています。どうしても自分たちはアウトサイド中心だから、センターが外に出ると中が空くので、そういうところを狙って中に切れ込んでます」
―既に2敗を喫しています。リーグ戦の残りはどういう戦いをしたいですか。
「青学が全勝するのは嫌なので、とりあえず次の青学戦は勝ちたいです。あとは残り試合を全勝でいけたら一番良いので、全勝目指します。今は青学が無敗(※)で、どこかに負けてくれたら自分たちも優勝があり得るので、自分たちが負けないことが第一だと思っていきます」
―長南選手のケガで、チーム状態的に万全ではないと思いますが。
「そうですね。でも、交代して流れを変える選手がいなくなったのは確かですけど、それなりに他の交代で出てくる選手が気持ちを入れて出てくるんで、チームとしてはいつもと何ら変わりなくやっています」
―後半戦に向けて。
「青学のような強いチームにも競ることが出来るけれど、今日もそうだし、昨日もそう。どの試合も接戦になることが多いので、そういう試合を一個でも落とさないようにして、残り全勝でいけたらいいなと思います」
※インタビューは青山学院大学対東海大学の試合前に行いました。
「同じ洛南の同級生の活躍はうれしい」
かつての仲間と切磋琢磨し、レベルアップを図る
◆#21笹山貴哉(筑波大学・1年・PG・洛南)
この日ついに、リーグ戦初めての先発出場を果たした。「緊張した」とは言いながらも、1Q早々にアシストを記録し3Pも決め、チームに勢いを呼び込んだ。それだけに、試合終盤で足が吊ってしまい、交代を余儀なくされたのは惜しまれる。長丁場のリーグ戦も次戦で折り返し地点に入る。敗戦の悔しさをバネにして、成長に期待したい。
―初めてのスタートはどうでしたか。
「いきなり言われたので緊張しました。最初は自分が何をしたら良いか分からないまま試合に入ってしまったんですが、でも出だしは良くて。そのまま乗っていこうと思っていた中で、徐々に自分のプレーも見えてきました。4年生が声を出して、『普通にやっていいよ』と言ってくれたのでそれが助けになった面もあります。だから、スタートはあまり気にしないで試合に入ったのが正直なところです」
―無我夢中な感じで。
「はい。まだ1年生なんで、本当にそういう感じでした」
―ただ、アシストはもちろん3Pも良く決まっていましたが、記憶にありますか。
「本当に無我夢中でやっていましたね。自分の持ち味も最近分かってきて、アシストは自分では気にしてやっていることはないんですけど、自分が出ていると他の選手が『俺、走るよ』とか言ってくれて合わせてくれるんで、パスも出しやすいです。他の選手に合わせてもらっているというより自分が合わせている感じです」
―ディフェンス面でもかなり拓殖大を苦しめていたと思います。
「そうですね。長谷川智伸さん(#94)のシュートが入るんで、そこで流れに乗られるのが恐いという話を聞いていて、とりあえずそこを抑えようという認識で試合に入りました。そこは、最初は成功したんですが、藤井さんとか他の選手にルーズボールでやられました。ああいうボールへの執着心はこれから学んでいかないといけないと思ったし、最後の一本とかのプレーで向こうの方が、気持ちが上だったかなと思います」
―同じ1年生の坂東選手も試合に出ていますが、1年生同士で『ここを頑張ろう』とか、話し合うことはありますか。
「1年生なので出来ることは数少ないんですけど、その中で自分の仕事をこなしていくことも一つですし、1年生らしくチームに元気が無い時にフレッシュに元気を持っていこう、というのは二人で話していました」
―同じ洛南出身の伊藤選手(慶應大)もプレータイムをかなり得ていますし、今日はモップ係の木村選手(早稲田大)とも少し話をしていましたね。同じ洛南出身の選手や、1年生の選手には負けられないという気持ちは強いと思いますが。
「そうですね。ただ、活躍してくれるのは自分もうれしいですし、『自分も頑張ろう』という気持ちを貰えます。一緒に試合をしてきたんですけど、楽しかったですし、今は『あいつも頑張っているから、自分も頑張ろう』と思えるので、本当に良い、切磋琢磨し合える関係かなと思います」
―今後のリーグ戦に向けて。
「前半戦がほとんど終わって相手のやってくることも分かったと思うし、その中で逆に相手も自分たちのことが分かってきたと思うんで、これからは対戦相手と自分たちとで、どっちがいかに頭を使っていくかも重要かと思います。あとは、一日一日相手が代わっていく状況で、どれだけ自分たちのプレーを続けていけるかも重要です。もう一回みんなで気合いを入れてやっていきたいです」
「ここまで人任せだった部分をカバーしあえた」
ゴール下での地道な奮闘が勝利を呼び込む
◆#16坂本 健(東海大・4年・C)
要所でチームを乗せる得点を決めた。
フリースロー0/6とこの部分は絶不調だったが、それでも体を張ったゴール下での得点は勝利には欠かせなかった。
期待は大きいながらこれまでケガ等に泣き、4年目にして正念場でもある。優勝に向けて欠かせないワンピースに今後も要注目だ。
―最初ファウルから入ってしまった面でマイナスには感じませんでしたか?
「また同じ感じかと思ったんですが、そこはザックが頑張ってくれたので次に頑張ればいいかという思いでした」
―マッチアップは張本選手で機動力も高いですが、注意点は?
「相手のドライブが早いのでそこと、リバウンドも高いので自分はどうなってもいいのでボックスアウトを徹底しようと思っていました。今日は相手もそこまで調子が良くなさそうで助かりました」
―前半は青学に差をつけられてしまって苦しい展開でしたが、後半はディフェンス
が良くなりましたね。
「流れが悪くなるとオフェンスの方、オフェンスの方へと意識がいってしまうんですが、僕達はディフェンスのチームなのでそこから入ろうということでああいう流れになっていったんだと思います」
―4年生になって自分の中で変わったことはありますか?
「最上級ですし後はないので、自分の出せるものを全部出していくだけですね。今年の4年生は声も出るようになったし、発言も増えました。だいぶ変わりましたね。満原も一番試合経験があるし、まとめてくれるので助かります」
―今日は大きな勝利でしたが、早稲田戦など惜しい試合もありますね。このリーグ戦ここまでどうですか?
「早稲田戦まではまとまってはいるんですがどこかちょっとしたミスが多かったですね。今日の青学戦であればそれも全部カバーしあえていたし、ディフェンスでいろんなカバーができるようになったのが大きいですね。ここまでは少し人任せにしてしてしまったのをこの試合で改善できたと思います」
―あと一試合ありますが、折り返し地点ということで今後の抱負を。
「自分に求められているのはインサイドで体を張ったプレーなので、それを続けてやって、残りを全勝して優勝までいきたいと思います」
―あと一度青学と対戦しますが。
「今回のことは忘れてチャレンジャーとしてやっていきたいと思います」
「苦しい時に点が取れる選手に」
エースとしての期待をいかに実現するか
◆#24田中大貴(東海大・2年・SF)
ライバルとして比較されることの多い比江島をマーク。
前半は無理に攻めて自滅となったが、「今日は先にあっちが足にきた」と、お互いが体力勝負だったことを明かす。
満原、狩野ら得点が取れる選手もおり、試合によっては影の役回りに徹することも少なくない。しかしこの試合でもそうだったように、田中がゲームで存在を発揮すれば東海大はより強さを増す。優勝には今後の活躍は必須だ。
―比江島選手とのマッチアップで前半はだいぶ止められてしまいましたね。
「前半は自分が苦しいシュートを打ってしまって、逆に相手をいい気持ちで走らせてしまいました。そこがあの点差になったと思います。そこは反省です」
―そこは自分がやらなければという責任感ですか?
「そういう訳でもないんですが、空回りしてしまっていました。全然入らなかったし、苦しい展開でした。足も止まっていましたし」
―ディフェンス面では比江島選手をそこそこ止めてはいたと思いますが。
「そうですね。守り方があると思っていました。キャッチしてからすぐにシュートから入る選手ではないので、ドライブ中心のオフェンスをどう守るかという形でした。いつもは他にもオフェンスリバウンドにどんどん飛び込んでくるので今日はそこをやらせなかったのが一番大きかったと思います」
―ここまでの試合を見ると、そこまで田中選手が目立って得点するという形ではなかったと思うんですが、何か理由はありましたか?
「自分がガツガツ攻めて得点が取れればいいと思うんですが、ゲームの状況を見て自分より狩野さんの方が入ったりするので、そこは任せたりですね。決して引いている訳ではないんですが、周囲から見るとそう見えないのかもしれないです(苦笑)」
―そこは期待されているのはあると思いますが。
「そう言われてもいるんですけど、自分としては最初からガンガンいってあまりいい方向に行った試しがあまりないと感じていて。だから考えながらやっているのはあります。他に点を取れるメンバーもいるし、取れなくなった時に行ければいいかと。それは今日の後半もずっと考えていました。無理して自分が行くんじゃなくて、苦しい時に点が取れる選手でいたいと思っています。それに今日は向こうと違ってこっちの足がもったので、うまくいきましたね。いつもは自分が先なんですが(苦笑)」
―田中選手とはよく比較されると比江島選手が言っていましたが。
「意識はないですが、よく言われますね。だからやられればダメージが大きいです。勝負所で決められる選手ですし。だからこれまで入学以来勝っていなかったので今日はとても大きいです」
―今日はとても良かったですが、既に1敗してしまっているということもあるし、気が抜けないですね。
「何があるか分からないですね。逆にあの試合はふわっと入って気持ちが入っていませんでした。だからどこのチームであってもああいう気持ちで入ったら負けるというのはわかりましたし、今日みたいに相手がどこであろうとしっかり強い気持ちを持ってやれば勝てると思います。その気持を忘れず残りもやっていきたいと思います」
白熱の上位争いに会場も熱狂
この日、最も注目を集めた全勝の青山学院大対1敗の東海大の戦いは、東海大が逆転で勝利を手にし、首位争いをタイに戻した。東海大が青山学院大に勝利したのは、3冠大会では2009年に1勝1敗の結果となったリーグ戦以来のこととなる。尚、2008年にやはり1勝1敗になっており、このどちらも先勝したのは東海大。2巡目がますます見逃せない戦いになるだろう。
【筑波大が粘るも最後は拓殖大の勝負強さが際立つ】

後半に入っても筑波大リードが続く。要所で#34田渡(4年・PG)、#21笹山、#76星野(3年・SF)の3Pが決まり、前半掴んだ流れを離さない。拓殖大は3Qに入り、ようやく#94長谷川智伸(3年・SG)と#99長谷川技(4年・SF)のミドルシュートがネットを揺らし始めるが、その都度筑波大にシュートを決められ追う展開を変えることが出来ない。
ようやく拓殖大がペースを握ったのは、4Qに入ってから。#94長谷川智伸の速攻に続いて#99長谷川技の3Pで57-56と逆転に成功。さらに#40藤井の3点プレー、#26上杉のセルフリバウンドからのゴール下シュートも決まる。筑波大は#21笹山が速攻を決めるも、足が吊り交代。勝負所でオフェンスのポイントの一つを失った筑波大は、#32武藤と#99加納(4年・PF)の連続ファールでたまらずタイムアウトを請求。立て直しを図るものの、拓殖大はここまで無得点だった#1鈴木(3年・PG)が魅せた。落ち着いてジャンプシュートを沈めると、3Pも決まり、ゴール下に切れ込んだ#40藤井へのアシストパスも成功。筑波大は残り1分半からファールゲームに持ち込むが、81-75で拓殖大がもつれた試合を制した。
これで6勝目となった拓殖大。慶應大に19点差で勝利した試合以外は、勝っても負けても全て一桁点差の接戦だが、勝負所での集中力はさすがだ。絶対的な高さは無いが、チーム全体でリバウンドやルーズボールを狙って速攻に繋げるスタイルは完成度が高い。また、ファーストブレイクに失敗しても、#40藤井がしつこくランニングリバウンドを拾い、幾度となくセカンドチャンスを作っている。40分間のどこかで得点が止まる場面があるが、ここを修正していけば逆転優勝は充分に狙えるはずだ。
一方、4敗目を喫した筑波大は勝率5割に逆戻りとなった。それでも#21笹山ら下級生たちも十分な戦力となっており、このままチームバランスや雰囲気を高めていけば、現在の上位陣にとっては厄介な相手となりそうだ。
写真:1年生ながら#21笹山とともにプレータイムを得ている#14坂東。筑波大の起爆剤になれるか。
拓殖大:6勝2敗
筑波大:4勝4敗
※拓殖大・藤井選手、筑波大・笹山選手のインタビューは「続きを読む」へ。
【15点差をひっくり返し、東海大が逆転勝利】

後半、15点を追う東海大はディフェンスの動きが良くなった。青山学院大は#88張本(2年・PF)にミスが続いて点数が伸びず、反対に東海大は#16坂本(4年・C)がチームをのせる3連続のゴールを決めると、#33狩野(3年・SG)がアウトサイドでそれを援護。#24田中、#0満原の3Pもあって3Qだけで25点を取ると55-53と2点差に詰めることに成功、4Qの最初には#24田中の3Pで遂に逆転に成功した。青山学院大は4Qに#56比江島の足がつり、一時ベンチへ。この間に東海大は点差を広げることに成功する。青山学院大は開始8分台に#14辻がバスケットカウントを取って以降、残り2分になるまで無得点。東海大ディフェンスの前にタフショットを打つ場面が目立つ。東海大は残り2分で5点のリード。焦りが見える青山学院大は#14辻、#56比江島が3Pシュートを打っていくがいずれも決めることができず67-70で試合終了。東海大がライバル青山学院大から大きな一勝をもぎ取った。

遂に1敗となった青山学院大は拓殖大戦と同じく、前半余裕のリードを奪いながらも後半に追いつかれるという展開だった。拓殖大戦では後半拓殖大の猛追があったが、この東海大戦は相手の追い上げと同時に、東海大の好ディフェンスの前に得点が止まってしまった。前半いい働きをした#13中川も「後半はうまく(ゲームに)入れなかった」と悔しい顔。昨年のような強さを期待されるチームで、今年は4年生の働きも問われる。後半わずか24得点は青山学院大らしからぬ数字だ。比江島が途中交代する場面があり、そこで辻だけにオフェンスの負担がかかってしまった。張本が機能しなかった分、前半は中川が奮闘を見せたが、後半に持続できなかった。追い込まれた2戦で見えた課題をどう克服するか、今後の修正が見どころだ。
写真:まるで優勝したかのような歓喜に包まれた東海大。満原(下)も大きく両手を挙げた。
東海大:7勝1敗
青山学院大:7勝1敗
※東海大・坂本選手、田中選手のインタビューは「続きを読む」へ。
専修大対大東文化大の対戦は、1Qこそ点の取り合いとなり、互いに譲らない展開となったが、専修大がゾーンで守る間に大東文化大が失速。専修大は#11宇都(2年・G)が30点、#22樋口(3年・F)が26得点を稼ぐ活躍で88-56と勝利した。
専修大:4勝4敗/大東文化大:2勝6敗
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2勝同士、負けられない戦いだった慶應義塾大と日本大の対戦は、立ち上がりこそ慶應大が悪くない出足となったが、日本大のシュートを止めることができず111-76と大差で日本大が勝利した。日本大は#19浜田(3年・F)、#11飛田(3年・SG)のシュートはもちろん、#24熊吉(4年・C)の積極的なオフェンスで内外からの攻め得点の的を絞らせなかったことで、慶應大ディフェンスを振り切った大勝となった。
日本大:3勝5敗/慶應義塾大:2勝6敗
早稲田大対明治大はロースコアな展開となるが、3Qで10点のリードを奪った早稲田大が明治大を振りきって59-73で勝利した。
早稲田大:4勝4敗/明治大:1勝7敗
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【INTERVIEW】「宇都や館山を活かすために」
ゴール下を支える縁の下の力持ち
◆#22樋口大倫(専修大・3年・F)

この日は前半ほぼシュートを落とさず、勝利のきっかけとなった。
1年生時には下級生メインで勝利できず苦労したこともある。しかし上級生となって頼もしさは増し、チームを支える自覚も見える。同様に1年時から戦ってきた高橋、館山も3年目、充実の時に向けてまだ向上が期待できる。
―前半はとても調子がよさそうでした。
「たまたまです。たまたま調子が良かったし、いつもは真司さん(#91太田)相手にやっているので高さも気にならなかったですね」
―3年目になってチームでも大きな役割を果たしていますが、自分の気持ちも変わってきましたか?
「そうですね。変わってきた部分はありますね。最近はディフェンスを意識してやっているので、ブロックなんかも意識していますね。それに宇都以外にも得点源になっていかなければいけないと思っています」
―専修大はずっとディフェンスの練習をしているという話をしていますが。
「コミュニケーションやボールの受け渡しなど、練習では意識していますね。それに今年は粘って勝つのが目標で、ディフェンスで相手を押さえて50~60点台で勝てる試合を目指しています。昔と違って練習でも言い合ったり、変わってきました。チーム的に盛り上がっていますね」
―昔と比べて練習なども違いますか?
「1年の時もディフェンスもやっていたけれど、内容は今ほど濃くなかったですね。オフェンスの練習はあまりしてないですが、宇都や館山のフォーメーションがあるぐらいで、あとは合わせやカバーをしていければという感じです」
―樋口選手がうまく合わせている感じですが、そこはやはり意識しているんですか。
「宇都たちがドライブに行ってディフェンスを引きつけるので、そこであわせていく感じですね」
―昨年は5割という感じでリーグ戦も進みましたが、現状は負けが混んでいる状況が先行してしまいましたね。
「全部競ったゲームを落としているので、後半戦はそこを勝てるようにしたいですね。最後の一戦も拓殖戦なので粘って勝ちたいです」
―自分の見て欲しいところをアピールしてください。
「オフェンスリバウンドとブロックを頑張っているので見て欲しいですね」
「残り試合は全勝でいきたい」
したたかに逆転優勝を狙う
◆#40藤井祐眞(拓殖大学・2年・SG)

―立ち上がりが不安定な試合が多いですが。
「そうですね。チームではスタートのメンバーで『出だしは大胆にいこう』とか言っているんですけど、どうしても正確にちゃんとしようとし過ぎて相手のペースから始まってしまう。ディフェンスはしっかり出来るんですけど、オフェンスで走れてない部分があるのかなぁ、と思いますね」
―今年のチームは走ることがテーマですよね。
「他大学に比べて身長も高いわけじゃないし、そういう面では自分たちのトランジションバスケで、走ってパスランでいくしかないと思います」
―セットオフェンスになるとオフェンスが滞りますね。
「自分たちはセットとかになるとフォーメーションがあまり無いし、あるにはありますけど、ちゃんとしたセットの時にしか使わないし、それで今はシューターが伸さん(#94長谷川智伸)一人で、長南(#8)さんがケガをしてしまったので、そういう意味で言うとセットオフェンスになると若干厳しい面はありますね」
―ただ、セットオフェンスの場面で藤井選手が積極的にゴール下に攻めていく場面が、今日の試合は多かった印象があります。
「カットサイドで攻めて、それで逆サイドの人がカットインしたりして、そういうのを自分たちは結構狙ってるんで。逆サイドとかスペースを考えながらプレーしています。どうしても自分たちはアウトサイド中心だから、センターが外に出ると中が空くので、そういうところを狙って中に切れ込んでます」
―既に2敗を喫しています。リーグ戦の残りはどういう戦いをしたいですか。
「青学が全勝するのは嫌なので、とりあえず次の青学戦は勝ちたいです。あとは残り試合を全勝でいけたら一番良いので、全勝目指します。今は青学が無敗(※)で、どこかに負けてくれたら自分たちも優勝があり得るので、自分たちが負けないことが第一だと思っていきます」
―長南選手のケガで、チーム状態的に万全ではないと思いますが。
「そうですね。でも、交代して流れを変える選手がいなくなったのは確かですけど、それなりに他の交代で出てくる選手が気持ちを入れて出てくるんで、チームとしてはいつもと何ら変わりなくやっています」
―後半戦に向けて。
「青学のような強いチームにも競ることが出来るけれど、今日もそうだし、昨日もそう。どの試合も接戦になることが多いので、そういう試合を一個でも落とさないようにして、残り全勝でいけたらいいなと思います」
※インタビューは青山学院大学対東海大学の試合前に行いました。
「同じ洛南の同級生の活躍はうれしい」
かつての仲間と切磋琢磨し、レベルアップを図る
◆#21笹山貴哉(筑波大学・1年・PG・洛南)

―初めてのスタートはどうでしたか。
「いきなり言われたので緊張しました。最初は自分が何をしたら良いか分からないまま試合に入ってしまったんですが、でも出だしは良くて。そのまま乗っていこうと思っていた中で、徐々に自分のプレーも見えてきました。4年生が声を出して、『普通にやっていいよ』と言ってくれたのでそれが助けになった面もあります。だから、スタートはあまり気にしないで試合に入ったのが正直なところです」
―無我夢中な感じで。
「はい。まだ1年生なんで、本当にそういう感じでした」
―ただ、アシストはもちろん3Pも良く決まっていましたが、記憶にありますか。
「本当に無我夢中でやっていましたね。自分の持ち味も最近分かってきて、アシストは自分では気にしてやっていることはないんですけど、自分が出ていると他の選手が『俺、走るよ』とか言ってくれて合わせてくれるんで、パスも出しやすいです。他の選手に合わせてもらっているというより自分が合わせている感じです」
―ディフェンス面でもかなり拓殖大を苦しめていたと思います。
「そうですね。長谷川智伸さん(#94)のシュートが入るんで、そこで流れに乗られるのが恐いという話を聞いていて、とりあえずそこを抑えようという認識で試合に入りました。そこは、最初は成功したんですが、藤井さんとか他の選手にルーズボールでやられました。ああいうボールへの執着心はこれから学んでいかないといけないと思ったし、最後の一本とかのプレーで向こうの方が、気持ちが上だったかなと思います」
―同じ1年生の坂東選手も試合に出ていますが、1年生同士で『ここを頑張ろう』とか、話し合うことはありますか。
「1年生なので出来ることは数少ないんですけど、その中で自分の仕事をこなしていくことも一つですし、1年生らしくチームに元気が無い時にフレッシュに元気を持っていこう、というのは二人で話していました」
―同じ洛南出身の伊藤選手(慶應大)もプレータイムをかなり得ていますし、今日はモップ係の木村選手(早稲田大)とも少し話をしていましたね。同じ洛南出身の選手や、1年生の選手には負けられないという気持ちは強いと思いますが。
「そうですね。ただ、活躍してくれるのは自分もうれしいですし、『自分も頑張ろう』という気持ちを貰えます。一緒に試合をしてきたんですけど、楽しかったですし、今は『あいつも頑張っているから、自分も頑張ろう』と思えるので、本当に良い、切磋琢磨し合える関係かなと思います」
―今後のリーグ戦に向けて。
「前半戦がほとんど終わって相手のやってくることも分かったと思うし、その中で逆に相手も自分たちのことが分かってきたと思うんで、これからは対戦相手と自分たちとで、どっちがいかに頭を使っていくかも重要かと思います。あとは、一日一日相手が代わっていく状況で、どれだけ自分たちのプレーを続けていけるかも重要です。もう一回みんなで気合いを入れてやっていきたいです」
「ここまで人任せだった部分をカバーしあえた」
ゴール下での地道な奮闘が勝利を呼び込む
◆#16坂本 健(東海大・4年・C)

フリースロー0/6とこの部分は絶不調だったが、それでも体を張ったゴール下での得点は勝利には欠かせなかった。
期待は大きいながらこれまでケガ等に泣き、4年目にして正念場でもある。優勝に向けて欠かせないワンピースに今後も要注目だ。
―最初ファウルから入ってしまった面でマイナスには感じませんでしたか?
「また同じ感じかと思ったんですが、そこはザックが頑張ってくれたので次に頑張ればいいかという思いでした」
―マッチアップは張本選手で機動力も高いですが、注意点は?
「相手のドライブが早いのでそこと、リバウンドも高いので自分はどうなってもいいのでボックスアウトを徹底しようと思っていました。今日は相手もそこまで調子が良くなさそうで助かりました」
―前半は青学に差をつけられてしまって苦しい展開でしたが、後半はディフェンス
が良くなりましたね。
「流れが悪くなるとオフェンスの方、オフェンスの方へと意識がいってしまうんですが、僕達はディフェンスのチームなのでそこから入ろうということでああいう流れになっていったんだと思います」
―4年生になって自分の中で変わったことはありますか?
「最上級ですし後はないので、自分の出せるものを全部出していくだけですね。今年の4年生は声も出るようになったし、発言も増えました。だいぶ変わりましたね。満原も一番試合経験があるし、まとめてくれるので助かります」
―今日は大きな勝利でしたが、早稲田戦など惜しい試合もありますね。このリーグ戦ここまでどうですか?
「早稲田戦まではまとまってはいるんですがどこかちょっとしたミスが多かったですね。今日の青学戦であればそれも全部カバーしあえていたし、ディフェンスでいろんなカバーができるようになったのが大きいですね。ここまでは少し人任せにしてしてしまったのをこの試合で改善できたと思います」
―あと一試合ありますが、折り返し地点ということで今後の抱負を。
「自分に求められているのはインサイドで体を張ったプレーなので、それを続けてやって、残りを全勝して優勝までいきたいと思います」
―あと一度青学と対戦しますが。
「今回のことは忘れてチャレンジャーとしてやっていきたいと思います」
「苦しい時に点が取れる選手に」
エースとしての期待をいかに実現するか
◆#24田中大貴(東海大・2年・SF)

前半は無理に攻めて自滅となったが、「今日は先にあっちが足にきた」と、お互いが体力勝負だったことを明かす。
満原、狩野ら得点が取れる選手もおり、試合によっては影の役回りに徹することも少なくない。しかしこの試合でもそうだったように、田中がゲームで存在を発揮すれば東海大はより強さを増す。優勝には今後の活躍は必須だ。
―比江島選手とのマッチアップで前半はだいぶ止められてしまいましたね。
「前半は自分が苦しいシュートを打ってしまって、逆に相手をいい気持ちで走らせてしまいました。そこがあの点差になったと思います。そこは反省です」
―そこは自分がやらなければという責任感ですか?
「そういう訳でもないんですが、空回りしてしまっていました。全然入らなかったし、苦しい展開でした。足も止まっていましたし」
―ディフェンス面では比江島選手をそこそこ止めてはいたと思いますが。
「そうですね。守り方があると思っていました。キャッチしてからすぐにシュートから入る選手ではないので、ドライブ中心のオフェンスをどう守るかという形でした。いつもは他にもオフェンスリバウンドにどんどん飛び込んでくるので今日はそこをやらせなかったのが一番大きかったと思います」
―ここまでの試合を見ると、そこまで田中選手が目立って得点するという形ではなかったと思うんですが、何か理由はありましたか?
「自分がガツガツ攻めて得点が取れればいいと思うんですが、ゲームの状況を見て自分より狩野さんの方が入ったりするので、そこは任せたりですね。決して引いている訳ではないんですが、周囲から見るとそう見えないのかもしれないです(苦笑)」
―そこは期待されているのはあると思いますが。
「そう言われてもいるんですけど、自分としては最初からガンガンいってあまりいい方向に行った試しがあまりないと感じていて。だから考えながらやっているのはあります。他に点を取れるメンバーもいるし、取れなくなった時に行ければいいかと。それは今日の後半もずっと考えていました。無理して自分が行くんじゃなくて、苦しい時に点が取れる選手でいたいと思っています。それに今日は向こうと違ってこっちの足がもったので、うまくいきましたね。いつもは自分が先なんですが(苦笑)」
―田中選手とはよく比較されると比江島選手が言っていましたが。
「意識はないですが、よく言われますね。だからやられればダメージが大きいです。勝負所で決められる選手ですし。だからこれまで入学以来勝っていなかったので今日はとても大きいです」
―今日はとても良かったですが、既に1敗してしまっているということもあるし、気が抜けないですね。
「何があるか分からないですね。逆にあの試合はふわっと入って気持ちが入っていませんでした。だからどこのチームであってもああいう気持ちで入ったら負けるというのはわかりましたし、今日みたいに相手がどこであろうとしっかり強い気持ちを持ってやれば勝てると思います。その気持を忘れず残りもやっていきたいと思います」
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