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第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2011.09.18 (Sun)

【2011リーグ1部】9/18レポート

注目の上位対決は青山学院大が辛くも全勝を守る
慶應義塾大・日本大は2勝目をあげる


 この日の大一番は全勝の青山学院大と1敗ながら抜群の攻撃力を持つ拓殖大の一戦となった。前半は青山学院大リードだったが、終盤の拓殖大の追い上げはバスケットのスリリングな勝負の面白さを十分伝えるものだった。なお、この試合はスカパー!にて放送が予定されている。
 現在勝ち星が伸びていないチームは、この日慶應義塾大、日本大が2勝目をあげた。どちらも成長途中のチームだ。そろそろ勝敗はシビアな様相を呈してくる時期になった。優勝争いとともに、下位は下位で譲れない戦いが続いていく。


【1勝同士の戦いは日本大に軍配】
110918NIHON.jpg ともに下級生が多いチーム同士の戦いとなった日本大明治大。1Qの序盤で日本大にファウルが続いたが、#11飛田(3年・F)と#19浜田(3年・F)のシュートで逆転すると2Qもリードを保った。明治大は#51皆川(1年・C・京北)が豪快なステップからゴール下でシュートをねじ込み、#17田村(4年・SG)のシュートなどで点を取っていくが、そこ以外でなかなか点数が伸びない。日本大はファウルが混む中でも#31上江田(2年・F)がチームを乗せる3Pを決めるなど、簡単には明治大を追いつかせず、ベンチもチームを盛り上げ続ける。明治大は3Q終盤に#16安藤(1年・G・明成)の連続得点で2点差まで詰めると、4Qは競り合いとなった。日本大は#3石川(3年・G)、#11飛田、#19浜田が得点の柱となり、#21国本(1年・C・美濃加茂)が地道にリバウンドに絡む。明治大は#17田村が点を取りに行き、残り3分半には田村の3Pで逆転に成功するが、日本大は#11飛田がバスケットカウントを獲得。#21国本が残り36秒で5ファウル退場となるが、12.8秒で#19浜田がミドルシュートを決めてガッツポーズ。明治大は逆転した田村の3Pを最後に、残り36秒で#51皆川がフリースローを得るまで無得点に終わり、63-59で試合終了となった。

 負けが上回っているチーム同士、互いに負けられない試合だった。その中でも日本大は与えられた役割を各自がこなし、勝利につなげた。飛田・浜田の両ウイングは勝負強いシュートを決め、国本が地道にリバウンドに徹する。石川は「意識している」というゲームメイクに務めながら、ここぞという部分では自分も攻めに加わっている。まだ船出したばかりのチームだが、勝つ経験を積むことは大事だ。明治大はあとわずかに惜しいゲームが続く。

写真:2勝目をあげた日本大。この日もベンチ一丸となっていた。

日本大:2勝4敗
明治大:1勝5敗

※日本大・浜田選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【前半リードの慶應大が辛くも逃げきり2勝目】
110918UTO.jpg 1勝の慶應義塾大と2勝の専修大は、最後に僅差でもつれたが、慶應大が逃げ切った。

 1Q開始3分でチームファウル5と、ディフェンスで対応できない慶應大。専修大は#11宇都(2年・G)を中心に得点していく。しかし次第に専修大にもファウルが増え始め、攻撃のリズムが崩れると1Qは慶應大が16-12とリードした。2Q早々、専修大は#22樋口(3年・F)がアンスポーツマンライクファウルを吹かれ、リズムに乗れない。その間に慶應大はフリースローと#20伊藤(1年・G・洛南)のバスケットカウントでリードを広げると、#14蛯名(2年・G)のシュートやスティールからの速攻など慶應大らしいプレーが続いて#5金子(4年・G)の3Pも出ると前半は43-29とリードで折り返した。

 3Q、慶應大はシュートの決まらない時間帯が続く。ディフェンスリバウンドを奪った専修大は#11宇都が速攻に走り、点差を詰めにかかる。それでもファウルコールが続いて一気に追い上げとはいかないが、慶應大もシュートミスが続き、3Qは専修大が9点差に詰めて終えた。4Q、ゾーンで慶應大のミスを誘う専修大は#4高橋(3年・G)が5ファウル退場となってしまうが、開始4分でようやく慶應大を射程距離内の2点差に捕えると残り1分半、#3廣島(3年・G)の3Pで71-70の1点差にまで迫る。慶應大は#9春本(4年・PF)が2本のシュートを決めるが、専修大は#33館山(3年・G)の3Pで追いすがる。慶應大の2点リードで残り7.9秒、#20伊藤がフリースローを2本外してしまうが、リバウンドを取った専修大最後のシュートは決まらず、75-73でタイムアップ。慶應大がなんとか逃げきり2勝目を獲得した。

写真:専修大・宇都は29得点と気を吐いたが勝利には手が届かなかった。

慶應義塾大:2勝4敗
専修大:2勝4敗

※慶應義塾大・春本選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【拓殖大が脅威の追い上げを見せるが届かず】
110918HIEJIMA.jpg 優勝を狙う上位対決、青山学院大拓殖大の戦いはゲーム終盤に見せ場が来た。前半は、青山学院大が強さを見せつけた。#3小林(2年・G)が欠場中でガードにやや不安を抱えるが、それでも前半は#56比江島(3年・SF)、#88張本(2年・PF)、#14辻(4年・SG)の3Pで拓殖大を圧倒。あっという間に差をつけた。前半に#4畠山が頭を打って下がる場面もあったが、#14辻(4年・SG)や#6織田(4年・SG)がうまくつないで不安を感じさせない出来だった。

 3Qはゾーンで拓殖大を守り、一時は20点もの差をつけた青山学院大。3Q終了時には15点のリードを得たが、4Qに拓殖大が猛烈な追い上げを見せ始める。4Q開始2分で拓殖大は#8長南が足を痛めて下がってしまうが、その後#40藤井(2年・G)の速攻できっかけを作ると、#94長谷川智伸(3年・SG)が4本の3Pを続けて沈め、#40藤井の激しいディフェンスでボールを奪い#94長谷川智伸の速攻が出ると、残り2分半で73-73の同点。勝負は振り出しに戻った。

 勝負は残り1分半、ここから両チームのエースが見せた。青学大#14辻が3Pのバスケットカウントを決めると、拓殖大は残り40秒に#99長谷川技(4年・SF)が#1鈴木(3年・G)のパスを受けて得点。さらに残り20秒で#14辻のアシストから#56比江島が決め80-77と青学大が優位を奪ったかに見えた。しかしタイムアウト明けに#94長谷川智伸が3Pを決めて再び80-80の同点にすると、会場のボルテージは最高潮となった。残りの17.5秒、青学大はサイドのスローインからボールが#14辻に渡った。拓殖大ディフェンスは青学大の壁に足止めされて辻を追うことは叶わず。レイアップに持ち込んだ辻のシュートは何度かリング上を跳ねてネットに吸い込まれた。残り3.1秒、拓殖大は#40藤井がレイアップに持ち込むがタフショットとなりタイムアップ。82-80で青山学院大が際どい勝負をものにした。

 途中、#4畠山、#7伊藤が下がり、#14辻が司令塔となる時間帯もあった青山学院大。メインガードを失っても強さはさすがだった。この状態でも勝利を収める勝負強さはやはり別格だ。一方の拓殖大はあと一歩。長谷川智伸の爆発力は勝負際で恐ろしいほどの切れ味を見せたが、わずかに2点足りなかった。

写真:29得点の比江島。試合前半から全開の活躍を見せた。

青山学院大:6勝0敗
拓殖大:4勝2敗

※青山学院大・辻選手のインタビューは「続きを読む」へ。


 筑波大早稲田大の一戦は、1Qこそ点数的に互角だったが、この日は早稲田大のインサイドが機能せず、シュートも落ち気味。前半終了時に10点のリードを筑波大が奪うと、ゾーンで早稲田大の足を止め、80-63で筑波大が勝利した。

筑波大:4勝2敗/早稲田大:3勝3敗


 東海大大東文化大は、3Qまで同点で競り合う展開となった。大東文化大は1Qに#43鎌田(3年・C)がインサイドで強さを見せ、#15遠藤(4年・PG)や#13小原(4年・G)も積極的に攻めた。前半は同点、3Qは4点差の東海大リードとなったが、4Qになると大東大がじわじわ引き離された。東海大は#24田中(2年・SF)のダンクも飛び出し、10点以上のリードを奪うと大東大は攻撃が単調になり、74-67で東海大が勝利した。

東海大:5勝1敗/大東文化大:1勝5敗

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【INTERVIEW】

「チーム全員でつかんだ一勝」
上級生としての責任と自覚でチームを牽引

◆#19浜田将行(日本大・3年・F)
110918HAMADA.jpgスタメンに定着し、チームを引っ張る活躍を見せている浜田。
アウトサイドシュートと、ドライブからの得点はチームに勢いをもたらした。
強い攻め気はチームに勇気を与えている。
真の大エースとなれるか否か、毎試合毎試合が全力の勝負だ。


―今日の試合を振り返っていかがでしたか?
「ちょっとファウルを吹かれないことで自分がイライラしてしまって、そこは反省でした。海斗(#3石川)がそこで落ち着けとかベンチでも(集中を)切らすなと言ってくれて、そこで気持ちを持続することができました。ベンチでも前の試合と違ってミスをして帰ってきた選手をみんなが励ましてくれました。そこがとても大きかったと思います」

―今日はちょっと不運なファウルもありましたね。
「そうですね。そういう部分での集中が切れそうな部分が課題でしたね。今日は結果的に自分のシュートで勝ちましたが、そこに至るまでの飛田(#11)のドライブとか苦しいところでつないでくれた海斗、あとは下級生のがんばりですよね。今日は下級生が本当に苦しいところで声を出して頑張ってくれた。4年生がいなくて不安な部分もありましたが、それをカバーしてくれました。チーム全員で戦ってつかんだ一勝だと思います」

―今のチームでは最上級生という立場になりますが。
「現時点では一番上になりますが、思い切り下級生にはやってもらいたいし、ミスがあってもカバーして、思い切りやってもらいたい。そうさせるにはどうするかを考えていますね。下級生に多くを求めることは難しいので自分は攻めて、それ以外のディフェンスやリバウンドをしっかりやってくれればと。あと声を出す事もですね。それを励ましながらチームでやっています」

―ただ、今日はファウルトラブルが少し危なかったですね。
「飛田も自分も4つでしたし、国本も5つですからね。次は青学戦なので細心の注意を払っていきたいです。交代要員も少ないので、自分たちがファウルトラブルになるといけないと思います。今日はそこは反省ですね」

―日大はやはり2~3番、浜田選手のポジションが昨年からあまり安定していませんでしたが、ここ2週で飛田選手も含め、だいぶいい感じになってきたのでは?
「お互いプレータイムがだんだん伸びてきて、特に飛田がかなり自覚を持ってやってくれるようになりました。自分はむしろ海斗もいて、楽をさせてもらっていますね」

―まだ厳しい状態ですが、良くなっているのも事実ですね。
「リーグの後半にはチームとして完成できればと思います。頑張ります」


「実力をだせば必ずできる」
勝利という成功体験を体現するために

◆#9春本龍彬(慶應義塾大・4年・PF)
110918HARUMOTO.jpg拓殖大戦で存在感を示し、専修大戦では23点と4年生としてチームを鼓舞するには見事な活躍だった。
2年生以下が多数を占める現在のチームでは見逃せない働きだ。
主将の家治が多くを背負う状態の中、こうした周囲の上級生の奮起がチームに活力を与えるだろう。


―土曜日でもいいプレーを見せましたが、この試合でもよかったですね。個人的に良くなってきたという感じですか?
「練習ではやっていますし、自分の力を出せばあれぐらいはできると思います。自分があれだけできるんだから、もちろん他のメンバーもできると思いますね。だから今日は出番をもらって、力を出せてよかったと思います」

―入りは課題かと思いますが今日は?
「先制点は取れるんですが、その次にやられるので入りが悪くなってしまっていました。今日もそうだったのであまり良くなかったですね」

―専修大相手だと高さを気にしてなかなか攻め込めない、というのが過去の試合でもありましたが今日はむしろ積極的に見えました。
「今日はあまり感じませんでした。高さはありますし、リバウンドはもちろん、ブロックもされたんですが、気にしなかったというか。早く動く練習もしてますし、高さもそうした動きで対応すれば気にすることなくプレーできましたね」

―前半リードできたのは初週の早稲田戦もそうでした。後半に対しては。
「やるしかないという気持ちでしたね。積極性を失ったら終わりですし」

―今日は前半の終わりで金子選手(#5)がシュートを決めたのも良かったですね。2人でコートにいると動きがスムーズに見えます。
「そうですね。高校の時から一緒(共に春日部高校)なので動きもわかりますし。今日はいいところで3Pを決めてくれました。いいパスも出ましたし。ベンチに戻った時に相手の動きについてもアドバイスをくれたのも良かったです」

―今日のように4年生が試合で結果を出すとチームにもいい影響を与えるのでは?
「そうですね。チームの運営や練習の方法についても自分たち4年生の意見でいろいろ決めさせてもらっているし、その分結果を出すことが大事です。だから今日は良かったと思います。それに、伊藤(#20)はもちろん、本橋(#23)も今日は体を張って頑張ってくれました。今日みたいに力を出せばやれるという自信を持ってやってもらいたいです」

―今日は危なかったですが勝つことで得るものは大きいですね。
「そうですね、今年からアシスタントコーチになった惇志さん(鈴木惇志・09年度主将・インカレMVP)がいろいろアドバイスをくれるんですが、“成功体験でしかチームは成長しない”と言っています。それは本当だと思うし、今日は勝つことでそれを証明できました。まだ2勝ですが、これからまだそれを積み上げていくために勝ちたいと思います」


「ふっきってここから」
最上級生として、エースとしての責任

◆#14辻 直人(青山学院大・4年・SG)
110918TUJI.jpg4本の3Pを含む21点、決勝点もあげたがすっきりしない表情だった。
ここまで大事な瞬間にはエースとして得点を決めてきているが、自分自身としては納得できている状態ではなく、半分もできていないと言う。
それでもこの働きができるのは見事だが、優勝のためにはもう一段階、エースの奮起が必要かもしれない。


―前半はすごく良かったと思うのですが、後半つけこまれた要因は?
「バテが一番出ましたね。点差があいていたのでこのままいけば大丈夫だろうと、どこか人任せになってしまって、オフェンスが重くなってディフェンスも甘くなりました。そこが今のうちの弱いところですね。長谷川監督にもそこを言われました。前半でももっとあけられるとことはあったし、後半でも離せたと思うんです。そこがダメだと言われました」

―最後は辻選手のシュートで勝ちはしましたが、過程が良くなかったと。
「自分自信の問題を抱えていて、実は今まであまり乗れていなかったんです。昨日も悪かったですし。バスケのことで悩むことがあって。そこで昨日兄にも相談したりしましたが、ちょっとふっきれたのはあります」

―試合を見ていれば大事な場面では決めていたし、そんな様子はあまり感じさせませんでしたが。
「そう見えていればいいのはいいですが、自分の中では実力の半分も出せていないと思っています。今日を機に出していけると思います」

―ガードの不調もあってゲームメイクの面では不安を抱えているとは思いますが、その辺りはどう感じていますか?
「今日は初めてガードをやることになって、そのつらさを感じました。そこはみんなでカバーしなければいけないと思いますし、今日はガードが抜けた分指示がうまくいかずに相手につけこまれたというのはあるので、課題だと思います。そこで相手に流れがいってしまいました。そこは自分の責任だし、もっと自分が引っ張っていかなければならないと思います」

―ガードをやりつつ、点を取るというのは難しさはないですか?
「このチームには他に点を取れる選手もいるので、そこは自分が自分が、とならずにオフェンスの動きを作ることで攻められればいいと思います」

―将来的にはガードができるような選手でなければいけないと思いますが。
「やっていかないとはいけないですね。現状ではこのチームの役割とは違いますし、他にやることもあるので強く考えてはいません。でもやっていきたいとは思います」

―伊藤選手もなかなか出場できない中で、4年生として責任も大きいと思うのですが。長谷川監督も気にしているようでした。
「そこを心配されるのは自分のせいでもあると思います。自分のキャラクターからしたら騒いだりアホになるというのが大事だし、自分が静かだったらそれがチームにも悪い影響を与えます。自分が個人的にプレーで乗れなかった部分があってそこでチームも乗れていないとしたら、それを変えていかないといけません。ただ、今日はやっぱり最後は乗れたし、ふっきれた部分もあるので、ここからだと思います」

―優勝のためにはまだまだここからですね。
「そうですね。今日の試合でみんな分かったこともあると思うし、このままじゃダメだとしみじみ感じました。これからこんなゲームをしていてはダメだと思うので、頑張っていきます」
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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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