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第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2011.05.22 (Sun)

第34回李相佰杯日韓学生バスケットボール競技大会 2戦目レポート

韓国が高さとスピードで日本を翻弄
一戦目のような逆転劇とはならず


 李相佰杯の第2戦は、前半こそ日本も離されずについていったが、3Qで突き放した韓国65-82で快勝。昨日の雪辱を果たし、勝率で並んだためビジターチームである韓国が優勝を決めた。


【REPORT】
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スターティング5
日本学生代表 #5辻/#8田渡/#11比江島/#13永吉/#14張本
韓国学生代表 #6車 bawee/#9朴來勳/#11林鍾一/#14金承元/#15金鐘奎
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jang_morikawa.jpg #11比江島(3年・F)のドライブで先制した日本。第1戦でもエーススコアラーとしてチームを引っ張ったが、この第2戦でも出だしから気迫のこもったプレーを見せる。韓国も#14金承元(4年・C)や#15金鐘奎(2年・C)の得点でリードするが、第1戦ほどアウトサイドが決まらず、得点が伸ばせない。その間#6三浦(4年・G)が好守でチャージングを誘い、#14張本(2年・F)がバスケットカウントを獲得するなど日本が追い上げた。#15金鐘奎にダンクシュートを許すが、10-13と喰らい付いて1Qを終える。
 続く2Q、序盤は両者ディフェンス勝負で得点が動かず、我慢の時間帯となった。しかし韓国は途中出場の#4張在錫(3年・C)が存在感を発揮。粘ってゴール下を決めきる強さを見せたかと思えば、一対一で相手を抜き去る上手さも見せる。#4張在錫の活躍でリズムを掴んだ韓国は、持ち前の速い展開も出て日本を翻弄した。しかし日本も#11比江島や#5辻(4年・G)のシュートで何とかついていき、21-30の9点差で後半へ。

 3Qが始まると、出だしから韓国がリバウンドで圧倒。ひるむ日本は3Q開始から約4分間無得点となり、ようやく決まった#5辻の3Pで24-37とする。しかし得点の滞った展開から一転して、3Qの後半になると両者点の取り合いになった。日本も#8田渡(4年・G)の3Pや#15田中(2年・F)のミドルシュートが決まるが、その度に韓国にも決め返されて点差が縮められない。逆にミスを韓国に活かされ、#4張在錫の得点で20点の差がついた。終盤#6三浦の激しいディフェンスなどで流れが日本に傾いたが、最後に#13朴宰賢(2年・G)に3Pを決められ、39-58と大きく点差を広げられて3Qを終える。
 4Q、追い上げを図る日本は積極的にシュートを狙いにいった。外れても全員でオフェンスリバウンドに粘り、「疲れが足に来ていてシュートが短くなった」という#5辻らもセカンドチャンスから意地で3Pを沈める。しかし韓国も#15金鐘奎がリバウンドからアリウープでダンクを決めるなど、派手なプレーで手を緩めない。時間を使って攻め、オフェンスリバウンドをもぎ取って試合の主導権を握った。日本は#11比江島が飛び込んで豪快なダンクを決める場面もあったが、それ以後続かずに反撃の糸口が掴めない。そのまま大きくついた差は縮まらず、65-82で韓国が第1戦の雪辱を晴らした。

110522hiejima2.jpg 1戦目から修正し、2戦目ではリバウンドや速い展開で終始試合の主導権を握った韓国。高さと同時に巧みな上手さも兼ね備え、多彩なオフェンスを見せると共に、ディフェンスでは素早い寄りで日本を60点台に抑える好守を見せた。また「ボール際での一瞬の速さが韓国の方が上だった」#6三浦が言うように、こぼれ球への反応も韓国が上をいった。
 日本は、1戦目を反省して試合の出だしはほぼ互角の勝負に持ち込んだが、後半一気に引き離され、差をつめることは出来なかった。特に昨日の第1戦で通用したガード・フォワード陣の飛び込みリバウンドが、今日は思うようにさせてもらえなかったことも勝敗を左右したと言える。リバウンド数は、日本が31本なのに対し、韓国が53本と大きく差をつけられる結果となった。
 2戦目は韓国に完敗という形になったが、それでもこの2戦を通し、学んだ事は多いだろう。1戦目の劇的な勝利も、2戦目の敗北も、選手たちにとって大きな刺激になったに違いない。

写真上:#4張在錫は203cm。現在2mオーバーのない日本代表は高さで苦戦した。
写真下:距離のないところからダンクを見せた比江島。チームを勇気づけた。

※日本学生代表・三浦選手、石川選手のインタビュー、韓国学生代表・張在錫選手のコメント、その他のPHOTOは「続きを読む」へ。

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【INTERVIEW】

「自分の出来ることを120%出そうと思った」
チームを勢いづけた激しいディフェンス

◆#6三浦洋平(東海大・4年・G)
110522miura.jpg前から激しく当たり、攻める三浦の堅い守りに、会場も大きく歓声で沸いた。
3Q終盤には速攻でバスケットカウント獲得という見せ場も作る。途中出場という難しい状況の中、2戦共に与えられたプレータイムでしっかりと仕事を果たしている。
「全部が初めての経験だった」という代表戦を通し良い刺激を得られたことは、今後東海大のチームに戻ってからも活きてくることだろう。

―昨日の試合を終えてから今日に向けて、どういう意気込みでしたか?
「ここ数年、日本は李相伯杯で優勝出来ていなかったので、今日も勝って優勝したいなと思っていました。それでやっぱり、韓国は昨日負けたことで今日絶対強い気持ちでくると思ったし、それを上回る気持ちで僕らも試合に臨まなきゃいけないなって。昨日は出だしが悪かったので、今日は出だしから強い気持ちでいこうとみんなで話しました」

―その意識の高さが見られて、昨日より試合の入りは良かったですよね。
「はい。相手をロースコアに抑えて、ディフェンスは良かったと思います。でもオフェンスで、少しみんなリングを見ていなかったかもしれないですね」

―それは昨日より消極的になってしまったという事ですか?
「どうなんですかね…。昨日は比江島がすごく良くて、そこを起点に周りも攻めれたと思うんですが、今日は比江島も徹底マークされていて。起点を潰されたこともあるかもしれません」

―他に第1戦と第2戦の違いはどこに感じましたか?
「昨日は、もっと走って良い流れを作っていたと思います。もう少し走って速い展開にもっていければ良かったですね。あとは、昨日はリバウンドも取れていて(日本43本、韓国47本)オフェンスリバウンドでは勝っていたんですが(日本16本、韓国11本)、今日は少なかったですね。おそらく韓国も昨日リバウンド数が負けてたって分かってたから、今日は修正してオフェンスリバウンドにガンガン飛び込んでいました。相手の方が身長もあるので、そこはインサイドだけじゃなく全員でカバー出来れば良かったなと思います」

―でも今日の試合、リバウンドやディフェンスで三浦選手の働きが光ったと思います。
「自分はそんなにプレータイムが長い訳ではないので、試合に出たら自分の出来ること、得意なことを120%出そうと思っていました。ずっと劣勢が続いている中で自分の出番が来たので、流れを変えたくて。その為にはやっぱりディフェンスからだと思って、前から当たってきっかけを作れればいいなと考えてディフェンスしました」

―あれは本当に流れを変えたディフェンスでしたね。では個人として、この李相伯杯で得たものはありますか?
「僕はこういう日本代表は初めてだったので、全部が初めての経験でした。やっぱりコートに立てたのは嬉しかったし、感謝したいと思いましたね。このチームは、普段はみんな違うチームでライバル同士ですけど、陸さん(陸川HC)が“ファミリーになろう”と話して、すごく仲が良かったんです。やっていて楽しかったし、少ない練習でも一緒に過ごした時間というのはすごく充実していて、良い刺激になりました」

―チームとして、練習でやってきたことは出せましたか?
「連携とかもあまり問題なかったし、練習でやってきたことは出せたと思います。ただ、ちょっとしたボール際や、勝負どころでの一瞬の速さとかが、韓国の方が上だったなと感じました」


「大きい相手にも決める力を」
得た課題と反省をどう活かすか

◆#12石川海斗(日本大・3年・G)
110522ishikawa.jpgマッチアップの相手が180以上というミスマッチをどう戦っていくか、これは代表クラスでバスケットをやる上では考えなければいけなことだ。
速さやハンドリングでは負けていないという石川も、さすがに高さのチェックを気にして、外角が打てず、得意のピック&ロールのような思い切った切り込みは見せられなかった。
今後それをどう改善していくかは、彼のみならず日本代表全体の課題でもある。今後、チームの日本大では海外遠征も組まれている。そうした中でぜひ力をつけてきて欲しい。


-一戦目は劇的な勝利でしたが、二戦目は簡単にはいきませんでした。
「昨日やって感じたのは辻さんなんかには“韓国のガードは速い”と聞いていたんですが、やってみてそこまで速さは感じませんでした。一戦目は最後まであきらめずにプレスをかけた時に結構ハンドリングもすごく良いという感じではなく、効いていたと思います。陸さんにも話をして、“前からプレスをかけたいんです”と言ってはいたんですが、それが昨日よりはうまくいかなかったというのはあります。前半の入りや終わりは良かったんですが、後半の入りがダメな時間帯があったので、今日この点差になったと思います」

-今日も比江島選手を起点にする形でしたか?
「そこはもう少し考えたかったです。彼も疲れていたので。でも攻めるポイントがそこしかない部分がありました。練習量のことを言っても仕方ありませんが、合わせができるほどはできていません。ガード陣3人が気づいていたことはあったので、ずっと話しあっていたんですが」

-確かにガードはコートにいる時は試合中も常に話しあっていましたね。
「下で合わせて永吉や天傑が打っても相手が大きいので外してしまうというのがありました。2Qの途中で天傑がドライブで行って、外したんですけどそこから後ろにいた永吉がノーマークで打てたというのがありました。自分たちがドライブに行ってもブロックされるので、後ろに入ってもらって打ってもらうとか、そういう話もしていましたがなかなかうまくいかなかったですね」

-相手は気迫も違っていたのでは?
「相手は気持ちも入っていたし、当たりも強かったですね。気持ちであっちが上回っていたのはあるかもしれません。こちらは勝って少し気が緩んでいたのかもしれません」

-石川選手もこれまでU-18や昨年のジャカルタの国際試合などを経験してきたと思います。中でも今日の韓国は強い相手だったと思いますが、今後、強く高い相手と戦うには何が重要でしょうか。
「今回はやはり自分も打ちにいけば良かったかなというのがあります。相手を抜きにいってはなかったですね。自分のチームと違ってシュートを打てる人はいっぱいいるので、そこを気にしすぎて打ちにいってなかったと思います。そこで自分のいいところを消してしまいました。それをもっと出したかったですね。シュート数は自分のチームにいる時より少ないのは当然なんですけど、それにしても少なかったですね。そこは反省です」

-そこは他のメンバーが決めていけていれば少し違ったかもしれないですが。
「でも本数が少ない中で決める力がなかったし、大きい相手がチェックにきた時のシュート力がまだないですね。今日は高さが気になって少し下がって打ってしまっていました」

-でもいい勉強にはなったのでは?
「そうですね。来年も選ばれてぜひ戦いたいと思っています。永吉にしてもみんな信頼してくれていて、“来年勝ちましょう”“一緒にやりましょう”と言ってくれたので、そのためにも頑張ってメンバーに入りたいと思います」


【COMMENT】

◆韓国学生代表#4張在錫(中央大・3年・C)
「日本はスピーディーだしシュートも良いし、それにプレーの細かな気遣いもちゃんとしていて、とても魅力的なチームだと思います。昨日は、途中20点以上差があったので勝機があると油断して、あとは日本のシュートがすごく良かったので追い詰められてしまいました。今日は小さなミスなど無くしてきっちり戦おうと思っていました。韓国が日本に勝っていた点は、日本人と比べて韓国人は身長があるので、リバウンドは良かったと思います。でも特別な何かをこっちが持っているとか、特別な差があるとはあまり思いませんでした」

【PHOTO】

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終盤、辻の3Pが決まると会場が沸いた。チームを盛り上げるのになくてはならない要素だ。


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スタメンの田渡。3Pも決まった。


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比江島は序盤にゴール下でねじ込んだが、前半はそこ以外の得点が広がらなかった。


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2戦目の韓国の守りは固く、張本へのインサイドへのパスは簡単には通させてもらえなかった。


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ハドルを組むメンバー。


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三浦の気迫あふれるディフェンスと、終盤のバスケットカウントはチームに活力を与えていた。


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代表クラスのチームで司令塔としてチームを動かしつつ、高い相手に自分がどう攻めるか課題を得た石川。今後の飛躍に期待。


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久保田はインサイドでいい働きを見せた。相手の#14金は下級生の時から代表メンバーに入ってきている。延世大の遠征でもたびたび来日し、馴染みの顔。


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ケガの主将・満原は2戦とも欠場。ベンチから必死に声をだしてチームを鼓舞していた。


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田中は2番としてどうやって点を取っていくか、ここからがスタートとも言える。


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昨年に引き続きメンバーに入った天理大の平尾。短い出場だがキレのある動きを見せた。


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東海大は総出の応援。劣勢の日本に対し、会場に声援を求め、沸かせた。


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18分弱の出場で19点7リバウンドの張在錫。


KOREA.jpg
3Pを決め、ジャンプする#13朴。ここぞという時に決まる韓国の3Pは強烈。これが韓国バスケ、といえるスタイルが貫かれているプレーだった。


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韓国代表。2mオーバーが3人と日本より多く、それでなお走力もある。速攻の流れなども見事だった。


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日本代表。満原不在で一戦目の勝利は見事。若いメンバーも多く、来年に期待したい。
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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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