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第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2010.12.03 (Fri)

【2010インカレ】12/3関東学院大VS日本大

一時リードした日本大を追い落としたのは
関東学院大#30原田のアウトサイド!


101203ps.jpg 昨年優勝の日本大が、関東学院大に敗れた。
 序盤から接戦だった。「楽に勝てる相手ではない」と記者会見で#4篠山(4年・G)が言ったが、それはケガ人の多いチームの戦力から見れば、至極当然の言葉でもある。関東学院大は主将#1パプ(4年・C)が39点19リバウンドと大黒柱に相応しい活躍を見せ、周囲の選手も伸びやかにプレーした。

 一時はリードに成功した日本大だが、関東学院大は前の天理大戦でも勝負のポイントとなった3Pを決めた#31原田(4年・PF)が、試合の流れを決めるシュートを沈め、日本大に大きなダメージを与えた。日本大はケガ明けで思うようにプレーできなかった#24熊吉(3年・C)で勝負ができず、最後は関東学院大の勢いの前に屈した。

写真:1対1に行く関東学院大・パプ。

※試合のレポートと、関東学院大・パプ選手のインタビュー、日本大の記者会見は「続きを読む」へ。

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【GAME REPORT】
101203shinoyama.jpg 日本大と関東学院大のベスト4を賭けた戦いは、終始勢いを切らさなかった関東学院大が接戦をものにし勝利した。勝負に大きく響いたのは、やはりインサイド。また天理戦と同様に、関東学院大は勝負どころでの#31原田(4年・G)の3Pが大きかった。

 1Q、昨日は途中出場だった#24熊吉(3年・C)をスタートに戻した日本大。しかし序盤から2ファウルとなって#1坂田(1年・F・日大豊山)と交代になり、関東学院大の大黒柱#1パプ(4年・C)に経験の浅い1年生をぶつけることになる。関東学院大はこれを好機と勢いにのり、#1パプの豪快なダンクも出てリードを奪った。しかし日本大も#15熊澤が奮闘してチームを引っ張り、試合はシーソーゲームとなる。1点差で入った2Q以降も点差は開かない。関東学院大は守りにミスが出るが、一方の日本大もゴール下の#1パプの存在に苦戦し中まで攻めきれず、外のシュートも決まらない。そのうち関東学院大が#32前田(3年・F)らの活躍で最大6点のリードを奪った。しかし2Q終盤、日本大は#14森川(3年・F)が得点面で引っ張り42-43と逆転して前半を終える。

 続く3Q、#24熊吉がコートに戻るが、ここで開始1分もたたないうちに3つめのファウルを吹かれ、一気に苦しい状況に。#11飛田(2年・F)が奮起して日本大のリードで試合は進むものの、勢いでは関東学院大に飲まれている様子。大きく差を開くことが出来ないまま、54-59で最終Qへ。

101203papu3.jpg 4Q、関東学院大は#1パプが積極的に1対1で攻めて差をつめる。対して日本大も#24熊吉がスピードを活かして#1パプに向かっていくが、シュートを決めきれない。そして勝負を決めたのが4Q中盤。関東学院大#31原田が3連続でシュートを沈め、そこから#1パプが#24熊吉相手にバスケットカウントを獲得。このプレーで逆転からリードを奪い、完全に関東学院大が勢いに乗った。その後日本大もディフェンスで粘ってミスを誘うが、残り1分を切って#31原田のドライブで75-69と6点差。そのまま関東学院大が逃げ切り、最後に#1パプの豪快なダンクも出て83-71で試合終了となった。

 昨年の王者であり、今年も優勝候補だった日本大だが、ベスト4進出は果たすことが出来なかった。今年はシーズンを通してケガや不調に悩まされてきた。リーグ戦以降は熊吉、金城といった4位になるには欠かせなかった選手がケガをし、満足な準備はできていない。「今の自分達は実力では接戦になるだろう」という篠山の言葉は、そうしたチーム事情をよく表していた。

 関東学院大は初のベスト4。その勝利は#1パプの存在はもちろん、周りの選手の活躍があってこそのものだ。特に終盤、全国は初めてだという原田がこの大一番で勝負強さを見せた。次の試合は関東1位の青山学院大学。勢いに乗り、倒すことが出来るか。


【INTERVIEW】
「ここまで来たら絶対に優勝したい」
結果を実力に変え、頂点に挑む

◆#1ファイエ・パプムール(関東学院大・4年・C・主将)
101203papu.jpg 入れ替え戦の時は「1部に行くチームじゃない」「優勝は狙っていない」と言い、天理大に勝って「やはり1部の力はある」と言い、そして今は優勝を狙うところまで来た。言うことがコロコロと変わるようだが、そうではない。スポーツは一つの実績を出すことがすなわち、一つの実力になっていく世界なのだ。パプは勝つことによって確かな手応えを一つずつ実感し、今度ははっきりと優勝を狙いたいと言う。そこには、自分のバスケットプレイヤーとしての個人の強さを示したいことと同時に、チームの名を上げ、後輩に今後を託したいという主将としての思いも同居する。“個”と“チーム”、決して独りよがりではなく両方のために上を目指す姿勢が、青山学院大相手にどこまで通用するか。次も楽しみだ。


―今の心境はどうですか?
「嬉しすぎてもう何も言えません。初めてのインカレでここまでこれて、何もいう事がないですね。去年優勝したチームに勝てたのがすごいと思うし、関東枠で最下位のチームがここまでくるってあまりないと思うから良かったです。やっぱり諦めなかったのが良かった。最後まで諦めないのが強いチームです。今まで4年間インカレにいく力はあったと思うけど、3部にいたしそのチャンスがなかったです。でも4年目にしてやっとここまでこられました。自分は最後の年で、大学後に気持ちよく繋げるためにも、最後の大会でこういう風な試合が出来たのは本当に嬉しいです。自分もだし、下級生にとっても、これは次に繋がる勝利だったと思います」

―勝因はなんですか?
「強気で攻めて相手にファウルさせたし、その時のフリースローも良くなったし、自分以外の周りの選手もよくシュートが入ったのが良かったと思います。最後まで何が起こるかわからないので今日は気を抜かずに最後まで集中できました。だから、途中までパスミスとかターンオーバーも多かったけど、4Qは少なかったです。それに相手がシュートを落としてくれて、リバウンド頑張ってセカンドチャンスを与えなかったのもあると思います」

―日本大が相手ということはどう思っていましたか?
「日本大とは3年ぶりの戦いだったけど、当然メンバーも変わってるし、リーグも1部と2部で違うからよくわからなかったです。強いとは思っていましたけど、相手が強くても、自分たちが弱いと思われていても、やるだけです。ただチャレンジするだけと思っていました」

―1対1も積極的にいきましたね。
「1対1で私に勝てる相手は1部とか全国にもいません。これはずっと言ってきたことです。みんなには今までのインタビューを読んでほしいと思う(笑)。口だけではないということを、今日大きな会場で色んな人に見てもらえたと思います」

―原田選手(#31)も良かったですよね。
「前田(#32)の方にディフェンスが集中していました。多分相手は今まで前田が活躍してたから警戒していた。でも前田のマークがきつくなった分、原田が積極的にいってくれました。原田は、4年生だってところをしっかり下級生に見せてくれたと思います」

―次はいよいよ準決勝です。
「ここで4位に入ったからって、喜んで気を抜いたらだめだと思います。絶対に青学を倒したいです。青学はトーナメントでボコボコにされたけど、あの時は序盤の流れも悪かったし自分も足が痛くてあんまり動けなかったので、リベンジですね。相手はみんなすごくうまいと思うけど、スポーツで大事なのは気持ちとか心だから気にしてないです。絶対に優勝したいと思います」

―インカレ前は、“いきなりの優勝は目指してないけど”と言っていましたが。
「いや、ここまできたら優勝したいです。ここまで来なかったらいいんだけど(笑)。ここまで強いチームをいっぱい倒してきたんだから、ここで終わったらもったいない。リーグ戦の時には、優勝目指してやってきたけど何個か負けて3位になって、入れ替え戦でも負けて、まだまだだなって思ってインカレ初出場でいきなりの優勝は無理かなと思ったんですけど、でもトーナメントを進むうちに自信が出てきました。それにこんな大きい大会で、ここで結果を残せばうちのチームの名を上げられます。後輩たちには、自分が卒業しても自慢できるチームになってもらいたいと思います。自分が応援するのは高校と、この関東学院大の2つしかないですから。それに高校の時は2年生で靭帯を切って1年間バスケが出来なかったから、今こんな風にやれて嬉しいです。最後の学生大会だし、楽しみたいと思います。今日みたいな流れがあれば負けないと思うし、やるしかないと思います」



【日本大記者会見】
―今の心境をお願いします。
川島HC「正直、今回は一番怪我が痛かったかなと思います。昨日は負ける試合を勝って、今日は勝てる試合を負けてしまったという逆の展開でしたね。でも現在のチームの状況を見るとこれも実力なのかなという感じもします」

―熊吉選手の状況は分かりますが、パプ選手相手に1対1で何度か失敗もしてしまいました。そこは思い切って攻めるという指示だったのですか?
川島HC「そうです。攻めさせて、そこからさばくという形が出したかった。もっと余裕があればもっと攻めさせたかったけど、ほとんどの時間ベンチにいたからリズムを作れない状況で、勝負どころで孤立したバスケットになってしまいました。彼もやらなきゃいけないという責任感からか力が入ってね。言われたことはやってるんだけどね、僕の責任だと思います」

篠山「今日は熊吉がファウルトラブルになってしまったんですけど、かわりの1年生2人とか、あと飛田も3Pをよく決めてくれたので、そういう面では良いところもたくさんありました。でもそれで勝てなかったのはガードの責任だと思います。今日負けたのは悔しいですけど、まだ明日からもあるので、1試合1試合大切にして特に下級生には勉強してもらいたいです。明日からまた前向きにやっていきたいと思います」

熊澤「今日はやっぱりパプ選手がいて、インサイドでやられることも多かったんですけど、でも他のポジションで、自分の所でも結構点を取られてしまいました。ディフェンスでチームを引っ張れなかった所で責任を感じます。悔しいとか残念な気持ちが強いですけど、まだインカレは終わっていないので、4年生として気持ちを切り替えて一つ一つやっていきたいと思います」

森川「4年生に申し訳ない気持ちでいっぱいです。後半自分が何も出来なかったので悔しさしかなくて、本当に申し訳ないです」

熊吉「自分のせいで負けたと思います。ファウルしてディフェンスも出来なくて。竜青さん、熊さんには本当にすみませんという感じです。(ゲーム前はどうやろうと考えていましたか?)パプ選手には、前に入ってボールを持たせないようにして、オフェンスはドライブとかしながらファウルさせたい気持ちでした。でも実際にはすぐにファウルしてしまって思っていたようには全然できませんでした」

―昨日早稲田大と延長戦になったことに、危機感などはありましたか?
篠山「危機感というよりは、今の自分たちの実力ではそういう接戦のゲームになるだろうというか、試合前から楽なゲームは出来ないと思っていました」

―リーグ戦の時には手ごたえも感じていると思ったので、“楽なゲームは出来ないだろうと思っていた”と仰るのが意外なのですが、それはインカレまでの練習が影響していますか?
篠山「リーグが終わった時に話したように、リーグからインカレまでの1ヶ月、一日一日の練習のクオリティを上げることが目標だったんですけど、それが出来ませんでした。4年生として練習の質を上げられなかったのがこの結果の1番の敗因だと思います。熊吉の怪我で1年生2人も焦っていた部分があったと思うし、チームもあまり機能しないという状況で、ずっともやもやしながら1ヶ月練習を続けてきてしまったと思います。チームを自分がうまくまとめられなくて、質を上げられなかったのがこのインカレでの一番の失敗です」


101203kumazawa.jpg
熊澤も果敢に攻めたが、後半はなかなか得点に結びつけられなかった。


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原田は21点。日本大は前田を警戒しすぎたか、原田へのマークが最後に甘くなった。


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前半・後半で計2本のダンクを見せたパプ。
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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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