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2010.12.03 (Fri)
【2010インカレ】12/2明治大VS拓殖大
【“らしさ”が出ない拓殖大を勢いに乗った明治大が圧倒】
ベスト8を掛けた拓殖大と明治大の一戦は、序盤から積極的に攻め気を見せた明治大が81-73で勝利。拓殖大はどこかいつもの明るさが欠け、粘り強さも発揮しきれないままインカレを終えることになった。
1Qは互いにミスが多いものの、やや勢いを掴んだのは明治大。開始からインサイド陣のファウルがかさんだが、オフェンス面で#11佐藤(3年・PG)、#19田村(3年・PF)らが積極的に得点に絡んでチームを盛り上げた。逆に拓殖大は#94長谷川智伸(2年・SG)のアウトサイドシュートが当たらず、#6長南(3年・F)が奮闘するもチームとしての勢いが持続しない。明治大がわずかにリードし拓殖大がついていくという展開が2Qに入っても続いていくが、2Q終盤に明治大はエース#14金丸(4年・SG)が連続得点。「最初から飛ばして40分持たなかった」というリーグでの敗戦の反省を活かし、「今日の前半はおとりと言うか、ひきつけてパスというのを意識した」という金丸はその通り後半からチャージ。拓殖大は一時3点差まで詰め寄るがその次の1本が繋がらず、ミスも多い。そのまま明治大が逃げ切った。
長丁場のリーグ戦は色々と戦術を試せる場でもあるが、負けたらそこで終わるトーナメントはチームが持つ力をいかに最大限に発揮できるかどうかが重要となる。そういう点で明治大はリーグの時よりも思い切りよくのびのびとプレーした印象だった。一方の拓殖大は相手にペースを握られ後手に回った。何度も追い上げはしたが、自分たちのミスが響き、逆転には繋がらない。ベスト8を逃し、今シーズンを終えることになった。
写真:ダンクも見せた明治大・田村。
※拓殖大・永井選手、藤井選手のインタビューは「続きを読む」へ。
「最後の試合なのに、5分しか出ていないことが悔しい」
思わぬ敗戦に流れた悔し涙
◆#42永井オーティス(拓殖大・4年・C)
ベスト16。その結果に、涙した。リーグ戦では好調で、自信はあったはずだ。しかし拓殖大の良さを出せないまま、自分が何の貢献もできないままの敗戦はショック以外の何者でもない。
拓殖大は今年は大きな改革をした年だった。夏に4年生の主力が抜け、明るいチームの雰囲気にかき消されてはいたが、残された数少ない4年生として永井の負担は少なくなかったはずだ。それでもチームのために黙々とプレーし、リーグ戦は5位。来期のために大事な種をまいた。ベスト16は惜しまれるが、後輩に残したものを誇りにして欲しい。
―今の率直な気持ちを教えて下さい。
「とても悔しいです。リーグ戦では、明治に勝ったことがあったし、インカレ前の練習も雰囲気良くできていて、絶対に拓大のスタイルを出せば勝てると思っていました。個人的には、4年生で、スタメンで出させてもらったのに、全然貢献できなくて…。足を引っ張ってしまったので、とても悔しいです」
ーラスト40秒くらいに出た時に涙していましたが、どんな涙だったのでしょうか?
「まさかインカレの2回戦で負けると思っていなかったということ。そして、最後の試合なのに、5分も出ていないこと。そんな自分が情けなくて、涙が出ました」
ー1戦目の仙台大戦とこの試合と、試合を通して、拓大らしさが見られなかったように思いました。
「1戦目は、インカレの1試合目ということで、緊張もあったと思います。今日の試合も、いつもより緊張していました。でも、タイムアウトの時は、みんな声出していたりしたので、こちら側からすれば、いつも通り戦っていたと思います」
ーこの試合に関して、明治大が相手ということが緊張に繋がっていたということはありましたか?
「緊張というよりも、明治大と戦うのに抵抗がありました。やっと今年、1勝1敗でいい成績を残すことができましたが、4年間、ずっとリーグで戦ってきて、あまり勝ったことがなくて。相性がよくないというか。すごくやりづらいチームという意識はありました」
ー4年間を通して、個人としては、なかなかコートで自分のプレーを表現できなくて辛い時期もあったのではないかなと思うのですが。
「先輩がいた方が楽でしたね(苦笑)。4年生になったら、なんかやりづらくなってしまって…。頼れる先輩がいた方がやりやすかったですね。なんでできなかったのかというと、4年生として、プレー以外のこともやらなければならないということを考えすぎてしまったからです。もともと自分はリーダーみたいな存在じゃないし、どちらかというとそういう人について行くほうです。でも、楽しかったですよ。自分としては5番のポジションを頑張れたと思うので、悔いは無いです」
ーそれも含めて、永井選手にとって、拓大で過ごした4年間はどんなものでしたか? 中にはインカレに出られない年もありましたが。
「インカレに行けなかったことよりも、今回負けたことの方が悔しいです。去年、インカレに出てベスト8まで行ったのに、今年は去年よりも下の結果なので、悔しいです。4年間を通しては、拓大に来てよかったです。先輩も後輩もみんないい人たちで、みんなに出会うことができてよかったです。みんなに感謝しています」
「リーグ後、集中が一度切れたかもしれない」
1年目の大学シーズンを課題に、来年の活躍に期待
◆#40藤井祐眞(拓殖大・1年・SG・藤枝明誠)
いつも通りやろうとしていたと言うが、1回戦からどこかリーグ戦の拓殖大に比べると少し重い感じのするバスケットだった。1回戦は藤井のアグレッシブなプレーがなければ、苦しい状況に追い込まれた時間帯もあった。本人の言うように、リーグ5位という立派な結果を残し、そのまま集中し続けるのは難しい。だが、拓殖大はまだ若いチームであり、ほとんどの人材が来年も残る。1年を通してどう戦うか、藤井にとっても学ぶのはこれからでもある。来年に期待したい。
―今の心境はいかがですか?
「4年生はここで負けるともう引退になってしまうので、今日は絶対に勝ちたかったです。本当に悔しいです」
―今日はあまり自分たちのバスケットが出来なかったように思うのですが。
「そうですね。いつものようにディフェンスからリズムを掴もうと思っていたんですけど、序盤から相手のリズムで試合が進んでそれが出来ませんでした。それでオフェンスも、ウィングとか外の動きが止まってうまくパッシングも回らなかったので、悪い流れになってしまったんだと思います」
―明治大が相手ということはどう思っていましたか?
「どこが相手でも、普段通りやるだけだと思っていました。明治とかは意識せずに、自分たちのバスケットを楽しくやろうと試合前は話しました」
―拓殖大はリーグ戦を見ていても、いつも明るく楽しそうな雰囲気で追い上げる粘りがありましたが、今日はチームとしてあまりそれが見られませんでしたね。
「少し流れを掴んで追い上げても、逆転できそうな大事な時にミスをしてしまって、また相手に流れを持って行かれてしまいました。自分たちのミスで追いつくチャンスを逃して、それが自分たちのリズムを狂わせたと思います」
―インカレまでの準備はどうでしたか?
「リーグ戦が終わって少しオフもあって、チーム練習があまり出来てない状態でした。目標を若干失ったというか、集中が1回切れた部分があったと思います。1回戦重かったのもそういう事が関係しているかもしれません。ただインカレの直前は、勝とうという気持ちで練習中もまとまったんですけどね」
―1回戦は藤井選手が流れを変えましたね。
「先輩とかにも行けるときはどんどん行っていいってずっと言われたので、おとといは調子も悪くなかったし自分で行こうと思いました。走って攻めれたと思います」
―4年生はこれで引退となります。
「自分はいままで相当迷惑かけてきたと思うのですが、4年生はあまり怒らず優しくフレンドリーに接してくれました。メンバー入りしている選手とかマネージャーの先輩ももちろんですし、Bチームの4年生にも色々お世話になったので、本当に感謝しています。だからこそ本当に勝ちたかったです」
―藤井選手は大学バスケの1年目を終えたわけですが、高校までと大学は違いますか?
「全然違いますね。雰囲気も、あたりも違うし、審判の笛も今までとは違うと思いました」
―1年目のシーズンを振り返ってどうでしたか?
「春のトーナメントとかリーグ戦の序盤は、まだチームのスタイルに馴染めていない部分もあったんですけど、徐々にプレータイムももらえるようになって良かったです。先輩も、1年生だから遠慮せずに思い切りやれって試合に送り出してくれたので、この1年間色々経験させてもらったなと思います。でもやりすぎて最近はターンオーバーとかミスも多いので、そこをこれからも気を付けていきたいと思います。あとはシュートの精度をもっと上げる事も来年の課題です」
―チームとしての課題はいかがですか?
「うちはトランジションの速いゲームが売りですが、リズムが悪いとそれが遅くなってしまうので直したいと思います。あとはリバウンドというか、ゾーンとかして外から打たせたボールが跳ね上がった時に、しっかり僕たちガード陣が拾うということは徹底したいと思います。あとはディフェンスからリズムを掴もうといつもやっているのですが、ファウルがこむこともあるのでそこを抑えていきたいです」

1Qは互いにミスが多いものの、やや勢いを掴んだのは明治大。開始からインサイド陣のファウルがかさんだが、オフェンス面で#11佐藤(3年・PG)、#19田村(3年・PF)らが積極的に得点に絡んでチームを盛り上げた。逆に拓殖大は#94長谷川智伸(2年・SG)のアウトサイドシュートが当たらず、#6長南(3年・F)が奮闘するもチームとしての勢いが持続しない。明治大がわずかにリードし拓殖大がついていくという展開が2Qに入っても続いていくが、2Q終盤に明治大はエース#14金丸(4年・SG)が連続得点。「最初から飛ばして40分持たなかった」というリーグでの敗戦の反省を活かし、「今日の前半はおとりと言うか、ひきつけてパスというのを意識した」という金丸はその通り後半からチャージ。拓殖大は一時3点差まで詰め寄るがその次の1本が繋がらず、ミスも多い。そのまま明治大が逃げ切った。
長丁場のリーグ戦は色々と戦術を試せる場でもあるが、負けたらそこで終わるトーナメントはチームが持つ力をいかに最大限に発揮できるかどうかが重要となる。そういう点で明治大はリーグの時よりも思い切りよくのびのびとプレーした印象だった。一方の拓殖大は相手にペースを握られ後手に回った。何度も追い上げはしたが、自分たちのミスが響き、逆転には繋がらない。ベスト8を逃し、今シーズンを終えることになった。
写真:ダンクも見せた明治大・田村。
※拓殖大・永井選手、藤井選手のインタビューは「続きを読む」へ。
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【INTERVIEW】「最後の試合なのに、5分しか出ていないことが悔しい」
思わぬ敗戦に流れた悔し涙
◆#42永井オーティス(拓殖大・4年・C)

拓殖大は今年は大きな改革をした年だった。夏に4年生の主力が抜け、明るいチームの雰囲気にかき消されてはいたが、残された数少ない4年生として永井の負担は少なくなかったはずだ。それでもチームのために黙々とプレーし、リーグ戦は5位。来期のために大事な種をまいた。ベスト16は惜しまれるが、後輩に残したものを誇りにして欲しい。
―今の率直な気持ちを教えて下さい。
「とても悔しいです。リーグ戦では、明治に勝ったことがあったし、インカレ前の練習も雰囲気良くできていて、絶対に拓大のスタイルを出せば勝てると思っていました。個人的には、4年生で、スタメンで出させてもらったのに、全然貢献できなくて…。足を引っ張ってしまったので、とても悔しいです」
ーラスト40秒くらいに出た時に涙していましたが、どんな涙だったのでしょうか?
「まさかインカレの2回戦で負けると思っていなかったということ。そして、最後の試合なのに、5分も出ていないこと。そんな自分が情けなくて、涙が出ました」
ー1戦目の仙台大戦とこの試合と、試合を通して、拓大らしさが見られなかったように思いました。
「1戦目は、インカレの1試合目ということで、緊張もあったと思います。今日の試合も、いつもより緊張していました。でも、タイムアウトの時は、みんな声出していたりしたので、こちら側からすれば、いつも通り戦っていたと思います」
ーこの試合に関して、明治大が相手ということが緊張に繋がっていたということはありましたか?
「緊張というよりも、明治大と戦うのに抵抗がありました。やっと今年、1勝1敗でいい成績を残すことができましたが、4年間、ずっとリーグで戦ってきて、あまり勝ったことがなくて。相性がよくないというか。すごくやりづらいチームという意識はありました」
ー4年間を通して、個人としては、なかなかコートで自分のプレーを表現できなくて辛い時期もあったのではないかなと思うのですが。
「先輩がいた方が楽でしたね(苦笑)。4年生になったら、なんかやりづらくなってしまって…。頼れる先輩がいた方がやりやすかったですね。なんでできなかったのかというと、4年生として、プレー以外のこともやらなければならないということを考えすぎてしまったからです。もともと自分はリーダーみたいな存在じゃないし、どちらかというとそういう人について行くほうです。でも、楽しかったですよ。自分としては5番のポジションを頑張れたと思うので、悔いは無いです」
ーそれも含めて、永井選手にとって、拓大で過ごした4年間はどんなものでしたか? 中にはインカレに出られない年もありましたが。
「インカレに行けなかったことよりも、今回負けたことの方が悔しいです。去年、インカレに出てベスト8まで行ったのに、今年は去年よりも下の結果なので、悔しいです。4年間を通しては、拓大に来てよかったです。先輩も後輩もみんないい人たちで、みんなに出会うことができてよかったです。みんなに感謝しています」
「リーグ後、集中が一度切れたかもしれない」
1年目の大学シーズンを課題に、来年の活躍に期待
◆#40藤井祐眞(拓殖大・1年・SG・藤枝明誠)

―今の心境はいかがですか?
「4年生はここで負けるともう引退になってしまうので、今日は絶対に勝ちたかったです。本当に悔しいです」
―今日はあまり自分たちのバスケットが出来なかったように思うのですが。
「そうですね。いつものようにディフェンスからリズムを掴もうと思っていたんですけど、序盤から相手のリズムで試合が進んでそれが出来ませんでした。それでオフェンスも、ウィングとか外の動きが止まってうまくパッシングも回らなかったので、悪い流れになってしまったんだと思います」
―明治大が相手ということはどう思っていましたか?
「どこが相手でも、普段通りやるだけだと思っていました。明治とかは意識せずに、自分たちのバスケットを楽しくやろうと試合前は話しました」
―拓殖大はリーグ戦を見ていても、いつも明るく楽しそうな雰囲気で追い上げる粘りがありましたが、今日はチームとしてあまりそれが見られませんでしたね。
「少し流れを掴んで追い上げても、逆転できそうな大事な時にミスをしてしまって、また相手に流れを持って行かれてしまいました。自分たちのミスで追いつくチャンスを逃して、それが自分たちのリズムを狂わせたと思います」
―インカレまでの準備はどうでしたか?
「リーグ戦が終わって少しオフもあって、チーム練習があまり出来てない状態でした。目標を若干失ったというか、集中が1回切れた部分があったと思います。1回戦重かったのもそういう事が関係しているかもしれません。ただインカレの直前は、勝とうという気持ちで練習中もまとまったんですけどね」
―1回戦は藤井選手が流れを変えましたね。
「先輩とかにも行けるときはどんどん行っていいってずっと言われたので、おとといは調子も悪くなかったし自分で行こうと思いました。走って攻めれたと思います」
―4年生はこれで引退となります。
「自分はいままで相当迷惑かけてきたと思うのですが、4年生はあまり怒らず優しくフレンドリーに接してくれました。メンバー入りしている選手とかマネージャーの先輩ももちろんですし、Bチームの4年生にも色々お世話になったので、本当に感謝しています。だからこそ本当に勝ちたかったです」
―藤井選手は大学バスケの1年目を終えたわけですが、高校までと大学は違いますか?
「全然違いますね。雰囲気も、あたりも違うし、審判の笛も今までとは違うと思いました」
―1年目のシーズンを振り返ってどうでしたか?
「春のトーナメントとかリーグ戦の序盤は、まだチームのスタイルに馴染めていない部分もあったんですけど、徐々にプレータイムももらえるようになって良かったです。先輩も、1年生だから遠慮せずに思い切りやれって試合に送り出してくれたので、この1年間色々経験させてもらったなと思います。でもやりすぎて最近はターンオーバーとかミスも多いので、そこをこれからも気を付けていきたいと思います。あとはシュートの精度をもっと上げる事も来年の課題です」
―チームとしての課題はいかがですか?
「うちはトランジションの速いゲームが売りですが、リズムが悪いとそれが遅くなってしまうので直したいと思います。あとはリバウンドというか、ゾーンとかして外から打たせたボールが跳ね上がった時に、しっかり僕たちガード陣が拾うということは徹底したいと思います。あとはディフェンスからリズムを掴もうといつもやっているのですが、ファウルがこむこともあるのでそこを抑えていきたいです」
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