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第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2010.12.01 (Wed)

【2010インカレ】11/30レポート

法政大、大東文化大が初戦で姿を消し
富士大、関西大は歓喜の1回戦突破


 2日目、関東のチームが2つ消えることになった。初日の専修大に続き、法政大、大東文化大の3つがこれで姿を消した。48チーム制だった頃にはなくはない光景だが、32チーム制となってからはなかった事だ。波乱ではあるが、負けたのはいずれも不安定さが課題のチーム。ただ、それでも勝ててきたこれまでとは違い、勝ちきる執念のようなものが今回はどのチームにも見えにくかった。関東優位という状況にあぐらをかいていれば、こうしたことは起こりうるという見本かもしれない。今年は関東のチームがブロックによって偏っていることもあり、Dブロックは法政大の敗退でベスト8に地方校が入ることが決定となった。地方大がこの勢いを持続するのか、関東がこれで目を覚ますのか、興味深い展開となってきた。


【失速した九州産業大に京都産業大が勝利】
101130kumagai.jpg 九州1位でインカレに乗り込んだ九州産業大と、関西3位の京都産業大の一戦は、2Qから調子を上げた京都産業大が逆転勝利を果たした。

 試合の序盤、快調な滑り出しでまずリードを奪ったのは九州産業大だった。初戦の入りからか動きの堅い京都産業大。九州産業大が早い展開についていくことができない。九州産業大は#34大城(4年・PF)や#23森田(3年・SG)の活躍でテンポよく得点を重ね、1Q終わって27-15と12点のリードを奪う。だが京都産業大も黙っておらず、固さの取れた2Q中盤、今までリングに弾かれたシュートが次々に入る。#6合瀬(3年・SG)らの3Pで追い上げ、逆転には至らないものの44-43とほぼ試合を振りだしにもどして前半を終えると、その後も一進一退の攻防が続く。しかし九州産業大は3Q中盤に逆転を許すと、3Qラスト2分半の間悉くシュートがリングに弾かれ全く得点できない。4Qに入っても、最初に決めた#23森田のミドルシュートから4分以上ノーゴールと、完全に得点が伸び悩んだ。その間に京都産業大がさらに点差を広げ、残り5分には#1熊谷(3年・PG)がミドルシュートに速攻と連続得点。これで九州産業大を突き放し、そのまま68-99で見事逆転勝利を納めた。

 九州産業大は2Q以降に主導権を京都産業大に奪われると、後半はリズムをつかめなかった。一方の京都産業大は出足で九州産業大の速さに遅れを取ったが、アウトサイドシュートが入り始めて勢いに乗った。次は法政大を破った富士大とベスト8をかけて戦う。

写真:京都産業大の司令塔・熊谷が引き離すきっかけを作った。

※勝負どころで突き放すきっかけを作った京都産業大・熊谷。


【仙台大が食らいつくも拓殖大が勝負どころを制す】
101130fujii.jpg 仙台大は7年ぶりのインカレ出場。明成出身者が増え始めたこともあってか、速いトランジションで拓殖大によく食らいついたが、最後は地力の差で拓殖大が突き放し81-62で試合終了となった。

 1Qは11-13とロースコア。拓殖大は外角のシュートが決まらず、イージーミスも重なっていつものようなハイスコアゲームに持ち込めない。しかし一方の仙台大もシュートを決めきれず接戦となった。2Q、仙台大は変則的なディフェンスが機能して拓殖大の逆転を許さない。しかし残り3分、#94長谷川智伸(2年・SG)の3Pで25-23と、拓殖大がついに逆転。そしてここから#40藤井(1年・SG・藤枝明誠)が得点やスティールで存在感を示し、チームに勢いをもたらした。残り6秒には藤井がスローインをカットしてバスケットカウントを獲得。このファウルがアンスポーツマンライクファウルとなり、前半最後の拓殖大のワンプレーを#5根木(3年・PG)が決めて37-26と、一気に点差を11に広げた。

 しかし3Q、仙台大も#4菅原(3年・F)、#14佐藤(2年・SF)の3Pで追い上げを図る。拓殖大のファウルがかさんだことも追い風となり、フリースローで少しずつ加点して45-51と差を6点に縮めて最終Qへ入ることに。するとここから仙台大は息の合った合わせで拓殖大の隙を突く。そこで獲得したフリースローを確実に沈め、残り7分には#14佐藤の3Pで53-52の1点差まで詰め寄った。しかしここから拓殖大は#40藤井がバスカン獲得を含む連続得点。その後スティールから速攻を決め52-61と再び点差を引き離し、たまらず仙台大はタイムアウトを取るが、その後も反撃には至らず。拓殖大はその後ハイスコアを稼ぎ、ベンチメンバーも活躍して81-62で勝利した。

 最終的には20点近い点差がついたものの、仙台大の奮闘は光った。「チームで戦うという事が通用した」と主将の#42渋谷(4年・F)。攻守共にチームでまとまった時は強さを発揮した。また下級生主体のチームなだけに、これからも楽しみだ。拓殖大は序盤シュートが決まらず、ファウルが混んだことでフラストレーションが溜まった様子。しかし大事な局面で#40藤井が奮闘し勝利を手にした。次はリーグ戦で1勝1敗だった明治大との対戦になる。勝利してベスト8を勝ち取り、勢いに乗ることが出来るか。

写真:拓殖大・藤井は20点。勝負どころの得点が効いた。

※仙台大・渋谷選手のインタビューは「続きを読む」へ。


 明治大倉敷芸術科学大の試合は、一方的な試合となった。サイズ、能力とも差があり明治大は前半で大量リードを得ると控えを使って余裕の展開となった。倉敷芸術科学大は3Qまで20点を取るのに苦労する内容となったが、最後まで果敢に攻めて76-42で試合終了。明治大が2回戦に進んだ。

 第2シード・慶應義塾大徳山大と対戦。早い動きで仕掛けてくる徳山大に手を焼き、何度もインサイドへのドライブで得点される悪い立ち上がりとなるが、#4二ノ宮(4年・G)の3Pもあって次第に引き離すと、最後は121-79の差をつけた。点差は離しているものの、「失点が多い」とディフェンスを課題に上げた佐々木HC。2戦目以降も地方大との対戦が続くが、注意していきたいところだ。

※富士大対法政大、大東文化大対関西大の試合は別途掲載します。

[続きを読む]

「通用する部分もたくさんあった」
次は1回戦突破を目指して

◆#42渋谷 翔(仙台大・4年・F・主将)
101130shibuya.jpg トランジションでは関東でも強力な力を誇る拓殖大に対し、走り合いで互角の戦いを展開した。いくつかのミスがなければ、最後まで接戦だっただろう。しかし、思っていた以上に通用していた部分には満足もある。これを自信に来年以降につなげたい。
 東北代表は、少し前の秋田経法大や東北学院大の時代を経て、富士大の台頭など少しずつ勢力図が変わってきている。仙台大はそうした中、拓殖大相手にも引けを取らないプレーを披露した。東北の存在感を示せるかどうか、来年以降も楽しみだ。


―試合を振りかえってどうでしたか?
「やってみないとわからない部分がたくさんあったので、試合前はボロ負けするんじゃないかとかそういう心配がありました。でも実際やってみて、やっぱりすごいと思った部分もありましたし、逆に通用した部分もたくさんありました。良い経験が出来たと思います」

―どのような部分が通用しましたか?
「やっぱり“チームで戦う”ということですね。1対1だとやっぱり関東の選手にはなかなか勝てないので、みんなで少しずつズレを作ろうってやってきたことは通用したと思います」

―ディフェンスなどもよく機能していたと思いますが、対策などはしてきたんですか?
「そうですね。相手のペースにならないようにという事で、ディフェンスに色々変化をつけました。こっちから仕掛けて相手を乱すというプランを立てていたので、そこは上手くいったかなと思います」

―関東の大学とあまり戦う機会も少ない分、対策の難しさもあるのではないですか?
「難しさはありましたね。DVDとか映像では見たことはありますけど、実際見たりやったりはしたことがなかったので、すごいボロボロにやられるんじゃないかとかそういう不安の方がやる前は強かったです」

―渋谷選手自身、初めてのインカレですが、試合前はどのような意気込みでしたか?
「とりあえず、関東の大学に挑戦者としてまず1勝するというのが目標でした。自分の中では勝てたら本当に大金星なので、不安もありましたけど、やってやろうという気持ちでしたね」

―試合をやってみてどうでしたか?
「実際にやってみて通用する部分もたくさんありましたが、勝負どころでの勝負は難しいなと感じました。でもうちは3年生以下が主力なので、この経験を活かしてもらえるように期待したいですね」

―ここ数年は明成高校からも選手が入学してきていると思いますが、チームも変わってきているのですか?
「そうですね。少しづつ明成高校とかから選手が入ってきて、経験も豊富だし、戦力的にもすごい上がってきていると思います。すごく力強い頼もしい後輩たちですね」

―そういう力のある選手が入ってくる中で、キャプテンとしてまとめるのには苦労もあったのでしょうか。
「そうですね。やっぱりみんな個性が強いので。うまく丸めながらやってました(笑)。でもうちは個人じゃなくてチームで団結出来るところが強みだと思うので、そこは何があっても失わないようにという事はずっと心がけてやってきました」

―では、今シーズンを振り返ってどうでしたか?
「代々木で、あともう1試合くらいしたかったですけど、でも自分たちのやりたいことも出来て健闘できたと思います。1年間やってきたこととか、怒られてきたこととかも無駄じゃなかったんだなと思いました」

―4年間一緒にやってきた同期はどのような代ですか?
「プレーでは3年生以下が中心となるんですけど、いつも監督には4年生が怒られていました。怒られ役というか、なかなか苦労した代だと思います。とにかくみんないいやつらです」

―後輩たちはどうですか?
「やっぱり頼もしい選手ばかりで、自分はすごく感謝しています。来年はもっともっと成長してくれると思います。ぜひ関東の大学に勝って、まず1回戦突破をやってもらいたいです」

―これで引退となるわけですが、4年間の大学バスケットはどうでしたか?
「いやー大変でしたね。バスケ漬けの4年間で、あっという間でした」

―仙台大で得たものというのは何ですか?
「地方の大学で、関東のように有名な選手とかもいないんですが、その分みんなで戦う事の大事さとか、チームとしてまとまることの大切さとかは身を持って感じました」

―東北など地方の大学が関東の大学勝つために、どのような部分を出せば通用すると思いますか?
「やっぱり個人の能力とかサイズでは敵わないので、本当にチーム全員で戦うということが重要になってくると思います。今日の試合で、本当にそれが大事なんだってことは後輩たちにも伝えられたと思います」
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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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