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第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2010.11.11 (Thu)

【2010リーグ】11/11入れ替え戦 立教大VS東京成徳大 第3戦

【シーソーゲームを東京成徳大が制し、2部へ】
101111sugawara.jpg 立教大東京成徳大の第3戦は最後まで息詰まる攻防となった。1Qから得点の応酬が続き、互いに激しい主導権争いを展開した両者。立教大は2戦目でゴール下の攻防を制したが、この試合ではなかなか思うように攻められず、リバウンド争いでも苦戦する。東京成徳大は2戦目ほどの重さはなく、残り4分で#34山本(4年・F)、#16西田(3年・PG)、#18本多(4年・F)、#77田中(3年・F)の4連続3Pが炸裂。立教大は#16菅原(2年・G)の3Pやリバウンドからのシュート、#5菊池(4年・F)のバスケットカウントで1Qは22-24で東京成徳大の2点リードとなった。

 2Qの頭、今度は立教大が勢いづく。#14荒井(3年・F)がインサイド、3Pの連続得点で逆転すると、#5菊池も続いて得点。しかしタイムアウトを取った東京成徳大も#37松本(3年・F)が中へ切れ込み、#18本多の3Pで再び同点に戻す。すると、立教大も#14荒井や#16菅原が返すといった全く譲らない攻防が続いた。立教大は#14荒井が2ファウルでベンチへ下がるが、交代した#22中島(1年・F・八王子)がバスケットカウントを取るなど、仕事を果たしていく。東京成徳大は3分ほど得点が停滞してしまうが、それでもQの終盤に#18本多と#77田中のシュートで持ち直し、2Qは43-41。全く分からない展開となった。

 後半、東京成徳大は#77田中が気を吐いた。前半終盤にリバウンドを取った際の着地で膝を痛めるも、それをこらえて逆に次々に1対1を仕掛けて得点を取りに来る。立教大はこれを止めることができず許した得点は13得点。このQのほとんどの点数を#77田中が稼ぐことになった。立教大はアウトサイドに苦しみ、フリースローやドライブで得点を重ねるが、#77田中の勢いに押され、3Qは57-59と2点リードされる恰好となった。

101111honda.jpg 4Q、#5菊池からのパスを#4宇野が決めてすぐ同点に戻した立教大だが、その後のオフェンスが沈黙。反対に東京成徳大は#16西田、#37松本、#18本多、#34山本とバランス良く得点し、立教大を61-67と引き離した。しかし立教大も意地を見せる。#6菊池のシュートに、#17小宮山(2年・G)のパスカットから#16菅原の速攻につなげ、#14荒井のシュート、更に#16菅原が速攻で同点に戻すと、#17小宮山の3Pで72-67と再度逆転。しかし東京成徳大も再び主導権を握り返し、残り2分で74-74に戻す。ここまで両者取ったら取り返す戦いを続けてきたが、最後の局面で流れをつかんだのは東京成徳大だった。立教大は#5菊池が積極的に中へ攻めるが、ドライブを阻まれ、ミドルシュートも外れる。立教大#77田中もドライブでターンオーバーとなるが、続く攻撃で立教大も決められない。そして両者得点が入らないまま#5菊池が連続ファウルでなんと5つ目。残り58.2秒を残して退場となってしまう。東京成徳大はこれに乗じた。立教大の攻め手が消えたのに対し、#77田中が1対1を仕掛けて得点。最後はフリースローを得て2投もきっちり決めると76-80でタイムアップ。東京成徳大が接戦を制し、2部昇格を決めた。

 最後まで分からない接戦だったが、個人技が最後を分けた。立教大はインサイドでの得点でターンオーバーを出し、アウトサイドも効果的な場面で決めた数は2戦目より少なかった。一方の東京成徳大は2戦目で思うように決められなかった田中が攻めて、29得点。本多の28点とともに確実さが目立った。東京成徳大は2部がAB制だった時に2部Bにいたことはあるが、正式な2部へと初の昇格。立教大は昨年2部昇格の4枠に滑り込んだものの、再び3部へと舞い戻ることになった。

写真上:24点とゲームを引っ張る活躍だった立教大・菅原。
写真下:本多がコンスタントに決め続けたことも東京成徳大勝利の決め手となった。

※東京成徳大・田中選手、立教大・宇野選手のインタビュー、試合の写真は「続きを読む」へ。

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【INTERVIEW】
「成長したのはプレーより気持ちの面」
この経験を糧に、来年はさらなる飛躍を

◆#77田中大地(東京成徳大・3年・F)
101111tanaka.jpg 本多とともに東京成徳大の攻撃起点となる田中。強いフィジカルや個人技が目を引くが、集中力も課題でいい時はいいが、2戦目では思うように力を出せなかった。しかし、このプライドのかかる第3戦でオフェンスを引っ張り、29得点13リバウンド。後半は傷めた膝に顔をしかめながら、それでもほとんど田中が攻め続けていた。この場で結果を出したのは大きい。来年、大きく成長するための、これがきっかけとなるか。


―2部昇格おめでとうございます。今のお気持ちは?
「本当に嬉しいです。自分は下級生の時からスタメンで出させてもらっているのですが、入学した時からずっと2部でプレーすることがチームの目標でした。それがやっと今日叶って、本当に良かったです」

―試合終了のブザーが鳴った瞬間は、どのように感じましたか?
「いや、もう頭まっ白でしたね! とにかく嬉しいってことだけが頭にありました。試合中も本当に最後まで接戦だったので、何が起きるかわからなかったし、無我夢中でボールを追っていました」

―終盤のシーソーゲームは本当に白熱した戦いでした。
「ベンチからもスタンドからも、みんなが声を出してくれていました。そういう部分も力になったと思いますし、最後に試合に出られない4年生のためにも自分は頑張らなきゃいけないと思いました。それがこういう結果になって良かったです」

―勝負どころの大事な場面で田中選手や#18本多選手がしっかり決めましたね。“自分がやらなきゃ”という気持ちはあったのですか?
「そうですね。監督や4年生も“お前が思い切り行け”と言ってくれていたし、自分でも今日は行けると思っていました。だからどんどんパスをもらって、積極的にプレーしましたね。チャージングになってもいいから勢いよくいこうと思って、それが最後に決められた理由だと思います」

―第3戦までもつれ込む戦いでしたね。
「そうですね。戦う前から絶対に1戦目はとりたいという気持ちがあったので、実際初日は勝ちましたけど、2戦目も勢いでそのままとはなりませんでしたね。2戦目はボコボコにされてしまいました。でも逆に2戦目でひどい負け方をした分、開き直れましたね。競って負けたわけではなかったので、そこまで変に悔しさは感じませんでした。3戦目は泣いても笑っても最後の試合ですし、4年生とやれるのも最後だったので、楽しんで勝とうという気持ちで切り替えました。それが上手くいったんだと思います」

―リーグ戦では最後に駒澤大に土をつけて終えましたが、その勢いというのもあったのでしょうか?
「あの試合はかなり大きかったと思います。やっぱり駒澤は2部に行っても結構通用するようなチームだと思っていたので、そこに勝てたことが大きな自信になりました。それが入れ替え戦の勢いにも繋がったと思います」

―リーグを終えて、入れ替え戦まではどのように過ごしてきましたか?
「結構みんなリラックスして、良い状態で練習に臨めていましたね。絶対に勝てるという自信がありましたし。最後にいい練習が出来て、入れ替え戦でも結果を残せたので、4年生にも気持ちよく引退してもらえたかなと思います」

―相手が立教大ということについてはどう感じていましたか?
「立教とは毎年春先くらいに練習試合をしているんです。その時は20点近く離して勝っていたので、いけるかなとは思いました。でもそれがプレッシャーにもなって、みんな堅くなっていたと思いますね。でも勝てて何よりです」

―やはり入れ替え戦の空気は独特ですよね。
「もう全然違いますよね(苦笑)。重いというか…。向こうも落ちたくないって必死だし、こっちも必死で。特に4年生の気迫は、ものすごく伝わってきました。そういう面で4年生の力はすごいなと改めて感じましたね」

―3年生にとってもラストシーズンがかかる試合ですしね。来年は2部となりますが。
「正直、4年生中心でやってきたチームなので、来年は厳しい年だなとは自分自身感じています。でもそこは自分がプレーで引っ張っていければみんなもついてきてくれると思うので頑張りたいと思います」

―では、リーグから入れ替え戦まで、全体を振り返っていかがでしたか?
「とりあえず長かったですね(苦笑)。リーグは全勝優勝が目標だったんですけど、駒澤とは絶対競るなと思っていました。それで最初の駒澤との試合、3Q足が止まったときに大差をつけられて負けて。でもその負けで、ガクッとチームが落ちてしまうんじゃないかと少し思ったんですけど、そうではなくて逆にその悔しさを力に繋げることが出来ました。負けて良かったという言い方はおかしいですけど、あの負けがみんなの力を一つにしたのかなと思います」

―今シーズン、自分自身の出来はどう評価しますか?
「ちょっとムラがありすぎたかなと思いますね。全部の試合で今日みたいに集中してやれればいいんですけど…。やっぱり差をつけてリードしたり、勝てる相手だと思った時に少し集中力の足りない試合がありました。来年2部でそんなことをやったら絶対に勝てないと思うので、まずメンタルの部分からチームとして強化していきたいと思います」

―ムラがあるということの他に、今後の課題はありますか?
「アウトサイドシュートの確率が悪いので、そこはもう少し上げたいです。今日の試合でもディフェンスに離されて守られていたので。シュート力ですね。サイズがないので、アウトサイドのシュートが決まらないと来年は苦しいと思います。あとはリバウンドとかディフェンスとか基本的なところを切らさずしっかりやっていきたいですね」

―逆に成長した点はどうですか?
「成長したのは、プレーというより気持ちの面が大きいですね。ずっとスタメンで出させてもらっているので、声を出して引っ張っていこうという考え方になりました」

―リーグ戦でここが大変だったという部分は?
「3部は、総当たりで戦った後に上位リーグと下位リーグに分かれるんですが、分かれてからが大変でしたね。上位リーグは勝ってきたチームばかりなので。1回戦っている分、研究もされてどこのチームも修正してきていたので、厳しい戦いでした」

―来シーズンへの意気込みをお願いします。
「来年は自分たちの代ですが、2部といったらインカレとかも狙えるレベルですし、来年の目標はインカレです。あとは後輩たちにも2部・1部といった高いレベルでやらせてあげたいなと思うので、落ちないように頑張りたいです。先輩たちがそうしてくれたように、自分たちも後輩に繋げていきたいと思います」


「今は立教大学とバスケットボールに感謝」
それでも残る、悔恨と後輩への申し訳なさ

◆#4宇野善昭(立教大・4年・主将・F)
101111uno.jpg 試合終了とともに、下を向く部員、そしてベンチで泣き崩れる4年生の菊池とは対照的に、冷静に振舞っていた宇野。しかし、インタビューでは言葉を選び、噛み締めるようにしゃべっていた。最後までキャプテンらしくあろうと自分を律しているようでもあった。
 キャプテンとしてチームをまとめることの難しさを、最後まで感じていた。全国の強豪校から選手が集まりながら、それを一つのチームとしてまとめきれなかった悔しさはあるだろう。本人は“すがっていた”と言うが、常にコートで必死に頑張り続ける姿は、誰よりも立教らしさを体現していたとも言える。
 結果はもう覆しようはない。本人が言うように、泣いてくやしがる内容ではなく、最後まで必死に頑張り続けた結果の敗戦だ。それを今度は後輩たちが消化し、新たな気持ちで来シーズンに挑めるように導くのが最後に残されたキャプテンとしての仕事だ。


―今の気持ちを聞かせてください。
「複雑な気持ちです。でも、試合は楽しかったです」

―試合の最後、菊地選手(#5)が泣いていたのとは対照的に、宇野選手は笑顔でした。その理由は?
「菊地が泣いていたので、4年生があんまり泣くのも…と思って(苦笑)。試合には負けましたけど、楽しかったですし、みんな頑張ってくれました。この負けは、本当に誇りに思っているし、泣いて悔しがるような悪い内容でもなかったと思います。みんなよく頑張ってくれたなと思ったら、なんか…笑っちゃいました」

―勝敗を分けた差はどこにあったと思いますか?
「僕の力不足だと思います。4年間、このチームで出させてもらっていましたが、今年が間違いなく、練習も試合も一番頑張りました。チームも、パワーのある奴が集まったと思っています。でも、一人ひとりのパワーが強い分、きちんとまとまっていないと、それがバラバラになってしまう。もちろん、力が分散すれば相手には勝てない。本当に色んな面で僕の力不足だったなと思います。僕さえちゃんとしていれば、勝てたと思います」

―リーグ戦終了から入れ替え戦までのチームの雰囲気はいかがでしたか?
「最高だったと思います。“こいつがこんな顔してプレーするんだ”っていう表情で練習してくれる奴もいましたし、“こんな声が出るんだ”とか、“そんなルーズボールに突っ込むんだ”だとか、今まで見られなかった一面が見られたんです。本当に最高の一週間だったと思います」

―宇野選手は、今シーズンに入ってからずっと“立教らしさ”を求めていたと思うのですが、その理由を教えていただけますか?
「大学に入って、人生で初めてキャプテンをやらせてもらいました。小・中・高はずっと副キャプテンでした。今シーズン、キャプテンをやらせてもらって、大変さや辛さに気づいたし、難しさも感じました。僕は、これまでの立教の先輩キャプテンに、結構憧れがありました。僕も、今シーズンは頑張っていたけれど、僕には去年の先輩みたいに、絶対的な実力があるわけではない。それは、バスケットについてもそう。みんなを引っ張っていく統率力も、カリスマ性もありませんでした。だからこそ、“立教らしさ”を求めることが、チームをまとめることになるというか…そう思ってしまうんですよね。でも、結局は自分の力の無さの前に“立教らしさ”にすがっていたのかな、とも思います。自分の力だけじゃまとめられないというのはわかっていました。だから、“立教らしさ”を求めることが、みんなを自然と頑張らせることに繋がると思っていました」

―宇野選手の求めていた“立教らしさ”とは?
「チーム全員が、一つの目標に対して頑張るということです。多分、今まではチーム一丸となってやれていたと思うんです。でも、今年からチームの練習体勢を変えたんです。AチームとBチームに分かれるようになって。練習場所も違うので、1週間で一度しか顔を合わせなくなりました。そこで僕は、危機感というか、“今までよりもチームをまとめることが厳しくなったな”と感じました。チームがまとまっているということが、立教の一番大事なところだったので」

―この試合ではそれができたのではないでしょうか?
「そうですね。最後の方は、うちも本当に崖っぷちだったので、いい意味で吹っ切れていたというか。思い切ってやることができました。応援してくれていたみんなも、崖っぷちでどうしようも無い状況でも、腹から声を出して頑張ってくれました。そういう意味では、最後の最後に、“入れ替え戦”という状況が“チーム一丸”という、僕が目指していた状況を与えてくれたのかなと思います」

―この試合を以って学生バスケは引退、となるわけですが、後輩たちに残せたものは何かありますか?
「悪かったものは、本当に1つしかないですよね。彼らに“3部降格”という、本当にもう謝りようのない、大きな置き土産をしてしまったっていうことに尽きます。いい面で残せたものは…あるんですかね?(苦笑)うちの選手たちって、みんな明るい奴らで、普段からバカなことばかりやっていて、本当に泣くって姿が似合わないやつらなんですよ。そいつらが、今日最後に泣いて悔しがってる姿を見て、彼らに“バスケットを本気でやる”っていうことの楽しさと、“バスケットに真剣に向き合う姿勢”は残せたのかなと思います」

―先程、“自分の力不足”という言葉がありました。リーグ戦中、コートを誰よりも走っていたのは宇野選手だと思いますし、宇野選手がキャプテンだったからこそ、みんなもついてきてくれたと思うのですが。そういう自分は評価対象にはならないのですか?
「うーん…。僕、基本的にすごく自信家なんです。これまでずっと、自分は何でもできると思っていましたし、リーグ戦のパンプレットにも書いたように、本当にインカレだって行けると思っていました。その分、自分の不甲斐ない面が見えた時に、チームのみんなの存在と、みんなが支えてくれているということに気づいたことがすごく多くて。なので、あんまり今は自分が良かったという評価はできないですね」

―昨年2部昇格を決めたことで、今シーズン、自分の中で“チームを降格させてはならない”というプレッシャーはありましたか?
「自分の中ではあまり思っていなかったけれど、今思うとあったんだなぁと思います。多分、そういう思い無く適当にやっていたら、きっと3部が決まった今、“もっとこうしておけばよかった”っていう気持ちが強くて、悔しくてボロ泣きしていたと思うんです。でも、今はすごく穏やかな気持ちでいられているので、力不足なりにも、自分の出来ることは全部やって、そういうプレッシャーとかも感じながらできていたのかなとは思います」

―1年生の時からレギュラーとして試合に出ている分、やはり“立教”というチームに対する思いも、人一倍強いものがあるのではないかなと思うのですが。
「1年生の時はまだ、高校のチームとか、チームメイトへの思いが強かったんですよね。入学当時は、“もうこんな思いを持ってバスケットをすることはないんだろうな”って思っていました。4年間、ひいてはこの2ヶ月、このチームを真剣に考えることができました。自分でも思いもしなかったです。今日また、このフロアで、4年前のあの時と同じような熱い気持ちでプレーできたということを…。今は立教大学とバスケットボールに感謝しています」



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昇格が決まり、抱き合う東京成徳大。


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田中が応援団に向かって拳を突き上げる。


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応援団も笑顔でメンバーを祝福した。


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善戦した立教大。最後まであきらめずに戦った。
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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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