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第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2010.10.17 (Sun)

【2010リーグ1部】10/17レポート

青山学院大は優勝まであと1勝
残り2週を控え未知の領域に


 昨年までならこの週が最終週となっていたリーグ戦。各チームの主力からは残りがまだ2週あることに、体力的に追い込まれている声が聞こえてきている。中盤以降、ケガ人以外にもこうした体力・精神力の問題や方針変更、長丁場の戦いの影響もあってか試合内容に安定感を欠く部分が見えるチームが多い。その中で勝ち続けている青学大はさすがと言うべきだろう。残りの試合をどう戦うか、2戦目は揺れるチームがそれぞれの事情を抱えて接戦を繰り広げた。


【ロースコア展開をエース#14金丸が最後に打開】
101017kanamaru.jpg 明治大中央大は極端にロースコアな立ち上がりとなった。中央大は内外全く入らず、明治大も#66加藤(2年・PF)が開始3分に得点するまで得点できず、それ以降も低調。1Q11点のうち9点を#14金丸(4年・SG)稼ぐのがやっとという状態。中央大も1Qは7点と最悪の入りだが、2Qはこれが逆転。中央大11点に対し明治大は8点と、前半を終えて18-19というとても試合とは言えない状態の前半となった。

 後半、ようやく持ち直し始めた両者。中央大は第1戦とは異なり、走る流れがあった。それを牽引したのは#11入戸野(2年・G)。なかなかアウトサイドの調子が上がらないこともあって、積極的に明治大のペイント内へ切れ込みバスケットカウントを獲得。明治大は#14金丸が起点となるが、こうした中央大の機動力を使った戦いにインサイドでファウルがかさみ、3Qで40-34と差をつけられた。4Qは#20若林(4年・SG)の3Pや#35岸本(3年・G)がボール運びからそのままゴール下へ持ち込むなどで同点に戻した明治大。そこから終盤まで拮抗したクロスゲームとなる。中央大はファウルトラブルが厳しくなるが、残り1分を切って#11入戸野がバスケットカウントをで56-56の同点に持ち込む。しかし再びドリブルからゴール下に切れ込んだレイアップははずれすが、ファウルコールもされず。明治大は残り2.4秒で#14金丸のシュートが決まり56-58と逆転。そのまま逃げきって勝利した。

 明治大が勝ちはしたものの、内容は低調だった。明治大は58得点のうち、金丸が30得点と半分以上。中央大が入れ替え戦も含んだ不安定な精神力で戦っている点で調子が上がらないのは理解できるが、明治大もそれに付き合うようではまずい。まだ最後まで順位は分からず、ここからまだ修正したいところだ。中央大は1戦目よりだいぶ改善されたが、アウトサイドの安定感を欠いたことで惜しい敗戦となった。

写真:シュートを決める金丸。停滞した時には彼が攻めるしかない状態だった。

※中央大・入戸野選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【追い上げる拓殖大を振りきり東海大がイーブンに】
101017mituhara.jpg 第1戦は不覚にも逆転負けを喫した東海大。2戦目は1Qで23-13と10点差をつけて流れを東海大のものとした。拓殖大がリズムを作るにはまずアウトサイドだが、2戦目も最初はなかなか確率が上がっていかない。そこで出遅れる立ち上がりとなった。2Qになると、そのアウトサイドが入り始める。#11佐々木(2年・F)、#40藤井(1年・G・藤枝明誠)の3Pが決まり、ディフェンスはゾーンとのチェンジングのパターンで追い上げをはかる。東海大は#33狩野(2年・SG)や#5多嶋(4年・G)がこちらも3Pで返すなど、再び差を開く展開で拓殖大を追いつかせない。結局2Qはほぼ互角となり、1Qの10点差を後半へ持ち越すことになった。

 後半も大きく流れは変わらない。拓殖大は攻撃で何度も差を詰めようとするが、その都度東海大が引き離すという展開が続いた。4Qにその攻撃が実り、序盤に1点差に詰めた拓殖大だが、東海大も#33狩野の3Pで反撃。その後も終盤まで追いすがる拓殖大に点差で迫られるが、パスが回り、内外で得点した東海大が優位だった。最後は3点差とされるが拓殖大の追撃はそこまで。73-70で試合終了となった。差を詰められる内容ではあったが大きく危うい展開とはならず、終始東海大に余裕がある試合内容だった。東海大は第1戦とは異なり主力をほぼ40分使う形で相手に付け込ませず勝利。拓殖大は攻め続けたが第1戦目同様70点台のゲーム。東海大を脅かすまでには至らなかった。これで東海大は8勝、拓殖大は専修大、明治大と並ぶ7勝。しかし残りでこの3者は直接対決を残すだけに、順位争いも見ごたえがありそうだ。

写真:東海大は満原のインサイドで最後は勝った。

※東海大・遥選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【序盤から優位に立った青学大が大差で勝利】
101017aogaku.jpg 第1戦は2点差で青山学院大の勝利となった対戦、慶應義塾大は2戦目に賭けるが2戦目こそ青学大が甘くないということを分かってはいただろう。1Qは点差こそ23-24と拮抗した内容ではあったが、ファウルトラブルが慶應大にわずかな焦りを生んでいったことは間違いない。多少、笛が軽かったことも懸念材料となった。#5酒井(4年・F)の一つ目は軽く吹かれ、2つ目で#14辻(3年・SG)に3Pのバスケットカウントを与えてしまった。慶應大もそこで相手からファウルを取り返していくものの、2Qでその焦りがアウトサイドの確率を悪くすると、青学大にリードされる展開となる。青学大は#14辻、#56比江島(2年・F)が得点を引っ張り、一気に10点差をつける。慶應大は#5酒井が3つ目のファウルで苦しくなり、完全に安定を欠くと2Qで10-30と大差をつけられる結果となった。

 3Q、慶應大は#5酒井がそれでも戦う姿勢を見せる。速攻、オフェンスリバウンドから、ミドルシュートと勝負強く得点を重ねて追い上げを見せるが、青学大は4連続の3Pでその慶應大の意志をくじく。慶應大は#5酒井が4つ目のファウルを吹かれ苦しくなるが、それでもHCはベンチへは下げなかった。3Qは24-21と酒井の奮闘で慶應大がリード。4Qに勝負を賭ける。しかしその4Q、#5酒井が開始数分で5つ目のファウル。しかも#27宇田川(4年・F)と絡まった手を外そうとして、勝負には関係ない部分でファウルとといえないようなファウルを吹かれる羽目となった。これで#5酒井が退場となり慶應大の追い上げはほぼ不可能に。慶應大は1年生を中心にした布陣でコートに残った#7岩下(4年・C)が奮闘、青学大も控え中心となるがそのまま差は開き96-65で試合終了。青学大は第1戦の悪い部分をきっちり修正して勝利をあげた。慶應大は試合の流れのつかみあいに失敗したと言える。チームの柱である4年生が互いにしっかりしたプレーで安定した空気を作れば、下級生ももう少し落ち着いてプレーできた部分はあるだろう。全体的に軽めの笛だったが、酒井が退場し、互いに控えばかりとなったコートでは今度は青学大が高校生の試合のような軽い笛で次々にファウルを宣告されるなど、疑問符がつく笛に振り回された試合でもあった。

写真:ディフェンスに囲まれる辻。しかしそれでも27得点と魅せた。

※青山学院大・辻選手、慶應義塾大・岩下選手のインタビューは「続きを読む」へ。



 残りの2試合、筑波大専修大は、1Qから乗った専修大が前半に大量リードを奪った。しかし後半、#1宮城(4年・F)がファウルアウトし#91太田(3年・C)もファウルトラブルになると点数の伸びが悪くなった専修大。筑波大は残り数分で専修大から次々とターンオーバーを奪うと、前半の差がなんだったのかと言う状態で残り30秒に追いついた。しかし専修大はインサイドのファウルトラブルで出場機会を得た#52喜納(4年・F)がバスケットカウントを獲得してチームを救い101-97で辛勝。決してここまで追い詰められるような点差ではなかっただけに、専修大らしいといえばらしい展開ではあったが、やはり開始から大量得点するという専修パターンで決した試合でもあった。これで専修大は7勝と中盤の争いに。筑波大は再び後退し、5敗のままで8位。ますます残りの4試合が重くのしかかる。

 日本大法政大84-65で日本大が勝利した。法政大は最後は点差が開いたが最後まであまり切れるような場面はなく、#11長谷川(3年・SG)が25点、#21加藤(2年・C)も16点と攻める姿勢だった。日本大は東海大戦で大きなアピールをした#29金城(3年・G)がこの週も好調。19得点で存在感を見せた。日本大はさかんなベンチの入れ替えでここまで苦しみながらも2位をキープ。次は優勝がかかる青山学院大との対戦になる。ここまでの苦節をどのように青学大相手に見せてくれるだろうか。

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【INTERVIEW】

「試合に出ている自分たちがやらないと」
下級生であってもチームを引っ張る責任を自覚

◆#11入戸野 良(中央大・2年・PG)
101017niitono.jpgこの試合、アウトサイドが当たらない中で積極的にペイントへ切れ込み22得点。リーディングスコアラーとなった。下位にあえぐ苦しさはあるが、それを下級生が担うのはどんなチームでも厳しい。しかしそれを受け止めて乗り越えればチームはさらなる力を手に入れることもできる。残り4試合、持てるものを全て発揮するのがまず第一。そしてどのような結果が出てもそれを受け止めることが大事だろう。


―拮抗した試合展開でしたが、どうでしたか?
「ここ最近連敗が続いていて昨日の第1戦もああいう点差(48-71)で負けて、みんなテンションが下がっている状態というか、モチベーションも上がっていなくて。でも今日は切り替えてイチからもう一回頑張ろうって試合前から話していたので、こういう競る試合が出来たんだと思います。勝てなかったんですけど、来週に向けていいゲームが出来たかなと」

―明治大も良くなかったですが、決勝点も含めて、向こうのエースである金丸選手(#14)をあと少し抑えられたら、というのはありましたが。
「将来日の丸を背負う人間とやれて、やっぱりレベルが違うなというのはコート上で感じました。でも相手も同じ大学生なので、そこは強気でいかないと圧倒されちゃうと思ったんですけどね。でも最終的には向こうのほうが上でした」

―1Qは出だしで7分間ほど無得点でしたが、緊張や気負いがあったのですか?
「いや、別に緊張とかはしていませんでした。だから逆にびっくりしていましたね。このまま1Q0点だったらどうしようって(苦笑)。でもまぁ結果的には点差を縮められたのでそこは良かったです」

―前半終わって1点差でしたが、ハーフタイムではどういう指示が出たんですか?
「いやもう“このままで行こう”ってただその一言ですね。結構良いリズムだったので、このまま最後までいこうという話でした」

―負けはしましたが、ディフェンスなど中央大の良さも出ていましたよね。
「基本うちはディフェンスのチームなので、自分達があまり得点できなくても、相手の失点を抑えようって。カバーリングとかも、いつも練習しているのでうまくいったんだと思います」

―勝敗を分けた点というのはどこだと思いますか?
「最後、自分がシュートを決めていれば違う結果になっていたのかなと思います。勝負所で金丸さん(#14)の方が上でしたね。自分のあのシュートは、速攻で3対2の状況からスピード出して2対1になって、これはバスカン狙えるなと思ったんですよね。ファウルが鳴ると思って行ったのに、そしたら審判が吹いてくれなくて“え!?”って感じでした。まぁそれでこういう結果になってしまったので、申し訳ないですね」

―8連敗と、下級生主体のチームで持ち直すのに苦労しているように感じるのですが。
「試合に出ている自分たち下級生がちゃんとやらなきゃいけないんですけど、精神的にも体力的にもきつい部分があって、なかなか立て直せないまま試合に臨んで、こういう結果になってしまったのかなと思います。練習中とかも、どうしても4年生に頼りたいという部分が出てきてしまって。それで先週くらいに2年生がちょっと先輩から怒られました。声を出さなくなってしまったり、先輩がいるからっていう甘えが出て、そこを指摘されて。自分はポジションもガードなので、個人的にも特に怒られましたね。自分も2年生だし、試合に出ているのも下級生という事なんですけど、試合に出ている以上、責任があるし自覚も持たなきゃいけないなと思いました」

―ガードとして、周りの選手の調子が上がらない状況で試合中はどう感じていましたか?
「いや、もう信頼しているので。どんなにシュートが入らなくても、打ち続ければ入るだろうと思いますしね。ただ流れが悪い時とかは、自分がチームの雰囲気を盛り上げないといけないなと思っているので、積極的に攻めたりしますね。自分がやらなきゃという気持ちでいます」

―拓殖大戦への意気込みをお願いします。
「言い方は良くないかもしれませんが、逆にみんな入れ替え戦も視野に入れてやっているので…1部で良いゲームをして入れ替え戦に臨もうって。でもここから4連勝すればまだわからないので、そこは勝ちに行こうかなと思います。拓大とは、逆にやりやすいと思うんですよね。確かに今日勝ちきれなかった事でみんなショック受けてるし、こっちのチーム状況にもよりますけど、万全の状態で戦えれば大丈夫だって話はしています。まだ1週間あるので、そこは調整していきたいです」


「自分たちで崩れるのも、我慢して勝てるのも東海」
“らしさ”を越えて自分たちの殻をどう破るか

◆#7遥 天翼(東海大・4年・PF)
101017you.jpg満原とインサイドの2枚看板として大きな役割を果たす。機動力のあるプレーでペイントを割っていくダイナミックなプレーが魅力だ。
チームの現状は決して満足いく結果ではないが、考えようとする姿勢はある。Aチームでプレーに絡む選手が昨年より少ないだけに、リーダーシップをいかに取るかも重要だ。試合後、4年生が集まり長い間ミーティングを行っていた。それが今後につながる取り組みとなるかに注目したい。


-今日は勝利することができました。
「昨日拓殖に負けて、悪い雰囲気で。昨日の試合の後、みんなベクトルを自分に向けて、人のせいにするんじゃなくて自分のできることを明日やろうって。ベンチだったら100%声を出す。そういうことをやって、最後まで我慢して、我慢して、こういう結果になったと思います」

-後半追いつかれる第1戦と似たような展開になったと思いますが。
「我慢する展開でした。第1戦はしんどい時に人のせいにして、崩れていってしまいました。今日は詰められましたけど、誰もネガティブな考えがなかったと思います。点差は縮められましたけど、チームとしては悪い雰囲気じゃなかったですね。反省点を言えば拓殖はトランジションが速いのに、こっちは下がって守って、長谷川智伸選手(#94)にバンバン3Pを気持ち良く打たせて、決められてしまったのは修正点でもありますね」

-打合いから終盤多嶋選手(#5)が落ち着かせた部分はあったと思いますが。
「僕はあまり考えてなかったんですが(苦笑)。リーグ戦の途中から速攻は出さずにディレイドオフェンスというスタイルでやろうということになったので、落ち着くためにもあいつの判断は良かったんじゃないですかね?」

-ゾーンに対しての戦い方はこのリーグ戦ではあまりブレイクできていないように思いますが。
「そうですね。それはこのリーグ戦を通しての課題ですね。マンツーだとセンターを起点にして攻められるんですけど、ゾーンだと中でどうしても攻められていません。一応練習してきたフォーメーションがあるんですけど、どうしても周りのアウトサイドがパスを探してしまう。これからゾーンをされたときに、ペリメーター陣にもっとアタックメンタリティを持って欲しいと思います」

-東海大側のゾーンはどうでしょう。あまり効果的とまでは言えないと思うのですが。
「チーム的にはそんな極端なノーマークで打たせてはいないので、そこまで悪いとは思いません。ただリバウンドで繋がれているので。そこは気をつけなきゃいけないと感じます」

-ここ数年、毎年リーグ戦がうまくいかない印象がありますが。
「なんなんでしょうね(苦笑)。こっちはこっちで準備を万全にして臨んでるのに結果が出ない。昨日みたいに自分たちで崩れて負けるのも東海だし、日大に我慢して我慢して勝つのも東海なので。そこの違いが何なのかと考えた時に我慢にする時間帯に自分たちから崩れないで我慢する精神力だったり、全体的なチーム力が常に出せるようにするのが課題だと思います」

-4年生はどのようにチームにアプローチしているのでしょうか。
「4年生は努力していると思います。リーグ戦の前から4年生だけで頻繁に話し合ったりしましたし、実際この後も4年生でミーティングをしようって話しも出ているので。まとまり自体はいいと思うんですけど、Bチームにいった4年生もいるので、どうしても少ない。そこでなんとか踏ん張らないといけない。でも4年生の声を出したりとかの仕事はブレさせてはいけないので、これから先も徹底したいと思います」

-ここまでで得たもの、成長したところというのはありますか?
「結果的に言うと、負けてこのままではダメだなっていうことです。負けがあるから次の試合で勝てる。チームにも波があるんですけど、そこで腐っていない。負ける度にもう一回やり直そうとする諦めない心っていうのが、東海のいいところだと思うので。さっき言った課題も直しつつも、そういった気持ちを継続していきたいと思います」


「自分だけではなく、他の4人も点を取れる」
改めてチームの強みを出せたことを評価

◆#14辻 直人(青山学院大学・3年・SG)
101017tuji.jpgこのリーグ戦、青学大の得点を引っ張っている。チーム全体の調子が上がらない時も辻が決め続け、勝利への道筋を作ってきた。外から辻、ペイントへは比江島という両ウイングの破壊力が、青学大の強さを際立たせていると言えよう。
存在感はシュートを決めていた昨年よりも段違いに大きいが、元々の才能と強気の性格、キャリア、青学大での上積みといった全てが作用しているのは間違いない。そして「自分をボックスワンで守っても、他で点を取れる」と言うように、青学大の総合力こそ、辻をさらに際立たせていることは間違いない。


―試合の感想をお願いします。
「昨日の試合は自分たちが悪かったのと、向こうのシュートが入ったことでああいう競る展開になってしまったんですけど、今日はみんな積極的に攻められたと思うし、シュートも良く入ったので、まだ昨日よりも楽な試合展開だったと思います」

―昨日と今日で1日しかないわけですけど、どこを修正してきたのですか?
「プレーとかだけじゃなくて、気持ちの問題もありますね。あとは、自分たちが今までやってきたことをやろうと言って今日はそれが出来たので、この点差に繋がったんだと思います」

―昨日は辻選手自身としてもチーム全体としても3Pがあまり入らなかった印象だったのですが、今日はよく入りましたね。
「昨日は序盤、自分が足を引っ張って、あんな重たい展開になってしまいました。そういった点で、トーナメントの時の調子が悪い自分とかぶって。でもみんなが声かけてくれたりしたので、4Qからは吹っ切れて、すごく思い切ってシュートが打てました。だから今日も昨日の4Qみたいに思い切って打とうと思って、そしたらシュートが入ったって感じですね」

―トーナメント以来の慶應大との試合でしたが、慶應大の印象はどうですか?
「やっぱり二ノ宮さん(#4)がいないという事で、自分たちとしてはディフェンスで的が絞りやすいというか。家治(#14)と酒井さん(#5)のところをしっかり守ろうって。だからトーナメントの時よりは楽な感じがしました」

―青学大も橋本選手(#0)が欠場ということでしたが。
「うちとしても竜馬さんがいないというのはオフェンス面でもディフェンス面でも変わってきますね。それでも今日点差を離して勝てたことは大きいと思います」

―橋本選手が欠けて具体的にどのようなところが変わりますか?
「やっぱり試合のムードも変わるし、オフェンスでも全然動きが変わってきます。あとディフェンス面で、いつもは橋本さんがハッスルしてスティールとかすごくやってくれるので。そういった点で、自分たちとしては結構あの人に頼っていた部分がありました。いないという事で、もっと一人ひとりが橋本さんのようなディフェンスとかをやろうって気持ちだったと思います」

―代わりに出た伊藤選手(#7)とのプレーはどうでしたか?
「いつも練習中とかにやっているので、全然違和感とかはなかったです。竜馬さんと比べるとかじゃなくて、あいつにはあいつなりの持ち味があるので、そういう面を出せているときはチームの流れもすごく良かったと思います」

―この2試合、長谷川監督からはどういった指示が出ていたのですか?
「今日は、昨日家治と金子のところで好き放題にやられたので、そこを抑えるということですね。あと出だしは慶應の速攻を止めていたのに、3Qとか終盤で相手にブレイクを出させてしまったので、今日はそこを最初から抑えていくということを言われていました。オフェンス面では、昨日はドリブルからとか1対1からとかになってしまって、あとはパス回ししているだけでシュートクロック最後にシュートみたいな重たい展開になっていたので、今日はそれを無くして、ハーフまで早く持って行ってそこからスクリーンプレーとか自分たちの動きのあるプレーをやっていこうという話でした」

―監督が昨日言っていましたが、昨日の4Q終盤も、永吉選手のスクリーンで辻選手にシュートを打たせるという指示だったそうですね。辻選手自身、それまで序盤から調子が上がらない状況でしたけど、その指示をどう感じていましたか?
「あの時は点差もあって負けていたので、前半調子が悪かったというのはもう頭になくて、スクリーンかけてもらって動いて、ただがむしゃらにシュートを打つって感じでしたね。そういうのが自分のプレーだと思っているのでやり易かったですし、思い切ってシュートを打てたことがああいう展開につながったと思います」

―辻選手に対するディフェンスは、どうでしたか?
「やっぱり向こうは3Pを抑えるディフェンスをしてくるので、ドライブしやすかったですね」

―青学大の他の選手が、“辻が調子悪いとチームも調子悪くなるんです”と言っていましたが、責任重大ですね。
「そうなんですか、みんな俺になすりつけて無責任ですね(笑)。でも慶應大とかボックスワンを仕掛けてきたんですけど、自分だけ守っても他の4人が点を取れるので、そういう部分を慶應大戦では出せたと思いますね、あらためて」

―今シーズン、青学大は全勝ですよね。毎年どこかしらでつまずいて、だからこそ見つかる課題もあったと思うのですが、今年負けていない怖さというのはありますか?
「いや、そういうのはないですね。筑波とか拓殖とか昨日の慶應とか、負けそうな試合もあって、そういった経験が大きいと思っています。ああいう試合で逆転勝ちとか延長戦に持ち込んで勝てたりしたことが、自分たちの自信に繋がっていますね」

―いつも1戦目でそういった危ない展開になることが多いですね。
「そうですね。明治の時は、初戦でしかも金丸さん(#14)もいて強いと思ったので、1戦目からみんな気合が入っていたんですけど、中央とか拓殖とか筑波の時は、相手に合わせてしまった部分がありました。そういったところがダメですね。トーナメント式になった時に、まだ弱いかもしれないです」

―次は日本大戦ですが。
「チームとしては、今までやってきたことを出すだけです。でも日大はガードも凄いしインサイドも強いし、あとは多分自分には熊澤さん(#15)がディフェンスにつくと思うので、今までのようにはいかないかもしれませんね。でもだからと言ってむきになって自分が刃向っていくんじゃなくて、そこはアジャストして周りを活かせるプレーをしていきたいです」


「自分の中でフィードバックして、やり直す」
本来あるべき姿の再構築が浮上の鍵

◆#7岩下達郎(慶應義塾大・4年・C)
101017iwashita.jpg「プレーで引っ張れない。悔しい試合内容だった」と反省の弁となった。
酒井が退場してからリバウンド等では踏ん張ったが、そこに至るまででゴール下の存在感が薄かった。
リーグ戦は調子のいい状態とは言いがたいが、本人もまだ整理しきれていないようだ。しかし、岩下もまた酒井と同じような状態に置かれてはいる。これまで、不調でもチームの誰かがそれをカバーしてくれた。それは二ノ宮であったり、昨年であれば小林や田上がそうだった。トライアングルの一人が欠けている間、今度は自分が他をカバーできるかどうかが、岩下に問われていると言える。酒井はあるものを出してこのリーグ戦で表現し続けている。あとは両輪となるべき岩下の出来次第。残りの4試合でそれを披露できるかどうかだ。


-1戦目よりもさらに得点に絡めなかった印象がありました。
「フィジカルで外に押し出されたのと、一人ひとりが焦ってしまって噛み合いませんでした。シールをするタイミングとパスを見るタイミングがずれていて、外と中が一体感がなくて無理なシュートや放ってしまうようなことが多くなってリバウンドでも絡めなかったのが正直なところです」

-1Qは接戦の立ち上がりでしたが、その後ああいう展開になったのは辻選手(#14)が最初から入ってきたのは要因としてありますか?
「当たってるなというのはありました。でもそれよりそうしたオフェンスの不安と、ファウルトラブルで精神的に焦った状態で一瞬離されてしまったので、そこでですね」

-佐々木HCはファウルトラブルでも酒井選手(#5)を使い続けるましたね。慶應として考えればそこは理解の範囲ですが。
「そうですね。3Qであいつがどれだけ集中していたかもわかりましたし、不運な笛も多くて、でもそういう中で使い続けているのはわかりました。だからもう一人の4年生として僕がそれをフォローしなければならなかった。なのにそこで祐典に頼ってしまったのがいけなかったと思います。1年生は頑張ってくれていますし、そこで自分がプレーで示さなければいけないのに、弱気でしたね」

-永吉選手に対しては2点に抑えていますし、ある程度の守りはできていた部分はありますが、イーブンで終わってそれ以上は示せていないですね。
「今日は気持ちの面で負けていたと思います。青学は長谷川さんも自分の弱点はわかっていますし、インサイドで1対1をしたら足元を狙ってくるだろうなというのもありました。そこで考えすぎてしまった。ここ数試合はターンシュートの調子が良かったので、セレクション的によくなくてもあのシュートに頼ってきている部分もありました。だからゴール下でパワープレーにいくようにもならなかった。それも含めてもう一度自分の中でフィードバックして、反省しなければいけないと思います」

-ゴール正面に向かうようなゴール下のプレーはもう少し欲しいところですね。
「明治大戦の2戦みたいに、気持ちを持ってゴールに正対してファウルをもらうようなプレーをしていかなければいけないと思います。またここからやり直します」

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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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