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第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2010.10.03 (Sun)

【2010リーグ1部】10/2,3 筑波大VS拓殖大 第1戦、第2戦

会場が筑波カラーに彩られた2日間
 第5週目は東海大と筑波大のホームゲーム週。つくばカピオで筑波大のホームゲームを含む全4試合が行われた。会場では筑波大の選手が紹介されたパンフレットや緑色のスティックが配られ、2日間とも筑波大を大きな声援が支えた。残念ながら勝利はならなかったが1日目は延長戦、2日目も残り30秒で3点差の接戦となり、2日間ともに見ごたえのある試合となった。この2戦をまとめて振り返る。


GAME1
【後半巻き返した拓殖大が延長戦を制す】
101003takumhasegawa ホームゲームの緊張感もあったか、筑波大は試合開始からおよそ2分半の間ノーゴール。しかし拓殖大も外のシュートが決まらず、試合は重い立ち上がりとなった。しかし、筑波大は#15山口(3年・G)や#34田渡(3年・G)のバスケットカウント獲得もあって徐々に調子を上げると、逆転からリードを奪う。しかし1Q最後に拓殖大#1鈴木(2年・G)がブザービーターでバスケットカウントという気迫の3点プレーを見せ、20-17と筑波大の差を3点にして1Qを終えた。続く2Qは、筑波大#33加藤(4年・F)が奮闘してチームを引っ張る。逆に拓殖大は、3Pのこない我慢の時間帯に。しかし「自分的には、点が入らない時には自分でやろうかなという気持ちでいる」という#99長谷川 技(3年・F)が、突き放されそうになるたび得点してなんとか繋ぎ、41-34と差を7点に留めて前半を終えた。

 後半の入りは、お互いにミスが続いた。だが拓殖大はゾーンディフェンスがうまく機能し、オフェンスではセンター陣のハイローや、外のシュートが外れてもリバウンドシュートに持ち込んで得点を重ね、追い上げていく。3Q後半に拓殖大が追いつくと、両チーム走り合いになった。しかしターンオーバーも多く、なかなかシュートまで持っていけない。そのまま拮抗した内容で56-58と拓殖大2点リードで最終Qを迎えることとなる。

 4Q、筑波大は#36本井(4年・C)が得点を重ねるが、拓殖大も#1鈴木が果敢に攻め込み両者一進一退。1点差のまま入れあうシーソーゲームとなる。そこで先に一歩抜け出したのは拓殖大。#1鈴木が3Pを沈め、#99長谷川 技のシュートで残り3分4点リードとする。しかし残り2分を切ったところで、筑波大は#23黒田(4年・F)が連続得点。78-78の同点になると、その後のおよそ1分半、両チームともシュートを決めきることが出来ずにタイムアップ。延長戦へと突入する。

101003motoi 延長戦の5分間、主導権を握ったのは拓殖大だった。先制点は#40藤井(1年・G)。放った3Pが、リングに当たって跳ね上がるもののそのままリングに沈み、大きくガッツポーズを見せてチームを盛り上げた。その後見せたリバウンドやルーズへの飛び込みも、まさにチームの元気印といったところ。また拓殖大はアウェイであることを感じさせない応援席の盛り上げもチームを後押しした。一方相手の勢いにのまれてしまった筑波大は、外からのシュートが決まらず、ディフェンスでもファウルがかさんでしまう。足も止まって良い部分が出せなくなっていった。拓殖大は、5分間で延長戦に出ている5人全員が得点をあげ、そのまま85-90で大事な一勝を決めた。

「延長になると勝てる」と言う#99長谷川 技の言葉通り、拓殖大はここまで二度の延長戦でどちらも勝ち星をあげている。拓殖大にとっては相手に追い上げられて入った延長戦だが、何も気にせずただ走ろうとチームでは考えていたという。40分間を超えてからも全く疲れを感じさせないその動きは、トレーニングの成果といえるだろう。
 筑波大は、後半に失速。相手のゾーンを崩せず、ターンオーバーが24とかさんだことも追いつかれた要因だろう。しかし拓殖大の3Pを6本に抑え、いつもの拓殖大らしさを出させない守りを見せたことも確か。第2戦に期待がかかった。

※2戦目のレポートと、拓殖大・長南選手、筑波大・田渡選手の2戦目のインタビュー、ホームゲームの様子は「続きを読む」へ。

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GAME2
【ラスト4分の追い上げ叶わず筑波大の2連敗】
101003suzuki 先制点は筑波大#33加藤。第1戦の出だしの硬さが嘘のように、筑波大はその後もテンポ良くシュートを決めていく。だが1Q後半から拓殖大はシックスマンの#6長南(3年・F)が活躍。2本の3Pで拓殖大を勢いづける。「昨日の試合のハーフタイムで、“シューターはとりあえずシュートを狙うこと。パスを考える前にシュートを狙え”と言われました」#6長南「今まではまだ遠慮する部分があった。でも、自分が狙わないとチームに悪影響だってわかったので、今後はしっかりやっていこうと思います」と、積極的。長南の活躍あって22-21の1点差で迎えた2Qからも、一進一退の接戦となっていった。

 だが競り合いの展開の中で2Q中盤、#36本井のバスケットカウント獲得を含む連続得点をきっかけに、少し流れが筑波大に傾きかける。拓殖大はディフェンスをゾーンに変え、相手のミスを誘いに出た。筑波大は#34田渡のロングパスから速攻に繋げるなど、相手にゾーンを組まれる前に攻めて残り1分に5点のリードを奪うが、最後に#5根木(3年・G)に3Pを決められ、45-43で前半を終えた。

 後半は徐々に拓殖大のオフェンスに勢いが出始めた。筑波大が点を決め会場が盛り上がる間に、拓殖大は即座に速攻を出して入れ返す。速いトランジションについていけない筑波大は、得点を重ねるものの「離すべきところを離せなかった」#33加藤が言うように点差を広げることが出来ず、72-70の2点リードで3Qを終えると4Q序盤にはそのまま逆転を許してしまう。拓殖大は、ついに外のシュートが入り始め、4Q前半に3本連続の3P。対する筑波大はタイムアウトを取るも、その後ミスが続いて立て直すことが出来ない。そのまま残り4分には#40藤井のジャンプシュートが決まって76-86と、一気に10点差をつけられてしまう。

101003tsukuba しかし筑波大はここから怒涛の追い上げを見せた。まずタイムアウト明けに#15山口、#11賀来(3年・G)が連続で3Pを沈め、一気に4点差。追われる展開になった拓殖大には焦りが見え、シュートが入らない。筑波大#99加納(3年・C)の好ディフェンスで#26上杉(3年・F)がオフェンスファウルを吹かれ、その後の速攻でもパスミスとなるなど、拓殖大は悪い流れに。一方の筑波大は速攻から#23黒田(4年・F)がバスケットカウントを獲得する。ワンスローは外すが、そのリバウンドを#99加納がシュートにつなげ、残り1分40秒ついに86-88の2点差。筑波大のホームである会場はこの日一番の歓声に包まれ、選手たちをますます乗らせた。その後も筑波大#15山口がスティール。シュートは外れるが、流れは明らかに筑波大に傾いていた。拓殖大#94長谷川智伸(2年・F)も獲得したフリースローを1本落とし、残り50秒で86-89の3点差と射程圏内。だがここで、試合の勝敗を決めたとも言えるビッグプレーが飛び出す。残り27秒、拓殖大#40藤井がトップでパスをカットしてワンマン速攻。点差を5点に広げ、残り時間的にも一気に筑波大は苦しくなった。ファウルゲームになるが、そのまま86-93で試合終了。最後に追い上げた筑波大だが、惜しくも逆転勝利にはいたらなかった。

 拓殖大はリーグ序盤に強豪チームと善戦してきたこともあり、勢いに乗っている。この2勝で5勝5敗と勝率を五分とし、上位に食い込んだ。リーグ後半にも期待だ。一方ホームで勝ち星をあげることが出来なかった筑波大。第2戦では拓殖大のトランジションや3Pといった爆発的なオフェンスを止められず、ディフェンスに課題は残る。だが、4Q後半の追い上げはすさまじく、粘り強さを感じさせるゲームだった。第1戦も第2戦も、それぞれチームの良さが出た場面も見えた。来週の対戦は青山学院大と手強いが、ホームゲーム2戦での反省をうまく生かせるか。


<ホームゲームに集まった観客へ主将からメッセージ>
「勝てなかったことは、見に来てくれた方々に本当に申し訳なかったです。応援して下さったことにも、こんなに色々な人がこの試合のために働いてくれていたことにも感謝しています。このホームの応援が自分たちの力になったことは間違いないので、本当に有難く感じています。最後まで自分たちのバスケットをやり切ろうとプレーして、そういう姿を見せられたと思うので、負けはしましたけどまた筑波を応援してくれたらと思います」(#33加藤達也)



【INTERVIEW】
「自分が狙わないとチームに悪影響」
シューターとしての役割を再確認した活躍

◆#6長南朝成(拓殖大・3年・F)
101003chonan昨年頭角を現し、少しずつ存在感を増してきた。シックスマンとして出場し、持ち味のシュートからディフェンスまで幅広い活躍を見せる。2戦目は3P4本を含む19得点。積極性が光った活躍を見せた。


―2連勝という事ですが、チームとしても大きい勝利だったのではないですか?
「そうですね。リーグの最初は、日大、慶應、青学とみんな強い相手だったし、うちはみんな1部が初めてなので、勝てなくてもちょっと仕方ないかなという感じでした。でもこの2勝で5勝5敗になったので良かったです」

―チームとして、相手が筑波大だからここを徹底しようという部分はありましたか?
「筑波だからって事ではないですけど、毎回みんなでビデオを見て、ここはこうじゃないかって話し合っています。筑波の場合は、シューターが2人いるのでそこを徹底して抑えることと、あとその2人はスクリーンプレーが上手いので、そこをしっかり守るということなどを話し合いました。池内さんにも話して、そういう練習をやってきたって感じです」

―2試合通して、立ち上がりからあまり拓殖大らしくないかなと少し感じたのですが。
「自分はあんまりそう思わなかったんですけど、相手のホームコートだからという部分があったのかもしれないです」

―今日の試合では、良い流れで得点したときも、すぐにやり返されて、でもこっちもやり返してという展開が続きましたね。
「拓大の今年の目標というか良いところは、ミスがだいぶ減ってきたことなんです。(ターンオーバーの数が)去年は1試合で2、30個する事もあったんですけど、今年は12個とか減ってきています。でも昨日の試合では20個近くミスがありました。そういうところが流れが来ている時にミスして相手に加点されてと、平行をたどる感じになってしまった原因だと思います。そこは昨日もミーティングで話したんですが、今日もなかなか上手くいきませんでしたね。最終的には1年生の祐眞(#40藤井)が頑張ってくれて勝てたので良かったですけど」

―長南選手は今日素晴らしい活躍でしたが。
「今日は昨日言われたことが頭に残っていました。昨日の試合のハーフタイムで、“シューターはとりあえずシュートを狙うこと。パスを考える前にシュートを狙え”って言われたんです。自分もノブ(#94長谷川智伸)もその時シュートが入ってなかったし、打ってもいなかったので、そこからは他のシューターの人もみんなシュートを狙うことを意識してやってきました。今まではまだ遠慮する部分があったというか、自分が出しゃばっていいのかなって気持ちもあって。でも、その昨日のことを踏まえて、自分が狙わないとチームに悪影響だってわかったので、今後はしっかりやっていこうと思います」

―今日はあまり外す気がしなかったのではないですか?
「いや、そうでもないです。試合前のシューティングでは全然入らなくて、今日は駄目だなと思ってました(笑)。でも試合でたまたま1本目が入って、それで調子が良くなりましたね」

―以前新人戦でお話を伺ったときに、自分が全国レベルの選手たちと一緒にプレイしてるのが夢みたいだと仰っていましたが、今はどうですか?
「今も変わらないです(笑)。うちのチームは仲がいいので何とも言えないですけど、他のチームとかは“あ、テレビとかユーチューブで見てたあの人だ”って。今日の山口(筑波大#15)とかも、インターハイの決勝を自分は受験生の時に見てましたしね。でもこの中でやれてるというのが自信にもなるし、ベンチの後輩たちも応援してくれるので、そこは力になってると思います」

―2連勝したとはいえ、今まであまり勝ててなかったですよね。良いゲームが多かったですけど。
「そうですね、そこはもう言い訳できないです。でも他のチームが大差で負けている青学や日大に良いゲームが出来て、負けは悔しいですけど、勝ち星が少なくても自信にもつながりました。だからこれから戦う相手にも負ける気はしないし、そういう自信を持って練習をやれていると思います」

―来週は明治戦ですが、やはり金丸選手(#14)とマッチアップですか?
「そうですね。さっきノブとも話したんですけど、自分が出たときはやっぱりマンツーで金丸さんにつく感じになると思います。自分がディフェンスを頑張れば、ハセ(#99長谷川技)とかノブとかがオフェンスに集中できると思うし、そこの守りは頑張りたいです」



「ディフェンスとピックアップの改善が絶対必要」
次の強敵に向けて課題の昇華を目指す

◆#34田渡修人(筑波大・3年・G)
101003tawatari出場時間は増えてきたが、まだまだ本来の力は出せていない。しかしここから終盤に向けて勝敗は全く気が抜けない状態になっていく。ホームゲームで得た手応えと反省を次に生かせるようにチームをまとめて欲しい。


―試合の感想をお願いします。
「ゾーンの時にちょっと足が止まりましたけど、86点を取っているのでオフェンスはそんなに悪くなかったと思います。でもトランジションを抑えようって言っているのに、94点も取られて。全くディフェンスが機能していませんでした。結果を見れば競ってますけど、内容的には完全に負けましたね」

―相手のトランジションと言えば、筑波大が得点してもすぐに速攻で取り返されるという場面が何度もありましたね。
「そうですね。それぞれが、人を捕まえるのではなくて、ただ戻っているだけなんですよね。試合中何回も話したんですけど、それでもピックアップ出来なくて。そこを改善しないと、来週の青学も速いチームなので絶対通用しないと思います」

―先ほども言っていましたが、2試合通して相手のゾーンディフェンスに少し攻めあぐねているように感じました。
「相手のゾーンに合わせて足が止まっちゃって。意識的に動かそうとしていたんですけど、形だけでやろうとしていて、みんなドライブとかが少なかったですね。そういうところで繋がりがなかったかなと思います。昨日よりはまだ崩せたと思いますけど、まだまだですね。今日の試合は、出だしも良かったし、雰囲気とかもすごく良かったと思うんですけど…結局相手にゾーンやられた瞬間ですね、止まったのは」

―それでも4Q中盤で一気に10点離された後も、最後また追い上げましたね。
「離されたのは確か残り4分くらいだったと思うんですけど、こっちは外が入る選手もいるし中もセンター陣が強いので、そのくらいならまだ追いつけるなと思っていました。でも2点差まで追い上げても勝てなかったのは、結局相手のトランジションにやられた部分がありましたね。勝敗を分けたのは、やっぱりディフェンスだったと思います。ピックアップの遅さですね」

―拓殖大の印象はどうですか?
「オフェンスに勢いがありました。長谷川 技(#99)を中心に1対1も強いし、そこからキックアウトしてスリーっていうのもあるし。でも昨日はそこを抑えられたと思いますけどね。昨日は鈴木(#1)にちょっとやられましたけど、こっちのディフェンスは今日より昨日の方が全然良かったです」

―ホームゲームという事で客席もすごく盛り上がっていましたが、そのあたりは感じていましたか?
「それはもちろん。相手のフリースローも、お客さんがみんなスティックでパタパタやってくれて。ちょっと相手がかわいそうって思ったくらいです(笑)。いつもの試合ってここまで盛り上がる感じじゃないので、雰囲気が全然違いましたね。ホームで、いつもと盛り上がりも違ったし、アドレナリン出たと思います(笑)。でも結局2敗してしまって、申し訳ないです。本当に」

―2試合通して田渡選手は結構プレータイムがありましたが、自分の調子はどうですか?
「出るからには責任もってちゃんとプレーしないといけないと思っているんですけど、試合の感覚とか体力とかがまだ戻ってきてない部分もあります。僕が復帰して4試合やって、まだ1回しか勝ってないんですよ。でも個人的には、ちょっとセーブするところはあっても、むしろ意外に出来たかなと思いました。調子的にはそんなに悪くないと思います」

―来週の青山学院大戦に向けて意気込みをお願いします。
「試合を見ててもやっぱり青学はうまいし強いし、本当に隙がないですけど、それでも戦えない相手ではないと思います。先週の日大との第2戦の時みたいな、いいディフェンスと勢いのあるオフェンスが出来れば、圧勝とは言わなくても勝てると思うので。今うちは順位も下がっているので、善戦というか、頑張って2勝したいです」

―最後に、ホームゲームにきてくれたお客さんに一言お願いします。
「いっぱい見に来てくれていっぱい応援してくれたので、やっぱり勝ちゲームを見せたかったんですけど…負けちゃったのはすごく申し訳なかったです。でもこれを機に、もっと試合見に来てもたいたいと思います」


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101002naiyo
筑波大の選手紹介が掲載されているパンフレット。スタッフが「応援宜しくお願いします!」との声を掛けながら来場者一人ひとりに手渡し。内容はユーモアたっぷり。得意なプレーやこのホームゲームでは何点取りたいか等を紹介している。


101002ouen
ホームゲームを盛り上げてくれたのは、筑波大のスタッフはもちろん、地元のチア、観客たち。一体となって応援するために、筑波大スタッフがボードを作成。試合前は応援の練習なども行った。試合中は練習の成果がはっきりとあらわれ、会場が一体となって筑波大を後押しした。田渡や加藤は「大きな力になった」と語った。


101003megahon
メガホンはスタッフの手作り。
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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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