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第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2010.10.07 (Thu)

【2010リーグ】1部2部前半戦総括

リーグ戦は前半を終了し、青山学院大が首位
全体的には混戦模様で結果は終盤まで未知数


101006AOGAKU.jpg 1部リーグは開幕から5週を終えて、半分以上を消化した。10チームとなって初のリーグは始まるまでどのような状態になるのか分からなかったが、多少形が見えてきている。優勝に最も近いのは青山学院大。他のチームが故障者や不調で苦しむ中、大きな崩れもなく無敗で首位を走る。2位が既に2敗していることを考えると、この先逃げきるには大きなアドバンテージを得ていると言えるだろう。それを追う他のチームはそれぞれの事情を抱え、混戦模様が続く。終盤にかけてまだ順位は大きく動く可能性もある。

 2部リーグは1敗の早稲田大を筆頭に、入れ替え戦とインカレ出場を賭けて上位が激突する後半が勝負だ。下3つの入れ替え戦争いもまだこれから熾烈な戦いとなるだろう。

写真:青山学院大を得点面で引っぱる#14辻。比江島とともに大きな推進力となっている。

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■1部リーグ
チームコンディションが勝敗を左右した前半
101006NIHON.jpg 気になる優勝争いは、5週を終えて青山学院大が無敗でトップに立っている。2位に2敗の日本大、3位は苦しみながら慶應義塾大が勝ち越して後を追う。前半で最も気になるのは、各チームのコンディションによって大きく勝敗が左右されていることだ。ほとんどのチームが故障者や故障あけ、という選手を抱えながらの戦いが多く。その上、毎週どこかしらに主力に大小問わず新たな故障者も出ているという状況で、コンディション的に大学の最高峰を披露できている状態とは言えない。最近の1部リーグでケガ人が多かったのは2008年だが、それでもここまでは多くなかった。その時もリーグ全体としては低調で、優勝した青山学院大と2位以下が大きく離される結果に終わっている。

 リーグ初週から欠場していた筑波大#34田渡(4週目に復帰)や初戦で離脱した日本大#4篠山(4年・G)、3週目に欠場の慶應大#4二ノ宮(4年・G)、5週目には法政大#11長谷川智也(3年・SG)が1試合休みとなり、こうしたスタメンはもちろん控えの成長株であった東海大#16坂本(3年・C)も5週目にはベンチを外れた。慶應大、筑波大などは特に司令塔の不在で前半は不安定な場面が見えた。それぞれがメンバーや戦い方を工夫し、控えが経験を積んでいる面もあるが、寂しさは否めない。リーグが長くなっただけにケガ人を無理して復帰させるのは早計でもあるし、大事を取れば勝敗に影響する。チームとしても考えどころだろう。だがそんな中でも首位を走る青山学院大には何週にも渡って欠場する選手はいない。バスケットだけにとどまらず、しっかりしたコンディショニングもまた、首位を守っている一つの要因だ。ともあれ、欠場者の早い復帰を望むとともに、今後新たな故障者が出ないよう疲労や集中力の低下には十分注意してチームも試合間の調整をしなければならないだろう。


下級生が試合に絡む今年は“成長”を見る時期
101006KEIO.jpg 今期の大きな特徴として、下級生の出場度合いが高まっていることがある。昨年はどのチームもスタメンに4年生が名を連ね、安定したチームが多かった。そうした選手たちがごっそり抜けた今年は、どのチームも1、2年生が出場機会を得ている場面が多く、リーグ戦を通してチームの底上げをはかっているところが多い。

 青山学院大学は下級生といっても能力の高い#56比江島(2年・SF)や新人王の#25永吉(1年・C・延岡学園)ら即戦力級の選手がスタメンのため問題はないが、その他では慶應義塾大が#18蛯名(1年・G・洛南)や#20中島(1年・F・魚津)、#22矢嶋(1年・SG)、#21本橋(1年・CF・佼成学園)の1年生たちが既に試合で重要な仕事を任されている。日本大は実力十分の#3石川(2年・G)を筆頭に、#19浜田(2年・F)、#11飛田(2年・F)の2年生メンバーや、#1坂田(1年・F・日大豊山)も出番を得始めている。拓殖大は新人戦準優勝の原動力となった#94長谷川智伸(2年・F)、#1鈴木(2年・G)、#40藤井(1年・G・藤枝明誠)ら、専修大や中央大は昨年のリーグで揉まれた2年生たちが既に主役となってチームを引っ張っている。こうした世代交代が大きく進んでいる年のため、ゲーム運びに不安定さや若さが見える部分で波は小さくはない。細かく見ればほころびは多々あるが、一方で伸びていく世代を見る年であるとも言えるだろう。

 ただし、下級生が育つには4年生あってこそだ。チームを背負う選手は奮闘している。篠山不在の間にチームリーダーとして縦横無尽の活躍を見せる日本大副将#15熊澤(4年・G)は、これまでサブに回って見せてこなかった能力の本領を発揮。2位の原動力となっている。慶應大では副将#5酒井(4年・F)が二ノ宮や#7岩下(4年・C)らトリオが誰か欠ける間も戦い続け、リバウンドとブロックショットで首位を走るなど器用な能力を余すところなく見せつける。勝敗では苦しむ明治大も今年度日本代表でもある主将#14金丸(4年・SG)の得点力はさすがだ。こうした4年生がどうやってチームを引き上げるかも見所だろう。


入れ替えラインは後半の勝負次第
 今年から3チームが下部との入れ替え戦に臨むことになっている。今のところ最下位の法政大が0勝と苦しい戦いが続いているが、その他は3位の慶應大でも既に4敗しているだけに、入れ替え戦のラインはまだ見えていない。試合はあと8試合残っているが、勝負はそろそろ上位対下位から上位同士、下位同士への戦いに入っていく。似たような勝敗数の相手にどうやって勝ち星を拾っていくか、ここからが正念場でもある。序盤に上位相手に星を伸ばせなかった明治大や拓殖大はこの先順位を上げるチャンスが出てくるし、#34田渡(3年・G)の出場が増えてきた筑波大もここが踏ん張りどきだ。しかし上記のようなコンディションの問題によって、その週の対戦相手に自分たちがどこまでの力を発揮できる状態にあるか、見極めや準備も要る。リーグは1ヶ月を経て今が一番疲れが出てくる時期でもある。体力的・精神的にいかに踏ん張れるか、後半に向けていろんな意味で見逃せない試合が続く。

写真上:ディフェンス・オフェンスとも見事な身体能力を見せる日本大#15熊澤。
写真下:#5酒井の戦う姿勢を4年生としていかに次世代に伝えるかも、慶應大には重要事項だ。3年生では#14家治(3年・F)に加え、#11金子(3年・PG)も次第にコートで存在感を増し始めている。


■2部リーグ
3位までの争いは終盤に向けて激化
101006WASEDA.jpg 1部と同様に10チームで戦っている2部は、次第にはっきりと上下の差が見えてきている。3部から4チームが昇格しているせいで、上下の実力差は以前より振り幅が大きい。同時に1部に比べてやや安定に欠ける部分で接戦になることも多く、勝敗はその日のチーム状態次第、という試合もある。首位はタレント豊富な早稲田大。4年生が多く、下級生にもエリートが名を連ねるとあって、戦力としては申し分ない部分で首位を堅持。2位の白鴎大も#30アビブ(2年・C)という強いインサイドを武器に、ステップアップに伴って揃い始めた戦力を軸に、トーナメント、新人戦で結果を残した実力を発揮している。一つのラインとなる3位争いは5週を終えて層の厚い大東文化大が位置し、主将の#1パプ(4年・C)が絶対的存在感を誇る関東学院大と神奈川大が後を追う。セネガルには強い神奈川大は白鴎大に1敗をつけるなど健闘し、昇格組の中でこの2校が勝ち星の面で結果を出している。終盤に向けて白鴎大、関東学院大、早稲田大は上位同士の対戦を控える。この戦い次第で順位はどうなるか分からない。

 また、第6週の見所としては初のセネガル対決が実現する。関東大学界ではこれまでセネガル人センター同士の戦いがトーナメント等でもなかった。関東学院大のパプと白鴎大のアビブという両センターがどのような戦いを見せるのか、勝敗を抜きにしても一度見ておきたい。

101006DAITO.jpg 中盤から下位争いはどのチームももがいている。昨年の主力が抜けた國學院大は全敗中で厳しい状況にある。続く3勝で並ぶ日本体育大、立教大、順天堂大はチームとしてなかなか安定が見えない。立教大、日本体育大は5週目に2連勝してやや希望も見えたが、それでも下3つから抜け出すにはまだふんばりがいる。残りの対戦では上位と下位のチームどちらにも当たるこの3チームは、どこから勝ち星を拾うかで順位を変えていくだろう。どちらにせよ、3位以下のチームはここでシーズン終了となるだけに、最後まであきらめずに戦って欲しい。

写真上:#7井手、#00金井ら4年生エースが早稲田大の核。
写真下:大東文化大は3年生の#7今井や2年生の#43鎌田といったセンター陣も育っている。特に前半でアビブやパプら外国人センターに相対していたせいでインサイドではボックスアウトの意識が強くなり、早稲田大に勝利した試合にもそうした部分が生きたと言う。
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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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