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第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2010.09.11 (Sat)

【2010リーグ1部】9/11レポート

上位校が敗れ、動き出した1部リーグ
無傷の3勝は青山学院大のみ


第2週、第3戦は東海大、慶應義塾大、日本大の上位3校が敗れた。無敗の青山学院大も3Q途中まで中央大にきわどい戦いが続くなど、決して安泰ではない内容。リーグは乱戦となるかどうか、2週目から見えない状況に入った。明治大と拓殖大の勝利にはゾーンが顕著だった。この2校の昇格により、ゾーンを使うチームが1部では増え、影響が見え始めている。ディフェンスは個人能力に左右されるマンツーマンよりも、一般的にはゾーンの方が穴は少なくなる。ゾーンは見た目以上に高度なため、どのチームも究めているという状況ではないが、これを使うチームが戦術として有効に働くようなら、今後のリーグを左右することになるだろう。


【明治大・金丸が41得点で東海大に2点差の勝利!】
100911meiji.jpg東海大明治大のゾーンの前に効果的なオフェンスが展開できず、重い前半だった。ポストにボールが入れられず、パスも長い明治大の選手の手に引っかかり、ターンオーバーを食らう場面が目立った。1Qは11点のビハインド。2Qでようやくディフェンスの足が動き始め、追い上げに成功。3Qには逆転に成功した。#36養田(4年・PF)が#14金丸(4年・SG)につき、早々に2ファウルした後は#34三浦(3年・SG)がよく押さえてはいるが、それでも決められるのが金丸でもある。苦しい中でボールをもらい、シュートを打ち続ける。東海大は1Q残り1分半で8点のリードを得て#0満原(3年・C)を#16坂本(3年・C)に。しかしこここで#19田村(3年・F)と#11佐藤(3年・G)に3Pを浴びせられ、最後は#14金丸にフリースローを与えてしまうと55-55の同点で3Q終了。4Qは#0満原と#24田中(1年・SF)が得点し、再び東海大が盛り返す。だが、ここから金丸もチャージ。体制を崩しながらも決め続け、#20若林(4年・SG)も2本の3Pでこれを援護。残り24秒で74-74の同点になるが、最後はやはり金丸。2.1秒でミドルシュートを決めて76-74。エースが決めきって東海大から大きな一勝をあげた。
41得点でチームを勝利に導いた金丸「東海には昨年のインカレでの借りがある。絶対に返したかった」と満足げ。常にがむしゃら、というタイプではないが、こと“負けず嫌い”という点にかけては天下一品だ。インカレで満足にプレーさせてもらえなかったフラストレーションをここでようやく返すことができた。2部とは違うディフェンスに慣れるのはこれからだが、これぐらいの得点も「取っていける」と自信を見せる。このまま連勝となるか。一方の東海大は痛い1敗。最後は金丸を押さえるのに失敗してしまった。#34三浦のディフェンスは機能していただけに、最後の場面で下げてしまったのは惜しい。2戦目はどう修正をはかるか、見物だ。
写真:勝利にガッツポーズの明治大。


【4Qに失速するも中央大が青学大を脅かす】
100911tuji.jpgこの日の青山学院大は足が動いておらず、ミスも多くあって散漫な印象だった。そうして相手の隙をつき中央大はよく粘った。まず#25永吉(1年・C・延岡学園)にはきっちりダブルチームでつき、ターンオーバーを誘う。青学大は早々にゾーンを展開し始めるが、1Qは#16佐藤(2年・G)や#20小野(2年・F)のシュートもあって中央大に勢いがある。#56比江島(2年・SF)のドライブや#14辻(3年・SG)の3Pがチームを救う格好となったが、中央大リードで後半に入った。3Qも青学大は速攻もあるがミスからターンオーバーも続くというもどかしい内容。残り3分まで主導権はやや中央大寄りとも見えた。しかし中央大も後半に息切れしたか、#20小野がシュートを連続ミスしたあたりから流れが変わる。#56比江島と#14辻の得点で逆転すると、4Qにようやく中央大を引き離すことに成功した。最後は息切れした中央大が20点以上の差をつけら93-67。しかし青学大も決していい内容とは言えなかった。リーグ戦は日頃の疲れも結果に響く。動きの悪かった初戦を、次戦では改善できるか。
写真:辻はアウトサイドが安定して30得点。

※中央大・小野選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【延長戦の末、拓殖大が慶應義塾大を下す!】
100911takushoku.jpg最後までアグレッシブに攻め続けた拓殖大に、慶應大が屈した。
勝負は、4Q終盤まで慶應大ペースだった。立ち上がりはやや慶應大ペース。#14家治(3年・F)や#5酒井(4年・F)のシュートでペースを作る。拓殖大は#99長谷川技(3年・F)、#6長南(3年・F)を中心に得意のアウトサイドが決まった。だが1Qで5点を追う展開となるとゾーンを展開。これで慶應大も流れのある攻撃をしにくくなった。それでも拓殖大のシュートが限られていたこともあり、慶應大は#5酒井の好ディフェンスもあってリードで後半へ。慶應大は後半#7岩下(4年・C)を投入。追い上げられそうになっても慶應大が離す展開で、なかなか逆転のチャンスがない拓殖大。4Q残り3分では慶應大のリードは12点もあった。だが、ここかが次第に流れが変わる。最後の3分、拓殖大は必死のディフェンスを展開。慶應大から次々にターンオーバーを狙うと、3Pを放った。慶應大は焦りからかボールを奪われるミスが続き、拓殖大#6長南のシュートで残り時間10秒を切って90-90の同点にされてしまう。残り1.5秒で#7岩下がファウルを得るが、2本のフリースローを失敗。試合は延長戦に突入する。
こうなると、勢いのある拓殖大が有利だった。攻撃主体の拓殖大が最も生きるパターンである。#99長谷川技、#94長谷川智伸(2年・F)が2本の3Pで逆転し、チームを勢いづけるとそのまま逃げ切った。シュートが決められない慶應大は#4二ノ宮(4年・G)が攻め込むが、及ばず101-96。痛い2敗目を喫した。
拓殖大はゾーンが効いた。慶應大は4Q途中までは負ける内容ではなかったが、最後の大事な場面で逃げ切りの形を作れなかったのが敗因だ。拓殖大のようなチームは勢いに乗らせると怖い。それをまざまざと見せつけられた格好となった。
写真:大事な3Pを決めた長南をベンチが笑顔で出迎える。

※拓殖大・長谷川技選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【序盤から勢いに乗った専修大が逃げ切り勝利】
100911oota日本大は序盤から専修大を勢いに乗せないまでも、五分五分の状況を作り出してしまった。専修大はゾーン。日本大#72名塚(3年・F)のアウトサイドが決まらないにとは反対に、専修大は#33館山(2年・G)の3Pが1Qから好調。#11宇都(1年・G・中部第一)も#15熊澤(4年・G)がマークしているものの、ミスマッチをついて得点する。日本大はインサイドで#24熊(3年・C)がバスケットカウントや#14森川(3年・F)がカバーリングでうまいところを見せるが、前半はどちらも抜け出すことができず、差は2点。しかし3Qで専修大は#33館山の3Pが流れを作った。距離に全く関係なく打ってくるこのシューターに、日本大は対応しきれない。逆に言えば乗せてしまった以上、止めるのは難しい。このQでつけられた11点差を4Qで追い上げる日本大は、ディフェンスで専修大のターンオーバーを奪い、残り3分で3点差にまで追い上げる。しかし、最後は専修大の勢いが勝った。#11宇都のブレイクもあって専修大が逃げ切り勝利。76-68で大きな1勝をあげた。
大きな差はリバウンド。日本大28に対し、専修大は44と倍近い。4人が195から200近いとなると、日本大でも簡単に高さで戦うことはできない。#15熊澤の身体能力でも10cm近く大きい#11宇都を止めきるのも場面によって限界もある。また、宇都がかき回す分、#33館山が無茶に3Pを打り、流れを崩す機会も減った。ゾーンの守り自体はタイトとは言えないが、アウトサイドの調子が上がっていない日本大の状況ではオフェンスリバウンドをいかに取るか、ここは勝負の鍵だ。ただしワンマン速攻を多数出されている訳ではなく、つけ込める部分もある。2戦目の修正に注目したい。
写真:早さや上手さとは少し違うが、太田の高さはやはり攻めあぐんでしまう部分。


この他、筑波大法政大相手に1勝目。法政大は4Qに必死のディフェンスで粘りを見せて迫るが、2名がファウルアウト。最後は決定力を欠いて敗れた。これで未勝利は法政大のみ。だがまだ全く先の分からない状況となっている。

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「走ることだけは負けたくない」
◆#20小野大貴(中央大・2年・F)
100911ono.jpgここまで得点では小野が引っぱっているが、練習中は入らない、自分でもびっくり、と言う。ただ、ゲームにおける集中力は確かに強い。中央大は苦境にあっても大抵のゲームでは小野を中心にどこかで試合の中に相手を脅かすポイントを確実に作っている。サイズのある相手でのリバウンドや大事な場面での3Pにはたびたび驚かされるほどだ。
劣勢でも戦う姿勢があるのが、新しい中央大の見所だ。相手との差をそうした気持ちで埋めていくことで結果につなげて欲しい。


―試合を終えて。
「前半は自分たちのペースだったんですけど、やっぱり終わってみれば青学のほうが一枚も二枚も上手でしたね。強かったです」

―前半はどういったところが良かったと思いますか?
「あっちには永吉君(#25)っていうすごいセンターがいて、そこにボールを入れてから始まってたんですけど、自分たちはインサイドを抑えるディフェンスに徹底していました。ディフェンスから速攻っていう流れが出来たのは良かったです。でも後半は橋本さん(#0)に崩されましたね。相手が自分たちのディフェンスに対応してきたので、やられたんだと思います」

―永吉選手をダブルチームなどでよく守っていましたね。
「そうですね。もともとうちは小さいチームなので、だいたいの試合はインサイドを抑えるディフェンスに徹底していますね。今日はうまくいって良かったです」

―3Qから青学の足が動き始めて、対応が遅れたように思えましたが
「ディフェンスがゾーンで、自分たちの攻め方があやふやになってしまって。どう攻めればいいのかなって。攻めあぐんで、結局外からの単発になってしまいました」

―青学の印象はどうでしたか?
「強いですね。その一言です。ほんとに強いです」

―それでも、前半も競っていたし、後半離されそうになっても食らいつく場面もありましたが。
「そうですね。今日の青学は戻りが遅いと思いました。フリースローの時とか青学はすごく息が上がっていたし。こっちが単発で走って決めたり出来たから、離されなかったのかなと思います」

―確かに、走り負けは全然してないなという印象でした。
「そうですね。やっぱり自分たちも夏の間に結構走ったので。走り負けしないようにやってきたと思います。布陣的にも小さいので、そこで負けたら自分たちは勝負にならない。絶対走ることにおいては負けないようにしたいです」

―去年は小野龍猛選手という存在があったからこそ、ためて行くところと、パッシングで攻めるところと使い分けていたと思うんですが、今年はよりパッシングという色合いが強まった気がします。
「そうですね。まぁ正直去年は龍猛さんにパスしとけば仕事終わりみたいなところがありました(苦笑)。でも今年はそうはいかないですよね。絶対的なエースがいないので、全員で攻めて、チャンスある人が決めるっていう、そういうバスケをしていこうと思います」

―小野選手自身、高校のときはパッシング重視でしたね。佐藤選手(#16)も。
「そうですね。将斗とやってると、目とか合ったりするだけで息合ったプレーとかパス回してくれたりするので、やりやすいですね。去年よりパス系のプレーが増えて、楽しいですし、去年よりいいバスケしてるのかなと思います」

―意思統一なんかはしているんですか?
「普段の練習は8割方ディフェンスなんですけど、オフェンスの練習はほとんど自分たちで工夫して、“ここはこうした方がいいんじゃないか”みたいに話し合ってやっています。特にその(パッシングゲームの)練習をしているわけじゃないです。練習で、自然と出来るようになったのかなと」

―先ほど「エースがいない」と言っていましたが、小野選手はエースではないんですか?
「今はほんとに調子がいいだけです(苦笑)」

―流れの中で得点するタイプだと思いますが、エースと呼ばれる今の役割はどう感じていますか?
「龍猛さんが抜けた分、自分がやんなきゃいけないかなって部分は増えました。攻めの意識は去年よりも全然あると思います。意識的に変わっただけだと思いますけど、それでいい感じにシュートが入ってるのかもしれないです。練習中は全然入りませんから、ほんとびっくりです。自分も味方も。自分でもビビってます。勘違いしてほしくないって(笑)」

―今日を踏まえて明日への意気込みは
「今日は3Qまで自分たちのバスケが出来たのに4Qでやられてしまったので、明日は集中力を切らさずに最後までもっていって、一泡吹かせられたらいいなと思います」



「明日勝たなければ今日勝った意味がない」
◆#99長谷川 技(拓殖大・3年・F)
100911hasegawatakumi.jpg拓殖大のOBでもある兄同様、しなやかな上手さという点では際だっている。そこに機動力が備わっているのが長谷川技の良さである。攻撃チームの本領発揮となった試合は、アウトサイドでもうまく決めたが、流れの中のつなぎでさすが、と思わせられる場面が多かった。本人は淡々としたタイプ。まだ大きな“欲”は見えないが、ここから上位進出を狙えるか2戦目も楽しみだ。

―見事逆転勝利となりましたが、今の気持ちはどうですか?
「やっぱり嬉しいです。全然勝ててなかったので…1部に上がって強い相手とやって、こういう風に勝てたのは嬉しいです」

―試合の反省点などは?
「ちょっとミスも多かったですね。ディフェンスの面でもボール運びの点でも」

―しかし試合を通して勢いがあったと思います。どのような点が勝因だと思いますか?
「試合前から、走っていけばというのは意識していて。慶應はそこまでトランジションは速くないので。走ったのが勝因だと思います。慶應大相手に思ったよりはやれたかなと思います」

―慶應の岩下選手(#7)が出てきたときはどう感じましたか?
「いやまさか自分につくなんて(苦笑)。ちょっとびっくりしました」

―慶應のプレスにも落ち着いていましたが。
「プレスが来たら、監督からも自分やセンターのオーティス(#42)とかがハンドリングもいいのでそっちで運んで、それからゆっくりセットしようって指示だったので、そこは問題なくやれました」

―4Qの初めに10点以上離される場面もありましたが、それでも巻き返せたというのは?
「とりあえずまだ諦めないで、2点ずつでも返していけば最後にくるんじゃないかなって、信じてやっていました」

―正直、見ている側にはこのまま離されるかなと感じた人も多いと思います。それでも拓殖大はベンチも含めてすごく雰囲気が良かったですね。チームのムードというのは今シーズンどうですか?
「普段の練習から、声出していこうってやっているので、その結果が試合にも出たんですかね。試合に結果が出ると、もっと選手もベンチも盛り上がれるので。うん…今日は練習通りでした」

―チームとして楽しそうというか。たとえば藤井選手(#40)が大事なところでフリースローを落とした時なんかも、全然悪い雰囲気にはなりませんでしたが。
「あの時は、ちょっと茶化しました(笑)。“決めろよ”って」

―そのあと延長戦になりましたが、延長戦に入るときはどうでしたか?
「4Qの終わり方も良かったので、このままいけばいけるかなと思いました」

―あとだいぶ運も味方しましたよね(笑)。長南選手(#6)のシュートが弾かれてちょうど長谷川選手のところに来たときなんか。あれをよく決めましたね。
「珍プレーでしたね(笑)」

―結果、リーグ戦初勝利を力ある相手から勝ち取りましたが。この結果はどうですか?
「まぁ明日勝たなきゃ今日勝った意味がないので。とりあえず今日は今日で反省するところは反省して、明日は明日で、やらなきゃいけないところをしっかりやっていきたいと思います」

―最後に、リーグ戦に対してどういう意気込みですか?
「とりあえず最低限は、2部との入れ替え戦に行かないということでやっています。まぁそこで上位狙えたら狙いますけど」

―けっこう無欲ですね(笑)。それが拓大っぽさなのか、それとも長谷川選手の個人的なものなのかと言ったらどっちでしょう。
「自分はそう考えています。チームとしても、一応入れ替え戦には行きたくないと言っているので。池内さんも。そこでチャンスがあれば上位を狙うって感じです」
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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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