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2018.12.14 (Fri)

【2018インカレ】準々決勝 青山学院大VS筑波大

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筑波大が集中力を見せベスト4
青山学院大は4年の全力で最後まで戦う


 第4試合、激戦のBブロックの頂点は青山学院大筑波大に絞られ、予想通り熱戦で流れがある試合展開となった。

2C7A9428.jpg 青山学院大はスタメンに#31戸田貫太(4年・SF)が起用され、4年生が3人コートに立った。#15石井(4年・PG)のディフェンス力は健在で、簡単にドライブをさせない。さらに#13前田(4年・SF)がジャンパー、ドライブを決め、#31戸田貫太も持ち味のディフェンスを発揮する。だが、筑波大も負けられない。#88牧(3年・PG)のジャンパーから始まり、#11増田(3年・PF)、#27山口(2年・SF)も点数に絡む。#11増田が開始5分で2ファウルとなり、早々にベンチへ下がるが、青学大の4年生の勢いに負けず、Q終了間際には#10村岸(3年・SF)がスリーポイントを沈め19-16と食らいつく。

 2Qに青学大はメンバーを入れ替えたが、勢いよく飛び出したのは筑波大。#10村岸に合わせた#15森下(3年・C)がシュートを決め先制すると、#8菅原(2年・PG)がジャンパー、#88牧の3Pと続き、青学大は止むを得ずタイムアウト。#15石井、#13前田をコートに戻すが、筑波大の勢いは止まらない。#27山口が3Pのバスケットカウント、さらにドライブで加点。10分を通してスティールも得点も止まらず28-44と14点差をつけ後半へ。

 3Qの始まりは青学大の#31戸田貫太がディフェンスリバウンドから速攻で勢いをつける。筑波大はイージーシュートが落ち、#11増田がファウル3つでベンチへ。青学大はじわじわと迫り、#52赤穂(2年・F)のタップ、#15石井がスティールで点差は1桁に。ここで約5分間無得点だった筑波大は#8菅原が3P、続いて#11増田がジャンパーを沈め、簡単に追いつかせない。ミスが続いていた青学大だが、#52赤穂がジャンパーを決め食らいつく。最後は筑波大の#8菅原がブザー間際の3Pで43-54と11点差で最終Qへ。

2C7A9936_1.jpg 4Qは筑波大の#13二上(1年・SG・北陸)がバスケットカウントでスタートを切り、前からディフェンスを仕掛け、さらに#13二上はオフェンスリバウンドにも絡む。追いつきたい青学大は、#52赤穂と#13前田を中心に連続得点。着々と点差を詰め、残り4分、#13前田のドライブで60-63と3点差に迫る。しかし残り2分で青学大の#52赤穂が負傷しコートを出ざる得ない状態になった。まだまだ勝負がわからない時間だが、ここで一歩抜けたのは筑波大だった。#27山口がオフェンスリバウンドをもぎ取り、ファウルをもらう。青学大の#15石井はここで覚悟のファウルから5ファウル退場となり、会場からは熱い拍手が送られた。#27山口はボーナスフリースローを2本しっかり決め、それが決勝点。62-71で筑波大が混戦のBブロックから4強に食い込んだ。

 青学大は4年生の意地が発揮された。怪我人が相次ぎ、苦しい台所事情で戦っているため、欲しいポジションに十分な人がいない。また、終盤の#52赤穂の離脱に一層苦しくなった。しかし4年目にして初のスタメンとなった#31戸田貫太は得意のハッスルでチームの勢い付け、主将の#15石井やエースの#13前田は果敢にリングへアタックした。#10高橋は出場時間こそ短いが、リーグ戦期間中から仕事を果たした。退場の際、笑顔でベンチに戻った#15石井。「まだ終わっていないのに泣きたくないなと。任せたぞと言う気持ちでいました」とその理由を話した。

 筑波大は2Qのような勢いと、硬くなったと時の差が激しく、追い上げられた場面ではたびたび受け身になってしまいがちだ。それをここまでたびたび突破してきたのは#8菅原と#27山口の2年生。また#15森下がポストプレーで青学大のファウルを誘ったことも大きかった。

写真上:筑波大・森下は今大会終始筑波大の苦しいところを打開する力になっている。
写真下:青学大は前田が最後まで前へと挑みつづけた。

※筑波大・菅原選手のインタビューは「続きを読む」へ。


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2018.12.14 (Fri)

【2018インカレ】準々決勝 東海大VS明治大

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東海大が開始から強固なディフェンスを見せ
明治大をシャットアウトしてベスト4へ


 準々決勝第4試合、第1シードの東海大は、勝ち上がり的には余裕がある。ベスト4がかかった試合でその実力をようやく披露した。

2C7A8676.jpg 立ち上がり、対する明治大は#3綱井(4年・SG)がゴール下へのドライブを見せ、いい立ち上がり。東海大は#11大倉颯太(1年・PG・北陸学院)が1Qで2ファウル。ベンチへ下がる。明治大は#28今川(4年・PF)の3P、そして#15渡辺(2年・PG)がスピードを活かして見事な速攻も決めた。しかし東海大はここで慌てず、メンバーチェンジ。上級生を送り出すと#0寺嶋(3年・PG)の3P、速攻が出るとディフェンスで明治大を守って1Qは19―14。

 2Q、東海大は#10鶴田(4年・C)のリバウンド、#37秋山(4年・F)の3Pと4年生が奮闘。トランジションディフェンスが機能して機動力があり、かつ高い強度のディフェンスは明治大の攻撃をシャットアウト。開始3分、#28今川のシュートでようやく初ゴールを決めるが、そこからも東海大のディフェンスは厳しく、簡単にボールも持てない状況で点差は開いた。明治大は開始5分にようやく#10須藤(3年・SF)の3Pが入るが。東海大もこれを#23佐土原(1年・PF・東海大相模)がスリーで返す。明治大は#15渡辺も譲らずタフショットを決めていくが、東海大が40―27と13点のリードで前半終了。

2C7A9089.jpg 3Q、明治大はまたも#3綱井のドライブが立ち上がりに決まる。しかし東海大は#25平岩の3P、ボールをつないでの#19西田の3Pも決まり、早い段階で20点の差がついてしまうが、ディフェンスでは緩まずルーズボールにも果敢に飛び込んでいく。明治大はノーゴールの時間が長く続き、苦しい状態。最後は#11大倉颯太が速攻から豪快なワンハンドダンクを決めた東海大が65―37。このQ25点を取ってさらに明治大を突き放した。

 大差ができての最終Q、しかし東海大のディフェンスはまったく緩まない。明治大は序盤に2点を取ったあとは完全にシャットダウンされ、残り6分には#28今川が4つ目のファウルに。しかし今季、チームを支えつづけた大黒柱は引かず、そのままコートに立ち続けた。ベンチメンバーも含めて終始強固なディフェンスを見せつづけた東海大は84-51でタイムアップ。ベスト4へと進んだ。

「明治さんがインカレに向けて相当練習を積んできたのはわかった」という陸川監督。トランジションとオフェンスリバウンドと3Pと絶対にやらせてはいけない、と伝えたという。渡辺の速さにこそやられた部分はあるが、その指示をほとんど完璧にこなした勝利。初戦から非常に高い集中力で好プレーを見せてきた明治大を、ディフェンスで圧倒した。次の相手はサイズがあって、しかもトランジションでも勝負できる筑波大。サイズ、能力、勝負強さが揃ったチームにもそれを発揮できるかが勝負のポイントになる。

 明治大はディフェンスの圧力の前にやりたいことをやらせてもらえない40分間となった。順位決定戦にまわり、まずは青山学院大と対戦する。

写真上:抜群のスピードでコートを駆け回った渡辺。今年急激に伸びた選手の一人。
写真下:ダンクに行く大倉颯太。豪快にワンハンドダンクを決めたあと、雄叫びをあげた。

※陸川監督、平岩選手のインタビューは「続きを読む」へ。


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2018.12.14 (Fri)

【2018インカレ】準々決勝・専修大VS白鴎大

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ロースコアゲームを制した専修大がベスト4
白鴎大は終盤の1本が出ず


 第2試合は関東3位の専修大と6位の白鴎大のベスト4をかけた一戦、試合は4Qまでどっちに転ぶかわからない展開となった。

2C7A7378.jpg 先制したのは白鴎大の#14髙間(4年・SF)の3Pだが、すぐに専修大#10大澤(4年・SF)が3Pで返す。流れをつかんだのは白鴎大で、序盤から走る得意の展開に持ち込む。専修大はスロースタートだが、タイムアウト後に、#30アブ(3年・C)のダンクシュートが光り、リバウンドにも張りが出始める。じわじわと点差を詰め、18-20と白鴎大が2点リード。

 2Qは1Qとは対照的に両チームロースコア。我慢の時間に白鴎大の#58前田(3年・SF)のリーダーシップが目立った。徐々にギアを上げ、#Cブラ(1年・C・帝京長岡)、#58前田、#23荒谷(2年・PF)が順に得点しリードを奪う。専修大は2Qの後半で#30アブをコートに戻し、白鴎大#75シェッハ(3年・C)との激しい攻防が繰り広げられた。そしてこのQに専修大は#23キング(1年・SF・アレセイヤ湘南)がブロックショットでチームを沸かせると、白鴎大は#60松下(1年・PG)がチャージングをもらい、さらにパスでみせるなと1年生の活躍が光った。前半は白鴎大が33-30と3点リードで折り返す。

 3Qの入りは専修大のペース。#30アブのゴール下の力強いショット、#88重富周希(2年・PG)が裏に合わせレイアップ。さらに#12西野(2年・PF)がバスケットカウント、#34盛實(3年・SG)が3Pを沈め2分半で逆転する。そこからじわじわと7点差までいくが、白鴎大が#58前田の3Pを皮切りに息を吹き返した。そこからは#52ブラが果敢に攻め込み48-47と1点差まで迫った。

2C7A7676.jpg 4Qの先制点は白鴎大の#32三浦(3年・SG)。#37長島のバスケットカウントや#52ブラのポストプレーが続き逆転する。しばらく白鴎大のリードが続くが、残り2分で専修大の#34盛實が3Pを決め59-59の同点とする。直後に#30アブが5ファウルで退場となってしまうが、残り57.4秒に#12西野が3Pを沈め再び逆転。白鴎大は何度もオフェンスリバウンドを取られ、攻めに転ずることができなかった。63-59で専修大が勝利した。

 リーグ戦と同様、ポジションごとのマッチアップが激しかった。ガードは専修大#37長島と専修大の#88重富周希、#8幸崎のディフェンスとスピードの勝負。センター陣は専修大#30アブと白鴎大#52ブラ、#75シェッハがゴール下の高さや力勝負を繰り広げた。そしてこの試合何よりもエース対決の専修大#34盛實と白鴎大#58前田のマッチアップが見どころだった。ハードなディフェンスが効いたからこそのロースコアゲームとなった。

写真上:専修大・盛實と、白鴎大・前田のマッチアップは見ごたえがあった。
写真下:インサイドの専修大・アブと白鴎大・シェッハもやはり対決が見ものに。

※専修大・西野選手のインタビューは「続きを読む」へ。



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2018.12.14 (Fri)

【2018インカレ】準決勝 日本大VS早稲田大

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攻撃力に加えて高さも生きた日本大が
2009年以来のベスト4進出


 準々決勝の第1試合、大東文化大に対して劇的な勝利でベスト8進出を決めた早稲田大と、関西の雄・近畿大を下して勝ち上がった日本大が激突。

2C7A6374.jpg 立ち上がりは日本大のペースで始まった。#0シェイク(2年・C)のゴール下、#8ジャワラ(3年・PF)の3Pが決まると、立ち上がりから雰囲気は良好。一方の早稲田大は#26富田(4年・C)のゴール下、#7宮本、#41小室の3Pもあって追い上げると、#7宮本2本目の3Pで残り3分でクロスゲームに。しかし日本大は1Qだけで#8ジャワラが3本の3Pを沈めて21―23の2点リード。2Q、立ち上がりはまたも日本大。早稲田大は早々にタイムアウトを取り、下げていた#13長谷川(4年・PG)を投入。その#13長谷川が3Pを決めるが、日本大は#10杉本(2年・SG)がバスケットカウントの3Pで応酬。さらに#23本村(4年・SG)の3Pがチームを乗せていくが、早稲田大も#13長谷川を中心に持ち直し、前半は41―37。日本大がリードした。

 3Q、早稲田大は#41小室(2年・C)の3Pで点差を詰める。点差が1になってから、日本大はアウトサイドが入らない時間帯になり、リードを広げることができない。早稲田大は#26富田のオフェンスリバウンドで46―46に。しかし日本大の攻撃は途切れず#10杉本、#0シェイクの得点が続く。早稲田大もQの終わりに#7宮本の3Pがブザーとともに沈み、55―53と日本大2点リードで最終Qへ。

2C7A7164.jpg 開始1分半、#7宮本がゴールを決めて同点にするも#15森定(4年・G)が4つ目のファウルでベンチに。日本大は#10杉本のフリースローに続き、#8ジャワラがゴール下へアタック。さらに#14松脇(3年・SG)の速攻で6点のリードに。早稲田大は#15森定を戻すがここでミスが出てターンオーバー。さらに#13長谷川4つ目のファウルで#21青木(4年・PG)にバスケットカウントを献上してしまい、残り6分で日本大がリードを二桁に。早稲田大は#27濱田が続けて3Pを沈め、気持ちを切らさない。しかし残り1分、早稲田大は#15森定が5ファウル退場。日本大はリードを保って83-68。2009年以来のベスト4進出を果たした。

写真上:杉本は23得点。かなり体勢が傾いた状態でも勝負どころで沈める、その強さが存分に発揮された。
写真下:早稲田大・富田はインサイドで奮闘を見せた。

※日本大・城間ヘッドコーチ、ジャワラ選手のインタビューは「続きを読む」へ。

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2018.12.14 (Fri)

【2018インカレ】12/14結果(準々決勝)

■大田区総合体育館

日本大学83(23-21,18-18,14-16,28-15)68早稲田大学
専修大学 63(18-20,12-13,18-14,15-12)59白鴎大学
東海大学84(19-14,21-13,25-10,19-14)51明治大学
青山学院大学62(19-16,9-28,15-10,19-17)71筑波大学


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2018.12.14 (Fri)

【2018インカレ】12/13レポート(Bブロック)

激闘の続いたBブロックの2試合は
わずかな差で筑波大と青山学院大が勝ち上がる


 今大会、Dブロックとともに注目されたBブロックは、関東の実力あるチームがずらりと揃う、まさに激戦ゾーン。ベスト8のかかった2試合は予想通りの激しい戦いとなった。どちらの対戦も両者の差はほぼなかく、それぞれのプライドがぶつかり合う最高の勝負を繰り広げた。


【青山学院大VS神奈川大】

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#15石井の意地が青山学院大に勝利を呼び込む
神奈川大も渾身の力を出し尽くし、互角の勝負


 関東5位の青山学院大と9位の神奈川大の戦いは、昨日の大東文化大と早稲田大戦に負けず劣らず、激しく、また最後まで結果がわからない戦いになった。

 試合の幕開けは青山学院大#13前田(4年・SF)のシュート。しかし神奈川大は#34工藤(4年・PF)の3Pで返し、譲らない。激しいディフェンスを繰り出す両者は簡単に得点も伸びないが、神奈川大の外が好調。青山学院大は#14井森(3年・SF)、#21納見(3年・PG)の3年コンビを投入し、得点を伸ばしにかかる。#5緒方(3年・PF)のオフェンスリバウンド、#75小酒部(2年・SF)の3Pが沈んだ神奈川大が残り3分で一気に10点抜け出すが、青学大も#21納見の3P、ディフェンスで持ち直し16―15で神奈川大1点のリードで2Qへ。

181213kudo.jpg 激しさを増す両ディフェンス。神奈川大は#5緒方、#3小針(1年・PG・桐光学園)の3Pが続くが、神奈川大は機動力を上げるために入れた#36相原(1年・SF・明成)のリバウンド、スティールからの速攻が決まり起用が当たると、#13前田のシュートで追いすがる。神奈川大は#30松岡(4年・PG)が苦しい体勢からネットを居抜き、対する青山学院大は#15石井(4年・PG)は中へと切れ込んでガード同士も譲らない。が、ディフェンスで粘り、#75小酒部がタフショットのペリメーターを沈めた神奈川大が、さらに#75小酒部の3P、#30松岡のジャンパーで逃げ、39―34とリードで前半終了。

 開始1分半、青山学院大は怪我を押して出場している#14伊森がで交代するも、#15石井が気迫を見せてランプレーで流れを呼び込み逆転に持ち込むが、神奈川大も譲らぬシーソーゲームに。青山学院大は早々に5ファウルを突破してしまい、再び神奈川大がリードを握ってゲームを進め、#34工藤の3Pが沈み、ディフェンスでも流れを渡さない。46―55と神奈川大がリードして3Qを終了。

181213ishii.jpg そして4Q、開始1分もたたないうちに青山学院大は#56赤穂(2年・F)が4ファウルに。互いに取られたら取り返すという熾烈な争いがここから続き、試合時間がどんどん減っていくが青山学院大がじわじわと追い上げる。残り2分を切り、神奈川大のリードは2点。この2点を守りたいところ、残り51.9秒、神奈川大のパスを#15石井がカットして速攻に走り、バスケットカウントで67―67の同点に。このボーナススローは外して#75小酒部のリバウンドから走るも、得点ならず。さらに12.8秒には石井のフリースローで69―67と青山学院大が逆転に成功する。神奈川大はタイムアウトのあと#34工藤と#75小酒部のツーメンゲームを選択するが、青山学院大に守られて形にならず、最後のシュートはボールが渡った#30松岡へ。しかしこの3Pは決まらず、青山学院大が長い我慢の時間を重ねた末に、激闘を制してベスト8へ進出を果たした。

「持っているものは出し尽くしました」と神奈川大の幸嶋監督。その言葉に嘘はない。絶対的武器であるディフェンスで自分たちより大きい青山学院大を止め、プレー面を引っ張る工藤、松岡と小酒部の活躍があり、そこに加えて緒方、尾形の3年生らのパフォーマンスも素晴らしかった。大一番の勝利には欠かせない要素はすべて出揃った上で負けたことは仕方がない、と納得。今年のベストゲームの一つを見せ、この舞台を去る。

 青山学院大は40分通じて我慢の展開だった。廣瀬監督は4年の石井と前田、そして戸田貫太の4年生の頑張りを褒めた。前半は神奈川大のシュートが入りすぎてそれは仕方がない、と。また3年の納見のシュートが勝負の鍵だった。「あれが入っていなければ負けていた」と、ポイントをあげた。勝負を決めた石井「4年生の大会だから思い切って楽しむことを心がけた。4Qの頭にこれで終わったら怖いなと思ったけれど、みんなが声をかけてくれて思い切ってできた。悟(#13前田)が4Qの頭に『まだいける』と笑顔で言ってくれたのも良かった」と、怖さもあった中で仲間の言葉に助けられたことにも感謝。そして勝負の鍵になったスティールは完璧に読んでいたと言う。「自分はああいうボールをスティールするしかない。常に狙っています。あすこにパスすると思っていました。ジャストでした」

写真上:前半は工藤ら神奈川大のシュートが決まりつづけた。
写真下:読んでいたというパスカットからのレイアップを決める石井。



【日本体育大VS筑波大】

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日本体育大の猛追で4Qに逆転するが
最後は筑波大がわずかの差でかわす


 関東2部リーグ優勝の日本体育大と関東4位の筑波大は、春以来の「日筑戦」。最後までどっちに転ぶかわからない試合となった。

181213ooura.jpg 筑波大が#27山口(2年・SF)がドライブ、直後に#8菅原(2年・PG)がスティールからレイアップで先制する。日体大はすぐさま#3大浦(3年・SG)と、#24土居(2年・SG)が3Pで返すが、#50バム(1年・C・福岡第一)が開始3分半で2ファウルとなりベンチへ。サイズダウンによりドライブから合わせのプレーが目立つようになると、徐々に日体大らしい足が出始めるが、筑波大#88牧(3年・PG)が速攻をブロック。さらにカウンターでバスケットカウントを決め15-25とリードを得る。2Q、日体大は#64井手優希(4年・PG)のスティール、#3大浦に合わせた#13磯野(3年・SF)がタップシュートでチームを沸かせる。筑波大はバックアップメンバーで約7分を戦い、残り3分にスタメンに戻すが、最後は#27山口が3Pを沈め40-48とリードを保ち折り返す。

 3Qは筑波大のペースに傾いた。#11増田(3年・PF)と#88牧のファウルがそれぞれ重なり、2年生主体のメンバーが出場。日体大は#3大浦が休みなしにも関わらず常にリングへ向かっていく。筑波大の#8菅原(2年・PG)の3P、#75井上(1年・C・福大大濠)や#15森下の高さを活かして一気に点差を離すと、57-70とリードし最終Qへ。

 第4Qに試合は動いた。日体大は#24土居の3P、#64井手優希がスティールからそのまま速攻に行きバスケットカウントを得ると、開始1分で8点差。試合はテーブルオフィシャルの機械トラブルで一時停止するが、日体大の勢いは止まらない。#3大浦が3P、ドライブに合わせた#45河野、さらに#64井手優希が走りバスケットカウントでさらに迫ると、開始3分、#24土居が3Pを沈め72-70と逆転に成功する。筑波大はすぐに#8菅原が3Pで返すと、1点を競う展開となった。日体大は#13磯野がダンクシュートを見せるが、チームファウルが重なりフリースローを与えてしまう。筑波大は受け身の姿勢となったが、#27山口が力強くリングにアタック、続いて#11増田がバスケットカウントを決める。対する日体大は#45河野もバスケットカウントで返し、残り44秒で81-83。次のオフェンスで筑波大は24秒オーバータイム。日体大はタイムアウトを要求し、残り19.4秒ハーフラインから日体大の攻撃で、時間をいっぱいに使った#3大浦の3Pはリングにはじかれ幕。筑波大がベスト8に進んだ。

S__396640267.jpg 日体大は#3大浦を筆頭に、3年生の活躍が光った。とはいえ#64井手優希のディフェンスや気合いの入ったドライブは素晴らしく、最上級生としての意地を見せた。#50バムのファウルトラブルは痛かったが、リーグ戦中の怪我のおかげで復帰は1週間前と、ギリギリの状態であったことも考慮したい。その代わり#45河野や#13磯野が攻守とも粘りを見せた。ベンチや応援席の雰囲気も良く、「日体大らしさ」が存分に発揮された試合だった。

 筑波大は4Qの日体大の勢いで受け身に。だが2年生の#8菅原と#27山口が大事な場面でゴールに積極的にアタックしてきたことは大きかった。

写真上:昨年の怪我を乗り越え、シーズンを通してすばらしい活躍を見せてきた大浦は、今年見るべき選手の一人。この大舞台でもその実力を存分に披露した。
写真下:山口とともに高い意識で臨んでいた菅原。昨年から大舞台を経験し、安心してプレーを託せる選手。

※筑波大・山口選手のインタビューは「続きを読む」へ。


※神奈川大、日本体育大のインタビューは別途掲載します。

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