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2016.10.08 (Sat)

【2016リーグ2部】10/8レポート(第11戦)

大東大は江戸川大を退け11連勝も課題が見える
中盤は引き続き混戦の様相


 2部リーグ後半戦、この日は前節で中央大を倒して上昇気流に乗る江戸川大が大東文化大に挑んだが、勝利はならず。依然大東大がアドバンテージを持った状態で進んでいる。また、前週待望の1勝をあげた法政大は、惜しくも惜敗。中盤の混戦は続いているが、全体的に順位としては大きな動きのない1日となった。


161008odagiri.jpg 負けなしの首位、大東文化大は7連勝で2位タイに浮上した江戸川大を迎え撃った。試合の入りこそ「ふわっとしてしまった」(#0葛原)とビハインドになるが、江戸川大の得点源をきっちり抑えて82-69と貫録勝ち。また、先週3敗目を喫した中央大立教大105-64で勝ち、連敗は3で断ち切った。

 江戸川大・中央大と同じ勝敗の日本体育大は、1巡目に敗れた東洋大に粘られた。#20小田桐(3年・PG)の3Pなどで前半で2桁差をつけるも、後半ターンオーバーがかさみ、またリバウンドを取られて4Q残り2分69-64と迫られる。ここで得たフリースローも決めきれないも、東洋大も3Pがもう1本出ず、70-64でタイムアップ。東洋大はあと1歩の試合が続く。

161008kobuna.jpg 4勝同士の対戦となった駒澤大-順天堂大は、先週に続き順天堂大の司令塔#73佐々井(2年・PG)が欠場。パスミスも散見されるが、声とディフェンスで盛り立て、3Pの分だけじわじわリードを広げる。さらに3Q終盤には走る展開が出で64-44。しかし駒澤大もプレスディフェンスから3Pを重ねて残り2分半には76-70と怒涛の追い上げを見せる。しかし好調の順天堂大#17小鮒(4年・F)が1on1とアシストを決めて勝負あり。ファウルゲームを92-78でかわし、昨年の3部リーグでの対戦と一転してこのカードは順天堂大が2勝を収めた。

 昨シーズンは1部で戦いながら思うように星を伸ばせていない国士舘大法政大の対戦は拮抗した。#12臼井(3年・PF)の得点で国士舘大が一度は10点のリードを得るも、法政大も#11中野(4年・SF)らの3Pで逆転、果敢なプレイを続けて4Q残り4分54-60と優位に立つ。しかしチャージングなどで足踏みする間に、国士舘大#88板垣(4年・PF)が連続得点して再逆転。法政大は終盤のターンオーバーが響き、65-63で国士舘大が逃げ切った。

写真上:3Pや1on1など得点力の高い司令塔、日体大・小田桐。
写真下:45得点をたたき出した順天堂大・小鮒。


◆PICK UP
【好調の江戸川大も大東大の堅守を破れず】
161008takeuti.jpg 7連勝中の江戸川大は#12オウマ(1年・C・明徳義塾)のゴール下、#23保岡(3年・SG)の3Pと快調な滑り出し。3Pの確率がよく開始3分半で16-8と先手を取る。大東文化大はシュートを決めきれないが、ディフェンスから仕切り直す。Q最後の約3分間にわたって江戸川大を無得点に抑え、#15モッチ(1年・C・桜丘)のゴール下で20-21とわずかに前に出る。

 2Q、大東文化大は引き続き#15モッチ、さらにその交代で入った#20毕(3年・PF)を起点に攻め、江戸川大はこれを防ぎきれない。攻めてもタフショットが多くなり停滞。残り2分には大東大#3竹内(3年・PG)の3Pで28-38と2桁差がつく。それでも江戸川大は気持ちを切らさず、リバウンドシュート、さらに大東大のラストオフェンスをスティールしてレイアップにつなげ、32-38まで押し戻す。

 3Q、大東大は#15モッチが中で、#12熊谷(2年・PG)が外から決めて再び10点差とする。江戸川大は#23保岡にクリアな形でボールが回らず、#1平岩(3年・SG)らが打開を試みるも大東大のディフェンスは堅い。大東大は#91ビリシベ(2年・PF)の3Pとゴール下で38-53まで引き離す。江戸川大は#55平子(4年・SF)が速攻、ジャンプシュートと追い縋るも、ゴール下でフリーの選手がファンブルしてしまうなど、いつもの勢いをつくれない。

161008e49.jpg 15点差で入った4Q、大東大は攻守でリバウンドを支配。開始2分で44-62とほぼ試合を決める。江戸川大は諦めずバックコートからプレッシャーを掛け、オフェンスでもコミュニケーションを取りながら修正を図るもののなかなかうまくいかない。終盤、大東大はベンチメンバーをコートに送り出す。江戸川大は#23保岡が3P、#12オウマがバスケットカウントと気を吐くも、69-82で力負けの格好となった。

 大東大は#56山岸が不在だったが、他のポジションと同じく4年生の#32原がしっかりとカバー。とはいえ、立ち上がりに先手を取られたり、点差を広げたいところで逆に詰められたりと課題も残る。選手自身も自覚はしており、リーグ後半に向けて心身の疲労と向き合いながら修正していきたいところだ。

写真上:大東大・竹内は熊谷とプレイタイムを分け合う。
写真下:果敢にゴールを狙った江戸川大・飯田。

※大東文化大・葛原選手のインタビュートは「続きを読む」へ。


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2016.10.08 (Sat)

【2016リーグ】10/8結果

■関東大学1部リーグ つくばカピオ
早稲田大学77(16-22,12-21,27-13,22-17)73専修大学
青山学院大学83(10-18,22-18,24-20,27-13)69慶應義塾大学
東海大学71(11-21,18-21,18-23,24-16)81明治大学
拓殖大学77(19-30,26-27,11-27,21-23)107白鷗大学
筑波大学89(28-12,20-25,19-20,22-19)76日本大学

筑波大学   10勝1敗
東海大学   8勝3敗
白鴎大学   7勝4敗
拓殖大学   6勝5敗
専修大学   6勝5敗
青山学院大学 6勝5敗
早稲田大学  6勝5敗
日本大学   3勝8敗
明治大学   2勝9敗
慶應義塾大学 1勝10敗

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■関東大学2部リーグ 日本体育大学世田谷キャンパス

日本体育大学70(22-19,27-14,12-18,9-13)64東洋大学
駒澤大学78(17-24,15-18,12-22,34-28)92順天堂大学
国士舘大学65(17-20,16-8,15-17,17-18)63法政大学
大東文化大学82(21-20,17-12,19-10,25-27)69江戸川大学
中央大学105(26-11,18-22,27-19,34-12)64立教大学

大東文化大学 11勝0敗
中央大学   8勝3敗
日本体育大学 8勝3敗
江戸川大学  7勝4敗
国士舘大学  6勝5敗
駒澤大学   4勝7敗
順天堂大学  5勝6敗
立教大学   3勝8敗
東洋大学   2勝9敗
法政大学   1勝10敗


※3部リーグの結果は関東大学バスケットボール連盟のサイトをご確認ください。


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2016.10.08 (Sat)

【2016リーグ1部】10/2レポート

筑波大が白鷗大に破れ遂に全勝チームは消滅
白鷗大はホームゲームで歓喜に包まれる


161001sawatika.jpg 白鷗大で開催された1部リーグの2日目は2巡目最初の対戦となる試合だが、ここでリーグ戦に影響を与える動きが一つ起こった。ホームの白鷗大と対戦した筑波大が、終始リードされる形で白鷗大の前に敗退。これで2位東海大との差は1勝と、優勝の行方は分からない状態に。白鷗大も前日の敗戦で一歩後退した分を取り戻す大きな白星となった。


 専修大明治大の試合は、専修大の3Pが2Qで気持ちよく沈んだ。明治大のディフェンスは#10大澤(2年・F)を何度もフリーで打たせてしまい、大きな差に。専修大は途中詰め寄られる時間帯もあったが、焦るほどの展開にはならず98-88で試合終了。1巡目の対戦では接戦から専修大が抜け出したという内容だったが、2戦目は専修大の余裕が見える内容だった。

 東海大慶應義塾大の試合は、前半に慶應大がリードする展開となった。立ち上がりからシュートのよく入った慶應大が流れを握り、勢いを切らさない。東海大がベンチを出場させる時間帯も慶應大は1、2年主体のメンバーで挑むと、#18澤近(2年・PF)、#10堂本(3年・PF)も得点を重ねてリードを守って前半終了。3Q、#4西戸(4年・G)のスティールから3Pで入った慶應大。東海大も#11白戸(3年・SG)が3Pで返すが慶應大も再び3Pで返し熱い攻防が続く。東海大は4年生メインのセットにすると、#13中山(4年・SG)のペネトレイト、高さを生かしたリバウンドも生きて追い上げていき残り3分半で逆転にこぎつけた。慶應大のターンオーバーから速攻、3Pの得点を重ねて一気に畳み掛け、68-52で3Qを終了。ここで引き離された慶應大は流れを取り戻せず86-62で東海大が勝利し、9勝目を飾った。

161002yamada.jpg 前日白鷗大に勝利した日本大は、#23バンバ(4年・C)が欠場した拓殖大に勝負を挑んだが、試合開始から驚くほどあっさりと差がついてしまった。バンバがいない状態では拓殖大と日本大のサイズ差はほぼ互角。そうすると、走力があり点取り屋を多く抱えている拓殖大には大きな問題は起こらない。1Qから快調に得点を重ねると、日本大は焦りからかシュートも不調。そのまま拓殖大が逃げ切り、90-78で6勝目をもぎ取った。

写真上:慶應大は澤近ら、下級生の力も試されている。
写真下:拓殖大は山田がバンバの欠場をカバー。

※専修大・大澤選手、拓殖大・山崎選手、東海大・大矢選手のインタビューは「続きを読む」へ。


◆PICK UP1
【#25伊藤の逆転3Pで早稲田大が青山学院大を下す】

161001ito.jpg 青山学院大早稲田大の戦いは、立ち上がりこそ早稲田大が先制するが、青山学院大#24安藤(4年・SF)、#32前田(2年・F)の外も当たって青学大が逆転し、そのままリードを広げた。早稲田大は途中から持ち前の機動力を生かしたディフェンスを開始して反撃するが、1Qは17-25と青学大が7点リード。しかし2Qも素早い早稲田大の動きに対応できない青学大はベンチに下げていた#24安藤を投入。その#24安藤の3Pが決まり、落ち着きを取り戻していく。28-41で青山学院大がリード。

 3Q、追う早稲田大は10点差がなかなか詰まらなかったが、開始4分半で#25伊藤(4年・F)の3Pが決まると6点差。さらに続くリスタートのボールも狙って早稲田ボールにするなど、粘っていく。しかし#36澁田が獲得した(4年・G)フリースローは1/4と確率が悪く、逆に#24安藤にバスケットカウントを決められて青学大が再び逃げて4Qへ。

161001ando.jpg 勝負をかける早稲田大は激しいディフェンスを展開。#8新川(4年・F)が身体能力を生かしたディフェンスで#24安藤にマッチアップし、打っては3P、ドライブでチームを勢いづける。早稲田大は#7石原(3年・G)働きもあって4点差にすると、#11河合(4年・G)の3Pが飛び出し1点差に迫ると、#38宮脇(4年・C)のフリースローで残り4分半、同点にする。そこから2分、互いに決まらない時間帯が続きフリースローを得ていく展開になるが確率は今ひとつで得点が伸びないが、早稲田大はここでプレスを開始し、青学大を焦らせていく。残り35.6秒、同点の状態から#25伊藤の3Pがここで決まり早稲田大が71-68。青学大はタイムアウトを取って修正するが、リスタートで早稲田大は#11河合がアンスポーツマンライクファウル。これを#24安藤が2本決めるが、マイボールからのシュートは落とし、早稲田大の攻撃に転じる。早稲田大のラストショットは決まらず、残り2秒から青学大が最後のオフェンスへ。#24安藤がハーフラインを越えた辺りでブザーとともに放ったボールはリングに届くがネットを通過することは叶わず、70-71で早稲田大が逆転勝利を収めた。

写真上:青学大は安藤が32得点と獅子奮迅の働きだったが、終盤の勝負どころではディフェンスに抑え込まれて簡単に得点できず。
写真下:決勝点を上げた伊藤。その前のフリースローではエアボールもあったが、この大事なシュートを見事に沈めた。

※早稲田大・新川選手のインタビューは「続きを読む」へ。


◆PICK UP2
【ホームの白鷗大が筑波大から金星を挙げる】

161001nozaki.jpg 白鷗大は無敗で首位を走る筑波大との戦いに、出足は3Pも好調でリードして入った。筑波大もすぐさま追いつき逆転するが、白鷗大は#28河邉(4年・SF)、#41小倉(4年・PF)の連続3P、#0野﨑(4年・SG)の速攻など、オフェンスのリズムが切れない白鷗大が再び逆転。さらに#5川島(4年・SG)のジャンパーも決まった。ここから白鷗大はディフェンスでもリバウンド争いでのルーズボール、トラベリングを犯させて速攻を止めるなど、守りきって16-20でリードして終了。

 2Q、筑波大はセンターを#8木林から#81小原(4年・C)にチェンジ。白鷗大は#18奥野(3年・PG)のレイアップを#75シェッハ(1年・C・延岡学園)がダンクで押し込んで観客をわかせるとさらに加速し、#75シェッハの2本目のダンクがホームの空気をさらに盛り上げる。開始3分、筑波大はここで遂に#6馬場(3年・SF)を投入。しかし白鷗大も#0野﨑の3Pでリードは守り、29-36と白鷗大リードのまま前半終了。

161001baba.jpg
 3Q、筑波大は#45相馬(4年・PG)、#17杉浦(3年・PF)の連続3Pで1点差に詰め寄ると、ここからしばらく主導権の奪い合いになったが、それを抜け出したのは白鷗大。ゴール下、そしてディフェンスリバウンドからの#0野﨑の3Pで5点のリードに。筑波大はガードを#6馬場に変え、ビッグラインナップで対応。しかし流れは白鷗大のまま。ここから#0野﨑の2本の3Pが生まれて48-57の白鷗大リードで4Qへ。

 筑波大は#17杉浦、#2満田を下げ、#14波多(2年・SF)、#4青木をコートへ。高さでは苦しくなるが#6馬場が3P、ランニングから難しい体勢でのバックのレイアップを決めて4点差に。さらに#6馬場は獲得したフリースローを2本沈めて同点まであと2点。ここで白鷗大は#41小倉が絶妙のオフェンスリバウンドを見せ、譲らない。筑波大は#4青木のドライブ、フリースロー、3Pで見せ、#17杉浦のジャンパーで1点差するがそこから簡単には追いつけず、残り3分半に#17杉浦のフリースローでようやく65-65の同点に。残り3分、白鷗大は#5川島の「入るとは思わなかった」という3Pがバンクで決まり3点抜け出す。残り時間が少なくなり、互いにターンオーバーが続く中、筑波大は#6馬場のレイアップがリングからこぼれ、白鷗大は#28河邉がドライブからフリースローを獲得。残り1分と少し、白鷗大は4点のリードに成功した。筑波は残り28.7秒、#17杉浦のファンブルで白鷗大ボール。さらにフリースローで白鷗大が勝利を固めると68-72で筑波大との大一番を制した。

161002kibayashi.jpg 白鷗大は前日の日本大戦とは打って変わった動きで筑波大を翻弄した。アウトサイドが好調に決まった上に、リバウンド争いでも高さある筑波大に競り勝ち、粘り強く戦ってホームの観客を大いにわかせる一勝をもぎ取った。これで6勝。すぐ前を走る2位の東海大とはまだ2勝の差があるが、まだ2巡目に入ったばかりの段階。優勝を十分狙える位置を、全勝で走る筑波大から勝利するという気持ち的にも良い形で手に入れた。

 筑波大は、前日白鷗大と対戦した日本大がボックスアウトの徹底でゴール下に入らせなかったのとは反対に、リバウンドを高さで取りにいってしまった。大学界でも有数の高さを誇るチームだが、イッサ、シェッハの最高到達点にはわずかに届かない場面が散見された。吉田監督は勝負どころで「ガードとして馬場を入れたがうまく機能しなかった」と、攻撃が1対1に終始し、チームとしての攻めにはならなかったことも惜しまれる。司令塔の生原がこの試合も欠場したが、その影響も出た試合となった。

写真上:野﨑の勝負強い3Pが何本も決まり、チームが盛り上がった。
写真中:馬場はランプレーから難しいレイアップを何本も決めていった。
写真下:白鷗大はディフェンスでも粘って筑波大のインサイド陣に仕事をさせなかった。

※白鷗大・小倉選手のインタビューは「続きを読む」へ。


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2016.10.08 (Sat)

【2016リーグ2部】前半戦総括(第1戦~第9戦)

 1巡目を終えた時点でのチーム状況を振り返る。また、個人ランキングのうち得点、3P、リバウンド、アシストの上位5人の顔ぶれとそれぞれのプレースタイルをまとめた。

◆チーム総括

9戦全勝の大東大が頭ひとつ抜ける
2位争いは混戦模様


161002yamagisi.jpg 9戦全勝の大東文化大は、スタメンは#91ビリシベ(2年・PF)ら成長著しい下級生主体、経験豊かな上級生がバックアップに回る形であらゆる状況に対応している。2敗で2位の中央大はディフェンスから速い展開に持ち込めば決定力の高いメンバーが揃い、ハーフコートでも#7森(4年・PF)の存在感が光る。ただ、春から課題に挙げている3Qの停滞をまだ完全には克服できていない。

 首位をキープする大東大西尾HCは、「昨年も上位に行けると言われていた中で4位に終わってしまった。その悔しい思いがあるので1試合1試合しっかり向き合っていこうとやってきた結果が9連勝だと思います。また、10年以上大学の現場にいさせてもらっていますが、学生スポーツにおいて最上級生の力は大きい。コートに立つ、立たない関係なしに4年生がしっかりしているチームが勝つのかなと。そして何より、レベルの高い練習ができています。留学生が2人いますし、ガードやウイング同士も切磋琢磨している。練習で出ないものは試合でも出ない。練習での手応えがゲームでも出ていると、自分としては思っています」と、コメントからはチームが安定している状況が見えてくる。

 また、中央大荻野HCによると「ディフェンスに関してはチームコンセプトとしてやってきたことがスタメンも後から出る選手もきちんとやれていると思うので、その次、守った後走りきれるか。走れなかったときどう点数を積み上げるかというのはもう1段階レベルを上げたい。ここからが本番なので、去年・一昨年の負けが無駄にならないよう、取りこぼしなく、得失点差なども気にしながら何とか上位2位以内を確保する戦い方をしていければ」と、気を引き締めている。

 江戸川大日本体育大はすぐ後ろで上位2チームを追う。江戸川大は堅守速攻を掲げるチームが多い中でも、ディフェンスでよく粘れている。オフェンスでは#23保岡(3年・SG)、#1平岩(3年・SG)、#20オウマ(1年・C・明徳義塾)と得点力の高い選手がおり、守るほうは的を絞りにくい。同じく3敗の日本体育大は、延長までもつれた順天堂大戦を始め、試合立ち上がりで相手に合わせてしまうところが見られる。とはいえ、一時戦列を離れた#19田口(3年・F)も復帰し、「下級生はいい選手が多いので、1部に上げてあげたい気持ちは強い」(#75赤土)と4年生がプライドをかけて2巡目でのリベンジを狙っている。

 最短での1部復帰を目指したい国士舘大は5敗と黒星先行。だが中央大に快勝する力はあり、「1部に昇格したときの代も1週目は4敗からスタートして、そこから全勝して入れ替え戦に行って1部に上がった」(#88板垣)と前を向く。

 前半戦は以上のような構図だが、すぐ始まった2巡目の初日で江戸川大が中央大を破る試合をしており、ここからも状況は随時変わっていきそうだ。

写真:大東大・山岸は上級生としてどんな場面でコートに立ってもきっちり働く。



法政大が9戦目に待望の1勝
下位入替え戦回避は気の抜けない戦い


161002yashiro.jpg 3部より昇格を果たした駒澤大は4勝で中盤ポジションで折り返した。勝負所で#14川嵜(4年・F)ら全員が怯まずシュートを放ち、よく決まったことでクロスゲームをものにしてきた。同じく今シーズン昇格してきた順天堂大は、#7小鮒(4年・F)のアウトサイドを起点とした彼ららしいバスケットを貫き3勝6敗の。対戦チームが3Pを警戒すれば、ドライブや合わせなど次のプレイを選択できるのが大きい。

 立教大はリードしていても逆転されてしまったり、接戦を競り負けたりと惜しい試合が続き、順天堂大と並ぶ3勝。#12三上(4年・SG)の欠場は本人にとってもチームにとっても残念だが、他の4年生や下級生が力を合わせて相手チームに立ち向かう姿が見られる。

 東洋大は国士舘大・日体大に連勝した幸先のよい初週が一転、7連敗。#88山本(4年・PF)らの奮闘は見えるものの、要所でシュートを決めきれずリバウンドを取られて走られ力尽きる、という悪循環を断ち切りたい。昨年は1部で戦った法政大は、1勝に留まった。しかしケガ人を抱えながらのこの1勝は大きい。わずか星2つ差内に4チームがおり、どのチームが2-3部入替戦行きとなってしまうかはまだまだわからない。

写真:日体大・フェイをボックスアウトする順天堂大・八代。


◆個人ランキング

【得点】
161002kobuna.jpg1位 小鮒 凌(順天堂大学)248点(平均27.5点)
2位 保岡 龍斗(江戸川大学)221点(平均24.5点)
3位 赤土 裕典(日本体育大学)179点(平均19.8点)
4位 山口 健大(東洋大学)158点(平均17.5点)
5位 望月 孝祐(立教大学)148点(平均16.5点)


昨年、4年生2人に次いで3位・4位だった保岡と赤土を抑えてトップを走るのは順天堂大#17小鮒(写真)。順天堂大の絶対不動のファーストオプションだ。3Pが代名詞となっており3Pランキングにも顔を出しているが、ディフェンスが間合いを詰めればドライブ、ミスマッチならばポストアップと引き出しが多い。江戸川大#23保岡も、身体能力に恵まれ中外バランスよく得点できる。日体大#75赤土は#32フェイとの合わせもあれば、自らインサイドを切り拓くことも。マッチアップが留学生選手の場合は逆ミスマッチを突いて3Pを突き刺す。東洋大#2山口は満身創痍ながら果敢にゴールに狙っていく。立教大#14望月は三上の欠場によりボールを託される機会が増え、得点も伸びている。小鮒は3Pと合わせて2冠の可能性もある。


【3P】
161002yasuoka.jpg1位 小鮒 凌(順天堂大学)35本
2位 保岡 龍斗(江戸川大学)31本
3位 望月 孝祐(立教大学)26本
3位 山口 健大(東洋大学)25本
5位 川久保 駿(順天堂大学)23本


昨年の3P王・立教大#12三上が欠場。トップを走るのは得点に続き順天堂大#17小鮒。自分のタイミングならばチェックが来ていようとも迷わず打ち、フェイダウェイ気味でも決めてしまう。ボールがあまり回転しない独特のフォームだが、これがよく決まる。立教大#14望月も、相手のチェックをものともせず沈める。ラインより数歩後ろからでもフォームを崩さず打つことができる。江戸川大#23保岡(写真)は#20オウマからのインサイドアウト、#1平岩のドライブからのパスアウトを受ける場面が多い。東洋大#2山口はクラッチシューター。順天堂大#6川久保は小鮒とともに、少しでも前が空けば積極的に狙う。チームスタイル的に、川久保とシュートチャンスを分け合ってもなお小鮒が本数を伸ばしそうだ。


【リバウンド】
161002ma.jpg1位 馬 浩然(国士舘大学)138本
2位 オウマ エリックジャガニー(江戸川大学)104本
3位 八代 匠(順天堂大学)102本
4位 フェイ ヌダリー(日本体育大学)100本
5位 モッチ ラミーン(大東文化大学)92本


国士舘大#68馬(写真)は少々接触があっても体勢が崩れない。特にオフェンスリバウンドを多くもぎ取る。江戸川大#20オウマは1年生ながら長いリーチを生かして制空権を得ている。順天堂大#13八代は、3Pのロングリバウンドを地道に拾う、シューター軍団・順天堂大にとってなくてはならない存在。八代が身体を張ることによりセカンドチャンスが生まれている。2部リーグ最長身の日体大#23ヌダリーはチームに期待された仕事を果たす。大東大#15モッチは地道にディフェンスリバウンドを確保して相手の攻撃機会を摘み取る。馬は#88板垣と交代する時間があってもこの本数であり、このままトップを保ちたいところ。


【アシスト】
161002morikawa.jpg1位 森川 陸(立教大学)44本
2位 佐々井 雄大(順天堂大学)40本
3位 前田 祥太(駒澤大学)34本
4位 保岡 龍斗(江戸川大学)31本
5位 中村 晃太郎(東洋大学)30本


3年連続アシスト王を狙う立教大#4森川(写真)は、2部最速のドライブからセンターへの合わせ、シューターへのパスアウトを量産。得点・3Pランキングに食い込む望月との4年生同士のホットラインもある。順天堂大#73佐々井は今季からスタメンを務める新星。もらってすぐ打てるパスをシューターたちへ出しているのはもちろん、相手がアウトサイドを警戒するあまり空いたインサイドへの裏パスも多い。駒澤大#18前田と東洋大#11中村はゲームメイクしながらパスを配する。江戸川大#23保岡はその得点力によりどのチームと当たってもマークが厳しいが、よく周りを見てフリーの選手へと捌く。森川は昨年とほぼ同じペースだが、独走だった去年と比べ2位以下との差は少ない。高確率でフィニッシュしてくれるエースがいること、味方をフリーにする完成度の高さから、上位2人のデッドヒートが続くと思われる。


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2016.10.08 (Sat)

【2016リーグ1部】前半戦総括(第1戦~第10戦)

 1部リーグは前半を終えて筑波大が無敗で首位を独走。そのままの流れとなるかと思われたが、2巡目で全体に動きがあったため、10戦目までのチーム状況と、表彰対象の個人ランキングの途中経過を掲載する。

◆チーム総括

筑波大が10戦目にして初白星
東海大が2敗でこれを追う


161007ikuhara.jpg 1巡目は筑波大が取りこぼしなく全勝で終えた。エース#6馬場(3年・SF)をベンチスタートさせ、さらには前半から控えも使いながらの展開で、迫られることはあっても危ない、というほどの展開にまでは至らずにに白星を重ねた。ただし、不安材料もある。#36生原(4年・PG)が第8戦で負傷し、それ以降を欠場。さらに後半戦開始の初戦で白鷗大に敗れ、遂に1敗がついた。インカレ2連覇の覇者とはいえ、吉田監督「今年のチームとして何かを成し遂げている訳ではない」と、この連勝に余裕は持っている訳ではない。むしろ敗戦の中味を次に生かしていくことが大事だろう。

 2敗でそれを追うのが東海大。2週目に2連敗し、優勝に黄信号が灯ったが、それ以降は危ない試合もなんとか勝ち切る形で連勝を続けている。元々多くの選手でタイムシェアをしているチームだが、今年は#25平岩(1年・C・土浦日大)を始め、下級生を積極的に登用。#15内田(2年・SG)は途中からスタメン起用されて持ち味のシュートで見事起用に応え、主力として成長しつつあるところが見えている。4年生が多いだけに来年を見据えた育成は急務だ。勝負の大事なところは陸川監督も信頼を寄せる4年生ががっちりと締め、良い循環が見えているだけに、4連覇を達成するためにも、もう一段階成長したいところ。

写真:筑波大は生原のリーダーシップも見どころ。


中盤は混戦模様でまだ未知数
ダークホースの白鷗大の躍進はあるか


161007kawabe.jpg 中盤は混戦気味でまだ先は見えない。1位、2位に続いて6勝4敗で後を追うのが白鷗大拓殖大専修大の3校。白鷗大は落合監督が就任した3年前から、一人のエースが輝くチームではなく、全員で戦うチームへとシフトチェンジしてきた。今の上級生は入替え戦まで進むほど苦しい試合を経験しながらここまで成長してきた選手だが、ここに来て筑波大を倒す力も見せ、ようやく花開こうとしている。ちょっとした波や、ミスによる取りこぼしなど常勝チームになるにはもう一段ステップを上がる必要があるが、そこに到達する準備をしているところと言えるだろう。

 拓殖大は怪我に悩まされているチームの一つ。開幕週に#39成田(4年・SG)が負傷し、前半の折り返しとなる第9戦ではエースの#23バンバ(4年・C)も負傷した。試合に出る4年生が多くないだけに今後が懸念されるが、第10戦では日本大を大差で破るなど、結束力も見せた。また、専修大は前半戦で波が大きく不安定さが先に立っていたが、次第に落ち着いてきている。#30アブ(1年・C・アレセイア湘南)を始めとしてリバウンドの強さを発揮し続けられれば、まだまだ上は狙える。

 この3チームに1勝差の5勝5敗で迫るのが青山学院大早稲田大だ。この2チームは勝てる試合の輪郭が非常に明確。青山学院大は経験の少ない下級生が試合に絡むこともあり、うまく力を発揮でできないこともある。得点源の#24安藤(4年・SF)だけに限らず、全員でバスケをできるかどうかが鍵だ。早稲田大もサイズがないため、武器である走りをいかに出せるかで結果が分かれる。全体的に前半は様子見をしていることが多く、後半の相手がバテてきているところで温存していた走力を爆発させられれば勝ちが見える。この両者はいかに勝ちパターンに展開を持っていくかどうかが重要になりそうだ。

 いずれにしても3位から7位まではほぼ勝敗に差がない。2巡目はゴールアベレージや得失点も気にした戦いをしていかなければならない。

写真:筑波大を10戦目で倒した白鷗大。主将の河邉が地道なプレーでチームを支える。


慶應義塾大・明治大がいまだ1勝
日本大は中盤に食い込めるかどうかが課題


161008monma.jpg 勝敗ではっきりしている下位チームは1勝の慶應義塾大明治大。連敗が続いた日本大は9戦目に勝利して3勝をあげ、ここから調子を上げて中盤位争いに食い込んでいけるかどうかが問われる。

 慶應義塾大も怪我人が大きく勝敗に影響しているチーム。得点アベレージでは現在も2位に位置#7高橋(3年・PF)が3戦目で負傷欠場、ガードの要である#9鳥羽(2年・G)も練習中の怪我で第5戦~第8戦を欠場し、一気にスタメン2名を欠いた慶應大は黒星が続いている。バックアップの少ないチームだけに体力面でも苦しいが、起死回生の2巡目となるか。

 明治大は1巡目の最終戦で、慶應義塾大相手にようやく1勝をあげた。ここまで接戦に持ち込みながら最後に敗れるという展開の試合が多く、勝ちパターンができていないのが痛い。残りの試合で流れを変えられるかどうかが注目だ。

写真:


◆個人ランキング

【得点】
161007bamba.jpg1位 ジョフ・チェイカ・アハマド バンバ(拓殖大学)300点(平均30点)
2位 アブ フィリップ(専修大学)238点(平均23.8点)
3位 安藤周人(青山学院大学)207点(平均20.7点)
4位 高橋耕陽(日本大学)184点(平均18.4点)
5位 杉浦佑成(筑波大学)167点(平均16.7点)


いずれのランキングでも言えることだが、プレータイムの長い選手が得点が伸びている傾向がある。3年連続得点王の#23バンバ(写真)は攻守での存在感は変わらず2位#30アブに大差をつけて独走していたが、9戦目に負傷して途中退場すると、10戦目はDNP。まだ両者の差は大きいが、怪我の程度によっては逆転もあり得る。3位#24安藤と4位高橋はチームの得点を牽引するスコアリーダー。5位杉浦は1巡目で余裕の勝利が多かったこともあって、出場時間のわりに稼いでいるとも言える。


【3P】
161007ando.jpg1位 多田 武史(拓殖大学)32本
1位 安藤周人(青山学院大学)32本
3位 大澤希晴(専修大学)29本
4位 高橋耕陽(日本大学)28本
5位 野﨑零也(白鴎大学)26本

今季の注目ルーキーの#18多田と、#24安藤(写真)がトップ。多田はブレのない安定したフォームから3Pを量産し、将来も楽しみな選手だ。青山学院大のエース安藤は、3Pのみならず内外のプレーでチームを引っ張っている。3位以下もあまり差はない。#10大澤はサイズもあるがアウトサイドが得意な選手で、チームのリバウンドが強いことで安心して打てる部分もあるだろう。#24高橋も内外ともに得点できる選手だが勝負どころで決まる3Pはやはり大きい。5位の野﨑はクラッチシューター。勝負強いシュートを沈めてチームに勝利を引き寄せる。


【リバウンド】
161007abu.jpg1位 アブ フィリップ(専修大学)147(OF58/DF89)
2位 ジョフ・チェイカ・アハマド バンバ(拓殖大学)130(OF27/DF103)
3位 トカチョフ サワ(慶應義塾大学)96(OF27/DF69)
3位 渡辺 竜之佑(専修大学)96(OF35/DF61)
5位 宮本 滉希(明治大学)76(OF27/DF49)


リバウンドランキングは得点王と同じく#23バンバ・#30アブ(写真)の2強が上位を固め、9戦目でアブがトップに躍り出た。専修大自体がディフェンスに重きを置いたチームで「リバウンドは大事に考えている」(アブ)というだけに、ここからも伸びていきそうだ。3位は#22トカチョフと#6渡辺が競り合う。192cmで体を張ってリバウンドをもぎ取るトカチョフと、190cm以下ながら抜群の嗅覚でボールをもぎ取る渡辺は正反対のタイプ。#22宮本も幅のある体格を生かしたリバウンドが見ものだ。


【アシスト】
161001saito.jpg1位 齋藤 拓実(明治大学)39本
2位 新号 健(日本大学)38本
3位 森井 健太(早稲田大学)29本
4位 成田 正弘(拓殖大学)26本
4位 石原 卓(早稲田大学)26本


1位は#2齋藤(写真)、それを1本差で#6新号が追う。点取り屋の傾向が強かった齋藤は3年目に入り、よりPGらしいパスの供給が見られ、アシストを量産している。新号は、元々パッサーとしての能力が高く、この2名が3位以下を10本程度引き離している。3位の#18森井はタイムシェアしている分、本数が落ちるが、トリッキーなパスが見どころ。4位の#39成田は本来2番ポジションだが、攻撃型チームの中でPG的役割をこなすことも多い。同率4位の#7石原も点を取るのが好きな選手だが、パスの本数が伸びるということは、周囲に点を取れる選手が多いという証明でもある。早稲田大で2名がランクインしていることも興味深い。


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2016.10.08 (Sat)

【2016リーグ1部】白鷗大ホームゲームレポート

アットホームな雰囲気の初ホームゲームは
アンダー世代のエキシビションマッチも


 昨年、体育館が豪雨災害で被害を受けたために中止となった白鷗大のホームゲームが1年ぶりに実現された。「派手な演出はない」(落合監督)、という空間は学生やOBが多数訪れ、アットホームな空間に。栃木県のU-15のエキシビションマッチも実現し、多くの観客の前でプレーを披露してくれた。また、2日目の筑波大戦では無敗の相手に土をつける大きな一勝をあげ、ホームの観客の大歓声に応えた。


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試合前には一人ずつ選手が紹介され、コートに一列に並んだ。


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Bリーグのリンク栃木ブレックスのスクール生なども入る中学生のエキシビションマッチが、白鷗大の試合前に行われた。拮抗したゲームは最後にブザービーターも飛び出す内容で、最後はベンチの面々も笑顔に。


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白鷗大のストリートダンスサークル「EXA」が2日とも登場し、ハーフタイムショーでダンスを披露。


161001hakuo.jpg
筑波大戦では応援席も大盛り上がり。白熱した試合ではホームの後押しこそ、最も大きな力になる。


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2016.10.08 (Sat)

【2016リーグ2部】10/2レポート(第10戦)

江戸川大が中央大に勝ち連勝を伸ばし
2位以下の順位が混戦し始める


161001ando_j.jpg 2順目の初日となるこの日は、勝敗では差がついているチーム同士の対戦がメイン。大きな動きなく終了するかと思われたが、最終試合で星の差一つだった江戸川大が中央大に勝利する金星をあげた。同日に日本体育大も勝利したため、現在7勝3敗で中央大、江戸川大、日本体育大の3チームが同率で並んだ。大会規定による順位決定方式により2位中央大、3位日本体育大、4位江戸川大となるが、ここから更に激しい順位争いが展開されることが予想される。2位で入替え戦に進出するのはどこになるのか、注目だ。


 順天堂大は#13八代(4年・C)がインサイドで強さを見せ、#32安藤(4年・SG)や#6川久保(3年・F)のアウトサイドシュートが当たり、法政大を圧倒。1Qでつけた差が最後まで縮まらず70-62で順天堂大が勝利し、法政大は2連勝とはならなかった。

 日本体育大-駒澤大は、1Qで21-7と日本体育大が余裕をもって勝利するかと思われたが、2Qで駒澤大が粘り5点差に。しかし後半になって日本体育大がいつも通りのスピーディな攻めを取り戻したため一気に差は開き、94-63で日本体育大が勝利した。

 また、国士館大-東洋大大東文化大-立教大も同様の試合展開で、どちらも前半までは競ったが、後半までそのペースは持たず、77-48で国士館大が、94-58で大東文化大が大差で勝利した。

写真:この日大活躍した順天堂大・安藤はほぼフル出場で17得点、3Pは5本沈めた。


◆PICK UP
【絶好調の江戸川大が中央大を下し2位争いに浮上】

161002hirako.jpg 6連勝し勢いに乗っている江戸川大と、ここ2試合負けが続いている中央大の一戦は、上位争いの今後の行方を占う意味で大事な試合となった。

 1Q、江戸川大#23保岡(3年・SG)の3Pで幕を開けると、#12オウマ(1年・C)が連続してバスケットカウントを取り、その後#55平子(4年・SF)の3Pが決まるなどして江戸川大は順調に点を重ねていく。一方の中央大も#28鶴巻(2年・F)や#13中村(2年・PG)の外角シュートが当たり、終盤で13連続得点し、18-24の中央大リードで1Qを終える。しかし2Q序盤に江戸川大が差を縮めると、そこから3P合戦に。中央大の#6柿内(3年・G)が1本、#33三上(1年・F・明成)が2本決めると、江戸川大は#23保岡が2本を決め返し、会場を湧かせた。最後にブザービーターで#1平岩がジャンプシュートを決め江戸川大が逆転し、40-39で前半が終了。

 3Q、江戸川大がじりじりと点差を広げていくが、中央大は終盤に3本の3Pを沈めて食らいつき、61-59で江戸川大が2点のリードで勝負の4Qへ。

 最終Q、江戸川大は外角のシュートの正確さは欠けてきたものの、そのあとのリバウンドを#55平子や#1平岩がよく取り、着実に点を取っていく。一方の中央大はその間ほとんど点が取れず、差は14点に。江戸川大のファウルが多かったことから終盤にフリースローで点を稼ぎ5点差にまで詰め寄ったが、残り1分で江戸川大#55平子がダメ押しの3P。その後中央大のターンオーバーから江戸川大が速攻で再度点を取り、そのまま試合は終了。79-71で江戸川大が大きな1勝を獲得した。

 江戸川大は地道に勝利を重ねて2部昇格以来最高成績をマークしており、上位争いに食い込んできた。いわばダークホース的な存在だが、得点を取れる選手が上級生になり、高さのあるオウマが入ったことは大きい。一方、安定して勝ち続けてきた中央大に遂にほころびが出ており、2部リーグの後半戦はまだまだ未知数。どのチームも安心できる状態ではないだろう。

写真:要所で得点し、リバウンドでも貢献した江戸川大・平子。

※江戸川大・平岩選手のインタビューは「続きを読む」へ。


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2016.10.08 (Sat)

【2016リーグ2部】10/1レポート(第9戦)

大東文化大が無傷の9連勝
中央大を破り1巡目を全勝で終える


3U7A5666.jpg 1順目最終日、2部リーグは1位大東文化大と2位中央大が対戦。大東文化大が勝利し全勝で1位をキープした。中央大が2連敗したことで、日本体育大や江戸川大との差が縮まり、2巡目で2位以下の順位に変化が出てきそうだ。

161001dari.jpg また、この日は法政大が東洋大に勝利し初白星を獲得。1巡目の最後を勝利して終えることができたが、これを契機に2巡目で白星を増やしたいところ。

江戸川大-立教大は、立教大がいつも通りのバスケットができず。シュート率が悪く、ターンオーバーもかさんだことで終始流れをつかむことができなかった。一方の江戸川大は#23保岡(3年・SG)や#1平岩(3年・SG)、#12オウマ(1年・C・明徳義塾)らが安定して得点し1Qから差をつけ、67-52で江戸川大が勝利した。

 日本体育大-順天堂大はどちらかがリードすれば追いつき、という展開を何度も繰り返し、4Qが終わって同点。しかし延長戦に突入してから順天堂大は失速してしまい、99-86で日本体育大が6勝目を挙げた。

 駒澤大-国士館大は、国士館大#37阿部(2年・SG)や#88板垣(4年・PF)の活躍で10点差をつけ前半を折り返す。だが、3Qになってから駒澤大が調子を上げて、このQ21-9で逆転に成功。4Qではシーソーゲームとなったが、3Qでの差が響き国士館大は追いつくことができず。68-65で駒澤大が接戦を制した。

写真上:全勝で1巡目を終えた大東文化大。
写真下:得点で貢献した日体大・フェイ。2本連続のダンクで会場を湧かせた。

※駒澤大・川嵜選手のインタビューは「続きを読む」へ。


◆PICK UP1
【法政大が東洋大を下しリーグ戦初勝利を獲得】

161001yanagawa.jpg 1勝が欲しい法政大と6連敗中でここ最近勝ちのない東洋大の一戦は、互いに勝利を希求する気持ちがにじみ出たような、最後まで競る展開となった。

 前半は非常にロースコアな立ち上がりとなり、2Qも通じて点数が伸びず13-18。東洋大が5点リードして終える。3Qになると法政大がじわじわと調子を上げ、#12柳川(3年・C)や#14植村(3年・PG)が内外で次々に得点し逆転。東洋大は#2山口(4年・SG)と#29岩淵(3年・PG)の3Pでなんとかついていき、34-31と差はつかないまま最終Qへ。

4Qも始めから点の入れ合いとなるが、中盤になって法政大が連続で得点し差を広げる。だが東洋大も黙っておらず、#2山口・#24塚原(4年・PG)の2連続3Pが決まり、残り2分で同点に。しかしここで法政大はペースを崩さず、#12柳川がバスケットカウントで3点を取ると、その後も果敢に攻めフリースローで着実に得点。東洋大はファウルトラブルに苦しみ、同点にしてから残り時間の2分間は得点することはできず。52-46で法政大が長い連敗を脱し、初勝利をあげた。

写真:4Qにバスケットカウントで流れを引き寄せた法政大・柳川。

※法政大・植村選手のインタビューは「続きを読む」へ。


◆PICK UP2
【大東文化大が対応力で中央大を上回る】
161001kakiuti.jpg リーグ1位・2位対決は、互いの持ち味を消し合うロースコアゲーム。その中で柔軟に状況に対応した大東大に軍配が上がり、無敗の首位を守る形となった。

 1Q、立ち上がりから両者激しいディフェンスを展開。容易にクリアな形を作らせず、開始5分で2-4とロースコア。大東文化大は#15モッチ(1年・C・桜丘)に代わった#20毕(3年・PF)がインサイドで、中央大は#6柿内(3年・G)はアウトサイドでそれぞれ加点して交代出場の期待に応える。15-14と大東大が1点リードしているもののまだ主導権はつかめない。

 2Q、中央大は果敢に仕掛けるものの、ダブルドリブルやファウルを取られてしまい足踏み。その間に大東大はコートに戻った#15モッチがバスケットカウントなど連続得点で26-18と突き放す。中央大は#7森(4年・PF)が速さのミスマッチを使ってドライブからの得点でつなぐものの、外が来ない。残り2分には大東大#91ビリシベ(2年・PF)の3Pで31-20と2桁差がつく。しかし#33三上(1年・F・明成)の3Pと#28鶴巻(2年・F)のフリースローで31-26まで追い上げる。

 3Q、中央大はゾーンディフェンスで大東大のリズムを崩そうと試みる。その狙いが当たり大東大の得点が止まるも、中央大もなかなか得点につながらない。残り6分ようやく速攻が出て34-32まで詰め寄るものの、大東大#0葛原(3年・SG)に3P、ドライブを許す。さらに残り3分48秒39-32の場面で、中央大は大黒柱の#7森が3ファウルで交代せざるを得なくなる。大東大はこの機に#91ビリシベ、#56山岸(3年・PF)がペイントエリアで加点。守っても中央大をこのQ9点に抑え、45-35とする。

161001kuzuhara.jpg 4Q、中央大は#99浅見(3年・C)のフリースローから始まるが、その後は24秒オーバータイムなど攻めきれない。対照的に大東大は#15モッチ、#12熊谷(2年・PG)が外-中-外と連続得点して53-37とし、中央大をタイムアウトに追い込む。直後も中央大のターンオーバーから#12熊谷がレイアップを決め、流れを渡さない。#15モッチのリバウンドシュートで57-37と20点差をつける。リバウンドの取れない中央大は、2巡目に向け何とか糸口を掴みたいところ、#7森が流血によりコートを去る不運にも見舞われる。それでもラスト4分間大東大を無得点に抑え、62-42から62-53まで追い上げるものの、そこでタイムアップとなった。

くしくも、「しんどい時間帯はどのチームにもある。中央にもそういう時間帯があるから、そこで離そうと選手たちには言っていた」(大東大・西尾ヘッドコーチ)、「うちは点が取れないのでロースコアゲームに持ち込み、どこかでシュートの確率がよくなったとき抜け出そうというゲームプランでした」(中央大・荻野ヘッドコーチ)と同じ展開を狙っていた両チーム。実現できたのは大東大だった。

写真上:シックスマンとして活躍する中央大・柿内。この日はダブルドリブルを取られリズムをつくりきれなかった。
写真下:春、「期待されているのは得点」と言っていた大東大・葛原。後半、その得点で流れを引き寄せた。

※大東文化大・熊谷選手、中央大・八木橋選手のインタビュートは「続きを読む」へ。


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