サイトを移行しました。現サイトはアーカイブとして継続してご覧いただけます。 http://bojweb.com |
2016.10.30 (Sun)
【2016リーグ1部】10/30筑波大VS拓殖大(第18戦)
後半筑波大が拓殖大を突き放し、最終戦を勝利で飾る
優勝が既に決定している筑波大と順位を上げたい拓殖大との戦いが、このリーグを締めくくる最後の試合となった。内外バランス良く得点できる筑波大に対し、インサイドの要である#23バンバ(4年・F)を欠く拓殖大がどう戦っていくのかが注目された。
1Q、筑波大はまず#17杉浦(3年・F)と#6馬場(3年・G)の3年生コンビが良い流れを作る。#17杉浦がインサイドで積極的に1on1を仕掛け、#6馬場は3P、速攻と活躍し、#46生原(4年・PG)も要所でアシストして味方の得点を演出する。#39成田(4年・G)と#18多田(1年・F)の連続3Pで得点を伸ばしてきた拓殖大に対し、筑波大はタイムアウトで立て直しを図る。そのタイムアウト明け#17杉浦のインサイドと「この日は積極的に得点を取りに行こうと思った」という#2満田(4年・SG)の連続3Pで、内外バランス良く得点を重ねていく。拓殖大はアウトサイドシュートの確立が良く、#18多田、#13阿部(3年・G)が3Pを決め、1Qは互いにハイスコアをマークし29-25と筑波大がリードするが大きな差はつかず。
2Q、筑波大は#17杉浦、#6馬場の活躍に加え、途中交代で入った#11増田(1年・PF)のインサイドと#2満田の3Pで得点を伸ばしていく。対する拓殖大は#33富山(3年・G)、#16飯田(3年・F)、#11山崎(3年・G)と控え選手が代わるがわる3Pを決めていき、それに対して筑波大のディフェンスが外に広がる中、要所で#55藤井(4年・C)がゴール下で得点。拓殖大はアウトサイドシュート中心のオフェンスを展開し、第2Qまでに3P成功率9/18という驚異的な数字を叩き出すと、前半終了時は48-46と、2点差。互角の勝負となった。
3Q、ここまで好調だった拓殖大の外の確率が下がり、苦しくなっていく。筑波大はトランジションバスケットでオフェンスを早く展開し、また内外バランス良く得点をしていく。拓殖大はこのQ序盤、#13阿部のジャンプシュートが決まるも後が続かず、その後の得点も単発になり、また前半驚異的な数字を出した3PもこのQ2/7となり失速してしまい、このQ22-9と一気に差がついてしまった。続く4Q、取り返したい拓殖大は#39成田、#13阿部を中心に得点を重ねていくが、筑波大が控えメンバーも出場させる中、#17杉浦、#11増田といった得点源が中心になって拓殖大を上回る勢いで得点を重ね、最後は100-74。筑波大が後半に一気に差を広げて最後の試合を勝利で締めくくった。
リーグ優勝した筑波大は16勝2敗。大崩れこそなかったが、後半戦で2敗しており、精彩のない試合があったのも確か。しかし、集中している日は驚異的な強さを発揮する。インカレという一発勝負でそれを持続し続けられるかどうかに、3連覇の期待がかかる。
拓殖大はこの結果で7位。リーグ中盤にエースの一人、バンバを負傷で欠く形になり、後半戦はリバウンドなどインサイドで苦戦が見えたが、得点力では成田、阿部、そして3P王獲得の多田など、リーグ屈指の実力がある。インカレの布陣はまだ未定だが、持ち味を生かしたバスケットを貫けるかどうかになるだろう。
写真上:生原が負傷した時期は青木が司令塔としての役割を担った。インカレでの働きも大事になるだろう。
写真中:バンバ欠場後はサイズ面で苦しんだ拓殖大。インカレに向けても藤井らインサイド陣の奮闘が欠かせない。
写真下:下級生の貢献もチーム力アップのためには欠かせない筑波大。このリーグで得たものを大一番でも発揮できるか。
※筑波大・生原選手、満田選手、木林選手、杉浦選手、拓殖大・多田選手のインタビューは「続きを読む」へ。
テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ
2016.10.30 (Sun)
【2016リーグ1部】10/30東海大学VS早稲田大学(第18戦)
東海大は2位、早稲田大は5位フィニッシュ
順位的には2位を確定している東海大は、勝率で4チームが並び一つでも上にいきたい早稲田大との最終戦を迎えた。前半は早稲田大が持ち味を出してリードするが、後半に東海大が逆転。しかし、再び粘った早稲田大によって最後の最後まで分からない展開となった。
1Q、東海大は#33鈴木(4年・F)がリバウンドシュート、3Pと活躍し、早稲田大は#36澁田(4年・SF)がフリースロー、ドライブで得点していく。東海大・早稲田大と互いに24秒近くかけてシュートにつなげる場面が多く見られるが、それでもなかなか得点につながらず、第1Qは東海大が出遅れる形にはなるが、9-13と両者共に重い立ち上がりとなる。2Q序盤、東海大は早稲田大のディフェンスを崩せず、アウトサイドシュートが単発で終わる所が見られるが、#33鈴木がオフェンスの起点となり得点を伸ばしていく。早稲田大は途中交代で入った#26富田(2年・C)がインサイドで存在感を示し、27-32と前半は5点差で早稲田大のリードとなった。
3Q、早稲田大は#36澁田、#26富田が得点していくも、全体的にアウトサイドシュートの確率が悪く、得点が伸びない。対する東海大はこのQ開始早々の#37秋山(2年・F)、#4寺園(4年・PG)の連続3Pが決まり、Q終盤にも#11白戸(3年・F)の3P、ジャンプシュートの連続得点とアウトサイドシュートが決まってこのQだけの点数で21-13と逆転。48-45として4Qへ入った。
4Q、ペースを作りたい早稲田大だがオフェンスが攻めきれず、アウトサイドシュートを打つもそれが決まらない。このQ5分経過時点、東海大#11白戸、#7中山(4年・SG)らによる7得点、早稲田大#26富田による4得点のみとなる。両者とも得点できない中、早稲田大は#7石原(3年・G)がドライブからゴール下の#36澁田へボールをつなぐと、そこからパスアウトして#11河合(4年・G)の3Pと良い形でオフェンスを作ることができ、早稲田大ベンチも盛り上がる。しかしその後が続かず、3分間、両者共に無得点に。東海大は最後の時間帯を4年生主体の構成にして逃げ切りをはかるが、早稲田大は残り1分で#27濱田(2年・F)が3Pを決めて1点差に迫った。逃げたい東海大はシュートを仕掛け、何度もオフェンスリバウンドを取っていくが追加点が決まらず、息詰まる攻防が続く。だが早稲田大もディフェンスで粘って自分たちに攻撃につなげるものの、得点することができない。最後はファウルゲームを仕掛けたが届かず、58-55で東海大が逃げ切って勝利を収めた。
早稲田大は復帰して1年目のリーグ戦を5位で終えた。ガード主体のアグレッシブなプレーで相手を脅かし、上位を倒す試合を見せたが、途中からは怪我人が続いてやや安定を欠いた。負け越しとはなったが、混戦の中盤では上位を堅持した。
東海大はこの試合最終盤の攻防で、早稲田大のディフェンスの前に何度も決めきれないシュートがあったが最後はボールを押さえ、フリースローを得て逃げ切った。リーグ戦は育成を大きな目的に置き、中には大敗した試合もあるが、下級生の中から内田、白戸、秋山といった新しい人材が出てきているのは好材料だ。続く一発勝負のインカレでは結果が第一目的となる。4年生の安定感維持と、ここで伸びた人材が確かな力を発揮することが求められる。
写真上:早稲田大・富田は20点。早稲田大はゴール下の富田までボールがうまく渡れば、決定率はかなり高い。
写真中:東海大・鈴木は14点8リバウンド。最後は勝利を引き寄せるフリースローを獲得。
写真下:最後は東海大の切り札でもある、4年生の粘りできわどい勝負を制した。
※東海大・秋山選手、早稲田大・澁田選手のインタビューは「続きを読む」へ。
テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ
2016.10.30 (Sun)
【2016リーグ1部】10/30 専修大VS青山学院大(第18戦)
後半専修大がリバウンドを押さえる逆転劇で4位に
8勝9敗同士の専修大と青山学院大の対戦は、やはり同率の拓殖大、早稲田大も巻き込んで順位を決する戦いになった。
1Qは完全に青学大ペース。前日の試合で8分の出場にとどまった#24安藤(4年・F)を始め、#3大崎(4年・SG)らもアグレッシブに攻めて3Pも気持ちよく沈んだ。専修大はオフェンスが回らず一桁の点数で長い時間とどまってしまった。1Q、2Qも青学大リードのまま先行。互いにゾーンを繰り出すなどさまざまなプレーを試しつつ試合は推移し、最後は青学大#15石井(2年・PG)がリバウンドからこぼれたボールをフローターで決めて28-42と、前半7本の3Pが決まったことも作用し、青学大が14点リードして前半を終えた。
3Q、青学大は得点がストップ。ファウルも続き流れが良くない。リバウンドを押さえた専修大がそこから追い上げ、#10大澤(2年・F)の3Pが決まると、開始5分で41-44の3点差に。さらにタイムアウトを挟んで#11秋山(3年・G)のジャンパーで1点差に詰め寄り、#6渡辺(4年・PF)がオフェンスリバウンドを取り逆転。青学大は開始7分が経とうとしてもこのQ2点にとどまり、苦しい状態。残り2:55にようやく#32前田(2年・F)の3Pが決まるが、ディフェンスでは専修大にフリースローを与えてしまい、チーム全体でもファウルが嵩んでいく。互いに譲らない両者は、専修大は#30アブ(1年・C・アレセイア湘南)のダンク、青学大は#21石黒(4年・PF)、#7ナナー(1年・CF・横須賀学院)のドライブからのバスケットカウントなど見せ場を作り、57-55の専修大2点リードで最終Qへ。
4Q、速攻、バスケットカウントと流れが切れない専修大はオフェンスリバウンドの強さも発揮。青学大はこのQも得点が決まらない時間帯が長く、開始から5分ほど無得点。10点以上の差が開いてしまう。残り3分半、ようやく#24安藤の3Pが決まるが、専修大のリード残り2分で11点と安全圏に近づく。勝利を確信したところで最後に#5山田(4年・F)、#25大越(4年・F )の4年生をコートに送り出し、#5山田がシュートを決めるとベンチも大盛り上がりに。最後は83-66として専修大が勝利を収め、最終成績でも4位へと滑り込み、インカレのシードで有利な立ち位置を得た。
写真上:リバウンドを取る専修大・渡辺。「チームがまとまっておらず、泥臭さみたいなものが足りなかった」と言い、ハーフタイムに気合を入れ直し、後半は一気に加速した。
写真下:青山学院大は安藤不調の時間帯は前田の得点が頼りに。
※専修大・國分選手、青山学院大・柏倉選手のインタビューは「続きを読む」
テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ
2016.10.30 (Sun)
【2016リーグ1部】10/30 明治大VS慶應義塾大(第18戦)
慶應大は入替え戦に向け再びチームの統一を
既に順位と入替え戦行きが決まっている9位・明治大と10位・慶應義塾大による第2試合は、1巡目の対戦では明治大が1点差で逃げ切った。しかし、この試合では差がつく展開となった。
前半は互いに点が伸びず。1Qは明治大が先行するが慶應大のディフェンスの前にターンオーバーが続いて突き放せず、慶應大がその間に追いつく展開となった。しかしQの最後に#2齋藤(3年・PG)の3Pが入り明治大が17-12と5点リードで2Qへ入ると、流れを維持する明治大優位のまま試合が進行。慶應大はインサイドでファウルをもらい、点差を縮める場面もあるがアウトサイドが当たらない。落ちたシュートのリバウンドが取れない場面が目立ち、前半は明治大33-27とリードし前半終了。
3Q、慶應大はゴール下で踏ん張る場面もあるが明治大が簡単に内外シュートを決めていく場面が目立ち、一時は10点以上に差が開いた。#5後藤(4年・SG)の3Pが決まって一桁に差を戻すが、そこからターンオーバーが続いてしまうとその間に明治大はアウトサイドもやすやすと決まり、59-42と17点のリードを得て4Qへ。追う慶應大は大きく開いた20点の差を詰めるにはディフェンス・オフェンスとも精度を欠いた。勝利を確定的にした明治大は残り4分、コートに4年生5人を送り出した。ここから得点はならなかったが、74-63で勝利し、最終戦を締めくくった。
明治大は最終的には6勝をマークしたものの、わずか1点、日本大との得失点差に泣いて9位でリーグ戦の結末を迎えた。ただし、この6勝はすべて後半戦で得たもので、前半も多くは最終的に接戦を落とした形が多く、入替え戦行きといっても悲観すべき状態ではない。やるべきことをきっちりやって、2部のチームを跳ね返したい。
課題がより顕著なのは慶應義塾大の方。元々少ない人数のところを怪我人が相次いで10位に沈んだ。後半戦では下級生の成長も見えてきたが、終盤戦はまた崩れて最下位に。後半戦ではオフェンスが孤立してしまい1対1に偏りがちで、何度もチャンスを得ながら自身のミスでそれをフイにする場面が目についた。慶應大は限られた人材でも粘りや泥臭さといった部分を追求することで、一時代を築いてきたチーム。自分たちがやるべきことをもう一度思い出す必要がありそうだ。
写真上:明治大は平佐田らベンチの4年生も最終戦で仕事をこなした。学生バスケは4年生こそチームの核。入替え戦でも4年生たちの働きは問われるだろう。
写真下:インサイドではトカチョフがリーグ戦を通じて踏ん張った慶應大。あとはチームとしてどこまで意思統一し、意識を引き上げられるかだ。
※明治大・田中井選手のインタビュー、慶應義塾大・西戸選手のコメントは「続きを読む」へ。
テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ
2016.10.30 (Sun)
【2016リーグ1部】10/30 日本大VS白鷗大(第18戦)
白鷗大はゾーンで追い上げ逆転勝利
1部リーグ戦最終日の第1試合、日本大と白鷗大の一戦は1Qから日本大が好調。白鷗大はチャンスを生かしきれず26-15と日本大リードで終了する。2Qも流れに乗れないのは白鷗大の方。日本大は控えで試合を進めるが、その状況でも白鷗大はパスミスやボールのファンブル、決めきれないシュートが目立ち、追い上げできない。中盤以降はともにベンチメンバー同士のプレーとなって前半は33-30、日本大3点リードで終了。
後半、日本大は#21青木(2年・PG)のアウトサイドが好調で#4柳下(4年・SG)、#24高橋(4年・SG)の3Pも決まっていく。白鷗大は1-3-1のゾーンを敷いて対応。#5川島(4年・SG)のアウトサイドも決まるが、日本大の方がより好調に外を沈めていく。終盤、白鷗大は#0野﨑(3年・SG)の速攻、#21神里(3年・PG)の3Pもあって詰め寄るが54-51と日本大が3点のリードを保って4Qへ。
4Q、白鷗大はゾーンを続けるが、肝心のリバウンド、ルーズボールがなかなか取れず。互いに無得点のまま時間がすぎるが#0野﨑のレイアップ、#75シェッハ(1年・C・延岡学園)のフリースローが1本決まり開始3分でようやく54-54の同点に戻した。日本大はゾーン攻略ができず4分を過ぎてもノーゴール。たまらずタイムアウトで修正をはかるが、タイムアウト明けに#5川島の3Pが決まり白鷗大が流れを掴む。日本大は下げていたスタメンを一部戻すが、やはりゾーンは破れず残り3分、#0野﨑の3Pで白鷗大は10点のリードに成功する。残り1分7秒、日本大は#11門馬(4年・SG)の3Pがようやく決まりこれがこのQ初得点。しかしここからも勝負の大局が変わることなく57-66。白鷗大が逆転で最終戦を飾った。
勝っても負けてもどちらも順位は変わらない試合だったが、互いに先を見据えてか、控えを多用した内容になった。日本大は控えメンバーのシュートもよく決まり、現在の4年生3人が抜けた穴を来年誰が補うかを伺う形に。一方の白鷗大はシーズン当初からゾーンを用意していたものの使う場面がなく、この試合で試した模様だ。いくつかのパターンがあるが、これをインカレでも使っていくかどうかが注目だろう。今季は創部初の3位に食い込み、初めてづくしのシーズンだった。台風の目的な存在としてリーグ戦では注目を浴びたが、インカレでも第3シードとしての実力を発揮してもらいたい。
写真上:白鷗大は川島のここぞという3Pが効いた。野﨑とともにこのリーグ戦では勝負どころでのシュートでチームを牽引した。
写真下:日本大はスタメンガードの新号をこの試合は1Qのみの起用。それに代わった青木は16点とチームハイを記録。まだ2年生で来年以降が期待される人材だ。
※白鷗大・川邉選手、日本大・門馬選手のインタビューは「続きを読む」へ。
テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ
2016.10.30 (Sun)
【2016リーグ2部】10/30 中央大vs大東文化大(第18戦)
中央大は夢半ばでシーズン終了
2か月にわたる2部リーグを締め括るのは、すでに優勝を決めている大東文化大と、前日に国士舘大に敗れ、勝たなければ2位から3位に転落してしまう中央大の一戦となった。
中央大は1巡目で効果を試したゾーンディフェンスを1Qからぶつける。大東大は1巡目とは一転して、#12熊谷(2年・PG)が外から、#15モッチ(1年・C・桜丘)が中でとバランスよく攻め、15-8と先行。だが中央大も#13中村(2年・G)のシュートタッチがよく、守っても大東大のターンオーバーを誘い食らいつく。しかし、残り3分に#7森(4年・PF)が2ファウルとなってしまい、ベンチに下がらざるを得なくなる。このピンチを#99浅見(3年・C)が3Pでつなぐものの、大東大#12熊谷がこのQ3本目の3Pを沈め、24-15で終える。
2Q、大東大は#12熊谷が厳しいチェックを受けながらもう1本3Pを決め、交代したばかりの#32原(4年・SF)もロングシュートで続いて33-17と大東大ペースに。中央大はたまらずタイムアウトを請求、#7森をコートに戻す。さらには重たいオフェンスを打開すべく、1Q終盤の#6柿内(3年・G)に続いて#17笠原(4年・F)や#33三上(1年・F・明成)を投入していく。残り5分、ようやく好守からその#33三上の速攻が出るが畳み掛けるには至らず、両者足踏み。先に抜け出したのは大東大で、残り1分半#23奥住(2年・SG)の3Pが決まる。これ以上離されたくない中央大は#28鶴巻(2年・F)がチームファウルフリースロー、#13中村が24秒オーバーギリギリの3Pで36-24と食い下がる。
3Q、大東大#12熊谷、中央大#13中村が好調を維持、3Pを決め合う。大東大#91ビリシベ(2年・PF)がフリースローを決めれば中央大#99浅見が返し、と譲らない。残り4分20秒、中央大が大東大#15モッチから続けてミスを誘ったところでタイムアウトとなる。46-40から4点差に迫るか8点差に戻るかという場面、決めたのは大東大#0葛原(3年・SG)だった。自ベンチ目の前から3Pのバスケットカウント。ボーナススローも決めて一気に10点差とする。ディフェンスでリズムをつくれない中央大はオフェンスでも単発の外打ちになってしまい、苦しい展開。この機に大東大は#56山岸(3年・PF)のリバウンドシュートなどで得点を積み上げていく。3Q終了時点でモッチのターンオーバーは7を数えたが、中央大に25本差をつける40本のリバウンドをもぎ取ってカバーした形になった。中央大はラスト6秒で#6柿内がバスケットカウントを決めて何とか56-43とする。
最後の10分、中央大は#28鶴巻の3Pで反撃。しかし大東大にオフェンスリバウンドからフリースロー、ディフェンスリバウンドから速攻を許してしまい、開始1分半でタイムアウトを取り仕切り直す。#28鶴巻、#13中村の3Pで残り5分63-54と点差を一桁に縮める。残り3分40秒、#17笠原がチームファウルフリースローを2投揃え7点差に。ここで大東大は下げていたスターティングメンバーをコートに戻すと、#12熊谷がすぐに3Pを決め10点差に押し戻す。それでも中央大は諦めず、プレスから#7森のレイアップ、#17笠原のバスケットカウント、そして#28鶴巻の1on1で残り1分45秒69-64とついに5点差にまで迫る。大東大に簡単なシュートを打たせずリバウンドを掴むが、プレッシャーに対して身体を当てる対応がチャージングのコール。大東大ボールとなる。この後ファウルゲームを仕掛けるもシュートを決められず、74-64でタイムアップとなった。
大東大は昨シーズン、そして春に見えた課題をひとつずつ克服していき、2009年の明治大以来の2部全勝優勝を果たした。それでも通過点と捉えており、1-2部入替戦で積年の思いをぶつける。
中央大は実感が追いつかぬまま13勝5敗の3位で幕が下りてしまう形となった。試合後は4年生だけでなく、在学中に1部でプレーするチャンスのなくなった3年生にも涙が見られた。「土曜の国士舘大戦で2位以内を決めるつもりで、今週はその対策1本に絞っていた。たらればはあるが、接戦で勝ちきれなかったのは僕の責任。選手は精一杯やってくれた」と荻野コーチ。悔しさは募るものの、昨年の7位から3位へと躍進。課題と手応えの両方を胸に、来シーズンこそ雪辱を果たしたい。
写真上左:シューターの大東大・奥住は2年目を迎え、ディフェンスやパスを捌く判断を磨いている。
写真上右:4年生の意地を見せた中央大・笠原。
写真下左:ベンチの目の前で4点プレイを決めた大東大・葛原。
写真下右:中央大は残り15秒、4年生をコートへ。今リーグは18戦とも第5試合ということで、土曜午前に荻野コーチが中央大の体育館を覗くとプレイタイムの少ない4年生も一緒にシューティングする姿があったという。出場機会の少ない後輩たちにも声掛けなどを行い、一体感をつくりだした。
※中央大・八木橋選手、森選手のインタビュー、集合写真は「続きを読む」へ。
テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ
2016.10.30 (Sun)
【2016リーグ2部】10/30 国士館大VS駒澤大(第18戦)
最後の瞬間は両チームともにあふれた“笑顔”
リーグ最終試合を迎えて、2部中位につける国士舘大と駒澤大。両チームとも入替え戦圏外のため、シーズン最終戦であり、4年生にとっては引退試合となった。その戦いは、前半ほぼ互角の戦いを繰り広げた。
1Q開始早々に#37阿部(2年・SG)、#86下(2年・PG)の連続3Pが飛び出すなど国士舘大が先制。駒澤大もすぐさま#18前田(3年・PG)、#24石井(3年・F)の連続3Pで反撃。その後、#66馬(4年・C)や#12臼井(3年・PF)らインサイド陣へ思うようにパスが出せずにいる国士舘大に対し、#18前田、#17中津(2年・PG)の得点で駒澤大がわずかながらリード。残り1分から#86藤井(4年・PG)の3Pなどで国士舘大が食らい付くと、19-19の同点で2Qへ。
2Qは果敢にシュートを狙い、オフェンスバウンドでチャンスをつなげるもシュートが決まらない国士舘大。しかし、#88板垣(4年・PF)がフリースローで得点をあげると、#86下、#68藤井も続く。さらに、#88板垣が攻守ともにリバウンドで奮闘。セカンドショットから得たフリースローを決めると、#37阿部がドライブで続き、28-23とすると駒澤大がタイムアウト。駒澤大も#18前田からのアシストを#33髙橋(2年・PF)が決め、3点差にまで詰め寄るが、24秒直前で#37阿部がジャンプシュートをねじ込み、国士舘大が逆転を阻止する。しかし、駒澤大の勢いを止めることはできず、好守を見せて国士舘大の攻撃を防ぐ間に、#18前田のジャンプシュートや#65針生(2年・PF)と#17中津の連携プレーからバスケットカウントを決めるなど、駒澤大が逆転。タイムアウトを請求した国士舘大は、#86下の3Pや#33岡野(2年・F)のテイクチャージなどで残り1分半から立て直し、36-34と国士舘大が2点リードで前半を終えた。
後半立ち上がり、ミスが続く国士舘大に対し、#65針生のジャンプシュートで36-36と早々に同点に追いついた駒澤大が流れを掴むかと思われた。しかし、駒澤大がその後6分間ノーゴール。その間に、インサイド陣を起点に攻撃を展開する国士舘大。#12臼井と#66馬の合わせなどから、42-36とリードを広げる。駒澤大はタイムアウトを請求し、立て直しを図るも、国士舘大インサイド陣に追加点を許してしまい、50-40と2桁差に。さらに2部リバウンド王に輝いた#66馬がオフェンスリバウンドでチャンスを繋ぐ活躍で、54-42と国士舘大が差を広げて、最後の10分間へ。
このままでは終わらない駒澤大。開始1分半で#65針生のドライブ、#18前田の3Pが決まり、54-47で国士舘大がタイムアウト。今度は国士舘大が反撃し、#37阿部、#86下らアウトサイド陣の得点で再び引き離す。駒澤大も差を縮めるべく奮闘するが、#66馬や#88板垣ら4年生インサイド陣が気迫あふれるプレーで得点を重ねると、ほぼ勝利は国士舘大が手にする展開に。すると、両チームともに4年生をコートへ。シュートを打つたびに歓声があがるなど、最後は終始笑顔が溢れる空気に包まれ、78-58で国士舘大が勝利を手にした。
国士舘大は、後半に高さとパワーで勝るインサイド陣のプレーが勝機を掴む要因となった。これで、11勝7敗の4位でシーズンを終えたが、2位・江戸川大とは再延長の激戦を展開し、3位・中央大から2勝をあげていることを踏まえれば、1巡目の5敗(2巡目は2敗)がなければ、と思わずにいられない。#66馬、#88板垣らインサイド陣が抜けてしまうことの影響は大きいが、「2部を知っているのは(1年生の時に経験している)4年生だけでした。1年生から3年生までシーズン通して(2部を)経験できたと思うので、来年それを糧にして1部に復帰してくれればいい」(#88板垣)と1部復帰への想いは後輩たちへ託されることに。
最後引き離されはしたが、国士舘大にディフェンスから食らいつき、一度は逆転する力も見せた駒澤大。「正直、リーグの中盤で勝てるような試合で負けて入替え戦圏内になった時は本当に苦しかった」(#14川嵜)と国士舘大とは反対に2巡目で1勝しかできず。それでも、最後まで戦い抜いての2部残留は来年につながる。両チームともに、1部との入替戦やインカレの切符を手にすることはできなかったが、主力の多くが3年生以下であるだけに、今季の経験を来年以降の成績につなげていきたい。
写真上:20得点を記録した阿部。下とともに1年生時からプレータイムを獲得。その経験をもって、来季は上級生となって初のシーズンに挑む。
写真上中:開始早々に国士舘大の連続得点で流れた嫌な流れを払拭し、接戦へ持ち込む3Pを決めた前田。チームトップの24得点、5アシストを記録した。
写真下中:4Q終盤、味方のシュートをベンチメンバー全員が立ち上がって見守る国士舘大。
写真下:駒澤大もシュートが決まると、ベンチ総立ちで喜びの表情を見せ、コートは笑顔に包まれた。
※国士舘大・板垣選手、馬選手、駒澤大・川嵜選手のインタビューは「続きを読む」へ。
テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ
2016.10.30 (Sun)
【2016リーグ2部】10/30 順天堂大vs日本体育大(第18戦)
順天堂大はスタイルを貫いて7位
1巡目は延長にもつれ込んだカード。日本体育大は#32ヌダリー(2年・C)、順天堂大は司令塔の#73佐々井(2年・PG)とスターティングメンバーをそれぞれ1枚欠く布陣で、この2巡目もやはり接戦となった。
1Q、日体大はリバウンドシュートを重ねていくのに対して、順天堂大は相手の死角を突いたパス回しから、#29千葉(1年・F・盛岡市立)らのフリーのチャンスにつながて加点。残り4分半で10-6と順天堂大がわずかに前に出る。日体大は早々に#75赤土(4年・PF)から1年生にバトンタッチするが、ファウルトラブルでコートに戻らざるを得なくなる。その中でも#3大浦(1年・SG・広陵)ら下級生が奮闘し、16-15と差を詰める。
2Q開始すぐ、スティールからの速攻で日体大が逆転。インサイドでは日体大#75赤土がベンチの目の前でブロックのち雄叫びをあげ、チームを盛り上げる。順天堂大は#6川久保(3年・F)が落ち着いて返すと、#17小鮒(4年・F)の連続得点でじわじわ追い上げ。残り5分29-31でタイムアウトとなる。この後日体大にミスがでたこともあり、試合は振り出しに。さらに残り3秒で#17小鮒の3Pが突き刺さり、39-36と順天堂大が再逆転して折り返す。
3Qは重い展開になる中、順天堂大はフリースローでコツコツ得点していく。日体大はここで#75赤土が連続得点。#19田口(3年・F)のリバウンドシュート、#20小田桐(3年・PG)のアシストと畳み掛け、残り4分半46-48と流れを掴む。インサイドを支配してじりじりと突き放し、52-57までリードを広げる。
4Q、膠着状態を#17小鮒の3Pで打開した順天堂大が残り5分63-65と肉薄する。1巡目の展開が頭をよぎるも、ここまでインサイドを強調してきた日体大はここで3Pを選択、#20小田桐と#3大浦が連続で決める。順天堂大は仕切り直すべくタイムアウトを取ったが、ミスが続いてしまう。その隙に日体大は#45河野(1年・PF・福岡第一)が確実に決め、残り3分半63-75とほぼ勝利を手中に。ファウルで時計を止めた残り55秒、日体大は4年生5人をコートに立たせ、69-78で勝利を収めた。
日体大は11勝7敗の5位。2週を残した段階で2位以内に食い込むのは非常に苦しい状況に追い込まれたが、リーグ最後は「バスケットを楽しむ」という原点を実現できたという。例年より早いシーズン終了も、裏を返せば新チームのスタートダッシュが可能。新チームを担う3年生には田口、江端、小田桐と実力者が揃い、ルーキー大浦の活躍も好材料だ。2012年に2部降格となってから丸4シーズン。2部の水に慣れたくはない。
順天堂大は6勝12敗の7位。エースにボールを集め、積極的に外を打っていくスタイルは他になく、初めて見る人は驚くかもしれない。だが、見続ければ、エースへの信頼、自分たちがやってきたことに対する信頼が伝わってくる。この順天堂大らしさを来シーズンも活かしてほしい。
写真上:順天堂大・横田(右)に声を掛ける八代。
写真下:日本体育大・中居ら4年生は短い時間ながら全力でハッスル。
※日本体育大・大城選手、順天堂大・小鮒選手のインタビュー、集合写真は「続きを読む」へ。
テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ
2016.10.30 (Sun)
【2016リーグ2部】10/30 法政大VS東洋大(第18戦)
前半終了間際の連続3Pで東洋大が勝利
両者ともに3部との入替え戦が確定している9位・東洋大と10位・法政大。勝敗により順位変動はないが、それでも入替え戦に向け、いい形で最終日を終えたいのはどちらも同じ事。終始ロースコアとなった戦いの勝負の分かれ目は、前半終了間際だった。
試合は東洋大#25島崎(4年・SG)のドライブ、#2山口(4年・SG)の3Pで決めれば、法政大も#7藤井(4年・SG)の3P、#57玉城(2年・PG)のドライブで返すなど、どちらも落ちついた入りではあったが、全体的には両者シュートを決めきれず、得点が伸びず。そんな中で#24塚原(4年・PG)、#11中村晃太郎(4年・PG)らの得点で一歩東洋大が抜け出し、6-11で2Qへ。
2Qに入っても法政大はシュートの決定力が上がらない。#11中野(4年・SF)の3Pが決まるまでの3分間半は、対する東洋大が#2山口のジャンプシュートなどでリードを広げる。しかし、粘りを見せる法政大が1歩ずつ差を縮め、15-18の3点ビハインドとすると、2-3ゾーンを仕掛ける。これに、東洋大は少し攻めあぐねるもタイムアウト明けでアジャスト。東洋大#11中村晃太郎が怒涛の4連続3Pを決め、最後は#2山口のブザービーター3Pが決まり、15-33と一気に突き放して後半へ。
3Qは1Q同様にロースコアの展開。わずかながら決定力で東洋大が上回り、22-45で4Qへ。このまま東洋大ペースのままかと思われたが、最後まで自分たちのバスケを全うしようとする法政大は、途中出場の#13鈴木蓮(3年・G)が3連続アシストで#2田勢(4年・PG)のレイアップや#57玉城の3Pをお膳立て。東洋大はタイムアウトを請求するも、法政大の得点は続き、#24鈴木悠介(1年・C・洛南)のフリースローや#57玉城の3Pで35-50と追い上げる。その間、5分間ノーゴールにとどまった東洋大だが、#1渡邊(3年・PF)がドライブで切れ込みフリースローを獲得。1本沈めると東洋大の得点が動き出し、追撃を阻止。41-57で東洋大が勝利をあげた。
東洋大は、内外でバランス良く得点を取りつつ、前半終了間際に5本連続の3Pを決めたことで、勝利を大きく引き寄せる結果に。今季リーグ戦では、開幕2連勝と好スタートを切るも11連敗を経験するなど、「とにかく苦しかった」(#2山口)と結果的には苦難のシーズンとなった。2012年に2部昇格を決めた時以来の入替え戦となるため、4年生含めて初となる。「勝つのが一番だが、東洋らしく楽しんでやりたい」(山口)という気持ちを胸に、2部残留をかけた戦いに挑む。
法政大は、藤井、植村を中心にパスを展開し、多くのシュートチャンスを作るも、決定率の低さが響き、最終戦を勝利で飾ることはできなかった。3部との入替え戦に向け、1勝しかできなかったという事実は不安要素でもあるが、それでも自分たちのバスケットを貫きとおした自信は、入替え戦の苦しい場面で立ち向かう力となるはずだ。3年生以下の多くが経験を積んだだけに、来年につなげるバスケットをしたい。
写真上:東洋大・中村が決めた怒涛の4連続3Pは、勝利を大きく引き寄せるプレーとなった。山口と並んで東洋大の得点源の一人であり、入替え戦でのプレーぶりが見ものになる。
写真下:4Qに追撃ムードを演出した法政大・鈴木。藤井、植村、玉城とともに今季の法政はガード陣の成長が目立った。
※東洋大・山口選手、法政大・藤井選手のインタビューは「続きを読む」へ。
テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ
2016.10.30 (Sun)
【2016リーグ2部】10/30 江戸川大VS立教大(第18戦)
立教大も2部の舞台を後輩に残す
前日の第17戦で3敗の中央大が敗れたことにより、4敗の江戸川大はこの試合に勝ち、かつ後の第5試合で中央大が敗れれば1-2部入替戦とインカレ出場が決まる状況となった(星が並んだ場合は中央大が上回る)。そのせいか、立ち上がりは硬さが目立つ。一方の立教大は、前日の試合でスタートに復帰した#5三上(4年・SG)でなく今日は#11武田(3年・SG)を先にコートに送り出す。その武田が果敢に速攻やジャンプシュートを打っていき、チームを盛り立てた。1Q5分、13-13から江戸川大が2本の速攻でやっと抜け出したかと思われたが、フリースローを2投揃えられない。その間に立教大#14望月(4年・SG)が3Pを決めて19-20と逆転。この2人が得点を引っ張った立教大が22-28と先行して1Qを終えた。
2Q、江戸川大は#23保岡(3年・SG)の1on1や#44納富(3年・C)の合わせでじわじわ追い上げる。だがバスケットカウントのフリースローが決まらず、逆転できたのは残り5分。リバウンドを速攻につなげて36-35とすると、オフェンスでもリバウンドに粘る。要所で#55平子(4年・SF)の3Pも決まりリードを広げていくが、立教大も#17西村(4年・SG)が3Pを帰して43-38とついていく。
3Q、江戸川大の3Pが高確率で決まる。さらに#23保岡が続けてバスケットカウントを奪い、差は2桁に。残り4分、60-46でタイムアウトを取った立教大は、このQ途中からコートに入った#5三上が3Pを沈め、追撃といきたかったがなかなかインサイドに入り込めず、69-49と逆に点差を広げられてしまう。
4Q、立教大は#4森川(4年・PG)がリバウンドやルーズボールに飛び込み気迫を見せる。しかしチーム全体で3Pの確率が上がらず、残り4分77-56と点差は変わらない。ここから両チームとも4年生をコートに送り出していく。立教大#16石川(4年・SG)、江戸川大#9前田(4年・SG)らがシュートを決めて声援に応え、85-70と点差は開いたがすがすがしい空気で試合終了を迎えた。
立教大はくしくも昨年と同じ7勝11敗の6位。三上がリーグ戦前に負傷し長期欠場したため望月&三上のWエース体勢は叶わなかったものの、同じポジションの#11武田、スタートを務めあげた#6吉田ら3年生以下の成長が見られた。上位進出という次のステップは後輩たちに託す。また森川は3年連続アシスト王を達成した。
江戸川大は1990年の創部以来初の1-2部入替戦とインカレに挑む。これからは何もかも未知のステージだからこそ、行けるところまで突き進んでしまいたいところ。江戸川大らしい堅守速攻、そして2部得点王&3P王のエース保岡がどこまで通用するか。観る者を楽しませてほしい。
写真上:シューターぶりを発揮した立教大・西村。
写真下:江戸川大は佐相ら多くの4年生をコートに立たせた。
※江戸川大・平子選手のコメント、立教大・三上選手のインタビュー、集合写真は「続きを読む」へ。
テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ
2016.10.30 (Sun)
【2016リーグ1部】最終結果
準優勝 東海大学
3位 白鷗大学
4位 専修大学
5位 早稲田大学
6位 青山学院大学
7位 拓殖大学
8位 日本大学
9位 明治大学(2部2位との入替え戦へ)
10位 慶應義塾大学(2部1位との入替え戦へ)
優勝 筑波大学
準優勝 東海大学
3位 白鷗大学
【個人賞】
■最優秀選手賞 杉浦佑成(筑波大学)
■敢闘賞 寺園脩斗(東海大学)
■優秀選手賞 渡辺竜之介(専修大学)
■優秀選手賞 野﨑零也(白鷗大学)
■優秀選手賞 中山拓哉(東海大学)
■優秀選手賞 馬場雄大(筑波大学)
■優秀選手賞 生原秀将(筑波大学)
■得点王 アブ フィリップ(専修大学)
■3P王 多田武史(拓殖大学)
■アシスト王 齋藤拓実(明治大学)
■リバウンド王 アブ フィリップ(専修大学)
■MIP賞
テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ
2016.10.30 (Sun)
【2016リーグ】10/30結果(第18戦・最終日)
日本大学57(26-15,7-15,21-21,3-15)66白鴎大学
明治大学74(17-12,16-15,26-15,15-21)63慶應義塾大学
専修大学83(11-23,17-19,29-13,26-13)68青山学院大学
東海大学58(9-13,18-19,21-13,10-10)55早稲田大学
筑波大学100(29-28,19-18,22-9,30-19)74拓殖大学
筑波大学 16勝2敗
東海大学 14勝4敗
白鷗大学 13勝5敗
専修大学 9勝9敗
早稲田大学 8勝10敗
青山学院大学 8勝10敗
拓殖大学 8勝10敗
日本大学 6勝12敗
明治大学 6勝12敗
慶應義塾大学 2勝16敗
--------------------------------
■関東大学2部リーグ 日本体育大学世田谷キャンパス
立教大学70(28-22,10-21,11-26,21-16)85江戸川大学
法政大学41(6-11,9-22,7-12,19-12)57東洋大学
順天堂大学69(16-15,23-21,13-21,17-21)78日本体育大学
国士舘大学78(19-19,17-15,18-8,24-16)58駒澤大学
中央大学64(15-24,9-12,19-20,21-18)74大東文化大学
大東文化大学 18勝0敗
江戸川大学 14勝4敗
中央大学 13勝5敗
日本体育大学 11勝7敗
国士舘大学 11勝7敗
立教大学 7勝11敗
順天堂大学 6勝12敗
駒澤大学 5勝13敗
東洋大学 4勝14敗
法政大学 1勝17敗
テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ
2016.10.29 (Sat)
【2016リーグ1部】10/29レポート(第17戦)
日本大は最終日を待たずに入替え戦回避を決める
入替え戦を除けば、残り2日となったリーグ戦は上位、中位、下位にほぼ分かれる形に。上位は、白鷗大が12勝目をあげ、1勝差で追いかける東海大の結果次第では2位浮上の可能性があったが、すでに優勝を決めている筑波大に競り勝った東海大が2位を死守した。
中位は、8勝9敗で4チーム(青学大、専修大、拓殖大、早稲田大)が並ぶ結果に。下位は明治大が敗れ、日本大が勝ったことで、8位日本大、9位明治大が確定。日本大が入替え戦を回避し、1部残留。明治大は、10位慶應大とともに1-2部入替戦へ回ることになった。
2位浮上の可能性をかけた白鷗大と入替え戦回避をかけた明治大は、どちらも譲れない一戦となった。序盤は、積極的な攻めを展開した明治大が先行。白鷗大も#75シェッハ(1年・C・延岡学園)のインサイドや#28川邊(4年・SF)の連続3Pで追いつくと、そこから一進一退の攻防が続く。しかし、3Qに入るとディフェンスからいいリズムで攻撃につなげた白鷗大が一気に2桁差リード。一時3点差にまで詰めよられるが、明治大は逆転できず、試合終了。白鷗大は出だしの悪さを後半の入りでカバー、最後は落ち着いたプレーで70-77。12勝目を飾った。
明治大が負けたことで勝てば入替え戦回避が決まる日本大は、中位争いを抜け出したい青山学院大との対戦。1Qは日本大リードで終えたが、2Qで#0納見(1年・PG・明成)、#35伊森(1年・F・広島皆実)、#7ナナー(1年・CF・横須賀学院)らの活躍で青学大がリードを一時奪う。しかし、前半終了間際に日本大#24高橋耕陽(4年・SG)が3Pを沈め34-34の同点で後半へ。
後半は青学大のゾーンディフェンスに攻めあぐねる姿も見られたが、#11門間(4年・SF)、#5仁平(4年・PF)ら4年生の得点でリードを奪った日本大が、最後まで青学大の追撃をかわし、60-68で勝利。これで、最終日に1勝差の明治大と勝敗数が並んだとしても得失点差で1点上回るため、日本大は入替え戦を回避。嬉しい1部残留を決めた。対する青学大は、途中足を引きずる様子を見せたエース#24安藤(4年・F)を後半はベンチに温存、8分台の出場にとどまったことも痛かった。
4位から7位の中位争いの中にいる専修大と、10位確定となるも入替え戦に向け勢いをつけたい慶應義塾大との戦いは、#10大澤(2年・F)が1Qだけで3P3本を含む活躍により専修大が先行。慶應大も#22トカチョフ(3年・CF)と#11木村(3年・CF)らインサイド陣の得点で対抗するも、#30アブ(1年・C・アレセイア湘南)のダンクも飛び出した専修大が44-29で前半終了。後半に入っても高さで勝る専修大がリードを広げ、4Qには主力メンバーをさげる余裕を見せ、91-66で8勝目を手に入れた。
8勝8敗の拓殖大を1勝差で追いかける7勝9敗の早稲田大との戦いは、1Qを13-24と早稲田大がリード。2Qに入っても拓殖大の得点が伸びず、早稲田大ペースのまま試合が続く。後半に入っても状態は変わらないが、試合残り4分になりルーズボールを奪った拓殖大がシュートをねじ込むと一気にヒートアップ。激しいディフェンスからミスを誘い、差を縮めると#11山崎(3年・PG)の3Pで1点差に。しかし、早稲田大#36澁田(4年・G)に3Pを決め返されるなど、あと1歩及ばず。最後は早稲田大が逃げ切り、70-74で8勝目を手にした。
写真上:チームトップの25得点13リバウンドを叩きだした日本大・高橋。門間や仁平とともに4年生としての気持ちを見せるプレーを終始展開。1部残留に大きく貢献した。
写真下:終了間際、猛追の拓殖大が1点差に迫るも、突き放す3Pを決めたのが早稲田大・澁田だ。序盤から果敢にゴールに攻め込む気持ちを見せていたからこそ大事な場面での得点につながった。
※白鷗大・奥野選手、日本大・新号選手のインタビューは「続きを読む」へ。
◆PICK UP
【東海大が終始集中力を見せて筑波大に一矢報いる】
1勝差の3位白鷗大が第1試合で勝利したため、直接対決の得失点差では負けている東海大は、敗れれば2位の座を奪われてしまうことに。2位死守を胸に、そしてインカレでの雪辱を期す前哨戦としても負けられない相手として、既に優勝している筑波大との対戦を迎えた。
1Qは東海大が主導権を握った。序盤、#46生原(4年・PG)の積極的なシュートや#6馬場(3年・SF)の速攻ダンクなども早々に飛び出すなど、筑波大がリズムを掴んだに見えたが、東海大は#4寺園(4年・PG)がこれを阻止。決められてもすぐさま3Pを決め返し、さらには筑波大ディフェンスの隙をついてゴール下でフリーの選手に活かし、アシストパス。その活躍もあり、勢いが増した東海大はディフェンスで筑波大からミスを誘うなど、有利にすすめ、14-20で2Qへ。
2Qも東海大の流れは変わらず、#13中山(4年・SG)らの連続バスケットカウントでリードを広げると、筑波大はミスが続き、苦しい時間帯に。タイムアウトから立て直しを図り、ディフェンスで東海大のオフェンスを防ぐと流れは筑波大へ。#11増田(1年・PF・福大大濠)が獲得したフリースローで得点を重ね、差を縮める。そこに、#8木林(4年・PF)がジャンプシュートを決めると、25-28の3点差。しかし、タイムアウトを請求した東海大が逆転は許さず。#3大矢(4年・PF)のジャンプシュート、#25平岩(1年・C・土浦日大)のフリースローで再びリードを広げると、#13中山からのアシストパスで#33鈴木(4年・SF)が3Pを沈める。最後、筑波大#6馬場がドライブをねじ込むも、31-40で東海大ペースのまま前半を終えた。
3Q、筑波大は3ファウルの#8木林にかわり、#81小原(4年・C)をコートへ。3Pが決まらず苦しい状況を、オフェンスリバウンドでチャンスをつなぎ#46生原が倒れながらフリースローを獲得すると、#6馬場がスティールから速攻ダンクを決め、再び3点差。ここで前半1点と抑えられていた#17杉浦(3年・PF)が奮起し、フリースローと3Pを沈め、ついに43-43の同点へ。#6馬場がスティールから速攻でバスケットカウントを沈めると盛り上がる筑波大。しかし、この日の東海大は筑波大の追撃に焦る事もなく、終盤は#13中山の連続得点で48-49と東海大1点リードで最後の10分間へ。
筑波大は歯車が嚙み合わないのか、シュートがことごとくリングに嫌われ、決めることができず。3分間ノーゴールの間に#24卜部(3年・SF)、#13中山の3Pフリースローなどでリードを広げると、#11白戸(3年・SG)の3Pが決まり、流れは完全に東海大へ。筑波大が再三タイムアウトを請求し立て直しを図るも、#13中山、#4寺園ら東海大4年生がチームを牽引。これに、#25平岩、#白戸など3年生以下のメンバーも続き、試合終了。57-73で東海大が大きな1勝をあげ、白鷗大と1勝差をキープ。2位を死守したまま、最終戦を迎える。
その東海大は、怪我により#35伊藤(4年・PG)、#81関野(4年・SF)らを欠いたが、残りの4年生・#4寺園、#13中山を中心に、その気持ちを汲んだ下級生が奮闘。特にディフェンスは寄りの早いディフェンスで筑波大の攻撃リズムを崩し、得点源である#17杉浦を前半1点に抑えたことも大きかった。「(ダブルチームなど)指示は出していないが、彼らが自ら危機感を感じて寄ったりスイッチしたりとだいぶ連動というか心配りができるようになってきた」(陸川HC)とリーグ戦を通して3年生以下の成長を優先にし、苦しい試合でも戦い抜いてきたことが結果として出始めている。
対する筑波大は、「1巡目は全勝だったが2巡目は2敗。ということは我々が成長していないということ吉田監督」(吉田監督)と厳しいコメントを残した。前週で優勝を決めただけに、「優勝チームとして見られることになるのだから、最終週きっちりと勝って終わらせないと意味がない」と選手たちに伝えるも、目指していたものを掴んだ後のモチベーションコントロールの難しさに最終週にして直面した形だ。初めて追われる立場となった今季の新たな課題だけに、インカレにつながるよう最終日をいい形で終わらせたいところだ。
写真上:積極的にダブルチームを仕掛ける東海大ディフェンスにリズムを狂わされた筑波大はシュートが決まらず苦しい試合内容となった。
写真下:前半は寺園、後半はこの中山がチームを牽引した東海大。得点のみならず、アシスト、ディフェンス、リバウンドなど多くのプレーで躍動した。
※東海大・白戸選手のインタビューは「続きを読む」へ。
テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ
2016.10.29 (Sat)
【2016リーグ2部】10/29レポート(第17戦)
熾烈な下位争いは法政大10位、東洋大9位で確定
既に大東文化大の優勝が決まった2部リーグは、2位争いと下位の入替え戦争いが最終週の見どころになった。下位争いは場合によっては3チームの三つ巴の可能性もあったが、順天堂大が東洋大を下したことで東洋大の入替え戦行きが決定。法政大の10位も確定した。残す2位争いは、勝てば2位決定だった中央大は国士舘大に破れ、同率で並ぶ中央大と江戸川大のどちらが2位となるかは、最終日の結果次第に。最終日、江戸川大は立教大と、中央大は無敗で優勝を決めた大東文化大との対戦になる。
江戸川大―法政大は、負ければ10位が確定してしまう法政大が立ち上がりからアグレッシブに攻め続けたことで、3位の江戸川大に対して終盤まで競る展開となる。前半、法政大は#11中野(4年・SF)の3Pをはじめ外角シュートが当たり順調に得点。それに対して江戸川大は法政大のディフェンスが激しく外角はタフショット気味、その代わり#23保岡(3年・SG)や#44納富(3年・C)らがゴール下で地道に点を重ねていき、32-33の1点差で折り返す。後半になっても両チーム集中を切らさずシーソーゲームを続けていたが、4Qが始まって試合が動く。#23保岡・#49飯田(3年・PG)の連続3Pが決まると流れは江戸川大へ。法政はシュートの確率が落ち、5分ほど無得点の時間が続いてしまう。これが大きく響き、法政大は江戸川大に追いつくことができず。78-66で試合終了となった。
2勝の差があり、勝敗が順位に関わりない状態の5位日本体育大―6位立教大の試合は、立ち上がりから日本体育大がリバウンドを確実に掴み、立教大はタフショットを強いられてターンオーバーが続いた。1Q、18-8と日体大が気持ちよく得点して差がついてしまうと、2Qもそのまま日体大らしい走る展開で37-18と大差をつけた。しかし3Q、立教大はようやく#14望月(4年・SG)を始めアウトサイドも当たりだし、ゴール下でも粘ってじわじわと追い上げると、4Q残り5分半で4点差にまで詰め寄った。日体大はシュートの確実性が落ち始め、残り3分には遂に2点差にまで詰め寄られてしまう。しかし残り2分になって#54津田(1年・PF・県立城東)のゴール下、#3大浦(1年・SG・広島皆実)のバスケットカウントや速攻など、ルーキーが踏ん張ると再び立教大を引き離し、70-61で試合終了となった。
既に優勝を決めている大東文化大は、前の試合の勝敗で2部残留が決まった駒澤大と対戦。駒澤大は前半#14川嵜(4年・F)を負傷で欠く状態になるが、食い下がる。それでも立ち上がりからリードした大東大はベンチメンバーをまんべんなく登場させながら有利に勝負を進め、81-59で17と連勝を伸ばした。
写真上:江戸川大・オウマのダンク。リバウンド争いではやはり強かった。
写真下:日体大はベンチも終始盛り上がり、コートの選手を後押しした。
※大東文化大・花井選手、立教大・森川選手、望月選手のインタビューは「続きを読む」へ。
◆PICK UP1
【順天堂大が逆転劇で2部残留、東洋大は3部入替え戦へ】
負けで3部との入替え戦進出となる東洋大と、勝てば入替え戦の回避が決まる順天堂大の戦いは、互いに1本目のシュートが決まり両者応援団にも熱の入る立ち上がり。決められたら決め返すという緊迫した入りの1Qは、開始3分で順天堂大が#17小鮒(4年・F)が2本、#6川久保(3年・F)が1本の3Pを沈めて抜け出そうとする一方で、東洋大は外を打たされる形が決まらずリバウンドも取れない。しかし#88山本(4年・PF)がドライブを仕掛けてフリースローを獲得し、#11中村(4年・PG)を投入して打開をはかる。残り3分は互いに得点が伸びないが、ファウルが続いた東洋大が出遅れて14-22と順天堂大リードで1Q終了。
2Q、8点を追う東洋大はゾーンで順天堂大のオフェンスからミスを誘い詰め寄るが、オフェンスでは打ち急ぎが目立つ。再び8点差に戻されるとこの差がなかなか動かない状態に突入。しばらく膠着状態が続いたが、最後にこの試合で復帰した#73佐々井(2年・PG)の3Pが入って33-22と順天堂大がリードし、前半を折り返す。
3Q、東洋大が追い上げる。高い位置からのディフェンスで粘ってターンオーバーを誘い、早い展開に持ち込み点差を詰めると#2山口(4年・SG)の3Pが決まって開始3分半で3点差に。さらにボールカットから#25島崎(4年・SG)の速攻で開始5分に37-38と逆転に成功する。順天堂大も#6川久保の3Pで返すが、ここから東洋大は#88山本のジャンパーが2連続。速攻も出て残り2分で8点のリードに成功。このQを43-54の東洋大リードで終えて4Qに入った。
最終Q、順天堂大は東洋大のディフェンスの前にきれいにシュートを打てる場面が少ないが、中盤で東洋大のシュートが落ち始めると差を詰めて、#29千葉(1年・F・盛岡市立)の3Pが残り1:12に入り、63-63の同点に追いついた。残り1分を切り、#17小鮒のドライブで順天堂大が逆転。東洋大はここから勝負どころの1本が出ず、最後は66-69と順天堂大が逃げ切って6勝目。これにより東洋大が9位で3部との入替え戦へ進むことが決まった。
写真上:順天堂大は終盤、小鮒のドライブからのシュートで勝利を確定的に。
写真下:東洋大は高い位置からの守りで相手のミスを誘い、島崎も速攻を連発したが勝利に届かず。
※順天堂大・八代選手、佐々井選手のインタビューは「続きを読む」へ。
◆PICK UP2
【息詰まる激闘の末に国士舘大が中央大を下す】
勝てば2位で入替え戦進出とインカレ出場の切符を手にできる中央大と、1巡目では中央大を倒している国士舘大による最終ゲーム。中央大にとっては何よりも勝利が目的であり、国士舘大にしてみれば一矢報いる気持ちが表れた、この日のハイライトになった。
1Qは国士舘大#12臼井(3年・PF)の3Pが当たりリードする。中央大は内外でシュートが決まらず10-17とこのQ出遅れた。それでも2Qになると中央大が#7森(4年・PF)のフック、#28鶴巻(2年・F)のフリースローと続き、ゴール下の#7森へのアシスト、速攻も決まって開始3分で追いつき、ここから激しい競り合いになった。#88板垣(4年・PF)、#66馬(4年・C)を下げてサイズが小さくなった国士舘大の方がやや苦しい時間帯が続き、残り3分まで5点と取るにとどまったが、#25中村(1年・SF・北陸)の3Pなどが決まると持ち直した。さらに#86下(2年・PG)の3Pにジャンパー、#66馬へのアシストが決まり流れは良好。中央大は打ってはいくがアウトサイドの確率で苦しみ、27-35と国士舘大がリードして前半を終えた。
3Qも激しい主導権争いが続く。追う中央大は#7森が中に攻めるスタイルが中心で、ファウルをもらっていくがその他の選手の得点が伸びず。リードしている国士舘大も開始4分で5得点と激しいディフェンスの前にシュートが決まらない。中央大は#28鶴巻のアウトサイドで2点差とするが、国士舘大が#86下の3Pで返すと中央大は#88浅見(3年・C)の3Pで押し戻すというやり合いに。続いて#7森のバスケットカウントで残り3分で42-42の同点に戻した中央大は、リバウンドを取ってからの速攻が続き、流れを掴みかけるが国士舘大も譲らず。#37阿部(2年・SG)の3P、#21池田(1年・SG・小禄)のジャンパーなどで踏みとどまり、46-50と国士舘大リードで4Qへ。
4Q、開始早々#6柿内(3年・G)のジャンパーで2点差に迫る中央大。ここから国士舘大は2連続で決められず、開始3分、#28鶴巻のレイアップで中央大が再び同点にする。中央大は#6垣内が積極的に攻め、ジャンパー、フリースロー獲得が続いてリードするが、国士舘大は#66馬のバスケットカウントで再び同点に。残り3分、同点の展開からどちらが抜け出すか緊迫した状態の中、国士舘大は#12臼井のブロックから、#37阿部の速攻が生まれ2点リード。中央大はアウトサイドが当たらないが#6垣内のティアドロップでが大きく弧を描いて決まり残り1分半で再び同点。58-58の状況から再び互いに#32臼井、#7森が決め合うが、勝負の決定的瞬間は残り18.8秒、国士舘大#86下の3Pが沈み60-63と3点のアドバンテージに。中央大はタイムアウトを挟んでシューターの#33三上(1年・F・明成)を投入。#28鶴巻と両ウイングどちらも打てる形にして最後の勝負に懸ける。残り11.4秒、中央大のオフェンスでボールが渡ったのはディフェンスが追いついていなかった#33三上の方。しかし0度から放った3Pはゴールを大きく外れてエンドラインを割る。残り時間、中央大はファウルゲームを仕掛けるがゴールならず、#86下の3Pが決勝点となり国士舘大が激しい戦いに勝利した。
中央大は森、鶴巻がともに20点オーバーとなったが、他が伸びず。得点源が限られた状態になってしまった。本数は打ったものの、3Pの確率は1/19と厳しいもの。8本が決まった国士舘大との差がここに出た。この敗戦で最終戦の大東文化大戦に勝たなければならない背水の陣に追い込まれた。
国士舘大はスタメンの4人が2桁得点をマーク。点が取れずに苦しむ時間帯もあったが、リバウンド本数と勝負どころの1本を決めきったことが勝利を呼び込んだ。
写真上:インサイドでは苦しみながらも馬が踏ん張りを見せた国士舘大。
写真中:後半、中央大は柿内がオフェンス面で貢献した。
写真下:試合終了後、抱き合う板垣と馬。
※国士舘大・臼井選手のインタビューは「続きを読む」へ。
テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ
2016.10.29 (Sat)
【2016リーグ】10/29結果
明治大学70(16-10,13-19,19-24,22-24)77白鷗大学
青山学院大学60(14-18,20-16,7-14,19-20)68日本大学
専修大学91(23-18,21-11,29-16,18-21)66慶應義塾大学
拓殖大学70(14-24,11-12,18-20,27-18)74早稲田大学
筑波大学57(14-20,17-20,17-9,9-24)73東海大学
筑波大学 15勝2敗
東海大学 13勝4敗
白鷗大学 12勝5敗
拓殖大学 8勝9敗
青山学院大学 8勝9敗
早稲田大学 8勝9敗
専修大学 8勝9敗
日本大学 6勝11敗
明治大学 5勝12敗
慶應義塾大学 2勝15敗
--------------------------------
■関東大学2部リーグ 日本体育大学世田谷キャンパス
法政大学66(17-14,16-18,20-25,13-21)78江戸川大学
日本体育大学70(18-8,19-10,15-23,18-20)61立教大学
順天堂大学69(22-14,11-8,10-32,26-12)66東洋大学
大東文化大学81(23-18,18-8,17-18,23-15)59駒澤大学
中央大学60(10-17,17-16,19-17,14-13)63国士舘大学
大東文化大学 17勝0敗
中央大学 13勝4敗
江戸川大学 13勝4敗
国士舘大学 10勝7敗
日本体育大学 10勝7敗
立教大学 7勝10敗
順天堂大学 6勝11敗
駒澤大学 5勝12敗
東洋大学 3勝14敗
法政大学 1勝16敗
テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ
2016.10.27 (Thu)
【2016リーグ】10/29、10/30予定(第9週)
11:00 明治大学 vs 白鷗大学
12:40 青山学院大学 vs 日本大学
14:20 専修大学 vs 慶應義塾大学
16:00 拓殖大学 vs 早稲田大学
17:40 筑波大学 vs 東海大学
10月30日(日)国立代々木競技場第二体育館
11:00 日本大学 vs 白鷗大学
12:40 明治大学 vs 慶應義塾大学
14:20 専修大学 vs 青山学院大学
16:00 東海大学 vs 早稲田大学
17:40 筑波大学 vs 拓殖大学
--------------------------------
■関東大学2部リーグ
10月29日(土)日本体育大学世田谷キャンパス
11:00 法政大学 vs 江戸川大学
12:40 日本体育大学 vs 立教大学
14:20 順天堂大学 vs 東洋大学
16:00 大東文化大学 vs 駒澤大学
17:40 中央大学 vs 国士舘大学
10月30日(日)日本体育大学世田谷キャンパス
10:00 立教大学 vs 江戸川大学
11:40 法政大学 vs 東洋大学
13:20 順天堂大学 vs 日本体育大学
15:00 国士舘大学 vs 駒澤大学
16:40 中央大学 vs 大東文化大学
※3部以下は関東大学バスケットボール連盟のサイトでご確認ください。
テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ
2016.10.25 (Tue)
【2016関西リーグチャレンジマッチ決勝】10/25 大阪学院大VS大阪産業大
エースの大活躍で大阪学院大が最後のインカレ枠を掴む
リーグ戦では苦しんだ末に、土俵際から1部5位に滑り込んだ大阪学院大と、混戦となった2部リーグを最終戦の勝利で優勝し、1部昇格を決めた大阪産業大。インカレ出場最後の切符をかけたチャレンジマッチ決勝戦は、ともに上り調子の2チームの対戦となった。昨年この舞台で勝利したのは、2部優勝を決めて言わば挑戦する側の関西大。今年のチャレンジマッチも、チャレンジャーの立場である大阪産業大が存分に良さを発揮し、またも2部チームがインカレ出場を果たすのかと思われる場面もあった。
しかし、勝負どころを制したのは大阪学院大だった。チームが、いや関西が誇るスコアラーが、大一番で怒濤の爆発力を発揮。会場の東淀川体育館は、歓声と嘆息が入り交じった。リーグ最終盤から怒濤の巻き返しを見せた大阪学院大が、関西最後のインカレ出場権を見事に掴み取った。
写真:フリースローを得て集中する澤邉に、渡邉が静かに声をかける。4年生同士の絆を感じさせる瞬間だった。
※詳しいゲームレポートと、大阪学院大・渡邉選手、澤邉選手、大阪産業大・松田選手のインタビューは「続きを読む」へ。
テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ
2016.10.23 (Sun)
【2016リーグ1部】東海大ホームゲームレポート
お祭りの雰囲気も漂う特別な2日間
第8週、大学界でも最大といえる東海大のホームゲームが開催された。今年で8回目を迎えるというホームゲーム。当初のシンプルな形から年々進化し、現在は音響設備の投入やプロのMCによる進行等、演出面ではBリーグ風のプロ仕様に仕上がっている。また、他大学は基本的には部員が主体となってホームゲームを運営するが、東海大の場合は大学を巻き込んでの開催であり、当日は各ブースや屋外イベント等、東海大の学生もスタッフとして数多く参加している。
今年は4月に起こった熊本地震における復興もテーマとして盛り込まれ、熊本の物産の販売ブースも設置された。この災害では九州にある東海大のキャンパス、学生にも多くの被害があったのは周知の通り。その他、Tシャツの売上からもチャリティに回される予定だ。
22日の土曜日には2試合、23日の日曜日は計5試合が会場で行われたが、日曜日の最終入場者数は2571名。最終試合となった東海大の試合では、満員の観客が母校のチームに多くの声援を送った。
写真上:今年からアリーナ照明がLEDとなり、会場を暗くする演出が可能になった。オープニングはよりドラマチックな雰囲気に。
写真下:エスコートキッズたちと記念撮影。
※その他のホームゲームの様子は「続きを読む」へ。
テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ
2016.10.23 (Sun)
【2016リーグ1部】10/23レポート(第16戦)
東海大はホームの観衆に応える2連勝
第8週は1部リーグでも最大規模を誇る東海大のホームゲーム。23日は全5試合が東海大学湘南校舎にて行われた。筑波大はここで早稲田大を下し、2試合を残して優勝を決定。優勝は2002年以来、14年ぶり。
また、下位争いは慶應義塾大が10位確定となり、2部との入替え戦に進むことが決まった。もう一枠については8位日本大、9位日本大の両チームとも勝利したため、最終週まで分からない状態だ。
写真:ベンチで喜ぶ筑波大の面々。筑波大は東京教育大時代も含め、10度目のリーグ優勝。
3位白鷗大は中盤位に留まる専修大相手に、シュートの確実さ、#75シェッハ(1年・C・延岡学園)の高さが#30アブ(1年・C・アレセイア湘南)を上回った。専修大は制空権を握られる場面も多く、2Q頭からじりじりと差を広げられた。何度もあと数点差という状況まで詰め寄る場面もあったが、同点にするまではいかず。白鷗大はメンバーをまんべんなく使いながら余裕を持って79-98で11勝目。
勝てば優勝が決まる筑波大は、早稲田大と対戦。立ち上がりこそ#2満田(4年・SF)の3Pが連続で決まり早稲田大を翻弄したが、早稲田大がディフェンスをプレスに切り替えると途端に機動力が鈍り、追いつかれて逆転してはされるシーソーゲームに。しかし1Qを17-16で終えたあと、2Qは#46生原(4年・PG)の3Pなども決まって勢いがつくと、早稲田大を引き離して前半は44-27と17点のリードに。早稲田大は上からの位置でディフェンスを仕掛け続けるが粘りきれず、オフェンスでは相手の高さもあって持ち味は出せなかった。3Qの立ち上がりは両者停滞するが、早稲田大はオフェンスをシャットアウトされてこのQは7点に終わると、最終Qは筑波大がベンチメンバーも使って93-60で、14年ぶり10度目の優勝を決めた。早稲田大は依然として怪我人の欠場が続いており、やや苦戦が続く。
東海大は拓殖大をホームに迎えた。この日は#3大矢(4年・PF)、#4寺園(4年・PG)、#35伊藤(4年・PG)、#33鈴木(4年・SF)、#81関野(4年・SF)とスタメン全員を4年で揃え、立ち上がりは上々。#4寺園、#33鈴木の3P、#81関野のドライブインなど、4年生同士のこなれたプレーで滑り出す。一方の拓殖大は#13阿部(3年・SG)が開始早々2ファウルと苦しくなるが、ゴール下の#55藤井(4年・C)へパスが通り、#39成田(4年・SG)の3Pもあってやや追い上げ1Qは26-19で終了。しかし簡単にシュートは打てず2Qは9点止まり。
東海大は2Qになると下級生も使っていき前半は47-28。3Q、拓殖大は#39成田が当たって来ず、#18多田(1年・SF・八王子)、#16飯田(3年・SF)の布陣に切り替える。しかしディフェンス面ではサイズがない分、東海大に簡単に得点されてしまう状態は止まらず。4Qもそのまま優位に試合を進めた東海大が96-73で勝利し、満員の観客の声援に応えた。この日は4年メインの起用となが、やはり最上級生が5人コートに揃うと息の合い方は絶妙。途中、#35伊藤が膝の大事を取って下がったのがやや気にかかるが、やはり4年の力の確かさは見事だった。
写真上:筑波大は#4青木が欠場したものの、生原がアグレッシブに攻めた。
写真下:東海大は4年生の連携で立ち上がりから拓殖大を突き放した。
◆PICK UP
【下位争いの2試合は日本大・明治大ともに5勝をマーク】
下位争いは混戦が続いてきた。入替え戦回避に向けて互いに負けられない2勝の慶應義塾大と4勝の日本大の対戦は、ディフェンスで勝った日本大に軍配が上がり、また日本大と同じ勝率で9位の明治大は、青山学院大に完全勝利して、どちらが入替え戦に進むのか、回避の熾烈な争いが続いた。
慶應義塾大-日本大は、立ち上がりに日本大#23本村(2年・SG)の2本の3Pや#24高橋(4年・SG)のレイアップなどで日本大が先行。慶應義塾大もすぐ追いついて逆転するが、残り3分から互いに決めきれない場面が続き、結局15-16と日本大リードで1Q終了。1Qで#6新号、2Q頭に#11門馬が2ファウルとなった日本大はこの2人を下げて分が悪くなるが、慶應大も外が当たって来ず、両者思うように得点が伸びない。しかし慶應大の方がより多くミスが続き、前半は23-34で日本大がリードして終了。
3Q、今度は日本大のターンオーバーが頻発して次第に追いつかれる。しかし終盤に3点プレーが多く出て40-47と最小3点差になったところを7点に戻して4Qへ入ると、日本大はディフェンスで慶應大の外を封じ、#24高橋がペイントに切れ込むプレーで再び15点差にして流れを掴んで、49-66で勝利。これで日本大は5勝。慶應大は続く試合で明治大が勝利したため、勝敗で並ぶことができなくなり10位で入替え戦進出が決まった。
前の試合の日本大の勝利を受けて負けられない明治大は、青山学院大相手に立ち上がりから内外で得点。青学大は得点源のインサイド、アウトサイドとも機能せず。8点のビハインドを負って2Qへ入ったが、2Qもオフェンスが改善せず、インサイド勝負でも負けて明治大に逃げられ前半で20-36と大差がついた。後半3Qも青学大はゴール下でのイニシアチブが取れず、ディフェンスにも簡単に穴ができてしまい、明治大に簡単に得点されていくと3Q終了時で点差は22まで開いてしまった。青山学院大は4Q、点差を縮める場面もあるが挽回は叶わず54-69で明治大が5勝目をあげた。青学大は終盤に入り課題が大きく見えてきている。インカレを見据えた修正が必要だろう。
写真上:日本大はミスも多かったが、本村らシューター陣の得点に助けられた。
写真下:明治大は田中井がスタメンに入り、攻守で活躍。
※日本大・青木選手のインタビューは「続きを読む」へ。
テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ
2016.10.23 (Sun)
【2016リーグ2部】10/23レポート(第16戦)
下位順位争いは苛烈さを増す
16試合を終えて、未だ負けなしの大東文化大が優勝を決めた。入替戦で2部1位に相応しい姿を見せるべく、残り2試合をしっかり戦いたいところ。また、3位江戸川大は4位国士舘大と3勝差をつけ、2位もしくは3位が確定した。1勝差の2位中央大、3位江戸川大はともに勝ち、我慢比べが続く。
また、2-3部入替戦回避争いは、2戦を残し、10位法政大は9位東洋大と2勝差だが、直接対決を控え法政大は順位を1つ上げる可能性を残している。東洋大も、2勝差の8位駒澤大には勝敗が並んだ場合得失点差で上回り、同じく2勝差の7位順天堂大(※順位は駒澤大との対戦成績による)とは直接対決を残す。終わってみなければ誰が笑い、誰が泣くかはわからない。
中央大は駒澤大に容易にシュートを打たせず12-4とスタートダッシュ。だが駒澤大#18前田(3年・PG)の3P2本などで一時2点差に。2Qにも同様の展開が見られたが、駒澤大#65針生(2年・PF)のファウルトラブルを機に中央大がリバウンドを支配、#28鶴巻(2年・F)の得点などで突き放す。主力には疲れも見えるものの、サブメンバーがしっかり働いて75-59で白星を積み上げた。
江戸川大-順天堂大は、江戸川大#23保岡(3年・SG)が1Qから全開。3Pに速攻に次々決めこのQだけで18得点。さらには正ガードを欠く順天堂大から何度もボールを奪い、速攻につなげて29-6と圧倒する。対する順天堂大は#17小鮒(4年・F)の調子が上がらず1Q途中にベンチへ退く展開。チーム全体で前半3P成功0本に留まり52-20と大差がつく。後半、江戸川大は主力を休ませ94-67で勝利。順天堂大もメンバーを入れ替えながら取り組みを続け後半だけなら上回った。
日本体育大は第15戦で負傷した#32フェイ(2年・C)に代わり#45河野(1年・PF・福岡第一)がスタメン。ファウルがかさむも#54津田(1年・PF・県立城東)とも時間をを分け合い果敢なプレイを見せる。守っても前半法政大の2FG成功を4/13本に抑え、速攻につなげて38-20。3Q、法政大に3Pを決められるも趨勢が変わるには至らず、80-48で逃げ切った。
写真上:優勝を決め笑顔でチームメイトとハイタッチする大東大。
写真下:津田とともに思いきりよくプレイした日体大・河野。
※日本体育大・小田桐選手のインタビュートは「続きを読む」へ。
◆PICK UP1
【意地のぶつかり合いは立教大の4年生が上回る】
2-3部入替戦を回避するにはとにかく勝つしかない東洋大。立教大のターンオーバーを誘い、攻めてもオフェンスリバウンドをもぎ取り攻撃の機会を増やしていく。だが決定力では#14望月(4年・SG)を始め立教大が上回り、前半は39-33と立教大リード。
3Q、東洋大はインサイドにアタックするもフィニッシュまではできず、逆に立教大が速攻につなげて45-35と2桁差がつく。立教大はさらに、残り2分半から#17西村(4年・SG)が3連続でロングシュートを沈め60-41と一気に突き放す。東洋大はこれまでならば消沈してしまうところ、タイムアウト明けにディフェンスから仕切り直す。#88山本(4年・PF)のチームファウルフリースローの後、スティールから#2山口(4年・SG)、#11中村(4年・PG)が連続で決める。残り10秒#11中村のスティールからのシュートは決めきれないも、60-51と得点を50点に乗せ、差も1桁に押し戻す。
4Qは取られたら取り返す展開となる。立教大は#14望月が3Pを2本決めるなど好調を維持し、76-65と優位を守る。さらに#4森川(4年・PG)がチームファウルフリースローを誘い、80-67で残り時間2分を切る。ここで東洋大は#25島崎(4年・SG)が思いきりよく3Pを放って決めると、激しいプレッシャーをかけてスローインや運びのボールを奪い、再び#25島崎の3Pなど4連続得点で1分35秒80-77と射程圏内に捉える。立教大はタイムアウトを挟むと落ち着き、時間を使ってフリースローを得るが、これを2投揃えられない。だが東洋大もシュートを決めきれず、83-79でタイムアップ。立教大メンバーが安堵の表情を浮かべるのに対して、東洋大は悔しい惜敗となった。
写真上:3Qに連続3Pを決めた立教大・西村を称える4年生たち。
写真下:東洋大・島崎も4年生の執念を見せたが1歩及ばなかった。
◆PICK UP2
【2Qに立て直した大東大が2部優勝を果たす】
勝てば優勝が決まる大東文化大。無意識の硬さとなったか、国士舘大のオフェンスを中外ともに止めきれず、残り5分半7-15と先行されタイムアウトに追い込まれる。国士舘大が#66馬(4年・C)の1on1、#0角田(3年・SF)の機転を効かせたプレイで加点するのに対し、大東大は交代でコートに入った#20毕(3年・PF)がリバウンドを拾ってシュートにつなげ、16-24とついていく。
2Qに入ると、#12熊谷、#20_を中心にオフェンスを組み立てていく。#20ビーがミドルレンジからのジャンプシュートに加え、インサイドの1on1、#87波多(4年・SG)へのアシストとオールラウンドに活躍し、#12熊谷はゲームコントロールに加え、自身の3Pを含むアウトサイドシュートで得点を伸ばす。対する国士舘大は開始5分30秒時点、#21池田(1年・SG)のジャンプシュートがこのQ初得点となり、その後も得点が伸び悩む。大東文化大はこのQ途中から入った#15モッチ(1年・C・桜丘)もゴール下でブロックショット、得点と存在感を表す。大東文化大はアウトサイドシュートの確率・オフェンスリバウンドが良く、対する国士舘大はインサイド中心のオフェンスを展開したが決めきれず、前半は6点のリードを大東文化大が奪った。
3Q、悪い流れを断ち切りたい国士舘大だが、オフェンスではアウトサイドシュートの確率が悪く得点が伸び悩む。ディフェンスでは大東文化大#12熊谷、#20ビーを止められず大きく引き離されてしまう。4Q、国士舘大は開始早々に#88板垣(4年・PF)がディフェンスをゴール下まで押し込んで得点を決めたが、その後が続かない。残り5分30秒、国士舘大はフロントコートからディフェンスで仕掛けるが中々得点につながらず、その間、大東文化大は#3竹内(3年・PG)、#56山岸(3年・PF)らと満遍なく得点し、76-59で勝利を収めた。
これで大東文化大は無敗で優勝を決定。力があると言われながら一昨年は入替え戦3戦目で涙を飲み、昨年は入替え戦進出まで届かなかった。3度目の正直となるかが入替え戦の見どころとなろう。
写真上:大東文化大・毕はボースハンドダンクも見せるなど躍動。
写真下:1年生の中で、望月とともにプレイタイムをもらっている国士舘大・池田。
テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ
2016.10.23 (Sun)
【2016リーグ】10/23結果(第16戦)
専修大学79(16-19,19-22,23-27,21-30)98白鷗大学
慶應義塾大学49(15-16,8-18,17-13,9-19)66日本大学
青山学院大学54(10-18,10-18,9-15,25-18)69明治大学
筑波大学93(17-16,27-11,23-7,26-26)60早稲田大学
拓殖大学73(19-26,9-21,20-25,25-24)96東海大学
筑波大学 15勝1敗
東海大学 12勝4敗
白鴎大学 11勝5敗
拓殖大学 8勝8敗
青山学院大学 8勝8敗
早稲田大学 7勝9敗
専修大学 7勝9敗
日本大学 5勝11敗
明治大学 5勝11敗
慶應義塾大学 2勝14敗
--------------------------------
■関東大学2部リーグ 東洋大学総合スポーツセンター
東洋大学79(13-19,20-20,18-21,28-23)83立教大学
日本体育大学80(20-10,18-10,21-20,21-8)48法政大学
順天堂大学67(6-29,14-23,21-20,26-22)94江戸川大学
大東文化大学76(16-24,21-7,20-10,19-18)59国士舘大学
中央大学75(20-14,18-17,17-6,20-22)59駒澤大学
大東文化大学 16勝0敗
中央大学 13勝3敗
江戸川大学 12勝4敗
国士舘大学 9勝7敗
日本体育大学 9勝7敗
立教大学 7勝9敗
順天堂大学 5勝11敗
駒澤大学 5勝11敗
東洋大学 3勝13敗
法政大学 1勝15敗
※3部リーグの結果は関東大学バスケットボール連盟のサイトをご確認ください。
2016.10.23 (Sun)
【2016関西リーグ1部】最終結果
優勝 関西学院大学(18年ぶり14回目)
2位 天理大学
3位 立命館大学
4位 京都産業大学
5位 大阪学院大学
6位 大阪体育大学
7位 大阪経済大学
8位 近畿大学(2部3位との入替え戦へ)
9位 関西大学(2部2位との入替え戦へ)
10位 同志社大学(2部1位との入替え)
【個人賞】
■最優秀選手賞 池嶋一輝(関西学院大学)
■敢闘賞 イビス ニヨキゼラ(天理大学)
■優秀選手賞 松原寿樹(関西学院大学)
■優秀選手賞 松田健太(関西学院大学)
■優秀選手賞 佐々木隆成(天理大学)
■優秀選手賞 福永雅刀(立命館大学)
■優秀選手賞 リンダー ライアン 雅輝(京都産業大学)
■新人賞 リンダー ライアン 雅輝(京都産業大学)
■優秀監督賞 綾部 有(関西学院大学)
■得点王 内藤健太(大阪体育大学)
■3P王 川口廉人(京都産業大学)
■リバウンド王 イビス ニヨキゼラ(天理大学)
■アシスト王 辻 陸矢(京都産業大学)
■フリースロー王 中野 司(関西学院大学)
テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ
2016.10.23 (Sun)
【2016関西リーグ1部】10/23 関西学院大VS天理大
関西学院大が優勝校としてのプライドを見せ勝利
中断明けから大型選手が並ぶゾーンで好調の天理大。この日の対戦相手である関西学院大にリーグ優勝こそ許したが、長年関西でトップ争いを繰り広げたプライド、そしてこの先のステージに向けて、簡単に負けるわけにはいかないゲームだった。
立ち上がりから堅い展開となった試合だった。早い段階で関西学院大は#34池嶋(4年・PF)、天理大は#15イビス(4年・C)が決め合うものの、互いにバイオレーションも出て守り合いの様相となった。それでも#14高山(2年・SG)の3Pが決まった関西学院大が1Qは4点リード。もちろんこのまま追われない天理大も、2Qに反撃。#24佐々木(2年・SG)、#29榎本(3年・SG)がスコアを動かし、#15イビスのゴール下で逆転に成功。この間ターンオーバーが続いた関西学院大。負ければ優勝校ながら最後に3連敗を喫することだけは避けたい中、#29八角(2年・PG)が上手くかいくぐってペイント内で得点。ここからは互いに決め合いの様相となった。結局23−22で、関西学院大が僅かにリードする形で前半終了となった。
3Q、天理大は#15イビスがゴール下を制して得点。するとこれで流れを呼び込んだ。堅いディフェンスで関西学院大のオフェンスを単発にし、#15イビスがジャンプシュートを続けて5点リードに成功する。しかし関西学院大はタイムアウトで立て直しを図り、相手がゾーンを開始しても慌てず#13古家(1年・PG・九州学院)、#74中野の3Pでビハインドをすぐに埋めてみせた。なおも#74中野が好調の関西学院大は、2本目の3Pで3点をリード。だが天理大も#30梶井涼矢(3年・SG)、#15イビスが得点を重ねて再びリードを奪い返し、行き詰まる攻防が続く。4Qに入ると、ともにシュート率が上がらずに手に汗握るディフェンス合戦の様相が更に強くなる。ともにトラベリングや8秒オーバーなどが出て、流れがどちらに転ぶか分からない状態に。再終盤、関西学院大は#23松田のジャンプシュートで1点をリードした。だが、#10松原(3年・SF)のスティールを起点に#13古家が速攻に走るも、#56川田にブロックされて決定打を出せず。一方の天理大、厳しいディフェンスで相手スローインをターンオーバーとさせ、残り30秒に#15イビスのゴール下が決まって53−52と勝ち越しに成功した。勝利の見えた天理大だったが、ここで関西学院大は慌ててはいなかった。スローインで上手くフリーになった#74中野がゴール下で得点し、再逆転。天理大は最後のオフェンスを#29榎本に託すも、ジャンプシュートはリングに弾かれ、これでようやく勝負は決した。紙一重の試合だったが、関西学院大が54−53で勝利し、大会16勝目を挙げた。
西日本インカレを制し、立ち上がりは好スタートだった天理大。今大会も立ち上がりこそ好調だったが、最終日でも対戦した関西学院大との首位攻防戦に敗れると、じわじわと優勝が遠のいていった。しかし、中断期間で自らを見つめ直し、強力な自信を得たことも事実。最終戦は勝ち切れずとも、インカレに弾みのつくラスト4試合だった。
優勝決定後、京都産業大と立命館大によもやの連敗を喫した関西学院大。関西1位にもかかわらずリーグの最後での3連敗は避けたい中で、内容はともかく勝利を掴んだことは大きいだろう。平均的なサイズ、能力値はインカレでも通用する部分はあるはずだ。ここからは、最終目標であるインカレのベスト8に向けて、心身ともに良い状態を整えるだけだ。
写真上:22得点の天理大・イビス。ペイント内だけでなく、ペリメーターからの得点も効果的に決まった。
写真中:堅いディフェンスで関西学院大の攻め手を潰しにかかる天理大。負けたままでは終われないという執念を見せた。
写真下:誰もが認める存在感とプレーぶりだった池嶋。文句なしの大会MVPだった。
※関西学院大・堤選手、天理大・川田選手、梶井選手のインタビューは「続きを読む」へ。
テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ
2016.10.23 (Sun)
【2016関西リーグ1部】10/23 立命館大VS京都産業大
京都産業大を最後まで目覚めさせず
既にインカレ出場を決めている同士の対戦となった立命館大と京都産業大の一戦。ともにこの日の結果次第ではまだ順位を上げられる可能性のある状況ということもあり、緊張感ある展開も想定された。しかし、立ち上がりから立命館大が大きく差をつける試合となった。
前日にインカレ出場が決まった状態となった中で関西学院大を下した立命館大。そこからの好リズムが持続していることを感じさせる前半だった。牽引役は、アウトサイドは#13西岡(4年・SG)、インサイドでは#35福永(4年・PF)。序盤から面白いように得点を重ねていき、逆に気圧された京都産業大は大きく出遅れ1Qで二桁の点差が開いた。2Qも立命館大の優勢は変わらず、#32大野(1年・SG・洛南)も2本の3Pを沈めて波に乗る。京都産業大も#14川口(1年・SG・尽誠学園)の3Pや#7辻(3年・PG)の連続得点で追い上げモードとなるが、背負ったビハインドが重く、13点差でハーフタイムを迎えた。
一度どこかで波に乗ればコンスタントに得点を量産するのが京都産業大の持ち味。だが、この日は立命館大がそのお株を奪った。後半も、相変わらず要所で#13西岡、#35福永の両輪が活躍し、対する京都産業大のオフェンスは単発に推移。3Qだけでまたも10点差をつけて、事実上勝負を決めた。京都産業大は、4Qに#5伊藤(4年・PF)、#85勝又(4年・SG)の最上級生の両名も奮闘するも、試合の流れに影響を与えられず。結局78−54で快勝の立命館大が、京都産業大を追い抜き3位で大会を終えた。
春は苦しい戦績だった京都産業大は、今大会は得点力のある大庭、3P王となった川口、支配力のあるリンダーのルーキー3名がフレッシュな活躍を披露。こちらの活躍に目が行くが、主将の勝又は、プレーでそれを統率した辻の働きを「中心になって助けてくれた」と感謝する。大会前にメインガードを務めるはずだった高田が負傷したが、確かに辻が見事その穴を埋めていた。こちらもインカレ出場が決まっている。若いメンバーでの脆さもあるが、良い時は優勝した関西学院大さえも圧倒できる力がある。層の厚い関東勢を震撼させられるか。
リーグ前半戦に一時2位に浮上し、優勝もうかがえる状態だった立命館大。しかし、2巡目はやや苦しんできた戦いぶりだった。下位にあえぐチームに黒星を献上するなど不安定な部分も目立ち、チャレンジマッチの末にインカレ出場を逃した昨年の悪いイメージがよぎった部分もなかったとは言えない。だが最終日前日、中位争いの星の潰し合いの結果自らの試合前にインカレ出場が決まった。幸運に恵まれたが、そこからの最後の2試合は好内容で連勝。インカレに向けて期待の持てる終盤戦だった。
写真上:福永は18得点18リバウンド。支柱がこれだけの数字を残してくれるのは、立命館大には何よりも心強い。
写真中:下級生主体のチームの中で、一貫してスタメンに名を連ねた伊藤。彼もまた、京都産業大の躍進を支えた。
写真下:スタッフを含めて学生主体で戦ってきた立命館大。一体感の伝わってくるチームだ。
※立命館大・西岡選手、岸本選手、京都産業大・勝又選手のインタビューは「続きを読む」へ。
テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ
2016.10.23 (Sun)
【2016関西リーグ1部】10/23 近畿大VS大阪学院大
大阪学院大のインカレへの執念が勝る
勝てばインカレ出場のチャレンジマッチ、負ければこの試合が今季ラストゲーム。今年は全関、西日本インカレともに決勝戦を戦った大阪学院大にとっても、プレッシャーの大きい最終日となった。この日の相手は、8位が決まっている近畿大。現状でのリーグでの立ち位置的には勝利することはさほど難しくなさそうだが、試合は4Qに劇的な展開が待っていた。
立ち上がりは#15金田(3年・PF)の外角が高確率で、近畿大がリード。大阪学院大は出遅れるも、相手に24秒オーバーのミスが出てからは流れを掴んだ。スタメン起用された#45藤井(2年・PG)の3P、#30木下(2年・PG)のバスケットカウントなどで波に乗る。1Qで7点リードとすると、2Qもこの流れは変わらず、#30木下の3Pなどで点差は拡大していく。反面、順位が既に決定の近畿大は、低調な内容に推移。前半終了時で20点差、3Q終了時点では23点差となり、この時点で勝負は決したかと思われた。
しかし4Q、近畿大は#9濱高(2年・SG)がミドルを決めると、ここからは濱高の独り舞台に。立て続けにスティールからのレイアップに繋げるなどし、#15金田の3Pも出ると残り7分で10点差に戻した。大阪学院大は#31福田(3年・C)のゴール下などで断ち切りにかかるが、#15金田らが決め返していきなかなか決定打が出せない。残りおよそ2分となったところで#9濱高にゴール下で決められ、とうとう点差を6点とされてしまった。大阪学院大が敗れればチャレンジマッチ出場権が舞い込む大阪体育大が、近畿大応援席で歓声を送る独特な雰囲気の中、これを断ち切ったのは左45度でボールを受けた#7澤邉(4年・SG)。密集するマークを豪快なレイアップでねじ伏せ、バスケットカウントとなって雄叫びをあげた。ワンスローもしっかりと沈めてこれで事実上勝負は決まった。85−74で勝利の大阪学院大が、5位を確定させた。
全関優勝、西日本インカレでも準優勝であり、リーグ戦でも優勝候補と目されていた大阪学院大。しかし前半戦を負け越して終えるなど、大会期間を通じて苦しんでいた印象も強かった。しかし、可能性が残された2試合では立ち上がりから相手を圧倒。終盤に詰め寄られたのはいただけないが、大舞台での強さを最後に際立たせ、2部優勝の大阪産業大とのインカレ出場をかけたゲームに駒を進めた。
近畿大は、このリーグ序盤は好スタートを切りながらも、5戦目の関西学院大戦を延長の末に落とすと、みるみるうちに失速。いつの間にかインカレ出場争いからも脱落し、2部3位・甲南大との入れ替え戦に臨むこととなった。関西では敵なしの状態から一転し、今季は最後に難しい舞台で戦うこととなった。それでも今季は全関でも決勝に進んでおり、本来の力を発揮すれば残留は十分可能。入れ替え戦までの3週間の間に、立て直したい。
写真上:常に気持ちの入ったプレーを見せる大阪学院大・福田。完全にスタメンに定着した。
写真下:近畿大を引っ張る立場の主将・岩本。これまでと一転し、難しい大会となった。
※大阪学院大・澤邉選手、近畿大・濱高選手のインタビューは「続きを読む」へ。
テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ
2016.10.23 (Sun)
【2016関西リーグ1部】10/23 大阪体育大VS大阪経済大
大阪経済大は昨年から1つ順位を上げてシーズン終了
勝てばインカレ出場への夢の繋がる大阪体育大と、既に入替え戦回避が決まりこれが今季ラストゲームとなる大阪経済大の一戦は、モチベーションの差が立ち上がりから出た。
勝利ならインカレへの可能性が残る大阪体育大が、序盤から猛攻を見せた。口火を切ったのは#17野原(2年・SF)の2連続3P。これで応援席を含めて一気に勢いに乗った。更に#19山田(1年・SG・駒大苫小牧)の速攻、#14松本(4年・C)のペリメーターシュートも決まり、出だしから大きく引き離しに成功。大阪経済大は1Q終盤に#77中島(1年・PG・育英)の3Pがブザービーターとなったが、この時点でも二桁の点差をつけられていた。この展開は2Qになっても変わらず、大阪体育大は#14松本の奮闘で1Qの勢いが持続する。大阪経済大も#1木下(3年・SG)の3Pなどで追いすがるが、最後に#18草川(2年・PG)が速攻を決めて、大阪体育大の13点リードで前半終了となった。
後半も大阪体育大の優位が揺らぐことはなかった。#19山田や#20岸田の得点が決まり、大阪経済大の#33重本(4年・C)にバスケットカウントを許しても、追い上げムードを盛り上げさせず。途中からはエース#9内藤(3年・PF)出来点を重ねて、チームとして現状でできる能力の全てを出し切った。大阪経済大も#33重本が最後まで奮闘するも、試合の趨勢を動かすには至らず、98−77で大阪体育大が勝利で締めくくった。
大阪経済大は、全関ではベスト8ながら苦しい内容を強いられていた。しかし、リーグ戦を戦う中で早い段階で開き直り、再終盤の重要な試合で連勝して入替え戦回避に成功。昨年は豊富な得点源がおり、それが卒業した今季はリーグ戦での厳しい戦いも想定された。しかし、その中で昨年を上回る戦績を残したことは、チームにとって大きな自信になったと言えよう。来年は重本が卒業するためインサイドの陣容が変わるが、下級生も重要局面で試合に絡みつつある。今後も、一歩ずつではあっても、関西上位をうかがっていきたい。
この後に組まれた第3試合の結果次第ではインカレ出場の可能性のあった大阪体育大。しかし、まずこの試合でチーム一丸となって目の前の試合で勝利して締めくくろうという意図、そして一体感が伝わってきた。試合後に応援席とベンチが一緒に恒例の「大体大コール」を行っていたのがその証左であろう。結果として、大阪学院大の勝利で6位が決まり、インカレへの道を断たれたが、笑顔で今季を終える形となった。このリーグは大会前に負傷者が発生し、万全の状態で臨めずに序盤に出遅れたことが最後に響いたが、下級生が貴重な経験を積みながらインカレへあと一歩のところまでこぎつけた。岸田と内藤が最上級生となる来年こそ、長年掴めていないインカレ出場を果たしたい。
写真上:この日スタメン起用の大阪体育大・松本は、いつも以上に気持ちのこもったプレーを見せた。
写真中:俊敏さを兼ね揃えた重本の存在感は、大阪経済大で最後まで輝いていた。
写真下:常に応援席と一体となって戦ってきた大阪体育大。涙よりも、笑顔の弾ける今季最終ゲームだった。
※大阪体育大・大槻選手、大阪経済大・大原選手のインタビューは「続きを読む」へ。
テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ
2016.10.23 (Sun)
【2016関西リーグ1部】10/23 同志社大VS関西大
同志社大は粘りを見せるも無念の2部降格
負ければ自動降格。関西リーグ最終日初戦は、勝ち点2で並ぶ同志社大と関西大による緊張感溢れる直接対決となった。
どちらも負けられない一戦だけに、序盤は点を取り合う攻防に。同志社大#8山形(4年・PG)がドライブを決めれば、関西大#31梶原(2年・C)がタフショットを決めるなどして応戦。だが、互いにファウルがかさみ始めると見るや、途中からは様子見の様相となっていく。ここから流れは関西大に。#5石野(2年・SF)、#31梶原がオフェンスリバウンドを制して得点に繋げ、1Qで8点差をつけた。2Q序盤には#21窪田(1年・SF・大商大高)に速攻を決められ、12点差とされた同志社大はタイムアウトを請求。するとここから交代出場の#35村井(2年・PG)が奮闘した。果敢なドライブやジャンプシュートで点差をつめ、逆に関西大はオフェンスが単発に。最後に#12元田(4年・C)のセカンドショットが出た同志社大が32−32の同点に追いつき、ゲームは後半戦を迎えることとなった。
3Q、関西大は#11森田(2年・PG)、#34井上(3年・SG)の3Pが炸裂。前半は3Pがゼロだったが、これが抜け出しのきっかけとなった。同志社大は得点がやや単発な状態となり、オフェンスファウルや3秒オーバーも犯して伸び悩む。関西大は緩めずに再び#11森田の3Pなどでリードを維持し、7点差で4Qへ突入。最後の10分間も流れは関西大が制した。#11森田、#34井上の両名に加え、#31梶原のゴール下も出る。同志社大は追いすがるが、要所でのターンオーバーなどのミスが出て得点が続かない。残り2分半で#35村井が執念の3Pを決めて6点差とするも、関西大はすぐに速攻から#5石野のゴール下が決まって安全圏の点差を死守。最後は相手のファウルゲームを落ち着いて対処し、69−59で逃げ切りに成功。ギリギリでの勝利で10位を脱し、逆に同志社大の2部降格が決まった。
1巡目は2勝で関西大とはやや差があった同志社大。しかし、2巡目からは調子を落とし、スタメンの入れ替えなどで打開を図ったが、状態を上げることはできなかった。この日は序盤にインサイドの失点が多いと見るや、すぐにそこでの締めつけを強め、前半をタイスコアで終える修正力の高さを見せた。だが相手にアウトサイドでの得点も出始めると、徐々に点差が拡大。最後は粘りの姿勢を見せたが、ターンオーバーは関西大の8本に対して、同志社大は22本。あまりにも痛い14本差だったと言えよう。この日の敗戦で10位が決まり、来年は2部リーグでの戦いとなるが、下級生には能力の高い選手が揃っており、将来が楽しみなチームであることも事実。一年での1部復帰を目指す。
関西大は同志社大とは対照的に、終盤にかけて調子を上げてきた。勝ち点3は全て2巡目に手にしたものであり、チーム状態が上向きで入替え戦に臨めることは大きい。対戦する2部2位・流通科学大は能力値の高い選手が揃い、一筋縄ではいかない相手だが、入替え戦までの期間を上手く使いながら、1部の座を守りたい。
写真上:得意の一対一が1部でも通用することを証明した森田。入れ替え戦も良い状態で臨みたい。
写真下:同志社大は古村らの奮闘も出たが、及ばず。
※関西大・伊藤選手のインタビューは「続きを読む」へ。
テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ
2016.10.22 (Sat)
【2016リーグ1部】10/22レポート(第15戦)
中位、下位の順位争いは依然混とん
残り4試合となったリーグ戦、首位の筑波大は1敗を守り、東海大との3勝差をキープ。次の第16戦を勝てば、残りの2試合を負けても東海大が追いつけないため優勝が決まる。東海大はホームコートで一縷の望みに賭ける。7勝の青山学院大は8勝の拓殖大を破り、中位の混戦は変わらない。また、現在8~10位の中で明治大が4勝目をあげ、2勝の慶應大を引き離した。ただ、4勝の明治大・日本大ともに、その上の早稲田大・専修大と3勝差がつき、1-2部入替戦はこの3チームに絞られつつある。
専修大学生田キャンパス会場では、チーム初の1部リーグ2桁勝利を目指す白鷗大が、慶應義塾大を迎えた。前半こそ慶應大の3Pが5割に近い確率で決まり、42-36の接戦に。だが、慶應大は課題の3Q、白鷗大のトラップに引っ掛かってしまうとともに外が落ちる。白鴎大はそのリバウンドをしっかり確保してリードを18点に広げると、終盤には1・2年生もコートに立たせて84-67。10勝目を挙げた。
ホームの専修大は首位の筑波大とぶつかった。1Qこそ、スタートに久しぶりのフルメンバーが揃った筑波大が残り3分半23-10と走る。しかし専修大が#10大澤(2年・F)を入れるとリズムが変わり、5点差まで詰める。筑波大はメンバーを入れ替えながらリードを保つも、専修大も#26砥綿(3年・G)らがつなぎ、残り1分半から#7國分(4年・F)の連続3Pで38-40と逆転に成功する。しかし3Q、#30アブ(1年・C・アレセイア湘南)がファウルトラブルに陥った専修大の攻め手を潰して速攻を連発、ラスト3分半の間に15点を叩き出し、65-51として勝負あり。メンバーを入れ替えた4Qはやや追い上げを許すも、#11増田(1年・PF・福大大濠)の奮闘もあり84-76。集中が今ひとつの時間帯もあったものの余裕を見せた。
東海大学湘南キャンパス会場では、拓殖大と青山学院大が激闘を演じた。拓殖大#23バンバの欠場により、両チームとも走る展開と外角シュートという武器は同じであり、前半はわずか2点差。3Q、青学大は堅守とリバウンドからオフェンスの機会を増やし、62-52とリードを広げる。この時点でフィールドゴール数は青学大44本に対し拓殖大は24本。しかし4Q、拓殖大も意地を見せ、怒涛の3Pで同点まで持ち込むものの、最後は青学大#10高橋(2年・C)の高さが活きた。オフェンスリバウンドからの得点で83-77と突き放した。2連敗の拓殖大は明日東海大と対戦する。踏ん張りたいところ。
ホームコートの東海大は日本大を迎え撃った。立ち上がりからまんべんなくシュートを決め、層の厚さを見せる。日本大も3Pを中心に食らいつくも、東海大ディフェンスの前にどうしても点が止まってしまう時間帯があり、東海大を脅かすには至らず。69-58で東海大がホームの声援に応えた。
写真上:筑波大・相馬は4年生として役割を果たした。
写真中:幸崎の欠場を埋める働きを見せる専修大・砥綿。
写真下:専修大はチアスティックによる応援が見られた。
◆PICK UP
【明治大、得点の止まる時間も堅守で耐え4勝目】
7勝7敗から勝ち越したい早稲田大と、現在3勝で1勝でも多く積み上げたい明治大。1巡目は69-64で早稲田大の逆転勝利と接戦になったカードだ。
立ち上がり、明治大の外が気持ちよく決まるのに対して早稲田大は噛み合わず開始7分間ノーゴール。タイムアウトやメンバーチェンジで打開を試み、ようやくバックコートプレスから#36澁田(4年・G)らが3連続得点を上げるも、ファウルがかさんでしまい17-6と明治大が先行する。2Qは両者シュート率がよくない中、フリースローで粘った早稲田大が26-20とわずかに詰める。
3Q開始4分、早稲田大#7石原(3年・G)が、前半はチーム全体で成功0本に留まった3Pを沈め、32-27とじわじわ追い上げる。一方の明治大は#9田中井(4年・SG)が「ディフェンス切らすな!」と檄を飛ばす。それが効いてルーズボールやリバウンドから#22宮本(3年・PF)の得点につなげ、10点差に押し戻す。早稲田大は#21南木(3年・G)、#18森井(3年・G)の3P、明治大はオフェンスリバウンドからの得点で43-35と点差はほぼ変わらず4Qへ。
4Q、早稲田大は単発の3Pやミスが続くのに対し、明治大は#2齋藤(3年・PG)が3Pを2本決め、残り6分53-37。早稲田大はタイムアウトに追い込まれる。#25伊藤(4年・F)が3Pを返すも、その後はアウトサイドがことごとく決まらず、ドライブに切り替えてもファウルをもらえない。約4分間ノーゴールと足踏みする。その間に明治大は#28今川(2年・SF)、#22宮本を始め全員がオフェンスリバウンドに絡んで加点、守ってもリバウンドを支配して反撃を封じ、65-42と快勝を収めた。
写真上:囲まれながらもリバウンドを掴む明治大・森山。
※明治大・今川選手のインタビュートは「続きを読む」へ。
テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ
2016.10.22 (Sat)
【2016リーグ2部】10/22レポート(第15戦)
下位争いは法政大が3部との入替え戦行きに
残り4試合となった2部リーグ戦。一つの勝利が重みを増し、自分たち以外の試合の勝敗も全体に影響を及ぼし始める時期だ。大東文化大は15勝目をあげ、現在3位の江戸川大が残り全部を勝利しても14勝にしかならないため、1部との入替え戦進出が決定。また、法政大は残り全勝でも8位の駒澤大に届かないため、こちらも3部との入替え戦が決まった。
東洋大-江戸川大は、前半は江戸川大が38-26とリードするが、3Qの立ち上がりは東洋大が巻き返した。東洋大はディフェンスで江戸川大から次々にターンオーバーを奪うと開始2分半で6点差に。東洋大はエースの#23保岡(3年・SG)に簡単にボールを持たせない。互いに3Pを決め合い、一時点差が4となるが、ここから江戸川大は#12オウマ(1年・C・明徳義塾)のリバウンド、#55平子(4年・SF)のドライブ、#1平岩(3年・SG)の速攻に3Pも出て残り1分半で点差を17と開く格好に。45-59と3Qでついた差は大きかったが、東洋大は4Qも粘った。#25島崎(4年・SG)が次々に3Pを沈め、再び点差は一桁。しかし4ガードにした分、高さで苦戦し最後は69-82。江戸川大が追いつかれることなく11勝目をあげた。東洋大は入替え戦の危険区域で苦しんでいるが、残りの結果でまだ回避の芽はある。
負ければ3部との入替え戦が決まってしまう法政大は、やはり3部との入替え戦に黄信号が灯っている8位の駒澤大と対戦。1Qから優位に立ったのは、#14川嵜(4年・F)ほか、アウトサイドが好調だった駒澤大。法政大はディフェンスで粘り、#13鈴木のシュートもよく決まったが、43-31と駒澤大が13点リードで前半を折り返す。3Q、駒澤大の外が落ち始め、法政大がディフェンスで粘ってじわじわ詰め寄る。駒澤大はターンオーバーが増えるが、インサイドの#65針生(2年・PF)でなんとかつないで53-45で4Qへ。駒澤大は立ち上がりに#24石井(3年・F)の外が連続で決まり、再び二桁リードとなるが法政大も#14植村(4年・PG)が返して再び差を一桁にすると、ゾーンで駒澤大のミスを誘うが一気呵成とはならず。駒澤大は速攻、アンスポーツマンライクファウルの獲得、#24石井の3Pなど残り5分に流れを掴むとそのまま20点近くに差を広げ、最後は79-62。5勝目をあげた。
法政大は残り3試合を全勝しても4勝のため、これで5勝となった8位駒澤大には届かず、3部との入替え戦が決まった。一方の駒澤大は9位東洋大に対して2勝差をつけたが、残す対戦は大東大・中央大・国士舘大の上位チームメイン。東洋大に巻き返される可能性はまだ残る。
国士舘大−立教大戦は、国士舘大の高さに対して得意の足が出せない立教大が2Qに逆転され、約10点を追う展開になるがそのまま点差を詰められず。国士舘大は82-63で勝利し、この後の試合で星の並んでいた日本体育大が敗れたため、星一つの差をつけて4位に留まる。
中央大-順天堂大の一戦は、互いにシュートの精度を欠き、1、2Qとも拮抗。単調なオフェンスに終始はするが、31-28と中央大リードで前半終了。後半3Q、順天堂にタフショットを打たせる中央大はプレスも仕掛けてミスを誘い、10点近く引き離すが、順天堂大もリバウンドから早い展開に持ち込み食らいつく。終盤笛に振り回されたが、55-47と中央リードで4Qへ入る。順天堂大はなかなか当たりが来ず、もどかしい時間が続く中、中央大も重い展開ながらじわじわアウトサイドを決めていく。順天堂大も気持ちは切れずに残り3:52で#17小鮒(4年・F)の3Pが決まり6点差として粘る。中央大が外のシュートを落とす間にさらに迫り、残り51.9秒、#7吉田(2年・C)のフリースローで3点差に。タイムアウト開け、中央大は#99浅見(3年・C)がオフェンスリバウンドからのシュートで再び5点のリードとし、次のオフェンスで順天堂大は#29千葉(1年・F・盛岡市立)の3Pで勝負をかけるが、これは決まらず。残り時間はファウルゲームを仕掛けることなく67-62で試合終了。
写真上:東洋大は山口を始め粘りは見せたが、江戸川大を崩すまではいかず。
写真中:駒澤大は4Q、石井の3Pがチームを乗せた。
写真下:中央大・中村は機動力抜群のプレーで中央大の攻撃を牽引する。
※駒澤大・針生選手のインタビューは「続きを読む」へ。
◆PICK UP
【大東大が追う展開になるも、3Qで逆転】
勝てば入替え戦行きが決まる大東文化大、かたやこれに負けると上位進出の夢が絶たれる5位の日本体育大と対戦は、前半から白熱の展開となった。立ち上がりは日体大が大東大から次々にターンオーバーを奪ってリード。インサイドに#32フェイ(2年・C)がそびえる日体大に対し、大東大#15モッチ(1年・C・桜丘)も簡単には中でプレーはできない。先行された大東大は開始5分に#92ビリシベ(2年・PF)の3Pで追いつくが、日体大も#4江端(3年・SF)の速攻、#15モッチをダブルチームで囲んだターンオーバーから、#20小田桐(3年・PG)の3Pにつなげて譲らない。大東大はタイムアウトを挟んで#20毕(3年・PF)に交代。この#20毕の3P、ディフェンスで流れを持ってこようとするが、日体大の方が優れた守備とシュート確率を見せて1Qは21-26と日体大5点リード。
2Q、日体大はリバウンドを押さえ、リードを保つ。自身も簡単には得点できないが、大東大もターンオーバーが続いて得点がストップ。メンバーを入れ替え対処していくが、残り3分でもこのQの得点はわずか5点と、流れを握っているのは依然日体大で、リバウンド、ルーズボールにも飛びつき気迫が見える。前半残り30秒、大東大はゾーンプレスを繰り出しターンオーバーを奪うが、日体大も得点は許さず31-40の日体大リードで前半終了。
3Qの立ち上がりも日体大ペースでリードを保つが、ファウルトラブルにより厳しくなる。それでも日体大は#20小田桐の得点が続き15点前後を保つ2桁のリード。しかし大東大がディフェンスで激しさを増し、日体大にタフショットを打たせ、ターンオーバーを奪って盛り返していくと、残り12秒には#12熊谷(2年・PG)のフリースローで55-55の同点に。さらに最後は56-55と逆転して最終Qへ。
4Q開始早々、#12熊谷の3Pで波に乗る大東大。日体大はここまでゴール下を支えていた#32フェイが足を痛めて退場してしまうと、立て続けに大東大にゴールを許し、一気に10点引き離されてしまった。日体大はここからの盛り返しは叶わず。93-75と大東大が差を開いて勝負を決めた。
大東大は3Qのディフェンスを締め、日体大からターンオーバーを続発させた。危うい展開だったが、後半に力を出せるのは実力がある証拠。1部入替え戦への切符を掴み、最終盤へ入る。
一方の日体大はきれいなシュートが打てずに、4Q頭のフェイの退場も痛かった。そこまでの展開は理想的だっただけに惜しまれる。この敗戦で2位以内の夢は絶たれた。
写真上:制空権争いが一つの見どころとなった。大東大はモッチが31点15リバウンドと数字ではフェイを圧倒。
写真下:日体大は小田桐が3P7本を含む26点。最後までディフェンスも攻めたが、惜しくもファウルアウト。
テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ
2016.10.22 (Sat)
【2016関西リーグ1部】終盤戦(10/15 ~10/22)レポート&最終日の見どころ
インカレ出場校も続々決定
関西リーグは、いよいよ大詰めの状況となった。泣いても笑っても、あと1試合という段階だ。既に順位が決まり、明日の試合が今年のチームでは最後のゲームという大学もある。どのチームも、悔いなく最終戦を終えて欲しい――。観るもの誰もが願うのは、第一にそれだ。
中断明け最大のトピックスは、何といっても関西学院大の優勝決定だろう。開幕から中断期間までを全勝し、中断が明けて最初の試合で15連勝目として優勝を決めた。今大会の戦いぶりを、綾部コーチは「一番の要因は、ゲームの流れを読む中で、選手自身が流れを考えながら、やるべきことがコートの中で表現できるようになってきた」と振り返る。
競り合いの試合も多く、試合内容は一見、盤石な優勝だったとは必ずしも言い切れない部分もある。しかし、終盤勝ち越してしぶとく押し切り白星を並べ、最終的に優勝を掴んだ形となった。「気持ちよく勝ってきたわけではなく、いつ負けるか分からないという緊張感がある状態だったので、それが逆に良かったのかな」(綾部コーチ)。
今大会は、長いブランクから#23松田(4年・C)が戦列に復帰。綾部コーチも主将の横澤も、一番にこれが大きかったと話す。強いインサイドが戻り、リバウンド面での力強さを取り戻した。これにより、#34池嶋(4年・PF)が状況によってはペリメーターからも得点を稼ぐ場面が増えた。またバスケットの定石として、インサイドの強さはアウトサイドのシュート率向上にも繋がる。#74中野(2年・SG)、#10松原(3年・SF)が高確率で3Pを決め続けたことも、優勝の大きな要因と言って良いだろう。
4位に終わった全関や、教育実習で池嶋を欠いて初戦で敗れた西日本インカレで見せてしまったメンタル的の課題も見られたが、綾部コーチは「春のゲームではここまでは作り上げよう、夏までではここまで、という具合に決めて、段階的にクリアしながらやってきた」といい、ある意味計画通りに推移してきたシーズンだったとも言えよう。
この優勝で、関西学院大はインカレでのシードも獲得。関西勢のインカレでの戦績は、関東勢の強さを前に苦しめられる展開が少なくない。とはいえ、2008年以来は必ずいずれかの出場チームがベスト8以上を保っているのも事実だ。シードを確保した関西学院大が、その筆頭候補であることは間違いない。まずは最終戦での相手・天理大とぶつかり合い、この先のステージに向かっていきたい。
一方で、関西リーグ自体の熱は冷めてはいない。天理大、京都産業大、立命館大はインカレへの出場を決めたが、チャレンジマッチの末に決まる5枠目に該当する5位は、大阪学院大が手をかけつつあるも、正式決定していない。前日に5位争いの直接対戦となった大阪体育大を辛くも押し切り、最終日に勝てば5位が決まる状況だ。
下位では関西大と同志社大が、最終日に直接対戦する。両者同勝ち点で並んでおり、勝てば入れ替え戦にまわるが、負ければ10位が決まり2部へ自動降格となる。瀬戸際に立たされた者同士の緊迫感が滲むゲームとなりそうだ。
【第17日目終了時点】
関西学院大 勝ち点15
天理大 勝ち点13
京都産業大 勝ち点12
立命館大 勝ち点11
大阪学院大 勝ち点9
大阪体育大 勝ち点8
大阪経済大 勝ち点7
近畿大 勝ち点6
同志社大 勝ち点2
関西大 勝ち点2
写真上:優勝を決め、歓喜の表情を見せる関西学院大。開幕戦から無敗を続け、ゴールテープを駆け抜けた。
写真中:スタメンガードに抜擢された関西学院大・八角も、優勝に貢献した一人だった。
写真下:立命館大の牽引役・岸本。チャレンジマッチにまわることなく、4位以上でのインカレ出場を確定させた。
※最終日の見どころと、関西学院大・横澤選手、池嶋選手、松田選手、松原選手のインタビュー、綾部コーチのコメントは「続きを読む」へ。
テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ