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2014.11.19 (Wed)

【2014リーグ1部】11/2 決勝 東海大V青山学院大

息詰まるディフェンス合戦を制し、東海大が完全優勝達成
青学大は惜しくも2年ぶりのリーグ優勝ならず


141102NAKAYAMA.jpg リーグ戦プレーオフの決勝は、近年の大学バスケ界を牽引してきた東海大青山学院大が争うというゴールデンカードとなった。ただ、ここ最近の成績では、東海大が圧倒中。青学大の出来が、この試合の焦点と言っても過言ではなかった。

 そんな青学大が、この日は拮抗した試合運びを演じた。立ち上がりから好ディフェンスで東海大を封じ、リバウンドにも良い反応を見せる。オフェンスは単発ながら、#0船生(3年・F)がこぼれ玉を押し込んで先制。#7野本(4年・PF)、#5髙橋(4年・PG)もシュートを決め、先行する。東海大も#0ベンドラメ(3年・PG)の得点で返すが、#45頓宮(3年・C)がチャージングで流れを掴めない。しかし、#3大矢(2年・PF)が#13鵤(3年・PG)をブロックしたところから潮目が変わった。#10バランスキー(4年・PF)の3P、獲得したフリースローを#7晴山(4年・F)が冷静に沈めるなどし、1Qを同点で終える。2Qは完全に東海大が主導権を握った。#8藤永(4年・PG)の3P、#10バランスキーのアリウープはバスケットカウントとなるなど、青学大を徐々に引き離す。青学大はディフェンスの良さが崩れ、攻めても要所でターンオーバーを犯し、5分ほどでビハインドが二桁に。これを救ったのは#9安藤(2年・SG)の3P。続いて#0船生もドライブを決めて反撃開始。今度は東海大のオフェンスが静かになった。青学大はこの隙に畳み掛け、前半は29−31。ほとんどイーブンのスコアとした。

141102IKARUGA.jpg 3Qは接戦となった。互いにディフェンス意識が高く、じりじりしたロースコアの展開の中で、きっかけを探り合うような攻防となった。同点にはするが、肝心なリードが奪えなかった青学大が#9安藤の3Pでようやく逆転に成功。東海大は、外れたシュートを#10バランスキーがダンクで決めようとするが、これがテクニカルの判定に。これでもらったフリースローを#7野本が2本とも揃えた。停滞していたゲームは、再びこれで青学大がペースを掴んで動き始めた。4Q立ち上がりには#7野本の得点に#21石黒(2年・PF)も続いて点差は7に。東海大はタイムアウトでディフェンスを修正し、#0ベンドラメがチームで久しぶりの得点となる3P。しかし、青学大もタイムアウトを挟んでまたも#9安藤の3Pが決まり、リードをキープ。ここから互いに再びディフェンス合戦の様相でなかなかゴールを割れないが、残り4分余りで#7野本が貴重な3Pを決めると8点リードで勝利が見え始めた。だが、ここから東海大が底力を見せた。#7晴山が果敢にペイント内で合わせる得点を重ね、#35伊藤(2年・PG)も積極的に得点。57.6秒を残して#0ベンドラメのフリースローで1点差とした。青学大は決定打が欲しいが「4本連続で止めて、少しずつ追い上げた。あそこのディフェンスがキーだった」と試合後に話した陸川監督の術中に、はまってしまった。ここまで締まったプレーを持続していた#13鵤のターンオーバーから#13中山(2年・PG)に決められ、東海大が再逆転。青学大#7野本のシュートのリバウンドを掴んだが、これがターンオーバーに繋がるミス。「最後にディフェンスでうちに対して仕掛けてきた。あそこで仕掛けられるディフェンス力、勇気、自信。その差がある」と廣瀬HCは悔やんだが、ここでその差が出てしまった。相手を止めにいった#13鵤は、5つ目のファウルとなって退場。これで得たフリースローを、#0ベンドラメが決めて3点差となった。ラストプレーで3点が欲しい青学大は、野本に預けるが、必死さの余りか、ドライブを選択。これを決めきれず、東海大が激しい消耗戦を68—65で制し、2か月で20試合を戦ったリーグ戦を完全優勝で締めくくった。

141102TOKAI.jpg 青学大にとっては、東海大相手に久しぶりに勝ちが見えた試合だった。それを封じたのは、試合終盤での東海大の攻守における底力だった。「今日の試合のテーマは『克己心』。試合のどこかで弱気になる瞬間が来るかもしれないが、それは無くそうと話した。自分たちのメンタルをずっと維持できるようにしようとした。彼らはそれをやってくれて立派だった」と、陸川監督は胸を張った。今大会は、中盤に橋本が負傷離脱したが、「故障者が出たが、チームの結束もどんどん増していった」と陸川監督はプラスに捉える。競り合う試合もあったが、結局2年連続全勝優勝で強さを発揮した。インカレも本命と見られるが、その分他チームの警戒が強まるのは必至。これを破って最後のタイトルも手にし、初の三冠なるか。

 ここ1年はタイトルから遠ざかっている青学大。惜しくも勝利を逃し、今大会での覇権奪還はならなかった。廣瀬HC「勝ちゲームだったのに……。まだまだです」と悔しさをにじませた。「(1巡目の東海大相手の大敗を踏まえて)フィジカルのところを頑張って、こっちから先に仕掛けていこうと。その結果先制パンチを食らわなかったことは、彼らの中に『戦える』という確信が生まれたと思う」(廣瀬HC)と話すが、この日は外のシュートが当たったことも大きい。この2戦で肉薄した試合を演じ、それが確かな手応えだったのも事実だ。自信を取り戻してリーグ戦を終えたことを、インカレにどう繋げるかにチームの浮沈がかかる。

写真上:ガード陣の層が厚い中でスタメンに定着し、コンスタントな活躍を見せた東海大・中山。
写真中:好調さが光る青学大・鵤は、精神面での成長も見える。タイトルを取り戻すためには、彼がどこまでチームを引っ張れるかにかかっている。
写真下:優勝を決め、殊勲者の晴山が伊藤と抱き合い、笑顔を見せた。

※ 東海大・藤永選手、晴山選手、バランスキー選手、青山学院大・野本選手、安藤選手のインタビューは「続きを読む」へ。


テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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