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2013.10.29 (Tue)

【2013リーグ】第9週(最終週)のPICK UP PLAYER

最終週、リーグ戦を締めくくる注目プレイヤーは
ベンドラメ礼生選手&伊藤良太選手


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【1部】◆#0ベンドラメ礼生(東海大・2年・G)
 全勝優勝を成し遂げた東海大。今年は日本代表の田中を筆頭に、U-24の選手も何人も抱えるスター軍団へと確かな成長と遂げている。その中でも司令塔でありながら抜群の瞬発力で軽やかなプレーを見せるベンドラメは、さまざまな場面で起点となる選手だ。攻撃ではアウトサイドやビッグマンそびえるインサイドへのドライブ、守っては鮮やかなスティールはもちろん、抜群のタイミングで飛び込んでくるリバウンド力も侮れない。攻守に優れ、相対する選手にとってこれほど厄介な相手もないだろう。2年生とは思えない落ち着きも見事だ。

 最終戦では26得点のチームハイを記録し、スティールは5。青山学院大の虚を突くプレーを連発し、全勝優勝に貢献した。続くインカレでもどういったパフォーマンスを見せるのか楽しみなプレイヤーだ。

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【2部】◆#16伊藤良太(慶應義塾大・3年・G)
 チーム一丸で戦い2部優勝を達成した慶應義塾大の中でも、存在感を発揮し続けた2カ月だった。スタメンガードとしてチームを引っ張りつつ、スティール1位、3P3位、そして最終戦で長らく首位を走っていた日本大のルーキー高橋を抜き去り、得点王の座へと上り詰めた。昨年は孤軍奮闘せざるを得ない状況で負け続けたが、今年は上級生の復帰や下級生の成長を得て自分の持ち味をより発揮したリーグ戦となった。それでも常に上を見て「まだまだ上手くなりたい」と自分を律する強さを持った選手だ。

 チームは悲願の1部復帰を目指し、入れ替え戦へと進んだ。伊藤にとっては一昨年は降格に泣き、昨年は2部残留で踏みとどまった忘れられない空間でもある。三度目となるこの絶対に負けられない場で過去2年の自分自分を乗り越え、成長の証を見せられるか。彼にも、チームにとっても真の勝負はここからだ。


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2013.10.29 (Tue)

【SPECIAL】関西リーグ戦・注目チームを紹介

関西地区もリーグ戦が終了
インカレにおける出場チームの活躍はいかに


131014SOUMA.jpg 近年インカレでの躍進が目覚しい関西勢の各チーム。ベスト8に顔を出すことは以前から時おりあったが、昨年は近畿大がベスト4入りを果たし、また一昨年は天理大が3位に入るなど、次第に関東の各チームを脅かす勢力となってきている。ここでは10月12日、10月14日に取材した関西のリーグ戦を元に、上位チームの顔ぶれを中心にレポートする。

 関西1部リーグには10チームが所属する。まず1回戦総当り制の1次リーグを行い、ここで5位以上の5チームは上位リーグ、6位以下5チームは下位リーグに区分される。上位と下位、それぞれのリーグ内で2次リーグを実施し、順位を決める。なお、上位リーグと下位リーグに区分けされた時点で、下位リーグのチームが上位リーグのチームより上の順位にはならないこととなっており、関東の3部リーグと同じ構造だ。このため今年のインカレ出場枠が5つとなった関西では、下位リーグに回った段階でそのチームはインカレ出場枠を得られるチャンスがなくなってしまうのだ。

 もう一点の関西リーグの特色としては、6部まで存在する2部以下の各部1位チームが、1部5位とインカレ出場をかけたチャレンジマッチを行う点だ。各部1位チームと1部5位チームは変則的なトーナメント形式で試合をこなし、インカレ出場権を争う。このため1部チームは上位リーグに入っても、その時点でインカレ出場が確定するとは限らない。優勝を狙うことはもちろんであるが、どのチームも4位以上のポジションを勝ち取ることが最低目標であり、この辺りは1部リーグにいても関東とはまったく異なる緊張感を持ったシステムといえる。

131012HASHIMOTO.jpg 今年のリーグ優勝は天理大。1次リーグで敗れた近畿大を最終戦で破った。その近畿大は2位に。どちらもここ最近の関西においては切磋琢磨しながら、今年のインカレでも上位進出を狙っている。3位となった京都産業大、4位に滑り込んだ大阪学院大も侮れない存在だ。5位となってしまったのは同志社大。だが、下部チームの挑戦を退けチャレンジマッチを勝ち抜いて、インカレへの出場を決めている。

写真上:リーグMVPを授賞した天理大・相馬。最上級生として、チームに不可欠な存在である。
写真下:攻撃的なディフェンスから橋本らがブレイクに走るのも、近畿大の持ち味。

※上位リーグを中心とした各チームの詳細は「続きを読む」へ。

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2013.10.27 (Sun)

【2013リーグ1部】10/27 筑波大VS拓殖大

拓殖大が筑波大を大きく引き離し
30点差の快勝で最終戦を締める


1131027oogaki.jpg 勝てば昨年よりランクをひとつ上げて3位確定となる筑波大は、勝率では並んでいるものの、前の試合で明治大が勝利したことにより3位争いからは脱落した拓殖大と対戦した。

 先行したのは筑波大だったが、開始3分過ぎに苦境に陥る。#14坂東(3年・SG)が#40藤井(4年・G)に対し立て続けにバスケットカウントを献上し、2ファウルに。さらにはインサイドでは#32武藤(4年・C)、#92村越(2年・PF)もファウルが続き、約3分で3人の選手が2ファウルずつとなってしまう。拓殖大は逆転するが1Q終盤には#39成田(1年・G・藤枝明誠)のアンスポーツマンライクファウルも出てしまい、15-17で1Qを終了した。2Qも競り合いが続いた。筑波大は#32武藤、#10山田(3年・SF)がゴール下、#21笹山(3年・PG)がスティールからのシュートを決めていく。拓殖大は#40藤井の3P、アシストを出していくのを始め、#14大垣(3年・F)が残り4分で5連続で得点し、3P2本を含む10得点と奮闘。最後は#17高倉(3年・G)もいい形で3Pを沈めて31-41と引き離した。筑波大は終盤の得点が伸びず、置いていかれた格好となってしまった。

 後半に入ると、拓殖大はファウルが続いて重苦しい状態もあるが、10点のリードを得た状態が続く。筑波大は#35池田(4年・SF)、#92村越で返し、#14坂東が3Pファウルをもらう場面もあるが、点差が縮まらない。拓殖大は#23バンバ(1年・C・延岡学園)のタップシュートやフックシュートで差を広げていき、3Qで20点のリードを奪うことに成功。4Qも修正できない筑波大に対してその差を広げていき、52-82の30点差をつけて最終戦を快勝した。

1131027ikeda.jpg 拓殖大は明治大とは同率だったものの、直接対決では負けているために4位でフィニッシュ。青山学院大を倒すなど、後半に良いパフォーマンスを見せていた筑波大を倒す雰囲気のいい終わりを演じられた。若手中心の布陣だったが、それでも波を乗り越え、この結果を導き出したことはチームにも自信になるだろう。

 筑波大は勝てば3位だったが、この負けで5位に後退してリーグ戦を終えた。立ち上がりのファウルトラブルも2Qでは大きく影響しなかったように見えたが、拓殖大のオフェンスを阻止できず後半一気に引き離されてしまった。こちらも良い試合も課題のある試合もあったリーグ戦。1カ月後のインカレまでにどう修正してくるかが見ものだ。

写真上:両チーム通じて最高の24得点をあげた拓殖大・大垣。藤井、バンバとともに拓殖大の要だ。
写真下:10得点10リバウンドの筑波大・池田。奮闘は見えたが水を開けられてしまう戦いとなった。

拓殖大学:12勝6敗(4位)
筑波大学:11勝7敗(5位)

※拓殖大・藤井選手のインタビューは「続きを読む」へ。

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EDIT  |  23:53  |  2013リーグ戦1部  |  Top↑

2013.10.27 (Sun)

【2013リーグ1部】10/27 明治大VS早稲田大

明治大が3位に食い込みインカレシードを獲得
早稲田大は復調ムードで国士舘大との入れ替え戦へ


131027ANDO.jpg 早稲田大は前日段階で既に9位が確定。入れ替え戦行きが決まっているが、前節の中央大戦は良い内容で快勝している。3位の可能性を残す明治大相手にどのような内容の試合を演じるかが焦点となった。

 序盤は一進一退。明治大はリバウンド面でやや苦しむが、#22西川(4年・PF)、#12中東(3年・SG)が内外で得点を重ねて順調な立ち上がり。一方の早稲田大も黙らず、#16山本(2年・F)のリバウンドシュートや#34池田(2年・G)、#21河上(4年・F)のドライブも出て拮抗した1Qは2点差で明治大リード。しかし、2Qからは地力の差が出た。交代出場の#50伊澤(2年・PF)、#5森山(4年・G)両名の得点が決まり優位な状況に。早稲田大は#21河上が孤軍奮闘するも、他の選手のスコアが伸びない。頻繁にメンバーを変える明治大はやや停滞する時間帯もあったが、#12中東の3Pで無得点を打破。前半は、明治大が6点差をつけた。

 悪い試合ではこのままずるずる離されることの多かった早稲田大。この日はここから盛り返してみせた。#16山本が相次いで得点を重ね、#21河上も攻め気を見せて逆転し、そのままの流れで勢いに乗った。#16山本や#2木澤(2年・G)が速攻に走り5分過ぎに7点リードとして、相手にタイムアウトを取らせる。しかし、明治大は勝負巧者ぶりを発揮。#16安藤(3年・PG)の3P、#50伊澤がブロックショットを決めて流れを引き戻した。早稲田大は#24田中(4年・SG)に3Pを浴びて追いつかれると、フリースローのチャンスも確率を上げられず。しばらく点の取り合いが続き、互いにリードを奪い合うが、4Qに入って#12中東が得点を続け、#5森山のミドルシュートもあって、再び明治大が点差を拡大。早稲田大はファウルが込んで苦しくなった。要所で#16安藤も得点を重ねた明治大が、最終的には78−70とした。

131027KAWAKAMI.jpg 明治大は、この試合ではやや後手を踏む場面があったものの、落ち着いて相手の勢いを止めた。最後に逆転する強さは、昨年から同じメンバーで戦ってきたチームの結束力を示したものと言える。これで12勝目。直後の筑波大の敗戦、そして同率で並んだ拓殖大との直接対決の結果、明治大は3位に滑り込んだ。1巡目は期待を集めながらも上位チームに敗れたが、過密日程の中できちんと修正。2巡目は、1巡目に敗れた拓殖大や青学大をシャットアウトするなど借りを返し、7勝2敗と上げ潮のムードで終えた。シードを手にしたインカレでは、昨年掴んだ3位を超える成績も期待できる存在だ。

 前日の時点で9位が決まっていた早稲田大は、前日快勝した勢いがこの日も持続していた。結果は黒星だったものの、後半には一時リードを奪うなどして明治大をおびやかした。絶対的な存在であった大塚(現NBDL・豊田通商)が卒業し、今季は下級生ガードがオフェンスを組み立てる不安定さが懸念材料ではあったが、ここに来て雰囲気が上がっている。国士舘大相手の入れ替え戦は2年連続となる。昨年は3戦目にまでもつれ込む激闘の末、なんとか残留を果たした。因縁の対決は、今回はどう転ぶか。

写真上:得点が欲しい場面での明治大・安藤の1on1は、分かっていても止めることが難しい。
写真下:この試合、河上は29得点を挙げた。エースが好調を持続させられるかどうかも、早稲田大にとって入れ替え戦の勝敗のポイントになりそうだ。

明治大学:12勝6敗(3位)
早稲田大学:3勝15敗(9位)

※明治大・西川選手のインタビューは「続きを読む」へ。

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EDIT  |  23:52  |  2013リーグ戦1部  |  Top↑

2013.10.27 (Sun)

【2013リーグ1部】10/27 専修大VS白鴎大

チームで戦った専修大が白鴎大を下し7位
入れ替え戦の回避を決める


1131027watanabe.jpg 前の試合で大東文化大が勝利したことにより、入れ替え戦回避には1勝が必要になった専修大は、最終戦で白鴎大と対戦した。

 立ち上がりは#11宇都(4年・G)が#6渡辺(1年・F)へアシストパスを出し、#14藤岡(4年・F)のバスケットカウントも飛び出した専修大が流れを掴んだように見えた。しかし白鴎大も#5柳川(4年・SF)が早い展開からのバスケットカウント、さらには速攻が続き互いに競り合う形になる。専修大はパスミスからのターンオーバーやファウルも続いて得点が続かない。白鴎大もベンチスタートの#1大釜が積極的なオフェンスを仕掛けるがロースコア気味なところからは抜け出せず、13-16の白鴎大3点リードの1Qとなった。

 2Qも僅差のゲームが続いた。白鴎大は#1大釜、#15白濱(4年・F)が仕掛け、#14星野(3年・SG)もドライブを決めるが、3ファウルで#8米村(2年・SG)に交代。専修大は#6渡辺がオフェンスリバウンドで良い働きを見せる。#11宇都はミドルだけではなくアシストでまわりを活かし、自らはじわじわとフリースローで稼いでいく形になった。白鴎大はこの#11宇都を止めるのに苦労し、ファウルトラブルが厳しくなっていく。残り3分半までリードしていたものの、終盤にフリースローや速攻で返され、2Qは37-33と専修大リードで終わった。

 3Q、専修大は変わらず#11宇都が起点となっていく。白鴎大は開始1分で#10田中(4年・G)が得点したのを最後に、5分までノーゴールに。専修大は#6渡辺のポストアップ、タップシュートといった部分も光り、#0大澤(4年・PG)のアウトサイド、#14藤岡が#23イッサ(1年・C・八王子)の裏をかくゴール下へのドライブなどもあって57-46と11点のリードを奪った。

1131027shirahama.jpg 最終の4Q、序盤にファウルが続いた専修大だが、白鴎大も思うように得点が伸びず差がなかなか縮まらない。ゲーム終盤まで専修大が11点前後をリードする形となった。残り1分、じわじわ差を詰めた白鴎大は#15白濱がスティールなどを見せ、2本のダンクでチームを勢いづけるものの、専修大は持ち込まれたファウルゲームに手堅く対処。75-70で逃げ切りを決め、入れ替え戦回避となる貴重な1勝をあげた。

 春は専修大が最終Qで逆転負けを喫したカードだが、今度はやり返した。宇都が起点であることは違いがないが、相手の裏をかくアシスト、インサイドの高さを回避するアウトサイドといった面で相手に的を絞らせず、周囲を動かすやり方が効いた。また、大澤、渡辺、藤岡、藤田、田代らもそれぞれの仕事を果たして、チームとして機能した部分が勝因になった一戦だった。

 白鴎大は前半からファウルトラブルが痛かった。特にガード陣は豊富とはいえ、田中、星野がファウルアウト。宇都を守るのに苦労した。途中、白濱の奮闘も見えたが5点が足らず。初年度で1部残留したまずまずの結果ではあったが、尻すぼみのリーグ戦に齋藤監督もインカレまでの再度の鍛え直しを誓う。1部の中でもハードな練習量ではトップクラスにあるだけに、あと1カ月でレベルアップしてインカレに挑んでもらいたい。

写真上:大事なところでリバウンドを抑えていったのが印象的だった専修大・渡辺。
写真下:白鴎大・白濱は終盤に2本のダンクで意地を見せたが届かず。

専修大学:6勝12敗(7位)
白鴎大学:7勝11敗(6位)

※専修大・宇都選手、白鴎大・柳川選手のインタビューは「続きを読む」へ。

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2013.10.27 (Sun)

【2013リーグ1部】10/27 大東文化大VS中央大

大東大が試合を制すもあと1勝が足りずに8位
2勝止まりの中央大とともに入れ替え戦での残留を期す


131027DAITO.jpg 既に10位の決定している中央大。負けの込んだリーグ戦最後の相手は、前日終了時点でまだ入れ替え戦回避の可能性を残している大東文化大となった。

 大東大はこの日#28兒玉(3年・PG)が絶好調。ミドルシュートや積極的なペネトレイト、3Pも狙い、全て沈めてチームを盛り上げる。中央大はターンオーバーが頻発し、タフショットも増える傾向に。#28兒玉は2ファウルとなってベンチに下がるが、代わった#55永井(4年・PG)が、終了のブザー間際に得点し、1Qに早くも16点ものリードを得て主導権を握る。2Qは#7渡部(2年・F)が好調。インサイドで得点を重ね、中央大を黙らせる。#30鈴木友貴(4年・SG)の3Pや#55永井のランニングショットも出てたまらず中央大はタイムアウト。#5谷口が3Pや、速攻でダンクを沈めるも、14点差で前半終了となる。

 しかし、3Qから中央大は切り替えた。#21大野(4年・PF)の合わせ、#27宍倉(2年・C)のセカンドショットなどでコツコツと追い上げる。大東大は#99山崎(2年・SG)が早い段階で4ファウル目となり、不穏な空気に。ターンオーバーから失点するシーンも出て、7分には4点差にまで詰められてしまう。だが、#8戸ヶ崎(4年・F)の3Pで厳しい状況に一息つくと、スティールを続けて速攻につなげ、二桁の点差に戻した。4Qも序盤は互いにノーゴールとなるが、#7渡部の活躍で大東大が徐々に引き離していった。結局83−60とした大東大が、中央大を振り切って勝負を制した。

131027TANIGUCHI.jpg 勝利した大東大だったが、直後の試合で専修大が勝ったことにより8位が確定。2部3位の法政大との入れ替え戦にまわることとなった。しかし、10連敗という苦境から最終週に連勝を果たし、勢いは出てきた。また、ここに来てリーグ中盤から試合に絡むようになった永井や高橋といった面々がチームと噛み合ってきている。このリーグ戦、勝利した試合はいずれもディフェンスの機能やリバウンドで優位に立って成し遂げたもの。この日の勝利もリバウンド面で相手を圧倒したことが大きかった。入れ替え戦では、この部分をどれだけ引き締められるかが鍵となってきそうだ。

 中央大は、1部復帰初年度で2勝に終わった。山田というインサイドの要を欠いてリーグ戦に入り、途中からスタメンガードを変えるなど、試行錯誤を繰り返しながらの戦いとなったが、思うように結果が出せなかった。入れ替え戦で対戦する慶應大は、昨年の2部リーグでは2勝したチームだが、1年前からは格段に進歩を遂げている。「ディフェンスが機能する時間を長く続けたい」と主将の大野。雰囲気の良さを更に高め、同時に緊張感を持って入れ替え戦に臨みたい。

写真上:1Qの最後に得点した大東大・永井を、戸ヶ崎と渡部が笑顔で出迎える。3名とも、この試合では存分に良さを見せた。
写真下:ダンクに行く谷口。個性豊かなカルテットの卒業した中央大にあって、エースと呼ぶべき存在に成長を遂げた。

大東文化大学:5勝13敗(8位)
中央大学:2勝16敗(10位)

※大東文化大・兒玉選手、中央大・大野選手のインタビューは「続きを読む」へ。

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2013.10.27 (Sun)

【2013リーグ1部】最終結果

優勝 東海大学(7年ぶり2回目)
準優勝 青山学院大学
第3位 明治大学
第4位 拓殖大学
第5位 筑波大学
第6位 白鴎大学
第7位 専修大学
第8位 大東文化大学2部3位・法政大学との入れ替え戦へ
第9位 早稲田大学 2部2位・国士舘大学との入れ替え戦へ
第10位 中央大学 2部1位・慶應義塾大学との入れ替え戦へ


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優勝 東海大学


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東海大学4年生


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準優勝 青山学院大学


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3位 明治大学


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4位 拓殖大学


【個人賞】
■最優秀選手賞(MVP) 田中大貴(東海大学)
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■敢闘賞 野本建吾(青山学院大学)
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■優秀選手賞 晴山ケビン(東海大学)
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■優秀選手賞 バランスキー ザック(東海大学)
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■優秀選手賞 永吉佑也(青山学院大学)
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■優秀選手賞 安藤誓哉(明治大学)
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■優秀選手賞 藤井祐眞(拓殖大学)
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■得点王 ジョフ・チェイカ・アハマド バンバ(拓殖大学)471点
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■3ポイント王 坂東 拓(筑波大学)46本
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■リバウンド王 ジョフ・チェイカ・アハマド バンバ(拓殖大学)OF63/DF188/TO251
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■アシスト王  藤井祐眞(拓殖大学)108本
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■MIP賞 須田侑太郎(東海大学)
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2013.10.27 (Sun)

【2013リーグ】10/27結果(最終日)

■関東大学1部リーグ
◇国立代々木競技場第二体育館

中央大学60(9-25,19-17,20-16,12-25)83大東文化大学
白鴎大学70(16-13,17-24,13-20,24-18)75専修大学
明治大学78(22-20,17-13,17-22,22-15)70早稲田大学
筑波大学52(15-17,16-24,12-22,9-19)82拓殖大学
青山学院大学53(7-16,12-17,16-16,18-23)72東海大学

1位 東海大学   18勝0敗
2位 青山学院大学 14勝4敗
3位 明治大学   12勝6敗
4位 拓殖大学   12勝6敗
5位 筑波大学   11勝7敗
6位 白鴎大学   7勝11敗
7位 専修大学   6勝12敗
8位 大東文化大学 5勝13敗(2部3位との入れ替え戦へ)
9位 早稲田大学  3勝15敗(2部2位との入れ替え戦へ)
10位 中央大学   2勝16敗(2部1位との入れ替え戦へ)

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■関東大学2部リーグ
◇日本体育大学 世田谷キャンパス

東洋大学88(26-20,18-14,26-20,18-16)70江戸川大学
日本体育大学79(22-10,22-16,16-12,19-18)56駒澤大学
法政大学74(18-12,13-16,18-14,25-12)54日本大学
国士舘大学80(24-12,14-26,27-13,15-17)68関東学院大学
神奈川大学100(20-19,30-27,28-26,22-38)110慶應義塾大学

1位 慶應義塾大学 17勝1敗(1部10位との入れ替え戦へ)
2位 国士舘大学  14勝4敗(1部9位との入れ替え戦へ)
3位 法政大学   11勝7敗(1部8位との入れ替え戦へ)
4位 日本大学   10勝8敗
5位 日本体育大学 9勝9敗
6位 東洋大学   9勝9敗
7位 関東学院大学 9勝9敗
8位 神奈川大学  8勝10敗(3部3位との入れ替え戦へ)
9位 江戸川大学  2勝16敗(3部2位との入れ替え戦へ)
10位 駒澤大学   1勝17敗(3部1位との入れ替え戦へ)

 

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2013.10.26 (Sat)

【2013リーグ1部】10/26レポート

早稲田大の9位、中央大の10位が確定
3位、8位争いは最終日へ


131026utonakahigashi.jpg 1部リーグも残すところあと2試合。下位争いは直接対決の結果、早稲田大の9位、中央大の10位が決まり入れ替え戦は中央大vs慶應義塾大、早稲田大vs国士舘大の組み合わせが確定した。また、8位は大東文化大の勝利、専修大の敗戦により最終日の結果を待つことになった。上位では青山学院大が2位を確定、3位は筑波大と拓殖大の最終日の直接対決に明治大が絡む形で決着しそうだ。
 1部リーグにとってはリーグ戦はインカレに向けた強化段階ともいえる部分がある。ここで得たものをどう活かし、または修正するか、順位は決まったとしても最終戦までしっかりと戦い、追求して欲しい。


 3位に望みをつなぐ明治大はエースの#11宇都(4年・G)が復帰で入れ替え戦回避に全力で向かう専修大と対戦し、さすがのディフェンス力を発揮した。1Qこそ明治大は思うようにシュートが決まらず12-15と僅差の出足となるが、1Q終盤から入り出したシュートが2Qになると#50伊澤(2年・PF)を中心に気持ちよく決まっていき、ディフェンスでは#11宇都に仕事をさせずに一気に突き放す形に。専修大は明治大の高さの前に決めきれない部分が目立った。後半になって#11宇都の速攻も何本か出てらしさも見えたが、ゲームの大勢を動かすには至らない。しかしほぼ明治大の勝利も決まったという終盤になり、粋な場面も見られた。#11宇都とマッチアップする#12中東(3年・SG)が互いに一対一を仕掛け合う形となり、周囲もそれを笑顔で見守る形に。互いに数回ずつのそのプレーは、互いに決め合い、または落としながら本人たちも笑顔でやりあい、ブザーが鳴るまでのわずかな時間、ひとつの見せ場を作ってくれた。試合は86-72で明治大が勝利し、3位への可能性を残した。

写真:満面の笑みで専修大・宇都に相対する明治大・中東。試合終了後に宇都は明治大の塚本HCとも抱き合い、感謝していた。

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【我慢比べの展開を最後に抜け出した大東大が連敗脱出】
131026TAKAHASHI-1.jpg 敗れればその時点で入れ替え戦行きの決まる大東文化大。出口の見えない連敗の渦中にあったが、この日はディフェンスが良さを発揮。僅差ではあったが、白鴎大相手にほとんどの時間でリードを維持し続けた。

 先手を打ったのは大東大。#28兒玉(3年・PG)、#30鈴木(4年・SG)が相次いで得点して3分足らずで8−0と先行する。白鴎大はここから好ディフェンスで簡単に得点させず、#15白濱(4年・F)の得点から徐々に差を詰めるが、リバウンド争いで劣勢となるなどでオフェンスは単発に終始。大東大はベンチスタートの#55永井(4年・PG)と#1高橋(3年・SG)の両名も気を吐き、ディフェンスも機能して1Qで9点リード。試合はここからロースコアの得点経過で一進一退の攻防に。#36パプロブヒナス(4年・C)や#1大釜(3年・G)の得点が出る白鴎大に対し、その都度#55永井や#99山崎(2年・F)の得点で返した大東大が、29−21というロースコアの中、リードで前半を終える。

 後半に入り、ここから活躍を見せたのが白鴎大・#23イッサ(1年・C・八王子)。ジャンプシュートやペイントエリアを制してスコアを稼ぐ。大東大はアウトサイドのシュートが単発に入るオフェンスの時間帯が長く続くが、好ディフェンスは持続して相手にもリズムを与えない。次第に球際の攻防が激しくなる中、ドライブや速攻で#5柳川(4年・F)が決め始めた白鴎大に流れが移る。4Q出だしに#10田中(4年・G)の3P、#5柳川のバスケットカウントで勢いづき、速攻で#15白濱が決め逆転に成功。しかしここから白鴎大はぴたりと得点が止む。大東大は#30鈴木のジャンパーで再逆転すると、#99山崎も続く。さらに#55永井にバスケットカウントが飛び出して点差を拡大。白鴎大はおよそ4分半の沈黙を経て#5柳川が得点を重ねるものの、大東大は#1高橋の活躍が出てリードを維持。ロースコアの消耗戦を59−51で制し、ようやく連敗を脱出した。

 互いにシュート率が上がらずにフラストレーションのたまる戦いとなったが、リバウンド面で勝った大東大が勝利を引き寄せた。ベンチスタートの#1高橋と#55永井がともに二桁得点を稼いだのも勝因のひとつと言えよう。この勝利、そして専修大の敗戦で、入れ替え戦回避へ望みがつながった。前週二試合で連勝の白鴎大は、序盤の出遅れなど停滞する時間が多かった上、白濱、柳川の両名がファウルアウトという結果に。最後の相手である専修大は、入れ替え戦の可能性が残るチーム。必死でぶつかってくることが予想される厄介な相手だが、一発勝負のインカレを見据えると試金石となる試合と言える。

写真:永井とともに、ベンチスタートで結果を出した大東大・高橋。得点面だけでなく、リバウンドも8本記録して大きな役割を示した。

大東文化大学:4勝13敗
白鴎大学:10勝6敗

※大東文化大・永井選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【一貫してシュート好調の早稲田大が勝利し、9位確定】
131026IKEDA.jpg ともに入れ替え戦行きの決まっている早稲田大中央大。前回対戦では得点の伸びない展開で早稲田大が勝利した再戦は、前回とはガラリと変わる内容。ハイペースで得点を量産した早稲田大が快勝した。

 立ち上がりは中央大ペース。#5谷口(3年・F)のシュートが次々と決まってチームを勢いに乗せる。しかし、#34池田(2年・G)を中心に得点を重ねていた早稲田大は、6点ビハインドでのタイムアウトから一挙に修正。時折ゾーンで守る相手に、#34池田はもちろん#16山本(2年・F)、#21河上(4年・F)らもシュートラッシュで畳み掛けて劣勢を跳ね返し、23−22で1Qを終える。2Qは早稲田大が優位にゲームを進めた。#10渡部(2年・SG)の得点などで若干出遅れるも、#16山本のバスケットカウントで嫌な雰囲気を払拭。トラベリングなどのミスが出る相手を尻目に、#34池田の3Pや速攻、#15木村(3年・F)のジャンプシュートなどが続いて二桁のリードに乗せる。#21河上がアクシデントで一時交代するも、勢いに乗った早稲田大の猛攻は続き、#2木澤(2年・G)が最後に3Pを沈め、12点のリードで後半へ。

 3Q、早稲田大は#21河上がコートに復帰。中央大は#5谷口や#22山田(4年・PF)が得点を重ねるが、早稲田大の勢いがここでも上回った。#16山本のシュートは高確率で決まり、速攻で#15木村が決めるなどして息つく暇を与えず。#21河上も得点していった早稲田大のリードはそのままじわじわと拡大。終盤は連続速攻などで良い雰囲気を保った早稲田大が、91−69で勝利を決めた。

 入れ替え戦行きの可能性のある大東大の勝利の結果もあり、最終日を待たずして9位が確定した早稲田大。苦しんだリーグ戦だったが、入れ替え戦が決まったことでかえって開き直れたと主将の河上が語るように、この試合は今大会最高の内容と言っていいだろう。一方これで10位が決まった中央大は谷口が29得点を挙げるも、他の選手が思うように得点を伸ばせず。1部復帰の初年度で最下位となってしまった。どちらのチームも入れ替え戦が控えるが、まずは最後に残る試合を良い内容で締めくくりたいところ。

写真:河上と並んでチームハイの22得点を挙げた早稲田大・池田。5人が二桁得点に乗せるバランスの良さを見せた。

早稲田大学:3勝15敗
中央大学:2勝16敗

※早稲田大・河上選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【東海大が3Qに勝負をつけ、全勝優勝にリーチ】
131026BARANSKI.jpg 優勝が決まり、それが全勝でのものになるかどうかがポイントの東海大。この日は3位争いの中にある筑波大とのゲームとなった。

 前節ホームで青学大を撃破した筑波大がまずは先行した。#32武藤(4年・C)がインサイドで攻め気を見せ、#21笹山(3年・PG)も2本の3Pを沈めて10−2とする。しかし、これでも東海大は慌てた様子は見せなかった。得意のディフェンスで筑波大の勢いを削ぎ、#0ベンドラメ(2年・PG)の速攻、#7晴山(3年・PF)のミドルシュートなどでコツコツと返していく。筑波大は#32武藤が早い段階で2ファウルとなって苦しい雰囲気に。東海大はなおも追い上げていき、2Q頭に#12梅林(4年・C)のミドルシュートで逆転に成功。#23佐藤(4年・PF)もペイント内にうまく侵入してリードを拡大する。筑波大は#14坂東(3年・SG)の3Pで一時同点とするも、東海大のディフェンスを容易には崩せず、得点は単発に。#24田中(4年・SF)の2連続3Pも出た東海大は、7点差として前半終了。

 筑波大は3Q以降も東海大ディフェンスを前に思うようなオフェンスが展開できない。序盤のポイントだったインサイドでの得点が止まり、外寄りのシュートが中心となってしまう。この間にも東海大は着実に加点。#7晴山、#24田中といった代表帰りの面々が多彩な形でネットを揺らす。最後はベンチメンバーもコートに入れ、83−52で余裕の勝利を果たした。

 東海大は、これで開幕からの連勝を17にまで伸ばした。最終日は宿敵・青学大戦。昨年青学大が果たした全勝優勝という偉業を成し遂げられるか。最終試合は多くの注目を集めるカードだ。筑波大は後半の失速が響いて6敗目。しかし、最終戦の拓殖大を下せば3位となり、インカレでのシードが手に入る。このカードにも、注目が集まりそうだ。

写真:堅実なプレーぶりを見せている東海大・バランスキー。泥臭さが売りである一方で外のシュートの確率も高く、対戦相手には厄介な存在だ。

東海大学:17勝0敗
筑波大学:11勝6敗


【連敗を立て直した青山学院大が拓殖大を下す】
131026takahashi.jpg 前週の8週目に2連敗という、ここしばらく経験したことのなかった状況に追い込まれた青山学院大。今いる現役だけではなく、“王者”と言われ始めた2007年以降、リーグ戦での連敗は3位に沈んだ2009年以来のことだ。それだけにどのような試合を見せるか注目されたが、3位を狙う拓殖大相手にしっかりと勝ち切った。

 1Qの立ち上がりは互いになかなか得点できない重さがあったが、拓殖大のファウルが続いたのをきっかけに#25永吉(4年・C)のミドルシュートや#7野本(3年・F)のバスケットカウントなどでリードを得ていく。拓殖大は#40藤井(4年・G)、#23バンバ(1年・C・延岡学園)、#14大垣(3年・F)のスコアラーがゲームを牽引。しかし1Qは17-14とわずかに青山学院大のリードに。2Qになるとゲームが動き、#5高橋(3年・PG)や#7野本の3Pもあって青学大が差を開き始める。拓殖大はインサイドの#23バンバへ浮かせたボールは入るが、全体的には攻め手を欠いて2Qはわずかに9得点。その後もリードを保った青学大はさまざまな選手を投入しながら後半には速攻の足も出るプレーで、91-61と30点差の完勝を収めた。

 終始アグレッシブで3Pも7本、リバウンドは拓殖大に15本の差をつけた青学大。2Q以降は余裕があったが、ベンチから出てくる選手も攻め気が見える試合だった。最終戦は東海大戦。盤石の王者に今のチームでどこまで戦えるか、すべてを出し切って欲しいところだ。拓殖大は得点源が限られてしまった場合に苦しい状況がどうしてもある。これで3位争いが分からなくなったが、最終戦の筑波大戦でどういった試合を見せるか、こちらも注目だ。

写真:ベンチスタートでコンスタントな働きを見せる青山学院大・高橋。

青山学院大学:14勝3敗
拓殖大学:11勝6敗

※青山学院大・船生選手のインタビューは「続きを読む」へ。

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EDIT  |  23:50  |  2013リーグ戦1部  |  Top↑

2013.10.26 (Sat)

【2013リーグ2部】10/26レポート

上位チームが強さを発揮した一日
運命が決まる明日の最終戦につなげる


131026hosei.jpg 2部リーグもいよいよ最終週。この日は上位チームが揺るぎない強さを発揮し、相手チームの挑戦をはねのけた一日となった。順位争いにも動きがあり、関東学院大が慶應義塾大に敗れて3位争いから脱落。これで1部との入れ替え戦への最後の切符は、日本大と法政大による明日の直接対決で争われることとなった。下位争いはこの日、東洋大・神奈川大が上位の牙城を崩せず黒星をつけた一方で、日本体育大が江戸川大と接戦の末に勝利。8勝9敗で3チームが並び、3部との入れ替え戦へまわる8位争いも明日の結果次第になった。それぞれのチームにとって、明日はなんとしても負けられない大一番。2カ月にわたるリーグ戦を締めくくるにふさわしい、チームの集大成を見せてほしいところだ。

 
 駒澤大法政大と対戦。前週に初勝利を上げてチームの調子も上がってきた駒澤大も、法政大相手にはなかなか思うようにプレーさせてもらえず。#7佐野(3年・SG)が4本の3Pを決めるなど存在感を発揮したが、48−23となった前半の大差が最後まで響いた。法政大はベンチメンバーも出場させながら88−61で快勝。明日の決戦へとつなげた。

131020kantogakuin.jpg 勝って入れ替え戦へとのぞみをつなげたい関東学院大は、慶應義塾大にぶつかった。立ち上がりはいつものことながら動きが固いが、#7荒木(4年・F)の連続3Pもあって息を吹き返し1Qは24−23とついていく。そこから点の取り合いが続いたが、2Q前半に魅せたのは慶應義塾大・#10矢嶋(4年・F)。次々タフショットを決め、リードを二桁に広げた。後半の入りも関東学院大が5点積み上げる間に12得点奪って20点近いリードを奪い、その後も試合を優位に進めた。関東学院大も#30村田(4年・F)らが最後まで声を出し、#45大熊(2年・G)も速い展開を出して奮闘するも一矢報いる事はならず。107−85で敗れて入れ替え戦への道が閉ざされ、試合後の表情には悔しさがにじんだ。一方、点を伸ばし続けて快勝した慶應義塾大は、明日は神奈川大の挑戦を受ける。最終戦を勝ちで締めくくれるのか、一方の神奈川大が入れ替え戦回避に向け力を発揮するのか、大詰めの一番となる。

 神奈川大と対戦した国士館大は、武器となるディフェンスに加えこの日はオフェンスも子気味良いリズムが光り、1Qで27得点のハイスコア。一方攻めあぐねる神奈川大は2Qから#98大石(3年・G)や#14田代(1年・F・東海大相模)が強気で攻めるが、ディフェンスで的を絞れずリードを引っくり返せない。3Q序盤で#20早川(4年・G)、#7古橋(4年・F)の3Pが決まって神奈川大も8点差に詰め寄ったものの、国士館大はすぐにディフェンスを修正し、#4松島(4年・G)と#14高橋(4年・G)の息の合ったプレーや#22原(2年・F)のブレイクで流れを取り戻した。そのまま点差を引き離し、97−72で快勝した。

写真上:法政大は最後に4年生の#53中家宏太も2分ほどプレータイムを得た。4年生同士、笑顔でハイタッチ。
写真下:悲願の入れ替え戦進出はならなかった関東学院大。明日が4年生にとってはラストゲーム。悔いのない戦いで締めくくってほしい。

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【江戸川大が追い上げるが日体大も逆転はさせず】
131026nittaidai.jpg 入れ替え戦回避に向けて取りこぼしの許されない日本体育大は、前週に3部との入れ替え戦行きが決まった江戸川大と対戦した。日体大は開始2分間無得点と重い入り。だが#1本間(3年・G)がバスケットカウントを獲得し「落ち着け!」と声をかけてチームを引き締めると、そこから#11北川(4年・G)の速攻や#12周(3年・C)の一対一ですぐに追いついた。ディフェンスもダブルチームなど激しさが増し、江戸川大は6分近く得点を奪えない。2Q序盤には大きく16点差がついた。だがこれまでの試合は相手にリードされるとそのままズルズルいくことの多かった江戸川大も、この日は切らさずに粘りを見せる。#97小澤(3年・F)や#14伊藤(4年・G)ら全員がオフェンスリバウンドに飛び込んで主導権を握ると、#89陶山(4年・F)が3連続で得点。さらに2Q終盤には#1田中(4年・G)が2本のジャンプシュートを沈め、3点差に縮めて後半につなげた。

131026suyama.jpg 3Q序盤、江戸川大は#14伊藤から#3王(3年・C)へのパスが冴え、さらに王がバスケットカウントも含めた5本のフリースローをすべて決めて良い流れを生み出す。それでも自分たちのファウルも重なったこともあり、僅差で追いながらも逆転できない時間帯が続いた。日体大は#15濱田(3年・F)の飛び込みリバウンドや#1本間の3Pで苦しい時間をつなぎ、3Q後半にはディフェンスも良くなる。攻めては#11北川が積極的にドライブを仕掛け、4Q残り7分再び10点リードに押し戻した。それでも江戸川大は、前からディフェンスしてスティールするなど守備からチームを立て直す。フリースローや#89陶山の3Pでじわじわ詰め寄り、#1田中が速攻で3Pを射抜いて残り4分半3点差に。後手に回った日体大はフリースローも確率が悪く、#97小澤のワンマン速攻が決まって残り2分75−77。だがここで日体大も#9出羽がディフェンスをかいくぐってシュートを決め、逆転はさせない。#12周も確実にリバウンドを押さえ、残り時間を着々と削っていった。江戸川大は残り10秒#1田中の3Pで2点差にするが、一歩及ばず。結局80−84で、日体大が逃げ切った。

 江戸川大は何度も盛り返してビハインドをはねのけたものの、“あと2点”が遠かった。しかし元気のなかった前週に比べ、良さも見えた試合に。入れ替え戦につなげるために、良い形で明日は締めくくりたい。一方の日体大は、大きくリードしつつも反撃に遭ったのは反省点だが、逆転はさせなかった点にここまでのリーグ戦の経験が生きている。入れ替え戦回避へと1歩前進した。

写真上:日体大はチーム一丸となって入れ替え戦回避なるか。
写真下:徐々に調子をあげて27得点の江戸川大・陶山。

日本体育大学:8勝9敗
江戸川大学:2勝15敗

※日本体育大・周選手のインタビューは「続きを読む」へ。

 
【3Qで振り切った日本大が東洋大の挑戦を退ける】
131026yasuda.jpg 9勝7敗の日本大と、8勝8敗の東洋大の対戦。日本大は#24刘(2年・C)が欠場し、#1坂田(4年・F)と#25菊地(4年・F)をインサイドに据えて両ウイングに#14高橋(1年・SG・札幌日大)と#37安田(4年・SG)、司令塔に#9佐野(2年・G)というスターターで臨んだ。1Qは互角の展開が続いたが、どちらもアウトサイドが決まらず、その分#1坂田や#25菊地のドライブが効いて1Qは19−15と日本大がリード。2Q、東洋大は#7筑波(3年・F)のバスケットカウントや#88山本(1年・C・市立船橋)と#4井谷(4年・C)の鮮やかな連係プレーが出て勢いに乗りたいところだが、日本大#20舘にバスケットカウントを奪い返され良い流れが持続しない。オフェンスが単発に終わり、状況を打開するためコートに戻った#24遠山(3年・F)もファウルトラブルになるなど、攻め手に欠いた。一方の日本大は、#14高橋のシュートに当たりが来ないが、その分#37安田が思いきりの良いオフェンスでチームを引っ張る。途中出場の#72仁平(1年・F・洛南)もチームを盛り上げ、残り2分には11点リード。挽回したい東洋大は前からディフェンスにあたり、#3宮里(4年・PG)や#7筑波のシュートで7点差に留めて前半を折り返す。

 試合が動いたのは3Q。後半の立ち上がりから5秒バイオレーションやトラベリングなどミスが続く東洋大を尻目に、日本大は#14高橋のカットインを皮切りに怒濤の猛攻。開始5分間のスコアを14−3と圧倒し、18点差に引き離した。その後、東洋大も#11中村(1年・PG・幕張総合)のシュートが決まり始めるものの、その度に#31杉本(3年・PG)や#37安田が決め返して点の取り合いに受けて立つ。点差を保って17点差で4Qに入ると、その後も試合を優位に進めた。#31杉本と#1坂田の連係プレーで東洋大のゾーンもうまく崩し、86−68で快勝した。

 東洋大は自分たちのミスから崩れ、得点が止まりがちだった。持ち味のディフェンスも、この日は日本大がまんべんなく点をとったことでポイントを絞れず思うように機能しなかった。まだ下との入れ替え戦の可能性もある。切り替えて最終日も全力でぶつかりたい。

 日本大は、刘の抜けた穴を全員でフォローし4人が二桁得点。ベンチメンバーもそれぞれインパクトを残し、チームで勝利を勝ち取った。入れ替え戦への挑戦権を懸けて、明日の法政戦が運命を決める一戦。この調子を明日につなげられるか。

写真:もともとの得点能力を遺憾なく発揮した日本大・安田。

日本大学:10勝7敗
東洋大学:8勝9敗

※日本大・杉本選手のインタビューは「続きを読む」へ。

 

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EDIT  |  23:40  |  2013リーグ戦2部・3部/入替戦  |  Top↑

2013.10.26 (Sat)

【2013リーグ】10/26結果

■関東大学1部リーグ
◇国立代々木競技場第二体育館

白鴎大学51(9-18,12-11,15-12,15-18)59大東文化大学
早稲田大学91(23-22,24-13,23-20,21-14)69中央大学
明治大学86(15-12,29-16,21-20,21-24)72専修大学
東海大学83(18-19,22-14,25-14,18-5)52筑波大学
青山学院大学91(17-14,25-9,20-21,29-17)61拓殖大学

東海大学   17勝0敗
青山学院大学 14勝3敗
筑波大学   11勝6敗
明治大学   11勝6敗
拓殖大学   11勝6敗
白鴎大学   7勝10敗
専修大学   5勝12敗
大東文化大学 4勝13敗
早稲田大学  3勝14敗
中央大学   2勝15敗

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■関東大学2部リーグ
◇日本体育大学 世田谷キャンパス

日本体育大学84(27-13,13-24,21-17,23-26)80江戸川大学
日本大学86(19-15,19-16,27-17,21-20)68東洋大学
法政大学88(25-14,23-9,19-16,21-22)61駒澤大学
慶應義塾大学107(24-23,30-19,24-16,29-27)85関東学院大学
神奈川大学72(12-27,22-21,18-25,20-24)97国士舘大学

慶應義塾大学 16勝1敗
国士舘大学  13勝4敗
法政大学   10勝7敗
日本大学   10勝7敗
関東学院大学 9勝8敗
日本体育大学 8勝9敗
神奈川大学  8勝9敗
東洋大学   8勝9敗
江戸川大学  2勝15敗
駒澤大学   1勝16敗


 

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2013.10.25 (Fri)

【2013リーグ】10/26、27関東大学リーグ予定(第9週・最終週)

関東学生バスケットボール連盟によると、10/26、27に開催予定の1部リーグおよび2部リーグ、5部入れ替えチーム決定トーナメントは、台風27号28号接近の状況を踏まえ日程変更する場合があるそうです。現段階は通常開催予定です。

最新の情報は随時関東大学バスケットボール連盟の公式サイトでご確認ください。

■関東大学1部リーグ
10月26日(土) 国立代々木競技場第二体育館

11:00 白鴎大学 vs 大東文化大学
12:40 早稲田大学 vs 中央大学
14:20 明治大学 vs 専修大学
16:00 東海大学 vs 筑波大学
17:40 青山学院大学 vs 拓殖大学

10月27日(日) 国立代々木競技場第二体育館
10:00 中央大学 vs 大東文化大学
11:40 白鴎大学 vs 専修大学
13:20 明治大学 vs 早稲田大学
15:10 筑波大学 vs 拓殖大学
17:00 青山学院大学 vs 東海大学

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■関東大学2部リーグ
10月26日(土) 日本体育大学 世田谷キャンパス

11:00 日本体育大学 vs 江戸川大学
12:40 日本大学 vs 東洋大学
14:20 法政大学 vs 駒澤大学
16:00 慶應義塾大学 vs 関東学院大学
17:40 神奈川大学 vs 国士舘大学

10月27日(日) 日本体育大学 世田谷キャンパス
10:00 東洋大学 vs 江戸川大学
11:40 日本体育大学 vs 駒澤大学
13:20 法政大学 vs 日本大学
15:00 国士舘大学 vs 関東学院大学
16:40 神奈川大学 vs 慶應義塾大学


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2013.10.23 (Wed)

【2013リーグ】第9週(最終週)の見どころ

【1部リーグ】
青学大は連敗を立て直せるか、最終戦の東海大戦に注目

131022aogaku.jpg 1部リーグは残り2試合を残して無敗の東海大が早々に優勝を決めた。例年、途中で星をこぼす傾向にあった東海大だが、今年はそうしたこともなく安定した試合運びが光った。東アジア大会への選手派遣で再開後はやや課題ある内容だったが、それでも簡単に負けるようなチームではなく、強さが際立つリーグ戦だった。

 優勝が決まった今、残ったチームはひとつでも良い結果を残すために戦うのみだ。青山学院大は8週目に2連敗を喫した。相次いでケガ人を出し、長期戦を闘いぬくには不利な状況が続いた2カ月だったが、それをいかに乗り越えるかが問われる。3位とは星ふたつの差があるが、26日(土)は3位拓殖大、そして最終日の27日(日)は宿敵東海大との再戦がある。崩れたものを1週間で修正できるかどうかが見どころだ。例え差がついたといっても東海大戦が注目なのは変わりない。また、現在同率3位の筑波大と拓殖大は明治大が絡んだ3位争いが焦点となりそうだ。最終日には筑波大と拓殖大の直接対決があり、並んでいる場合はそこで順位が決着する。また、明治大が1敗差で後を追っており、この3チームによる3位争いも最終週のポイントになるだろう。

 下位は中央大と早稲田大の入れ替え戦行きが決まっている。残りひとつは7週目までは専修大か大東大が候補だったが、専修大は8週目の2連勝で星ふたつリードとなった。このまま逃げきれるか。

写真:青山学院大は苦しい状況の中、どういったゲームを展開するだろうか。

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【2部リーグ】
3位を手にするのはどのチームか、2部の最終週も白熱

131020kokushi.jpg 既に優勝・慶應義塾大、2位・国士舘大が決まった2部は、残りひとつとなった入れ替え戦枠争いが最終週最大の見どころだ。9勝7敗に日本大、法政大、関東学院大の3校が並び、8勝8敗で東洋大、神奈川大が続く。このまま2校以上が同率で並んだ場合はチーム間の勝敗で決まるが、その場合、今のところ優位なのは法政大か。最終戦に日本大戦を残すが、関東学院大には2勝、日本大にも1勝している。日本大は法政大、関東学院大にそれぞれ1敗、関東学院大は法政大に2敗、日本大に1敗している。確実に勝ち星の差をつければそこが抜け出すが、これは26日(土)の結果を見てみないとまだなんとも言えないところだろう。

 下位は8位の日体大が抜け出すか否かが注目だ。残りの2試合は江戸川大、駒澤大の下位が相手。2勝すれば星ひとつ差の東洋大、神奈川大も自らが勝ちきらなければ危なくなるため、気を抜けない。順位争いは気になるが、2部の4〜7位はこれがシーズン最終戦、4年生はここで引退となる。4年間の集大成となるような、思い残すところのないバスケットをして欲しい。

写真:16戦目にしてひとつの結果を出した国士舘大。これに続くのはどのチームか。


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2013.10.22 (Tue)

【SPECIAL】BOJラインvol.19〜河上宗平選手〜

リレー形式インタビュー「BOJライン」
vol.19~早稲田大学・河上宗平選手~


kawakami1.jpg 選手の指名でリレー形式にインタビューをつなぐ「BOJライン」。第18回の拓殖大・藤井祐眞選手からバトンを渡されたのは、早稲田大・河上宗平選手です。

 的確な空間把握と絶妙なタイミングで飛び込むうまさを武器に、下級生の頃から早稲田大のスタメンを張ってきた河上選手。昨年からは4番から3番ポジションにコンバートしてオールラウンドなプレーに磨きをかけ、李相伯杯やユニバーシアードなど数々の代表にも選ばれている期待の選手です。

 河上選手は、全国で手応えを掴んだのは「高3になってから」という遅咲きの選手。そこに至るまでには、幼い頃からの積み重ねとそれを支えたまわりの存在、そして大きな怪我を乗り越えたエピソードがありました。第19回BOJライン、どうぞお楽しみください。

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2013.10.22 (Tue)

【2013リーグ】第8週のPICK UP PLAYER

第8週の注目プレイヤーは
笹山貴哉選手&出羽崚一選手


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【1部】◆#21笹山貴哉(筑波大・3年・PG)
 周囲を活かすアシストのセンスはもちろん、スピード感あふれるドライブや、確率の高い3Pシュートで自ら得点も重ねる大学を代表するガードのひとり。故障で欠場しつつもアシストランキングでは現在2位に位置する。ホーム開催となったこの週の筑波大は、日曜日の試合で近年苦しめられていた青学大を撃破。足がつりかけながらも最後はコートに戻った笹山は、オフェンスを司る存在としてこの試合13得点6アシストと申し分のない活躍を見せた。

 東海大の優勝や、入れ替え戦に回るチームがある程度固まった中で迎える最終週は、インカレシードのかかる3位争いの動向が注目点のひとつ。筑波大を含めて3チームに可能性がある。自力ではないが2位の可能性もわずかに残る。筑波大は東海大や拓殖大という難敵との対戦となるが、笹山のパフォーマンスが筑波大の最終順位を左右する要素のひとつになりそうだ。

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【2部】◆#9出羽崚一(日本体育大・3年・F)
 昨年はケガに泣いたが、今リーグではその得点能力を遺憾なく発揮し、日本体育大の攻撃の要となっている。特にガードの北川とのコンビネーションは絶妙で、「これまでで一番やりやすくて息が合う」と、北川も絶賛。出羽自身も相性の良さを語っていた。両ウイングが機能したときの日本体育大は強く、日曜に日本大を破った16戦ではふたりで20点ずつを稼ぐ大車輪の働きを見せた。

 チームは8位の入れ替え戦圏内にとどまっているが、きっかけ足らずの印象が残るゲームも多い。しかし日本大を破った目の覚めるような内容も可能なだけに、残りの2試合を勝ちきり、入れ替え戦回避となるかどうかが注目だ。


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2013.10.20 (Sun)

【2013リーグ1部】10/20レポート

2試合を残して東海大の7年ぶりの優勝が決定
中央大・早稲田大が入れ替え戦へ、大東大も危険な状況に


131020TASHIRO.jpg 筑波大ホームで今季最後の開催となった1部リーグの第16節は、最終週を前にして様々な確定事項があった。危ない内容ながらも勝利して無敗を保った東海大は、最終試合で青山学院大が敗れたことで優勝が決定。焦点は、東海大が全勝優勝を果たせるかどうかに移ることになった。また、下位では中央大と早稲田大の入れ替え戦行きが確定。この週エース宇都が復帰した専修大に2勝差をつけられた大東文化大も、入れ替え戦が寸前に迫る。なお、今年創部以来初の1部を戦う白鴎大は、入れ替え戦の回避がこの日で確定した。

 
 専修大中央大は、立ち上がりから#24田代(2年・F)の3Pが高確率で決まった専修大が早々にリード。エース#11宇都も積極的に攻めていった。中央大は#22山田(4年・PF)の奮闘が光るも、専修大の勢いを止められず。96-71とした専修大が5勝目。入れ替え戦回避に、また一歩接近した。中央大は、この敗戦により入れ替え戦に回ることが決まった。

 3位の可能性がまだ残っている明治大も、大東文化大相手に地力の差を誇示。好ディフェンスで大東大を3Q終了まで35点に抑え込み、攻めては5人が二桁得点を挙げるバランスの良さで圧倒した。77-53の勝利で10勝に到達し、3位の可能性を残した。敗れた大東大は、これで10連敗。入れ替え戦が目前となった。

 白鴎大は、この時点で既に入れ替え戦行きの決まっていた早稲田大と対戦。序盤から#15白濱(4年・F)、#5柳川(4年・F)の両輪が活躍し、1Qはふたりで10点ずつを稼いで好スタート。出遅れた早稲田大は何度か追い上げるが、#23イッサ(1年・C・八王子)の活躍も光った白鴎大が終始リードを保った。81-66で7勝目。勝率5割も射程内だ。

写真:専修大は、田代の3Pラッシュでスタートダッシュに成功。

※専修大・藤岡選手、白鴎大・星野選手のインタビューは「続きを読む」へ。

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【終始競り合うが勝負強さを発揮した東海大が16連勝】
131020TAKAKURA.jpg 東アジア大会に3選手を輩出していた無敗の首位・東海大。前日の早稲田大戦でやや内容の良くない部分があったが、この日#17高倉(3年・G)をスタメン起用した拓殖大相手にシュート率が上がらず、最後まで分からない試合となった。

 立ち上がりから拓殖大は思い切りの良さが出た。#14大垣(3年・SF)と#40藤井(4年・G)が積極的に攻め、それに刺激されたのか徐々に#23バンバ(1年・C・延岡学園)も得点する。後手を踏んだ東海大はエース#24田中(4年・SF)のシュートがことごとく外れて出遅れ、6点を追いかける状況で1Qを終える。試合全体を通じ、互いにハーフコートでじっくり攻める展開が続いたこの試合は、2Qもじりじりしたロースコアゲーム。その中でも拓殖大#40藤井に3Pを許し、東海大はビハインドを12点に広げられた。だが、ここで嫌な流れを#18和田(4年・PG)の得点で断ち切る。持ち前の強力なディフェンスが機能して拓殖大を沈黙させ、外が落ちていた#24田中にも得点が出るなどして挽回。5点差にまで詰め寄り、試合は後半に入る。

131020VENDRAMEFUJII.jpg 迎えた3Q、東海大はいきなり#7晴山(3年・PF)がバスケットカウント。#23バンバの得点で返した拓殖大だが、#24田中のターンシュート、#51須田(4年・SG)がスティールから速攻に走り30-30として東海大が遂に追いつく。拓殖大も食い下がるが、東海大はセットプレーの合わせで#0ベンドラメ(2年・G)、#10バランスキー(3年・PF)の得点が続き、#24田中のバスケットカウントも飛び出して、残り4分で6点のリード。東海大はここからややペースダウンするも、やはりディフェンスの隙は少なく拓殖大は#40藤井の得点が単発に出るのみの展開が続く。一進一退の展開が再び動いたのは3Q終了間際。#17高倉がミドルシュートを決めると、4Q立ち上がりに#23バンバが相次いで得点して拓殖大は同点とし、試合はまたも振り出しに。東海大が#0ベンドラメの3点プレーや#24田中がリバウンドを押し込んで優位に立つものの、拓殖大は#17高倉の3Pで集中を切らさず、#99赤石(2年・C)と#23バンバのジャンプシュートが決まって、残り4分で再逆転。一時追いつかれるも#14大垣の3Pですぐにリードを保つ。だが、ファウルも込んで苦しい東海大も、残り2分で#24田中のゴール下で1点差に戻す。互いにミスもあって手に汗握るノーゴールの均衡状態が破れたのは残り25秒。#24田中がこの日初の3Pを沈めて勝負強さを発揮し、タイムアウト後の拓殖大のスローインは5秒オーバーの判定。我慢の展開を乗り切った東海大が、60-57で辛うじて勝負を制した。

 息詰まる接戦となったこの試合。東海大にとっては田中のアウトサイドが入らず思うように得点を伸ばせなかったのは誤算だった。拓殖大のオフェンスは乗せずに50点台に抑え、自分たちの試合ができたとも言える。低調だったオフェンスは、最終週までに修正しておきたいポイントだ。これでリーグ戦は無傷の16連勝となり、直後の青学大の試合結果を待つ状況となった。

写真上:「(東アジア大会期間中の)練習では藤井の代わりを担ってくれていた」(池内監督)という拓殖大・高倉。ロースコアゲームで9得点を挙げ、スタメン起用に応えた。
写真下:ルーズボールを争う東海大・ベンドラメと拓殖大・藤井。代表チームで共闘した両者のマッチアップも、この試合の見所だった。

※東海大・ベンドラメ選手のインタビューは「続きを読む」へ。

 
【勢いで上回った筑波大がホームで青学大を下す】
131020TSUKUBA.jpg 敗れれば東海大に優勝を許してしまう青山学院大と、ホームでの2連敗はなんとしてでも回避したい筑波大。この両者による最終試合も、熱を帯びたものとなった。

 序盤から、主導権はホームの声援に奮起した筑波大が握った。#92村越(2年・PF)と#32武藤(4年・C)はインサイド、#14坂東(3年・SG)は外のシュートと担うべき役割をしっかりと示す。青学大は連携不足が懸念にあってか、なかなかインサイドにボールを入れずに単発なアウトサイドが中心の攻めに終始。1Qでいきなり筑波大が10点のリードを得る。出遅れた青学大は、ここからアウトサイド中心だったパターンをやや修正。#9安藤(1年・SF・四日市工)が果敢にアタックして得点し、#0船生(2年・SG)も決めて一時は同点に。だが、筑波大はタイムアウトも使ってここから落ち着きを取り戻し、#35池田(4年・SF)のレイアップや#21笹山(3年・PG)の3Pでリードを再度広げる。#32畠山(4年・PG)の3Pで青学大も追走するが、ここから得点が止まる。筑波大は#21笹山の得点に続いて#10山田(3年・PF)のセカンドショットも決まって勢いを継続。リード7点で前半終了となった。

131020FUNYUU.jpg 3Q、ここで光ったのは筑波大#32武藤の攻め気。身長差のある#7野本(3年・CF)がそびえるインサイドに果敢に攻めて次々とフリースローを獲得。#35池田の3Pや#21笹山のドライブも決まってじわりと点差を広げる。青学大も中への仕掛けから得点するが、この時間帯は筑波大の勢いが上回った。#7野本の3Pで何とかつなぐが、青学大は14点を追いかける展開で最後の10分間を迎えることとなる。試合は筑波大の流れかと思われたが、どうしても負けられない青学大の懸命さが4Q序盤は実を結んだ。必死さが出て互いにミスが出る中、#13鵤(2年・PG)のバスケットカウントや#18笠井(2年・PG)の3P、この日好調の#0船生が相次いでゴール下を制して再び詰め寄る。苦しい展開の筑波大は、オフェンスの軸である#21笹山が足をつりかけてベンチへ下がる。交代した#42坂口(4年・PG)が3Pで仕事を果たし、#92村越の3点プレーも出たが、青学大#7野本や#0船生に失点し、プレスにさらされミスも出て、残り1分48秒でリードは3点に。筑波大はこの重要局面で、回復した#21笹山が再びコートへ。互いに接触が激しくなりフリースローを決め合って迎えた筑波大の最後のオフェンス、#35池田の3Pは落ちるがこのリバウンドを制したのは筑波大#10山田。このプレーが決定打となった。その後ファウルから得たフリースローを着実に沈めていった筑波大が、82-75とし、ホームでの激戦にピリオドを打った。

 何度も青学大に迫られた筑波大だったが、ホームの声援をバックにその都度相手を押し返す力強さを発揮。武藤がインサイドで積極的に得点を量産し、池田や坂東の外のシュートも効果的だった。また司令塔の笹山は、一度は足を痛めながらもコートに戻る気合いを見せ、全員で勝ち取った勝利となった。これで筑波大には自力での3位を掴める可能性が残った。残りの2試合で、この試合に見せた勢いの良さを持続させられるか。

 青学大は噛み合わなかった前日の反省点を踏まえ、早めに状態の良い選手を揃えた布陣に。船生や笠井、代表チームの活動でチームを離れていた鵤といった2年生の面々が活躍を見せたが、連携の甘さも出て連敗。思わぬ形で東海大の優勝を許した。東アジア大会に参加していた3選手がチームに戻ってすぐのリーグ戦では難しさもあったはずだが、廣瀬コーチ「それは言い訳。チームがまとまって戦えなかった。自分が(チームを良い方向に)仕向けられなかった」と潔く話した。昨年は早々にリーグ優勝を確定させたが、今年は東海大と逆の立場となってしまった。「東海さんに勝って終わりたい」と廣瀬コーチ。一週間で修正を期す。

写真上:勝利を手にし、池田らが笑顔をはじけさせた筑波大。
写真下:マークが厳しい中、積極的に攻めた青学大・船生はチーム最多の20得点。

※筑波大・笹山選手のインタビューは「続きを読む」へ。

 
 青学大が敗れたことで優勝が決まった東海大。リーグ優勝は、竹内譲次(現NBL・日立)らを擁した2006年以来の優勝である。陸川監督「私たちの武器はディフェンス。今日は苦しんだけど、うちらしいゲームだったかな」とコメント。リーグ戦は、ここまでの16試合のうち12試合が60失点以下という抜群のディフェンスで、コツコツと勝ち星を積み重ねてきた。「このあとの2試合をしっかり勝ってインカレにつなげる。この先もあるので気を引き締めていく」(陸川監督)。無敗を最後まで維持し、全勝での優勝を果たせるか。

 

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2013.10.20 (Sun)

【2013リーグ2部】10/20レポート

国士舘大が入れ替え戦&インカレ出場枠を獲得
混戦の2部もあと2試合で運命が決定


130120adachi.jpg 残すところあと2試合の2部も少しずつ決着がつき始めている。ここまで無敗の慶應義塾大は国士舘大と対戦し、16戦目にして初黒星。国士舘大はこれで最終週を待たずに2位確定となり、昨年同様に入替え戦進出。そしてインカレ出場枠も手に入れた。一方、日本大はこの日8位の日本体育大に敗戦。これによって3位争いはさらに混迷。入れ替え戦の残り1枠は、最終週に決定することとなった。1部とはまったく違う構造の、限られた枠を争う熱さを持ったリーグも、残すところあと1週だ。


 3位獲得のためには残りを落とせない法政大江戸川大と対戦。法政大は#24加藤(2年・F)が1Qから気持よくミドルシュートを沈め、一方の江戸川大は#1田中(4年・G)、#17菊池(3年・G)の外が決まり、速攻も出て21-20。2Qも互いに入れ合う形が続いたが、法政大は#7藤井(1年・G・厚木東)の3Pや#5松澤(3年・C)のゴール下も生きて徐々に引き離し47-37とリードして前半を終えると、後半の立ち上がりで#0高田(4年・G)のシュートが連続で決まり、波に乗った法政大が93-69と最後は30点差をつけて勝利した。

 3位の望みをつなぎたい神奈川大関東学院大の対戦は、2Q以降を押し切った関東学院大が勝利した。1Qこそ互角だったが、勝負を分けたのは2Q。関東学院大は#7荒木(4年・F)の3Pが立て続けに決まり、ファウルでベンチへ下がった#10エリマン(3年・C)不在の影響も感じさせず#15下山(4年・CF)が奮闘し、前半で32-45とリード。反撃したい神奈川大だがこの日はどのシュートも短く、なかなかネットを通過しない。オフェンスのリズムを立て直せないまま引き離され、最終スコアは59-88。関東学院大は#7荒木が7本の3Pを沈めて31得点と勝利の立役者になり、3位の可能性をつないだ。

写真:この試合スタメン出場となった法政大・安達。

※法政大・藤井選手、関東学院大・下山選手のインタビューは「続きを読む」へ。

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【駒澤大は終始粘るが東洋大がリードを保つ】
131020komazawa.jpg 東洋大駒澤大の対戦は、前半は東洋大ペースの24-35。駒澤大は最初に差をつけられるとそこでズルズルと離される悪いクセが出そうになるが、後半になってからもあきらめずにつないだ。東洋大は3Q序盤に24-42と大きく引き離すものの、途中からなかなかシュートが決まらなくなり、駒澤大の追い上げが始まった。#7佐野(3年・SG)の3Pが決まり#8野村(3年・SG)もそれに続くとじわじわ点差を詰めていく。東洋大は終盤に#7筑波(3年・F)、#11中村(1年・PG・幕張総合)のシュートが決まり36-48と12点差にするが、4Qは再び駒澤大が盛り返す。東洋大は#4井谷(4年・C)のファウルトラブルがあり、#6村上(3年・G)が得点していく。駒澤大もアウトサイドで得点して10数点差でついていき、終盤になると#11中野(2年・G)のバスケットカウント、#7佐野の3Pが出て東洋大のテクニカルで得たフリースローを決めて更に差を詰める。東洋大は追いつかれるまではいかないが、駒澤大は終盤に#11中野が2本の3Pを連続で決めて62-59。3点差まで追い上げたものの、惜しくもそこでタイムアップとなった。

 駒澤大は1Qが8点に終わったのが惜しまれる内容だった。しかし3部との入れ替え戦に向けてチームの良い部分も出てきている。この調子で残り2試合を戦いたい。東洋大は1Qと3Qでロースコア気味となったのが響いた。まだ波が出る場面があり、そこを修正したいところだ。

写真:最後に3Pを決めた駒澤大・#11中野の頭を#8野村も笑顔で叩いていた。

東洋大学:8勝8敗
駒澤大学:1勝15敗

※東洋大・宮里選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【勢いあふれる攻守で日本体育大が日本大を下す】
131020honma.jpg 1Qからアグレッシブな攻撃が続いた日本体育大が、3位を死守したい日本大を下す金星をあげた。1Qは17-15と日体大の2点リード。2Qも日大が追う形でクロスゲームとなるが、残り約1分で#9佐野(2年・G)のフリースローで日本大が逆転。続けて#9佐野の3P、#14高橋(1年・SG・札幌日大)のシュートもあって33-37と日本大がリードして前半を終えた。

 3Qも接戦が続いた。日本大は#37安田(4年・G)の3Pに#14高橋がコンスタントに得点。しかし日体大は#9出羽(3年・F)が好調で#88万(2年・C)もインサイドでバスケットカウントを獲得。#11北川(4年・G)も一対一からのシュートや#9出羽へのアシストを決めていく。どちらに流れが傾いてもおかしくなかったが、Q半ばで畳み掛けるような攻撃が続いた日体大が58-47とここで一気に引き離すことに成功した。それでも日本大は4Qに#14高橋のスティールからの速攻、#25菊地(4年・F)の3Pなどで盛り返そうとするが#24刘(2年・C)が連続ファウルで流れを掴めない。日体大は得たリードを守って得点を重ねていく。残り3分となり、日本大は必死の攻撃が続き、#20舘(2年・C)のバスケットカウントやゴール下、#14高橋のシュートなどで3点差にまで戻すが、日体大は#11北川が3P、フリースロー、速攻と最後のオフェンスで主導権を握り、79-70で勝利した。

 日本大はインサイドを攻めきれず、バランスが悪い状態を改善できなかった。法政大、関東学院大に勝率で並ばれたが法政大が対戦結果で上回り3位から転落。残り2試合に3位を懸ける。日体大は終始良い状態で試合ができた。良い日と悪い日の差が激しいが、北川、出羽の活躍が鍵だ。入れ替え戦圏内から抜け出せるか、こちらも残り2試合が重要だ。

写真:勝利にガッツポーズの日体大・本間。

日本体育大:7勝9敗
日本大:9勝7敗

※日本体育大・北川選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【慶應大は追いつくも国士舘大の集中力が上回る】
131020hara.jpg 既に優勝を決めている慶應義塾大は、勝てば2位が決まる国士舘大と対戦。国士舘大は勝ちへの強い意欲が1Qからあふれるプレーぶりで、立ち上がりはリードする。慶應大も次第にエンジンをかけて1Qは19-23リード。しかし2Q頭に国士舘大ディフェンスを割れない時間帯に逆転され、ファウルも込んで前半は44-32と逆転されてしまう。

 3Qに入り、慶應大は#14大元(2年・G)の得点で盛り返すが、国士舘大も#22原(2年・F)、#4松島(4年・G)、#9新田(3年・C)らが途切れず得点し、#8伊集(3年・G)の3Pで流れを掴んで再び慶應大を15点引き離す。慶應大は終盤に必死のディフェンスで立て続けに国士舘大からターンオーバーを奪い、追い上げ開始。65-60と5点差にして4Qに入った。慶應大は#16 伊藤(3年・G)の3P、#11権田(3年・F)や#21西戸(1年・G・洛南)のシュートで残り7分半で逆転。しかし国士舘大もここで切れなかった。#8伊集と#9新田で得点していき、1点を争うクロスゲームに。慶應大は#4蛯名(4年・G)が5ファウルになってしまうのとは反対に国士舘大は流れが途切れず90-83で逃げ切り、大きな1勝をあげた。

 国士舘大はディフェンスが良く、慶應大の一対一を封じる場面が目立った。また、ガード陣のドライブからの新田へのパスがよく通り、何度も慶應大ディフェンスの裏をかいての得点が続いた。これで昨年に続き入れ替え戦、そして念願のインカレ出場を手に入れた。再びの旋風となるか、期待がかかる。

 慶應大はリーグ戦初黒星。この日は相手の攻守に対し後手を踏む部分が多く、ディフェンスの甘さも目立った。優勝を決めているとはいえ、気持ちを再度引き締めることが必要だ。次戦は再び調子を上げてきている関東学院大戦。前回は最後まで1点を争う勝負だっただけに、油断は禁物だ。

写真:アグレッシブなオフェンスを見せた国士舘大・原は18得点。

国士舘大学:12勝4敗
慶應義塾大学:15勝1敗

※国士舘大・新田選手のインタビューは「続きを読む」へ。

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EDIT  |  23:40  |  2013リーグ戦2部・3部/入替戦  |  Top↑

2013.10.20 (Sun)

【2012リーグ3部】10/20レポート(最終日)

優勝決定戦は熱気あふれるオーバータイム!
立教大・順天堂大・玉川大が2部との入替戦へ


131020heikaishiki.jpg 最終戦を迎えた3部リーグ。インカレへの出場権のない3部は、1年間のすべてをリーグ戦の16試合に懸けていると言っても過言ではない。また入れ替え戦に進まない多くの4年生たちにとっては、この日が学生バスケットを締めくくるラストゲーム。その想いも相まって会場は笑顔あり涙あり、上位リーグも下位リーグも白熱した好ゲームが繰り広げられた。


 上位リーグ第1試合、試合前からすでに國學院大の5位、山梨学院大の6位は決まっていたが、勝ってシーズンを締めくくろうと試合は延長にもつれる接戦となった。3Qが終わって國學院大が16点リードしていたが、4Qで巻き返した山梨学院大が残り5秒に#3張(3年・C)のゴール下シュートで同点に。延長戦の5分間は互いにフリースローを決め合う形となり、山梨学院大が91−84と逆転勝利で意地を見せた。続いて行われた第2試合、東京成徳大玉川大の対戦は、勝てば入れ替え戦に進出、負ければ残留の大一番。緊張感あふれるゲームを制したのは、2次ステージに入り「ディフェンスが良くなってきた」(#0畠山)という玉川大だった。失点を50点以下に抑え、ガード陣も快調に得点を伸ばして67−47の快勝。玉川大が3年連続となる入れ替え戦進出を決めた。

 下位リーグも大混戦だった。前日の時点で東京学芸大・東京経済大・埼玉工業大が7勝8敗と3チームが同率で並ぶ状況。まず第2試合で東京経済大埼玉工業大91−69の末に破り、入れ替え戦回避を決めた。東京学芸大は最終戦に勝っても東京農業大・東京経済大と8勝8敗で並んで3チーム間の成績により9位となるため、埼玉工業大と東京学芸大が4部との入れ替え戦にまわることに。第3試合、東京学芸大東京農業大に終盤までリードして意地を見せたが、我慢の展開を乗り切った東京農業大が4Qで怒濤の反撃。そのまま東京農業大が88−81で勝利をさらった。すでに自動降格が決まっている成城大明星大の対戦は、明星大が87−69で嬉しいリーグ戦初勝利。1次ステージの借りを返して得失点も3点上回り、明星大が11位、成城大が12位となった。
※下位リーグの文面に間違いがありました。訂正してお詫びいたします。

写真:自主運営の3部リーグだが、毎年スタッフの手によって閉会式が行われるのが伝統。全12チームの面々がずらりと並んだ。

<3部リーグ最終順位>
1位 立教大学   15勝1敗(2部10位との入替戦へ)
2位 順天堂大学  14勝2敗(2部9位との入替戦へ)
3位 玉川大学   10勝6敗(2部8位との入替戦へ)
4位 東京成徳大学 9勝7敗
5位 國學院大學  8勝8敗
6位 山梨学院大学 7勝9敗

7位 東京農業大学 9勝7敗
8位 東京経済大学 8勝8敗
9位 東京学芸大学 7勝9敗(4部4位との入替戦へ)
10位 埼玉工業大学 7勝9敗(4部3位との入替戦へ)
11位 明星大学   1勝15敗(4部に自動降格)
12位 成城大学   1勝15敗(4部に自動降格)

【関連リンク】
3部1次ステージ総括(8/31〜9/29)

※玉川大・畠山選手、東京成徳大・西谷選手、國學院大・佐藤選手、東京農業大・榎本選手、東京経済大・小島選手のインタビュー、試合の写真は「続きを読む」へ。

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【延長戦の末、立教大が順天堂大にリベンジ達成!】
131020shinbo.jpg 順天堂大立教大。今季3部の2強としてリーグを引っ張り、お互いの存在を強く意識していたライバルだ。最終日まで14勝1敗と並走しながらそろって入替戦進出を決め、見据えるのはその先の1位通過のみ。最終試合に最高のシチュエーションが整い、試合が熱くならないはずがなかった。

 序盤は一進一退。しかし次第に流れは順天堂に傾いた。1Qを3点リードで終えると、2Qには#99小川(4年・F)、#33喜久山(3年・F)の3Pで点差を広げる。だが立教大はディフェンスで悪状況を打開。スティールから#22清水(2年・F)が速攻を決め、さらに相手のオフェンスファウルやトラベリングを誘って2Q開始5分には一時逆転した。順天堂大も#37千葉(3年・G)や#33喜久山が高確率でシュートを決めて再び先行するが、立教大は#19三上(1年・G・北陸)の連続得点で食らいつき、付かず離れずの展開が続く。2Q終盤、順天堂大は#37千葉が好ディフェンスで相手の速攻を止め、逆速攻に走った#96佐藤(3年・PF)がブザービーターでバスケットカウント獲得。43−36と良い形で後半につなげると、3Qも順天堂大ペースだった。後半開始3分で13点差。立教大は#5新保(4年・F)の得点で苦しい時間帯をつなぐも、3Q残り4分には新保が4つ目のファウルを吹かれ黄信号が灯る。順天堂大はこの好機に#99小川がフリースローで加点し、#55最上(3年・F)もルーズボールなどで渋い働きをして二桁リードをキープした。立教大は#23阿部(2年・C)が点を稼ぐが点差はなかなか詰まらず、70−59と11点差で最終Qへ。
 
131020mochizukimorikawa.jpg 4Q、ここから立教大が挽回を図る。引き締まったディフェンスでじわじわ追い上げ、残り4分5点差に。互いに勝負強いシュートを決め合い、試合はさらにヒートアップした。立教大の#20望月(1年・沼津中央・G)がフリースローと3Pを決めて同点にすれば、順天堂大も#99小川のフェイダウェイ、#37千葉の3Pで再び5点差に押し戻す。それでも立教大はルーキーたちの勢いが止まらない。#21森川(1年・G・札幌日大)のジャンプシュート、#19三上の値千金の3Pで残り1分同点に追いつくと、残り25秒、#21森川の速攻でついに逆転した。窮地に立たされた順天堂。残り15秒、2点を追う場面で#37千葉にフリースローが与えられるが、2投目がこぼれる。このボールを#23泉が必死にリバウンドでつないだものの、迷わず放った#33喜久山の3Pは無情にもリングに弾かれた。残り9秒、立教大は#20望月がフリースローをきっちり2本決めて3点リードに。しかしここで4年生としての意地を見せたのは順天堂大#23泉。終了間際に放った3Pが見事ネットを通過し、会場はどっと大きな歓声に包まれた。試合はオーバータイムに突入する。

131020izumi2.jpg 延長戦も緊迫した競り合いが続く。残り2分半、立教大は#5新保がファウルアウトとなり、コートに1年生3人・2年生2人という布陣に。だがこれで流れが順天堂大に傾くかと思いきや、立教大の下級生も物怖じしなかった。足を使ってノーファウルでプレッシャーをかけ、攻めては#20望月が3P、速攻からのジャンプシュートと度胸満点のプレーで残り1分5点リード。順天堂大も残り50秒で#33喜久山が3Pを決めて勝負を分からなくするが、#22清水にドライブを許して残り30秒4点ビハインドと苦しくなった。再逆転とはならず、立教大が95−100で激闘を制した。

 長くリードを奪っていたのは順天堂大だったが、最後は運動量の落ちなかった立教大の勢いが上回った。「相手が順天でも、自分たちの目指す堅守速攻のスタイルが出せれば勝てるという自信はあった。それを練習中から口酸っぱく言ってきて、結果的にそれが延長戦でも走り勝てた要因になったと思う」と主将の#4竹田。チームを救った下級生たちについても「将来性のある子たちばかりだし、みんなひたむきに練習に取り組んでいる。立教大の未来は明るいと思うし、自分たちの代で絶対に2部に昇格しなければいけない」とますます決意を固めた。3部新人王の#20望月は、「4年生たちのためにも勝ちたかった」と試合後にコメント。上級生の支えのもと、度胸満点の下級生たちがのびのびプレーした結果の3部優勝だった。

 一方、逆転負けを喫した順天堂大は、試合後悔し涙に暮れる選手もいた。特に来季が懸かる3年生は4年生に負けないほど想いが強く、だからこそ1位通過の切符を失った事実が受け入れがたく呆然とした様子だった。それでも入替戦は目前に迫り、気持ちを切り替えて臨まなければならない。2部の順位はまだ分からないが、もし暫定9位の江戸川大が相手となれば2010年・2012年と入替戦で対峙している因縁のカード。昨年の借りを返して1年での2部復帰なるか、勝負の行方を見守りたい。

写真上:3部MVPを受賞した立教大・新保。持ち味のシュートだけでなく、4ファウルの状況で泉からテイクチャージを奪うなど決死のディフェンスも光った。
写真中:激しい守りで相手を止めた森川を望月が助け起こす。立教大のガード陣の激しいディフェンスが順天堂大を苦しめた。
写真下:エースとして積極的に攻めた泉。特にここ一番に同点3Pを決め、勝負を延長へと持ち込んだ働きはさすがだった。

※立教大・望月選手のインタビュー、3部個人賞の結果、試合と閉会式の写真は「続きを読む」へ。
 

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2013.10.20 (Sun)

【2013リーグ1部】10/19,20 筑波大ホームゲームレポート

「新しい体育館で、新しい意味での団結を」
被災からの復興を象徴する意義深い開催に


homegame1.jpg 2年半前の東日本大震災で被害を受けた筑波大の体育館。新しく建て直しが終わったばかりのこの体育館で、中断していた1部リーグが再開した。毎年恒例の筑波大ホームゲーム開催にあたって、今年も関係者に話を聞いた。


 筑波大の通常の練習で使用しているこの体育館。公式戦を開催するとなると手狭感はあるが、コートと観客の距離感はここ数年使用してきたつくばカピオ開催時よりも圧倒的に近い。筑波大学スポーツアソシエーションの神林秀彰さん「1戦目は観客の歓声がすごく、選手も緊張でいつものプレーができなかったかもしれない」と口にしつつ、「盛り上がったことはすごく良かったです」と一定の収穫を感じた様子。来年以降、どのような開催形式、内容になるのか着目したい。

homegame2.jpg ホームゲーム開催にあたり、筑波大チームがこの体育館での開催にこだわったことにはある理由がある。グッズ販売やアトラクションの実施などは、これまでの経験も活かして例年通りだった一方で、今年は旧体育館が使えなくなってから2年半の間の筑波大バスケ部の歩みを載せた掲示板(写真)を設置。普段は筑波大のBチームで活動しつつホームゲーム委員会でリーダーを務めた4年生の梅原一喜「体育館が壊れてしまった震災は僕たちにとっても大きな出来事で、復興の象徴としての体育館ができたので、完成時期が決まったらそこでやらせてもらいたかった。震災からの期間のことを記した掲示板も設置し、募金箱も置くことで、お客さんに被災した時の思いを忘れてもらわないで欲しいというのが今年のコンセプトです」と、感慨深げに話す。

「今のチームで震災を経験したのは、1年生の終わり頃に被災した僕たち4年生だけ。チーム成績は、震災以降上がっているので、震災が僕たちに団結するきっかけを与えてくれたのかなと思う。3年生以下は震災前にAチームとBチームが一緒に練習していたことを知らない。新しい体育館でまた一緒に練習を重ねることで、より新しい意味で団結して欲しいです」と続けた。筑波大は、初戦は落としたものの、2戦目は強豪・青学大を相手に見事な勝利。またここから、筑波大の新たな歩みがスタートしていく。

写真上:筑波大のベンチの真後ろに、応援団がずらりと並んだ。
写真下:掲示板には、震災後A・Bチームで練習がバラバラになった中でも「団結」をスローガンに掲げ戦ってきたこれまでの歩みが記されている。

※会場の様子は「続きを読む」へ。

つくばスポーツOnline
筑波大学バスケットボール部

 

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2013.10.20 (Sun)

【2013リーグ】10/20結果

■関東大学1部リーグ
◇筑波大学 筑波キャンパス

専修大学96(25-17,26-11,19-20,26-23)71中央大学
大東文化大学53(12-14,12-24,11-20,18-19)77明治大学
早稲田大学66(16-22,17-20,17-18,16-21)81白鴎大学
東海大学60(10-16,13-12,22-13,15-16)57拓殖大学
青山学院大学75(14-24,24-21,14-21,23-16)82筑波大学

東海大学   16勝0敗
青山学院大学 13勝3敗
筑波大学   11勝5敗
拓殖大学   11勝5敗
明治大学   10勝6敗
白鴎大学   7勝9敗
専修大学   5勝11敗
大東文化大学 3勝13敗
早稲田大学  2勝14敗
中央大学   2勝14敗

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■関東大学2部リーグ
◇日本体育大学 世田谷キャンパス

駒澤大学62(8-12,16-23,12-13,26-21)69東洋大学
日本大学70(15-17,22-16,10-25,23-21)79日本体育大学
法政大学93(21-20,26-17,20-15,26-17)69江戸川大学
慶應義塾大学83(23-19,9-25,28-21,23-25)90国士舘大学
神奈川大学59(21-22,11-23,14-25,13-18)88関東学院大学

慶應義塾大学 15勝1敗
国士舘大学  12勝4敗
法政大学   9勝7敗
関東学院大学 9勝7敗
日本大学   9勝7敗
東洋大学   8勝8敗
神奈川大学  8勝8敗
日本体育大学 7勝9敗
江戸川大学  2勝14敗
駒澤大学   1勝15敗

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■関東大学3部上位リーグ
◇立教大学 新座キャンパスaコート(最終日)

國學院大學84(21-20,22-17,25-15,8-24,*8-15)91山梨学院大学 *OT
玉川大学67(17-11,23-8,15-13,12-15)47東京成徳大学
順天堂大学95(22-19,21-17,27-23,18-29,*7-12)100立教大学 *OT

1位 立教大学   15勝1敗(2部10位との入替戦)
2位 順天堂大学  14勝2敗(2部9位との入替戦)
3位 玉川大学   10勝6敗(2部8位との入替戦)
4位 東京成徳大学 9勝7敗
5位 國學院大学  8勝8敗
6位 山梨学院大学 7勝9敗

■関東大学3部下位リーグ
◇立教大学 新座キャンパスbコート(最終日)

成城大学69(22-21,11-19,12-25,24-26)87明星大学
埼玉工業大学69(22-21,11-19,12-25,24-26)91東京経済大学
東京農業大学88(19-19,22-19,15-25,32-18)81東京学芸大学

7位 東京農業大学 9勝7敗
8位 東京経済大学 8勝8敗
9位 東京学芸大学 7勝9敗(4部4位と入替戦)
10位 埼玉工業大学 7勝9敗(4部3位と入替戦)
11位 明星大学   1勝15敗(4部に自動降格)
12位 成城大学   1勝15敗(4部に自動降格)

 

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EDIT  |  22:07  |  2013関東リーグ予定・結果  |  Top↑

2013.10.19 (Sat)

【2013リーグ1部】10/19レポート

1部リーグは休止期間を終えて終盤戦へ
上位チームに揺らぎも見えた再開初戦


 131019hareyama.jpg東アジア大会の影響により中断していた1部リーグが、いよいよ再開した。この休止期間がチームをどう左右するのか、異例のスケジュールだけに蓋を開けてみなければ分からなかったが、再開初日からその影響は如実に表れた。永吉・野本・鵤が東アジア大会から帰って来たばかりの青学大は、チームとして噛み合わずに明治大に敗戦。同様に田中・ベンドラメ・晴山の3名を送り込んでいた東海大も、早稲田大に勝利したものの本調子とはいかなかった。また3位に位置していた筑波大は、休止期間で筑波大戦に照準を当て「良い準備ができた」(#15白濱)という白鴎大に敗れて4位に転落。3位に順位を上げた拓殖大も、中央大相手になんとか延長戦に持ち込んでの際どい勝利となった。また下位争いも、休止期間中に怪我から復帰した#11宇都が活躍し専修大が大東文化大を破って入替戦回避に一歩前進。リーグ戦は残り3試合。リーグ中断が吉と出るか凶と出るか、読めない戦いとなりそうだ。

 
 ここまで全勝街道をひた走る東海大は、早稲田大と対戦した。東海大が開始から10−3と先手を打つが、早稲田大も#11河合(1年・G・洛南)や#34池田(2年・G)のアグレッシブなプレーで息を吹き返し、一桁の点差で食らいつく。東海大はイージーミスも出てなかなか突き放せないもどかしい展開が続くが、要所で#7晴山(3年・PF)や#24田中(4年・F)がシュートを決めて相手を黙らせ、じわじわと3Qには20点近いリードに広げた。4Qは大味な展開となり早稲田大の反撃に遭ったが、逆転はさせず、そのまま76−68で15勝目を手にした。

写真:19得点で15連勝に貢献した東海大・晴山。年々プレーの幅が広がり、今季は3Pも問題なく決めている。

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【競り合う展開を専修大が終盤に抜け出す】
131013uto.jpg 3勝11敗で並ぶ専修大大東文化大の対戦。入替戦回避のためにも負けられない一戦は、攻守で良いところが出た専修大に軍配が上がった。

 スタートダッシュを切ったのは専修大。長く欠場していたエース#11宇都(4年・G)が開始から速攻の起点となってリズムを作り、#24田代(2年・F)、#6渡辺(1年・F・福岡第一)もスティールから速攻を決めてベンチを沸かせる。だが大東大も#99山崎(2年・SG)が速攻に走ってフリースローを得たのをきっかけに落ち着き、#7渡部(2年・F)や#28兒玉(3年・PG)が高い決定率でミドルシュートを決めて追い上げを図った。専修大は、オフェンスリバウンドは取れているものの肝心のシュートが決まらず、2Q開始3分で同点に追いつかれた。大東大は徹底的に#86小野寺(4年・C)にボールを集めてインサイドで確実に加点し、逆転から5点リード。だが専修大も前からプレスを仕掛けてミスを誘い、#0大澤(4年・G)がバスケットカウントや3Pを決めて我慢の時間帯をなんとかつないだ。2Q終盤には#11宇都のタフショット、#0大澤のスティールからの速攻が決まり、34−35とほぼ追いついて前半を終える。

 3Q、専修大は#11宇都が速攻やターンシュートで魅せるが、大東大も#30鈴木が強気にドライブを仕掛けて譲らず、#99山崎の3Pも出て残り5分半には7点リードに広げた。しかしここで得点が止まり、その間に#11宇都の連続得点で専修大が追いつく。#99山崎がスローインを片手でタップして難しいシュートを決めたが、すぐさま#11宇都がバスケットカウントを獲得するなど専修大は相手を乗せない。素早いカバーで大東大の24秒オーバータイムを誘うなどディフェンスでも勢いを増し、4点リードで4Qに入ると、その後も#11宇都と#47藤田(3年・C)の連係プレーが次々決まって10点前後のリードを保持した。追い上げたい大東大だが攻めが単発となって勢いに乗れず、83−71でタイムアップ。専修大が4勝目を上げた。

 怪我から復帰した#11宇都は中盤でミスも見られたが40分間の出場で39得点と期待を裏切らない活躍。チームとしても、大東大にリードされる場面も「こっちのシュートが落ちていただけ」(#0大澤)と非常に落ち着いており、持ち味のディフェンスは崩さず良い流れを作った。得失点差では上回れなかったものの、大東大に星ひとつリードした。

 対する大東大は、22得点の#99山崎を筆頭に内外でバランス良く攻め4人が二桁得点となったが、#11宇都に対するディフェンスでファウルが込み、ターンオーバーも重なった。これで8位に順位を下げ、残りの3試合がますます負けられない状況となった。

写真:ブランクを感じさせない強気なプレーが光った宇都。

専修大学:4勝11敗
大東文化大学:3勝12敗

※専修大・大澤選手のインタビューは「続きを読む」へ。

 
【延長戦に持ち込んだ拓殖大が中央大から逆転勝利】
131019SHIOYA.jpg 3位の拓殖大と、ここまで僅か2勝にとどまる中央大の対戦は、後半に大スパートを見せた中央大が一時逆転するシーソーゲームに発展。延長戦にまでもつれ込んだ。

 前半は拓殖大の展開だった。#14大垣(3年・SF)の3Pを口火に#39成田(1年・SG・藤枝明誠)や#99赤石(2年・C)も得点。停滞する時間帯もあり、中央大#24塩谷(4年・PF)の3Pに苦しむ場面も出たが、1Qは2点のリードとする。2Qからゾーンを敷いた中央大を尻目に、この10分間は拓殖大が主導権を制圧。#17高倉(3年・G)や#24満島(2年・G)といったベンチメンバーも得点を重ね、シュートがこぼれても#23バンバ(1年・C・延岡学園)が押し込むなどで、じわじわと点差を拡大。12点差で前半を終了した。

131019OOGAKI.jpg だが3Qから、中央大のチェンジングのディフェンスが機能し始める。シュートがことごとく落ちた拓殖大は、このQ#40藤井(4年・G)の5得点のみ。中央大は#24塩谷が内外で得点を重ねて好調ぶりを加速させ、#5谷口(3年・F)もインサイド中心にシュートを決め、最終的には逆転に成功。2点のリードとして4Qを迎える。#23バンバに久々の得点が出て拓殖大はほっとしたのも束の間、交代でコートに立った#27宍倉(2年・C)や#31流田(3年・G)にも相次いで失点を喫して徐々に離される。残り4分半、#5谷口の3Pが炸裂した中央大は大きな8点リードとする。だが、ここから中央大が突然失速。スタメン起用されていた#22山田(4年・PF)が#23バンバにバスケットカウントを献上し、このファウルで退場。拓殖大は残り1分を切って3点差にまでこじつけ、中央大に得点を許さない。そして実質最後のオフェンス、残り8秒を残して#40藤井が起死回生の同点3Pを沈めてガッツポーズ。「負けが見えてくる展開」を延長戦に持ち込むと、ここから堰を切ったかのように猛ラッシュ。#40藤井、#23バンバ、#14大垣の3名で、5分間で18点を稼いで中央大を蹴散らした。81−71として、危機的状況から白星を拾った。

 中央大はほぼ勝利に手が届いていた。しかし、ターンオーバーなどから残り4分半で無得点に終わったのが大きく響き、金星を逸した。入れ替え戦の可能性がまたも高まったが、ディフェンスを試合中に立て直した内容面は大きい。残り3戦でできる限り白星を拾い、少しでも高い順位でリーグ戦を終えたい。一方、拓殖大は悪い内容となったが、延長戦突入を決めた藤井の勝負強さがモノを言った。この日同率だった筑波大が敗れたことで、単独3位に浮上。東海大、青学大といった上位2校との対戦が続くが、これは「インカレに繋がる試合」(#40藤井)である。順位はやや度外視されるが、注目の集まる対戦カードとなる。

写真上:中央大・塩谷は1Qだけで3本の3Pを沈めた。一貫してシュートが好調だった。
写真下:速攻からレイアップに行く拓殖大・大垣。大垣をどう活かしていくかが拓殖大の鍵を握る。

拓殖大学:11勝4敗
中央大学:2勝13敗

※拓殖大・藤井選手のインタビューは「続きを読む」へ。

 
【好ディフェンスの明治大が快勝、青学大は痛恨の2敗目】
131019moriyama.jpg 逆転優勝を狙う青山学院大。最終日に設定の東海大戦に向けて盤石の試合運びが求められる中、この日の明治大との対戦に落とし穴が潜んでいた。

 序盤のペースはイーブンだった。ともに無得点の時間帯が多く拮抗した試合展開に。#9安藤周人(1年・SF・四日市工)と#7野本(3年・CF)に得点が出れば、明治大は好ディフェンスで青学大を黙らせ、#2目が連続3Pを決めて逆転。一進一退の攻防だった1Qは同点で終わる。だが2Qにゲームが動く。代表活動でチームを離れていた期間のあった#25永吉(4年・C)と#7野本を一旦下げた青学大を尻目に、明治大は#16安藤誓哉(3年・PG)が3Pとスティールから速攻に走り得点を重ねる。青学大は#5高橋(3年・G)のシュートこそ決まるが、ゾーンも織り交ぜた明治大ディフェンスの術中に完全にはまってしまう。明治大もオフェンスは重た目だが、#16安藤誓哉の攻め気が他のメンバーにも波及したか、バランス良く得点が決まる。結局ミスもある中で明治大がリードを9点として後半を迎えることとなった。

131019TAKAHASHI.jpg いつもなら、ここから立て直す青学大。3Qはオフェンスを修正し、#25永吉のインサイドを中心に得点を重ねていく。だが、これを勢いで上回ったのが明治大#16安藤誓哉。速攻からのレイアップに、3Pにアシストパスと手のつけられない活躍を披露し青学大相手にリードを拡大。5分過ぎに#2目の3Pが決まると15点差。4Qに入ると青学大はプレスを繰り出すものの、勢いに乗った明治大にあまり効果が出なかった。結局一時は21点差をつけた明治大が、青学大をシャットアウト。やや詰め寄られたものの、65−47で快勝を収めた。

 明治大は、中断前にも拓殖大相手に快勝する試合を見せていたが、この日もディフェンスが機能。得点こそあまり伸びなかったものの、同点となった1Q以外は全てのQで5点以上リードする事実上の完勝だった。長期にわたって力を入れているディフェンスがここに来て完成形に近づいていると言っていいだろう。どの程度順位を上げられるかは不透明だが、シーズン終盤に向けて大きな自信となる一勝となった。

 青学大は、インサイド陣が中断期間に代表活動でチームを離れたことも響いたか、高橋が気を吐いたものの、どこかちぐはぐなオフェンスに終始。インサイドでの得点が伸びず、中断前は効果的だったプレスも機能不全となった。そして、この日の黒星で何より痛いのは自力優勝の消滅。これで次節にも東海大の優勝が決まる可能性も出てきた。次戦の筑波大戦はアウェーの空気での試合となる。リーグ戦では久しぶりに追いかける立場に置かれ、真価が問われるゲームとなりそうだ。

写真上:東アジアでチームを離れていた中東にかわってスタメン起用となった明治大・森山。積極性が光った。
写真下:中断期間を挟んだものの、ベンチスタートの高橋がこの日も良い仕事をこなした青学大。

明治大学:9勝6敗
青山学院大学:13勝2敗

※明治大・安藤誓哉選手のインタビューは「続きを読む」へ。

 
【白鴎大が出だしからリードを保ち筑波大を撃破】
131019okama.jpg 新しい体育館のお披露目となるホームゲームで、筑波大白鴎大と対戦。気負いもあったか序盤でつまずくと、その後も粘りを見せたが逆転できずに白鴎大に白星をさらわれた。
 
 前半は白鴎大ペースで進んだ。立ち上がりから#23イッサ(1年・C・八王子)を前にシュートがこぼれる筑波大を尻目に、白鴎大は2本の3Pで勢いに乗り、#15白濱(4年・F)のドライブや#23イッサのゴール下が決まって開始5分で1−12と先行する。筑波大もフリースローで我慢の時間帯をつなぎ2Qには#21笹山(3年・PG)のバスケットカウント、#14坂東(3年・SG)の3Pで点差を縮めたが、白鴎大は#28川邉(1年・F・高岡工芸)の2本の3P、#15白濱のダンクでリードを渡さず、30−39で前半を終えた。

131019tsukuba.jpg 3Q、ここから筑波大も反撃した。開始から#32武藤(4年・C)、#92村越(2年・PF)のミドルが決まり、リバウンドから#92村越が決めて3点差に。白鴎大も#1大釜(3年・G)がバスケットカウントを得て譲らないが、#35池田(4年・SF)の2連続得点で筑波大も追いすがった。しかし前回対戦時に3Qで逆転された白鴎大も、今度は同じ展開にはさせない。残り5分、#21笹山が3つめのファウルでベンチに下がった隙に、この好機を逃さず#1大釜が2本の3Pを決めて再度持ち直す。13点差で4Qに入ると、その後も優位に試合を進めた。筑波大は残り1分で10点ビハインド。ここから#14坂東の3Pや#10山田(3年・SF)のゴール下で残り13.4秒で3点差まで詰め寄ったものの、あと一歩が埋まらず。結局73−78で白鴎大が勝利した。

 筑波大は何度も粘ったが、その都度白鴎大に要所で決められ逆転はならず。立ち上がりが最後まで響く結果となった。ホーム開催で、なんとしても1勝はあげたいところ。次戦の対戦相手となる青学戦もこの日2敗目を喫し必死で勝ちにくるだろう。注目の一戦となりそうだ。

 我慢の時間帯をうまく乗り切り、試合中一度もリードを渡さず逃げ切った白鴎大。ここまでのリーグ戦、上位と善戦しながらも勝負所で崩れて悔しい思いもしてきたが、「初めて上位チームに勝てたので嬉しい」(#15白濱)とようやく結果がついてきた。残り3試合も取りこぼしなく勝ち進めるか。

写真上:白鴎大・大釜の勝負強さに筑波大はてこずった。
写真下:大歓声の後押しで筑波大は最後まで粘るが、勝利とはならなかった。

白鴎大学:6勝9敗
筑波大学:10勝5敗

※白鴎大学・白濱選手のインタビューは「続きを読む」へ。

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2013.10.19 (Sat)

【2013リーグ2部】10/19レポート

慶應義塾大が15連勝で2部優勝
駒澤大は粘って逆転で初勝利


131019komazawa.jpg 熱戦が続く2部は14戦全勝負けなしの慶應大が日本大を下し、リーグ戦をあと3試合残して早々に優勝を決めた。注目の2位以下は日本大が慶應大に負けたため、国士舘大が星ふたつのアドバンテージを得るに至った。さらに法政大が神奈川大に負けたことにより、同率4位に法政大、関東学院大、神奈川大の4チームが並んだ。これらのチームにもまだ3位の望みはある状態だ。また、全敗で既に入れ替え戦が決定していた駒澤大は、江戸川大に逆転のうれしい初勝利。江戸川大はこの敗戦により下部との入れ替え戦が確定した。


 法政大は前週の2試合を延長戦で連勝した神奈川大に対し、次第に遅れを取った。立ち上がリこそ#67佐藤(1年・G・宇都宮工)や#5松澤(3年・C)、#0高田(4年・G)の得点もあったが、次第に神奈川大ディフェンスに押されられ、得点が止まりがちに。1Qは17-20と神奈川大リードとなるが、2Qにじわじわ引き離され、10数点の点差でゲームが推移する展開となった。3Q終盤に法政大は62-66と4点差まで追い上げ、流れが出てくるが4Qの勝負どころで神奈川大は#7古橋(4年・F)の3Pが立て続けに決まり、法政大を突き放した。法政大は再び開いた差を戻すことができずに81-87で神奈川大が勝利し、互いに8勝7敗。法政大が得失点で上だが、順位は残り試合の星取り次第。互いにまだまだ気を緩められない状態が続く。

写真上:勝利し、笑顔の駒澤大の面々。

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【粘った駒澤大が後半に逆転し、初の1勝】
131019baba.jpg 既に入れ替え戦行きが決まっている駒澤大は、この試合に負ければ入れ替え戦行きとなってしまう江戸川大と対戦。1Qは江戸川大が10点のリードを奪うが、駒澤大はここから切れずについていった。2Qに入りオフェンスの重い江戸川大に対し、駒澤大は#33佐々木(4年・SF)、#11中野(2年・G)らの得点で3点差まで追い上げ。しかし江戸川大も#89陶山(4年・F)のミドルシュート、#97小澤(3年・F)のバスケットカウントで引き離し、前半は23-31と江戸川大リード。

 後半に入ると駒澤大は#33佐々木のオフェンスリバウンドや#5馬場(4年・PG)のフリースローなど、徐々に攻撃に波が出てくる。江戸川大は#17菊池(3年・G)のアウトサイドで点差を広げるが、#1田中(4年・G)がアンスポーツマンライクファウルを吹かれた後に歯車が狂う。駒澤大は決めきれない部分も見えるが、それでも相手のターンオーバーから速攻なども出て、最後は#12川嵜(1年・F・西武文理)のドライブで42-46と4点差にして4Qへ。立ち上がりに#33佐々木の3P、バスケットカウントで駒澤大が同点に追い付くと、#7佐野(3年・SG)の速攻で逆転。ここからシーソーゲームになるがミスが多く出たのは江戸川大の方。駒澤大は江戸川大ディフェンスをかいくぐって得点を続け、最後はファウルゲームに持ち込まれたものの58-56で逃げ切り、15戦目にして初めての白星を勝ち取った。

 いつもは前半で点差を開けられるとそのまま引き離される悪い部分を、この試合では引きずらずについていった駒澤大。ミスはあったが、それをカバーするディフェンスで江戸川大から再三ターンオーバーを奪った。下部の入れ替え戦に向けてチームにも良い雰囲気をもたらす結果となっただろう。江戸川大は終始重苦しく、自慢のトランジションやアウトサイドなどが機能せず、入れ替え戦確定。残り3試合で修正したい。

写真:駒澤大は佐々木以外にも#5馬場や#6斎田といった4年生の働きも今後もっと重要になる。

駒澤大学:1勝14敗
江戸川大学:2勝13敗

※駒澤大・佐々木選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【得点源が効果的に働いた国士舘大が手堅く逃げ切る】
131019miyasato.jpg 2位国士舘大と対戦した東洋大は、スタメンガードに#3宮里(4年・PG)を起用し、3、4年の上級生メインの布陣で挑み、1Qはリードを奪った。国士舘大は立ち上がりに#4松島(4年・G)のファウルが続き、得点面でも苦戦するが、2Qになると#22原(2年・F)のシュートが決まり始め、東洋大のミスが続く間に逆転。東洋大は交代した下級生が機能せずに差を広げられそうになるが、最後に#24遠山のバックドアで29-24となんとか5点差に傷はとどめた。

 しかし、3Qになると国士舘大に3Pが#4松島、#22原、#8伊集(3年・G)と続き、あっという間に10点以上の差が開いた。東洋大は#3宮里や#7筑波(3年・F)のゴール下などもあるがこのQは14点のビハインド。4Q、粘る東洋大は#6村上の3Pを皮切りに#7筑波や#88山本(1年・C・市立船橋)らが奮闘、2分間で12得点を稼いで追い上げた。しかし、国士舘大も途切れながらも得点を続け、東洋大の追い上げを断ち切っていく。東洋大は終盤国士舘大のディフェンスの前にうまく攻撃を組み立てられず、79-65で試合終了。国士舘大が勝利し、2位の座をきっちり守った。

 要所でディフェンスが効き、アウトサイドが決まった国士舘大に分があった。東洋大は攻めあぐねる場面が目立ち、筑波と主将の宮里以外のところは思ったように得点が伸びずに終わってしまった。

写真:積極的に攻めて17得点の宮里。主将としてチームにも声をかけ続けた。

国士舘大学:11勝4敗
東洋大学:7勝8敗


【競り合いつつつも関東学院大が優位を保って勝利】
131019araki.jpg 中盤争いをしている日本体育大関東学院大の対戦は、最後に関東学院大が逃げ切りを決めた。

 1Qは14-14とロースコアながら互角。日本体育大は#11北川(4年・G)の3Pやスティール、#1本間(3年・G)のシュートも当たった。関東学院大は捻挫から復帰の主将#81横瀬(4年・PG)も攻撃によく絡んだ。2Qも互いに主導権を奪い合う形となり、日体大はゾーンプレスで相手のミスを誘う。関東学院大はファウルも続くが#38蜂谷(2年・F)の得点や#45大熊(2年・G)のバスケットカウントもあって24-30と6点リードで前半を折り返した。

 3Qに入ると関東学院大は#7荒木(4年・F)の3Pが冴え始める。日本体育大学は#88万(2年・C)のインサイドを活かし、#1本間が速攻に走っていく。それでも終盤のインサイド勝負で#10エリマン(3年・C)が連続でゴール下を制し、関東学院大が8点リードで4Qに入ると、#7荒木が外からゴールを射抜いて内外が噛みあった関東学院大がリードを広げた。残り3分半で10点のリードを奪った関東学院大だが、日本体育大は#12周(3年・C)のフックや#35佐々木(2年・F)、#19中野(4年・F)の連続3Pで5点差に。関東学院大は残り2分半
で1点しか奪えない状態となったが、日体大も残り1.6秒で#19中野が3Pを入れたのがやっと。59-64で関東学院大が逃げ切りを決めた。

 復帰した横瀬の積極性や荒木の5本の3Pが効いた関東学院大はこれで8勝7敗。同率で並んでいる法政大には2敗しているため5位以下だが、これも残り試合次第だ。どこまで順位を上げられるかに注目したい。日本体育大は入れ替え戦圏内にとどまるが、残り試合で結果を出せるか、こちらも目が離せない。

写真:21得点の荒木。内外のバランスがよくなれば関東学院大の強みを出せる。

関東学院大学:8勝7敗
日本体育大学:6勝9敗


【日本大を上回る攻撃を仕掛けた慶應大が優勝確定】
131019yasuda.jpg 1巡目の対戦では慶應義塾大が劇的な勝利をあげてその後の上昇のきっかけをつかんだ戦い。この試合に勝てば慶應大は優勝となるため、2戦目にも注目が集まった。

 立ち上がり、日本大は#24刘(2年・C)がドライブ、#37安田(4年・G)の3Pも入って流れをつかむ。それでも慶應大は抜け目なく相手ボールを狙ってターンオーバーから速攻に走り、得意の形にしていく。だがさすがに2部でも高さを誇る日本大の前にはフィニッシュが決めきれない部分も散見された。1Qはリードを奪うも日本大も#9佐野(2年・G)がブザーとともに3Pを決め手19-25。2Qになると#14高橋(1年・SG・札幌日大)のシュートも決まりだす。慶應大は#21西戸(1年・G・洛南)が得点していくが、日本大も#25菊地(4年・F)、#9佐野、#37安田がディフェンスの隙をついて得点。残り3分半には#9佐野の3Pで2点差に詰めた。慶應大も緩まず#10矢嶋(4年・F)のタップで押し込み、#16伊藤(3年・G)も#14大元(2年・G)へのアシストを出す。#14高橋に2度速攻に走られるものの、39-45とリードで前半を終了した。

 3Qの出だし、#14高橋がここでこの試合最初の3Pを決めて日本大が流れを作るかと思われたが、#14大元が3Pで決め返し慶應大も譲らない。#10矢嶋の3Pでリードを開きたい慶應大だが、日本大も粘って慶應大のミスから#1坂田(4年・F)も速攻に走り、続けてのペネトレイト、#25菊地のシュートで54-55の1点差に。しかしここで慌てないのが今の慶應大の強さ。#14大元がミドルシュート、ボールカットから速攻に走りその後は#16伊藤、#11権田(3年・F)の連続3Pで魅せ、61-71と10点差をつけて4Qへ入ると、流れを掌握した慶應大が得点を重ねていく。日本大は#1坂田が3つ目のファウルを犯してベンチへ下がると下級生メインの布陣に。終盤になって#37安田、#9佐野、#14高橋といった選手が3Pを次々と沈めてこのQだけで6本を決めるも、攻守に隙のない慶應大が逃げ切り、最後は#9平石(4年・G)のシュートで締めくくって85-102の大差で日本大を下した。

 日本大は前半で坂田が2ファウルとなったのが痛かった。しかし佐野、安田といった選手がオフェンスで攻撃力を見せたのは良い部分だろう。2人で31点を稼いだが、上原がケガで離脱した今は残りのガード陣のパフォーマンスが重要だ。

131019ebina.jpg 慶應義塾大はこの勝利で2部優勝。前回の日本大戦はギリギリの勝利だったが成長の跡を見せた内容だった。主将の蛯名「ここまで負けなしで勝ってきて、優勝できたということでそれなりの力がついてきたと思います。大きな部分はディフェンスが機能していること。去年は本当にディフェンスがダメで、1対1もヘルプもどれもダメだった。自分も改善したいと思っていましたが、今年は先生のディフェンスを強化しようという方針と自分の思いもマッチして、いい形でやれています。ただ、今はヘルプで守れるようになった分、1対1のディフェンスで抜かれていたり、甘くなっている部分がある。そこはもう一度意識させたいです。また、外に頼り過ぎないようにもしたいですね。残りの3試合を入れ替え戦を想定してやることを明確にして、突き詰めて臨みたいと思います」と、まだまだ細かい部分についてチームを高めたいと、思いも強い。このまま全勝優勝を決められるのか、ここからも注目だ。

写真上:3本の3Pを決めた日本大・安田。もともと2番の点取り屋。この試合でオフェンス力を発揮した。
写真下:チームをまとめる蛯名。ファウルはあったがその存在感はなくてはならない。入れ替え戦には思い入れが強いだけに、残りの試合も含め、どこまで思いを表現できるか。

慶應義塾大学:15勝0敗
日本大学:9勝6敗

※慶應義塾大・黒木選手のインタビューは「続きを読む」へ。

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EDIT  |  23:50  |  2013リーグ戦2部・3部/入替戦  |  Top↑

2013.10.19 (Sat)

【2013リーグ】10/19結果

■関東大学1部リーグ
◇筑波大学 筑波キャンパス

専修大学83(19-15,15-20,22-17,27-19)71大東文化大学
拓殖大学81(19-17,22-12,5-19,17-15,*18-8)71中央大学 *OT
東海大学76(17-13,19-16,25-14,15-25)68早稲田大学
青山学院大学47(13-13,6-15,19-24,9-13)65明治大学
筑波大学73(10-20,20-19,16-20,27-19)78白鴎大学

東海大学   15勝0敗
青山学院大学 13勝2敗
拓殖大学   11勝4敗
筑波大学   10勝5敗
明治大学   9勝6敗
白鴎大学   6勝9敗
専修大学   4勝11敗
大東文化大学 3勝12敗
早稲田大学  2勝13敗
中央大学   2勝13敗

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■関東大学2部リーグ
◇日本体育大学 世田谷キャンパス

駒澤大学58(10-20,13-11,19-15,16-10)56江戸川大学
国士舘大学79(15-16,14-8,27-18,23-23)65東洋大学
関東学院大学64(14-14,16-10,21-19,13-16)59日本体育大学
慶應義塾大学104(25-19,20-20,26-22,33-24)85日本大学
神奈川大学87(20-17,29-20,17-25,21-19)81法政大学

慶應義塾大学 15勝0敗
国士舘大学  11勝4敗
日本大学   9勝6敗
法政大学   8勝7敗
関東学院大学 8勝7敗
神奈川大学  8勝7敗
東洋大学   7勝8敗
日本体育大学 6勝9敗
江戸川大学  2勝13敗
駒澤大学   1勝14敗

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■関東大学3部上位リーグ
◇立教大学 新座キャンパスaコート

東京成徳大学70(22-27,18-21,16-12,14-18)78國學院大學
立教大学104(33-8,29-15,19-14,23-15)52山梨学院大学
順天堂大学76(17-18,11-18,25-16,23-21)73玉川大学

順天堂大学  14勝1敗
立教大学   14勝1敗
玉川大学   9勝6敗
東京成徳大学 9勝6敗
國學院大学  8勝7敗
山梨学院大学 6勝9敗

■関東大学3部下位リーグ
◇立教大学 新座キャンパスbコート

東京経済大学98(26-21,14-20,29-10,29-14)65成城大学
東京学芸大学92(21-13,23-18,20-26,28-14)71明星大学
東京農業大学89(24-15,18-12,19-23,28-30)80埼玉工業大学

東京農業大学 8勝7敗
東京学芸大学 7勝8敗
埼玉工業大学 7勝8敗
東京経済大学 7勝8敗
成城大学   1勝14敗
明星大学   0勝15敗


 

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EDIT  |  22:09  |  2013関東リーグ予定・結果  |  Top↑

2013.10.16 (Wed)

【2013リーグ】10/19、20関東大学リーグ予定(第8週)

■関東大学1部リーグ
10月19日(土) 筑波大学 筑波キャンパス

11:00 専修大学 vs 大東文化大学
12:40 拓殖大学 vs 中央大学
14:20 東海大学 vs 早稲田大学
16:00 青山学院大学 vs 明治大学
17:40 筑波大学 vs 白鴎大学

10月20日(日) 筑波大学 筑波キャンパス
11:00 専修大学 vs 中央大学
12:40 明治大学 vs 大東文化大学
14:20 早稲田大学 vs 白鴎大学
16:00 東海大学 vs 拓殖大学
17:40 青山学院大学 vs 筑波大学

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■関東大学2部リーグ
10月19日(土) 日本体育大学 世田谷キャンパス

11:00 駒澤大学 vs 江戸川大学
12:40 国士舘大学 vs 東洋大学
14:20 関東学院大学 vs 日本体育大学
16:00 慶應義塾大学 vs 日本大学
17:40 神奈川大学 vs 法政大学

10月20日(日) 日本体育大学 世田谷キャンパス
11:00 駒澤大学 vs 東洋大学
12:40 日本大学 vs 日本体育大学
14:20 法政大学 vs 江戸川大学
16:00 慶應義塾大学 vs 国士舘大学
17:40 神奈川大学 vs 関東学院大学

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■関東大学3部上位リーグ
10月19日(土) 立教大学 新座キャンパスaコート

15:00 東京成徳大学 vs 國學院大學
16:40 立教大学 vs 山梨学院大学
18:20 順天堂大学 vs 玉川大学

10月20日(日) 立教大学 新座キャンパスaコート(最終日)
12:00 國學院大學 vs 山梨学院大学
13:40 玉川大学 vs 東京成徳大学
15:20 順天堂大学 vs 立教大学

■関東大学3部下位リーグ
10月19日(土) 立教大学 新座キャンパスbコート

15:00 東京経済大学 vs 成城大学
16:40 東京学芸大学 vs 明星大学
18:20 東京農業大学 vs 埼玉工業大学

10月20日(日) 立教大学 新座キャンパスbコート(最終日)
12:00 成城大学 vs 明星大学
13:40 埼玉工業大学 vs 東京経済大学
15:20 東京農業大学 vs 東京学芸大学

 

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EDIT  |  23:00  |  2013関東リーグ予定・結果  |  Top↑

2013.10.15 (Tue)

【2013リーグ】第8週の見どころ

【1部リーグ】
筑波大学の新しいアリーナで1部リーグ再開

131012_8_1.jpg 東アジア大会に選手を送り出した1部リーグは3週間弱の休止期間を経て、終盤戦が始まる。東日本大震災で被災した筑波大学のアリーナ新装の記念として、内容の濃い戦いを期待したい。

 残り2週、上位は2強の東海大と青山学院大が3位以下に星ふたつ以上の差があり、この週末で順位が動くがどうかは微妙だが、注目は下位争いだ。19日(土)は専修大と大東文化大、20日(日)は専修大と中央大の対戦があり、同率で並ぶ専修大と大東文化大は入れ替え戦回避のためには互いに負けられない。専修大と大東大を星ひとつの差で追う中央大もここは是が非でも勝ちたいところだろう。専修大は3週目以降欠場していたエース宇都の復活も噂されており、見逃せない試合となりそうだ。筑波大はホームで19日に白鴎大、20日に青山学院大を相手に迎える。特に青山学院大は強敵となるが、この壁を越えれば2位浮上の可能性が見える。ここは地元でぜひとも勝利を見せたいだろう。

 再開した1部で注目したいのは、2週間の休止がそれぞれのチームにどう働いたかだ。疲労を癒やすには良い時間だったに違いないが、ゲーム感はどうか、東アジア大会に出場した選手たちは逆に疲労を溜め、チームのバスケから離れた分鈍っていないか、下位チームは悪かった部分を立て直す良い時間となったのかどうか、それぞれ見るべきポイントが多い再開初週となりそうだ。

写真:筑波のホームゲームはBチームも縁の下の力持ちとして活動している。

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【2部リーグ】
2位以下のチームは背水の陣、慶應大は挑戦にどう応えるか

131012_8_2.jpg 7週目、全勝を続ける慶應義塾大が法政大を下し入れ替え戦進出を決めたが、2位だった日本大が敗退したため、慶應大は残りをすべて負けても2位以上となり、インカレ出場も同時に決めることになった。上位1枠が早々に確定した訳だが、インカレの残り1枠と入れ替え戦2枠の争いは残り2週でさらに熱さを増した。しかし、この8週目は混戦を早々に抜けだし、余裕ができたはずの慶應大周辺の戦いがヒートアップしそうだ。

 19日(土)は3位転落となってしまった日本大が慶應大に挑む。インカレに出場するためにはどうしても2位の座を取り戻す必要のある日本大。けが人が増えており苦しい状態だが、起死回生の勝利なるか。また、20日(日)は2位浮上の国士舘大が慶應大と対戦する。2位の座を固めるためには、日本大ともども残りの試合はひとつも落としたくないはず。チームの調子も気持ちも高まっているだけに、勢いで押し切る可能性もある。この両日挑戦を受ける側となる慶應大は自らの道を進むだけだが、甘くはない試合になるだろう。

 また、4〜8位まではまだまったく分からない。どのチームも残り試合をすべて勝てばガラリと順位が変わる状態にあり、3位圏内も見えなくはない。どのチームにとってもひとつの勝ち星が結果を大きく左右する8週目。緊迫した状態はまだまだ続きそうだ。

写真:日本大は#1坂田、#14高橋、#24刘がチームの中心。ふたたび2位に返り咲けるかそれとも国士舘大が2位を守るか、ここが正念場だ。


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2013.10.15 (Tue)

【2013リーグ1部】休止開けは筑波大学のホームゲームで新しい体育館をお披露目

2週間の休止期間が開ければ、1部リーグも残り2週
筑波大学では新装の体育館でホームゲームを開催


第89回関東大学リーグ戦 第15,16節(10月19,20日)

筑波大学ホームゲーム2013
「震災復興・新体育館完成記念大会」

 関東大学1部リーグ、2週間の休止開けは、筑波大学中央体育館における筑波大のホームゲーム開催となる。2013年3月11の東日本大震災により、長年使用していた筑波大学総合体育館は倒壊。以降2年半に渡り、チームは周辺の体育館を転々としながら多くの支援を得ながら練習を続けてきた。今回のホームゲームは、総合体育館の跡地に新設された「筑波大学中央体育館」での開催となる。

 チームでは新しい体育館のお披露目と、支援をいただいたすべての人に“ありがとう”を伝えるホームゲームを目指している。

 当日は会場内に、「復興支援募金箱」を設置し、さらにホームゲーム収益の一部を復興支援団体への寄付金とする。例年会場を「フューチャーブルー」一色に染めるオリジナルTシャツの販売、応援タオルのほか、ビニールバッグの無料配布も予定されており、多くのグッズを用意し華やかなホームゲームになるよう、総力を挙げて準備が進められている。また、準備や事前情報などは筑波大学ホームゲーム2013のツイッターアカウント@tkbhomegameにて確認できる。

 筑波大学ホームゲームの特徴は、すべての企画や運営をBチームを主とした部員が行うところにある。「筑波大学の団結力で、今年も皆さんに楽しんでいただけるよう精一杯頑張りますので、筑波大学バスケットボール部が作り上げるホームゲーム2013にぜひご期待ください」。チームからのメッセージを当日会場で感じてもらいたい。

tukuba_homegame.jpg


【組み合わせ】
◆10月19日
11:00 専修大学 vs 大東文化大学
12:40 拓殖大学 vs 中央大学
14:20 東海大学 vs 早稲田大学
16:00 青山学院大学 vs 明治大学
17:40 筑波大学 vs 白鴎大学

◆10月20日
11:00 専修大学 vs 中央大学
12:40 明治大学 vs 大東文化大学
14:20 早稲田大学 vs 白鴎大学
16:00 東海大学 vs 拓殖大学
17:40 青山学院大学 vs 筑波大学

筑波大学HP
※アクセスマップの施設一覧の中にある「総合体育館」が新しく完成した「中央体育館」になります。

関東学生バスケットボール連盟のホームページにも当日の案内が出ています。

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2013.10.14 (Mon)

【2013リーグ】第7週のPICK UP PLAYER

第7週の注目プレイヤーは東洋大の3年生トリオ
村上選手&筑波選手&遠山選手


131013_pic_toyo.jpg

【2部】
◆#6村上健太(3年・G)
◆#7筑波拓朗(3年・F)
◆#24遠山英明(3年・F)

 1年生のときから期待のトリオとして活躍してきた3年生、#6村上・#7筑波・#24遠山はチームの核である選手たち。リーグ序盤はそれぞれスタメンではない試合もあったが、後半にかけて東洋大が調子を上げてきた課程にはこの3人の活躍が欠かせなかった。

 リバウンドで奮闘する筑波は泥臭くチームを支える。ミドルレンジのシュートも持ち味だ。走力のある遠山は切れ味の鋭いランニングプレーが光り、速攻で相手を置き去りにするスピード感が魅力。3Pで魅せる村上は落ち着いた容貌からは想像できないアグレッシブな一面も持ち、今季は途中から2番ポジション的な位置でゴールを射抜き、チームに貢献している。

 昨年は9位に沈んだ東洋大。今リーグも立ち上がりは苦戦が続いたが3人が揃って力を発揮できるようになってからは上位校を倒し、6週目は連勝、7週目も関東学院大を倒して暫定5位に浮上。残り2週でどこまで実力を示せるか、東洋大の浮沈は3人の活躍にかかっていると言ってもいい。


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2013.10.13 (Sun)

【2013リーグ2部】10/13レポート

慶應義塾大が入れ替え戦進出&インカレ出場確定
神奈川大は延長戦で日本大を下し勝率を5割に戻す


131013keio.jpg 混戦が続く2部リーグに、この週ひとつの結果が出た。ここまで無敗で首位を走ってきた慶應義塾大が法政大に勝利し、日本大が負けたことによりあと4試合を残して入れ替え戦進出とインカレ出場を決めた。あと1勝すれば2部優勝となる。昨年はケガ人に泣き、下級生を主体とした状態で戦わざるを得ず8位で3部との入れ替え戦に進んだチームが、1年間を経てひとつの到達点に達し、1部への挑戦権を得た。

 2位以下はこれにより門が狭まり、ますます熾烈な戦いとなった。日本大は神奈川大に延長戦の末に競り負け、3位に転落。神奈川大は2試合連続延長戦で勝利し、ここに来て粘り強さが復活してきた。この結果により日本大と同率ながら得失点で負けていた国士舘大が2位へと浮上した。

 ここ数週間、2部は週によってパフォーマンスの良いチームが入れ替わる傾向が続いている。今週は神奈川大が良さを発揮したが次週も良い結果を出せるのか、このあたりも終盤の見どころのひとつと言える7週目となった。


131013simoda.jpg 関東学院大駒澤大の対戦は、開始から#5馬場(4年・PG)や#8野村(3年・SG)のドライブでリズムを作った駒澤大がリードしたが、1Qの終盤になると関東学院大もエンジンがかかり3連続得点。2Qにはディフェンスでも高い集中力を見せ、その間に#7荒木(4年・F)のアウトサイドや#45大熊(2年・G)の速いトランジションで一気に突き放した。4Qには控えの1年生らベンチメンバーも出場させて1プレー1プレーに沸く形に。雰囲気良くゲームを進め、そのまま85−51で快勝した。

 9位の江戸川大と対戦した2位国士舘大は、ディフェンスの良さを発揮して江戸川大の攻撃をシャットアウト。江戸川大は簡単にはシュートを打たせてもらえず1Qから追う展開となるが1Qで10点、2Qで9点しか奪えずに国士舘大の一方的な内容となった。国士舘大は#8伊集(3年・G)の22点を筆頭に5人が二桁得点で35点差の勝利。国士舘大はここ数週でディフェンスがかなり効果的になってきた。そこにシックスマンの#8伊集の得点も加算され、良い方向にチームが回っている。江戸川大はエース#1田中がわずか8点に抑えられ、苦しい戦いとなってしまった。

写真上:リーグ序盤から混戦から抜けだしていた慶應大。緩むことなく14連勝。
写真下:関東学院大・下田は積極的に攻めて16得点。

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【何度も追いすがる東洋大を日本体育大が引き離し勝利】
131013kitagawa.jpg 前日悔しい負け方をした日本体育大は、ここまで3連勝中の東洋大と対戦した。東洋大も粘りを見せたが、長い間リードを奪った日体大が最後に突き放した。

 日体大は開始早々#11北川(4年・G)や#1本間(3年・G)が速攻に走って相手の出鼻を挫くと、#88万(2年・C)の一対一や#9出羽(3年・F)と#11北川の連係プレーで点差を広げていった。一方出だしの固い東洋大は#7筑波(3年・F)の飛び込みリバウンドでなんとか持ちこたえる形になったが、それでも#24遠山(3年・F)が3Pとバスケットカウントを決めて一気に追い上げ、5点差に留めて2Qに入る。2Q、#11北川の連続3Pでリードを保つ日体大に対し、東洋大も#6村上(3年・G)の3Pや#7筑波のミドルシュートで対抗。ほぼ点差の変わらないまま40−36で3Qに入った。すると序盤で#6村上が3Pと速攻を決めて東洋大がこの試合初めてのリードを奪う。そこから1点を争う競り合いとなるが、3Q終盤に#9出羽がバスケットカウント、リバウンドシュート、3Pと活躍し、日体大の5点リードで4Qに入った。

 4Q、我慢の時間帯を抜け出した日体大は、ディフェンスも息を吹き返して激しさを増す。同時にファウルもかさんで東洋大にフリースローを与えてしまったが、東洋大はこれをなかなか2本揃えられず、追いつけそうで追いつけないもどかしい展開が続いた。8点前後の点差で試合は推移するが、#12周(3年・C)のインサイドプレーや#13清水の3Pで追い打ちをかけた日本体育大がリードを二桁に乗せる。東洋大は終盤オールコートプレスから#11中村が積極的にアタックしたが、状況は変わらず。そのまま85−70で日体大に軍配が上がった。

 現在3部との入替戦圏内に位置し、負けられない状況にいる日体大。この日は序盤から速い展開を出し、3連勝中でのぼり調子にある東洋大にペースを握らせなかった。次節は前回5点差で敗れている関東学院大戦との一戦がある。勝てば勝率で並ぶだけに、重要な一戦となりそうだ。

 東洋大は、追う展開から3Q序盤には追いついたものの、最後は力尽きる形となった。外した12本のフリースローが手痛く、これがもう少し決まっていれば勝負は違っていたかも知れない。

写真:3本の3Pを含む15得点の北川。今週からスタメンに復帰し、攻め気が光る。

日本体育大学:6勝8敗
東洋大学:7勝7敗

※日本体育大・出羽選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【後半の猛攻で突き放した慶應大が法政大を大差で下す】
131012numatafukumoto.jpg この試合に勝利すれば自力での入れ替え戦進出が決まる慶應義塾大は、4位と厳しい状態に陥った法政大と対戦。前半はやや慶應大優勢なものの、どちらに転ぶかわからない戦いだった。法政大は立ち上がりから#0高田(4年・G)のシュートが小気味よく決まり、インサイドでは#16沼田(2年・C)も貢献。慶應大は#4蛯名(4年・G)が早々に2ファウルになり、法政大のゾーンにアウトサイドが決まらずやや重い内容となる。しかし#21西戸(1年・G・洛南)のシュートが次々に決まり、終盤に#16伊藤(3年・G)が2本の3Pを決めて18-24と6点リードで1Q終了。2Qは法政大のオフェンスがうまく回らず、その間に慶應大が#11権田(3年・F)、#16伊藤の3Pで一気に10点以上の差をつける。しかし法政大も#0高田、#16沼田以外にも#67佐藤(1年・G・宇都宮工)や#24加藤(2年・F)のミドルシュートが決まり、一時は17点開いた点差を5点に戻し、39-44で前半終了。慶應大は3分近く得点が止まり、追い上げられた。

 3Q、慶應大は持ち前の爆発力を発揮。法政大の確率が悪くなるのとは反対にここでオフェンス力を発揮して流れを作り、このQだけで20点差をつけることに成功。法政大は再度追い上げるだけの力は出せず、慶應大がこのリードを4Qも守りきり、99-69で勝利し、入れ替え戦の切符を手にした。

 慶應大は法政大のゾーンにやや引いた形となったが、伊藤が5本の3Pで流れを自軍に呼び込んだ。一旦流れを掌握するきっかけを掴んでしまえば、自分たちのペースを維持できるのが昨年からの大きな成長点だ。この後の試合で日本大が負けたためにインカレも確定。2部はひとつの負けが大きく作用するリーグ。序盤から唯一取りこぼしなく勝ち進んできた成果が結果として早々に現れた形となった。法政大はこの週2連敗で苦境に立たされた。残りの試合で少しでも上を目指して踏ん張りたいところだ。

写真:慶應大・福元に対しディフェンスにいく法政大・沼田。沼田は24得点15リバウンドのダブル・ダブルで奮闘するが、及ばず。

慶應義塾大学:14勝0敗
法政大学:8勝6敗

※慶應大・伊藤選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【神奈川大が2日連続の延長戦を制し日本大に土を付ける】
131013koyokikuchi.jpg 前日に日体大との激闘をくぐり抜けた神奈川大は、2位につける日本大に挑んだ。前半から流れは二転三転した。まずは日本大が強みの高さを生かしてリバウンドを掌握し、#25菊地(4年・F)のリバウンドや3Pシュートで勢いを加速させる。#31杉本(3年・PG)のスティールから#11安野(4年・SG)がワンマン速攻を決めるなどディフェンスも機能し、2Q中盤には9点のリードを奪った。しかし神奈川大も交代で入った#14田代(1年・F・東海大相模)が強気なドライブやリバウンドで流れを変え、ディフェンスではゾーンを駆使して日本大の足を止めることに成功。#7古橋(4年・F)のシュートでじりじりと詰めより、1点差にして後半へ。

 3Qも付かず離れずの試合が続いた。日本大は#24刘のリバウンドシュートや好調の#25菊地の3Pで先行するが、神奈川大も#20早川や#29田村が要所で決めて我慢の時間帯をなんとかしのぐ。すると残り2分、#24吉永(3年・F)の3Pをきっかけに神奈川大が3連続で得点し、逆転から5点リードに塗り替え4Qに入った。しかし日本大も4Q序盤から#24刘(2年・C)が連続得点で頼もしい活躍を見せ、残り5分半には同点に。そこから手に汗握るシーソーゲームが続いた。日本大は#14高橋(1年・SG・札幌日大)がスティールから速攻を決めてここ一番の勝負強さを披露するが、神奈川大も#7古橋や#98大石(3年・G)がディフェンスの高さをかいくぐってタフショットを決め、点差の離れない拮抗した展開が続く。

131013oishi.jpg 4Q残り1分、#14高橋がジャンプシュートを決めて日本大が1点リードすると、さらにルーズボールを奪って優位に立つ。残り13.8秒には#9佐野がフリースローを2本決めてリードを3点に広げ、このまま日本大が押し切るかと思われた。だが勝負は終わっていなかった。残り10.4秒、神奈川大のスローインの場面で日本大はボールが入る前に腕が引っかかり、不運なアンスポーツマンライクファウルを犯してしまう。これで#7古橋にフリースローが与えられ、ベンチが固唾をのんで見守るなか、1本目は外すが2本目を決めて2点差に。そして神奈川大のラストオフェンス、残り4.4秒で#20早川のバンクシュートがネットを揺らし、ついに73−73の同点にした。日本大は#25菊地のシュートに託すが決めきれず、試合はオーバータイムに突入する。

 延長戦、ラストスパートをかけたのは神奈川大だった。ここまで調子がそこまで上がっていなかった#20早川が奮起し、連続得点で相手の戦意を削いでいく。日本大は残り2分7点ビハインドとなり何とか反撃の糸口を掴みたいが、オフェンスファウルなどミスからリズムを崩し、流れを再び引き寄せることができない。結局神奈川大が延長戦の5分間で16点の猛攻を見せ、89−77で日本大を下した。

 4Q終盤まで流れを掴んでいたが、勝利が目の前からすり抜ける結果となった日本大。この1敗で国士舘大に白星で逆転され3位に。これまで主軸のガードとして活躍してきた#29上原(2年・PG)も怪我で欠場し、45分間の出場で奮闘した#14高橋も大事な場面で執拗なマークに苦しんだ。リーグ2巡目に入り2勝3敗と負けが込んできている。残り2週、インカレ出場に望みをつなぐために立て直しは急務だ。

 一方の神奈川大は、2日連続で延長戦を制し7勝7敗で東洋大や関東学院大と並んだ。リーグ中盤は連敗に苦しんだが、今週は粘り強いディフェンスを信条とする神奈川大らしい試合運びが見えた。残り4試合も上位チームとの対戦が続くが、引き続き真価を発揮できるか注目したい。

写真上:日本大の高橋と菊地。ふたり合わせて9本の3Pを沈めた。
写真下:神奈川大は大石の活躍も勝利には不可欠だった。

神奈川大学:7勝7敗
日本大学:9勝5敗

※神奈川大・早川選手のインタビューは「続きを読む」へ。

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EDIT  |  23:40  |  2013リーグ戦2部・3部/入替戦  |  Top↑

2013.10.13 (Sun)

【2013リーグ】10/13結果

■関東大学2部リーグ
◇日本体育大学 世田谷キャンパス

関東学院大学85(14-9,31-13,17-10,23-19)51駒澤大学
国士舘大学80(18-10,18-9,20-13,24-13)45江戸川大学
日本体育大学85(25-20,15-16,18-17,27-17)70東洋大学
慶應義塾大学99(24-18,20-21,33-13,22-17)69法政大学
神奈川大学89(12-16,22-19,24-18,15-20,*16-4)77日本大学 *OT

慶應義塾大学 14勝0敗
国士舘大学  10勝4敗
日本大学   9勝5敗
法政大学   8勝6敗
東洋大学   7勝7敗
関東学院大学 7勝7敗
神奈川大学  7勝7敗
日本体育大学 6勝8敗
江戸川大学  2勝12敗
駒澤大学   0勝14敗

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■関東大学3部上位リーグ
◇立教大学 新座キャンパスaコート

玉川大学69(16-17,11-12,23-15,19-15)59山梨学院大学
立教大学76(17-12,13-23,15-16,31-6)57國學院大學
順天堂大学55(14-18,16-22,12-12,13-24)76東京成徳大学

順天堂大学  13勝1敗
立教大学   13勝1敗
玉川大学   9勝5敗
東京成徳大学 9勝5敗
國學院大学  7勝7敗
山梨学院大学 6勝8敗

■関東大学3部下位リーグ
◇立教大学新座キャンパスbコート

埼玉工業大学70(11-18,17-19,17-17,25-14)68明星大学
東京学芸大学85(24-19,15-18,19-22,27-9)68成城大学
東京農業大学78(16-15,24-21,14-31,24-36)103東京経済大学

東京農業大学 7勝7敗
埼玉工業大学 7勝7敗
東京学芸大学 6勝8敗
東京経済大学 6勝8敗
成城大学   1勝13敗
明星大学   0勝14敗

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EDIT  |  22:00  |  2013関東リーグ予定・結果  |  Top↑

2013.10.12 (Sat)

【2013リーグ2部】10/12レポート

現時点の暫定順位は1位慶應大・2位日本大・3位国士舘大
しかしまだまだ順位変動の可能性あり

131012takahashi.jpg 今週も1部リーグは休止の中、2部リーグでは熱い戦いが繰り広げられた。日程は終盤に入り、佳境の2位争いに動きがあった。法政大と国士舘大の直接対決で国士舘大が勝利し、法政大が4位に。国士舘大は勝率では日本大に並んだものの直接対決の得失点であと4点が足らず、暫定3位。日本大は江戸川大に競られるがなんとか振り切り2位の座を守った。下位争いでは神奈川大が延長の末に日本体育大を下して暫定7位に。日本体育大は8位となり負け越しが3となってしまった。

 上位の形も次第に見えてきたが、やはり気になるのは2位争い。入れ替え戦は3枠あるがインカレには2位までしか進めないだけに、どこも必死だ。1敗が生死を分ける緊迫した戦いをどう乗り越えていくか、あと5試合でそれを問われる。


 同率2位で並ぶ法政大国士舘大の注目対決は、2Qで差をつけた国士舘大が一方的な試合内容を展開した。立ち上がりこそ互いに点を取り合っていくが、国士舘大が#22原(2年・F)、#14高橋(4年・G)を中心に得点し、#20馬(1年・C・日本航空)なども高さを活かして攻撃し、1Qは18-14のリード。法政大は#24加藤(2年・F)のミドルシュートが思ったように決まらず他のところも得点できない。2Qになると#8伊集(3年・G)の3Pを皮切りに乗った国士舘大はディフェンスでも法政大のオフェンスを止めて一気に突き放しにかかる。法政大はこのQはフリースローでやっと得点するような場面が目立ち、7点しか奪えず前半で46-21と大差がついてしまった。すると3Q以降は国士舘大が優位に試合を進め、94-52と40点以上の差をつけて大勝。国士舘大がこれで勝率で日本大に並び、得失点では負けているために暫定3位に浮上した。

131012nisito.jpg 首位を走る慶應義塾大駒澤大と対戦するが、試合開始から持ち前の運動量で駒澤大を圧倒し、すべてのQで30点以上を獲得、後半はベンチメンバーを使いながらも142点の猛攻で無敗を守った。ここからの対戦は法政大、日本大、国士舘大といずれも上位争いをしている気の抜けない相手が続く。入れ替え戦進出を決められるか、正念場はここからだ。駒澤大は大差をつけられたもののリスタートの速攻もよく決まり、慶應大の裏をかくオフェンスも見えた。だが残り試合すべてに勝利しても直接対決で負けている日体大を上回ることができないため、これで3部との入れ替え戦進出は確定となった。

写真上:国士舘大は高橋が奮闘し24点。日本大を上回れない厳しさはあるが、インカレに望みをつなぐ。
写真下:積極性が目立った慶應大・西戸。次戦以降まだまだ続く大事な試合で力を出し切れるか。

※国士舘大・松島選手のインタビューは「続きを読む」へ。

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【東洋大が関東学院大を振り切り3連勝】
131013tukuba.jpg 第一試合は、6勝6敗で中盤の順位争いをしている関東学院大東洋大の対戦。関東学院大はこの日#10エリマン(3年・C)ではなく#15下山(4年・CF)をスターターに置き、主将の#81横瀬(4年・PG)も怪我で欠場。普段と異なる布陣で試合に臨んだ。序盤は一進一退となるが、関東学院大の2連続ターンオーバーを誘った東洋大が速攻を決めて流れを掴む。さらに#7筑波(3年・F)がリバウンドに奮闘し、ジャンプシュートも好調で一歩リード。イージーミスから流れが停滞する場面もベンチメンバーが仕事を果たし、25−15と東洋大リードで2Qに入った。

 2Qから関東学院大も追い上げる。開始早々#45大熊(2年・G)がブレイクと3Pを決め、#30村田(4年・F)も速攻に走って軽快なリズムを作り出した。東洋大の慌てたミスにつけ込んで得点を重ね、開始3分で27−29と逆転。しかし東洋大もタイムアウトで持ち直し、#7筑波が攻守で活躍。さらに#24遠山(3年・F)のバスケットカウントも続いてリードを押し戻した。だが関東学院大も苦しい時間帯を#21下田(4年・F)がつないで8点差に留めて後半に入ると、#45大熊、#38蜂谷(2年・F)の高速ドライブで再度盛り返す。投入された#10エリマンも高さを生かしてバスケットカウントを得るなどじわじわ点差を縮めていった。しかし東洋大も#6村上がこのQ3本の3Pを決めて逆転はさせない。65−59と我慢の時間帯を点数的にほぼ互角で終えると、4Qはゾーンディフェンスがうまく機能。関東学院大にインサイドで勝負させず、#3宮里(4年・PG)と#11中村(1年・PG)の3Pが2連続で決まって二桁リードに突き放した。関東学院大もそこから3本の3Pを決めたが、依然として好調の#7筑波らが速攻を決めた東洋大がリードを渡さず。91−79で7勝目をあげた。
 
 3連勝を飾り5位に浮上した東洋大。得点源となる筑波もここのところ調子を上げてきており、ディフェンスも大事な場面で機能した。対照的に苦しい3連敗となった関東学院大は、これで6位に。良さも随所で出ているが、入りが重く追う展開を覆せないゲームが多い。修正を図りたい部分だ。

写真:28得点12リバウンド4アシストと勝利の立役者となった東洋大・筑波。

東洋大学:7勝6敗
関東学院大学:6勝7敗


【日本大が江戸川大に3点差の辛勝】
131013wan.jpg 前節に関東学院大を倒して2勝目を上げた江戸川大は、2位争いで取りこぼしはできない状態にある日本大にぶつかった。#25菊地(4年・F)をスタメンに復帰させた日本大に対し、江戸川大はほぼすべてのポジションでミスマッチになるような状況。それでも#1田中(4年・G)や#89陶山(4年・F)が速攻に走りスタートダッシュを切ったのは江戸川大だった。「前半は全然みんな集中していなかった」(#14高橋)という日本大は、トラベリングや8秒オーバータイムなどミスが続く。#14高橋の速攻や#25菊地の3Pで2点差にして2Qに入ったものの、その後も#24刘(2年・C)が#3王(2年・C)相手にゴール下を決めきれず、5点前後の差を埋められないまま試合は進んだ。江戸川大は#14伊藤(4年・G)が#1田中と息の合った連携でゴール下を決め、#97小澤(3年・F)もターンからタフショットを決める。前半最後に#14高橋に3Pを決められたが、3点リードで後半に入った。

 3Qは一進一退。リバウンドで強さを発揮し、#11安野(4年・SG)が3Pを決めてチームを勢いづけた日本大が逆転に成功するが、江戸川大もセルフリバウンドから得点し譲らない。2点差で入った4Qも、#3王と#24刘が互いにバスケットカウントを奪い合うなど白熱したゲームが続いた。残り6分、#29上原の速攻のバスケットカウント、さらに#14高橋が速攻から度胸満点の3Pを決めた日本大が6点リード。残り3分半に江戸川大も#1田中の3Pでなんとか1点差につめよるも、この勝負所で#14高橋が2連続で得点し、逆転はさせない。いらないファウルから江戸川大にフリースローを許して点差を縮められるものの、なんとか3点差は保って74−71で勝利した。

 3点差での辛勝に、「ギリギリ勝った」と高橋が言うようまだ課題も見えた様子の日本大。怪我を抱えながら出場している選手も多く、リーグ終盤に来て過酷な戦いを強いられている。ここから5試合、今の位置をキープできるかどうか勝負の瀬戸際だ。対する江戸川大は、長くリードしつつも勝負所でやられた形となった。下との入替戦も見えていきている位置にいる。3勝目をあげて弾みをつけたい。

写真:江戸川大・王と日本大・刘のマッチアップも白熱した。

日本大学:9勝4敗
江戸川大学:2勝11敗

※日本大・高橋選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【延長までもつれた試合を神奈川大が粘りで制す】
131012furuhashi.jpg 負ければ8位の入れ替え戦枠内へと入ってしまう日本体育大神奈川大の対戦は、互いに主導権を握り合い、延長にまでもつれ込む白熱した内容となった。1Qはロースコアで、互いに点が入らない時間帯が長く11-12。2Qもこの僅差の点数で推移していった。日体大は#11北川(4年・G)、#9出羽(3年・F)のオフェンスが良く速攻も出始める。神奈川大は日体大のゾーンにオフェンスが重くなるが#24吉永(3年・F)の3Pや苦しいところで#7古橋(4年・F)の3Pが2本続き、一時は引き離されそうになったが持ち直して28-31とリードで前半終了。日体大は残り2分無得点に終わったのが痛かった。

 3Q、日体大のディフェンスが効き、神奈川大は立ち上がりで沈黙。だが日体大もオフェンスファウルが続き波に乗れない。神奈川大は#98大石(3年・G)の3Pと#29田村(4年・F)の速攻が出て#7古橋の3Pで一気に10点のリード。しかしここから日体大も粘り#9出羽と#11北川の得点源がゴールしていき、#1本間(3年・G)のスティールであっという間に同点に戻した。神奈川大は得点が止まってしまい、48-46の日体大2点リードで最終Qへ。

 4Q、日体大は#11北川が2つのスティールで神奈川大の意表を突くも、ファウルも続いてしまう。神奈川大は大きく離されない状態でついていくが、日体大の激しいプレスにターンオーバーも出る悪い流れ。日体大は#12周(3年・C)のバスケットカウントや#11北川のアウトサイドでリードを保つが、神奈川大は#7古橋の3Pが2連続で決まり離されない。残り1分、日体大は#11北川のバスケットカウントで4点のリードに。しかし神奈川大は#24吉永が得点と好ディフェンスを見せると、残り30秒で#14田代(1年・F・東海大相模)が混戦の中でリバウンドを確保しフリースローを獲得。これが2本決まり同点に戻した。日体大は残り20秒で#15濱田(3年・F)が#1本間(4年・G)のアシストを受けて71-69。しかし神奈川大は最後のオフェンスで#98大石が決めて71-71として延長に突入した。

131012kitagawa.jpg 立ち上がりにチャンスを掴んだのは日体大。#12周のゴール下と#9出羽のバスケットカウントで4点リードに。神奈川大はファウルが続いて苦しくなるが、残り2分半から#7古橋のオフェンスが爆発する。2連続のゴールに#20早川(4年・G)へのアシストも出て残り48秒で逆転。無得点が続く日体大から残り時間は次々にフリースローを得ていき、78-86でタイムアップ。神奈川大が我慢の試合を制した。

 神奈川大は日体大のゾーンに苦しんだが、エース古橋がほぼフル出場で3P5本の35得点、リバウンドは12本、アシストも6つ出してこの難局を乗り切った。終盤のルーズボールやリバウンドで貢献したルーキー田代の存在も頼もしかった。日体大は出羽が24点、北川が26点と奮闘するが頼みのインサイドが機能せず、最後の勝負どころで粘り負け。大事な時間帯で得点が止まってしまいがちな部分が目立った。

写真上:苦しいところを打開した神奈川大・古橋。エースとして仕事を果たした。
写真下:日体大・北川は26点、アシスト8、スティール3と奮闘するが惜しくも敗戦。

神奈川大学:6勝7敗
日本体育大学:5勝8敗

※神奈川大・田代選手のインタビューは「続きを読む」へ。

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