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2011.11.27 (Sun)
【2011インカレ】青山学院大インタビュー
チームの勝利を考えた1年
◆#7伊藤 駿(青山学院大・4年・主将・PG)
決勝では最後に印象的なシュートも決め、チームを盛り上げた。3人のガードどれぞれに持ち味があり、層が厚いと言われた今年の青学大。しかし、リーグ戦ではその3人ともが故障を抱え、最終的にスタメンとなったのは2年生の畠山だった。それでも主将である伊藤が重視したのは自分のプレーよりチームのこと。今年の4年生は絆も強く感じられる仲間たちだった。
―いい決勝の内容だったと思いますが。
「最終学年で優勝できたことは大きかったし、それに今まで苦労した分が実ったなと思ったらすごくうれしいですね」
―苦労した部分というのは?
「この1年間でいうといろいろあってきつかったです。チームとしても個人としても。チームとしてはキャプテンという立場でチームをまとめるのが思った以上にきつかったです。昨年の主将の竜馬さん(昨年度主将・現JBLアイシン)にも『思った以上にきついよ』と言われてはいたんですが、楽しみにしている部分もあったんです。それが思ったより厳しかったですね。やはりうちのチームは個性派だし、それをまとめるのが難しかったですね。言えば『はいっ』と言うけれど、本心はどうなのかなかなか見えないメンツですよね。でももちろんこういう試合の場になれば絶対頼りになるし、そこは信頼してやっていましたが」
―4年生の仲間としてはどんな思いがありますか? 1年生の時から新人戦で優勝したり、チームの絆を感じられる存在だったとも思いますが。
「そうですね。仲はいいですよ。決勝前になるとメーリングリストで一斉送信でメールを送るんですよ。昨日も送りました。それは1年生の新人戦の時からずっと続けています」
―昨日はどんなことを?
「最初に送るのは一般入学の佐藤という選手なんです。あいつが一番気を遣って考えてくれてるといますね。例えば『優勝しかないから、おいしいお酒を飲もうぜ』という感じから始まって、一人ひとりがそれに必ず返していくんです。中川も普段はメールの返事をよこさないことが多いんですが、この時は必ず返しますし。そういうところはみんな考えているメンバーでしたね」
―そのメールとはまた別に、記者会見の際、準決勝の前夜にも辻選手から連絡があったそうですね。それで伊藤選手が吹っ切れたようなプレーをしてくれて良かったと言っていましたが。
「そうですね。お互い言いたいことを言って、言われて、ということができましたのが良かったと思います」
―3年生はそういう絆はありそうですか?
「あまり引っ張るというタイプがいないので、そこが来年は気になりますね。でもすごく仲はいいんですよ、3年も。リーダーになれる選手が出てくればすごく良くなると思います」
―伊藤選手自身は今年はケガもありましたが、納得いくプレーができない悔いはありませんか?
「チームが優勝できたのでぜんぜん悔いはないです。欲を言えばスタートで出て活躍したかったですが(笑)」
―その中から畠山選手がリーグ戦からはスタメンを努めましたが、彼は見ていてどうでしたか?
「アグレッシブにやっていたので、いいところが出ていたと思います。この1年であいつが一番成長したと思います」
―3冠達成となりましたが、まだオールジャパンもありますね。
「4年生ももう少し頑張る必要がありますね。それにオールジャパンが終われば新チームになるので、いい形で引き継ぎたいですね。竜馬さんからはキャプテンのキツさと、個人としては一生懸命やることが大事と言われていました。それは本当にそうだし、後輩にも伝えていきたいと思います。リーグ戦ではそういう一生懸命さをなかなかできなかったけれど、1敗してその大切さがわかったし、それを下に伝えたいですね」
※辻選手、織田選手、比江島選手、畠山選手のインタビューは「続きを読む」へ。
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2011.11.27 (Sun)
【2011インカレ】11/27 決勝 青山学院大VS東海大
東海大は一時リードを奪うも勢いに屈す
青山学院大学と東海大学――。
2011年の大学バスケットの総決算であるインカレの決勝戦は、2000年代に入り大学バスケット界を牽引してきた2チームの戦いとなった。共に豊富なタレントを擁していながら、ここ数年は主要なタイトルの多くを青山学院大が制している状況で、06年のインカレ優勝以来三冠タイトルから離れている東海大にとっては久々に大学チャンピオンの座を奪うチャレンジャーとしてのファイナルの戦いである。一方の青学大は、新人戦も含めた四冠タイトル独占を初めて2年続けて視野に収める。
タイトル獲得に飢えたチャレンジャーが、5年ぶりの頂点に立つのか。黄金時代を迎えた華やかなスター軍団が、初の連覇を果たすのか。注目の一戦はお互いに何度も流れが行き来し、今季の大学バスケを締めくくるに相応しい好ゲームとなった。日本バスケットの聖地・代々木の舞台に詰めかけた観衆の歓声と悲鳴とが、ワンプレイごとに交錯するインカレ決勝ならではの雰囲気と最高潮のボルテージの中、どちらに転んでもおかしくない接戦を制したのは、エースプレイヤーが持ち前の爆発力を見せた青山学院大学だった。
写真:優勝を喜ぶ青山学院大。
※詳しいゲームレポートと、東海大・満原選手のインタビュー、試合の写真は「続きを読む」へ。
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2011.11.27 (Sun)
【2011インカレ】11/27 3位決定戦 天理大VS拓殖大
ミスも多かった拓殖大は4位でインカレを終える
5位から8位の順位決定戦が行われなかった今年、最終日に残されたのは2試合。青山学院大学と東海大が決勝に進み、それぞれに準決勝で敗れた天理大と拓殖大が残された最後のメダルを懸けて3位決定戦でぶつかった。じっくり組み立てるディレイドオフェンスが持ち味の天理大と、激しい守りから思い切りの良いシュートで勢いに乗るアーリーオフェンスが持ち味の拓殖大。全く異なるタイプ同士の対決とあっていかに自分たちのスタイルを出すかが試合の鍵となったが、主導権を握ったのは天理大。84-59と大差をつけて快勝し、見事3位入賞を果たした。
1Q、#11佐々木(3年・C)の得点でややリードを奪った拓殖大。だがパスミスやトラベリング、ノーマークのレイアップを外すなどイージーミスが続いて思うように流れに乗れない。対する天理大も起点となる#23劉(3年・C)らのシュートがなかなか決まらず、両者点数の離れない展開が続いた。すると拓殖大が2連続でファウルを吹かれてリズムを崩すと、天理大が#5清水(4年・SF)のスティールからのワンマン速攻で流れを掴む。だが終盤#94長谷川智伸(3年・SF)や#26上杉(4年・C)のミドルシュートが決まり、拓殖大が何とか同点に追い付いて1Qを終えた。
すると続く2Q、拓殖大はシュートが落ちて完全にオフェンスが沈黙。対する天理大は#23劉や#25平尾(4年・PG)、#17船津(3年・PF)の活躍でバランスよく攻め、ディフェンスでも素早いカバーで拓殖大のオフェンスファウルを誘った。後手に回った拓殖大はパスも簡単にカットされる場面が目立ち、2Q開始6分間で決まったのは#11佐々木の2得点のみ。残り4分を切って#2大谷(4年・SG)の3Pが決まり、36-21と天理大が15点差をつけて突き放したところで拓殖大はたまらずタイムアウトを請求する。ここから拓殖大は2連続得点でやや追い上げるも、ファウルがかさんでフリースローから易々と得点されてしまう。結局2Q前半でついた点差は縮まらず、44-29で試合を折り返した。
後半に入り、ここから拓殖大が追い上げを図る。速い攻めから次々ミドルシュートを放つ持ち前のスタイルから得点を量産し、#40藤井(2年・SG)のシュートで10点差。天理大のタイムアウト後も激しいディフェンスを仕掛けてミスを誘い、#1鈴木(3年・PG)の得点で3Q残り7分47-39と遂に点差を一桁とする。しかし追い上げられて焦る天理大だが、#5清水がオフェンスリバウンドを取って落ち着かせると、続けて#23劉が#26上杉から3つめのファウルを奪う好プレーを見せる。ここから再び流れは天理大に傾き、#25平尾が引きつけて#23劉に次々アシストを供給して3連続得点。#25平尾は自分でも切れ込みダブルクラッチで難しいシュートを決め、完全に流れをものにした。拓殖大も辛うじて#8長南(4年・SF)の2本の3Pで食らい付くものの、依然として試合は天理大ペースで進む。17点差で入った4Qも、拓殖大が追い上げる時間帯はあっても点数が追い付くまでには至らず。天理大が点差を保ち続け、最後はベンチメンバーも活躍して快勝でインカレを締めくくった。
拓殖大は4位で大会を終えた。日本体育大戦、早稲田大戦と接戦を勝ち抜いてベスト4まで駆け上がったものの、順位決定戦からは失速。この2試合はあまり持ち味を出させてもらえず勝ち星は上げられなかった。チーム一のシューター#94長谷川智伸もこの試合ではタフショットを強いられ3Pは0本に終わった。また追い上げる時間帯は何度もあったが、その流れを絶ち切ってしまうようなミスが多かったのが惜しまれる。
一方の天理大は、大舞台でもひるまず自分たちのペースを貫いた。インサイドの#23劉を起点に、スクリーンプレーなどで相手の隙をついたオフェンスを披露。大会を通して素晴らしかった#25平尾のコートでのリーダーシップに引っ張られるように、最後の試合は#5清水らも好調だった。主将の#3濱田を中心に“どうしたら勝てるのか”を考えぶつかり合いながら作り上げた今年のチーム。関西での敗戦をチームの糧にし、最後のインカレでは見事な快進撃を見せてくれた。最終試合でも関東3位の強豪・拓殖大を破り、最後まで存在感を示してインカレを締めくくった。
写真上:天理大・劉はリバウンド王も獲得。3位進出に欠かせない存在だった。
写真下:拓殖大・藤井はアシスト王に。劣勢のチームを最後まで引っ張った。
※天理大・濱田選手、大谷選手、清水選手、平尾選手、拓殖大・長南選手、上杉選手のインタビューは「続きを読む」へ。
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2011.11.27 (Sun)
【2011インカレ】最終結果
準優勝 東海大学
第3位 天理大学
第4位 拓殖大学
【最優秀選手賞】(MVP)辻 直人(青山学院大学)
【敢闘賞】 満原優樹(東海大学)
【優秀選手賞】
比江島 慎(青山学院大学)
永吉佑也(青山学院大学)
田中大貴(東海大学)
上杉 翔(拓殖大学)
平尾充庸(天理大学)
【得点王】 平尾充庸(天理大学)115点
「MIP受賞は本当に本当にうれしくて、すごく評価されたというのを感じます。本当に感謝です。得点王も比江島に抜かれたと思っていて、だから驚きました。ありがとうございました、という感謝の念以外は本当にないですね。とにかくMIPを取れたことが一番うれしいです。ありがとうございました!」
【3ポイント王】 大谷拓也(天理大学)18本
【リバウンド王】 劉 瑾(天理大学)OR:16/DR:47/TOT63
【アシスト王】 藤井祐眞(拓殖大学)24本
【ディフェンス王】 畠山俊樹(青山学院大)
【MIP賞】 平尾充庸(天理大学)
【1~3位4年生】
青山学院大
東海大
天理大
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2011.11.27 (Sun)
【2011インカレ】11/27結果
天理大学84(19-19,25-10,24-22,16-8)59拓殖大学(3位決定戦)
青山学院大学77(23-14,9-21,27-19,18-12)66東海大学(決勝)
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2011.11.26 (Sat)
【2011インカレ】11/26 準決勝 青山学院大VS天理大
準々決勝で大東文化大を破った天理大は優勝候補青山学院大と対戦。1Qはシュートが好調でリードしたが、青山学院大は次第に高さと確実さでこれを凌駕し、85-59で勝利。決勝進出を決めた。
開始早々、青山学院大は#14辻(4年・SG)の3Pで会場の期待に応えると、天理大は##25平尾(4年・G)が#23劉(3年・C)に鮮やかなアシストパスを出し、これも会場をわかせる。続いて#56比江島(3年・SF)が軽やかにシュートを決めると#2大谷(4年・SG)が3Pを決め返すといった具合に、互いのエースの活躍に会場が沸いた。天理大は#25平尾が得点を牽引。ミドルシュート、ドライブにと奮闘を見せる。ディフェンスでは#14辻にボックスワンでマークマンをつけ、インサイドにもうまく勝負をさせない対応でこのQは19-20と1点のリード。互いに譲らない立ち上がりとなった。
2Q、青山学院大のミスが続く間に天理大は序盤の#2大谷の3Pで19-24。しかし天理大のファウルが続き、青山学院大はフリースローで逆転。さらには#56比江島がボールをカットしてからワンマン速攻でダンクを披露。天理大はすかさず#2大谷、#25平尾の3Pで傷を小さくするが、ゾーンディフェンスを攻略できず、青山学院大はオフェンスリバウンドから速攻を連発。#56比江島が2本目のダンクをリングに叩きつけると、次には#88張本(2年・PF)もダンクを見せ、このQで10点のリードを奪った。
後半はリードを得た青山学院大が有利に試合を進めた。天理大は外のシュートが入らなくなり、ゾーンディフェンスで対抗するが青学大に引き離されていく。また、インサイドの要である#23劉がファウル4となり、チームが機能しなくなる。4Qもそのまま青学大がリードを広げるが、天理大は最後は#25平尾も笑顔。青学大相手に勝負を楽しむようにプレーを続け、終盤には#5清水(4年・SF)とともに鮮やかなシュートを何本も決めて見せた。最終スコアは85-59。青山学院大が連覇に向け、実力を発揮して勝利した。
青山学院大・長谷川監督は決勝の相手、東海大について「昨日今日の東海さんの出来は凄い。まさしくピークです。明日は最初にあれをやらせたら負けます。そのまま乗っていっちゃうかもしれない」と要警戒のコメント。明治大戦が東海大に大きな影響をもたらしたとし、「満原・坂本・森田の4年生3人の東海は、うちより一枚上手かな、というのが正直なところ」と、自チームがスタメンの4年生ひとりなのに対し、東海大は4年生の影響力が強いことを認識。「4年生の気持ちが無いとダメ。『勝ちたい』という気持ちで上回れるか」と、最後の最後に闘志の発露こそ最大の勝利ポイントであることを強調した。
天理大は「最初はシュートが入ったので」と主将の濱田。青山学院大相手にはそう簡単なゲームはできなかったが、それでもここまでこられたことは大きい。「銅メダルを持って帰るのと、そうでないのとはぜんぜん違う」と言うように、最後は勝って終われるか。
写真上:2本のダンクを見せた比江島。決勝では東海大・田中との対戦が見所になるだろう。
写真下:平尾は30点。連日の奮闘で左足はテーピングでガチガチだったが、それでも数字を出している。
※青山学院大・辻選手、天理大・濱田選手、清水選手のインタビューは「続きを読む」へ。
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2011.11.26 (Sat)
【2011インカレ】11/26 準決勝 拓殖大VS東海大
インカレ準決勝一つ目のカードは、リーグ戦2位の東海大と3位の拓殖大の対戦となった。直前に女子決勝と表彰式が行われ、その余韻を残しつつ大勢の観客が詰めかけた中で繰り広げられたファイナリストを決める試合は、序盤から東海大が攻守で拓殖大を圧倒。竹内譲次(現・JBL日立)らの「ゴールデン世代」を擁して連覇を果たした2006年以来の決勝進出を果たした。
この試合のハイライトは1Qに凝縮されていた。#0満原(4年・C)のミドルシュートが連続で決まると、#33狩野(3年・SG)もシュートを落とさない。拓殖大は東海大のシュートが落ちないため、得意の形であるディフェンスリバウントからのブレイクが全く出せない。セットオフェンスを強いられ、東海大とは対象的にシュートが決まらない展開に陥ってしまう。どうにかゾーンディフェンスで対応を試みるものの、#24田中(2年・SF)に3Pを沈められ機能しない。東海大は開始5分過ぎに速攻で鮮やかなパッシングから#16坂本(4年・C)がダンクを決めて早くも18-4と大量リードをものにした。拓殖大はタイムアウトを使って修正を図るが、あえなく#16坂本にバスケットカウント、#24田中に2本目の3Pを献上。東海大は最後にオフェンスの起点である#4森田(4年・PG)のセットシュートが決まり、1Qで25-8とした。
東海大のペースはその後も止まるところを知らなかった。#16坂本のフックシュートや#24田中のレイアップに3Pなどで拓殖大をぐんぐん引き離す。拓殖大は#94長谷川智伸(3年・SF)が1Qになかなか狙えなかった3Pをようやく打っていくものの、この日は確率が上がらない。#40藤井(2年・SG)がドライブを仕掛けて連続得点し、ひとり気を吐くが、東海大はこの局面で再び#0満原のミドルシュートが決まっていき流れを渡さない。50-27と、ほぼダブルスコアで前半を終えた。
後半に入ってすぐは、さすがの東海大オフェンスも停滞を見せる。この間に拓殖大は#94長谷川智伸の得点や、#26上杉(4年・PF)のフリースローで徐々に差を詰める。さらに#16坂本が3つ目のファウルをコールされ、拓殖大が反撃の糸口を掴んだかに見えた。しかし、東海大はベンチメンバーである#10バランスキー(1年・PF・東海大三)のフリースローで4分近く続いた無得点の状態を脱すると、#0満原の3Pが飛び出して再びオフェンスが活性化。#0満原と#10バランスキーのハイローの合わせも何本か飛び出せば、主将の#34三浦(4年・SG)もフリースローを2本揃えていく。拓殖大は#40藤井がアグレッシブなプレーでオフェンスをリードしていくが、前半の大量ビハインドを埋めるには至らず。結局東海大が全ての局面で拓殖大を圧倒し続け、89-64の快勝。決勝へと駒を進めた。
東海大は前半、#0満原や#24田中を中心にシュートが好調。準々決勝に続いての2試合連続100点ゲームこそならなかったが、文句無しの内容で拓殖大を文字通り一蹴した。3Q途中に一時得点が止まったが、陸川監督は「自分たちで立て直すことができた。これは前よりも良くなった」と、選手の修正力に目を細めた。インカレ決勝の舞台は東海大にとっては5年ぶり。今のチームに三冠タイトルを知る選手はいないが、この重要な局面でチーム状態を上げてきている。
一方の拓殖大は悔しい敗戦となった。リーグ戦途中にチームの要とも言える長谷川 技をケガで欠く中、このインカレは競り合いを制しながらベスト4まで進出。東海大とも競り合い、勝ちきりたかったところだが、持ち味の速い展開をほとんど出せずに3位決定戦へ回ることとなった。「インカレはまだ終わっていない。気持ちを切り替えて3位決定戦に臨みたい」とは#1鈴木のコメント。上杉ら4年生は卒業を迎えるが、3年生以下の多い拓殖大。3位決定戦をしっかり勝ち、来季へつなげたい。
写真上:ダンクに行く東海大・田中。準々決勝、準決勝と強い存在感を発揮している。
写真下:拓殖大・長谷川智伸の3Pは2本に終わった。試合途中に腿にダメージを受け、いつものような動きができなかったのも痛い。
※東海大・満原選手、拓殖大・藤井選手のインタビューは「続きを読む」へ。
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2011.11.26 (Sat)
【2011インカレ】11/27試合予定(最終日)
13:20 天理大学 vs 拓殖大学(3位決定戦)
15:00 青山学院大学 vs 東海大学(決勝)
2011.11.26 (Sat)
【2011インカレ】11/26結果(準決勝)
拓殖大学64(8-25,19-25,17-17,20-22)89東海大学
青山学院大学85(19-20,28-17,23-8,15-14)59天理大学
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2011.11.25 (Fri)
【2011インカレ】11/25 拓殖大VS早稲田大
関東3位の拓殖大と関東6位の早稲田大は、リーグ戦も1勝1敗でチームの力はほぼ互角。それだけに勝利の行方が注目となったが、拓殖大が接戦を制し、76-73で早稲田大を下した。
立ち上がり、#11佐々木(3年・C)が好調でリードしたのは拓殖大。早稲田大も#14久保田(4年・C)が奮起しファウルをもらって#26上杉(4年・C)を開始4分で2ファウルに追い込むが、同時に早稲田大・#90二宮(2年・C)も2ファウルに。その後も拓殖大は早稲田大#14久保田にボールを入れさせずリバウンドから#40藤井(2年・SG)らが速攻に走る。一方の早稲田大もオフェンスリバウンドに絡み、2Qに入っても点差は大きく離れない展開が続いた。ここから一歩抜け出したのは早稲田大。#6大塚(3年・PG)を起点に#15木村(1年・PF・洛南)や#21河上(2年・PF)がシュートを決めていく。だがこの流れを#8長南(4年・SF)が断ち切り、#94長谷川智伸(3年・SF)の3Pも出て再び拓殖大が追い上げた。アグレッシブな守りで拓殖大は早稲田大のターンオーバを誘い、38-34と拓殖大が逆転して前半を終える。
試合が動いたのが3Q。序盤はシーソーゲームが続くが、#1鈴木(3年・PG)が力強いドライブでバスケットカウントを得ると流れは拓殖大に傾いた。#11佐々木、#26上杉らが決めてリードを広げ、最後は#94長谷川智伸がブザービーターで決めて66-52で最終Qへ。
4Q、負けじと早稲田大が怒涛の追い上げを図った。拓殖大は惜しくもシュートがこぼれる場面が見られ、#26上杉のアンスポーツマンライクファウルもあって早稲田大が勢いに乗る。#14久保田のターンシュート、#15木村のゴール下で残り6分切って70-65と5点差。拓殖大は焦りも見えて落ち着いてシュートを決めきることができず、#8長南のシュートを最後にここから約5分間無得点となりその間#14久保田の活躍で72-73と早稲田大が逆転した。だが残り26.8秒、#94長谷川智伸のフリースローが1本決まって同点に。早稲田大は次のオフェンスで、ハーフからのスローインが何とバックパスの判定になる不運。これで最後にもう一度オフェンスチャンスを得た拓殖大は、残り6.7秒、#8長南のドライブが決まり75-73。これに#14久保田がシュートを打つも外れ、ファウルゲームとなって#8長南にフリースローを1本決められ3点差。同点を狙った最後の#8玉井(2年・SG)の3Pは外れ、結局76-73で拓殖大が接戦を制した。
拓殖大は得点の止まる時間帯もあったが激しいディフェンスが光り、再三早稲田大のターンオーバーを誘った。これで嬉しいベスト4入り。次は決勝への切符をかけ、東海大とぶつかる。
一方の早稲田大は、ファウルやターンオーバーなどいらないミスも多かった。最後は際どい判定もあって倉石監督は最後まで抗議し続けたが「最後の(拓殖大・#8長南の)レイアップだけじゃなく悪いところがいっぱいあった。一つひとつのミスが3点差の負けにつながった」(#14久保田)と選手たちは問題を把握。リーグ戦中から上位相手に接戦を繰り広げるもそれを制しきれない、というのはこの試合でも同じ展開。追い上げはできるが、追い上げなければならない状況に自らのミスでしてしまっている点は課題としてそのまま残った形となってしまった。「昨日足をつったということもあって、今日はそうならないように守りに入ってしまった」と言う#6大塚も今日は自身満足のいくプレーとはいかず。悔しい敗戦でインカレを終えた。
写真上:上杉は久保田をうまくかわしてシュートするシーンが目立った。
写真下:最後のシュートはわずかに短かった久保田。
※拓殖大・長南選手、早稲田大・久保田選手のインタビューは「続きを読む」へ。
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2011.11.25 (Fri)
【2011インカレ】11/25 天理大VS大東文化大
第4シードの大東文化大は関西2位の天理大とベスト4をかけて対戦。最後まで全く分からない戦いになったが、63-62のわずか1点差で天理大が制し、初のベスト4へと進出した。
強いインサイドとアウトサイドシューター、個人技に優れたガードという布陣は互いに同じ。それだけにどのような展開になるか分からなかったが、1Q序盤、大東文化大は#34鎌田(3年・C)が202cmの天理大#23劉(3年・C)に対して攻めあぐね、#15遠藤(4年・PG)も早い段階で2ファウル。天理大は#23劉がフリースローを確実に決める形でリードを得る。大東大は鎌田に代わった#7今井(4年・C)が連続得点するが19-15で1Qを終えた。
2Q、天理大にミスが続き#14岸本(3年・G)が3P2本を含む3連続得点で逆転。また、岸本を警戒する天理大の虚をついて#37草野(4年・F)が3P1本を含む3連続得点で天理大を一気に引き離す。天理大はオフェンスが形にならず、フリースローはなんとか得るものの、重苦しい展開に。しかしそのフリースローでじわじわ追い上げ、#25平尾(4年・PG)と#2大谷(4年・SG)の3Pが出て追い上げ、#5清水(4年・SF)のドライブで逆転。天理大は一時9点離されたが2Qを終了して33-32と1点リードして折り返した。
3Qの序盤、天理大は連続でファウルを犯すも、#2大谷のミドルシュートと#0河原(2年・C)が得点。さらに#25平尾が果敢に得点を続けてチームを牽引する。大東大はオフェンスが停滞してしまうが、#43鎌田がふんばり、得点を引っ張る。天理大は#23劉、#25平尾が3ファウルとなるがこのQは50-45と5点リードして最終Qを迎えた。
4Q、大東文化大は#13小原(4年・G)が奮闘。一方の天理大は#23劉がインサイドで攻めていく。大東大#14岸本の3Pが開始4分に決まり逆転。そこからは激しい主導権争いが続くが1点を争う展開のままゲームは終盤に入った。残り2分半、#13小原がドライブから切れ込みフリースローを獲得。天理大がうまくオフェンスできない中、さらには残り1分、#14岸本のドライブで57-60の3点リード。しかしここからは互いのエース級選手の熾烈な戦いになった。天理大は#25平尾が支配した。まずドライブからバスケットカウントを獲得し、ボーナススローは外すものの、天理大がリバウンドを確保。ボールを持った#5清水は焦ってシュートを打たず平尾に回すと、これを平尾が決めて61-60と逆転。残り20秒、大東大はこれも#14岸本が鮮やかなドライブで61-62と再度リードを奪い返す。だが、天理大は再び平尾が返し、残り6.9秒で63-62。大東大はここでタイムアウト。そして天理大は#3濱田(4年・PG)を投入した。天理大のチームファウルはここまでわずか1つ。ハーフからのスローインで#3濱田が#14岸本に入ったボールを的確に続けてファウル。残り時間を減らしていく。残り4秒、再々度のスローインでボールを持った#14岸本はドライブに行くがボールはリングからこぼれ落ち、#13小原がリバウンドを抑えるもタイムアップ。63-62で天理大が激闘を制し、初のベスト4へと進出した。
平尾23点、岸本25点とリーディングスコアラーの対決はほぼ互角。勝負のポイントでそれぞれが見事な活躍をした。大きな力の差があったとは言えないが、岸本は「向こうの方が気持ちが強かった」と記者会見で述べた。大東大は遠藤が本来の活躍ができず小原がこれをカバーする奮闘を見せたが、わずかに届かなかった。西尾監督は平尾の気持ちに屈したことと、「インカレの枠を一つ取られ、申し訳ない気持ち」と(ベスト4に入った地区にインカレシードが1枠与えられる)開口一番に述べ、この試合で負っていたものの重さも感じさせた。
天理大は平尾の活躍が光ったが、そこに至る過程をチームがきちんと踏んできたことが第一の勝因と言える。サンバ(10年度卒・現JBL東芝)の入学で関西でまずまずだったチームは一躍トップに踊りでたが、昨年は同じセネガル人留学生を擁する関東学院大に一回戦で負け、またサンバという大黒柱が抜けた後、その穴をどう埋めて雪辱を果たすかをチームで考え続けた様子が伺える。主将の濱田は「どうしたら勝てるのか、何をやれば勝てるのか、それをチーム全員でぶつかり合い、先生とも話し合い、追求してきた」と言う。スタイルを少し変え、当初はなかなか結果が出せずリーグでも昨年度からメンバーが変わらず安定していた京都産業大に1位を譲った。しかし練習中から話し合い、少しずつ取り組んできたことを表現できるようになり、今ようやく成果として出たと言う。「(ここまで到達するには)遅かったけれど、今ようやくいい雰囲気になってきた」(#3濱田)。エースの「絶対勝ちたい」という強い意志、そしてチーム全体の改革が実ってのベスト4はまったく見事だった。
写真上:常に強い気持ちで攻め続けた平尾。
写真中:岸本も素晴らしかったが、あと1点足りず。
写真下:勝利し、泣き顔を見せる平尾や清水。2日連続の嬉し涙。
※大東文化大・田中選手、小原選手のインタビュー、試合の写真は「続きを読む」へ。
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2011.11.25 (Fri)
【2011インカレ】11/25レポート(準々決勝)
実力十分の4チームで優勝を争う
今年は5位以下の順位決定戦が行われないため、ベスト8は確定しているものの、4チームがこの日代々木を去ることになった。激闘となったのは天理大対大東文化大。最後の最後まで分からない勝負が続いたが、天理大が1点差で大東文化大を制した。この天理大の勝利により、関東は来年のインカレ出場枠を一つ関西に奪われることになった。天理大以外は第1~第3シードが勝ち上がり、青山学院大、東海大、拓殖大がベスト4に進出。この4チームで頂点を争う。
【東海大が日本大を突き放し100点ゲームでベスト4】
第2シード東海大は2Qで一気に日本大を引き離して105-71で勝利を収めた。1Qは点数的には互角だが、日本大は東海大の厚いインサイドの壁に阻まれ、なかなかペイント内でプレーできない。日本大は#11飛田(3年・F)や#1坂田(2年・F)のアウトサイドが当たったが、東海大も#24田中(2年・SF)のスティール、#0満原(4年・C)のシュートが確実で18-21とリード。
しかし2Qになると東海大の勢いが日本代を凌駕。日本大は内外ともに攻めることができず東海大に大量リードを許してしまう。2Qは29-11とした東海大は、そのままゲームを優位に進めた。東海大は#10バランスキー(1年・PF・東海大三)のシュートも好調で、前の試合で劇的なシュートを決めた#34三浦(4年・SG)が3Pを3/3とようやくの本領発揮。日本大は後半持ち直すも、ディフェンスが機能せず東海大を止めることができない。東海大はゲームの最後を#25祐川(4年・SF)のシュートで締めくくり、快勝で準決勝に駒を進めた。
東海大は前の試合の盛り上がりをそのまま次の試合で活かせた印象があり、常に強気で勢いが途切れることはなかった。「昨日はどこかに明治をなめていた部分が最初に出てしまったと思う」と#34三浦。その明治戦では勝利のシュートを決めたが、このゲームでも3Pをしっかり決め、主将として存在感を示した。リーグ戦はケガ明けから入り、しばらく思うようなプレーができなかったが、「リーグの後に少しずつ感覚も戻ってきて、ようやく今いい状態になってきている」と復調の自信を伺わせた。主将の復活は頼もしい材料になる。ただ、チームはリーグ戦では調子が良くてもそれがずっと続かず苦労した面もある。明治戦のようなタフな試合を経てチームが一回り成長したとするならば、残る試合でそれを証明したいところだ。
日本大は今期苦しいシーズンを過ごした。4年生がチームを引っ張ることができずにリーグ途中からは3年生の#3石川をリーダーに、下級生に主導権を渡すことになった。しかしそれは逆に下級生にさまざまな意味で成長をもたらした一面もある。この経験をオールジャパン、そして来年に続く糧にしたいところだ。
写真上:バランスキーは高確率のミドルシュートで16点。
写真下:最後のシュートを決めた祐川がガッツポーズ。得意な45度のミドルシュートだった。
【中央大が追い上げるも青学大が落ち着いて引き離す】
優勝候補筆頭の青山学院大にぶつかった中央大。離される場面もあまり崩れず食らい付き、何度も追い上げる場面が見られた。だが青山学院大は落ち着いて逆転はさせず、89-73で勝ち進んだ。
1Q、内外バランスよく攻める青学大に対し、中央大も#20小野(3年・F)の1on1や息の合った華麗なパッシングで対応。しかし終盤シュートの確率が落ちると、青学大は強みのインサイドを攻めて差を離した。だが11点ビハインドを負って2Qに入った中央大も、ここから追い上げを図る。#16佐藤(3年・PG)の3P、#22山田(2年・PF)のタップシュートで6点差。ここで#24塩谷(2年・SG)がコートに入ると、青学大の高さにひるまずオフェンスリバウンドをもぎ取る持ち前のジャンプ力を見せ、これに#5谷口(1年・F・洛南)の連続得点で2点差に。だが青学大も#56比江島(3年・SF)、#14辻(4年・SG)と両ウィングが仕事を果たして逆転はさせない。しかし終盤ミスもあり、41-37と4点差で前半を終了した。
後半、3Q序盤で青学大は#56比江島の活躍もあって点差を二桁に。中央大も#11入戸野(3年・PG)が永吉相手にバスケットカウントを獲得し、終盤は流れるような速攻で10点前後の点差を保つ。だが4Qで#14渡邉(3年・SG)が3Pを決めて6点差とするも、そこからの1本が決めきれずに再度引き離された。インサイド陣も走った青学大の速攻を中央大は止めきることができず、結局89-73でタイムアップ。これで青学大のベスト4進出が決まった。
青学大は相手の勢いに後手に回る部分もあったが、盤石の強さを発揮して準決勝に向かう。次の相手は関東校を連続で破って勢いに乗る天理大。注目の一戦だ。対する中央大もオフェンスを組み立てる事で引き離されても崩れない力がついてきた。リバウンド数は青学大の46に対し中央大は45と、高さで不利になる中でもほぼ互角に持ち込み、頑張りが見えた試合。この経験を来シーズンに活かしたい。
写真:終盤、高校の先輩の小野からスティールも奪った畠山。次戦も楽しみだ。
※中央大・小野選手のインタビューは「続きを読む」へ。
※中央大・佐藤選手のインタビューは追って掲載します。
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2011.11.25 (Fri)
【2011インカレ】11/26試合予定(準決勝)
12:00 筑波大学 vs 愛知学泉大学(女子3位決定戦)
13:40 大阪人間科学大学 vs 早稲田大学(女子決勝)
16:20 拓殖大学 vs 東海大学(男子準決勝)
18:00 青山学院大学 vs 天理大学(男子準決勝)
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2011.11.25 (Fri)
【2011インカレ】11/25結果(準々決勝)
天理大学63(19-15,14-17,17-13,13-17)62大東文化大学
拓殖大学76(18-16,20-18,28-18,10-21)73早稲田大学
日本大学71(18-21,11-29,20-24,22-31)105東海大学
青山学院大学89(27-16,14-21,23-18,25-18)73中央大学
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2011.11.24 (Thu)
【2011インカレ】11/24 拓殖大VS日本体育大
関東3位の拓殖大と関東11位の日本体育大の対戦は、最終Qまで接戦になったが、最後に突き放した拓殖大が94-86で勝利した。
1Q、#94長谷川智伸(3年・SF)の3Pで幸先の良い立ち上がりを見せた拓殖大。だが日本体育大も#11北川(2年・G)が走ってアンスポーツマンライクファウルをもらうなど、反撃を図って追い上げる。24-19で2Qに入ると、日本体育大は激しいディフェンスで勢いに乗りブレイクを出して連続得点。拓殖大はゾーンに対し攻あぐねるが、#15八木(4年・C)がリバウンドに粘って持ち直し、42-39とややリードして試合を折り返すと、続く3Qも拓殖大はゾーンディフェンスを攻めあぐねながら#11佐々木(3年・C)の活躍でつないだ。日本体育大も#21熊谷(3年・F)が攻め、結局61-61と同点のまま3Qを終える。
4Q、拓殖大は#94長谷川が開始早々3Pでバスケットカウントを獲得。これで#11北川をファウル4つに追い込んで勢いに乗り、その後も#8長南(4年・SF)が高確率でシュートを決めて差を開く。日本体育大は果敢に攻め込みフリースローで点を取るが、差を縮めることが出来ない。オフェンスリバウンドもことごとく奪われ反撃の芽をつぶされた。残り1分を切り、日本体育大はベンチの4年生をコートへ。#27近藤(4年・F)や#35村瀬(4年・C)がシュートを決めると、下班も含めチームも大きく沸く形に。日本体育大最後のオフェンスはキャプテン#23横江(4年・G)に託され、切れ込んで見せ場を作った。そのまま94-86でタイムアップ。拓殖大が日本体育大を下し、ベスト8へと進んだ。
拓殖大は攻めあぐんだ場面もあるが、大事な場面で持ち味のアウトサイドが決まった。勝利のスタイルは確立している。これを続けて頂点を狙うだけだろう。日本体育大は早い展開やゾーンディフェンスで持ち味を出したが、終盤のオフェンスはドライブやゴール下で決められない場面が目立ち、やや力強さを欠いた。しかし、今年は収穫の大きかったシーズン、来期の充実に向けてまた取り組んでもらいたい。
写真:21点の長谷川智伸。クラッチシューターとしてこの先どんなシュートを決めるか楽しみだ。
※日本体育大・横江選手のインタビュー、写真は「続きを読む」へ。
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2011.11.24 (Thu)
【2011インカレ】11/24 東海大VS明治大
昨年のインカレでも延長戦となった東海大対明治大。注目の対決とあって会場には多くの観客が集まったが、試合はその期待を裏切らない白熱した好ゲームとなった。
序盤から点差の離れない互角の戦いが続いた。東海大は2点リードで2Qに入ると、インサイドにボールを集めて#16坂本(4年・C)が連続得点。だが明治大もタイムアウトを挟んでアジャストし、#16坂本のところを良く守ってミスを誘った。東海大はオフェンスリバウンドを得るも明治大の高さに阻まれシュートを決めきれない。結局26-26と同点で試合を折り返した。
東海大は3Qからディフェンスがさらに激しくなるも、明治大#6佐藤(4年・PG)が難しい体勢でも3本の3Pを決める集中を見せる。一方の東海大も#33狩野(3年・SG)の3P、#16坂本の二度のバスケットカウント獲得で譲らない。#17田村(4年・SG)や#1岸本(4年・PG)の1on1で明治大が一歩抜け出して8点リードするも、#0満原(4年・C)、#24田中(2年・SF)が奮起した東海大が4点差に詰め寄って45-49で3Qを終えた。
勝負の4Qに入り、#0満原、#16坂本がゴール下で粘って東海大が逆転。#24田中もオフェンスリバウンドでカバーし残り3分半には6点差がついた。だが明治大も粘って残り2分には#16安藤(1年・G・明成)のドライブで同点に。これに#33狩野が3Pで返すも、#17田村が速攻を決めて切らさない。すると残り13.1秒、#4森田(4年・PG)がフリースローを2本決めて67-64と東海大の3点リード。タイムアウト明けの明治大の最後のオフェンス、ボールが#16安藤に渡ると東海大はダブルチームを仕掛けようと安藤にディフェンスが2人寄る。これで#17田村が空き、パスが渡ってほぼノーマークでこれを打つ形になった。これがきれいに決まって67-67。東海大の最後のオフェンスは#4森田が無理に打つ形となり、試合はオーバータイムへと突入した。
チームファウルが4Qの継続となる延長戦、明治大は無駄なファウルがかさんで#16坂本にフリースローを二度与えてしまうが、これを坂本が全て落としてしまう。それでも#0満原のフリースロー、#24田中がリバウンドをタップでねじ込み東海大が4点のリードを奪うが、これに#17田村が鮮やかなドライブで返し勝負はまだ分からない。シーソーゲームが続いて残り40.4秒、#16安藤のドライブで73-75と明治大リード。しかし34.4秒ディフェンスの穴をついて#0満原がゴール下を決め、東海大が再び同点に。続けて明治大は24秒を使って攻めるが決めきれず、残り時間は10秒を切る。最後のオフェンス、#0満原からここでボールが回ったのは主将の#36三浦だった。左45度から体制を崩しながらジャンプシュートを放つと、これがブザーと同時に見事リングを通過し77-75。劇的なラストで東海大が明治大を下して歓喜に沸いた。
互いの気迫がぶつかり、最初から最後まで一瞬の気も抜けない白熱した試合だった。勝利した東海大はもちろん、敗れた明治大も試合終了後は清々しい表情。最後の大会に懸ける選手たちの頑張りに、見ている者を感動させるような試合だった。これで東海大は大きな勝ち星を手にしてベスト8進出。この試合で勢いに乗り、一気に駆け上がることが出来るか。
写真上:インサイドで奮闘した坂本。
写真下:ブザービーターを決め、満原が三浦を抱きしめる。
※明治大・佐藤選手、田村選手のインタビュー、試合の写真は「続きを読む」へ。
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2011.11.24 (Thu)
【2011インカレ】11/24 筑波大VS天理大
関西2位の天理大と筑波大の対戦は立ち上がりから天理大がリードした。筑波大は足を痛めていた#99加納(4年・C)をスタメンにして試合に臨んだ。しかしインサイドに202cmの#23劉(3年・C)のいる天理大に対し、中ではそう簡単には攻められず、天理大のディフェンスに対し24秒も犯すなど苦戦する。天理大は#25平尾(4年・PG)がフリースロー、3Pできっかけを作ると、#0河原(2年・C)もフリースローを得るなどしてリード。筑波大はアウトサイドも入らず、最初の得点が入ったのは残り4分になってから。そこから#99加納、#34田渡(4年・G)の3Pも続くが、天理大は#25平尾が全開。コートを駆けまわり、シュートも確実に決める。最後には#5清水(4年・SF)がバックコートから放ったシュートがブザービーターで決まり、10-17と天理大が幸先の良いスタートとなった。
2Q、やや落ち着いたか筑波大は点差を詰めにかかるが、天理大は#25平尾がシュート、アシストにと奮闘し、激しいマークにあってなかなかアウトサイドの打てないでいた#2大谷(4年・SG)の3Pも出て、10点のリードに。筑波大も#34田渡が3Pで返すが、筑波大が速攻を決められないのに対し、天理大は#17船津(3年・PF)の速攻、#25平尾のバスケットカウントで波に乗る。#23劉が2ファウルでベンチへ下がるも、#18相馬(2年・SG)が3Pで逆に盛り上げるなど、天理大は完全にゲームの流れをつかんで23-38で前半を終えた。
3Q、筑波大がようやく盛り返す。#34田渡の3Pや#99加納のバスケットカウントなどもあり点差を一桁にする。天理大はややシュート確率が下がってくるが、リードは保つ。互いにミスの出た時間帯もあるが、苦しい時間帯から抜けだしたのは天理大。#25平尾がドライブで筑波大ディフェンスを割り、続けざまに得点。筑波大も#14坂東(1年・SG・北陸)がシュートを打っていくが、天理大が一時は4点差にまでなった差を9点にして3Qを終えた。
4Q、筑波大は#21笹山(1年・G・洛南)、#14坂東を入れてスタート。ここから坂東のアウトサイドが頼りになった。しかし天理大も#2大谷の3P、#23劉がインサイドでシュートを決め、リードはやはり10点前後。筑波大は決定打が出ないままゲーム終盤に入り、残り2分を切ってプレスを仕掛けた。天理大はこれにまんまとはまり、ターンオーバーを連発するが、主将の#3濱田(4年・PG)を入れてチームを落ち着かせ、プレスに対処。筑波大は残り時間わずかな中、#34田渡、#99加納が3連続3Pで周囲を沸かせるが、天理大も焦らず早いリスタートやオフェンスリバウンドを押さえて詰めさせず、68-76で試合終了。天理大がベスト8へと駒を進めた。
筑波大は前半の悪さが響いた。天理大が筑波大の対策をしっかりしてきたこともあるが、強い気持ちで相手が来た時に、それを打ち破る強さが出せなかった。田渡は平尾に激しくディナイされ、前半はうまく動けず加納も自身のケガや相手の高さもあって、満足できる出来とはならなかった。
天理大の平尾は勝利に嬉し泣き。特に、同じ李相佰杯代表でもある田渡に対しては並々ならぬ思いでこの試合に挑んだ。李相佰ではスタメンの田渡に対し、出番がほとんどもらえなかったことが彼の大きなモチベーションになったと言う。試合中も常に声を出し、自身がプレーで見せ、またチームメイトには強く、厳しくコート内でも指示を飛ばし続けた。コート上での強いリーダーシップにチームも応え、勝負どころで崩れることなく見事な勝利。次はベスト4をかけた一戦。天理大史上最高位を目指し、どのように戦うか見逃せない戦いになるだろう。
写真上:劉がインサイドで大きな役割を果たした。
写真下:勝利に同じ4年の清水と抱き合う平尾。終盤は足にきたというが、それを感じさせないプレーだった。
※天理大・平尾選手、筑波大・田渡選手のインタビューは追って掲載します。
※試合の写真は「続きを読む」へ。
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2011.11.24 (Thu)
【2011インカレ】11/24 2回戦Bコートレポート
地方校の奮闘も見えたベスト8決め
入場制限がかかるほどの観客でにぎわった墨田区総合体育館。Bコートでは浜松大vs日本大、早稲田大vs関西学院大、東海大vs明治大、日本体育大vs拓殖大の4試合が行われ、特に東海大と明治大の一戦は延長戦にもつれこんでの大接戦に。だが最後のシュート1本の差で明治大を下した東海大の他、日本大、早稲田大、拓殖大と関東1部校が地力の差で勝ち残ってベスト8に残った。
関東7位の日本大と東海地区2位の浜松大の対戦は1Qこそ互角の戦いになったが徐々に日本大が突き放した。#45ジャーラ(3年・C)にボールを入れさせない守りを見せた日本大だが、浜松大はその分#39成田(4年・G)らまわりの選手が活躍し、速攻やアウトサイドで13-14と浜松大リードの1Qだった。だが2Q以降、#33和田(3年・PG)を交代で入れてハーフコートのバスケットを徹底する浜松大だが、ターンオーバーもかさんで日本大の速攻を許した。日本大も2Qはオフェンスが上手くいかずになかなか引き離せなかったが、3Qで#3石川(3年・PG)の2連続3Pが出て勢いに乗ると、前からあたって浜松大にボールを運ばせずに一気に点差を突き放した。その後3Qでつけた差を4Qでも保ち、日本大が65-49で勝利。ベスト8へと駒を進め、次は東海大との対戦となった。浜松大は持ち前のインサイドを活かそうとするも、#24熊吉(4年・C)相手には一回戦の時のようにはいかず。目標のベスト8達成とはならなかった。
一回戦で仙台大を破って勢いに乗る関西学院大は、毎年定期戦を行っている早稲田大に立ち向かった。出足は関西学院大に固さが見え、開始から早稲田大が序盤から圧倒。だが早稲田大は#90二宮(2年・C)らのファウルが込んでリズムを崩し、その間#9西(1年・SG・東山)、#3川嶋(3年・PG)が攻撃の起点となって早稲田大のディフェンスをかき回して追い上げた。2Q後半は1点差にまで詰め寄ったが、早稲田大も#21河上(2年・PF)が好守に渡り活躍して逆転はさせない。3Qには#14久保田(4年・C)がゴール下で強さを発揮して得点を量産し、再び差が開いた。しかし#22源中(3年・PF)の3Pなどで10点差に留めて4Qに進んだ関西学院大は、#0高橋(3年・C)らがオフェンスリバウンドに奮闘して再び盛り返す。早稲田大もブレイクを出して流れを引き戻そうとするが、#21河上や#6大塚(3年・)の足がつって悪い流れに。残り3分には#9西のドライブで4点差にまで詰め寄った。だがここからの1本が出ない関西学院大。その後早稲田大は倉石監督がテクニカルファウルを取られる場面もあったが、落ち着いてディフェンスして点差を守った。ファウルゲームでさらに差を広げ、結局62-74で早稲田大が勝利。追い上げられても逆転はさせないのはさすがだった。しかし関西学院大も何度点差を離されてもその度に追い上げる粘り強さを発揮。主力に3年生以下が多いだけに来年も楽しみなチームだ。
写真上:ジャーラを守る日本大。前半は浜松大のリズムにつられてしまうところだったが、持ち直した。
写真下:大黒柱の久保田。最後のインカレでさらに上を目指す。
※浜松大・成田選手のインタビューは「続きを読む」へ。
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2011.11.24 (Thu)
【2011インカレ】11/24 2回戦Aコートレポート
専修大、富山大、白鴎大はそれぞれ良さを見せるも敗退
墨田区総合体育館Aコートで行われた2回戦4試合は、1回戦とはまた違う空気に包まれ、それぞれ一発勝負の真剣さが見えた。インカレは1回勝ち抜くごとに試合のレベルがグンと上がる。そうした面白さの見える試合が続いた。青山学院大は順当勝ち。入れ替え戦では惜しくも敗れた中央大は富山大を下した。大東文化大と専修大は競り合いから大東文化大が勝利し、2007年以来のベスト8入り。筑波大対天理大は最初からゲームの流れを掴んだ天理大が追いつかせることなく終了。ベスト8進出を決めた。
【富山大が粘るも中央大が確実さで勝利】
2年連続の1回戦突破となった富山大は中央大と対戦。サイズでは劣るものの、速さを活かして中央大に互角に渡り合う。富山大は得点が止まる場面もあったが、1Qは互いに点を取り合い、接戦に。中央大は#20小野(3年・F)の3Pがブザーとともに決まり、26-31。2Q、なかなかアウトサイドが入らない富山大だが、中央大も富山大のディフェンスの前にターンオーバーやシュートが決まらない場面も。富山大はリバウンドを取ってからの速攻を何度も出すが、中央大は#16佐藤将斗(3年・G)の3Pや#5谷口(1年・F・洛南)のシュートで簡単には追いつかせない。それでも富山大は#25志村(3年・G)、#91佐藤雄太郎(4年・F)の3Pが続いて、なんとか持ちこたえ、40-48で前半を終了した。
3Q、中央大は#20小野の得点が続く。富山大も3Pが連続し、追い上げたいところだが小野のオフェンスを止めることができない。一桁だった差を#20小野のバスケットで10点差にされると、なかなか差を詰めることができなくなった。それでも#35中村(1年・F・藤枝明誠)のフリースローや#25志村の3Pなどで再度6点差にまで追い上げるが、中央大が確実にシュートを決めていき、4Qではそのまま引き離されて最後は73-100で試合終了。中央大がベスト8を決めた。
中央大の次の相手は青山学院大。青山学院大相手にどこまでできるのか、1年間の成果を見せる時でもあり、どれくらい通用するようになったのか、はかる目安にもなる。奮闘を期待したい。富山大は一回戦は#11山本、この試合では#25志村が当たった。サイズがなく、自分たちで工夫しながらの取り組みだが、2年連続の一回戦突破は大きな糧になったはず。この経験を活かして来年も結果が出せるか、この舞台に戻ってくることを楽しみにしたい。
写真:中央大は小野が31点11リバウンドの活躍。
【接戦からじわじわ抜けだした大東文化大が専修大を下す】
専修大と大東文化大の対戦は、序盤は専修大のディフェンスが光ったが、次第に大東文化大が盛り返す内容となった。
1Q、専修大は#91太田(4年・C)の高さが大東大を阻んだ。#43鎌田(3年・C)が機能せず、#14岸本(3年・G)も簡単に中で勝負はできない。#33館山(3年・G)の3Pも決まり、立ち上がりでリードした専修大がそのまま優位を保って1Qは19-12。2Q、専修大は#33館山のドライブやフリースローもあり、リードを保つ。大東大は速攻のパスが大きすぎたり、#15遠藤(4年・PG)がブロックされたりとなかなかリズムが出てこないが、#13小原(4年・G)の3P、速攻も出て次第に流れが良くなる。専修大は開始5分に#41根岸(4年・F)のポストプレーが決まった後、得点が止まってしまう。大東大は#14岸本の3Pが連続で決まるなど波に乗り始め、逆転に成功。前半を33-34とリードして終えた。
一気に抜け出したい大東大だが、3Qはアウトサイドが落ちた。しかし専修大も攻撃の攻め手がなく、#22樋口(3年・F)がインサイドで粘るが、それ以外では伸び悩みこのQは9点に終わる。しかし大東大も3Pをことごとく落とし、12点。大東大が4点リードして4Qに入り、序盤に#43鎌田、#15遠藤の得点が続いてリードは8点に。追い上げたい専修大だが、インサイドでの得点ができず、アウトサイドを打つ形になってしまう。しかし#33館山も簡単には打たせてもらえず、差が縮まらない。そのまま専修大が追い上げかなわず57-62でタイムアップ。大東大がベスト8へ名乗りを挙げた。
#43鎌田は9点と苦しんだが、その分ガード陣が奮闘し、遠藤、小原、岸本の3人で42点を稼いだ。ロースコアで鈍い展開となったが、その中でも粘って勝ったことはリーグ戦を戦ってきた経験値も大きいだろう。次の相手は天理大。この勝負には大東大の躍進のみならず、来年のインカレにおける関東の1枠確保もかかっている。絶対に負けられない戦いだけに、注目必至だ。
専修大は序盤こそ高さとディフェンスが生きたが、得点が停滞した時間帯に攻めあぐねた。守りに注力したチームである分、オフェンスのパターンはそう多い訳ではない。苦しい時間帯にどうやって加点していくべきか、今後の課題でもあるだろう。
写真:大東文化大・遠藤は12点。ほかにも岸本、小原がそれぞれ15点とバランスが良かった。
【2Qで白鴎大が失速、青山学院大がベスト8へ】
第一シード、連覇を狙う青山学院大は白鴎大と対戦。1Qは白鴎大の良さが随所に出た。序盤、#65高橋(4年・SG)が幸先良く3Pを決めると#5柳川(2年・SG)の3Pもそれに続き、#30アビブ(3年・C)もインサイドで高さを発揮。青山学院大は立ち上がりで白鴎大にリードされるが#56比江島(3年・SF)がバスケットカウントなどを獲得し、これを追う。白鴎大は#15白濱(2年・SF)の3Pも出てリードを保つが、青山学院大は#88張本(2年・PF)、#56比江島の得点で追い上げ、1Q終盤で逆転。だが21-21の互角で2Qへと入った。
2Qになると白鴎大が失速し、青山学院大が一気に加速する。白鴎大は#3横塚(3年・G)を投入し、ドライブからバスケットカウントを獲得する場面も出たが、なかなか得点が伸びずこのQは10点に終わってしまう。反対に青山学院大は32点の大量得点で20点以上の差をつけ、53-31で前半を終えた。
前半の得点で余裕の出た青山学院大は後半、余裕で勝負を進める。白鴎大もここからは苦しい時間帯もあるが主将の#44小山(4年・G)らも出場し、白鴎大らしく粘りも見せて踏ん張りを見せる。しかし青山学院大の優位は変わらず、90-59で試合終了。青山学院大は順当勝ち、白鴎大はここでシーズンを終えた。
白鴎大の斎藤監督は後半は自分たちのやれる部分をちゃんと出せたとし、下部から地道に強化と進歩を重ねてきたチームを、「ここまで来られた」と評価した。白鴎大はまだ歩みの途中だ。長く3部に在籍し、ようやく2部に上がってインカレに出場し始めたのも近年のこと。成績を上げるにつれて選手も集まり始め、今年の4年生はようやく有望選手を獲得できるようになった頃に入学した選手だ。こうした積み重ねなくしてはチームは成長しない。下級生にはさらに能力ある選手が揃っているだけに、ここからもたゆまぬ歩みを進めるだけだろう。
青山学院大は1Qでリードされる展開には甘さが見えたが、試合が進むにつれてギアも上がるだろう。近年、優勝候補筆頭として大学バスケを牽引してきたが、インカレの連覇はまだない。ここからが正念場だ。
写真:青山学院大・比江島は25点。高さも気にせずゴールに切れ込み得点した。
※各試合の写真、白鴎大・小山選手のインタビューは「続きを読む」へ。
※富山大・山本選手、白鴎大・高橋選手のインタビューは追って掲載します。
※筑波大対天理大は別途掲載します。
テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ
2011.11.24 (Thu)
【2011インカレ】11/25試合予定
10:00 早稲田大学 vs 愛知学泉大学(女子準決勝)
11:40 筑波大学 vs 大阪人間科学大学(女子準決勝)
13:20 天理大学 vs 大東文化大学(男子準々決勝)
15:00 拓殖大学 vs 早稲田大学(男子準々決勝)
16:40 日本大学 vs 東海大学(男子準々決勝)
18:20 青山学院大学 vs 中央大学(男子準々決勝)
※当日の混雑状況により入場制限を行う場合があります。
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2011.11.24 (Thu)
【2011インカレ】11/24結果
富山大学73(26-31,14-17,18-22,15-30)100中央大学
筑波大学68(10-17,13-21,23-17,22-21)76天理大学
専修大学57(19-12,14-22,9-12,15-16)62大東文化大学
青山学院大学90(21-21,32-10,18-14,19-14)59白鴎大学
◆墨田区総合体育館Bコート
日本大学65(13-14,15-9,21-9,16-17)49浜松大学
関西学院大学62(9-18,23-20,14-18,16-18)74早稲田大学
明治大学75(11-13,15-13,23-19,18-22,8-10*)77東海大学 *OT
拓殖大学94(24-19,18-20,19-22,33-25)86日本体育大学
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2011.11.23 (Wed)
【2011インカレ】11/23 仙台大VS関西学院大
同じ東北代表の富士大や東北ゆかりの選手たちが応援にかけつけた東北1位の仙台大。対する関西学院大は昨年悔しい1回戦負けを味わった雪辱に燃え、1回戦に臨んだ。試合は高さと確実さで上回った関西学院大が追いすがる仙台大をかわし、77-66で勝利した。
関西学院大も高さのあるチームではないが、それよりも低い仙台大は試合序盤からこの差に苦しんだ。インサイドではなかなかプレーができず、外中心。#4菅原(4年・SF)や#14佐藤(3年・SG)の3Pで得点していく。関西学院大は中と外のバランスも良く、#9西(1年・SG・東山)がドライブ、ミドルシュートと好調さを見せ#22源中(3年・C)もインサイドで得点をあげて1Qで19-25とリードすると、終始そのリードを守った。2Q、仙台大は#4菅原からのアシストも出て、#14佐藤がアウトサイドを居抜いて追い上げる。しかし関西学院大もシュートは落ちず、差が縮まらない。仙台大は攻め手が限られ、点差を離されて前半終了となった。
3Q、#14佐藤の速攻、#2畠(4年・G)のバスケットカウントなどで粘る仙台大。しかし関西学院大は#81柳田(4年・PG)が存在感を発揮。速攻やバスケットカウントなど、強気の姿勢を見せて点差を詰めさせない。頑張っても引き離される仙台大だが、4Qに#14佐藤の当たりが来るとともに、激しいディフェンスプレッシャーを仕掛けていく。関西学院大はファウルが続き、アウトサイドが落ちて苦しい時間帯となったが、それでもリードを保っていく。残り1:42、#20田賀(3年・C)のシュートで63-67と仙台大が4点差にまで追い上げる。しかし関西学院大は#0高橋(3年・C)が落ち着いてゴール下で決め返すなど譲らない。仙台大は残り時間、激しいファウルゲームに挑むが、それ以上には差を詰めることができず77-66でタイムアップ。関西学院大が勝利した。
関西学院大は仙台大の早い展開にも焦らず対処し、インサイドでは中に攻めこませず勝利した。昨年は関西1位で試合に臨んだが、いいところを出せずに敗退したが、今度は確実に勝利を収めた。
仙台大はサイズのなさを速さと懸命さでカバーした。#14佐藤は3P5本を含む27点。彼頼みになってしまったが、ほかの力のあるメンバーが本領発揮できなかったのが惜しい。だが、最後まで強い気持ちでプレーする姿を見せた。宮城県のチームとして震災で被災し、悩み、考えることも多かったシーズンのはずだが、一つひとつのプレーで見せてくれた気迫は多くの人に伝わっただろう。多くの声援もまた、温かかった。「まだ苦しんでいる人がいるので」と言う主将#13鳥田の言葉は重いが、今後も頑張って欲しい。
写真上:関西リーグ新人賞の西は前半の得点を牽引。
写真下:高さのない仙台大はインサイドで田賀が奮闘。
※関西学院大・柳田選手、仙台大・佐藤選手のインタビュー、試合の写真は「続きを読む」へ。
※仙台大・鳥田選手のインタビューは追って掲載します。
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2011.11.23 (Wed)
【2011インカレ】11/23 浜松大VS慶應義塾大
関東10位の慶應義塾大は東海2位の浜松大と対戦。序盤から高さが生きた浜松大が85-74で逃げきって勝利した。
浜松大は#45ジャーラ(3年・C)の高さが生きた。210cm・100kgは多少のディフェンスにはびくともしない。慶應大はゲームの出足からインサイドに簡単にボールを入れさせてしまい、ジャーラに5連続得点を浴びる。オフェンスではインサイドになかなか入れない分、外を打っていくが、#14中島(2年・PF)が序盤に3Pを決めた後がなかなか続かない。浜松大は#33和田(3年・PG)の個人技もあって序盤から好調な様子を見せた。慶應大は#15矢嶋(2年・SG)のシュートが入り、1Qは22-20と引き離されかけたところを詰めて終えると、2Qはシーソーゲームになった。
ディレイドチームである浜松大はシンプルなバスケットを崩さず、慶應大は隙を見てトランジションを狙う。その両者のせめぎあいになったが、やや優位だったのは浜松大。#45ジャーラか#33和田を気にすれば他の選手がすかさずシュートを打って、#41戸島(2年・PG)が2Q終盤に3Pを沈めて前半は43-37。その後も自身のスタイルを徹底して貫いた。慶應大は大きく離されずについてはいくが、なかなか逆転ができない。ファウルやトラベリングなど細かいミスが響いて3Q終了時に8点差になると、4Q序盤に#36山田(4年・SF)のドライブや速攻に遭い、10点以上の差をつけられてしまった。余裕のある浜松大はそのまま危なげ無く対処し、リードを保つ。慶應大は最後まで粘りを見せるが、85-74と追い上げ叶わず試合終了。浜松大が一回戦を突破した。
勝因は#33和田も言うように自分たちのスタイルを保ったことにある。これまでのインカレでは自滅の試合も多かったが、落ち着いた試合運びで勝利を勝ち取った。
浜松大は慶應大にとってはやりにくいスタイルのチームだ。しかしディフェンスがうまく回らなかったことについては佐々木HCも苦い顔。鈴木アシスタントコーチもディフェンスを第一の課題に挙げた。佐々木HCは今年1年「どうしてもチームを浮上させられなかった」と反省の弁を述べたが、一体感という意味では今年は例年に比べてそれをなかなか打ち出せないチームだった。下級生たちはまだそれぞれがひとつの方向を向いていない様子も見え、これからとも言える。何をどうすべきか、もう一度基本に立ち返った上での再構築が求められるだろう。慶應大という名前を背負う責任と立場を選手それぞれが認識することが必要だろうし、これまでのようにへこたれないチーム力での再びの浮上を期待したい。
写真上:210cmのジャーラの高さには慶應大も為す術がなかった。
写真下:勝利し、喜ぶ浜松大。
※浜松大・和田選手のインタビュー、試合の写真は「続きを読む」へ。
※慶應義塾大・家治選手のインタビューは追って掲載します。
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2011.11.23 (Wed)
【2011インカレ】11/23 中央大VS京都産業大
中央大と京都産業大の対戦は序盤から我慢比べの展開となった。京都産業大は絶対的な高さのない相手に対し積極的にドライブを仕掛けていくが、ロングシュートが何本かエアボールになるなど、粗さも見える。中央大は#22山田(2年・PF)が好調。ゴール下はもちろん、ミドルシュートも決めてチームのオフェンスを引っ張るが、チャージングもあって1Q終盤には2ファウルとなってしまう。リーグ戦終盤のケガから復調している#11入戸野(3年・PG)も、1Q終了直前にブザービーターを狙う京都産業大#1熊谷(4年・PG)をタフショットに追い込むが、このプレイでファウルをコールされ、苦い表情。熊谷は3投のフリースローを全て揃え、中央大はリード僅か1点で2Qへ。ここで中央大は山田を下げて#91宮澤を投入し、インサイドディフェンスを強める。山田、入戸野に続いて#16佐藤(3年・PG)も2ファウルとなったものの、京都産業大のオフェンスが単発になる間に#11入戸野の速攻や、#20小野(3年・F)の活躍でリードを広げる。しかしタイムアウト明けに#31那谷(4年・PF)のジャンプシュートが決まると、京都産業大のオフェンスが活性化。#16石井(4年・SF)の得点や#1熊谷の速攻での3点プレイも飛び出し、41-38と、中央大は大きくリードを広げられずに前半を終えた。
後半も、中央大リードのまま、つかず離れずの展開が続いた。中央大は#11入戸野のレイアップや#16佐藤の3Pで得点を重ねていくが、京都産業大も#6合瀬(4年・SG)の連続3Pに#1熊谷のアリウープ、#24岩田(3年SG)のバスケットカウントも出て何度も1点差に食い下がる。リードが欲しい京都産業大はタイムアウトを挟んでゾーンディフェンスを披露し勝負に出たが、ここで中央大は#24塩谷(2年・SG)と#16佐藤が相次いで3Pを沈めて流れを掴んだ。京都産業大は再度オフェンスが停滞。3Q終了直前には#14岩田がレイアップを狙うがリングからこぼれてしまうミスも出てしまう。結局3Qだけを見ると29-19で10点のリードを奪った中央大が、この2桁点差を最後まで保って逃げきった。
明治大との入れ替え戦に敗れた中央大。精神的なダメージも心配されたが、万全の内容とは言えないものの終始リードをキープして1回戦を突破。次は健闘が光る富山大とベスト8かけて対戦する。京都産業大は健闘を見せたものの地力の差が出て押し切られた。4年生の活躍は光ったが、得点が止まってしまう時間帯が出てしまったことが響いた。次の舞台は近畿代表として出場する年明けのオールジャパン。この試合での課題を修正し、目標とするJBL勢との対戦を実現させたいところだ。
写真:中央大・佐藤5本の3Pを含む21点。シーズンを通して今年はアウトサイドも割と安定している。この日は入らなかった渡邉を十分カバーした。
※京都産業大・熊谷選手、合瀬選手のインタビュー、試合の写真は「続きを読む」へ。
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2011.11.23 (Wed)
【2011インカレ】11/23 富山大VS中京大
北信越1位の富山大、東海3位の中京大と地方校同士の対戦。序盤から中京大が長い時間リードを奪うが富山大が追い上げて試合は大接戦となり、劇的な幕切れで富山大が勝利した。
前半主導権を握ったのは中京大だった。#6松岡(4年・G)のバスケットカウントや#11大崎(1年・CF・佐久長聖)のブロックショットもあって立ち上がりからリズムを掴むと、2Qではオフェンスリバウンドに飛び込んでボールを保持し続け、相手に得点チャンスを与えない。その間#4小林(4年・SG)らが高確率でシュートを決め、25-38と13点差で後半に進む。
しかし3Q、富山大は素早いカバーでダブルチームを組み、相手のミスを誘って点差を縮める。#24湯浅(3年・F)、#11山本(4年・G)らが思い切りの良いシュートを放ってみるみる点差を縮め4点差に。だが中京大も#16杉本(1年・SG・光泉)が3Pを決め、逆転はさせずに7点リードで最終Qへ。
4Q、富山大は#35中村(1年・F・藤枝明誠)が果敢にオフェンスリバウンドに飛び込んでチームに勢いをもたらすと、それに続くように#11山本や#91佐藤(4年・F)もアウトサイドを決めていく。焦る中京大はトラベリングやファウルなどミスが増えて得点が停滞。だがそれでも4Q後半にはリバウンドから速い展開を出し、何とか逆転はさせない粘りを見せる。
残り4分を切り、富山大は#11山本が奮起。迷いなく放たれるシュートは次々リングに沈んで残り2分半には同点に追いつく。ここから目の離せないシーソーゲームが続いた。富山大は#24湯浅が負傷退場となるも、#11山本の3Pで勢いを切らさない。残り55.2秒で再び山本がミドルシュートを決め、70-68と遂に富山大が逆転に成功した。だがタイムアウトを挟んだ中京大は#8河合のシュートで再度同点に。続いて富山大は#25志村(3年・G)がフリースローを得るもこれを1本しか決められず、残り23.1秒残して中京大ボールとなった。残り数秒で放たれた#4小林のシュートは外れるも、何とこのリバウンドを#16杉本がはじいて決めるビッグショットをやってのける。これで残り1.7秒、中京大が71-72と1点リード。形勢逆転となり、富山大はもう後がなくなった。タイムアウトを挟み、最後の勝負を決めるジャンプシュートを放ったのは#25志村。するとこれが見事ブザーと同時にリングを通過し、73-72でタイムアップ。富山大はベンチメンバーもなだれ込み、激闘を制した喜びに笑顔がはじけた。
「我慢のできるチームになった」と#91佐藤。富山大は一時15点差をつけられてもそれを跳ね返す我慢強さと爆発力があった。最後のシュートを決めた#25志村も「自分はファウルで全然試合に出てなかったし、みんなが流れを掴んでくれたお蔭。あのシュートは僕だけじゃなくて皆の気持ちがこもった皆のシュート」とチームメイトに感謝した。これで富山大は2年連続のベスト16入りとなった。
高さで優位にあった中京大はリバウンドを掌握し前半は主導権を握ったが、後半爆発した富山大の勢いを前にひるむ場面もあった。下級生の頃から主力だった代が4年生となった今年だけに、接戦を落としたことは悔しい。だがお互い全力でぶつかり合った事を称え、主将の小林らも試合終了後の整列では笑顔を見せて4年間を終えた。
写真上:勝利に大きく貢献した山本は30得点。勝負所でシュートが全く落ちなかった。
写真下:最後のシュートを決めてガッツポーズの志村。昨年1回戦目の骨折で不甲斐ないインカレとなった悔しさを見事に晴らした形だ。
※富山大・佐藤選手、中京大・小林選手のインタビューは「続きを読む」へ。
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2011.11.23 (Wed)
【2011インカレ】11/23レポート
一回戦はすべて終了しベスト8をかけた次の段階へ
大会3日目、一回戦最後の6試合が代々木で行われた。最も劇的だったのは中京大対富山大の一戦。追う形だった富山大がブザービーターでの逆転勝利で、昨年同様一回戦を突破した。また、浜松大が慶應義塾大を撃破。長年東海地区で強さを誇りながらいわゆる関東越えをできないでいたが、ようやくの結果となった。
一回戦は地方勢の勢いが目立った。最終的には関東のチームが勝利している場合がほどんどだが、長くリードされる展開の試合もあり、少し課題の見えたチームもあった。しかし2回戦からは余裕のあるゲームはしていられない。ベスト8をかけていずれも本領発揮といきたいところだ。
関東7位の日本大は四国1位の松山大と対戦。1Qは少しもたついたが、その後は一気に引き離して121-42の快勝。途中からはベンチメンバーで余裕の一回戦突破。関東6位の早稲田大も中国1位の倉敷芸術科学大を寄せ付けず、2Q以降はベンチメンバーで120-70で勝利を収めた。
写真:日本大は齋藤を除く全員出場。激戦のDブロックでどう戦っていくかに注目だ。
※日本大対松山大、倉敷芸術科学大対早稲田大の写真は「続きを読む」へ。
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2011.11.23 (Wed)
【2011インカレ】11/24試合予定(2回戦)
13:00 富山大学 vs 中央大学
14:40 筑波大学 vs 天理大学
16:20 専修大学 vs 大東文化大学
18:00 青山学院大学 vs 白鴎大学
◆墨田区総合体育館Bコート
13:00 日本大学 vs 浜松大学
14:40 関西学院大学 vs 早稲田大学
16:20 明治大学 vs 東海大学
18:00 拓殖大学 vs 日本体育大学
墨田区総合体育館
JR錦糸町駅より徒歩3分。錦糸公園内。
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2011.11.23 (Wed)
【2011インカレ】11/23結果
中央大学86(24-23,17-15,29-19,16-14)71京都産業大学
浜松大学85(22-20,21-17,16-14,26-23)74慶應義塾大学
日本大学121(21-14,24-8,43-8,33-12)42松山大学
仙台大学66(19-25,12-17,14-16,21-19)77関西学院大学
倉敷芸術科学大学70(13-32,16-27,19-29,22-32)120早稲田大学
2011.11.22 (Tue)
【2011インカレ】11/22 明治大VS新潟経営大
関東9位の明治大と北信越2位の新潟経営大の対戦は、確率良くシュートが決まった新潟経営大が一時15点以上のリードを奪うものの、我慢して後半調子を取り戻した明治大が逆転して87-75で勝利した。
開始から明治大は好守を見せ、オフェンスもドライブや速攻と勢いが出て開始5分で12-5と先手を取る。だがここから新潟経営大は#10鈴木(3年・SG)や#4山本(4年・C)のアウトサイド、#11山下(3年・PG)のスピード溢れる速攻で20-15まで追い上げて1Qを終えると、2Qでは#5柴田(4年・PG)を筆頭に素早いダブルチームの寄りを見せて明治大のミスを誘った。すると2Q後半、#10鈴木の3Pを皮切りにシュートに当たりが来た新潟経営大。#6坂本(4年・SF)や#8笹川(3年・C)らが畳み掛けるようにシュートを決め得点を量産した。反対に明治大はアウトサイドが決まらず5分間近く無得点となってリードを広げられ、31-43で試合を折り返す。
後半に入っても明治大は前半と同じく外のシュートが決まらない。だが激しいディフェンスから徐々に点差を詰めていくと、3Q後半#51皆川(1年・C・京北)がインサイドで体を張り、点差を一桁に。一方の新潟経営大は最後の約3分間ぱたりと得点が止まり、58-59と明治大が怒涛の追い上げを見せて最終Qへ。
4Q、開始すぐに#16安藤(1年・PG・明成)の3Pで明治大が逆転に成功。だが新潟経営大も譲らず#6坂本が3Pを決め返し、ここから白熱したシーソーゲームが続いた。残り7分、明治大は#6佐藤(4年・PG)が3P、ドライブと積極性を見せて4点リード。ディフェンスでも前からプレスに当たり、新潟経営大はこれに対応しきれずターンオーバーが増える。前半で次々と決まっていたシュートもこぼれる場面が見られ、逆に明治大は勝負強い#6佐藤が3Pを決めて点差を引き離した。結局87-75でタイムアップとなり、新潟経営大の奮闘は光ったものの明治大がプライドを見せて無事一回戦を突破した。
明治大は初戦の堅さもあって相手の勢いに後手に回ったが、後半は力を発揮した。次の相手はこれで3年連続インカレで対戦となる東海大。因縁の対決を制することが出来るか。
新潟経営大は明るい雰囲気で全員が積極性を見せ、明治大の高さにもよく対応した。勝ち星を得るまでにはいたらなかったものの、試合終了後もみな清々しい表情。見ている者にインパクトを残したインカレだった。
写真上:終盤、佐藤の3Pが追い上げのポイントになった。
写真下;試合終了となり、それでも新潟経営大の面々にはやりきった表情が浮かんでいた。
※新潟経営大・柴田選手のインタビューは「続きを読む」へ。
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2011.11.22 (Tue)
【2011インカレ】11/22 日本体育大VS鹿屋体育大
来期の1部昇格を決めた日本体育大と九州1位の鹿屋体育大は最後の最後まで分からない接戦になった。
1Qはロースコアの12-11。鹿屋体育大はアウトサイドに堅さが見られ、打ってはいくもののなかなか決めることができない。一方の日本体育大も鹿屋体育大の守りに阻まれてターンオーバーが続き、シュート確率も上がらない。だが2Qになると鹿屋体育大のエンジンがかかった。#1内村(3年・PG)や#11枡田(3年・SG)のスティール、引きつけてからのゴール下へのパスなど、鹿屋体育大らしい相手の裏をつく攻撃も決まり、一気に10点近いリードを得た。日本体育大は24秒オーバーやファウルでなかなか流れが来ないが、交代した#22水沼(3年・G)が1本ミドルシュートを決めると#23横江(4年・G)も連続でシュートを決め、鹿屋体育大のミスが続いたこともあって26-29と追いあげて前半を終了した。
3Q開始早々日本体育大は#11北川(2年・G)の3Pが決まるが、鹿屋体育大も#5蛭沼がスリーで返す。こうした点の取り合いが続き鹿屋体育大が数点リードでこのQは推移する。日本体育大は#21熊谷が高さを生かしたブロックを見せ、#19中野(2年・F)も3Pできっちり仕事を果たした。鹿屋体育大は#1内村のバスケットカウントや#16笠原(4年・SF)の3P、#11枡田が相手スローインからルーズボールに持ち込んでボールを奪うなど、一歩も引かない。3Qは48-53と鹿屋体育大が5点リードで最終Qへ。
ゲームは残り3分まで鹿屋体育大が主導権を握った。日体大はここでエンジンをかけたいところだが、#21熊谷のアウトサイドがことごとくはずれるなど、なかなかきっかけがつかめない。鹿屋体育大も4Q序盤で攻めあぐねるが、#17小野(3年・CF)の3Pも決まり、#16笠原から#11枡田への鮮やかなパスも決まってリードを保つ。苦しい日体大だが、終盤プレスに本腰を入れた。鹿屋体育大はボールを運べず、ターンオーバーを連発。日体大は#21熊谷がダンクなどを見せ、チームを盛り上げる。残り1分になり1点を争うゲームになるが、日体大は#23横江のシュートでようやく逆転。鹿屋体育大はスローインからのボールをカットしようとした#13占部(2年・PG)が惜しくもファウル。ここから日体大は#23横江がフリースローを獲得するプレーで68-65。3点を追う鹿屋体育大は残り9.9秒で#16笠原が3Pのファウルを獲得。しかし笠原はこれを3投外し、最後にボールを保持した日体大が#21熊谷のシュートで締め、70-65でブザーが鳴り響いた。残り1分まで分からない試合となったが、なんとか日本体育大が逆転で勝利を決め、一回戦を突破した。
「やることはできていた」と鹿屋体育大金本コーチ。ディフェンスでも高さに負けず、オフェンスでは裏パスもよく通った。以前より個人技に優れた選手も増え、今期取り組んできた1対1の部分も見えた。ただ、終盤のプレスへの対処については悔やまれる。あと何回かミスが少なければ勝利は十分あり得ただけに、残念なところだ。学生だけの取り組みとなって2年目。それでも彼ら自身で考え、前に進んできている。来期にも期待したい。
日本体育大はシュート確率は今ひとつの試合だった。終盤のディフェンスで相手を上回れたが、重苦しい時間帯が長かった。次は1部でも上位の拓殖大が相手。実力ある相手にどのように戦うか注目したい。
写真上:21点17リバウンドの熊谷はダンクも2本見せた。しかし、落としたシュートも多く、確率は良くなかった。
写真下:前半、リズムよく得点した鹿屋体育大。
※鹿屋体育大・笠原選手のインタビュー、写真は「続きを読む」へ。
※鹿屋体育大・金本コーチのインタビューは追って掲載します。
テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ