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2010.08.29 (Sun)

関東大学リーグ戦の見所

リーグ改編による試合数の増加で変わる関東大学リーグ
2ヶ月の戦いの行方は一体どのチームに栄冠をもたらすか


100828hashimoto.jpg 9月4日(土)から大学シーンの秋冬の到来を告げる関東大学リーグ戦が開幕する。

 今年、関東大学リーグはこれまでにないシーズンを迎える。1部8チームを頂点にヒエラルキーが形成されていた各部の所属チーム数が変更になり、1部10チーム、2部10チーム、3部ABが統合され12チームへと1~3部までの枠が拡大された(チームは昨年の自動昇格・順位決定戦にて決まっている)。2部以下はこれまで何度も改編されてきたが、1部の枠が広がるのは大きな改革と言える。位置づけは1部と2部を強化対象チーム、3部を準強化対象チームとし、試合数を増やして強化・発展をはかるというものだ。これによって同じチームと2回対戦する方式はそのままに、1部と2部はリーグ戦が2週、試合数にして4試合が増えることになった。ただし、3部リーグはまず12チーム総当りの一次リーグを行ってから、上位と下位各6チームに分かれて二次リーグを行う。計16試合となり、1部と2部よりは1週短い計算になる。4部以下はこれまでと変わらない。

 ここしばらく、トーナメント大会になれば2部チームがベスト8に入ることは珍しくなかった。それほど8位のラインは曖昧な部分にある。それを全体の底上げの材料にしたいところだが、1部10チームでのリーグ戦がどう働くか、誰しもが初経験となる。上位と下位の実力差が大きすぎれば、余裕のある試合が多く生まれることになってしまうだろうし、逆に拮抗したゲームが今までより多く生まれて順位争いが面白くなるかもしれない。よりプラスに働くのは下位のチームか。部の壁に阻まれて対戦がままならなかったチームが、上位と戦い経験値をつけていけば10チームは有効に働くだろう。注目ポイントとしては1部優勝争いの行方はもちろん、2部リーグでは外国人センターも見所だ。関東学院大の昇格により、外国人選手のいるチームは半数の6を数え、チームの中心となっている例も珍しくない。インサイドでは日本人だけでは味わえないダイナミックなプレーが見られるだろうし、下部から始まっている外国人選手の増加が、今後の大学界を大きく変えていくのは時間の問題でもある。また、リーグ戦の醍醐味はなんといっても長期戦を戦うという部分。学生プレイヤーはたったの2ヶ月でも荒い波にもまれているような状態だ。長い戦いを通して伸びていくチームもあれば、上昇と下降を繰り返すようなチームもある。反対に悪い条件が続いて下降するところもあるだろう。2ヶ月間の“チーム”の波を追う、というのも一つの観戦方法として面白い。

 一方、選手たちはどう捉えているだろうか。春からどのチームも意識していたのは、長くなる分、体力的に厳しくなるということだった。4試合増の負担は決して軽くない。体力の低下は集中力の低下も招く。疲労からケガが増えないようにも気を配らなければならない。逆に言えば多数の選手を持ち、余裕を持って戦えるチームほど条件的には有利とも言える。リーグ戦は体力的にも疲れるが精神的な持久戦の面も大きい。かつてある優勝チームのキャプテンは「試合以外の5日間をいかにすごすかが、一番疲れる部分だった」と語ったことがある。それは授業に出ながら夜に練習をこなす生活を、丸々2ヶ月集中して過ごさなければならないことが、アマチュアの彼らにとっていかに難しいかを示す。リーグ戦は長いシーズンを戦う選手たちにとって、最大の“我慢”を結実させるための一つの舞台と言えるだろう。

 今年は春シーズンが早く終わったこともあり、秋シーズンまで3ヶ月があった。この時間をいかに有効に使えたかも大事だ。猛暑となった今年は、各チームともに仕上げ時期に練習環境や内容には気を遣ったことだろう。トーナメント、新人戦優勝の青山学院大、トーナメント準優勝の慶應義塾大、層の厚い東海大、昨年優勝の日本大、若手豊富な筑波大といった春の上位校の勢力図が塗り変わるのかどうか、戦いは目前に迫っている。

写真:優勝候補・青山学院大が2冠目を達成するのか、他が待ったをかけるか。試合は始まってみてのお楽しみだ。

※試合数の増加により、レポートは全試合ではなく各部随時とさせていただきます。ご了承ください。(BOJ)

テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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2010.08.29 (Sun)

【2010リーグ】9/4、5 関東大学リーグ予定(第1週)

■関東大学1部リーグ
09月04日(土)専修大学生田キャンパス
11:00 中央大学 vs 筑波大学
12:40 法政大学 vs 東海大学
14:20 青山学院大学 vs 明治大学
16:00 慶應義塾大学 vs 専修大学
17:40 日本大学 vs 拓殖大学

09月05日(日)青山学院大学相模原キャンパス
11:00 中央大学 vs 筑波大学
12:40 法政大学 vs 東海大学
14:20 青山学院大学 vs 明治大学
16:00 慶應義塾大学 vs 専修大学
17:40 日本大学 vs 拓殖大学


■関東大学2部リーグ
09月04日(土)早稲田大学戸山キャンパス
11:00 神奈川大学 vs 順天堂大学
12:40 国士舘大学 vs 関東学院大学
14:20 日本体育大学 vs 大東文化大学
16:00 早稲田大学 vs 國學院大学
17:40 白鴎大学 vs 立教大学

09月05日(日)早稲田大学戸山キャンパス
11:00 神奈川大学 vs 順天堂大学
12:40 国士舘大学 vs 関東学院大学
14:20 日本体育大学 vs 大東文化大学
16:00 早稲田大学 vs 國學院大学
17:40 白鴎大学 vs 立教大学


■関東大学3部リーグ 1次リーグ
09月04日(土)
駒澤大学玉川キャンパスaコート

13:00 国際武道大学 vs 明星大学
14:40 東京成徳大学 vs 東京大学
16:20 駒澤大学 vs 東京成徳大学

駒澤大学玉川キャンパスbコート
13:00 東洋大学 vs 東京農業大学
14:40 江戸川大学 vs 東京経済大学
16:20 玉川大学 vs 埼玉大学

09月05日(日)
駒澤大学玉川キャンパスaコート

13:00 国際武道大学 vs 東京農業大学
14:40 東京成徳大学 vs 東京経済大学
16:40 駒澤大学 vs 埼玉大学

駒澤大学玉川キャンパスbコート
13:00 東洋大学 vs 明星大学
14:40 江戸川大学 vs 東京大学
16:20 玉川大学 vs 東京学芸大学
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2010.08.15 (Sun)

第3回慶應義塾大学・延世大学校定期戦

前半は互角で戦うが
高さのある延世大がゾーンで優位を守る


延世大学校91(24-20,16-21,21-15,31-22)78慶應義塾大学
100815keioyonsei.jpg3回目となる慶應義塾大学と韓国の延世大学校の定期戦が、日吉記念館にて行われた。

慶應義塾大創立150周年の年に始まったこの定期戦。3回目の今年は延世大学校が創立125周年を迎える記念の大会ともなった。慶應義塾大と延世大との定期戦はサッカーが46回もの伝統を持つ戦いとして続いているが、バスケットもそれに続き長く競い合いたい思いが両校にある。猛暑の熱気がこもる体育館の中で始まった戦いは、慶應大が流れをつかんでリードする場面もあったが、延世大の勝負強さが終盤で勝負を決した。

100815KATSURA.jpg延世大は開始からゾーンを繰り出す。だが2名の2m選手のスタメンで慶應大より平均身長が大きい点は有利だが、ファウルが続いて立ち上がりは出遅れる。慶應大はスタメンの#17桂(2年・F)が2連続のバスケットカウントで好調な出足を見せ、リード。しかし延世大も204cmの#41キム・ミンウク(2年・C)が柔らかいタッチでミドルシュートを連続で決めると追いつき、#11イ・グァンヒ(4年・F)や今年の李相佰杯代表でもある#25パク・キョンサン(2年・G)のシュートで逆転すると1Qは24-20と慶應大が4点を追いかけることになった。

2Qは#5酒井(4年・F)のバスケットカウントを皮切りに#4二ノ宮(4年・G)や#17桂のシュート、#5酒井のアシストで#22矢嶋(1年・SG)も決めると慶應大が逆転。しかし延世大も#6クォン・ヨンウン(4年・G)が3Pを返し、拮抗したクロスゲームとなった。慶應大はこのQ、#5酒井が奮闘し、終盤には3連続得点で再度逆転するが延世大も簡単には引き離されず、41-40と慶應大のリードは1点として前半を折り返した。

100815paku.jpgハーフタイムに佐々木HCはリバウンドと、相手の裏パスへの注意をうながす。慶應大はゾーンに遭いながらも、#15家治(3年・F)や#20中島(1年・F)、#22矢嶋のルーズボールなどもあってリード。3Q開始5分で最大8点のリードを得た。しかしオフェンスリバウンドを取れなくなったところで機動力の高い#11イ・グァンヒに走られ、#6クォン・ヨンウンや#32キム・スンウォン(3年・C)などの得点で延世大が逆転。慶應大はファウルが続き3Qで61-56と遅れをとった。

4Q、慶應大は#4二ノ宮が積極的に攻める。ドライブからのスクープショットや3Pなどで4連続得点。しかし延世大は慶應大のミスから速攻を連発。3Pも落ちない。慶應大は引きつけてからのパスで何度も裏をかかれ、引き離された。最終スコアは91-78と延世大が3勝目。点差ほど内容の差は感じないが、終盤勝負どころで決まった延世大のアウトサイドが勝負を分けた。試合を通して決して確率は良くなかったが、大事な場面で決めた延世大が上だったということだろう。

写真上:最初に互いに記念品を贈り合う両校。
写真中:スタメン起用の桂は立ち上がりの得点で見せた。
写真下:エースガードのパク・ヒョンチョル(KBL・LGセイカーズに入団)が抜け、司令塔となったパク・キョンサンは今年の李相佰杯でも慶應大のメンバーと戦っている。勝負所のシュートは見事。



リバウンドで粘った2試合目は
慶應大がきわどい場面を制して初勝利


慶應義塾大学82(23-22,17-18,20-13,22-27)80延世大学校
100816iwashita.jpg翌16日にも、延世大ともう一試合が行われた。
延世大は上からのプレスで立ち上がりのリズムを得たが、インサイドでの決定力に欠ける。慶應大は#20中島がリバウンドで貢献し、逆転に成功。1Qで23-22と1点リードした。延世大はアウトサイドの確率が今ひとつでミスが散見される。慶應大は2Qを控え選手で粘り、40-40と譲らない展開。後半も粘った。3Qでは#7岩下のバスケットカウントなどもあり一気に60-48とリード。延世大は#41キム・ミンウクが5ファウルで退場。しかし#25パク・キョンサンが3Q終了とともにブザービーターで3Pを沈めて60-53と気迫を見せた。

最終Qは#酒井の3Pなども出て慶應大がリードで進むが、残り5分を切って#6クォン・ヨンウンの3連続3Pと#25パク・キョンサンの3Pの4本12点で延世大が一気に追い上げる集中力を見せた。しかし慶應大も下級生が勝負どころで粘る。#18蛯名(1年・G)のルーズボールがチームを勢いづけると#4二ノ宮がスティールからシュート。#7岩下が2m選手相手に豪快なブロックを見せるなど、随所にいいプレーが見られた。残り19秒で#7岩下がゴール下で粘って82-80と慶應大が2点のリード。延世大は最後のプレーに賭け、混戦の中でシュートに持ち込むがファウルの笛はならずタイムアップ。定期戦開始以前の2007年の遠征を含め、慶應大が延世大に初の勝利をあげた。

延世大は今回の来日で青山学院大と4試合を行い2勝2敗、慶應大と2試合をこなして1勝1敗と、ともに5割の結果となった。キャプテンがケガで試合には出られていないが、インパクトでは昨年の方が上に感じられた。今期の勢力図では韓国代表のオ・セグンがいる中央大が抜けているとされる。それを追う延世大にとってこの親善試合が意味あるものとなって欲しい。

慶應大は岩下一人で2m何人にも対応しなければならない分、どうしても試合中苦しい場面はある。だが2試合目は1年生の中島もリバウンドで貢献。「4番がいるだけでぜんぜん違う」(岩下)というように、リーグ戦では鍵となってくるだろう。2年生の桂や下級生たちも次第にゲームになじんできている。卒業した小林(日立)のような絶対的エースの穴を全員で埋めていくことで、チームとして成長した部分をリーグ戦で見せられるだろう。

写真:線の細い延世大のセンター陣はタイプ的にも岩下には戦いやすい相手。2戦目ではインサイドでの踏ん張りが目立った。

※慶應義塾大・二ノ宮選手、酒井選手のインタビューは「続きを読む」へ。

テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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