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2012.10.27 (Sat)

【2012リーグ2部】10/27レポート

国士舘大が単独3位に浮上し入替戦進出に王手
神奈川大が入替戦を回避し8・9・10位チームが確定


121027kanagawa.jpg 2ヶ月に渡るリーグ戦もついに最終週を迎えた。白鴎大中央大の2強はそれぞれ慶應義塾大駒澤大の挑戦を退け1位・2位の座を死守。白鴎大は明日勝てば2部1位通過が決まることとなった。3位に位置していた駒澤大は順位を一つ下げ、代わりに国士舘大が単独3位に。また、下位争いは神奈川大が入替戦回避を決め、東洋大順天堂大を下したことで、8位慶應義塾大、9位東洋大、10位順天堂大と下位3チームの順位が決定した。

 神奈川大法政大の対戦は、神奈川大が前半だけで24点リード奪い、その後もリードを保った。法政大は#7古橋(3年・F)・#21増子(4年・F)の両ウィングを止められず、終盤神奈川大が主力を下げる間に追い上げるものの相手を苦しめるには至らず。87-71で試合終了となり、両者8勝7敗で並んだ。入替戦の無い神奈川大も法政大も、明日のリーグ最終日が今季ラストゲーム。全力で戦うだけだろう。

 神奈川大の勝利によって入れ替え戦行きが決まった慶應義塾大は、白鴎大と対戦。この試合、白鴎大は最初からゾーンを敷いて慶應大を警戒。オフェンスの重くなった慶應大は1Qで大量失点。ファウルトラブルにも陥り前半で大きく離されてしまう。後半は持ち直し、ゾーンにもうまく対応し3Q、4Qの得点は白鴎大を上回ったが、追いつくことは叶わず75-87で白鴎大が勝利し、首位を守った。慶應大は8位確定。玉川大との入れ替え戦に臨むがリーグ後半に尻上がりに調子を上げており、切らさずに維持したいところ。

写真:神奈川大は残り1分を切ってコートに4年生5人を投入。#77山本(4年・SG)が3Pを決めると、この試合一番の大歓声が沸いた。

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【順天堂大の追い上げから東洋大が逃げ切る】
121027kosonoi.jpg 3部との入替戦行きが決まっている順天堂大東洋大の対戦。直接対決の結果で9位と10位が決まる重要な一戦とあって、試合前から両者共に気合いの入り様が違った。緊張感漂う中スタートした試合は、東洋大がリードするも順天堂大が怒涛の追い上げを見せ、最後まで勝負の分からない好ゲームとなった。

 開始早々#6村上(2年・G)、#41前田(4年・F)が3Pを決めて先行したのは東洋大。#41前田や#34尾崎(3年・C)がオフェンスリバウンドに絡み、シュートも調子よく決まってハイペースで得点を重ねた。しかしファウルがかさみ、3連続ターンオーバーから走られ順天堂大の追い上げを許す。順天堂大は#3小薗井(2年・G)のジャンプシュートや#96佐藤(2年・F)のターンシュートが決まり、21-25と4点を追う形で2Qへ。

 2Q、順天堂大はトラベリングやパスミスなど、自分たちのミスから流れを切らす。その間東洋大は#7筑波(2年・F)がミスマッチを突いてインサイドを攻め立て、#41前田のリバウンドシュートも続いてじわりと点差を広げた。3Q開始早々#24遠山(2年・F)がドライブからバスケットカウント獲得、#41前田の3Pも決まり、東洋大が大きく16点のリードを奪う。

 しかし3Q残り5分半、順天堂大は#51田代がジャンプシュート、チャージングをもらうテイクチャージにと攻守共に活躍。16点差を2分間で一気に5点差に縮める爆発力を見せ、東洋大にタイムアウトを取らせる。しかし東洋大も逆転はさせず、4Qに入っても5点前後のリードを保ち続けた。対する順天堂大も食らい付き、何度離されそうになっても盛り返す。すると我慢した順天堂大は、#23泉の3連続ジャンプシュートで残り2分半ついに3点差にし、試合は分からなくなる。#41前田がリバウンドシュートを決めるも負けじと#99小川が速攻に走り、3点差のまま試合時刻は残り1分を切った。するとこの勝負どころ、東洋大は#6村上が値千金の3Pをフィニッシュ。これでリードを3点から6点差に広げ、試合を決定づけた。結局69-75で勝利は東洋大の手に。東洋大の2部9位、順天堂大の2部10位が決まった。

東洋大:4勝13敗
順天堂大:2勝15敗

写真:順天堂大・小薗井は積極的に攻めて16得点。

※東洋大・尾崎選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【国士舘大が関東学院大相手に快勝】
121027sou.jpg ラスト2試合を残し、悲願の3位入賞も見えてきた国士舘大。この日は出だしから全開で関東学院大を圧倒した。立ち上がり、国士舘大はエース#11平田(4年・G)が絶好調で、テンポよくミドルシュートを決めていく。#13曹(4年・C)も関東学院大#10エリマン(2年・C)相手にインサイドで仕事をさせず、1Qで26-11とリードを奪うと、2Qもインサイドを攻めて手を緩めない。関東学院大は#3前川(2年・GF)が2本の3Pを決めるも、43-24で試合を折り返す。

 3Q、#7荒木(3年・F)の3P、#81横瀬(3年・G)のドライブで10点差に関東学院大が詰め寄るが、大事な場面で#13曹がバスケットカウントを得るなど仕事を果たす。4Q、関東学院大は#7荒木が2連続で3Pを決め8点差と一桁に詰め寄るが、最後は#14髙橋(3年・G)や#13曹がフリースローを決めていき、国士舘大が再度突き放して、84-68で試合終了。何度も追い上げは許したものの、相手に一度もリードを奪わせない試合運びで国士舘大が快勝した。これで国士舘大は11勝6敗で単独3位に。関東学院大は8勝9敗で中位のチームと星が並んだ。

国士舘大:11勝6敗
関東学院大:8勝9敗

写真:国士舘大は曹(写真)が29得点、平田が30得点と両エースが機能。

※国士舘大・髙橋選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【駒澤大も粘るが最後に流れを掴んだ中央大が競り勝つ】
121027makisaka.jpg中央大駒澤大の上位対決は、接った展開が続き白熱したが、中央大が75-71と僅差で競り勝った。

 駒澤大は中央大相手に序盤からゾーンディフェンスを敷いた。中央大は外角シュートに当たりが来ないが、#20小野(4年・F)や#24塩谷(3年・PF)がオフェンスリバウンドに粘ってコツコツと加点。#14渡邉(4年・F)の3Pも2本決まりリードを広げた。しかし駒澤大も#7馬場(4年・SF)の3連続ミドルシュートで譲らず、15-19で入った2Qもすぐさま#5槇坂(4年・SG)らの得点で同点に持ち込む。中央大は2Q残り8分半の時点でエース#20小野が3つ目のファウルを吹かれてブレーキがかかり、ゾーンに対してシュートも決めきれずにオフェンスが停滞。だが一方の駒澤大もファンブルやトラベリングが続き、両者我慢の時間帯となった。終盤#11佐々木(3年・SF)がリバウンドシュートを決め、32-36と駒澤大がリードして試合を折り返す。

 3Q、中央大は好調の#14渡邉が3Pを次々決めて勢いに乗る。反対に駒澤大はアウトサイドが再三リングに弾かれ、中央大の好守にペイントエリアも攻めれない。7分以上の間無得点となってしまい、その間3P攻勢を続けた中央大が11点差をつけて3Qを終えた。

 だがここから駒澤大も粘った。中央大#20小野らが決めていくジャンプシュートに#5槇坂が3Pで返していき、点の取り合いに真っ向から挑む。中央大はこの大事な場面でフリースローの確率が悪く、その間#7馬場のタップシュートや#8鈴木(4年・G)の価値ある3Pで駒澤大が残り4分3点差に。中央大のタイムアウト後も、#5槇坂がバスケットカウント、3Pと縦横無尽の活躍を見せ、残り3分切って64-67と駒澤大が逆転。しかし中央大もすかさず#11入戸野らの得点で残り2分同点にし、試合はどちらに転ぶか分からなくなる。

 ここで試合を動かしたのは、中央大#24塩谷の怒涛の速攻劇。まず速い展開からバスケットカウントを得ると、続けて苦しい体勢からシュートをねじ込み5点リード。さらに相手のターンオーバーから走って#24塩谷のアシストから#14渡邉が決め、勝負所のわずか45秒の間に一気に7得点積み上げた中央大が優勢に立った。残り時間は1分となり、駒澤大もファウルゲームにいくが再び追い詰めるには至らず。最後の最後でお家芸の速い展開を出した中央大が勝利を引き寄せた。駒澤大は何度も中央大を苦しめたが、勝負所の展開は中央大が一枚うわ手だった。駒澤大はこれで国士舘大に白星一つリードされ、入替戦進出が苦しい状況になった。

中央大:14勝3敗
駒澤大:10勝7敗

写真:4Q、駒澤大・槇坂の活躍は中央大を苦しめた。

※中央大・渡邉選手、塩谷選手のインタビューは「続きを読む」へ。

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EDIT  |  23:40  |  2012リーグ戦2部・3部/入替戦  |  Top↑

2012.10.25 (Thu)

【2012リーグ2部】10/21レポート

白鴎大が中央大を下し首位に躍り出る
重要な3位や8位の座を懸けた争いも白熱


 1部同様に佳境を迎えている2部リーグ。この日最も注目を集めた中央大白鴎大の首位決戦は、1巡目同様白鴎大が差をつけて勝利し、再び首位に立った。一方、3位に位置する駒澤大慶應義塾大に苦杯。4位の国士舘大は勝利したため、この2チームが同率で最終週の2試合に臨むこととなった。また5位の法政大関東学院大に敗れ、入れ替え戦進出が更に遠のいた。神奈川大順天堂大に競り勝ち、あと1勝で2部残留が決定する状況となった。

 国士舘大東洋大の対戦は、国士舘大が好ディフェンスを披露して前半で東洋大を置き去りに。後半に入って東洋大が追い上げるものの、これをかわした国士舘大が勝利を収めた。

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【4Qに法政大をとらえた関東学院大が逆転勝利】
121021SHIMOYAMA.jpg まだ1部チームとの入れ替え戦の可能性が残っている法政大は、関東学院大との対戦となった。立ち上がりは関東学院大ペース。#10エリマン(2年・C)のインサイドを有効活用し、順調にスコアを伸ばす。しかし法政大も#5松澤(2年・C)がやり返す形で得点。#0高田(3年・PG)の3Pで逆転し、#16沼田(1年・C・湘南工科大附)のバスケットカウントも出て突き放す。この後も攻め立てた法政大が1Qで早くも2桁の点差を得ると、2Qも点差を維持。ベンチメンバーもバランス良く得点していき関東学院大に付け入る隙を与えず、12点リードで前半を終了する。

 しかし関東学院大も3Qに立て直す。前半からリバウンド面で活躍を見せていた#15下山(3年・CF)がベンチに下がったエリマンの穴を埋める活躍で追い上げを開始。法政大は#21加藤寛樹(4年・CF)や#16沼田が3点プレーを見せるものの、他の選手での得点が伸び悩み前半の勢いに翳りが見え始める。そして4Qに入ると、関東学院大がラッシュを開始。#10エリマンのポストプレーに続いて#81横瀬(3年・G)がフリースローを2本揃えて追い上げ、残り6分20秒に#7荒木(3年・F)の3Pで1点差に。関東学院大はなおもオフェンスの手を緩めず、#10エリマンのバスケットカウントで逆転に成功。ワンスローも決めると、#38蜂谷(1年・GF・聖和学園)もインサイドで粘って得点し一挙に追い越す。法政大は#0高田がシュートを決めていき反撃するものの、勢いは関東学院大。#81横瀬のタフショットも決まって盛り上がる。法政大は最後にファウルゲームを仕掛けるが、なかなかシュートを決め切れずタイムアップ。77−72で関東学院大が逆転勝利を果たした。リーグ中盤までは好位置につけていた法政大だが、この敗戦で3位以上の可能性がまた小さくなってしまった。

関東学院大:8勝8敗
法政大:8勝8敗

写真:ファウルのかさんだ#10エリマンを一時ベンチに下げた関東学院大。しかし#15下山がエリマン不在の時間をつないだ。


【順天堂大が粘るも、神奈川大が2部残留へ価値ある1勝】
121021MASUKO.jpg 早く2部残留を決めたい神奈川大と、既に3部チームとの入れ替え戦が決まっている順天堂大の試合は、白熱した競り合いとなった。リードを得た時間が長かったのは順天堂大。#99小川(3年・F)の3Pで幸先良く先制すると、ゾーンも交えたディフェンスで神奈川大に簡単にゴールを割らせない。#7古橋(3年・SF)の得点で一時は追いついた神奈川大だが、順天堂大も#33喜久山(2年・F)の3Pや#23泉(3年・F)のインサイドですぐにリード。神奈川大は#29田村(3年・PF)が1Qで3ファウルとなり苦しい展開に。2Qに入ると神奈川大も厳しいディフェンスを見せるが、互いにファウルが増えて主力選手を温存せざるを得ない。その中でも順天堂大は#17杉本(4年・F)や#22飯田(4年・F)といったベンチメンバーの得点で僅かながらリードを保ち続けて前半を36−33としてみせた。

 3Qも互いにファウルがかさむ中、神奈川大が決めて点差を縮めれば、その都度順天堂大がシュートを決め返す接戦が続く。神奈川大は6分過ぎに#98大石(2年・PG)がフリースローを1本決めてようやくこの試合初めてリード。#7古橋もリバウンドをねじ込んで続くが、順天堂大は食らいつき、#96佐藤(2年・F)の活躍で再逆転。最後は#37千葉(2年・G)が貴重な3Pを決めて4点リードでラスト10分に突入する。しかし、4Qは神奈川大が流れを呼び込んだ。順天堂大#37千葉に3Pを許すが、#21増子(4年・SF)の3P、#11丸山(2年・PF)のゴール下、#7古橋のミドルで2分のうちに同点に。順天堂大タイムアウトとなるが、神奈川大の勢いは止まらず#98大石と#21増子が相次いでスティールから走って得点を決める。これで順天堂大は失速。神奈川大は#21増子がアグレッシブに攻め立て得点を重ねていき、リードを維持。このまま試合は91−79で終了し、神奈川大が2部残留へ大きく前進した。

神奈川大:7勝9敗
順天堂大:2勝14敗

写真:神奈川大は増子が33得点と気を吐き、チームを牽引した。


【注目の首位攻防戦は1巡目同様白鴎大が快勝】
121021SHIRAHAMA.jpg この日の第4試合は首位・中央大と2位・白鴎大の直接対決。勝った方が首位に立ち、2部リーグ首位通過とインカレ出場に大きく近づくだけに、会場には多数のギャラリーが詰めかけた。

 立ち上がりは中央大がリードを得た。#22山田(3年・PF)が#30アビブ(4年・C)を上手くかわして得点すれば、#20小野大貴(4年・F)のジャンパー、#11入戸野(4年・PG)も技ありのシュートを決めていく。一方白鴎大は中央大の好ディフェンスを前にオフェンスが単発に。それでも武器のゾーンディフェンスが効き始めると、中央大も得点が止まる。ロースコアの展開の中、白鴎大は#30アビブがバスケットカウントを得て逆転。中央大は前週負傷した#16佐藤(4年・PG)を強行出場させるが、生命線のアウトサイドに当たりは来ない。白鴎大は#15白濱(3年・F)と#3横塚(4年・G)がシュートを決めて立ち上がり10分で4点のリード。2Qに入ると一気にペースを掴んだ。#30アビブのインサイド、#15白濱のカッティングからの合わせで差を開く。中央大はオフェンスでリズムを失い、#30アビブや#15白濱にリバウンドシュートを決められるなどで引き離される。ようやく#16佐藤がこの日チーム1本目の3Pを沈めるが、この時点でダブルスコアの展開となった。白鴎大はオフェンスで細かいミスが散見されたものの、中央大のアウトサイドを遮断しこのQの失点は僅かに7。38−19という一方的展開で前半を終えた。

121021WATANABE.jpg 後半に入っても白鴎大が主導権を掌握し続ける。#30アビブがエリア内を制圧。#5柳川(3年・F)も速攻を決めて順調に得点を重ねていく。だが、中央大は残り4分半タイムアウトから修正。#20小野大貴が#15白濱から3ショットのファウルを得ると、3本とも決めてここから反撃。積極的に仕掛けてフリースローを獲得し、何とか切れずについていく。それでも白鴎大は#10田中(3年・G)の3P、#5柳川の力強いレイアップが出て3Q終了時点で21点のリードを獲得。ほぼ勝利を手中にした。ただ、この日の中央大は最後まで諦めなかった。#14渡邉が4Qに爆発。このQだけで5本の3Pを沈めて底力を見せる。しかし、白鴎大は#30アビブのポストを使って2桁の点差を維持し続ける。ばたついたものの終わってみれば83−66で快勝した。

 2位に後退していた白鴎大は、この1勝で再び首位に返り咲いた。時間帯によって陣形の変化する変則ゾーンが、今回も中央大相手に強力に効いた。しかし、まだ最終週に慶應大・駒澤大という簡単には勝たせてくれないチームとの対戦が残っている。ここで気を緩めることなく星を更に伸ばし、首位通過を決められるかどうかが重要だ。

 中央大は、2Qの失速が大きく響いた。負傷の主将・佐藤も交代出場するなどしたが及ばず、試合終了後に引き上げる選手の多くの目には涙があった。しかし、まだ1位通過の可能性が消えたわけではなく、入れ替え戦については進出が確定している。勝負が決した4Qにも諦めず渡邉が渾身の3Pを沈めてチームを鼓舞し続けた。この日の最後に見せた意地を良い形で持続させたいところだ。

白鴎大:13勝3敗
中央大:13勝3敗

写真上:前半に積極性を見せた白鴎大・白濱。アビブに次ぐ19得点を記録した。
写真下:最終4Qに3Pを連発した中央大・渡邉。中央大は敗れたものの、最後まで気持ちを切らさずに奮戦した。それだけにこの敗戦が重くのしかかった。

※白鴎大・石川選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【シュート絶好調の慶應大が駒澤大を振り切る】
121021OMOTO.jpg 勝って3位をキープさせておきたい駒澤大。だが、この日は慶應義塾大相手に得意のシューティング合戦に持ち込むものの序盤から後手を踏み、3Qに突き放されて敗戦を喫した。

 序盤から慶應大ペースの試合だった。#5槇坂(4年・SG)に立ち上がりすぐに1本決められるが、#18大元(1年・G・洛南)の2本のジャンパーですかさず逆転し、その後もトントン拍子で得点を重ねる。駒澤大は#55近藤 大(4年・PG)を中心に慶應大ディフェンスの僅かな隙をついてシュートを決めていくが、その都度#8蛯名(3年・G)や#16伊藤良太(2年・G)がシュートを決め返していく。駒澤大は1Q終盤に背負った14点ビハインドを2Q終了間際に6点差にまで戻すが、慶應大#16伊藤良太にブザービーターを決められ8点差を追いかける形で前半を終えた。

 若いチームということもあって、このリーグ戦はどこかで失速する場面も見受けられる慶應大だが、3Qに入ってもシュートが好調。#16伊藤良太と#18大元、両名の活躍で一気に引き離す。4分に#18大元に3Pを決められ13点差となったところで駒澤大はタイムアウトを使うが、直後に#5槇坂が3つ目のファウルで流れを引き寄せられない。ゾーンディフェンスを敷くものの#14権田(2年・F)や#8蛯名にも3Pが飛び出して更に点差が広がった。試合はその後、この20点近くの点差のままシュートの入れ合いで推移し、最終的には116−99となって、慶應大の勝利で終わった。

 慶應大は蛯名の復帰も大きく、ここ4戦で3勝と状態を上げてきた。未だ8位で3部3位との入れ替え戦圏内にいるものの、最終週をしっかり締めて結果を待ちたいところ。駒澤大は手痛い1敗で国士舘大と同率に。直接対決で2勝しているため3位は維持しているが、最終週に上位2チームとの対戦を控え、1部3位との入れ替え戦へ向けて厳しい状況に立たされた。

慶應義塾大:6勝10敗
駒澤大:10勝6敗

写真:高確率でシュートを沈めていった慶應義塾大・大元。ルーキーながら、既にチームに欠かせない存在となっている。

※慶應義塾大・伊藤選手のインタビューは「続きを読む」へ。

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EDIT  |  13:56  |  2012リーグ戦2部・3部/入替戦  |  Top↑

2012.10.24 (Wed)

【2012リーグ3部】10/21レポート(最終日)

江戸川大が悲願の創部初優勝!
立教大・玉川大と共に2部との入替戦へ


121021usui.jpg 10月21日、1・2部より一足先に3部はリーグ戦最終日を迎えた。3部リーグの仕組みは1部や2部とはやや異なり、1次ステージで12チーム間の総当たり戦を行った後に、2次ステージで上位・下位リーグに分かれ6チーム間で再戦する。上位リーグでは、1次ステージ3位だった立教大が2次ステージ5戦全勝で巻き返し、優勝も手の届く範囲に。優勝決定は最終試合の江戸川大玉川大の結果次第となった。迎えた最終戦は、白熱した展開ながら77-63で江戸川大が玉川大を圧倒。江戸川大が1次ステージ破竹の10連勝の貯金もあって優勝は譲らず、歓喜に沸いた。

 上位リーグ第1試合、8勝7敗の東京成徳大と7勝8敗の國學院大の試合は、序盤で東京成徳大がリードするも#7丸山(2年・SG)らが奮闘した國學院大が怒涛の追い上げを見せて接戦に。だが東京成徳大が#39木野(4年・SF)の2連続3Pで再び勢いに乗り、74-68と今季ラストゲームを勝利で飾った。第2試合立教大と東京経済大の試合は、立教大が序盤から速い展開で点差を開き、終盤は下級生らも出場させて会心の試合運びで109-67。上位リーグからは、江戸川大・立教大・玉川大の3強が2部との入替戦へ進出することとなった。
 
 一方、下位リーグも白熱した。前日の時点で上智大埼玉大の自動降格、成城大の入替戦行きは決まっていたものの、東京農業大国際武道大が7勝8敗で並び、最終日の直接対決は負けた方が4部との入替戦へ進む負けられない戦いに。試合は前半こそ国際武道大がリードしたが、東京農業大が後半逆転して88-71で勝利。東京農業大が下位リーグ2位となって1位の山梨学院大と共に入替戦をまぬがれ、国際武道大は2年連続で4部との入替戦に進むこととなった。

写真:優勝を成し遂げ、嬉し涙で顔をゆがめる江戸川大#7臼井。3部リーグMVPを受賞した。

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【高さ・強さで勝る江戸川大が玉川大を下し優勝】
121021toida.jpg 上位リーグ第3試合は、江戸川大玉川大の対戦。どちらもすでに入替戦進出は決定していたが、江戸川大はこの試合に勝たねば優勝は掴めない。だが対する玉川大も目の前での優勝決定をなんとか阻止し、入替戦に向けて弾みをつけたい気持ちは強かっただろう。試合は両者の意地がぶつかり合った好ゲームになった。
 
 開始から一進一退の攻防が続き点差が開かない。だが1Q終盤に、江戸川大のフィジカルの強さが炸裂。#3王(1年・C・柏日体)、#44田中(3年・G)、#88内田(3年・F)が畳み掛けるように3連続でバスケットカウントを獲得し、一気に7点のリードを奪って均衡を破った。玉川大は勝負強さを持つ#32冨永(2年・PG)がブザービーターで締めるが、13-18と追う展開になる。

 2Q、玉川大は#6戸井田(4年・PG)が好ディフェンスで相手のチャージングを誘い、攻めては#34塚越(4年・SF)や#45横沢(3年・C)がミドルシュートを決めていく。江戸川大はオフェンスリバウンドに粘るがノーマークのゴール下を落とすなどミスも増え、開始3分間無得点となる間に逆転を許した。しかしタイムアウト明けすかさず#7臼井(4年・F)が3Pを決めて同点に戻すと、そこから互いに点が伸びない我慢の時間帯に。すると#1粂川(4年・G)がスピーディーな展開に持ち込んだ江戸川大がじわりとリードし、#9中村(4年・F)の3Pもチームを勢いづける。玉川大は江戸川大にリバウンドに飛び込まれ思うように素早い切り替えができず、持ち味であるディフェンスから速攻の形が出ない。自ずと得点がアウトサイドと一対一に頼らざるを得なくなり、単発な攻めが続いてしまった。このQ10得点しか奪えず、23-34と江戸川大がリードを二桁に乗せて試合を折り返す。

121021usui2.jpg 3Qに入ると、開始1分で玉川大はインサイドの要である#45横沢が4ファウルになり苦しくなる。それでも#34塚越の力強い1on1や#6戸井田、#32冨永の3Pで点差を縮めるが、江戸川大も勢いを切らさない。残り5分には速攻で#7臼井がダンクを決めるビッグプレーも出て再度点差を二桁に。玉川大も途中出場の#30蔦木(2年・PF)が連続得点で奮闘し起用に応えるが、江戸川大は#1粂川から#3王へのホットラインが機能し、残り2分には#7臼井・#1粂川が立て続けに3Pを決めて43-57と突き放した。45-58で入った4Qも、依然として江戸川大が主導権を握る。江戸川大は「うちの売り」(#1粂川)というにぎやかな応援がコートの5人を後押しし、それに応えるように#1粂川や#7臼井もシュートを決めるたびに大きくガッツポーズ。玉川大は#5中野(2年・PG)や#0畠山(3年・G)の速攻が出て9点差にはするがその先が続かず、残り3分には#91門田(2年・SF)と#45横沢が連続でファウルアウトになった。優位に立った江戸川大がそのまま押しきり、63-77で試合終了。タイムアップのブザーと同時に#1粂川が大きくボールを上に投げると、チームメイトもコートになだれ込んで優勝の喜びを爆発させた。

 江戸川大は14勝2敗で創部初の3部優勝。昨年は3Pを強みとした“シューター軍団”だったが、今年は「全体的にサイズアップして、自分たちの強みは高さとフィジカルだと強調してやってきた」(#1粂川)ことで躍進した。新人王を受賞した200cmの#3王を筆頭に、2番~4番ポジションも190cm前後の高さがあるのは3部を勝ち抜く上で大きなポイントとなった。一昨年・昨年と入替戦で敗退する悔しさを味わっており、「三度目の正直」と今年に懸ける気合いは十分。3部覇者の称号を手にし、満を持して入替戦へと臨む。

 玉川大は、昨年よりさらに小柄なチームになったが、サイズを補って余りあるチームディフェンスはリーグ屈指。エース#34塚越の勝負強さや、人材豊富なガード陣の活躍もあって11勝5敗で勝ち抜き3位につけた。この日はリバウンドに飛び込まれ、ファウルトラブルに陥り自分たちのスタイルを思うように出せなかったが、それでも10点前後で食らい付く粘りは見られた。2部8位とタフなゲームになるだろうが、入替戦でも奮闘を期待したい。

写真上:試合に絡む数少ない4年生としてチームを引っ張る玉川大#6戸井田。アグレッシブなディフェンスも光った。
写真下:豪快にダンクシュートを決めた江戸川大・#7臼井。

※立教大・小宮山選手、江戸川大・粂川選手のインタビュー、試合と閉会式の写真、個人賞の結果は「続きを読む」へ。
 

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EDIT  |  16:39  |  2012リーグ戦2部・3部/入替戦  |  Top↑

2012.10.20 (Sat)

【2012リーグ2部】10/20レポート

中央大、白鴎大の上位2校は手堅く勝利
順天堂大は3部との入れ替え戦へ


121020kondo.jpg 終盤を迎えてもまだ2部の順位は混沌としている。この日は上位校がほとんど大差をつけて勝利し、大きな変動はなかった。2勝にとどまる東洋大と順天堂大は、あとひとつ負ければ3部との入れ替え戦行きが決まる状況。東洋大は終始アグレッシブに戦い踏みとどまったが、順天堂大は敗北し、入れ替え戦行きが決まった。ただ順位はまだ確定ではなく、残り試合もベストを尽くすことが求められる。

 駒澤大順天堂大は、1Qに#8鈴木(4年・G)の2本の3Pを始め、#55近藤 大(4年・PG)が次々フリースローを獲得。26-17とリードを得る。2Qの頭に順天堂大も#3小薗井(2年・G)や#23泉(3年・F)のシュートなどで盛り返すが、駒澤大のオフェンスを止めることができず。駒澤大は終盤にはベンチメンバーを全員出場させて余裕の勝利で3位を手堅く守った。順天堂大は残り3試合を全勝しても現在5勝の慶應義塾大に直接対決で負けているため越えることはできず、入れ替え戦行きが決定。残りも内容を高めて入れ替え戦に臨むことが大切だろう。

写真:31得点の駒澤大・近藤 大。このまま3位を死守して入れ替え戦へ進めるか。4年の多い勝負の年だけに残り試合にも注目したい。

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【終始アグレッシブに攻めた東洋大が3勝目】
121020ozaki.jpg あとひとつ負けると入れ替え戦行きが決まってしまう東洋大が、関東学院大相手に気を吐いた。1Qからシュートが好調に入った東洋大は#7筑波(2年・F)を中心に得点を重ね1Qは16-23。関東学院大は#3前川(2年・GF)、#38蜂谷(1年・GF・聖和学園)が個人技で入れるが出遅れる格好になった。2Qも東洋大は固いディフェンスで相手を自由に動かせず、#41前田(4年・F)の3P、#3尾崎(3年・C)のバスケットカウントなどがチームを引っ張る。攻め手がない関東学院大は#7荒木(3年・F)の3Pがようやく当たり始めるが、#3前川が負傷で一時ベンチに下がるなどもあって流れを作り出せず、31-47と差をつけられての前半終了となった。

 後半に巻き返したい関東学院大だが、外角のシュートも当たりが来ず、インサイドでもリバウンド勝負に敗れるなど良いところが出ない。さまざまにメンバーを入れ替えるも巻き返しにつながらず最後までシュートを決め続けた東洋大が64-86で勝利。

 東洋大は中・外のバランスが良く筑波が28点、尾崎が22点と奮闘。エリマン相手に簡単にはリバウンドを取らさず、相手オフェンスの起点もディフェンスでしっかり抑えて優位に立った。東洋大は残り3試合を全て勝利し、条件さえ整えばまだ入れ替え戦回避は可能。自らのベストを尽くすだけだ。関東学院大は村田の離脱が響き、流れを変える決め手を欠いてしまった。

東洋大:3勝12敗
関東学院大:7勝8敗

写真:22得点の東洋大・尾崎。オフェンスリバウンドでの粘りも光った。


【中央大が神奈川大を寄せ付けずに勝利】
121020sioya.jpg 主将の佐藤(4年・G)が前週の試合で負傷し、この試合は欠場した中央大。しかしそうした不安は全く感じさせずに、神奈川大相手に快勝を収めた。

 試合序盤は神奈川大が先手を取った。中央大がミスをするのとは反対に#7古橋(3年・SF)が幸先良く3Pを沈める。しかし中央大も焦らず返し、#24塩谷(3年・PF)のバスケットカウントや#21大野(3年・F)の速攻も出て、1Qの最後には#20小野(4年・F)が倒れながらブザーギリギリでシュートをねじ込み、18-12とリード。2Qもそのまま中央大が得点を続けるのに対し、神奈川大はオフェンスが重い。#21増子や#7古橋に簡単にボールが渡らず、シュートの機会そのものが少ない状態。中央大の怒涛のオフェンスに引き離され、42-26と2Qで中央大が一気に引き離した。

 中央大は後半も攻撃の手を緩めず、次々と神奈川大のネットを揺らし、4Qには控えも出場させて81-63の大差の勝利。精神的支柱である佐藤抜きでも全員がバランス良く得点して、神奈川大を寄せ付けなかった。次は首位攻防戦となる白鴎大との対戦。この勝利を弾みにできるか。

 神奈川大は入れ替え戦から一歩でも遠のきたい状態だけに、ここからの1敗は自らの首を締めかねない。この日は両ウイングが抑えられ、点数が伸びなかった。田村の復帰など明るい話題もあるだけに、残りの3試合で結果を出したい。

中央大:13勝2敗
神奈川大:6勝9敗

写真:スタメン起用の中央大・塩谷。高い身体能力でリバウンドに絡み、ここ数試合ではアウトサイドも好調。


【白鴎大が手堅く勝利し法政大は5位へ後退】
121020YANAGAWA.jpg 白鴎大法政大の一戦は、一戦目の対戦同様、法政大が追い上げるも追いつけずといった展開に終始した。

 試合序盤は#2石川(4年・F)、#3横塚(4年・G)、#5柳川(3年・F)と立て続けに白鴎大が得点。法政大は中で攻められず外頼みになり#27岩崎(4年・SG)、#21加藤寛樹(4年・CF)といった面々が決めていくも#0高田(3年・G)が1Qで2ファウルと苦しい展開。しかし交代した#35山岸(1年・G・福島商)の3Pもあって食い下がり、1Qは25-24の白鴎大1点リードに。この流れを維持したい法政大だが、白鴎大#30アビブ(4年・C)にオフェンスリバウンドで何度もゴール下を決められ、じわじわ離される。白鴎大は#3横塚の3Pもあって10点のリードに成功。法政大は#35山岸が2本目の3P、#24加藤寿一(1年・F・法政二)のシュートなどで42-36とやや追い上げて前半終了。

 3Qの出足は白鴎大が連続ターンオーバー。この隙に法政大が点差を詰めて1点差に迫る。しかし#15白濱(3年・F)の連続得点、#5柳川のシュートで引き離し、法政大がファウルを重ねる間に#5柳川が連続3Pを決めて再び白鴎大が10点以上のりードに。4Qには粘る法政大相手に#30アビブが高さで優位性を発揮。バスケットカウントを連発して相手の勢いをそぎ、87-76で白鴎大が逃げ切った。

 法政大はインサイドでの差が大きく出た。リバウンドは白鴎大より12も少なく、ゾーンもあってどうしても外に頼りがちになった。白鴎大は手堅く勝利。次の中央大戦が首位攻防の鍵を握る。

白鴎大:12勝3敗
法政大:8勝7敗

写真:白鴎大・柳川は24得点。アビブのシールによるベースラインへのドリブルは確実かつ定番の攻め。外のシュートもうまく、この選手をどう止めるか相手チームには厄介だ。


【巻き返した国士舘大の逃げ切り勝利】
121020sou.jpg この日、唯一の競り合いとなった慶應義塾大国士舘大。前半は慶應大が主導権を握った。インサイドの#13曹(4年・C)を堅く守り、ターンオーバー奪うと得意の早い展開から得点してリードを保つ。国士舘大は#22原(1年・F・習志野)、#11平田(4年・G)の得点で追い上げ、1Qは19-18。2Qは#18大元(1年・G・洛南)の3P、#7本橋(3年・CF)の奮闘もあり、再び慶應大が勢いづく。パスもうまく回り国士舘大のゾーンをものともしない。41-32と9点リードで前半を終えた。

 3Qは国士舘大が盛り返した。慶應大のシュートが外れたところからディフェンスしバウンドを確保し、#15松島(3年・G)連続速攻。慶應大はオフェンスの足がやや止まってしまい、ディフェンスでもファウルが続いて、#13曹のバスケットカウントで国士舘大に逆転されてしまう。それでも僅差でついていくが、国士舘大は交代した#5伊藤(3年・G)が速攻、アシスト、Qの最後に3Pを決める活躍などもあって53-60と国士舘大リードで4Qへ。

 4Qも慶應大はディフェンスでのファウルが続き、オフェンスもうまく回らない。国士舘大はディフェンスの激しさを増し、慶應大からターンオーバーを奪っていく。しかし#16伊藤(2年・G)が流れを変える3Pを沈め、#18大元もそれに続くと一時は11点あった差を残り4分で5点差に詰める。国士舘大はフリースローを得るがやや確率が悪く、スローインで5秒を犯すなど慶應大の粘りに追い上げられていく。慶應大は残り13.6秒に#16伊藤の3Pで4点差。2.8秒に#7本橋のバスケットカウントで78-81と3点差にするが、最後は#11平田が冷静にフリースローを決めて78-82。国士舘大が逃げ切った。

 国士舘大は終始ゾーンで慶應大の足を封じにかかった。慶應大は前半はうまく崩したが、後半に足が止まりがちになって自らのファウルでも流れを崩した。残りは上位対戦となり険しい道程。新人戦のようなチームでこのリーグに挑み、際どい勝負を落とし続けている。しかしこれを越えなければ次はない。残り3試合で自ら崩れないようにするのが重要だ。

121020hirata.jpg 国士舘大は法政大が敗北したことで単独4位に浮上。中央大にも勝利し、ようやく波に乗ってきたように見えるが平田「その日いいかどうかは始まってみなければ分からない」と、常に調子を維持できるかどうか、チームの状態をコントロールしきれないのも実情のよう。それでも「去年の方が調子が良かった」という平田はチームに得点が欲しいところでは確実にシュートを決めていき、流れを持ってくる活躍を続けている。「残り3試合を勝って入れ替え戦に行きたい」という思いを形にできるか。残りも要注目だ。

国士舘大:9勝6敗
慶應義塾大:5勝10敗

写真上:前半は沈黙した国士舘大・曹だが、終盤に体を張ったプレーでファウルを獲得。そのサイズ、力強さは簡単には止められない。
写真下:平田は1Qからシュートを快調に沈めた。アウトサイド、中へのドライブと多彩なオフェンスで的を絞らせない。平田が調子が良い日は国士舘大は強い。

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2012.10.18 (Thu)

【2012リーグ2部】10/14レポート

国士舘大が単独首位の中央大に土をつける
見逃せない順位争いも佳境へ


 この日国士舘大中央大から金星を挙げた。これで中央大は2位の白鴎大と星の差が一つになり、首位争いもまだまだ分からない状況に。次週の直接対決は見逃せない勝負となる。中位も互いに星を奪い合い拮抗している。駒澤大が今週2勝し単独3位に浮上したものの、まだ白鴎大や中央大といった強豪校との対戦を残し、僅か1勝差で法政大国士舘大も追走。3位の枠もまだ予断を許さない状況が続く。

 法政大順天堂大の対戦は開始から拮抗した展開が続いたが、2Qから主導権を握った法政大が先行。順天堂大は得点源の#23泉(3年・F)がファウルトラブルに陥り、前半好調だった#96佐藤(2年・F)が怪我でベンチに下がったこともあって3Q残り3分には大きく20点差をつけられた。しかし3Q終盤に怒涛の4連続得点で点差を縮めると、4Qも勢いそのままに#99小川(3年・F)の3Pで5点差に詰め寄る。だがその後も相手を捕らえるあと1本が出ず、5点前後から点差を縮められない。法政大は我慢の時間帯を乗り切り、終盤#27岩崎(4年・SG)のダメ押しの連続シュートで再度突き放すことに成功。そのまま法政大が盛り返して85-68で勝利した。順天堂大は勢いのある時間帯も長かったが、3勝目とはならなかった。

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【駒澤大が終盤抜け出し3位をキープ】
121014itohiromasa.jpg ここまで7勝6敗の関東学院大は8勝5敗の駒澤大と対戦。勝てば勝敗で並び同率3位に浮上できる大事な一戦だったが、競り合いを3Q終盤で抜け出した駒澤大がそれを退けた。

 関東学院大は前日の怪我で#30村田(3年・F)が戦線離脱し、主力のひとりを欠いた状態。しかし代わってスタメンに抜擢された#38蜂谷(1年・GF・聖和学園)が奮起し、ダブルクラッチでのバスケットカウント獲得など躍動感あるプレーでチームを引っ張る。対する駒澤大はシュートが単発に終わり出だしは後手に回った。しかし#8鈴木(4年・G)の3P、#7馬場(4年・SF)のハイローなど要所でシュートを決め、#7馬場のブザービーターで締めて1Qは19-19の同点。2Qに入り、関東学院大はリバウンドからセカンドチャンスで得点するも、駒澤大の好守に次第に得点が伸び悩む。ただ駒澤大も決定打に欠け、33-30と3点差で後半へ。

 3Q、開始から#10エリマン(2年・C)がインサイドで連続得点し関東学院大が逆転。駒澤大も#55近藤 大(4年・PG)が強気なプレー引っ張りリードし返すものの、#10エリマンが#5槇坂から3つ目のファウルを奪ってベンチに追いやると、マッチアップの代わった#38蜂谷がすかさずスティールやバスケットカウントで活躍し関東学院大が1点差に迫る。だがこの悪い流れを駒澤大は#55近藤 大、#8鈴木の連続得点で打開。ディフェンスでもコートに戻った#5槇坂が#38蜂谷をよく抑え、堅守から速攻に走った。得点ラッシュで駒澤大が一気に11点差をつけて3Qを終えると、4Qでも優位に立つ状況は変わらず。そのまま3Q終盤につけた点差を保ち、70-58で大事な一戦を制した。

 駒澤大はこれで5連勝を飾り単独3位をキープ。ここまで毎試合ほぼ40分近く出続けている主力の4年生たちも、リーグ終盤と言えど疲れを感じさせないランプレーを見せている。関東学院大は勝率を5割に下げて一歩後退。#30村田の怪我が残念だが、選手たちに奮闘は見られる。上位進出への望みを繋ぎたいところだ。

駒澤大:9勝5敗
関東学院大:7勝7敗

写真:駒澤大は先週日曜から#6伊藤(4年・CF)が復帰。リバウンドに奮闘した。

 
【東洋大の怒涛の追い上げを白鴎大が逃げ切る】
121014toyo.jpg 2勝11敗となかなか勝ち星が伸ばせない東洋大は、2位の白鴎大に挑んだ。先行したのは東洋大。ディフェンスを引き締め、#41前田(4年・F)や#7筑波(2年・F)の思い切りの良いシュートで勢いに乗った。「出だしが重要なチームなのに今日は良い入りができなかった」#3横塚)という白鴎大は後追いの形になり、#5柳川(3年・F)のシュートで僅差を保つもののあまり流れが良くない。2Qに入り徹底的に#30アビブにボールを集めてインサイドを狙うも、東洋大#34尾崎(3年・C)がそれをよく抑えてなお東洋大がリードを保った。

 だが東洋大がトラベリングなど自分たちのミスで勢いを途切れさせ、#34尾崎が3つめのファウルを吹かれると、白鴎大が息を吹き返す。ゾーンに対し次々3Pを決めて一気にリード。3Qに入り堅い守備で東洋大を5分間無得点に抑えると、その間#3横塚や#15白濱(3年・F)が鋭いドライブを仕掛け、好調の#5柳川が3本の3Pを決めて大きく20点以上の差をつけた。東洋大は連続のファウルで#34尾崎がファウルアウト。#4筑波も4ファウルで、このまま試合は白鴎大ペースで進むかと思われた。

 しかし東洋大もここから粘った。4Q、出だしから#41前田の連続得点で点差を縮める。主力を下げていた白鴎大は#30アビブ、#15白濱、#3横塚を相次いでコートに戻し立て直しを図るも、東洋大は連続3Pで勢いを切らさず、最大27点あった点差を残り3分には#6村上の3Pで9点差に。しかし白鴎大もタイムアウトを挟んで落ち着きを取り戻すと、それ以上の追撃を許さなかった。再び突き放して91-74で勝利。11勝目を挙げ、2位の座を守った。

 東洋大は連敗にはなったが、前週より良さも見えた週だった。毎試合のファウルトラブルは気になるが、激しいディフェンスや持ち前の機動力を活かした思い切りの良いシュートで噛み合った時は爆発力を発揮している。残り4試合、少しでも多く勝ち星を得たい。

 白鴎大は試合の中で波もあった。「もっと勝ちに貪欲にならないと」#3横塚。今年にかける想いから相当の練習量を積み重ねてきたと言うだけに、あとは強い気持ちでそれをコートで表現していくだけだろう。来週の対戦も気を引き締めたい。

白鴎大:11勝3敗
東洋大:2勝12敗

写真:東洋大は頻繁に集まりコミュニケーションを取っている。

※白鴎大・横塚選手のインタビューは続きを読むへ。

 
【激しい守りで国士舘大が中央大相手に大きな1勝】
121014onodaiki.jpg この日のハイライトゲームになったのが中央大国士舘大の一戦。国士舘大が中央大の追撃に耐え、大きな1勝を挙げた。

 試合によって波があり出だしが重要な意味を持つ国士舘大は、この日最高のスタートを切った。オフェンスリバウンドに絡んで中央大を簡単には走らせず、守りでは中を固めて相手の攻撃をシャットアウト。開始6分間で中央大はわずか2得点しか奪えず、2-12と大きく水を開けられる展開に。その上中央大は精神的支柱でもある#16佐藤(4年・PG)が足を痛めて交代を余儀なくされ、先行きに暗雲が立ち込めた。しかし国士舘大が3連続でファウルを犯した隙にフリースローで追い上げ14-16と差を縮めて2Qに入ると、#21大野(3年・F)や#5谷口(2年・F)の活躍で逆転に成功。国士舘大も#22原(1年・F・習志野)の活躍で再びリードし返すが、その原が直後に3つ目のファウルを吹かれるなどうまく突き放せず、試合は拮抗した。しかし国士舘大は終盤#9新田(2年・C)が#20小野(4年・F)をブロックして速攻を決め、#14高橋(3年・G)の3Pで締めて37-30とその差を7点に広げて試合を折り返す。

 3Q、中央大は果敢に#24塩谷(3年・PF)らがドライブを仕掛けるも、ファウルがもらえずタフショットが続いて得点が伸びない。しかし国士舘大もシュートが落ちてこのQは12-11と両者ロースコア。前半の点差をほぼそのまま残し、8点差で勝負の4Qに入った。

 迎えた最終Q、国士舘大は中央大のゾーンに点が伸び悩み、中央大が#20小野の速攻で開始早々2点差に詰め寄る。するとここから白熱した点取り合戦に。国士舘大#22原がジャンプシュートを決めればすかさず中央大#5谷口が3Pを決め返すという展開が続き、両者一歩も譲らない。しかし原に加えて#14高橋がジャンプシュート、#11平田(4年・G)が3Pで援護した国士舘大が一歩抜け出し、#9新田がリバウンドを拾って残り2分半で9点リード。苦しくなった中央大は反撃の3Pを打っていくも、ボールがリングに嫌われ流れは変わらず、そのまま国士舘大がリードを保って61-76で逃げ切った。 

 「チームで団結して勝てた」と国士舘大#9新田。オフェンス力の高い中央大を61点に抑えたアグレッシブなディフェンスは、練習の甲斐あって今やチームカラーのひとつになっている。選手一人ひとりが集中を切らさず、Bチームの応援も中央大の声をかき消すほどの大歓声でそれを後押しした。だが試合によって激しく波があることも自分たちで自覚しており、いかに実力をコンスタントに出せるかは課題だ。この1勝で上昇気流に乗れるか。

 前半で躓いた中央大は何度も追い上げたものの、国士舘大の勢いがそれを凌駕し、そのまま試合を覆すことはできなかった。互いに明るく声を掛けあい何度も立て直そうとする姿が見られたが、執拗なディフェンスに苦しいシュートが増えて自分たちのリズムを掴めず。手痛い黒星を喫し、次週以降の対戦がますます負けられない戦いとなった。

国士舘大:8勝6敗
中央大:12勝2敗

写真:中央大の得点源#20小野は#9新田の高さに苦戦した。

※国士舘大・新田選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【拮抗した展開を慶應義塾大が一歩抜け出す】
121014itoryota.jpg 8位の慶應義塾大と7位の神奈川大の対戦は、下位脱出を図るためにも両者気合いの入った相譲らない展開が続いたが、3Qで勢いを掴んだ慶應大が76-69で逃げ切った。

 開始から流れの奪い合いとなり1Qは16-14とほぼ互角。続く2Qで慶應大は激しい守りから序盤に6点のリードを奪うが、神奈川大も#21増子(4年・SF)がスピードあるプレーで対抗し、そこからは点差のつかない展開が続いた。両者ともに好プレーもあればミスもあって流れを掴みきれず、34-31と慶應大がわずかに3点リードして試合を折り返す。

 勝負のポイントとなったのは3Q。序盤はシーソーゲームが続いたが、#7本橋(3年・CF)の連続得点に#8蛯名(3年・G)の3Pが続いて慶應大が先行した。神奈川大も#98大石(2年・PG)らが速攻に走り点差を縮めるが、この勝負所で慶應大は#16伊藤(2年・G)が奮起。3Pを決め、すぐさま2連続で運びからそのままドライブに持ち込む強気なプレーでチームを引っ張る。神奈川大は#7古橋(3年・SF)のシュートに当たりが来ず、59-48と二桁ビハインドを負って4Qへ。

 4Q、これまでの試合は終盤に失速し逆転を許すことも多かった慶應大も、この日は上級生らの活躍で勢いを切らさない。#8蛯名、#7本橋がミドルシュートを次々沈め、残り6分半には16点リードにまで点差を広げた。神奈川大はここから#21増子のバスケットカウントや#7古橋の3Pを含む怒涛の連続得点で9点差に詰め寄ったが、慶應大も#16伊藤が3Pを決めて点差を2桁に押し戻す。その後も神奈川大が追い上げては慶應大がそれを退ける展開が続き、点差を保った慶應大が逃げ切って勝利を手にした。

 慶應大はリーグ戦初の連勝で今週を終え、長く続いた暗闇からやや明るい光明を見出した。チーム上昇の鍵は上級生がいかに仕事を果たすかだった。下級生の奮闘に要所での上級生の活躍が融合できれば、自ずと結果もついてくるだろう。神奈川大は先週から白鴎大戦・東洋大戦と接戦を勝ち抜いてきたものの、3連勝とはならずに7位を抜け出すことはできなかった。しかし#29田村(3年・PF)が復帰するなど明るい兆しはある。次週の中央大戦で一矢報いることができるか。

慶應義塾大:5勝9敗
神奈川大:6勝8敗

写真:奮闘が見られる慶應大#16伊藤は1プレー1プレーに気迫がこもっていた。

※慶應義塾大・本橋選手のインタビューは「続きを読む」へ。

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EDIT  |  13:24  |  2012リーグ戦2部・3部/入替戦  |  Top↑

2012.10.13 (Sat)

【2012リーグ2部】10/13レポート

駒澤大が単独3位に浮上
神奈川大は東洋大に1点差で辛勝


 リーグ戦も残り6試合と、終盤戦に突入した。この日は5試合中3試合が、前回負けた相手から借りを返すゲームに。1点差となった神奈川大東洋大以外は全て20点以上の大差がつく試合となった。

 上位2校は取りこぼしなく勝ち進めた。1敗で単独首位に立つ中央大は、関東学院大相手に危なげなく勝利。関東学院大のペースに合わせず得意のトランジションゲームを展開して前半からハイスコアを稼ぎ、後半も#24塩谷(3年・PF)が次々に3Pを射抜いて相手に付け入る隙を与えなかった。

 白鴎大は、前回黒星を喫した国士舘大相手に快勝で借りを返した。国士舘大#13曹(4年・C)は白鴎大#30アビブ(4年・C)を一対一ではよく守ったが、#3横塚(4年・G)のアシストからの#30アビブの得点や、リバウンドを抑えられずに苦戦。国士舘大は#11平田(4年・G)をはじめガード・フォワード陣も最後まで調子が上がらず、相手を追い詰めるには至らなかった。これで白鴎大は2位をキープ、国士舘大は同率4位と一つ順位を下げた。

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【ミスにも救われ神奈川大が1点差で勝利】
121013okamoto.jpg 東洋大神奈川大の対戦は、白熱したシーソーゲームとなったが、81-80で辛くも神奈川大が逃げ切った。

 神奈川大は#29田村(4年・PF)に加えてこの日は#11丸山(2年・C)が、東洋大は#41前田(4年・F)が欠場して両者ともにインサイドの駒が不足。その上東洋大は序盤からファウルが込んで#34尾崎(3年・C)が開始5分で3ファウルとなり、柱を失う苦しい状況となった。しかし神奈川大は得るフリースローがことごとく外れて引き離すべきところで引き離せず、その間#24遠山(2年・F)が確率よくジャンプシュートを決めた東洋大が食らい付いて1Qは17-15。だが2Qに入って#21増子(4年・SF)や#98大石(2年・PG)が速攻に走った神奈川大がじわりと点差を広げ、#21増子が短い間に3本の3Pを決めて一気に2桁リードを奪う。しかし相手のゾーンに足が止まると、東洋大もリバウンドに粘って追い上げを図った。5点差に縮めて後半へ。

 3Q、前半出場が限られた#34尾崎が積極性を見せ、バスケットカウントを得るなど東洋大が勢いに乗る。ルーズボールも掌握し、#24遠山の3Pで逆転するとそこからは一進一退の展開に。このQは点の取り合いとなり、ディフェンスを信条にする神奈川大は幸嶋監督がタイムアウトで「やるべきことをやってない」と選手を叱咤。しかし流れは変わらず、62-62で4Qに入る。

 東洋大は#17岡本(1年・G・草加)が3Pシュートやドライブを決めるが、神奈川大も#7古橋が三度のバスケットカウント獲得で譲らず、4Qに入っても以前として競り合いが続いた。ゲームの佳境はラスト2分間。東洋大のパスミスから#98大石が3Pを決めて神奈川大が1点リード。東洋大も#87宮里が3Pを決め返すが、すぐさま#24遠山がファウルを犯してチームファウルフリースローから同点にされてしまう。すると残り1分10秒、東洋大はパスが噛み合わずに痛恨のターンオーバー。残り50秒には#24遠山が5ファウルで退場し、#7古橋がフリースローを1本決めて神奈川大が1点リードした。ラスト8.1秒で東洋大に攻撃のチャンスが与えられるが、スローインがつながらずに神奈川大ボールに。そのまま神奈川大が1点差を保って逃げ切った。

 どちらに転ぶか分からない勝負だったが、勝負所を制した神奈川大に軍配が上がった。しかしフリースローを合計14本落とし、リバウンドやルーズボールを譲ってしまう場面もあって課題も残った。#21増子、#7古橋、#98大石と得点力のある選手がチームを引っ張ったが、本来のチームカラーであるディフェンスの締め直しも必要だ。

 なかなか白星を得られていない東洋大学は接戦を勝っておきたかったが、ファウルトラブルや大事な場面でのミスが響いた。しかし「チームとしては上がってきていると思う」と#7筑波。切り替えて残り5試合を戦いたい。

神奈川大:6勝7敗
東洋大:2勝11敗

写真:1年生ながら大事なところで得点に絡んだ東洋大・#17岡本

※東洋大・筑波選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【駒澤大が法政大を序盤から圧倒】
121013baba.jpg 勝率で並ぶ駒澤大法政大の対戦は、1Qから駒澤大が快調なスタートを切ると、その後も相手に主導権を渡すことなく52-81でリベンジを果たした。

 一巡目の対戦では1Qからファウルトラブルに陥った駒澤大#55近藤大(4年・PG)。しかしこの日は開始から全開で、ジャンプシュートで先制点を奪うと、そのあとすぐさま#0高田(3年・G)からスティールを奪いワンマン速攻を決めるなどチームに流れを呼び込む活躍を見せる。その後も#7馬場(4年・SF)のミドルシュート、#8鈴木(4年・G)の3Pとテンポよく加点した駒澤大が先行。法政大も#21加藤寛樹(4年・CF)が強気に1on1を仕掛けてチームを牽引するものの、駒澤大の勢いを止められず、1Qで14-24と10点のビハインドを負った。

 すると2Q、開始から連続得点に成功した駒澤大がさらに点差を広げにかかる。一方の法政大も#13三角(3年・F)の3Pに#27岩崎(4年・SG)のバスケットカウントが続いて食らい付くが、なかなか1Qで負った10点差が縮まらない。駒澤大は相手のゾーンにアウトサイドの落ちる我慢の時間帯もあったが、段々とボールも動き息の合った鮮やかなパス回しで法政大のディフェンスを翻弄。ディフェンスでリズムをつかめない法政大はオフェンスも単調に終わり、#0高田のシュートもことごとくリングに弾かれた。26-44で前半に入ると、その後も駒澤大は点差を保ち続けて法政大に流れを渡さない。最後はベンチメンバーも次々出場させ、快勝で8勝目を挙げた。

「マンツーマンでよく守れた」#8鈴木)という駒澤大。特に法政大のエース#0高田を無得点に抑えたことで、相手にペースを握らせなかったのは大きい。7勝で同率3位に並んでいたが、駒澤大が8勝目を挙げ一歩前に出た。

駒澤大:8勝5敗
法政大:7勝6敗

写真:駒澤大#7馬場はゾーンアタックの要となった。

※駒澤大・鈴木選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【慶應大が順天堂大に100点ゲームの快勝】
121013tashiro.jpg ここまで3勝の慶應義塾大と2勝の順天堂大の対戦。両者ともになかなか白星を伸ばせない苦しいリーグが続いているだけに負けられない一戦となったが、勝利を手にしたのは慶應大だった。

 先手を取ったのは慶應大。開始から畳み掛けるように得点ラッシュとなり、開始3分経たずに10-2と幸先の良いスタートを切った。しかし順天堂大も#23泉(3年・F)のミドルシュートで食らい付くと、#23泉以外の4人をメンバー交代し流れを変える。オフェンスリバウンドを掌握してじわじわ追い上げ、#51田代(4年・F)の得点もあって19-23とリードを奪い返して1Qを終えた。

 だが2Q以降、慶應大が立て直しを図った。#16伊藤(2年・G)が執拗なディフェンスで順天堂大の司令塔#3小薗井(2年・G)をマークし、オフェンスでは速攻に走る。順天堂大は#33喜久山(2年・F)が3Pを打っていくも当たりが来ず、その間慶應大がオフェンスリバウンドに飛び込み逆転に成功した。#18大元(1年・G・洛南)の3Pも効果的に決まり、45-38で試合を折り返すと、後半に入っても依然として慶應大ペースは変わらない。#4桂(4年・F)が高確率でシュートを決めてチームを盛り上るなど上級生もしっかりと仕事を果たし、3Qには大きく20点以上の差をつけた。順天堂大はディフェンスが翻弄されて機能せず、攻撃もアウトサイド単発となって得点が伸びない。終盤は慶應大はベンチメンバーを出場させ、1本1本のシュートに大きく沸く形に。そのまま112-74と快勝で4勝目を挙げた。

 順天堂大は苦しい戦いが続いている。メンバーをほぼ固定させていた昨年とは違い、今年はより多くの選手に活躍の場が見られるが、勢いのある時間帯がなかなか継続しない。下級生を含め奮闘は見られるだけに、一つでも多く勝ち星を得たいところだ。
 
 慶應大はベンチメンバーも出場させての快勝。1Q中盤から相手の勢いに呑まれる場面もあったが、上手く立て直して主導権を握った。出番を多く得ているのは下級生だが、この日のように上級生の活躍が光ればチームも好転していくだろう。今後の奮闘にも期待したい。

慶應義塾大:4勝9敗
順天堂大:2勝11敗

写真:順天堂大・#51田代は25得点と好調だったが、勝ち星には結びつかなかった。

※慶應義塾大・桂選手のインタビューは「続きを読む」へ。

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2012.10.11 (Thu)

【2012リーグ2部】10/7レポート

神奈川大が白鴎大を破り、白鴎大は痛い3敗目
中央大が首位固めに一歩リード


 2部リーグは後半戦に入っても3位以下が混沌としている。1敗で首位をゆく中央大白鴎大の3敗目によってより優位になった。3位争いは苛烈で7勝で4チームが並ぶ結果になり、2位の白鴎大とて安泰ではない。残りの6試合次第で3位までの入れ替え戦進出チームはまだ読めない状況が続く。

 駒澤大東洋大は、東洋大が2Q、3Qでそれぞれ9点と伸び悩み、駒澤大に引き離された。駒澤大は7勝目で3位圏内へ。東洋大は2勝でとどまり下位でもがく時間が続く。

 中央大順天堂大は中央大#24塩谷が前半好調に3Pを決めて20得点。前半で大量リードを得ると、後は控えも出場させる余裕を見せて中央大が勝利。首位を守った。

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【神奈川大が2位白鴎大から金星】
121007furuhashi.jpg 2位の白鴎大と、調子を上げており下位脱出を狙う神奈川大の対戦は、神奈川大が白鴎大を抑えこみ、逃げ切り勝利を収めた。

 立ち上がりで躓いたのは白鴎大。開始5分で#30アビブ(4年・C)が2ファウルとなり、ベンチへ。#15白濱(3年・F)も2ファウルとなり流れが悪い。神奈川大もミスがあるが1Qは11-10と互角の立ち上がり。2Qになると互いにゾーンを織り交ぜながらの戦いになり、神奈川大はメンバーがまんべんなく得点してわずかにリード。#30アビブがベンチの白鴎大は得点が伸びず苦しい展開となり、開始3分でコートへ戻すことに。そのアビブがゴール下で得点するものの、対する神奈川大は#7古橋(3年・SF)、#21増子(4年・SF)の両ウイングが終盤に3本の3Pを決めて30-34と前半リードで折り返した。

 3Q、白鴎大はアンスポーツマンライクファウルで始まり、トラベリングやファウルが続き4分間も無得点になるなど良いところがなかなか出せない。神奈川大も#98大石が4ファウルと苦しい部分があるが、白鴎大の得点がストップしている間にじわじわリードを広げて10点以上の差をつける。Qの最後に#7古橋のオフェンスリバウンドからのシュートがブザービーターとして認められなかったものの、40-51でリードすると、4Qも追い上げられながらも冷静さを失わずにリードを保った。白鴎大は終盤になって#5柳川(3年・F)が3Pを始め、得点を重ねていくが最後のファウルゲームでファウル5となり退場。神奈川大は確実にフリースローを沈め、71-79で試合終了となった。

 神奈川大は1Qこそもたついたが、好ディフェンスで白鴎大のオフェンスを狂わせた。アビブが早々に2ファウルになったことも大きいが、エースの柳川を攻めさせず、インサイドでも丸山がアビブをよく抑えた。古橋・増子の両ウイングも勝利の欠かせない要因となり、増子が31得点と稼いでチームを乗せた。

 白鴎大はなんとか流れを好転させようとメンバー交代やディフェンスの切り替えなどを試みたが、どれもうまくいかなかった。リバウンドは神奈川大41に対し30と大きな差。リバウンドが揺らいだことでアウトサイドも狂い、柳川が終盤に決めたほかは目立った攻撃ができなかった。そして中央大に星2つの差をつけられたこの敗戦は何より痛い。中央大との直接対決も残すが3位以下のチームも乗ってきているだけに、残りの戦いは決して油断できない。

神奈川大:5勝7敗
白鴎大:9勝3敗

写真:古橋は守られつつも確実に得点。増子とともにチームを引っ張っている。

※神奈川大・丸山選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【国士舘大が法政大を圧倒し同率7勝に並ぶ】
121007hirata.jpg 1勝差の国士舘大法政大の戦いは、2Qでリードを得た国士舘大がそのまま逃げ切り、同じく7勝5敗で3位争いへと食い込んだ。

 1Qは16-17と1点差となった両者。2Qになると法政大は外のシュートが決まらない時間帯が続き、その間に国士舘大が#22原(1年・F・習志野)や#11平田(4年・G)のシュートなどでリードを奪った。法政大は攻め手がなく#0高田(3年・G)がシュートを決めていくのがやっと。このQで国士舘大に11点差をつけられる格好になった。3Qも法政大は#21加藤寛樹(4年・CF)が積極的に得点に絡むが、国士舘大は#11平田のアウトサイドが好調。追いつかせることなく差を開くと、4Qでは85-65と20点差をつけて法政大に勝利。勝ち星で同率に並んだ。

 国士舘大はこの週末も1勝1敗と、2連勝できないながらも3位が狙える位置に浮上。爆発力はあるが安定せず、あっさり負けてしまう日もある。能力が高い選手が揃うだけに、残りの6試合で力をきっちり出せるかどうかが上位進出の鍵となる。

 3位獲得に向けて地歩固めをしたい法政大だが、この敗戦で駒澤大、国士舘大、関東学院大に勝敗数で並ばれた。残りの6試合がこちらも重要だ。

国士舘大:7勝5敗
法政大:7勝5敗

写真:平田は23点。このエースシューターが好調ならばチームも乗っていける。

※国士舘大・松島選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【1戦目同様の接戦は2ガードの活躍で関東学院大に軍配】
121007hatiya.jpg 1戦目は関東学院大の印象的なブザービーターで試合が決まった対戦は、2戦目も最後まで競り合う分からない展開となった。

 1戦目は#10エリマン(2年・C)に対し執拗なディフェンスをしかけた慶應義塾大だが、2戦目はそこまでのプレッシャーはかけずにマンツーマンで挑む。関東学院大のペースに巻き込まれず、速攻も出して1Qは21-16とリード。関東学院大は1Qで#3前川(2年・GF)が2ファウルと重い出足になった。しかし2Qに前川と交代した#38蜂谷(1年・GF・聖和学園)が積極的に攻めて逆転。慶應大は4ガードにするも#8蛯名(3年・G)がこちらも3ファウルと流れが掴み切れない。それでも#14権田(2年・F)の速攻や#16伊藤(2年・G)のブザービーターで36-38と引き離されずに前半終了。

 3Qになると関東学院大はゾーンに守りをチェンジ。それでも慶應大はひるまず得点を重ね、逆転すると抜きつ抜かれつのシーソーゲームに。関東学院大のファウルが続き攻めあぐねたところで慶應大が速攻を出すことに成功し、3Qは55-52の3点リード。4Qもやはり分からない勝負が最後まで続くことになった。しかし4Qの勝負どころで関東学院大は#3前川と#38蜂谷がゲームを支配。ドライブを果敢に仕掛け、難しい体勢でもことごとく決めていく。慶應大は#14権田、#18大元(1年・G・洛南)、#20福元(1年・G・福大大濠)らがそれに負けじと返していき、残り1分では#16伊藤が渾身の3Pで71-71と勝負は全く分からない状態に。残り40秒、関東学院大は#38蜂谷が切れ込み71-73。慶應大は次のオフェンスで#16伊藤が3Pを放つがこれはわずかにリングにはねて決まらず、最後は関東学院大#10エリマンがゴール下をねじ込んで71-75。またも慶應大は僅差に泣く勝負で白星を手放した。

 関東学院大は蜂谷が15分で13点と、高効率の働き。前川も同様で苦しい局面ではそれぞれがドライブをことごとく決めていった。前川はファウルトラブルに苦しみながらもここぞという時の確実性が光った。

 慶應大も前日の法政大戦に比べればこちらは本当に内容の惜しい敗戦。しかし勝機をどうしてもつかみきれず苦しい状態が続く。決して無為にゲームをこなしている訳ではない。きっかけさえつかめば大きく変わりそうな部分もある。残された試合でそれがつかめるかどうか、苦しい戦いは続く。

関東学院大:7勝5敗
慶應義塾大:3勝9敗

写真:強気なドライブが光った蜂谷。1年生ながら物怖じしないプレーが魅力。

※関東学院大・前川選手のインタビューは「続きを読む」へ。

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EDIT  |  22:25  |  2012リーグ戦2部・3部/入替戦  |  Top↑

2012.10.06 (Sat)

【2012リーグ2部】10/6レポート

勝敗は5試合全て1巡目と同様に
順位は大きく変動せず中位混戦のまま


 10月に入り、全9週間に渡るリーグ戦も第6週を迎えて後半戦に入った。この日は全試合1巡目の対戦と同じ勝敗結果となり、前回負けたチームは二度目の対戦もリベンジならず。順位に大きな変動は無いが、法政大が再び単独3位に躍り出たほか、4位は6勝5敗で駒澤大、国士舘大、関東学院大が並んでいる。現在下位でもがくチームは上位校に一矢報いることはできず順位もそのまま。ここから一歩抜け出すのはどのチームか、まだまだ予想はし難い状況だ。

 中央大白鴎大の上位2校は、それぞれ東洋大順天堂大を相手に手堅く勝利。特に白鴎大は101-57と大差をつけ、ベンチメンバーも次々出場して快勝した。中央大は2Qで東洋大に追い上げを許すも、3Qで気を引き締め直し点差を引き離して94-70で勝利。これで中央大が10勝1敗、白鴎大が9勝2敗と、両者順調に白星の数を伸ばしている。リーグ終盤の直接対決まで、まずは取りこぼしなく勝ち進めるかが注目になるだろう。

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【関東学院大が主導権を握りペースを崩さず】
121006araki.jpg 4勝6敗の神奈川大と5勝5敗の関東学院大と対戦は、78-86で関東学院大が勝利し同率4位に浮上した。

 前回の1巡目での対戦と同様に1Qが鍵となり、関東学院大がアドバンテージを得て試合を優位に進めた。関東学院大は立ち上がりから飛び込みリバウンドやルーズボールなど球際での強さを発揮してリズムを掴み、#7荒木(3年・F)の3P、#10エリマン(2年・C)のゴール下と内外から神奈川大のディフェンスを揺さぶる。11-28で1Qを終えると、2Qに入っても#30村田(3年・F)らが攻め気でリングに向かい、残り5分には最大20点差をつけた。

 苦戦を強いられた神奈川大も、#20早川(3年・PG)、#21増子(4年・SF)の3Pが決まりじわじわと追い上げる。#7古橋(3年・SF)も積極的に1on1を仕掛けてマッチアップした#30村田をファウルトラブルに陥らせ、3Q残り4分切って遂にその差を9点差と一桁に。だがこの大事な場面で関東学院大は#10エリマンがリバウンドシュートで加点し、#3前川(2年・GF)のドライブも続いて点差を再び2桁に乗せた。4Qには#7荒木らが高確率で3Pを沈め、神奈川大の追い上げの芽を摘む。78-86で試合終了となり、関東学院大が6勝目を上げて上位に食い込んできた。

 神奈川大はエンジンがかかって持ち前のディフェンスを発揮するまでに時間がかかってしまい、立ち上がりでつまずく試合も多い。試合の中で互角の戦いができている時間帯も長いだけに、その部分の修正は必至となるだろう。関東学院大は#10エリマンを柱に展開に緩急があり、自分たちのスタイルを貫くのが上手い。対戦相手を走らせず、本来の力を出させない戦いぶりは2部の中でも独特だ。嬉しい3連勝で6勝目を挙げ、駒澤大や国士舘大と勝率で並んだ。

関東学院大:6勝5敗
神奈川大:4勝7敗

写真:#7荒木のシュートは関東学院大の一つの武器だ。


【国士舘大も追い上げるが駒澤大が逆転させず】
121006itoyuta.jpg 6勝4敗の国士舘大と5勝5敗の駒澤大の対戦は、終始リードした駒澤大を国士舘大が追う形になった。駒澤大はディフェンスが機能し失点を抑え、国士舘大に流れを奪われる時間帯も逆転を許さずに耐えきって81-62で勝利した。

 開始早々#7馬場(4年・SF)がブレイクに走り、#8鈴木(4年・G)も快調に3Pを決めた駒澤大が先行。しかし国士舘大も激しい守りから#15松島(3年・G)がスティールを決め、攻撃では#9新田(2年・C)が走り込んで得点を奪うなど、僅差のまま試合は進んだ。すると駒澤大は「今日はゾーンが機能した」#7馬場が振り返るよう、中を固めて大黒柱#13曹(4年・C)に仕事をさせない。その間じわじわ点差を広げ、6点リードで入った2Qには#5槇坂(4年・SG)のバスケットカウントや#7馬場のリバウンドシュートもあって点差を二桁に。ベンチメンバーの#43近藤圭太(4年・SG)も2連続でシュートを決め、勢いを加速させる。一方の国士舘大は#20大河原(2年・F)がパスカットからワンマン速攻に走るなど見せ場も作るが、トラベリングやパスミスなども多く勢いが持続しない。40-29の駒澤大リードで後半へ。

 3Q、駒澤大はシュートの確率が落ちはじめ、その間に#22原(1年・F・習志野)や#11平田(4年・G)がシュートを決めた国士舘大がみるみる点差を縮めていった。2連続で3Pが決まり、3Q残り5分には1点差に。しかし駒澤大はタイムアウトで立て直し、そこから#11佐々木(3年・SF)がミドルシュートやオフェンスリバウンドに飛び込み気を吐く。#55近藤 大(4年・PG)を起点にまわりの選手もリズムよく得点できるようになり、相手に的を絞らせなかった。8点リードで入った4Qも、#5槇坂のファウルトラブルなどで相手にリズムを渡しかける場面もあったが、控えの#14佐野(2年・SG)がシュートを決めてチームを沸かせるなど悪い流れをその都度断ち切っていく。国士舘大は#5伊藤(3年・G)が3Pを決める集中力を見せるも、ディフェンスが機能せずにその差を縮められず、最後に引き離されて81-62でタイムアップとなった。

 国士舘大は大黒柱の曹がインサイドを攻められず5得点。エース#11平田も6得点と調子が上がらなかった。一方の駒澤大は1巡目接戦で下した国士舘大を相手にさらに点差をつけて勝利をもぎとった。6勝4敗ながら未だ土日での2連勝が無いだけに、明日の東洋大戦も勝っておきたいところだろう。両者6勝4敗で並んだが、直接対決で勝る駒澤大が4位に、国士舘大は5位に一つ順位を落とした。

駒澤大:6勝4敗
国士舘大:6勝4敗

写真:国士舘大#5伊藤は大事なシュートを決めたが勝利には結びつかず。

※駒澤大・馬場選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【法政大が接戦に落ち着いて対処し慶應大を下す】
121006housei.jpg 法政大慶應大の対戦は終盤まで接戦に。しかし慌ててミスもでる慶應大に対し、接戦の勝ち方を知る法政大は落ち着いて試合を運び、勝負所を制して83-78で7勝目を挙げた。

 1Qは法政大ペースで展開。#27岩崎(4年・SG)の2本の3Pでチームは勢いに乗り、#24加藤寿一(1年・F・法政二)も攻め気を見せてファウルをもらう。慶應大は#8蛯名(3年・G)が1Qで2ファウルになるなどファウルがかさむ悪い面を修正できず、後手に回る形となった。しかし終盤#16伊藤らが3Pを高確率で決めていき、18-19と逆転して2Qに入る。すると法政大はシュートが弾かれ得点が停滞。「シュートが入らない時こそディフェンスを頑張らなきゃいけないのにそれができなかった」#24加藤寿一)という法政大を尻目に、慶應大が気持ちよく得点を重ねていった。1Qはアウトサイド頼みだったがこのQは#23黒木(1年・PF・延岡学園)がインサイドで奮起し、点差をコツコツと2桁に。だが法政大も#27岩崎や#0高田のバスケットカウントもあり、5点差に縮めて試合を折り返した。

 すると3Q、開始早々の3連続得点で法政大が逆転。そこからは法政大が先行し僅差で慶應大が追走していった。慶應大は1点ビハインドの場面でダブルチームからボールを奪うも、速攻のロングパスをミスするなどもったいないプレーで逆転のチャンスを逃す。同点までするもあと1本が出ないという展開がその後も続き、5点差のまま入った4Qでも開始2分半でチームファウルが4つと出鼻を挫かれ、勢いにブレーキがかかってしまった。#16伊藤の3Pや#23黒木のリバウンドシュートで何とか食らい付くものの、法政大はその都度#24加藤らがジャンプシュートを決めて追撃を許さない。そのまま残り時間を押し切り、83-78で試合終了となった。

 点差的にはあまり離れなかったが、慶應大は慌てて自分たちのミスから流れを崩してしまうシーンがあったのに対し、法政大は#0高田が上手くゲームをコントロールし、各々強気で攻め込んだことで流れが好転した。これで慶應大は苦しい8敗目となった。接戦に持ち込む力はあっても、競り勝つ力がなければ下位から脱出することはできない厳しい世界だ。勝負所を制する力では、これまでのリーグで経験値を積んだ法政大が一枚うわ手だった。

法政大:7勝4敗
慶應義塾大:3勝8敗

写真:法政大は勝負所で落ち着きがあった。白星を重ねてきた自信の表れだろう。

※法政大・加藤選手のインタビューは「続きを読む」へ。
 

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2012.10.04 (Thu)

【2012リーグ2部】9/30レポート

白鴎大が2位転落し中央大が単独首位に
3位以下の争いは混沌


 対戦相手が一周りし、2巡目の初日となったこの日、白鴎大関東学院大に敗れ2敗目。両者の対戦は1戦目も5点差の試合だったが、2戦目は7点差で関東学院大が借りを返した。これにより中央大が単独首位に返り咲き、首位争いはまた分からなくなった。2部はまだまだ混戦状態。ここからも僅差の試合は続きそうだ。

 国士舘大順天堂大は前半は43-40と分からない状態だったが、3Qに国士舘大が抜け出すと、順天堂大は追いつけなかった。国士舘大は#11平田(4年・G)が26点、#13曹(4年・C)が24点と得点源がきっちり稼いで95-81で勝利。国士舘大はこれで4位に浮上した。

 中央大と3位の法政大の戦いは98-72で中央大が勝利。中央大はこの試合からスタメン復帰の#20小野(4年・F)が好調で27得点。法政大はゾーンを敷くも中央大の攻撃を止められず、中央大が全員出場で快勝。白鴎大の敗戦により再び首位に踊りでた。

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【1Qからリードした駒澤大が逃げ切り勝利】
120930baba.jpg 4勝5敗の同率での対決となった駒澤大神奈川大。負けられない戦いは駒澤大が先行リードを守りきった。

 1Qは駒澤大が#55近藤 大(4年・PG)、#7馬場健司(4年・SF)を中心に31点を稼ぐハイスコア。守ってはゾーンで対応するが、神奈川大は#7古橋(3年・SF)の外も好調。しかしファウルも多く、駒澤大の得点を止められず31-22と出遅れた。2Qになると駒澤大もシュート確率が落ちてくるが、神奈川大も点が伸び悩み前半を終えて48-37と逆に点差を離されてしまう。

 後半もリードを守る駒澤大だが、オフェンスではインサイドの狭いスペースにボールが入らず、ターンオーバーする場面も目立つ。神奈川大は#98大石(2年・PG)のバスケットカウント、#7古橋、#21増子(4年・SF)の3Pで追い上げ、2点差までに迫る。しかし3Qの終盤に駒澤大も#7馬場健司が3Pを決めるなど、簡単には追いつかせない。4Q開始2分、それでも神奈川大は#7古橋の3Pでついに逆転。駒澤大はミスが続き、残り5分で7点のリードを奪われる展開に。しかしここで#7馬場健司のオフェンスリバウンドや、#5槇坂(4年・SG)、#11佐々木(3年・SF)思い切りよくペイント内に切れ込み、合わせのプレーが出て残り2分で逆転に成功。神奈川大は残り3分半以降無得点に終わり、81-78で駒澤大が逆転勝利を収めた。

 勝利した駒澤大。馬場健司は28得点、それ以外のスタメンも全員10点以上を取る活躍だが、メンバーチェンジはなく5人のみで戦った。後半は疲れで攻守が重くなり、追い上げられる一因にもなった。神奈川大は古橋が24点、増子が27点と稼いだが、それ以外が伸びず大田のファウルアウトも痛かった。5週を終えて3位以下の4~6勝の間に5チームがひしめき、勝率の近いチームはますます負けられない状況になってきている。接戦を勝ちきる力がないと振り落とされるタイトな勝負が今後も続きそうだ。

駒澤大:5勝5敗
神奈川大:4勝6敗

写真:ゴール下のこぼれ球やオフェンスリバウンドなど、駒澤大にとって欠かせない存在の馬場健司。

※駒澤大・佐々木選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【ロースコアに持ち込み関東学院大が白鴎大を破る】
120930maekawa.jpg 関東学院大白鴎大の対戦は、関東学院大が自らのリズムに引き込んで白鴎大を乗らせず勝利した。

 インサイドにセネガル人留学生を抱える両チーム。ゴール下は白鴎大#30アビブ(4年・C)と関東学院大#1エリマン(2年・C)が消し合う格好になった。関東学院大は立ち上がりに#7荒木(3年・F)が2連続の3Pにミドルシュートを沈め、まず4-10と優位を得る。相手を走らせないゆったりとしたバスケットに対しペースアップができない白鴎大は、ベンチの齋藤監督からも「遅い、合わせるな」と声が飛ぶが、リズムを変えられないロースコアな立ち上がり。ゴール下でも優位に立てず12-15と出遅れた。リードを保った関東学院大は2Qもわずかではあるがそのままペースを保ってゲームを進める。白鴎大は残り3分で#30アビブのポストアップからゴール下を決めてようやく同点に追いつくが、その後はアウトサイドが入らず得点がほぼストップ。関東学院大もスローペースながら#38蜂谷(1年・GF・聖和学園)のドライブ、#81横瀬(3年・G)のフリースローで再びリードを奪い返し、26-28で前半終了。

120930ae.jpg 3Q開始序盤、#30アビブや#5柳川(3年・F)の得点で再度逆転を奪った白鴎大。しかし関東学院大も#81横瀬が白鴎大のゾーンをものともせず得点し、再度逆転して3Qを終了。勝負の4Qに入った。点差はわずか数点。しばらくは主導権を握り合うシーソーゲームが続くが残り約6分、関東学院大#7荒木がミドルシュートを決めて42-45とした後、白鴎大#15白濱(3年・F)のアンスポーツマンライクファウルで関東学院大がフリースローを得て1本決め、4点リードに。#10エリマンのゴールティンディングなども出るが、オフェンスリバウンドを確保してシュートにつなげる関東学院大は逆転をさせない。白鴎大は#15白濱がミドルシュートやドライブを見せるが最後のファウルゲームで追いつくことはできず、50-57で関東学院大が粘り勝ち。白鴎大には痛い2敗目となった。

 白鴎大は終始ベンチより攻撃のスピードアップをはかる指示が出たが、関東学院大のハーフコートオフェンスから抜け出せず、早い展開にすることができなかった。シュートも安定せず50得点台のロースコアゲーム。関東学院大は最初から自分たちのペースを変えず、スタイルを保って勝利。リーグ初戦の借りを返す格好になった。

関東学院大:5勝5敗
白鴎大:8勝2敗

写真上:ゲーム最終盤の大事なリバウンドを抑えた関東学院大・前川。地道にチームに貢献しているプレーが目立つ。
写真下:アビブとエリマンはともに9得点。リバウンド数も数本差だった。

※関東学院大・横瀬選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【追う東洋大を振り切り、慶應義塾大が辛くも3勝目】
120930gonda.jpg 下位争いから抜け出したい慶應義塾大東洋大の両者。1Qは慶應大が好調にシュートを決めていった。注目は土曜の中央大戦に続き#8蛯名(3年・G)。この週が今季公式戦初登場と長らく待たれた復帰ではあるが、その期待に応えた。最初の得点を決めると、縦横無尽の動きで相手ディフェンスを翻弄。#18大元(1年・G・洛南)、#14権田(3年・F)も序盤からアウトサイドを決めて1Qは26-13とリードを得た。東洋大はファウルが続いて苦しい状態。しかし2Qはリバウンドでリズムを掴み、慶應大のターンオーバーからの速攻や裏パスからの得点で追い上げ、#24遠山(2年・F)の3Pも決まって前半は43-41と追い上げて終了した。

 3Qの立ち上がりで慶應大の攻撃を抑えた東洋大は、開始3分で逆転に成功。ここからはしばらくシーソーゲームが続く。慶應大はオフェンスリバウンドが取れずゾーンに苦しみつつも#18大元の2本の3Pと、大元、権田のスティール等で再び自分たちのペースに持ち込むと、10点のリードを得て4Qへ。その4Q、東洋大は終盤になってゾーンプレスでじわじわ追い上げ、#7筑波(2年・F)のシュートで3点差にまで迫る。慶應大は東洋大のディフェンスに苦しみながらも#20福元(1年・G・福大大濠)のシュートで5点差に戻し、ディフェンスリバウンドをもぎ取って#16伊藤の速攻からバスケットカウントにつなげる。東洋大は残り時間で追いつけず、87-70で慶應大が勝利した。

 慶應大はようやくの3勝目。蛯名の復帰は大きく、大元は洛南の先輩のひとりである蛯名の復帰で頼れる存在が増えたせいか、「楽しんでできている」と言い、シュートの精度も上がってきている。権田も復調、30得点で勝利に貢献した。しかしリバウンドやディフェンス、各所にはまだ課題も多い。ここからひとつでも確実に勝利を重ねるためにまだまだ気の抜けない戦いが続く。

 東洋大は2Qで逆転した時にもう少し点差が離したかったところだろう。4Q残り1分を切ってあと僅かまで再度追い上げたが、惜しい敗戦だった。

慶應義塾大:3勝7敗
東洋大:2勝8敗

写真:4番ポジションとしての出場でリバウンドにも絡まなければならない慶應大・権田。求められていることは多い。

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2012.09.29 (Sat)

【2012リーグ2部】9/29レポート

粘った国士館大が接戦を制す
慶應大は善戦するも中央大が逆転勝利


 2部リーグも1巡目の最終日。この日は国士館大中央大が接戦から勝利する白熱した逆転劇が2試合あり、会場が熱気に包まれた。ここからリーグ戦は2巡目に入る。1つの星が重みを増す後半戦も見逃せない。

 関東学院大順天堂大の対戦は、関東学院大が#81横瀬(3年・G)や#3前川(2年・GF)の一対一から#10エリマン(2年・C)に次々アシストしてリード。順天堂大は#23泉(3年・F)や#51田代(4年・F)が確率よく点を取ったものの、ゾーンの穴をつかれ、高さでも分が悪かった。関東学院大が100点ゲームで快勝し、4勝目を挙げた。白鴎大駒澤大の試合は、ゾーンディフェンスから速攻に走った白鴎大が終始主導権を握る展開に。駒澤大は中で決めきれず、アウトサイドも落ちた。終盤は次々バスケットカウントを獲って追い上げるも、白鴎大が70-61で勝利し1位の座を守った。

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【後半巻き返した法政大が東洋大に勝利】
120929honda.jpg 東洋大法政大の対戦は、前半こそ東洋大ペースだったが、これまでのリーグ数々の接戦をものにしてきた法政大の勝負強さがこの日も発揮された試合となった。

 序盤から東洋大のディフェンスが機能した。法政大は中を固めた守りに1on1を止められ、アウトサイドに展開するもシュートがことごとく弾かれる。東洋大もドライブやリバウンドシュートをなかなか決めきれず、12-13と点数では互角の1Qとなったものの、続く2Qから#31本田(3年・SG)のシュートで活気づく。エースの#7筑波(2年・F)も奮起し、迷いなくゴールに向かって次々得点を稼いだ。法政大も#0高田(3年・G)の巧みなドライブで何とかついていくが、#6村上(2年・G)、#7筑波が連続で3Pを決めた東洋大の勢いは止まらない。28-36と8点のリードを奪って試合を折り返すと、3Qの序盤も#87宮里(3年・G)がミドルシュートを落とさず決めていき、3Q残り7分には最大15点リードを奪った。

 しかしここで東洋大は2連続でファウルを犯し、勢いにブレーキがかかる。この好機を法政大は見逃さなかった。#21加藤寛樹(4年・CF)がインサイドで攻め気を見せてフリースローでコツコツ加点し、#0高田も持ち前のスピードで速攻を決める。残り3分半、#0高田のバスケットカウント獲得で4点差に迫ったところで東洋大もタイムアウトを挟むが、タイムアウト明けの1スローを法政大がリバウンドに飛び込み、#27岩崎(4年・SG)の3Pにつなげて遂に1点差に。その後は白熱したシュートの入れ合いが続き、54-52と法政大2点リードで4Qに入った。

 勝負所の4Q、序盤で東洋大は#41前田が4ファウルとなりやや躓くが、#7筑波がリバウンドをタップでねじこむなど点差を引き離させず、残り4分には#87宮里の3Pで逆転に成功する。しかし法政大も#16沼田(1年・C・湘南工科大附)が思い切りよく一対一を仕掛けて相手をファウルトラブルに陥れ、残り3分11秒残して東洋大は#41前田がファウルアウト。続けて#34尾崎も4ファウルでベンチに下がると、東洋大はより一層小さい布陣となってアウトサイドに頼らざるを得なくなった。タイムアウトを挟むもトラベリングやパスミスなどイージーミスが続いて流れを変えられず、その間#0高田の連続得点で法政大が残り1分の時点で7点差をつけ、大勢を決した。結局76-68でタイムアップ。粘った法政大が6勝目を挙げた。

写真:前半東洋大は#31本田のシュートで勢いに乗った。

※法政大・#21加藤寛樹選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【国士舘大が劇的なバスケットカウントで逆転勝利!】
120929takahashi.jpg 国士舘大神奈川大の対戦は、どちらに勝負が転んでもおかしくない試合だった。むしろ終盤で主導権を握っていたのは神奈川大。だが引き離されずに食らい付き、大事な勝負所をものにした国士舘大が76-75と僅差で勝利をもぎ取った。

 開始すぐに#7古橋(3年・SF)がミドルシュートを決め、幸先の良い立ち上がりを見せた神奈川大。しかし国士舘大も#15松島(3年・G)の連続3Pですぐに追いつき、そこから速攻に走った国士舘大がリードを奪った。しかし#7古橋の唸らせるような一対一で23-19と4点差に縮めて1Qを終えると、そこから拮抗した展開が続く。国士舘大は#11平田(4年・G)がジャンプシュートを決めていくが、神奈川大も#21増子(4年・SF)がスティールからワンマン速攻を決めて譲らない。39-36と国士舘大の3点リードで後半へ。

 後半も白熱した展開が続いた。神奈川大は客席に飛び込むほどのルーズボールで奮闘し、オフェンスリバウンドにも粘りを見せて逆転に成功。その後も神奈川大は守っては相手の24秒オーバータイムを誘い、攻めては#7古橋が連続得点でチームを盛り立てる。国士館大はこのQ12得点と点が伸び悩み、51-58と神奈川大リードで4Qに入った。

 大事な4Q、国士舘大は大黒柱の#13曹(4年・C)が気を吐き、接触プレーを厭わずゴール下を決めていく。神奈川大も#21増子が3Pを決めるがその差はじわじわと狭まり、国士舘大は#14高橋(3年・G)の3Pも効果的に決まって残り5分に逆転。そこからは白熱したシーソーゲームが続いた。残り3分、国士舘大は#9新田(2年・C)、#15松島が立て続けにファウルアウト。その間神奈川大は#34大田(4年・PF)の得点で同点に持ち込み、残り時間は1分に。するとここで国士舘大はスローインでパスミスを犯して神奈川大ボールになり、#98大石(2年・PG)が難しい体勢から1on1を決めて2点リード。残り30秒、国士舘大は#22原のレイアップがこぼれて万事休すかと思われた。しかし神奈川大の攻撃を守りきり、最後に回ってきた国士舘大のオフェンス。#14高橋がドライブで攻め込むと#22原が飛び込んで合わせ、残り2.3秒で値千金のバスケットカウント獲得。緊張の面持ちながら1スローをしっかりと決め、1点差で国士舘大が逆転勝利を収めた。

 国士舘大は3Qの我慢の時間帯を乗りきったことが大きく、4Qは勢いがあった。神奈川大も堅い守りや#21増子・#7古橋のエース2人の奮闘は光ったが、国士舘大の爆発力を止められず。国士舘大は逆転で嬉しい5勝目を挙げた。

写真:大事な終盤、国士舘大・#14高橋の2本の3Pも大きかった。

※国士舘大・原選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【最後に立て直した中央大が慶應義塾大を下す】
120929ebina.jpg 最終試合、ここまで苦しい連敗の続く慶應義塾大が1敗で2位につける中央大に挑んだ。4Q残り7分で9点リードまで広げて善戦は光ったものの、最後は中央大が流れを掴み、持ち前の強さを発揮して75-78で勝利した。

 この日慶應大は#8蛯名(3年・G)が長らくの怪我から復帰。1Qからオフェンスリバウンドやルーズボールに飛び込み、下級生主体のチームを引っ張った。対する中央大は動きが硬いが、#16佐藤(4年・PG)と#11入戸野(4年・PG)が息の合った速攻を見せ、#20小野(4年・F)も苦しい時間帯を得点で引っ張る。慶應大がリードを奪いながらも、中央大がそれに食らい付くという展開が2Qの中盤まで続いた。

 すると2Q中盤、中央大はお家芸でもあるトランジションをますます加速させ、慶應大がシュートを決めてもすぐさまロングパスでつなげ得点をさらって流れを掴む。しかし慶應大も一時逆転を許すが、#16伊藤(2年・G)が果敢にドライブで攻め込み、#18大元(1年・G・洛南)が2連続で3Pを決めて再びの逆転。37-35とほぼ点差の無いまま後半へ向かった。

 続く3Qも、スコアは22-21とほぼ同点。そのまま59-56で最終Qに入る。4Q、中央大は得点源の一人である#5谷口(2年・F)のシュートがこの日はことごとくリングに嫌われる。その間に慶應大が#23黒木(1年・PF・延岡学園)や#18大元らの活躍で完全に勢いに乗り、残り6分30秒で最大9点のリードを奪った。

 しかしここからの中央大は真骨頂を発揮した。タイムアウト明けにすぐさま#20小野がバスケットカウントを得ると、#11入戸野、#16佐藤と4年生が大事なところでそれぞれ得点を稼ぐ。こぼれたシュートも#20小野がリバウンドを拾ってフリースローにつなげ、あっという間に2点差に。慶應大のタイムアウト後も、#16佐藤が価値あるスティールに成功して同点にすると、#24塩谷(3年・PF)もドライブで続いて逆転に成功。中央大の勢いに呑まれ慌てる慶應大はアウトサイドを打つも決まらず、激しいディフェンスもファウルになってフリースローで加点されてしまった。そのまま中央大が押しきり、75-78で接戦を制した。

 ようやく終盤立て直しに成功した中央大は、僅差での勝利にホッとした笑顔がこぼれた。大事なところでやはり4年生が仕事を果たす強さがある。苦しい試合もあったがなんとか2位をキープし1巡目を終えた。逆に慶應大は苦しい5連敗。#8蛯名が復帰し明るい兆しはあるが、試合後は接戦を落とし涙を浮かべる選手も。切り替えて後半戦も戦えるかどうかにかかる。

写真:#8蛯名が復帰。精神的な支柱としても期待がかかる。

※中央大・小野選手のインタビューは「続きを読む」へ。

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2012.09.24 (Mon)

【2012リーグ3部】レポート(9/17)

上位6チームが未だ拮抗
例年に増し混戦模様の3部リーグ


120918tamagawa.jpg 1部・2部リーグと同様、3部リーグでも熱い戦いが繰り広げられている。3部はまず1次ステージで全12チーム総当たり戦を行い、その順位で上位リーグ・下位リーグに分かれて2次ステージへ進む。2次ステージで6チーム総当たり戦を行い、1次ステージも含めた全16試合の合計勝敗数により上位リーグで1位~6位を、下位リーグで7位~12位を決定。上位3チームが2部との入替戦に進み、9・10位のチームが4部との入替戦へ、11・12位のチームが4部に自動降格となる仕組みだ。1部・2部より一足早く、10/21にリーグ戦の全日程を終える。

 過去には図抜けて強い1~2チームが抜け出すことも多かった3部リーグだが、今年は実力の拮抗したチームが並び、上位争いは熾烈なものとなっている。

 4週目を終えた時点で無傷の全勝は江戸川大のみ。一昨年、昨年と2部との入替戦に進出しており、今年こそさらにその上へ、という想いは強い。続いて2敗の玉川大。埼玉大にアップセットを許し、江戸川大との対戦に敗れたが立教大と勝率では並んでいる。能力の高い選手が集まる立教大も同じく2敗だが、玉川大との直接対決の結果で現在は3位。だが江戸川大・玉川大以外に取りこぼしは無く、強さが安定している。4位以下は混戦となっている。今年2部から3部に舞い戻った東京成徳大、昨年2部4位となったメンバーが全員残る國學院大、そしてその國學院大や東京成徳大を破り大物食いの様相を見せる東京経済大といった6勝3敗で並ぶ3チームを始め、成城大山梨学院大東京農業大国際武道大埼玉大、未だ0勝の上智大が続く。

 埼玉大が玉川大に、成城大が東京成徳大に勝利するなど、下位が上位の牙城を崩すゲームも起きている。長い過酷なリーグ戦を取りこぼしなく勝ち進むためには、長期に渡る集中力やモチベーションの持続が不可欠。精神的な強さも求められるタフな戦いがこの先も続く。

写真:頻繁にハドルを組み、チーム一丸で戦った玉川大(3週目)。

※9月17日の國學院大会場のレポート、國學院大・武井選手、玉川大・塚越選手のインタビューは「続きを読む」へ。

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2012.09.23 (Sun)

【2012リーグ2部】9/23レポート

熱戦が相次ぐ2部リーグ
中盤戦も勢力図はまだ見えず


 前日に首位が入れ替わった2部リーグは、この日も白熱した試合が続いた。最下位だった順天堂大は東洋大に競り勝って2勝目を挙げ、星の上では慶應大・東洋大と並んだ。1敗の上位2チームは順当に勝利したが、法政大は神奈川大に敗れて3敗に後退。リーグ戦の折り返しを直前に控え、勝率5割の3チームの足音がひたひたと迫っている。

 昨日白鴎大にリーグ戦初黒星を喫した中央大は、この日は切り替えて駒澤大を一蹴。1Qで易々とリードを得ると終盤にはベンチメンバーも使う余裕を見せて快勝した。首位に立った白鴎大慶應義塾大からリードを得ながら、なかなか突き放せないもどかしい展開を強いられた。それでも変則ゾーンを前にし、序盤のシュートが好調だった慶應大は失速。最終的に白鴎大がリードを大きく広げて1敗を守った。

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【順天堂大が競り合いを制し貴重な2勝目】
120923IZUMI.jpg 共に下位にあえぐ順天堂大東洋大の対戦となった第1試合は、序盤から取っては取られの接戦となった。まず先にペースを握ったのは東洋大。#87宮里(3年・G)のアウトサイド、#34尾崎(3年・C)や#41前田(4年・F)のインサイドでバランス良く得点を重ねていく。順天堂大は、オフェンスは横も悪くもスコアラーの#23泉(3年・F)頼みのパターンで、どうにかついていく苦しい展開となる。しかし、2Qに入り#51田代(4年・F)がバスケットカウントを獲得すると、流れが順天堂大に傾く。#55最上(2年・F)もバスケットカウントを得ると、落してしまったワンスローを拾って#23泉のシュートに繋げて逆転。東洋大は#87宮里の得点で重たい雰囲気を断ち切り、再度リードするが前半終わって35−32とほぼ互角の展開となった。

 後半に入ると、完全に順天堂大のペースとなる。#51田代と#33喜久山(2年・F)の3Pで逆転に成功。東洋大も#87宮里のアウトサイドで応戦するが、徐々に順天堂大がリードを広げる。#96佐藤がバスケットカウントを獲得し、#3小薗井(2年・G)もリバウンドシュートを決めるなどして3Qを終えて7点のリードを得た。最終4Qになっても順天堂大がリードを保ち続ける。東洋大は#7筑波(2年・F)がファウルトラブルに陥りながらもタフショットを決めていくが、順天堂大も#17杉本(4年・F)の活躍が光って点差を縮めさせない。ここから存在感を発揮したのが東洋大#24遠山(2年・F)。積極的にペイントエリアに仕掛けていき得点をすると、#7筑波がフリースローを2本とも揃え、さらにオフェンスリバウンドから力強いシュートを決めて残り42秒で1点差とする。だが、続くオフェンスで順天堂大#3小薗井がジャンパーを決めて3点差に。東洋大は3Pを打ち続けるが、いずれも決め切れなかった。74−71で順天堂大が逃げ切り、貴重な2勝目を手にした。

 順天堂大は順位的に勝っておかなければならない相手から何とか勝利を挙げた。この日は泉だけでなく、杉本や田代も要所でシュートを決めていった。主将の大下内が欠場中だが、次週に控えたリーグ戦の折り返しを前にして僅かに光明が差し込んだ。

 東洋大は前日に国士舘大を破った勢いを持続させたかったが、この日は逆に相手のペースに呑まれてしまった。それでもこの日は宮里の外での活躍が光った。尾崎や筑波が得点を決めるインサイドとも上手くオフェンスが噛み合っており、リーグ後半での巻き返しのきっかけにしたい。

順天堂大:2勝6敗
東洋大:2勝6敗

写真:苦しんだ末の勝利に顔をほころばせる順天堂大・泉。


【法政大がクロスゲームを落とし痛恨の3敗目】
120923FURUHASHI.jpg 前節終了時点で首位と星の差が1つとなった法政大。この日の神奈川大戦は上位争いについていく意味でも勝っておきたいゲームだったが、序盤から神奈川大のペースで試合が進んだ。立ち上がりこそシュートを決め合って互角の展開となるが、神奈川大は#7古橋(3年・SF)が絶好調。易々とアウトサイドを射抜いて法政大にきっかけを与えない。2Q7分に#20早川(3年・PG)の3Pを許したところで28−41と13点を追いかける展開に。たまらずにタイムアウトを使うが、#7古橋に3ショットのフリースローを与えてしまうなど噛み合ないまま前半が終了する。

 3Qに入るとようやく法政大オフェンスに火がつく。#27岩崎がこのQだけで15点を獲得するなど怒濤の攻撃で逆転に成功。神奈川大は#7古橋以外の選手の得点が伸びず、一気に劣勢に立たされた。だが、4Qに入ってすぐに#7古橋のこの日9本目の3Pが決まって神奈川大が再逆転。#98大石も3Pで続き、悪循環を断ち切った。法政大はこの大切な局面で失速してしまった。最後はファウルゲームに出るものの、神奈川大はここで得たフリースローを決め続けた。最終的には80−73とした神奈川大が勝利を収め、勝率を5割に。一方3居につけていた法政大は、痛過ぎる3敗目。首位との差が再び開き、下から調子を上げてきたチームに追いつかれる格好になってしまった。

神奈川大:4勝4敗
法政大:5勝3敗

写真:37得点の神奈川大・古橋。3Pは9/16と驚異的な確率で沈めていった。

※神奈川大・大石選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【松島の3Pで流れを掴み国士舘大が関東学院大を破る】
120923MATSUSHIMA.jpg 国士舘大関東学院大の試合は、互いにハーフコートバスケットでゆったりした展開ながら、終始点差の詰まった接戦となった。国士舘大が#11平田(3年・G)がミドルシュートやレイアップを決めていくのに対し、関東学院大は#81横瀬(3年・G)が好調で、ジャンプシュートを次々と決めていく。後半に入ってシュートの決め切れない場面が続く国士舘大を尻目に一時は関東学院大が抜け出しかけたが、逆に関東学院大のオフェンスが重くなると国士舘大が徐々に差を詰めて競り合う展開が続く。4Qに入り、ようやく国士舘大が流れを掴む。#13曹(4年・C)のペイントエリアでの得点でリードを広げると、4分過ぎに#15松島(3年・G)の3Pで9点差をつけた。関東学院大も#7荒木(3年・F)がシュートを決めて追いすがるものの、国士舘大は#11平田にも貴重な3Pが飛び出した。最終的には83−68と15点差をつけ、国士舘大が快勝した。

国士舘大:4勝4敗
関東学院大:3勝5敗

写真:この日チーム初の3Pで、国士舘大に流れを呼び込んだ松島。

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2012.09.22 (Sat)

【2012リーグ2部】9/22レポート

白鴎大が中央大に勝利し、1位に踊り出る
東洋大は国士舘大から2勝目!


 2部会場には全勝の中央大と1敗の白鴎大の首位争いを見ようと、多くの人が集まった。この2チームの実力が他より抜けていることは確かだが、2部リーグはその日の調子や何かのきっかけ次第でめまぐるしく勝敗が入れ替わる。白鴎大に唯一の土をつけている国士舘大東洋大に敗退し、慶應義塾大が連敗を続けるなど、自分たちの流れを掴めるか否かが、チームの生命線となっていることは確かだ。

 慶應義塾大駒澤大は、前半はクロスゲーム、後半に駒澤大が慶應大をトランジションで置き去りにした。前半は駒澤大がアウトサイドを落としたが、慶應大も決め切れないシーンが続いて点数は互角。しかし、後半になり慶應大のターンオーバーから駒澤大は#7馬場健司(4年・SF)が速攻を連発し、#55近藤 大(4年・PG)が立て続けにフリースローを獲得。#43近藤圭太(4年・SG)の3Pも要所で決まって慶應大を突き放した。駒澤大はこれで4勝3敗と勝ち越し。4位に浮上した。

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【好ディフェンスで集中持続の法政大が関東学院大を撃破】
120922NUMATA.jpg 前節白鴎大に敗れた法政大だが、この日は同じくセネガル人センターを擁する関東学院大を相手に押し気味に試合を進めた。コート上の5人全員がバランス良く得点していき、ディフェンスもポイントゲッターである関東学院大#7荒木(3年・F)を簡単にフリーにさせない。関東学院大は高さでは優位に立つもののリバウンドがなかなか拾えず、単発なオフェンスを強いられる。ペイントエリアで主導権を握れず、アウトサイドに頼りがちの法政大も#27岩崎(4年・SG)が早々に2ファウルと万全ではない立ち上がりとなった。しかしシュートが決め切れない場面があったものの、リバウンドを拾うことで相手にチャンスを与えない。結局前半は34−31と法政大がリードを得る形となった。
 
 後半も、法政大がディフェンスを堅めつつリードを維持する展開が続く。そんな中、関東学院大に流れが訪れたのは3Q4分過ぎ。#3前川(2年・G)のアシストから#10エリマン(2年・C)が連続得点で47−46と逆転に成功。流れを掴んだかに見えた。しかし、ここで法政大は#16沼田(1年・C・湘南工科大附)が魅せた。#10エリマンからバスケットカウントを獲得。ワンスローも沈めて再びリードを保つ。結局ここからは再び法政大の流れとなった。#14大塚 誠(3年・G)がアウトサイドを決めていけば、#24加藤寿一(1年・F・法政二)も#10エリマンをかいくぐってこぼれ球をタップしてネットを揺らすなど、ベンチメンバーも上手く噛み合った。関東学院大は法政大ディフェンスに苦しみ、スコアを伸ばせず万事休す。最終的には83−66となり、法政大が2敗を守った。

法政大:5勝2敗
関東学院大:3勝4敗

写真:転倒したエリマンからバスケットカウントを獲得した法政大・沼田。ルーキーらしからぬ頭脳的なプレーでチームを盛り上げた。

※法政大・大塚選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【神奈川大は粘る順天堂大を終盤突き放す】
120922izumi.jpg 神奈川大順天堂大との対戦。前半は順天堂大#23泉(3年・F)のミドルシュートが高確率で決まった。神奈川大は#21増子(4年・SF)のドライブを皮切りに#7古橋(3年・SF)の得点が続き、流れを掴むと1Qは26-16と10点のリード。しかし2Q、順天堂大もあきらめない。#23泉がほとんどシュートを落とすことなく決め続け、ゾーンディフェンスでも神奈川大のオフェンスを止めると10点あった差を3点にまで詰めた。2Q終盤の攻めでシュートを落としたものの、38-33で点差を5として前半を終了した。

 逃げる神奈川大は#21増子、#7古橋のスコアラーがやはり試合を引っ張っていく。順天堂大はシュート確率にやや陰りが見え始めるが、#23泉の奮闘が光る。しかし得点差を詰めることはできず55-48で4Qへ。すると#33喜久山(2年・F)の3Pもあって再度3点差に迫り、気持ちを切らさない。神奈川大はそれでも焦らず#7古橋が3Pを決め返し、譲らない。残り時間が減っていく中、順天堂大はシュートが落ち始め、終盤にはリズムを作れず71-61。神奈川大が再三の追い上げを振り切り、勝利を決めた。

 順天堂大は泉が33得点と稼いだが、そこが止まった時に周囲がカバーしきれなかった。神奈川大は古橋が25点、増子が15点と両スコアラーが確実に得点し、大石の積極的な切れ込みも目立った。危ない時間帯もあるが、少しずつ自分たちのバスケで勝つ流れを作り出している。どこまでチームとして高められるかが今後を左右する。

神奈川大:3勝4敗
順天堂大:1勝6敗

写真:順天堂大・泉は先週に引き続いて確率良くシュートを決めていったがチームの勝利はならなかった。

※神奈川大・増子選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【東洋大が国士舘大の猛追をかわし2勝目】
120922miyazato.jpg ここまで1勝止まりと、初の2部リーグで苦しむ東洋大だったが、この日は出だしから主導権を握る。#7筑波(2年・F)の積極的なドライブで得点を伸ばしていくと、#6村上(2年・G)が3連続3Pを決めて対戦相手である国士舘大の出ばなをくじく。国士舘大は#7筑波がファウルトラブルでベンチに下がったことに乗じて追撃を図るが、#34尾崎(3年・C)のレイアップや#41前田(4年)の3Pを許し、尻尾を掴みかけながら追いつくことが出来ない展開に。東洋大は前半で#7筑波が3ファウルとなってしまうものの#6村上が好調で、追い上げられる都度リズム良くシュートを沈めていった。国士舘大はきっかけを掴めないまま、30−41と11点を追いかける状況で前半を終えた。

 後半も、国士舘大が追い上げのシュートを決める度に、東洋大が押し戻す展開が続く。しかし東洋大の支柱である#41前田が4つ目のファウルをコールされると、俄に国士舘大がリズムを握る。#15松島(3年・G)のペネトレイト、#9新田(2年・C)のゴール下シュートなどで追い上げ、4Q開始早々に#20大河原(2年・F)が速攻を決めて1点差とする。しかし、この状況で東洋大は#87宮里(3年・G)が連続で3Pを決めてチームを救う。国士舘大は何度も追い上げを見せるものの、東洋大はその都度大事なシュートやフリースローを決めてかわし続ける。#34尾崎がファウルアウトしてしまい、何度もオフェンスリバウンドを取られる苦しい戦いを余儀なくされたものの、国士舘大は「あと一本」のシュートが決め切れなかった。最終的には69−64で東洋大が逃げ切りに成功。嬉しい2勝目を挙げた。

東洋大:2勝5敗
国士舘大:3勝4敗

写真:終盤、国士舘大の追撃をかわすシュートを決めた東洋大・宮里。存在感を示した。

※東洋大・村上選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【注目の対決は白鴎大に軍配が上がりともに1敗同士に】
120922ookama.jpg 全勝の中央大に挑んだ1敗の白鴎大。前半こそクロスゲームとなるが、後半に入り白鴎大が変幻自在のゾーンで中央大を一気に置き去りにした。

 1Q、白鴎大はファウルが続いて軽快な滑り出しとはいかなかった。しかし中央大も高さで劣る分ペイント内で勝負はできず、外中心。18-16とロースコアな出足となった。2Qになり中央大は#16佐藤(4年・G)のアウトサイドでリード。しかし#11入戸野(4年・G)の速攻や#14渡邉(4年・F)のレイアップはブロックされるなど、高さの前に得意の早い展開は出ない。白鴎大はターンオーバーが続くものの#5柳川(3年・F)の連続得点で逆転。30-32の2点リードで前半を終えた。

 後半になって苦しくなったのは中央大の方。#5柳川のドライブや3Pを止められず、2-1-2、1-2-2から場面によって変わってくる白鴎大のゾーンディフェンスの前にオフェンスが重くなる。#22山田(3年・PF)や#20小野(4年・F)のシュートでついていくがじわじわと離され、終盤に#3横塚(4年・G)に連続3Pを決められて3Qは50-61の白鴎大が9点リード。4Qになると勢いに乗った白鴎大に一気に引き離され、63-90で白鴎大が完勝。同率ながら直接対決で白鴎大が1位に踊りでた。

「動きの途中でも変化してきて対応できない」と中央大の選手たちも白鴎大のゾーンには悩まされた。高さと広がりを持ち、形をどんどん変えてくるゾーンはアウトサイドを打つのも容易ではない。しかも白鴎大は持っているものをまだ全部テーブルに並べていない様子が伺え、今年にかける意気込みの強さを感じさせる。国士舘大に1敗はしてしまったが、これで同率。この直接対決を制して白鴎大が上に来たが、2順目の戦いも注目だ。そして中央大にとっても入れ替え戦、1枠しかないインカレに出場するためには2位でいていい訳はない。次の対決も注目必至だ。

白鴎大:6勝1敗
中央大:6勝1敗

写真:シュートに行く白鴎大・大釜。ベンチスタートながら気迫あるプレーで流れを変える働きをしている。

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2012.09.16 (Sun)

【2012リーグ2部】9/16レポート

首位の中央大に追いすがった神奈川大
白鴎大相手に粘った法政大など、白熱の2部


 2部リーグは毎試合がめまぐるしく動いている。全勝の中央大は辛くも神奈川大から逃げ切った。連敗をしているようなチームでも上位を食うような試合を見せる2部は、一時も気を抜けない。この日は順天堂大がうれしい初勝利をあげ、すべてのチームが1勝以上になった。まだリーグ戦は半分にも達していない。ここからもどんな明暗がそれぞれのチームを待ち受けるのか、スリリングな展開が続いている。

 関東学院大東洋大95-61で勝利。東洋大は2Qで6点しか奪えず、後半には#41前田(4年・F)が退場してしまうなど、支柱を欠いてしまった。慶應義塾大国士舘大は前半は互いに競り合い、互角となったが後半に慶應大がゾーン攻略できず国士舘大に水を開けられた。国士舘大は高さで優位に立ち、#11平田(4年・G)も気持ちよく得点して後半一気に突き放しに成功した。慶應大は連敗で苦境に立った。

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【順天堂大が駒澤大を抑えて初勝利】
120916iida.jpg いまだ勝利がない唯一のチームだった順天堂大が、駒澤大に競り勝った。駒澤大はこの日#5槇坂(4年・SG)、#6伊藤(4年・CF)が欠場。鮮やかな速攻は出たが外角があまり入らないゆるやかな1Qの立ち上がりとなった。順天堂大は離されずについていき、残り3分で#33喜久山(2年・F)の3Pが決まると波に乗った。#23泉(3年・F)のミドルシュートや3Pもあって、1Qは19-22とリードする。2Qも順天堂大がリードしたまま進む。駒澤大は#7馬場(4年・SF)がポストアップで得点を稼いでいくが、順天堂大の流れも切れない。しかし馬場はこのQ13得点を稼ぎ、前半は37-36と駒澤大が逆転して終えた。

 3Qはシーソーゲーム。アウトサイドの安定しない駒澤大は#7馬場が稼ぎ頭としてリードのままゲームは進行。順天堂大は出だしで得点が止まったが、#33喜久山と#55最上で追い上げ3Qは56-54の駒澤大2点リード。4Qが勝負の場となった。激しいせめぎ合いの中、順天堂大#22飯田(4年・F)が3Pを決めれば駒澤大は#43近藤圭太(4年・SG)が3Pを決め返すなど、どちらも譲らない。しかし大事な場面で駒澤大はターンオーバーやトラベリングを出してしまい、得点が続かない。順天堂大は#22飯田が確実にシュートを決め、少しずつリードを広げて残り27秒で5点のリードに成功。駒澤大はファウルゲームに行くが追い上げ叶わず69-73でタイムアップ。順天堂大がうれしい初勝利をあげた。

 駒澤大はスタメン2名の欠場が痛かった。馬場が26得点で気を吐いたが、近藤 大のところで得点が伸びなかった。順天堂大は泉が馬場相手に奮起。飯田、喜久山らも積極的に攻めて最後まで諦めない姿勢が勝利を引き寄せた。

順天堂大:1勝5敗
駒澤大:3勝3敗

写真:順天堂大・飯田は途中出場で16点と貢献。3Pは3/3だった。

※順天堂大・泉選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【白鴎大が4Qで法政大を抑えて2位を堅持】
120916tanaka.jpg ともに4勝1敗で対戦を迎えた白鴎大法政大の両者。試合は3Qまでもつれたが、4Qになって白鴎大の激しいディフェンスの前に法政大が得点できず、白鴎大の勝利で単独2位に立った。

 1Q、白鴎大は#10田中(3年・G)の3Pなどもあって22-17とリード。2Qもそのまま白鴎大が数点のリードを保つ形で先行する。白鴎大は#30アビブ(4年・C)のゴール下、#1大釜(2年・G)の連続シュートもあって手堅くリード。法政大は#0高田(3年・G)のアウトサイドでなんとかつないでいく。残り3分、#5松澤(2年・C)が3ファウルでベンチへ下がり一時は7点差をつけられるが、ここから#27岩崎(4年・SG)の3P、#21加藤寛樹(4年・CF)のドライブなどが続き一気に追い上げる。白鴎大も#10田中が3P、スティールと連発するが、法政大は最後に#21加藤寛樹が3Pを沈めて45-41で前半を終えた。

 3Qに入って法政大が追いつくと、ここからシーソーゲームとなった。白鴎大がターンオーバーを続ける間に#24加藤寿一(1年・F・法政二)のミドルシュートや#0高田が速攻からフリースローを獲得。逆転から4点のリードに成功した。白鴎大は焦らず#30アビブなどで得点を重ね、残り25秒で#1大釜の3Pで61-57と逆転。ディフェンスでは3Q終盤から2-1-2ゾーンを披露。法政大は4Qに入ると高さと広がりを持つゾーンに苦戦。ほとんど得点が取れなくなってしまう。反対に白鴎大のオフェンスは激しさを増し、#5柳川の3P2本を始めとする連続得点で一気に法政大を置き去りにし、77-66で白鴎大が勝利。同率対決を制し、単独2位に浮上した。

 白鴎大のアビブを中心に置く2-1-2ゾーンは強力で、法政大は4Qに9点しか奪えなかった。アビブ、柳川の得点源の安定感や田中、大釜といったガード陣も成長著しい。じわじわと積み上げてきた経験と実力がようやくものを言い始めている。ここからの戦いにも注目だ。

白鴎大:5勝1敗
法政大:4勝2敗

写真:4本の3Pを決めた白鴎大・田中。リーグ当初から高い確率で決めている。

※白鴎大・柳川選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【神奈川大が中央大に肉薄も延長で中央大が逃げ切る】
120916masuko.jpg 前日、慶應義塾大に勝利していい流れで試合に入った神奈川大。無敗の中央大に対し、序盤から積極性を見せた。1Q半ばで中央大が勢いづき、#22山田(3年・PF)、#5谷口(2年・F)の連続得点で抜けだした中央大が24-15と1Qはリード。神奈川大は#7古橋(3年・SF)以外で得点できず、2Qには45-29と一気に差をつけられてしまった。

 勝負が見えかけたかと思われ入った後半、3Qに中央大の外のシュートが外れ始め、神奈川大がじわじわと追い上げ開始。中央大は24秒やターンオーバーも続きリズムが悪い。神奈川大は#21増子(4年・SF)と#7古橋が中心となって追い上げ、58-53と差を詰めて3Qを終えた。

 4Q、中央大はファウルが嵩んでリードしつつも波に乗れない。神奈川大は#7古橋の3P、#29田村(3年・PF)のシュートなどでつなぎ、#7古橋のフリースローで残り5分に同点に追いついた。中央大は#22山田が4ファウルで苦しくなり、#5谷口も積極的にペイントに切れ込むが決めきれずゴールからボールがこぼれる場面が続く。中央大は残り21秒で中央大から24秒を奪うと11.1秒に#21増子のシュートで1点差に。中央大は9.2秒で得たフリースローを1本しか決められず、リードは2点。神奈川大は#7古橋のシュートで74-74。中央大は最後のシュートを#5谷口が決められずブザーが鳴り響き、延長へと入った。

 延長に入ると苦しくなったのは神奈川大。4Q最後のファウルゲームで#21増子がファウルアウト。得点源が減ってしまった。中央大は#20小野(4年・F)がようやく本領発揮。延長の11点は小野が7点、#5谷口が4点とこの2人のスコアラーですべて稼ぎ、85-79で逃げ切りを決めた。

 神奈川大は惜しい試合だった。増子が残っていればもう少しオフェンスでチャンスがつかめたかもしれない。ただし、終盤追いつくことには成功したが、1Qの出足の悪さは改善の余地がある。だがこの3週目の試合では自信もついたはず。ここからの巻き返しにつなげたい。

 中央大は山田の柔らかいプレーや谷口の攻撃力が目立った。リーグ戦では4年生がまだ十分な活躍とはいえないが、その分下級生がチームをもり立て、ようやく層が厚くなってきたチームの力を感じさせている。ここからも全員の力で勝って上位を守りたい。

中央大:6勝0敗
神奈川大:2勝4敗

写真:増子も追い上げに一役買ったが、あと一歩だった。

※中央大・谷口選手のインタビューは「続きを読む」へ。

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2012.09.15 (Sat)

【2012リーグ2部】9/15レポート

接戦が相次いだ2部リーグ第3週初日
上位の順位は変動なし


 この日の2部は接戦が相次いだ。競り合いを制して法政大や駒澤大は嬉しい勝利。また神奈川大も快勝で慶應義塾大から白星を上げ、連敗をストップさせた。実力が拮抗している分、勝利がどちらに傾くのかはほんの些細な差が決める。今後も一瞬の気も抜けないの過酷なリーグ戦が続く。

 白鴎大東洋大の対戦は、75-51で白鴎大が快勝。#15白濱(3年・F)らが積極的に攻めて前半から大量リードを奪うと、その後はベンチメンバーも多く出場させて余裕の展開となった。また白星街道を独走する中央大は、国士舘大をディフェンスで圧倒。失点を56点に抑え、攻撃では各々的を絞らせない得点力を遺憾なく発揮した。国士舘大はインサイドの#13曹(4年・C)がダブルチームで抑えられ、アウトサイド陣もシュートが不調。#22原(1年・F・習志野)が奮闘するものの勝利には結びつかずに、最終スコアは74-56と大差が開いた。

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【白熱したシーソーゲームを法政大が制す】
120915izumi.jpg 第1試合、順天堂大がリーグ戦初勝利まであと1歩というところまで迫ったが、法政大の勝負強さがそれを阻止した。

 序盤から勢いがあったのは順天堂大。速い展開から鮮やかにパスをつなぎ、#51田代(4年・F)らが得点を重ねていく。一方法政大は頻繁なメンバー交代で流れを変えようとするが、順天堂大の好守にペイントエリアで得点が伸びず、外角のシュートもことごとく落ちた。18-10で入った続く2Qも、順天堂大は相手のゾーンの穴をついてノーマークのゴール下シュートを作りだし、当たりが来始めた#33喜久山(2年・F)の3Pも次々決まってチームを援護。しかし法政大も#13三角(3年・F)が3Pでチームを助け、最後に#21加藤(4年・CF)がドライブを決めて41-33としぶとく1桁差に戻して前半を終えた。

 すると3Q、#21加藤のバスケットカウントで息を吹き返した法政大は、積極果敢に攻め込みファウルをもらう。ディフェンスも引き締め直し、終盤#27岩崎(4年・SG)の3Pで遂に順天堂大を捕えた。順天堂大も#55最上(2年・F)がリバウンドやルーズボールなど献身的なプレーでチームを盛り上げるが、相手のゾーンに攻めあぐね61-61の同点で3Q終了。勝負の全ては最終Qに持ち越された。

 4Q、順天堂大はゾーンディフェンスを仕掛けて勝負にでると、オフェンスでは#23泉(3年・F)が高確率でミドルシュートを沈めてリード。しかし#51田代が足を痛めて交代となると、この好機に法政大は#16沼田(1年・C・湘南工科大附)がインサイドで奮闘した。さらに#13三角の3Pで逆転し、残り2分で1点のリードを奪う。
 
 すると残り1分12秒、#55最上がターンシュートを決めて順天堂大が再度逆転するも、1分を切ったところでまたもや#13三角が貴重な3Pを決め法政大が2点リード。残り39.4秒、#3小薗井(2年・G)が3Pをお返しし順天堂大が1点を奪うが、残り22.4秒、#27岩崎が値千金の3Pを沈めて法政大がまたもや逆転に成功した。続く順天堂大の最後のオフェンスは#3小薗井の3Pが無情にも外れ、82-84でタイムアップ。順天堂大は手の届くところまできた初勝利を惜しくも逃す逆転負けとなった。

 序盤から好調だった順天堂大だが粘る法政大に接戦に持ち込まれ、終盤は互いに大事な3Pを決め合い息をも呑む激しいせめぎ合いとなった。しかし接戦の勝ち方に関しては、法政大が一枚うわ手。差はわずかだったものの、勝利は法政大に転び、順天堂大はこれで開幕5連敗となった。気持ちを切り替え次戦に臨んでほしい。

法政大:4勝1敗
順天堂大:0勝5敗

写真:順天堂大の得点源#23泉。

※法政大・三角選手のインタビューは「続きを読む」へ。

【駒澤大が残り29.2秒で逆転し接戦に勝利】
120915sasaki.jpg 第2試合、駒澤大関東学院大の戦いもかなりの接戦となった。開始から#10エリマン(2年・C)を柱として中を攻める関東学院大が試合を優位に進め、開始5分半で3-12と快調な立ち上がりを見せた。対する駒澤大も、#55近藤 大(4年・PG)が3Pでバスケットカウント獲得のビッグプレーで流れを呼び込み、#7馬場(4年・SF)の速攻、#8鈴木(4年・G)の3Pが続いてあっという間に同点に追いつくが、#81横瀬(3年・G)や#2前川(2年・GF)が積極的に1on1を仕掛けた関東学院大が再度点差を引き離し、15-21で2Qに入る。

 2Qに入り、駒澤大は#11佐々木(3年・SF)が#10エリマンを抜き去り先制点を奪うと、早い展開を出して逆転。#43近藤圭太(4年・SG)や#14佐野(2年・SG)などベンチメンバーの得点もあってリズムを掴み、最大7点のリードを奪った。しかし関東学院大も#7荒木(3年・F)のシュートで対抗し、そこからは拮抗した展開に。3Qに入っても僅差のまま試合は進み、56-58とわずかに関東学院大がリードして3Qを終えた。

 迎えた4Q、序盤からミスが重なる駒澤大。#6伊藤(4年・CF)が足を痛めてベンチに下がり、せっかくの速攻も決めきれない。関東学院大は#10エリマンのダンクも飛び出し、残り6分8点のリードを奪った。しかし駒澤大がタイムアウトを挟んでディフェンスを強めると、関東学院大は得点が停滞。その間じわじわ追い上げ、残り1分半には1点差に詰め寄った。すると1分切って駒澤大は#5槇坂(4年・SG)が好守で相手のトラベリングを誘いマイボールにすると、残り29.2秒で迷いなく3Pを放ち、これがきれいにリングを射抜いて逆転。関東学院大はタイムアウト後のオフェンスでアシストが通らず、逆にファウルを得た#55近藤 大がフリースローをきっちり2本揃えて4点差にし、勝負あり。苦しい戦いだったが駒澤大が76-72で逆転勝利を収めた。

 「前半は淡々としてしまったけど後半はブレイクを出せた」と駒澤大#5槇坂。大事な4Qで足を止めずに堅い守りから走り切ったことが勝利に結びついたと言えるだろう。関東学院大はあと一歩のところで勝利を逃し、#10エリマンが31得点23リバウンドと強みを生かしたものの、ここぞという場面で得点が伸び悩んだことが惜しい。

駒澤大:3勝2敗
関東学院大:2勝3敗

写真:駒澤大#11佐々木は#6伊藤が下がる時間帯をつないだ。

※駒澤大・槇坂選手のインタビューは「続きを読む」へ。

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【神奈川大が快勝で不調を抜け出す大きな1勝】
120916oishi.jpg 慶應義塾大神奈川大の対戦は、3Qまで接戦になったが最後まで勢いを切らさなかった神奈川大が最後に突き放し勝利を手繰り寄せた。

 試合開始10秒で慶應大は#16伊藤(2年・G)がバスケットカウントを獲得し、まずまずの立ち上がり。しかし神奈川大も激しい守りで相手にイージーシュートを許さず、オフェンスでは#20早川(3年・PG)、#7古橋(3年・SF)、#98大石(2年・PG)らの得点源がしっかりと仕事を果たした。互角の戦いは21-23で入った2Qにも続くが、2Q終盤に慶應大は2回のフリースローをどちらも全て落としてしまう。一方の神奈川大は、前半残り36秒#98大石が3ファウルとなるピンチに、ベンチメンバーの#1滝澤(3年・PG)を投入。すると#21増子(4年・SF)のスティールを速攻で#1滝澤がバスケットカウントにつなげ、短い出場時間で数字以上のインパクトを残す。最後に頼れるエース#7古橋が決め、38-46と神奈川大がリードして試合を折り返した。

 3Q、神奈川大は開始早々トラベリングを犯し、このミスに乗じて#14権田(2年・F)や#18大元(1年・G・洛南)の連続得点などで勢いに乗った慶應大が開始3分たたずに同点に追いつく。しかしこの大事な場面で、神奈川大は#7古橋が攻守共に活躍。相手に傾きかけた流れを切る貴重な3Pを沈め、再度神奈川大が勢いに乗った。慶應大は#16伊藤が3ファウルでベンチに下がるも、差を広げられすぐに戻さざるを得ない状況。しかし#23黒木のフリースロー、#16伊藤の速攻で、2点差とビハインドを最小に留め、食らい付く形となった。

 しかし4Qになっても、神奈川大の勢いは途切れなった。攻守共に慶應大を圧倒し、開始から慶應大が4分間無得点になる間に、怒涛の得点ラッシュ。点差を一気に14点差に広げた。その後慶應大も2連続で3Pを決めるが、10点前後に縮めることが精一杯。神奈川大が点差を保ち、83-100で快勝を収めた。

 3連敗中で「本当にチームが落ちていた」#7古橋)という神奈川大は、大きな一勝を得てホッとした笑顔が見られた。エース#7古橋も堂々の41得点で頼もしい活躍。明日は強豪中央大との対戦になるが、自分たちのスタイルを出して思い切り戦ってほしい。

 慶應大はしぶとく食らい付いたが、終始どこか相手のペースに飲まれた様子だった。計11本落としたフリースローがもう少し決まっていればまた違ったはず。また好調の神奈川大相手にディフェンスが機能せず、100点を献上したことも手痛かった。しかしスタメン全員が1・2年生の若いチームであり、まだまだこれからのチーム。リーグ戦の中での成長が見たい。
 
神奈川大:2勝3敗
慶應義塾大:2勝3敗

写真:急成長中の神奈川大#98大石。巧みなハンドリングとスピードにディフェンスも手を焼いた。

※神奈川大・古橋選手のインタビューは「続きを読む」へ。

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