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2013.11.03 (Sun)

【2013リーグ1部】10/27 青山学院大VS東海大

東海大が7年ぶりのリーグ戦優勝を無敗で達成
宿敵・青学大を下して前年の借りを返す

131027WADA.jpg 2年連続でインカレの決勝を戦っている東海大青山学院大のリーグ最終戦を見ようと、最終試合を迎えた時間には代々木のかなりの客席が埋まった。既に東海大の優勝、青学大準優勝は決まっている状態だったが、東海大が無敗を保つのか、それとも青学大が一矢報いるのかに注目の集まった試合だった。

 今季3度目の対戦となったこのカードは、ここまでの2度の対戦同様立ち上がりは両者固さも見えた。しかし#24田中大貴(4年・SF)がアイソレーションで1on1による得点を決めると、東海大ペースに。#10バランスキー(3年・PF)、#7晴山(3年・PF)の両名がインサイドで得点を重ねて徐々にリードを拡大。青学大は、東海大の厳しいディフェンスによってターンオーバーが頻発し、シュートにまで持っていけないシーンも目立った。「相手が個々の良い部分を出させないようにディフェンスしてきていて、やりづらかった」と#7野本(3年・CF)。1Qの得点は、そう話す野本の3Pと#25永吉(4年・C)の4得点のみの、僅か7点にとどまった。2Qも流れはこのまま東海大。#10バランスキーの得点で早々に二桁点差、さらに#7晴山もペイント内で得点を重ね、素早い展開でフリーの#0ベンドラメ(2年・PG)の3Pが出ると青学大はタイムアウト。#13鵤(2年・PG)が得点しディフェンスでは24秒オーバーも誘うが、#18和田(4年・PG)がアリウープを決めて東海大は落ち着きを取り戻した。青学大は苦しい流れで#7野本が得点を重ねるものの、その都度得点を返されて反撃の糸口を掴めないまま14点ビハインドで前半を終える。

 3Q、東海大はいきなり#0ベンドラメがスティールからレイアップに走り、青学大の出ばなをくじく。活躍を見せる#7野本もアンスポーツマンライクファウルを吹かれ、この間にも東海大は着々と得点を続け、激しいディフェンスで青学大を苦しめた。半ばから終盤にかけての3分間に#7野本や#9安藤(1年・SF・四日市工)の3Pなどで10点差にまで迫るが、青学大の反撃はここまで。#51須田(4年・SG)の3Pで再び東海大が流れを呼び込んだ。青学大は、4Qには#25永吉のバスケットカウントも出るが、#24田中大貴が積極的にインサイドを狙った東海大が早々に20点近いリードに持ち込み、時間を大量に残して勝利を確定的なものにした。最後はコート上のメンバーを全て4年生とし、72−53で青学大を寄せ付けなかった。

131027NOMOTO.jpg 互いに順調なスコアの伸びが出る場面の少ない試合だったが、リーグ戦を通じて好ディフェンスを継続してきた東海大が圧倒する結果となった。徹底的なディナイで青学大に簡単なボール回しを許さず、ボールマンが中へ侵入を試みても激しく囲んで芽を摘み取っていき、ライバルを翻弄した。これで東海大は、昨年青学大に許した全勝優勝を達成。リーグ戦はここまで危ない試合も数試合はあったが、どのチームが相手でも集中したディフェンスを披露。インカレの二連覇も視野に入れる。

 青学大はアウトサイドが決まり始めた3Qにやや打開を見せ、課題のひとつであるリバウンド面では若干ながら優位に立ったが、ターンオーバー23本はあまりにも多い。「東海大との違いはチーム力の差。自分の至らなさを感じた。一旦チームを白紙に戻し、長谷川監督と話し合いながらインカレに挑みたい」と廣瀬コーチは話す。連敗を喫した前週からは幾分持ち直したが、現在の状態はベストではない。廣瀬コーチ曰く、インカレでは張本の復帰が確実だが、一方でどこまでの出場となるのかは未知数でもあるという。まずは現状のメンバーでの建て直しが急務だ。

写真上:控えガードとして和田の安定した活躍も、東海大に必要不可欠な部分だった。23分間の出場で5本のアシストを通した。
写真下:リーグ終盤の失速が響いた青学大だが、このリーグ戦は自身で「状況判断の使い分けが良くなった。落ち着いてプレーできている」と話す野本が常に顕著な活躍を示していた。

※東海大・田中大貴選手、須田選手、晴山選手、ベンドラメ選手、青山学院大・畠山選手のインタビューは「続きを読む」へ。


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【INTERVIEW】

「もっと質を高められるようにやっていきたい」
全勝優勝にもおごらず、インカレ制覇とその先も見据える

◆#24田中大貴(東海大・4年・主将・SF)
131027TANAKADAIKI.jpgベンチメンバーが出ても力が落ちることはなかったというが、東海大のエースとして、主将として、代えの聞かない存在だった。MVP授賞は、誰もが納得するものであろう。次なる目標は1カ月後に迫るインカレの連覇。どのチームも、ここから更にチーム力を高めていくはずだ。追われる立場ではあるが、オールジャパンでの飛躍をも狙う意識の高さに死角は見えない。インカレで更なるチーム力の高さを見せつけ、’シーガルス’のメンバーとして最後に戦う大会でNBL勢越えを見据えている。


—今日は主に野本選手(#7)とのマッチアップでした。サイズ差はありましたがうまく抑えている場面もありましたね。
「そうですね。向こうは布陣を小さくしてきたりしたら、こっちもそれに対応してそういう布陣で陸さん(陸川監督)が対応して。自分もそういう場面があるとは思っていたし、今は野本が向こうのキーマンだと思うし、今日はちょっとやられ過ぎた部分はあると思うんですけど、インカレでまた対戦する時は絶対に抑えないといけないです」

—これまでのリーグ戦は取りこぼしもありましたが、今回は全勝優勝でした。
「自分は直前まで(代表で)チームを離れていて、その間に残ったメンバーはどこの大学よりもしんどい練習をしてきたと思うし、そういう練習をしてきたからこそ今年は取りこぼすこともなかったですし、バックアップメンバーが出ても力が落ちることはなかったと思います。そういう点は、自分以外の4年生に感謝したいです。自分たちには今まで取りこぼしがあって、それを踏まえて、今年は絶対にそういうことがないように取り組んできたリーグでした。そこは成長できた部分だと思います」

—背中で見せるキャプテンを目指してきたと思いますが、それができたのでは。
「リーグは、自分とかではなくて自分以外の4年生が引っ張ってくれた部分が強かったので、自分は気負いすることはなかったです。頼りになる4年生は他にもいるので、全員でやってきました」

—次の目標はインカレですね。
「もちろんインカレを連覇することが、今年の目標であって、そしてその先の天皇杯(オールジャパン)でNBLと勝負するのも目標です。インカレ優勝のために頑張りますけど、さらにその上のレベルを目指して、少し休んで、もっと質を高められるようにやっていきたいと思います」

—課題はありますか。
「まだタフショットになったりとか、チームとしてボールが動かなかったり、足が止まったりすることもあるので、個々の判断を良くしたりしてもっとスムーズにオフェンスができるように。ディフェンスは、もっと強固なディフェンスになるようにやっていきたいです。失点を見ると抑えられているように見えるかもしれないですけれど、でもその中でもやられちゃいけないところでやられたりとか、コミュニケーションが取れずにもったいない得点を取られたりすることがあるので、ディフェンスはもうちょっと良いディフェンスになるのかなと思います。オフェンスではもっとピックだったりとか、インサイドにボールを入れてからの動きだったりとか、単発のシュートがQを重ねるごとに増えていくと思うので、そういう部分を改善して、もっとスムーズにできるように。短期間しかないですけど、やっていきたいと思います」

—変則的な日程で厳しさという点ではいかがでしたか。
「始まる前は結構しんどいのかな、と思ったんですけど、でもプレータイムは去年よりも全然少ないと思うし、そこはやっぱりチームで戦っている証拠だと思います。全然と言ったら嘘ですけど、そこまでキツくはなかったです」

—チームの層が厚くなっている実感は、キャプテンとして感じますか。
「そうですね。それは感じますし、今の4年生だったら4年間の途中で試合に出られない時期もあったと思うんですけど、でもそれで腐らずにやってきたから今があると思います。層は間違いなくここ近年では厚いんじゃないかと思います」

—最後は4年生5人で締めくくりましたね。
「このメンバーで4年間頑張ってきたので、最後にこういう形で4年生がコートに出られるというのは本当に良かったと思います」

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「もっと突き詰めないと簡単にはインカレで優勝できない」
高い意識を持続させ、昨年を超える戦績を目指す

◆#51須田 侑太郎(東海大・4年・SG)
131027SUDA.jpg最も印象に残った選手としてMIP賞授賞には本人も驚いた様子だった。今リーグでは試合内容次第で活躍のやり方を変え、得点やリバウンド、スティール面でもコツコツと数字を残してきていた。連勝を意識することなく、眼前の一戦一戦、ワンプレーごとに集中しながら戦ってきたリーグ戦の東海大を象徴する選手である。充実の内容での全勝優勝ではあったが、既にインカレへ切り替えた様子。最終目標であるオールジャパン優勝へ、今回のタイトルはあくまで通過点に過ぎない。まずはインカレに向け、引っ張る姿勢を継続しチームをもり立てる。


—全勝優勝に、MIP賞のおまけもつきましたね。
「いやー(笑)。いや、自分で良いのかなって感じなんですけれど、それは抜きにしても全勝優勝できたというのは、本当にチームとしても自信になったと思うので、すごく良かったと思うと同時に、これは通過点にしか過ぎないので。インカレ優勝が学生として一番大きなタイトルなので、とりあえずここで一旦区切りをつけて、もう一回明日からインカレに向けての良い準備を、個人としてもチームとしてもしていきたいなと思います」

—またここで、切り替えるんですね。
「はい。今日は24時間ルールで、12時になったら切り替える!日付を回ったら切り替えます」

—ということは、12時になるまでは振り返られるはずなので(笑)、今日の試合についてです。やはりディフェンスが鍵でしたね。前回の対戦時は前半の失点が多かったですが、その点も反省しながら入った感じですか。
「そうですね。簡単にボールを回されるのがキーポイントだったので、ディナイをしていいところで貰わせないというのを徹底しました。一つひとつのちょっとした遅れが出て前半はああいう点差になってしまって。でも切り替えて、1試合を通して60点以下に抑えられたんじゃないかと思います」

—中断期間も結構練習は積んでいたんですよね。
「そうですね。結構ハードにやっていました」

—3人が東アジア大会に参加し、連携面の難しさもあったのではないでしょうか。
「中断が明けて、早稲田と拓大とやった時は合わないという感覚はそんなになかったんですけど、期間が開いていた分プレーがうまく噛み合っていなくて、オフェンスはピック中心になって単発になって、足も止まって。でもそこくらいですね。ディフェンスから取り組めば流れは良くなったので」

—昨年は失点の多い試合もありましたが、今年は非常にディフェンスが強いですね。多くの試合でその目標が達成できています。
「そうですね。春に負けて、その後にトレーニングや合宿でもキツい練習をやって、ランやディフェンスも色々やって、磨きをかけた良い状態で秋に臨めました。誰ひとり気を抜く選手はいなくて、手を抜く選手も全くいないし、そういう一人ひとりの意識の高さがチームのディフェンスの意識の高さにつながっていって、それで取りこぼしをしませんでした」

—田中大貴選手(#24)の代表活動による不在などがありましたが、その時チームは誰が引っ張っていたのでしょうか。
「体制としては大貴がキャプテンで、僕と佐藤正成(#23)が副キャプテンをふたりでやっていて、特別に4年生がまとめたとかではないです。一人ひとりの意識が高いので、多少の波はありますけれど、誰かが『しっかりやれよ』という感じにはならないです。一人ひとりがしっかりしているので」

—佐藤選手と何か『こうしよう』と話をされることは?
「ふたりで引っ張る意識で、夏の合宿の時とかも話をしていて、そこでチームはまとまったかな、と。ただ特別に引っ張るという意識ではないですが、でも僕ら4年生は口で言うタイプじゃないんですよね。ケビン(#7晴山)みたいな元気のいいやつもいないし(苦笑)、でも取り組んで自分たちが体現して、それを後輩たちが見てついてくれるというのが形というか、あり方です。特別にまとめた、ということはないですね。でも4年生はチームの誰よりも率先してトレーニングをやっていたし、そういう姿勢を後輩が見てくれて、やらなきゃという形になったんじゃないかと思います」

—スタートに名を連ねるようになったことも須田選手自身には大きかったことですよね。
「そうですね。素直に自信になった部分ですけれど、個人的にはリーグは波もあったし。波がないようなコンスタントな状態にするにはどうしたら良いのかは、色々と考えながら個人としても成長できました。でもまだ満足はしていないし、全然まだまだですね(笑)」

—まだ高いレベルを目指しているんですね。
「はい。今年はインカレ優勝と天皇杯(オールジャパン)優勝を掲げてチームがスタートしています。このままだったら天皇杯はもちろん優勝できないし、もっと突き詰めないとインカレもそんなに簡単に取れるものじゃないし、高い意識でしっかりやっていきたいです」

—全勝優勝はかつての石崎選手たちの代でも達成できなかった偉業です。
「そうですよね(笑)。でも特に全勝優勝にこだわったというか、目の前のことを一生懸命やった結果がこうやって出たので、特別に意識はしていなかったです」

—ひとまず目先のターゲットはインカレです。修正すべきポイント、気づいた点などはありましたか。
「ディフェンスのボールマンプレッシャーも、もうちょっと出来ると思うし、本当に詰めの部分、カバーダウンとかリバウンド、ボックスアウトです。今日も何本かオフェンスリバウンドを取られたし、そういう細かい詰めのところもそうですし。あとちょっと悪い流れになったときはオフェンスの足が止まってしまうので、そこでみんなが動いてしっかり修正して。それとディフェンスをもう一回鍛え直す、磨きをかける感じでやっていきたいと思います」

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「4年生に勝って終わってもらいたい」
リーグ戦の優勝からインカレの二連覇に向けて

◆#7晴山ケビン(東海大・3年・PF)
131027hareyama.jpg今年の東海大は、ベンチメンバーまで多数の選手が好調を維持し続けた結果の強さでもあった。スタメンとしてインサイドを固める晴山の働きも欠かせない要素だった。
練習熱心で吸収も早いとコーチからの評価も高く、1年ごとに確実な成長を見せて今年はU-24の代表にも食い込んだ。明るく、前向きなキャラクターもチームには不可欠だ。「4年生」「チーム」のために、という無償の思いが結実するか。続くインカレでの活躍が楽しみな選手だ。


―リーグ戦の優勝はどんな気持ちですか?
「思っていた以上にすごく嬉しかったし、4年生が喜ぶ姿を見て、“ああ、勝ったんだ”というほんわかした気持ちになりました(笑)」

―優勝というものをあまりそれまで感じていなかった?
「まったくですね。リーグというのはインカレと違って全国大会ではないし、関東の大会だからそこまで喜ばないのかなと思っていたんですが、いざ試合が終わってみると嬉しさがこみ上げてきました」

―今日は気持ちの入ったプレーというか、存在感があったように思いました。
「良かったように思えました?自分ではもっといろいろできたんじゃないかなと思うことがいっぱいあります。でもこうやって終わってみればチームが勝てたことが一番です」

―この2カ月はどうでしたか?すごく目立つ日もあればそこまででもないな、という試合もあったように思います。
「アップダウンが多かったですね。陸さんにも『気持ちで最初から負けている日はダメだ。その日の朝、お前と会って目を見ただけでわかる』、って言われました。『本当ですか!?』って思いましたけど(苦笑)。自分ではあまり意識しなかったですけど、『今日はいけるな!』って言われたら本当にシュートも入るし、リバウンドも取れるし、試合前の入りが気持ちのところで学ぶことが多かったリーグでした」

―去年と違って取りこぼしもなかったですが、比べてみてどうですか?
「去年は自分にとってすべてが初めてだった年なので、先輩に言われたことをしていればいいという感じでした。今年は1年経験した分、後輩たちを引っ張っていかなければいけない立場だったんですけど、まだまだやりきれませんでした。来年しか自分にはリーグ戦はありませんが、大貴さん(#24田中)みたいに引っ張っていける存在になりたいですね」

―個人としては今年は3Pなども増えてきましたね。
「外のシュートはすごく練習で打ってきました。ようやく結果につながってきているかなと思います。でもまだまだいい場面で決められなかったらそこで終わってしまいます」

―ドライブに関しては昨年のインカレのインタビューで「来年かな」という話をしていましたね。
「ちょいちょい、たまにありますよ。まだ試合に数回だけど、それをぜんぜんできる選手にならないとダメですよね。インカレではそれをどんどん仕掛けていける選手になりたいです。頑張りますよ、インカレ!」

―気合が入っていますね。やはり2連覇したいという気持ちは強い?
「すごくしたいです。4年生に勝ってもらって卒業して欲しいですね。自分としても入学以来一番長く一緒にいた学年なので。すごくお世話になったし、アドバイスももらったし、4年生が大好きなんで勝って終わりたいです」

―昨年はリーグからインカレまでの間に良くなった印象がありますが、今ここからさらに1カ月後に良くしたいという部分はありますか?
「さっき言ったドライブだったり、自分から攻撃の起点を作るような選手になりたいですね」

―今年は代表にも選ばれましたが、東海じゃないところで学んだことは大きいですか?
「あまり試合には出られなかったけど、すごくいい経験をさせてもらいました。普通に通るパスも海外では通らなかったり、リバウンドを取れるなと思ったところが取れなかったり、自分の想像を越えることを経験できました。それ以上にもっと自分も準備しなければいけないんだなと感じたし、ボックスアウトするなら徹底的にボックスアウトするし、パスだったら徹底的に相手を抑えているのかを見て出したり、徹底することを追求していきたいと思いましたね」

―東海と違うチームで帰ってきてやりづらさはなかったですか?
「それはあまりないですね。むしろユニバーシアードにしろ東アジアにしろ自分以外にも東海のメンバーがいたので、そんなに違う感覚はなかったですね」

―なるほど。それは良い部分でしたね。では次のインカレでの活躍も楽しみにしています。
「頑張りますよ!この1カ月で」

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「強気な姿勢でチームに勢いを与えられた」
最終戦を最多得点、最多スティールで締めくくる

◆#0ベンドラメ礼生(東海大・2年・PG)
131027VENDRAME.jpg大学で2シーズン目を迎えたベンドラメ。このリーグ戦は、スタメンガードとしてどの試合でも安定した活躍を披露し続けていた。全勝優勝をかけたこの日の試合では26得点5スティールと、獅子奮迅の活躍だった。次の目標は、連覇がかかるインカレだ。オフェンスのリーダーとしてかかる負担は大きいが、これを乗り越えられればまた一歩ポイントガードとしての成長につながっていく。


—全勝優勝おめでとうございます。全勝優勝は昨年やられた分、ここにかける思いは強かったのではないでしょうか。
「ありがとうございます。そうですね。いつも全勝優勝は狙っていると言っていて、青学に1巡目で勝った時点でこれは全勝優勝するしかないと思ったし、4年生が今までも全勝優勝にトライしてきて、それを成し遂げられていないことで達成したいという気持ちが強かったと思います」

—ベンドラメ選手が積極的にスティールを狙っていましたね。そういう部分がチームを勢いづかせたように思います。
「ガードはみんなから一番見える位置にいるし、一番前にいて。そういう強気な姿勢を見せることでチームに勢いを与えることができたというのは嬉しかったですね」

—今日はその狙いが特に強かったような印象を持ちましたが、ご自身ではいかがでしたか。
「いつもとやっていることは変わらない意識でやっています」

—前回の青学大との対戦時よりも得点を伸ばしました。司令塔として胸を張って良い部分ではないでしょうか。
「ディフェンスが機能したことによって、ああやって点数も離れたし、失点を抑えたことで勢いも出たと思います。今日のディフェンスが良かったんだと思います」

—長い2カ月間でしたが、その点はいかがですか。
「1年目と比べて、2年目は主力として出ることが多くなって。間に東アジア大会も挟んだんですけど、早く感じましたね」

—この優勝に貢献できた部分での気持ちはいかがでしょうか。
「残り2試合で優勝が決まったんですけど、コーチも『全勝優勝だ』と言っていたので、切らすことなく出来たのは良かったと思います」

—次は、連覇のかかるインカレですね。
「インカレに向けて、全勝優勝というのは良い勢いづけになったと思うし、これで油断することなく、時間があるのでまた一からやり直していきたいと思います」

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「自分がやり続けるしかない」
4年として、主将として最後にやるべきこととは

◆#32畠山俊樹(青山学院大・4年・主将・PG)
131027hatakeyama.jpgリーグ中盤にケガをし、戦列を離れたが残りの2週になって復帰。苦しい状況の中で主将としてチームを引っ張ろうという姿勢はコート内外でも強く感じる。
青山学院大はここまで1年ごとに主力が次々に抜けていったが、それでも危うい状態があっても勝ち続けてきた。しかし、今リーグに至って久しぶりに東海大以外のチームに黒星をつけられる格好となったことがチームにどういう変化をもたらすか、「すぐには出ない」という取り組みの結果を、1カ月後にどういった形で見せてくれるのか、それをただ待ちたい。


―苦しい試合でしたね。
「この土日の試合は勝ち負けというよりチームとしてひとつになろうというのが目的だったんです。拓大戦では少しブレイクも出ていたし良かったと思うんですが、東海になるとそういうところが簡単にはいかなくて。やっぱり東海でもブレイクが出せるようにならなくてはいけないし、そのあとの作りももうちょっとやらないといけないと思いました」

―リバウンド面でも大事な部分で苦しかったかなと。
「ガードもリバウンドを取るのはひとつの仕事なので、そこでカバーに行こうと思ったんですが、そこで礼生(#0ベンドラメ)なんかに飛び込まれたし、やられたのでそこも僕の責任です。リバウンドを野本(#7)、永吉(#25)に頼ってはいけないなと」

―船生選手(#0)がチームのコミュニケーションをしなければという話をしていたんですが、プレーが合わなかったり、という部分もありましたね。
「コミュニケーションに関して言えば、やろうと思ってもすぐにできるというものではないので。僕もそれは大切にしているし、毎日練習でも言っているんですが、継続しないとできないことなんだなと改めて感じています。そこは練習中だけではなく、それ以外の時間でのコミュニケーションも大事だと思います」

―連敗のあと、廣瀬コートや4年生で話し合ったということですが、やはりそういう面についてですか?
「そうですね。チームがバラバラになったのはなぜかと考えて、お互いに意見を出しあったりして、チームになるために何をしなければいけないのか、選手の間でも確認しあいました」

―形になりそうな感触はありますか?
「まだ1週間なので、すぐひとつになれというのも難しい話です。継続が大事ですよね」

―春に主将になって、作りたいとおもったチーム像とイメージは合致してきていますか?
「僕自身は勝ちに慣れることが嫌だったし、そこに慣れた部分が多かったんじゃないかなと。そのせいでチームがひとつになりきれていなかったんじゃないかと。どうせ勝つだろうという気持ちがチーム、僕自身にもどこかにあったんだと感じています。それを2連敗して確認して、チームで勝つことの喜びをもう一度みんなで共有したいなと。勝つためにチームがひとつになる、勝つためにリバウンドを取る、勝つためにみんなで攻める、ディフェンスをするというのを今までもやってきたんですが、まだ突き詰めるために自分に足りない部分もあると思っています」

―あと1カ月でそれができているか本当に試されますね。主将の腕にもかかるというか。
「そうですね。そこをずっと言い続けること、まとめることがキャプテンの仕事です。僕がやり続けるしかないですね。でも自分だけが先走っても意味がないので、チームとして良くなっていけばいいなと思います。戦術的なことはさておき、チームとして良くなることが第一ですね」

―来年のためにもチームに必要なものを残していきたいですね。
「筑波戦の後半なんかは下級生が頑張ってくれて、こいつらに何か残さなければいけないことがあるなというのは感じました。それは何かといったら僕がチームをひとつにするために、キャプテンとして有るべき姿や立場を示す必要があります。それをやり続けて、あとはインカレにつなげていくだけだと思います」


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