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2011.05.14 (Sat)

【2011トーナメント】5/14 準決勝 青山学院大vs東海大

リバウンド力で上回った青山学院大が
東海大との接戦を抜け出し決勝進出!


青山学院大学82(17-17,20-17,15-13,30-15)62東海大学
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スターティング5
青山学院大 #7伊藤/#8張本/#14辻/#25永吉/#56比江島
東海大 #34三浦/#4森田/#10バランスキー/#16坂本/#24田中
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110514TANAKA.jpg 青山学院大対東海大の準決勝は、今大会決勝についで注目の試合となった。ここ数年張りあっている両チームは、大学界を引っ張る2校であり、戦力、厚みも十分。青学大の強さはもちろんのこと、今期日本代表候補でもある#0満原(4年・C)が最上級生になる東海大にとっては勝負の年でもある。

 立ち上がりは東海大が激しいディフェンスからリードを奪った。青学大の攻撃に、ディフェンスではファウルが鳴るが、#34三浦(4年・SG)の3Pも入り、ディフェンスからのターンオーバーを奪う形で得点を重ねる。青学大は#88張本(2年・PF)、#14辻(4年・SG)、#56比江島(3年・F)などこちらもエースが得点を重ねる。東海大は#14辻の3Pのバスケットカウントで逆転されると、ベンチからの出場となっている#0満原を投入。#25永吉(2年・C)をかわして得点する働きを見せ、頼もしさを見せる。1Q最後は#24田中(2年・SF)がスティールから速攻を決めて17-17。互角の立ち上がりとなった。

 2Qは東海大#24田中が攻撃を引っ張る。同じように運動能力の高い#56比江島にマークされながらもドライブ、3Pと次々にシュートを決めて見せ、チームを盛り上げる。青学大はこちらも#14辻が3Pで流れを引き戻し、#88張本も得点、アシストと見せる。内外バランスよく得点して2Qは37-34とリードした。

 後半、ややリードを奪った青学大は#88張本がオフェンスリバウンド、#14辻のアシストからの得点などでリードを広げる。東海大は#16坂本(4年・C)が#25永吉をかわしてゴール下を決めるなど、チームを勇気つけるプレーを見せるが、アウトサイドの確率が悪い。特に体調が万全ではない#0満原のアウトサイドがいつものように決まらないことで、流れが生まれていかない。それでも#24田中の得点や#4森田(4年・PG)がかわりに得点し、森田の3Pで再び東海大が46-47とリード。しかし終盤に再び青学大に盛り返され、52-47で青学リードで4Qへ。

110514NAGAYOSHI.jpg 青学大は#56比江島が3P、バスケットカウントの連続得点で4Q頭に東海大に9点のリードを得ることに成功。東海大はファウル、フリースローのミスが続いて、得点が止まりがちとなり、約3分間無得点となってしまう。反対に青学大は#3小林(2年・G)がバスケットカウントを奪う活躍でチームを盛り上げ、リードを広げる。10点差のついた試合は、東海大が追い上げようとするもの、青学大相手の10点は簡単ではない。最後までファウルゲームで粘りを見せるが、届かず82-62でタイムアップ。青山学院大が東海大を振りきって決勝進出を決めた。

 東海大は#0満原の不調が響いた。体調が万全でない中ここまで戦ってきたが、準々決勝の日大戦ではチームを勝利に導いたシュートが、この試合では外れた。エースの自覚で最後まで戦い抜いたが、チームもそこをカバーしきれなかった。

 青山学院大は「東海大相手には今までのようには攻められない」と長谷川監督。さすがの辻、比江島らもこれまでのように簡単には点を取れなかった。しかし満原以外でもサイズのある東海大に、リバウンドで17本の差をつけたのは大きい。15得点11リバウンドとダブル・ダブルの「天傑のおかげ」と言い、今大会ではキーマンと言える。決勝に関して、拓殖大のトランジションは自チーム以上のことも、と言い警戒が見える長谷川監督。とはいえ青学大はトランジションのみならず多彩なパターンを持ちあわせる。どのように戦うかに注目したい。

写真上:前半はチームを引っ張る活躍の東海大・田中。後半はドライブでいけるという指示も陸川監督から出ていたが、激しいマークもありうまく機能できなかった。
写真下:永吉の強いインサイドに加えて張本の機動力のある動きがあることが、青学大強み。

※青山学院大・張本選手、東海大・三浦選手、森田選手のインタビューは「続きを読む」へ。

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【INTERVIEW】

「自分が試合中出来ることはリバウンド」
チーム内競争でさらなる成長を

◆#88張本天傑(青山学院大学・2年・PF)
110514HARIMOTO.jpg長谷川監督に「彼の持つリバウンドに対する嗅覚は相当高い」と言わしめる張本。
4Q勝負所でのオフェンスリバウンドは勝利に大きく貢献した。
選手層の厚い青学大の中で切磋琢磨し、大きく開花しつつある。
“先輩たちに負けたくない”という負けん気の強さで、今後さらに成長してほしい。

―今の試合を振り返ってどうでしたか?
「離しても追いつかれるという試合は今まで何回もあったので、途中で集中力を切らさずにディフェンスして、相手に追い上げれないようにという事をみんな意識していました。そこは試合中とかもサークルを組んで辻さんとかが言ってくれたので、まとまることが出来たと思います。いつもだったらまた点差を縮められる事があったと思うんですけど、今日はみんなディフェンスとかリバウンドとか集中出来たので良かったです」

―東海大が相手だということは試合前どう思っていましたか?
「大貴(#24田中)とか三浦さん(#34)とか満原さん(#0)とか、李相伯で一緒にやってきたメンバーなのでそこではチームメイトなんですけど、ここではやっぱり敵同士だし絶対負けたくないなという気持ちが強かったです」

―スタートで出ていますし、去年よりも出場機会が増えていると思いますが。
「去年1年間、トレーニングとかしっかりしてきて体つきも変わったと思います。日々の練習で毎日レベルの高い選手とマッチアップして、自分も上達した部分もあると思いますし、こういう風に出場機会をもらっているので練習でやってきたことを試合に発揮出来ればなと考えています」

―要所でのリバウンドはすごかったですね。
「自分が試合中出来ることは何なのかって考えたときに、やっぱり4番ポジションですしリバウンドだなと思って頑張りました」

―去年よりも今年は自分が何をやるべきか明確になって、自信をもってプレーしているなという印象を受けるのですが。
「今年アレクさん(湊谷・JBL三菱)とか竜馬さん(橋本・JBLアイシン)がいなくなって穴は大きいと思うんですが、その穴を誰かが埋めなきゃいけないということはみんな自覚しています。自分の場合、自分と福田さん(#12)と中川さん(#13)のの3人でアレクさんの穴を埋めなきゃいけないんだと思うので、その3人の中でも競争して、試合に出られるように頑張らなきゃという想いは強いです。チームメイトでもあり、ライバルでもあるので。先輩たちに負けたくないなと思って、何をすべきか考えて、思い切ってプレーしています」

―先輩たちに負けないというのが良いモチベーションになっているんですね。
「自分の代は、永吉(#25)とか畠山(#4)とか小林(#3)とか、一つに団結してるんですよ。みんな上の学年に負けたくないって感じで。一つ上の先輩たちは割と静かな感じなので、来年になったら自分たちも引っ張っていかなきゃと思っています。新人戦とかもあるので、リーダーシップを発揮していきたいです」

―決勝もありますが、新人戦は楽しみですね。
「そうですね、このメンバーだったらもう…面白くない試合がたくさんあると思いますよ(笑)」

―シーズンインして、この大会までの準備はどうでしたか?長谷川監督はまだ完全じゃないと仰っていましたが。
「そうですね。トーナメント前まで、李相伯の練習やユニバの合宿が毎週あったので、全体の練習はあまり出来てないです。でもその分、試合中にだんだん一つになるようにと心がけています」

―明日はいよいよ決勝ですね。
「そうですね。東海は一つの山場だったと思いますが、明日も絶対負けたくないです。拓殖大は速いチームなので、トランジションで負けないように。自分としては、やっぱりリバウンドとかルーズボールを頑張ることと、走って点を取ることで勝利に貢献したいと思います」



「勝負どころを共通理解として持てるように」
最後の年、ディフェンス徹底で頂点を目指す

◆34三浦洋平(東海大・4年・主将・SG)
110514MIURA.jpgディフェンスとアウトサイドに定評のある選手、今年は主将としてチームをまとめる。三浦のアウトサイドで流れを作れれば、チームを乗せることができる。また、エース相手のディフェンスも見逃せない。
小林高校出身者らしい熱いハートでどのようにチームを形づくるのか、まだここからだが、秋への手応えも感じる。それを後はどのように仕上げていくかだろう。

-今日はディフェンスもオフェンスも攻める感じのプレーに見えましたが。
「個人としては今日はディフェンスを考えていたので、オフェンスは空けばという感じでしたね。でも辻に前半気持よく連続で打たせていたので甘かったなと思います」

-ファウルを吹かれて守りに行きにくくなりましたか?
「そうですね。2つしてしまったのでそこは難しかったです」

-青学はもちろん簡単な相手ではないですが、この段階での手応えとしてはどうですか?
「紙一重だと思います。最後はファウルゲームでの点差ですが、やはり勝負どころのリバウンドで我慢できなかったのが今日は大きかったです。センターだけでは取れないので、自分たちインサイド以外のメンバーも絡んでいかないとダメでしたね」

-満原選手が長く出られないのはありましたが、出ている時間帯は外に永吉選手のディフェンスを誘うというか、広げてうまく攻められそうな形もありました。
「それは満原の感覚の動きですね。指示されて動いている形ではないです。ただ、そういう形になった時にみんなの足が止まってしまわないようにしないといけないと思います。前半も大貴が良かったですが、逆にそこ頼みになって止まってしまいました。インサイドに入れてたとしても、周りも1対1をしろと言うように止まって見てしまっているので、いけない部分です。流れの中で動いて得点できるようになっていかないと思います」

-ただ、今の状況でこの内容というのはどう感じていますか?
「まだ始まったばかりですね。でも満原のケガのおかげでザック(#10バランスキー)も出てきてくれました。1年生だけどクレバーだしいい選手なので、これがシーズン当初と考えると楽しみも大きいですね」

-今年はどういうチームに仕上げていきたいですか。
「課題としてはリバウンドですね。サイズはありますが、ここまで60本近く取れていたリバウンドが今日は取れていない。それが今日できていたら違った結果になったと思いますし。自分ももっと行かなければ」

-チームのまとまりとしては?
「いい方向に向いていると思います。満原も今年になって周りを見て声がけが上手になったと思いますし。4年生がそういう成長も見えているので、いいと思いますね。個性が強いからうまくまとまろうとは思っていないんですが、勝ちたいという気持ちを僕らが見せれば下のメンバーも変わってくると思います。仲はいいので大丈夫だと思いますね」

-リバウンドという話もありましたが、今年は勝てるチーム内容だと思います。秋以降の優勝のためにあとここを突き詰めたい、という部分は?
「毎年ですが東海らしさはディフェンスだし、チームで戦うのも徹底したい。今日はBチームも来てくれましたが、ワンプレーでもっと沸いて、勝負どころの共通意識をここだ、というのをベンチも応援席もコートも持って出していきたいですね。本当に、勝負どころのディフェンスが大事です、今日はそこで4Q途中から我慢しきれなかったので、そこの部分のまとまりですよね。そこが勝負どころだと全員が分かってプレーすること。そういうまとまりを持たせられるように頑張っていきたいと思います」



「自分が崩れないようにプレーを」
エースを気持よくプレーさせられるPGに

◆#4森田洋介(東海大・4年・PG)
110514MORITA.jpg下級生の頃からバックアップとして要所で出番を得てきている。陸川監督もそのたびに期待の声を発してきた。
4年になり、スタートとなった今年、その真価が試される。
満原、田中という両エースを中心にどう活かすのか、ゲームメイクはもちろん彼自身の得点にも期待したい。

-今年からスタメンガードとなりましたが。
「あまりスタメンというのは意識していないですけど、プレータイムは長くなったので考えることはいろいろあります。今日みたいに一気に崩れるような部分をどうするか。自分も崩れないでできるようにやっていかなければいけないなと思います」

-下級生の頃から大事な場面で出番を得ていると思います。そうやってやってきた経験を元に、チームをコントロールしなければというのはありますか?
「そうですね。ただ、自分がコントロールをしなくても経験がある選手が多いので、自分はコントロールというよりは気持ちよくみんなができるようにしていくことが大事だと思います」

-満原、田中といったエース選手を気持ちよくプレーさせるというのがある訳ですね。それはこれまでの東海大のガードたちも毎年考えてきたことだと思いますが、自分としてはどのようなプレーを目指していますか?
「満原が調子いいならそこを使うコールだったり、大貴が外が入るならディフェンスを惹きつけてパスを出したりとか、それでもダメなら自分で攻めるということも考え始めましたね」

-今日少し1対1で攻めていく部分があったのはそういう考えからなんですね。
「そうですね」

-昨日は満原選手、今日は田中選手が調子がいい時間帯で攻めていきましたが、両エースのそのバランスをどうするかですね。
「満原だけではというのはありますから。今日も前半は大貴が良かったけれど、後半はそこにつなげませんでした。満原がボールを欲しがるところは入れていきたいし、そこばかりでもいけない。考えていくべきところです」

-その満原選手は4年になってプレーだけではなく、チームのことを考えた発言も出てきていますね。同じ4年生としてどう感じていますか?
「練習でもあいつがチームがだらしなかったら喝を入れたりしてくれます。そうすれば締まるし、大事ですね。今年の4年は個が強いですが、自分はプレー中に声をかけることを意識しています。自分が崩れないように試合をコントロールすることも大事ですし。だからここからももっとしっかりしないといけないですね。頑張っていきたいです」
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